JP2004282142A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体撮像装置のサイズの小型化を追求するため、レンズホルダー内側ネジ機構の金型構造を容易にし、部品の傾きや取り付けガタ精度を組み込み性も含めて低コストで向上させる。
【解決手段】少なくとも、固体撮像素子が取り付けられたプリント配線基板と、画像性能を向上させる光学素子と、前記固体撮像素子の外側を覆うベースと、前記固体撮像素子に結像させるためのレンズと、前記レンズを覆うレンズホルダーと、前記レンズホルダーに前記レンズを固定するためのレンズキャップを有し、前記レンズホルダーの内側に形成されたネジ部と前記ベースの外側に形成されたネジ部を螺合し固定する固体撮像装置において、前記レンズキャップの外周にもネジ部を設け、前記レンズを挟んで前記レンズホルダーネジ部と同軸に螺合固定し、前記レンズキャップと、前記レンズホルダーに螺合する前記ベースの筒部先端の間に、前記レンズホルダーと同軸に配置された弾性体を挿入する固体撮像装置とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体撮像素子とレンズを備えた固体撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来デジタルカメラなどの撮像用機器では、CCDなどの撮像素子を保持する筐体部(ベース)と光学レンズを保持する鏡筒部(レンズホルダー)とを別部品とするとともに、筐体部と鏡筒部とをネジ機構にて螺合しレンズの位置を動かしてフォーカス調整を行うようになっている。
【0003】
上記のような構成の固体撮像装置に関しては、多くの文献により開示されている。(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)
【0004】
図1は従来の固体撮像装置の断面図である。プリント配線基板1には固体撮像素子2が搭載されており、その外周を覆うようにベース3が配置されている。前記ベース3の上部にある筒部3aの中心軸は、前記固体撮像素子2の受光部センターと合致するように、前記ベース3が位置決め固定されている。前記ベース3には光学フィルター4が接着固定されている。前記ベース3筒部3aの外周にはネジ部3bが、中心軸に対して同軸に形成されている。前記固体撮像素子2に結像させるためのレンズ5はレンズホルダー6のリブ6b内に組み込まれて、レンズキャップ7により保持され前記レンズキャップ7は前記レンズホルダー6に圧入固定されている。前記レンズホルダー6の内側部にはネジ部6aが、前記レンズ5の光軸に対して同軸に形成されている。前記ネジ部3bに前記ネジ部6aを螺合させることにより、前記レンズ5の光軸と前記固体撮像素子2の受光部センターが合致する位置関係に取付けられる。前記レンズホルダー6を螺合移動させフォーカス調整を行い、適正な位置で接着固定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−268176号公報(第2−4頁、第1−3図)
【特許文献2】
特開平11−295579号公報(第2−5頁、第1−5図)
【特許文献3】
特開2002−62465号公報(第2−3頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成ではレンズホルダー6の内側にネジ部6aを形成するための金型構造では、レンズ5を組み込むためのリブ6bが邪魔になり構造が難しくなる。サイズによっては成り立たなくなる場合も発生する。サイズの小型化を追求する市場の要求を満たすためには非常に不利である。また、レンズキャップ7の圧入固定も傾きや取り付けガタの影響も受けやすく、固定強度も確実でなく、組み込み性も含めて低コストでこれらを解決することは重要な課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
少なくとも、固体撮像素子が取り付けられたプリント配線基板と、画像性能を向上させる光学素子と、前記固体撮像素子の外側を覆うベースと、前記固体撮像素子に結像させるためのレンズと、前記レンズを覆うレンズホルダーと、前記レンズホルダーに前記レンズを固定するためのレンズキャップを有し、前記レンズホルダーの内側に形成されたネジ部と前記ベースの外側に形成されたネジ部を螺合し固定する固体撮像装置において、前記レンズキャップの外周にもネジ部を設け、前記レンズを挟んで前記レンズホルダーネジ部と同軸に螺合固定するレンズキャップである固体撮像装置とする。
