JP2004282605A - 携帯電子機器システム、携帯電子機器、携帯電子機器の充電制御方法及びプログラム - Google Patents

携帯電子機器システム、携帯電子機器、携帯電子機器の充電制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】クレイドル装置にセットするだけで何ら煩雑な操作を行なうことなしに、任意の動作モードに移行させる。
【解決手段】充電池を電源とし、クレイドル装置に載置することで該充電池への充電を行なうデジタルスチルカメラ10で、撮影レンズ14を一面に設けた第1の本体筐体11と、表示部23を一面に設けた第2の本体筐体12と、これら第1の本体筐体11と第2の本体筐体12とを回動自在に接続して支持するヒンジ部13とを有し、第1の本体筐体11と第2の本体筐体12との当接状態を検出し、上記クレイドル装置に載置された状態で少なくとも充電池の充電を行なうと共に、上記検出結果に基づいて上記表示部23で適宜画像の表示を行なわせる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラやカメラ機能付きの携帯電話機等に好適な携帯電子機器システム、携帯電子機器、携帯電子機器の充電制御方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、パーソナルコンピュータが一般家庭にまで広く普及したのに伴い、銀塩フィルムを用いたカメラに代わって、撮影した画像を電子データ化してパーソナルコンピュータにも取込むことが可能なデジタルカメラが多く販売されている。
【0003】
この種のデジタルカメラで、電源となる充電池の充電中及び充電後にインテリア等として利用可能なように、充電器にセットされた状態では撮影により得た複数の画像を順次一定時間ずつ表示部で表示させる、所謂「スライドショー」とも称される機能を搭載したものが考えられている。(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開2000−333046号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載されたデジタルカメラは、充電器をセットされたことを検出して、充電中あるいは充電を完了した後に、自動的に記録している画像の再生表示動作に移行するものである。
【0006】
ところで、データ通信機能を付加したクレイドル装置と称される充電器により、デジタルカメラをセットすることでカメラ内の充電池の充電を行なうのみならず、例えば予め該クレイドル装置をパーソナルコンピュータ等の情報処理機器とUSBケーブル等のケーブルにより有線接続しておくことで、画像データの送受を自動化し、デジタルカメラで撮影した画像のパーソナルコンピュータへの転送、あるいはパーソナルコンピュータから電子カメラへの画像の転送を可能としたものが製品化されている。
【0007】
したがって、デジタルカメラをクレイドル装置にセットすることで、上記特許文献1で示した再生表示に自動的に移行させるか、あるいはクレイドルが接続されているパーソナルコンピュータとの間の画像データの転送動作に自動的に移行させるようにすることは容易に想到し得る。
【0008】
しかしながら、記録している画像の再生表示やパーソナルコンピュータとの画像データの転送などの複数の動作モードがある場合、デジタルカメラをクレイドル装置にセットするだけでは、どの動作モードを実行してよいのかを装置側が判別することはできないので、ユーザがカメラセット後に選択操作を行なうか、あるいは事前に実行する動作モードを選択設定しておく必要がある。
【0009】
このように、デジタルカメラのクレイドル装置へのセットに際し、セット後に選択操作を行なわなくてはならない場合、その操作が煩雑となることも考えられる一方で、予め選択設定しておくものとした場合には、セット時に他の動作モードへ変更する場合の操作がさらに煩雑となるという不具合を生じる。
【0010】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、クレイドル装置にセットするだけで何ら煩雑な操作を行なうことなしに、任意の動作モードに移行させることが可能な携帯電子機器システム、携帯電子機器、携帯電子機器の充電制御方法及びプログラムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、充電池を電源とし、画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体と、画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体とをヒンジ部によりそれぞれ回動自在に接続してなる折りたたみ式の携帯電子機器と、この携帯電子機器が上記第1の筐体の撮影部を設けた面と第2の筐体の表示部を設けた面とを当接した状態で載置された場合に、上記充電池の充電を行なうクレイドル装置とを具備したことを特徴とする。
【0012】
このようなシステム構成とすれば、第1の筐体の撮影部を設けた面と第2の筐体の表示部を設けた面とが当接し、互いにその機能面が内側に閉じた状態でクレイドル装置に載置された場合に、上記充電池の充電のみを行なうため、無駄な動作モードに移行することなく、充電池の充電のみを確実に実施させることができる。
【0013】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記携帯電子機器は、上記撮影部での撮影により得た画像データを記録する記録手段をさらに有し、上記携帯電子機器が上記第1の筐体の撮影部を設けていない面と第2の筐体の表示部を設けていない面とを当接した状態で上記クレイドル装置に載置された場合に、クレイドル装置により携帯電子機器の充電池の充電を行なわせると共に、上記記録手段に記録されている画像データを読出して上記表示部に再生表示させることを特徴とする。
【0014】
このようなシステム構成とすれば、上記請求項1記載の発明の作用に加えて、第1の筐体の撮影部と第2の筐体の表示部とが互いに反対側の外側を向くように閉じた状態でクレイドル装置に載置された場合に、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、表示部を用いた再生表示の動作モードに自動的に移行させることができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記携帯電子機器が上記第1の筐体の撮影部を設けた面及び設けていない面と第2の筐体の表示部を設けた面及び設けていない面とをそれぞれいずれも当接しない状態で上記クレイドル装置に載置された場合に、クレイドル装置により携帯電子機器の充電池の充電を行なわせると共に、上記撮影部で撮影した画像を上記表示部に表示させることを特徴とする。
【0016】
このようなシステム構成とすれば、上記請求項1記載の発明の作用に加えて、第1の筐体と第2の筐体とが開き、撮影部と表示部とが共にほぼ同一の方向に向いた状態でクレイドル装置に載置された場合に、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、撮影部でその時点で撮影している画像を表示部でモニタ表示させる動作モードに自動的に移行させることができ、該クレイドル装置をパーソナルコンピュータに接続しておくことでパーソナルコンピュータ用のカメラとして使用できるなど、種々のネットワークコミュニケーションに適したものとしても活用できる。
【0017】
請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明において、上記撮影部で撮影し、上記表示部に表示させる画像は天地を180°回転させたものであることを特徴とする。
【0018】
このようなシステム構成とすれば、上記請求項3記載の発明の作用に加えて、撮影部で撮影した画像の天地をユーザに見やすい状態に直して表示させることができる。
【0019】
請求項5記載の発明は、上記請求項1乃至4いずれかに記載の発明において、上記クレイドル装置は、載置される携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果を載置された携帯電子機器に送信する送信手段とを有し、上記携帯電子機器は、上記クレイドル装置に載置された状態で上記送信手段により送られてくる上記検出手段の検出結果に基づいて少なくとも充電池の充電を行なうことを特徴とする。
【0020】
このようなシステム構成とすれば、上記請求項1乃至4いずれかに記載の発明の作用に加えて、携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態をクレイドル装置の側で検出し、検出結果を載置されている携帯電子機器へ送信するようにしたので、小型化が要求される携帯電子機器側にその開閉状態を検出するための機構等を設ける必要がなく、構成機構上の制約を低減できると共に、クレイドル装置が充電に必要な電力とその他の動作に必要な電力とを認識した上で携帯電子機器に電力供給することができる。
【0021】
請求項6記載の発明は、上記請求項1乃至4いずれかに記載の発明において、上記携帯電子機器は、上記ヒンジ部の回動状態から第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出手段と、上記クレイドル装置に載置された状態で上記検出手段の検出結果に基づいて少なくとも充電池の充電を行なう充電制御手段とを有することを特徴とする。
【0022】
このようなシステム構成とすれば、上記請求項1乃至4いずれかに記載の発明の作用に加えて、携帯電子機器の側でクレイドル装置に載置された自機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態を検出し、その検出結果に応じた充電を含む動作状態に移行するようにしたので、携帯電子機器単体でクレイドル装置へのセット時の動作を制御でき、速やかに必要な動作モードに移行できる。
【0023】
請求項7記載の発明は、充電池を電源とし、クレイドル装置に載置することで該充電池への充電を行なう携帯電子機器であって、画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体と、画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体と、上記第1の筐体と第2の筐体の間に介在し、それぞれを回動自在に接続して支持するヒンジ部と、上記第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出手段と、上記クレイドル装置に載置された状態で少なくとも充電池の充電を行なうと共に、上記検出手段の検出結果に基づいて上記表示部で画像の表示を行なわせる充電制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0024】
このような構成とすれば、クレイドル装置に載置された携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態により、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、必要により表示部で何らかの画像を表示させる動作モードに自動的に移行させることができる。
【0025】
請求項8記載の発明は、充電池を電源とし、クレイドル装置に載置することで該充電池への充電を行なう携帯電子機器の充電制御方法であって、画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体、画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体、及び上記第1の筐体と第2の筐体の間に介在し、それぞれを回動自在に接続して支持するヒンジ部を有する上記携帯電子機器に対し、上記クレイドル装置に載置された状態で上記第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出工程と、上記クレイドル装置に載置された状態で少なくとも充電池の充電を行なうと共に、上記検出手段の検出結果に基づいて上記表示部で画像の表示を行なわせる充電制御工程とを有したことを特徴とする。
【0026】
このような方法とすれば、クレイドル装置に載置された携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態により、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、必要により表示部で何らかの画像を表示させる動作モードに自動的に移行させることができる。
【0027】
請求項9記載の発明は、充電池を電源とし、クレイドル装置に載置することで該充電池への充電を行なう携帯電子機器に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体、画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体、及び上記第1の筐体と第2の筐体の間に介在し、それぞれを回動自在に接続して支持するヒンジ部を有する上記携帯電子機器に対し、上記クレイドル装置に載置された状態で上記第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出ステップと、上記クレイドル装置に載置された状態で少なくとも充電池の充電を行なうと共に、上記検出手段の検出結果に基づいて上記表示部で画像の表示を行なわせる充電制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0028】
このようなプログラム内容とすれば、クレイドル装置に載置された携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態により、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、必要により表示部で何らかの画像を表示させる動作モードに自動的に移行させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下本発明をデジタルスチルカメラシステムに適用した場合の実施の一形態について図面を参照して説明する。