【0008】
少なくとも、固体撮像素子が取り付けられたプリント配線基板と、画像性能を向上させる光学素子と、前記固体撮像素子の外側を覆うベースと、前記固体撮像素子に結像させるための複数枚のレンズと、前記レンズを覆うレンズホルダーと、前記レンズ間に入れるスペーサー又は絞りを有し、前記レンズホルダーの内側に形成されたネジ部と前記ベースの外側に形成されたネジ部を螺合し固定する固体撮像装置において、前記スペーサー又は前記絞りの外周にもネジ部を設け、前記レンズを挟んで前記レンズホルダーネジ部と同軸に螺合固定するスペーサー又は絞りである固体撮像装置とする。
【0009】
前記レンズホルダーに螺合固定された前記レンズキャップと、前記レンズホルダーに螺合する前記ベースの筒部先端の間に、前記レンズホルダーと同軸に配置された弾性体を挿入する固体撮像装置とする。
【0010】
前記レンズホルダーに螺合固定された前記スペーサー又は前記絞りと、前記レンズホルダーに螺合する前記ベースの筒部先端の間に、前記レンズホルダーと同軸に配置された弾性体を挿入する固体撮像装置とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図2は本発明に係わる固体撮像装置の断面図である。プリント配線基板10には固体撮像素子11が搭載されており、その外周を覆うようにベース12が配置されている。前記ベース12の上部にある筒部12aの中心軸は、前記固体撮像素子11の受光部センターと合致するように、前記ベース12が位置決め固定されている。前記ベース12には光学フィルター13が接着固定されている。前記ベース12の前記筒部12a外周にはネジ部12bが、中心軸に対して同軸に形成されている。前記固体撮像素子11に結像させるためのレンズ14はレンズキャップ15に保持されて、レンズホルダー16と挟み込まれるように固定される。前記レンズキャップ15の外周にはネジ部15aが、前記レンズ14の光軸と同軸に形成されている。前記レンズホルダー16の内側部にはネジ部16aが、前記レンズ14の光軸と同軸に形成されている。前記ネジ部16aに前記ネジ部15aを螺合固定させることにより、前記レンズ14の光軸と前記レンズホルダー16のネジ部16aは同軸の位置関係を保っている。
【0012】
前記レンズホルダー16に螺合固定された前記レンズキャップ15の受け部15bと、前記レンズホルダー16に螺合する前記ベース12の前記筒部12a先端部との間に、前記レンズ14の光軸と同軸に配置された弾性体17を挿入し、前記ネジ部12bに前記ネジ部16aを螺合させる。この時、前記レンズ14の光軸と前記固体撮像素子11の受光部センターが合致する位置関係に取付けられる。前記レンズホルダー16を螺合移動させフォーカス調整を行い、適正な位置で接着固定されている。
【0013】
前記弾性体17はフォーカス調整後の前記ベース12と前記レンズホルダー16により、前記ベース12の前記筒部12aと前記レンズキャップ15の前記受け部15bに適正なテンションがかかるように厚みや材質が適宜選定されている。
【0014】
前記弾性体17のテンションにより、螺合構造のガタや傾きが適正に修正され各構成部品が光軸に対して垂直に配置される。
【0015】
画像性能とコストの兼ね合いで、前記弾性体17を用いない構成とすることもできる。
【0016】
図3も本発明に係わる別の実施形態による固体撮像装置の断面図である。プリント配線基板20には固体撮像素子21が搭載されており、その外周を覆うようにベース22が配置されている。前記ベース22の上部にある筒部22aの中心軸は、前記固体撮像素子21の受光部センターと合致するように、前記ベース22が位置決め固定されている。前記ベース22には光学フィルター23が接着固定されている。前記ベース22の前記筒部22a外周にはネジ部22bが、中心軸に対して同軸に形成されている。前記固体撮像素子21に結像させるためのレンズ24、25は、絞り26に絞り径部26aの中心が前記レンズ24、25の光軸と合致するように挿入し保持される。前記レンズ25は前記絞り26の前記固体撮像素子21側から接着固定される。前記レンズ24は物体側から前記絞り26に挿入され、レンズホルダー27と挟み込まれるように固定される。前記絞り26の外周にはネジ部26bが、前記レンズ24、25の光軸と同軸に形成されている。前記レンズホルダー27の内側部にはネジ部27aが、前記レンズ24、25の光軸と同軸に形成されている。前記ネジ部27aに前記ネジ部26bを螺合固定させることにより、前記レンズ24、25の光軸と前記レンズホルダー27のネジ部27aは同軸の位置関係を保っている。