【0030】
図1は同実施の形態に係るデジタルスチルカメラ10の外観構成を示すもので、図1(A)が収納/携帯時、図1(B)が略180°の展開時、図1(C)が通常使用時の状態を示す。
【0031】
図示する如くこのデジタルスチルカメラ10は、平板状の第1の本体筐体11と、同じく平板状の第2の本体筐体12とを、2軸構造のヒンジ部13で接続してそれぞれ回動自在に支持するようにして構成される。
【0032】
図1(C)に示す通常使用時に表面側で且つカメラの前面側となる第1の本体筐体11の一面には、撮影レンズ14、ストロボ発光部15、マイクロホン16、及びセルフタイマインジケータ17が設けられる。
【0033】
撮影レンズ14は、例えば単焦点の光学レンズ系が鏡筒に納められて突出形成される。
【0034】
ストロボ発光部15は、撮影レンズ14の撮影範囲をカバーするべくストロボ光を照射する。
【0035】
マイクロホン16は、動画像撮影時及び音声メモ記録時に撮影レンズ14の撮影範囲と一致する前方の音声を集音する。
【0036】
セルフタイマインジケータ17は、例えば赤色のLED(発光ダイオード)でなり、セルフタイマモードでの撮影時にシャッタキー操作から実際に撮影が実行されるまでの間、点滅発光する。
【0037】
また、図1(C)に示す通常使用時に表面側で且つカメラの背面側となる第2の本体筐体12の一面には、レンズよけ凹部18、スピーカ19、メニューキー20、回転ダイヤル21、セットキー22、及び表示部23が設けられる。
【0038】
レンズよけ凹部18は、上記図1(A)に示す携帯時に上記第1の本体筐体11の撮影レンズ14に対向する位置に形成される。
【0039】
スピーカ19は、動画像または音声メモの再生時に拡声放音する。
【0040】
メニューキー20は、各種モードメニュー項目等を表示させるために操作するキーである。
【0041】
回転ダイヤル21は、複数のメニュー項目から1つを選択するために回転操作するものであり、セットキー22は上記回転ダイヤル21の中心に位置し、選択したメニュー項目の確定を指示するために押圧操作する。
【0042】
表示部23は、バックライト付きのカラーTFT液晶パネルで構成され、撮影を行なう記録モードではその時点に撮影している被写体像をモニタ表示する一方で、再生モードでは記録した画像を表示出力する。
【0043】
さらに、図1(C)に示す通常使用時に表面側で且つカメラの上面側となるヒンジ部13の一面の右端には、シャッタキー24が設けられる。
【0044】
このシャッタキー24は、記録モード時に撮影タイミングで押圧操作することにより撮影を指示する。
【0045】
なお、図1(B)にその一部を示すように、第1の本体筐体11及び第2の本体筐体12共に上記ヒンジ部13を設けた端面と相対向する反対側の端面には、それぞれ2個、合計で4個の滑り止め部25a〜25dが設けられるものとする。
【0046】
これら滑り止め部25a〜25dは、例えばゴム製の半球状の突起を有するもので、後述する自立使用時にこのデジタルスチルカメラ10を載置する際、載置場所に対する滑り止め効果を奏するために設けられる。
【0047】
また、特に図1(B),(C)で下面側となる第2の本体筐体12の上記ヒンジ部13を設けた端面と相対向する反対側の端面には、上記滑り止め部25c,25dの他に、そのほぼ中央、表示部23の下側に位置する部位にUSB(Universal Serial Bus)コネクタ(メス)26を設け、後述するクレイドル装置への載置に際して充電とデータ通信のための端子として機能するものとする。
【0048】
次に図2により上記デジタルスチルカメラ10を載置するクレイドル装置30の外観構成を示す。
クレイドル装置30は、デジタルスチルカメラ10の横幅に合わせた基台31に対し、例えばアクリル樹脂製の断面コ字状の一対の側壁部32a,32bを取付けることで、デジタルスチルカメラ10を載置可能となる。
【0049】
基台31上面のデジタルスチルカメラ10を載置する中央部には、コネクタ部33がその前後方向に遊動可能な状態で設けられる。
【0050】
このコネクタ部33は、USBコネクタ(オス)34を挟んでその前側にAスイッチ35が、後側にBスイッチ36がそれぞれ上面に突出形成される。コネクタ部33自体は、内部に形成された図示しないバネの弾性により、デジタルスチルカメラ10を載置していない図のような状態では基台31の上面より僅かに突出し、且つ最も前側に寄っている。
【0051】
また、基台31の背部からは、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置と接続するためのUSBケーブル37と、図示しないコンセントに接続するためのACコード38が延在される。
【0052】
さらに、基台31の前面端部には、USBインジケータ39及び充電インジケータ40が設けられる。
【0053】
USBインジケータ39は、このクレイドル装置30に載置した上記デジタルスチルカメラ10と上記USBケーブル37を介して接続される図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置との間で画像データの送受等を行なっている状態で点灯駆動される。
【0054】
充電インジケータ40は、このクレイドル装置30にデジタルスチルカメラ10を載置して充電を行なっている状態で点灯駆動される。
【0055】
上記コネクタ部33のUSBコネクタ34に対し、上記第2の本体筐体12の下面に形成されたUSBコネクタ26を嵌合させるようにしてデジタルスチルカメラ10を載置すると、デジタルスチルカメラ10の自重により図中に矢印Bで示すようにコネクタ部33が沈み込み、同時に後ろ側に傾いて上記一対の側壁部32a,32bの上端に立てかけられるようになる。
【0056】
このデジタルスチルカメラ10の載置に際して、デジタルスチルカメラ10が上記図1(A)に示した収納/携帯時の閉じた状態である場合には、第1の本体筐体11によりUSBコネクタ34の前側に位置するAスイッチ35が下方向に押圧される。
【0057】
また、デジタルスチルカメラ10が上記図1(C)に示した通常使用時の各機能部を表面側に露出した閉じた状態で載置された場合には、同じく第1の本体筐体11によりUSBコネクタ34の後ろ側に位置するBスイッチ36が下方向に押圧される。
【0058】
さらに、デジタルスチルカメラ10が上記図1(B)に示した展開時のように開いた状態で載置された場合には、USBコネクタ34の前後に位置するAスイッチ35、Bスイッチ36は共に押圧されない。
【0059】
したがって、デジタルスチルカメラ10のクレイドル装置30への載置に関しては、デジタルスチルカメラ10の第2の本体筐体12のUSBコネクタ26とクレイドル装置30のUSBコネクタ34とが電気的に接続されるのを検出する際、合わせてAスイッチ35とBスイッチ36の押圧状態を検出することにより、デジタルスチルカメラ10の開閉状態を正確に検出することができる。
【0060】