【0017】
前記レンズホルダー27に螺合固定された前記絞り26の受け部26cと、前記レンズホルダー27に螺合する前記ベース22の前記筒部22a先端部との間に、前記レンズ24、25の光軸と同軸に配置された弾性体28を挿入し、前記ネジ部22bに前記ネジ部27aを螺合させる。この時、前記レンズ24、25の光軸と前記固体撮像素子21の受光部センターが合致する位置関係に取付けられる。前記レンズホルダー27を螺合移動させフォーカス調整を行い、適正な位置で接着固定されている。
【0018】
前記弾性体28はフォーカス調整後の前記ベース22と前記レンズホルダー27により、前記ベース22の前記筒部22aと前記絞り26の前記受け部26cに適正なテンションがかかるように厚みや材質が適宜選定されている。
【0019】
前記弾性体28のテンションにより、螺合構造のガタや傾きが適正に修正され各構成部品が光軸に対して垂直に配置される。
【0020】
画像性能とコストの兼ね合いで、前記弾性体28を用いない構成とすることもできる。
【0021】
図4も本発明に係わる別の実施形態による固体撮像装置の断面図である。プリント配線基板30には固体撮像素子31が搭載されており、その外周を覆うようにベース32が配置されている。前記ベース32の上部にある筒部32aの中心軸は、前記固体撮像素子31の受光部センターと合致するように、前記ベース32が位置決め固定されている。前記ベース32には光学フィルター33が接着固定されている。前記ベース32の前記筒部32a外周にはネジ部32bが、中心軸に対して同軸に形成されている。前記固体撮像素子31に結像させるためのレンズ構成はレンズ34、35、36の3枚となっている。前記レンズ36は、絞り37に絞り径部37aの中心が前記レンズ36の光軸と合致するように、前記固体撮像素子31側から挿入し接着固定されている。前記レンズ35は前記レンズ34、35、36の保持を兼ねたスペーサー38に挿入され、前記絞り37と挟み込まれるように固定される。前記レンズ35と前記絞り37に固定された前記レンズ36の光軸が合致するように、前記絞り37は前記スペーサー38に圧入固定される。前記レンズ34は前記スペーサー38に挿入され、レンズホルダー39と挟み込まれるように固定される。前記スペーサー38の外周にはネジ部38aが、前記レンズ34、35、36の光軸と同軸に形成されている。前記レンズホルダー39の内側部にはネジ部39aが、前記レンズ34、35、36の光軸と同軸に形成されている。前記ネジ部39aに前記ネジ部38aを螺合固定させることにより、前記レンズ34、35、36の光軸と前記レンズホルダー39のネジ部39aは同軸の位置関係を保っている。
【0022】
前記レンズホルダー39に螺合固定された前記スペーサー38の受け部38bと、前記レンズホルダー39に螺合する前記ベース32の前記筒部32a先端部との間に、前記レンズ34、35、36の光軸と同軸に配置された弾性体40を挿入し、前記ネジ部32bに前記ネジ部39aを螺合させる。この時、前記レンズ34、35、36の光軸と前記固体撮像素子31の受光部センターが合致する位置関係に取付けられる。前記レンズホルダー39を螺合移動させフォーカス調整を行い、適正な位置で接着固定されている。
【0023】
前記弾性体40はフォーカス調整後の前記ベース32と前記レンズホルダー39により、前記ベース32の前記筒部32aと前記スペーサー38の前記受け部38bに適正なテンションがかかるように厚みや材質が適宜選定されている。
【0024】
前記弾性体40のテンションにより、螺合構造のガタや傾きが適正に修正され各構成部品が光軸に対して垂直に配置される。
【0025】
画像性能とコストの兼ね合いで、前記弾性体40を用いない構成とすることもできる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、レンズホルダーの内側のリブが廃止できスペースの制約が無くなるので、内側ネジ機構の金型製作が容易になる。それに伴い、サイズの小型化を更に追求できる。
【0027】
レンズキャップやスペーサー又は絞りの部品の外周にネジ部を形成しレンズホルダーネジ部と螺合固定することにより、部品の脱落やズレなどの不具合は無くなり製品の信頼性や安全性を向上させることができる。
【0028】
レンズキャップやスペーサー又は絞りとベースの間に弾性体を挟み込むことで、適正なテンションが均一にかかりレンズホルダーとベース言い換えれば、レンズと固体撮像素子の傾きや取付けガタ精度を、組み込み性を損なうことなく低コストで大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による固体撮像装置の断面図
【図2】本発明の一実施形態を示す固体撮像装置の断面図
【図3】本発明の別の実施形態を示す固体撮像装置の断面図
【図4】本発明の別の実施形態を示す固体撮像装置の断面図
【符号の説明】
1 プリント配線基板
2 固体撮像素子
3 ベース
3a 筒部
3b ネジ部
4 光学フィルター
5 レンズ
6 レンズホルダー
6a ネジ部
6b リブ
7 レンズキャップ
10 プリント配線基板
11 固体撮像素子
12 ベース
12a 筒部
12b ネジ部
13 光学フィルター
14 レンズ
15 レンズキャップ
15a ネジ部
15b 受け部
16 レンズホルダー
16a ネジ部
17 弾性体
20 プリント配線基板
21 固体撮像素子
22 ベース
22a 筒部
22b ネジ部
23 光学フィルター
24 レンズ
25 レンズ
26 絞り
26a 絞り径部
26b ネジ部
26c 受け部
27 レンズホルダー
27a ネジ部
28 弾性体
30 プリント配線基板
31 固体撮像素子
32 ベース
32a 筒部
32b ネジ部
33 光学フィルター
34 レンズ
35 レンズ
36 レンズ
37 絞り
37a 絞り径部
38 スペーサー
38a ネジ部
38b 受け部
39 レンズホルダー
39a ネジ部
40 弾性体

Claims (4)

  1. 少なくとも、固体撮像素子が取り付けられたプリント配線基板と、画像性能を向上させる光学素子と、前記固体撮像素子の外側を覆うベースと、前記固体撮像素子に結像させるためのレンズと、前記レンズを覆うレンズホルダーと、前記レンズホルダーに前記レンズを固定するためのレンズキャップを有し、前記レンズホルダーの内側に形成されたネジ部と前記ベースの外側に形成されたネジ部を螺合し固定する固体撮像装置において、前記レンズキャップの外周にもネジ部を設け、前記レンズを挟んで前記レンズホルダーネジ部と同軸に螺合固定するレンズキャップであることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 少なくとも、固体撮像素子が取り付けられたプリント配線基板と、画像性能を向上させる光学素子と、前記固体撮像素子の外側を覆うベースと、前記固体撮像素子に結像させるための複数枚のレンズと、前記レンズを覆うレンズホルダーと、前記レンズ間に入れるスペーサー又は絞りを有し、前記レンズホルダーの内側に形成されたネジ部と前記ベースの外側に形成されたネジ部を螺合し固定する固体撮像装置において、前記スペーサー又は前記絞りの外周にもネジ部を設け、前記レンズを挟んで前記レンズホルダーネジ部と同軸に螺合固定するスペーサー又は絞りであることを特徴とする固体撮像装置。
  3. 前記レンズホルダーに螺合固定された前記レンズキャップと、前記レンズホルダーに螺合する前記ベースの筒部先端の間に、前記レンズホルダーと同軸に配置された弾性体を挿入することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 前記レンズホルダーに螺合固定された前記スペーサー又は前記絞りと、前記レンズホルダーに螺合する前記ベースの筒部先端の間に、前記レンズホルダーと同軸に配置された弾性体を挿入することを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
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