図3は、上記デジタルスチルカメラ10に設けられる電子回路の構成を示すものである。同図で、基本モードである記録モードにおいては、モータ(M)41の駆動により合焦位置や絞り位置が移動される、上記撮影レンズ14を構成するレンズ光学系42の撮影光軸後方に配置された撮像素子であるCCD43が、タイミング発生器(TG)44、垂直ドライバ45によって走査駆動され、一定周期毎に結像した光像に対応する光電変換出力を1画面分出力する。
【0061】
この光電変換出力は、アナログ値の信号の状態でRGBの各原色成分毎に適宜ゲイン調整された後に、サンプルホールド回路(S/H)46でサンプルホールドされ、A/D変換器47でデジタルデータに変換され、カラープロセス回路48で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理が行なわれて、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Crが生成され、DMA(DirectMemory Access)コントローラ49に出力される。
【0062】
DMAコントローラ49は、カラープロセス回路48の出力する輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、同じくカラープロセス回路48からの複合同期信号、メモリ書込みイネーブル信号、及びクロック信号を用いて一度DMAコントローラ49内部のバッファに書込み、DRAMインタフェース(I/F)50を介してバッファメモリとして使用されるDRAM51にDMA転送を行なう。
【0063】
制御部52は、CPUと、後述する自立使用時の処理を含む該CPUで実行される動作プログラムを固定的に記憶したROM、及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成され、このデジタルスチルカメラ10全体の制御動作を司るもので、上記輝度及び色差信号のDRAM51へのDMA転送終了後に、この輝度及び色差信号をDRAMインタフェース50を介してDRAM51より読出し、VRAMコントローラ53を介してVRAM54に書込む。
【0064】
デジタルビデオエンコーダ55は、上記輝度及び色差信号をVRAMコントローラ53を介してVRAM54より定期的に読出し、これらのデータを元にビデオ信号を発生して上記表示部23に出力する。
【0065】
この表示部23は、上述した如く記録モード時にはモニタ表示部(電子ファインダ)として機能するもので、デジタルビデオエンコーダ55からのビデオ信号に基づいた表示を行なうことで、その時点でVRAMコントローラ53から取込んでいる画像情報に基づく画像をリアルタイムに表示することとなる。
【0066】
このように表示部23にその時点での画像がモニタ画像としてリアルタイムに表示されている状態で、静止画撮影を行ないたいタイミングでキー入力部56を構成する上記シャッタキー24を操作すると、トリガ信号を発生する。
【0067】
制御部52は、このトリガ信号に応じてその時点でCCD43から取込んでいる1画面分の輝度及び色差信号のDRAM51へのDMA転送の終了後、直ちにCCD43からのDRAM51への経路を停止し、記録保存の状態に遷移する。
【0068】
この記録保存の状態では、制御部52がDRAM51に書込まれている1フレーム分の輝度及び色差信号をDRAMインタフェース50を介してY,Cb,Crの各コンポーネント毎に縦8画素×横8画素の基本ブロックと呼称される単位で読出してJPEG(Joint Photograph coding Experts Group)回路57に書込み、このJPEG回路57でADCT(Adaptive Discrete Cosine Transform:適応離散コサイン変換)、エントロピ符号化方式であるハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮する。
【0069】
そして、得た符号データを1画像のデータファイルとして該JPEG回路57から読出し、このデジタルスチルカメラ10の記録媒体として着脱自在に装着されるメモリカード58か、またはこのデジタルスチルカメラ10に固定的に内蔵される内蔵メモリ59のいずれか一方に書込む。
【0070】
そして、1フレーム分の輝度及び色差信号の圧縮処理及びメモリカード58または内蔵メモリ59への全圧縮データの書込み終了に伴なって、制御部52はCCD43からDRAM51への経路を再び起動する。
【0071】
また、制御部52にはさらに、音声処理部60、USBインタフェース(I/F)61、及びストロボ駆動部62が接続される。
【0072】
音声処理部60は、PCM音源等の音源回路を備え、音声の録音時には上記マイクロホン(MIC)16より入力された音声信号をデジタル化し、所定のデータファイル形式、例えばMP3(MPEG−1 audio layer 3)規格にしたがってデータ圧縮して音声データファイルを作成してメモリカード58または内蔵メモリ59へ送出する一方、音声の再生時にはメモリカード58または内蔵メモリ59から送られてきた音声データファイルの圧縮を解いてアナログ化し、上記スピーカ(SP)19を駆動して、拡声放音させる。
【0073】
USBインタフェース61は、上記USBコネクタ26を介して有線接続される情報端末装置、例えばパーソナルコンピュータや上記クレイドル装置30との間で画像データその他の送受を行なう場合の通信制御を行なう。
【0074】
ストロボ駆動部62は、静止画像撮影時に図示しないストロボ用の大容量コンデンサを充電した上で、制御部52からの制御に基づいて上記ストロボ発光部15を閃光駆動する。
【0075】
なお、上記キー入力部56は、上述したシャッタキー24の他に、上記メニューキー20、回転ダイヤル21、及びセットキー22等から構成され、それらのキー操作に伴なう信号は直接制御部52へ送出される。
【0076】
しかるに、静止画像ではなく動画像の撮影時においては、キー入力部56のシシャッタキー24が操作され続けている間、上述した静止画像データをJPEG回路57でデータ圧縮した静止画データファイルのメモリカード58または内蔵メモリ59への記録を時間的に連続して実行し、該シャッタキー24の操作が終わるか、または所定の制限時間、例えば30秒が経過した時点でそれら一連の静止画データファイルを一括してモーションJPEGのデータファイルとして設定し直す。
【0077】
また、基本モードである再生モード時には、制御部52がメモリカード58または内蔵メモリ59に記録されている画像データを選択的に読出し、JPEG回路57で撮影モード時にデータ圧縮した手順と全く逆の手順で圧縮されている画像データを伸長し、伸長した画像データをDRAMインタフェース50を介してDRAM51に保持させた上で、このDRAM51の保持内容をVRAMコントローラ53を介してVRAM54に記憶させ、このVRAM54より定期的に画像データを読出してビデオ信号を発生し、上記表示部23で再生出力させる。
【0078】
選択した画像データが静止画像ではなく動画像であった場合、選択した動画像ファイルを構成する個々の静止画像データの再生を時間的に連続して実行し、すべての静止画像データの再生を終了した時点で、次に再生の指示がなされるまで先頭に位置する静止画像データのみを用いて再生表示する。
【0079】
なお、図示はしないがこのデジタルスチルカメラ10は当然ながら電池駆動で動作するもので、上記クレイドル装置30に載置することで充電される充電池を有しているものとする。
【0080】
続いて図4で上記クレイドル装置30内の回路構成について示す。クレイドル装置30は、このクレイドル装置30全般の制御を司る制御部71を中心として、この制御部71にUSBインタフェース(I/F)72、充電制御部73、スイッチ部74、及びインジケータ部75を接続して構成される。
【0081】
USBインタフェース72は、上記USBケーブル37を介して外部に接続される図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置と、上記USBコネクタ34に接続される上記デジタルスチルカメラ10との間で送受される画像データ等の転送制御を行なう。
【0082】
充電制御部73は、上記ACコード38を介してその先端のACプラグ76を図示しない家庭内のコンセントに接続した場合に得られるAC電源を整流し、このクレイドル装置30内の各回路へ必要な電圧の直流電源に変圧して供給する一方で、このクレイドル装置30に載置されるデジタルスチルカメラ10へ上記USBコネクタ34の電力線を介して充電用の直流電源を供給する。
【0083】
スイッチ部74は、上記Aスイッチ35及びBスイッチ36からなり、これらの導通状態を示す情報を制御部71へ直接入力する。
【0084】
インジケータ部75は、上記USBインジケータ39及び充電インジケータ40からなり、制御部71からの制御信号に基づいてこれらを個別に点灯駆動する。
【0085】
次に上記実施の形態の動作について説明する。
図5は、主としてクレイドル装置30側の制御部71が実行する、デジタルスチルカメラ10の載置に関する処理内容を示すものである。
【0086】
その当初には、USBコネクタ34に対してデジタルスチルカメラ10の第2の本体筐体12のUSBコネクタ26が接続されたか否かにより、デジタルスチルカメラ10が載置されるのを待機する(ステップS01)。
【0087】
しかして、USBコネクタ34に対してデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が接続され、デジタルスチルカメラ10がクレイドル装置30に載置されると、ステップS01でこれを判断し、次にコネクタ部33のAスイッチ35が導通しているか否かを判断する(ステップS02)。
【0088】
ここで、Aスイッチ35が導通していると判断した場合、図6(A)に示すように、上記図1(A)で示した収納/携帯時の第1の本体筐体11と第2の本体筐体12を閉じた状態でデジタルスチルカメラ10がクレイドル装置30に載置されたことになる。
【0089】
したがって、Aスイッチ35が導通しているという情報をデジタルスチルカメラ10側に送出すると共に、以後このデジタルスチルカメラ10の充電のみを行なうものとする。
【0090】
具体的には、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が外れていないことを確認しながら(ステップS03)、充電制御部73により充電のみに必要な電力(電流値)を充電制御部73よりUSBコネクタ34を介してデジタルスチルカメラ10側に供給してデジタルスチルカメラ10の充電池を充電させ(ステップS04)、その端子電圧が所定値となったか否かにより当該充電池がフル充電状態となったか否かを判断する(ステップS05)、という処理を繰返し実行することで、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されるか、デジタルスチルカメラ10の充電池がフル充電状態となるまで、その充電動作のみを続行する。
【0091】
このときクレイドル装置30のインジケータ部75は、充電インジケータ40のみが点灯駆動される。
【0092】
USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外された場合、上記ステップS03でこれを判断し、クレイドル装置30は再び上記ステップS01からの動作に戻る。
【0093】
また、デジタルスチルカメラ10の充電池がフル充電状態となった場合、上記ステップS05でこれを判断し、デジタルスチルカメラ10の充電動作を停止する。
【0094】
その後、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されるのを待機し(ステップS06)、取り外された時点でこれを判断して再び上記ステップS01からの動作に戻る。
【0095】
また、上記ステップS02でコネクタ部33のAスイッチ35が導通していないと判断した場合には、少なくとも上記図1(A)に示した収納/携帯時の第1の本体筐体11と第2の本体筐体12を閉じた状態ではデジタルスチルカメラ10がクレイドル装置30に載置されていないため、次にコネクタ部33のBスイッチ36が導通しているか否かを判断する(ステップS07)。
【0096】
ここで、Bスイッチ36が導通していると判断した場合、図6(B)に示すように、上記図1(C)で示した通常使用時の第1の本体筐体11と第2の本体筐体12を閉じた状態でデジタルスチルカメラ10がクレイドル装置30に載置されたことになる。
【0097】
したがって、Bスイッチ36が導通しているという情報をデジタルスチルカメラ10側に送出すると共に、以後このデジタルスチルカメラ10の充電を行なう一方で、撮影により得た画像データを再生表示させるものとする。
【0098】
具体的には、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が外れていないことを確認した後に(ステップS08)、充電制御部73により充電と画像の再生表示に必要な電力(電流値)を充電制御部73よりUSBコネクタ34を介してデジタルスチルカメラ10側に供給してデジタルスチルカメラ10の充電池を充電させ(ステップS09)、併せてメモリカード58または内蔵メモリ59に記録している、撮影により得た画像データを順次読出し、一定時間、例えば5[秒]ずつ循環的に表示させる、所謂「スライドショー」機能をデジタルスチルカメラ10で実行させながら(ステップS10)、充電池の端子電圧が所定値となったか否かにより当該充電池がフル充電状態となったか否かを判断する(ステップS11)、という処理を繰返し実行することで、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されるか、デジタルスチルカメラ10の充電池がフル充電状態となるまで、その充電動作と再生表示動作とを続行する。
【0099】
このときクレイドル装置30のインジケータ部75は、充電インジケータ40のみが点灯駆動される。
【0100】
USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外された場合、上記ステップS08でこれを判断し、クレイドル装置30は再び上記ステップS01からの動作に戻る。
【0101】
また、デジタルスチルカメラ10の充電池がフル充電状態となった場合、上記ステップS11でこれを判断し、デジタルスチルカメラ10の充電動作を停止し、デジタルスチルカメラ10に充電が完了した旨を示す情報を送出して表示部23で充電完了を示すガイドメッセージを一定時間表示させる(ステップS12)。
【0102】
その後、上記「スライドショー」機能による画像の再生表示に必要な電力(電流値)のみを充電制御部73よりUSBコネクタ34を介してデジタルスチルカメラ10側に供給して画像の再生表示を実行させながら(ステップS13)、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されたか否かを判断する(ステップS14)、という処理を繰返して実行し、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されるのを待機する。
【0103】
そして、デジタルスチルカメラ10が取り外された時点でこれをステップS14で判断して、再び上記ステップS01からの動作に戻る。
【0104】
また、上記ステップS07でコネクタ部33のBスイッチ36も導通していないと判断した場合には、上記図1(C)に示した通常使用時の第1の本体筐体11と第2の本体筐体12を閉じた状態でデジタルスチルカメラ10がクレイドル装置30に載置されたものでもないため、デジタルスチルカメラ10の第1の本体筐体11と第2の本体筐体12とはそれぞれの面が少なくとも当接しておらず、その角度はある程度の範囲内で相違するであろうが、例えば図6(C)に示すように、上記図1(B)で示した第1の本体筐体11と第2の本体筐体12を展開した状態でデジタルスチルカメラ10がクレイドル装置30に載置されたことになる。
【0105】
したがって、Aスイッチ35とBスイッチ36が共に導通していないという情報をデジタルスチルカメラ10側に送出すると共に、以後このデジタルスチルカメラ10の充電を行なう一方で、撮影レンズ14により撮影を行ない、その撮影画像を表示部23でモニタ表示させるものとする。
【0106】
具体的には、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が外れていないことを確認した後に(ステップS15)、充電制御部73により充電と画像の撮影と表示に必要な電力(電流値)を充電制御部73よりUSBコネクタ34を介してデジタルスチルカメラ10側に供給してデジタルスチルカメラ10の充電池を充電させ(ステップS16)、併せて記録モード時と同様にしてCCD43で撮像される画像を表示部23で表示させるモニタ表示を実行させながら(ステップS17)、充電池の端子電圧が所定値となったか否かにより当該充電池がフル充電状態となったか否かを判断する(ステップS18)、という処理を繰返し実行することで、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されるか、デジタルスチルカメラ10の充電池がフル充電状態となるまで、その充電動作とモニタ表示動作とを続行する。
【0107】
この場合、通常撮影時と同様に画像を表示部23に表示させると、表示部23で表示される画像は天地が逆になった、きわめて不自然な画像となってしまうため、180°画像を回転させて表示させる。
【0108】
また、このときデジタルスチルカメラ10で得られるビデオ信号はクレイドル装置30のUSBインタフェース72からUSBケーブル37を介して図示しない情報端末装置、例えばパーソナルコンピュータにも出力することにより、このクレイドル装置30に載置したデジタルスチルカメラ10を同時にパーソナルコンピュータ用のカメラとしても使用することができ、パーソナルコンピュータによる電子メールやチャットに使用するなど、種々のネットワークコミュニケーションに適したものとしても活用できる。
【0109】
このときクレイドル装置30のインジケータ部75は、USBインジケータ39と充電インジケータ40の双方が点灯駆動される。
【0110】
USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外された場合、上記ステップS15でこれを判断し、クレイドル装置30は再び上記ステップS01からの動作に戻る。
【0111】
また、デジタルスチルカメラ10の充電池がフル充電状態となった場合、上記ステップS18でこれを判断し、デジタルスチルカメラ10の充電動作を停止し、デジタルスチルカメラ10に充電が完了した旨を示す情報を送出して表示部23で充電完了を示すガイドメッセージを一定時間表示させる(ステップS19)。
【0112】
その後、上記撮影とモニタ表示に必要な電力(電流値)のみを充電制御部73よりUSBコネクタ34を介してデジタルスチルカメラ10側に供給して撮影に伴うモニタ表示動作を実行させながら(ステップS20)、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されたか否かを判断する(ステップS21)、という処理を繰返して実行し、USBコネクタ34からデジタルスチルカメラ10のUSBコネクタ26が取り外されるのを待機する。
【0113】
そして、デジタルスチルカメラ10が取り外された時点でこれをステップS21で判断して、再び上記ステップS01からの動作に戻る。
【0114】
このように、デジタルスチルカメラ10の第1の本体筐体11の撮影レンズ14を設けた面と第2の本体筐体12の表示部23を設けた面とが当接し、互いにその機能面が内側に閉じた状態でクレイドル装置30に載置された場合には、デジタルスチルカメラ10の充電池の充電のみを行なうため、無駄な動作モードに移行することなく、該充電池の充電のみを確実に実施させることができる。
【0115】
また、第1の本体筐体11の撮影レンズ14と第2の本体筐体12の表示部23とが互いに反対側の外側を向くようにデジタルスチルカメラ10を閉じた状態でクレイドル装置30に載置した場合には、デジタルスチルカメラ10の充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、表示部23を用いた再生表示の動作モードに自動的に移行させる。
【0116】
これにより、充電を行なう一方でこのデジタルスチルカメラ10を電子的な写真立てのように使用することができる。
【0117】
さらに、第1の本体筐体11と第2の本体筐体12とが開き、撮影レンズ14と表示部23がおおむね同一の方向に向いた状態でデジタルスチルカメラ10がクレイドル装置30に載置された場合には、デジタルスチルカメラ10の充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、撮影レンズ14でその時点で撮影している画像を表示部23でモニタ表示させる動作モードに自動的に移行させる。
【0118】
これにより、クレイドル装置30を予めパーソナルコンピュータ等の情報端末装置に接続しておくことで、デジタルスチルカメラ10をその装置用のカメラとして使用できるなど、種々のネットワークコミュニケーションに適したものとしても活用できる。
【0119】
なお、上記実施の形態では、クレイドル装置30側のコネクタ部33にUSBコネクタ34を挟んでAスイッチ35とBスイッチ36とを設けるものとし、デジタルスチルカメラ10の第1の本体筐体11と第2の本体筐体12の開閉状態をクレイドル装置30の側で検出して、その検出結果を載置されているデジタルスチルカメラ10へ送信するものとした。
【0120】
これにより、小型化が要求されるデジタルスチルカメラ10側にその開閉状態を検出するための機構等を設ける必要がなく、構成機構上の制約を低減できると共に、クレイドル装置30が充電に必要な電力と、その他、記録している画像の表示、あるいは撮影とモニタ表示など、その時点で実行する動作に必要な電力を正確に認識した上でデジタルスチルカメラ10に電力供給することができる。
【0121】
これに対して、あえてデジタルスチルカメラ10の側、例えばヒンジ部13の第1の本体筐体11と第2の本体筐体12の回動支持部等に開閉角度を検出する機構を設けてデジタルスチルカメラ10側の内部で開閉状態を検出するようにしてもよい。
【0122】
この場合、デジタルスチルカメラ10側が単体でその検出結果に応じてクレイドル装置への載置時の動作を制御でき、速やかに必要な動作モードに移行できる。
【0123】
なお、上記実施の形態は本発明をデジタルスチルカメラ10とそのクレイドル装置30によるデジタルスチルシステムに適用した場合について説明したものであるが、本発明はこれに限らず、例えばカメラ機能付きの折りたたみ式携帯電話器とそのクレイドル装置や、カメラ機能付きの折りたたみ式PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)とそのクレイドル装置など、各種携帯電子機器単体、もしくはそれを含むシステム等にも適用することが可能である。
【0124】
その他、本発明は上記実施の形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
【0125】
さらに、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0126】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、第1の筐体の撮影部を設けた面と第2の筐体の表示部を設けた面とが当接し、互いにその機能面が内側に閉じた状態でクレイドル装置に載置された場合に、上記充電池の充電のみを行なうため、無駄な動作モードに移行することなく、充電池の充電のみを確実に実施させることができる。
【0127】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、第1の筐体の撮影部と第2の筐体の表示部とが互いに反対側の外側を向くように閉じた状態でクレイドル装置に載置された場合に、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、表示部を用いた再生表示の動作モードに自動的に移行させることができる。
【0128】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、第1の筐体と第2の筐体とが開き、撮影部と表示部とが共にほぼ同一の方向に向いた状態でクレイドル装置に載置された場合に、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、撮影部でその時点で撮影している画像を表示部でモニタ表示させる動作モードに自動的に移行させることができ、該クレイドル装置をパーソナルコンピュータに接続しておくことでパーソナルコンピュータ用のカメラとして使用できるなど、種々のネットワークコミュニケーションに適したものとしても活用できる。
【0129】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項3記載の発明の効果に加えて、撮影部で撮影した画像の天地をユーザに見やすい状態に直して表示させることができる。
【0130】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項1乃至4いずれかに記載の発明の効果に加えて、携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態をクレイドル装置の側で検出し、検出結果を載置されている携帯電子機器へ送信するようにしたので、小型化が要求される携帯電子機器側にその開閉状態を検出するための機構等を設ける必要がなく、構成機構上の制約を低減できると共に、クレイドル装置が充電に必要な電力とその他の動作に必要な電力とを認識した上で携帯電子機器に電力供給することができる。
【0131】
請求項6記載の発明によれば、上記請求項1乃至4いずれかに記載の発明の効果に加えて、携帯電子機器の側でクレイドル装置に載置された自機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態を検出し、その検出結果に応じた充電を含む動作状態に移行するようにしたので、携帯電子機器単体でクレイドル装置へのセット時の動作を制御でき、速やかに必要な動作モードに移行できる。
【0132】
請求項7記載の発明によれば、クレイドル装置に載置された携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態により、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、必要により表示部で何らかの画像を表示させる動作モードに自動的に移行させることができる。
【0133】
請求項8記載の発明によれば、クレイドル装置に載置された携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態により、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、必要により表示部で何らかの画像を表示させる動作モードに自動的に移行させることができる。
【0134】
請求項9記載の発明によれば、クレイドル装置に載置された携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態により、上記充電池の充電のみならず、ユーザによる何らかの煩雑な選択操作なしに、必要により表示部で何らかの画像を表示させる動作モードに自動的に移行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るデジタルスチルカメラの外観構成を示す斜視図。
【図2】同実施の形態に係るクレイドル装置の外観構成を示す斜視図。
【図3】同実施の形態に係るデジタルスチルカメラの回路構成を示すブロック図。
【図4】同実施の形態に係るクレイドル装置の回路構成を示すブロック図。
【図5】同実施の形態に係るデジタルスチルカメラのクレイドル装置への載置に対する処理内容を示すフローチャート。
【図6】同実施の形態に係るデジタルスチルカメラのクレイドル装置への載置状態を例示する斜視図。
【符号の説明】
10…デジタルスチルカメラ、11…第1の本体筐体、12…第2の本体筐体、13…ヒンジ部、14…撮影レンズ、15…ストロボ発光部、16…マイクロホン(MIC)、17…セルフタイマインジケータ、18…レンズよけ凹部、19…スピーカ(SP)、20…メニューキー、21…回転ダイヤル、22…セットキー、23…表示部、24…シャッタキー、25a〜25d…滑り止め部、26…USBコネクタ、30…クレイドル装置、31…基台、32a,32b…側壁部、33…コネクタ部、34…USBコネクタ、35…Aスイッチ、36…Bスイッチ、37…USBケーブル、38…ACコード、39…USBインジケータ、40…充電インジケータ、41…モータ(M)、42…レンズ光学系、43…CCD、44…タイミング発生器(TG)、45…垂直ドライバ、46…サンプルホールド回路(S/H)、47…A/D変換器、48…カラープロセス回路、49…DMAコントローラ、50…DRAMインタフェース(I/F)、51…DRAM、52…制御部、53…VRAMコントローラ、54…VRAM、55…デジタルビデオエンコーダ、56…キー入力部、57…JPEG回路、58…メモリカード、59…内蔵メモリ、60…音声処理部、61…USBインタフェース、62…ストロボ駆動部、71…制御部、72…USBインタフェース(I/F)、73…充電制御部、74…スイッチ部、75…インジケータ部、76…ACプラグ。

Claims (9)

  1. 充電池を電源とし、画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体と、画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体とをヒンジ部によりそれぞれ回動自在に接続してなる折りたたみ式の携帯電子機器と、
    この携帯電子機器が上記第1の筐体の撮影部を設けた面と第2の筐体の表示部を設けた面とを当接した状態で載置された場合に、上記充電池の充電を行なうクレイドル装置と
    を具備したことを特徴とする携帯電子機器システム。
  2. 上記携帯電子機器は、上記撮影部での撮影により得た画像データを記録する記録手段をさらに有し、
    上記携帯電子機器が上記第1の筐体の撮影部を設けていない面と第2の筐体の表示部を設けていない面とを当接した状態で上記クレイドル装置に載置された場合に、クレイドル装置により携帯電子機器の充電池の充電を行なわせると共に、上記記録手段に記録されている画像データを読出して上記表示部に再生表示させる
    ことを特徴とする請求項1記載の携帯電子機器システム。
  3. 上記携帯電子機器が上記第1の筐体の撮影部を設けた面及び設けていない面と第2の筐体の表示部を設けた面及び設けていない面とをそれぞれいずれも当接しない状態で上記クレイドル装置に載置された場合に、クレイドル装置により携帯電子機器の充電池の充電を行なわせると共に、上記撮影部で撮影した画像を上記表示部に表示させる
    ことを特徴とする請求項1記載の携帯電子機器システム。
  4. 上記撮影部で撮影し、上記表示部に表示させる画像は天地を180°回転させたものであることを特徴とする請求項3記載の携帯電子機器システム。
  5. 上記クレイドル装置は、
    載置される携帯電子機器の第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出手段と、
    この検出手段の検出結果を載置された携帯電子機器に送信する送信手段とを有し、
    上記携帯電子機器は、
    上記クレイドル装置に載置された状態で上記送信手段により送られてくる上記検出手段の検出結果に基づいて少なくとも充電池の充電を行なう
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の携帯電子機器システム。
  6. 上記携帯電子機器は、
    上記ヒンジ部の回動状態から第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出手段と、
    上記クレイドル装置に載置された状態で上記検出手段の検出結果に基づいて少なくとも充電池の充電を行なう充電制御手段と
    を有することを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の携帯電子機器システム。
  7. 充電池を電源とし、クレイドル装置に載置することで該充電池への充電を行なう携帯電子機器であって、
    画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体と、
    画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体と、
    上記第1の筐体と第2の筐体の間に介在し、それぞれを回動自在に接続して支持するヒンジ部と、
    上記第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出手段と、
    上記クレイドル装置に載置された状態で少なくとも充電池の充電を行なうと共に、上記検出手段の検出結果に基づいて上記表示部で画像の表示を行なわせる充電制御手段と
    を具備したことを特徴とする携帯電子装置。
  8. 充電池を電源とし、クレイドル装置に載置することで該充電池への充電を行なう携帯電子機器の充電制御方法であって、
    画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体、画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体、及び上記第1の筐体と第2の筐体の間に介在し、それぞれを回動自在に接続して支持するヒンジ部を有する上記携帯電子機器に対し、上記クレイドル装置に載置された状態で上記第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出工程と、
    上記クレイドル装置に載置された状態で少なくとも充電池の充電を行なうと共に、上記検出手段の検出結果に基づいて上記表示部で画像の表示を行なわせる充電制御工程と
    を有したことを特徴とする携帯電子装置の充電制御方法。
  9. 充電池を電源とし、クレイドル装置に載置することで該充電池への充電を行なう携帯電子機器に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、
    画像の撮影を行なう撮影部を一面に設けた第1の筐体、画像の表示を行なう表示部を一面に設けた第2の筐体、及び上記第1の筐体と第2の筐体の間に介在し、それぞれを回動自在に接続して支持するヒンジ部を有する上記携帯電子機器に対し、上記クレイドル装置に載置された状態で上記第1の筐体と第2の筐体の当接状態を検出する検出ステップと、
    上記クレイドル装置に載置された状態で少なくとも充電池の充電を行なうと共に、上記検出手段の検出結果に基づいて上記表示部で画像の表示を行なわせる充電制御ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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