JP2004281597A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出ノズルの内部から気泡を効果的に排出し、現像不良を防止することができる方法を提供する。
【手段】基板Wと吐出ノズル12とを水平方向へ相対的に移動させつつ、吐出ノズルから基板の表面へ現像液を吐出し、基板の表面全体に現像液を盛って基板を処理する方法において、基板に液盛りしていない期間に、基板に液盛りするときに吐出ノズルから吐出される現像液の流量より大流量の現像液を吐出ノズルから吐出して、吐出ノズルの内部から気泡を追い出す。この際に吐出ノズル12から吐出された現像液を現液回収用カップ10内に集め、液回収用カップ内から回収用配管30を通って現像液槽18に現像液16を回収して再使用可能とする。
【選択図】 図1
【手段】基板Wと吐出ノズル12とを水平方向へ相対的に移動させつつ、吐出ノズルから基板の表面へ現像液を吐出し、基板の表面全体に現像液を盛って基板を処理する方法において、基板に液盛りしていない期間に、基板に液盛りするときに吐出ノズルから吐出される現像液の流量より大流量の現像液を吐出ノズルから吐出して、吐出ノズルの内部から気泡を追い出す。この際に吐出ノズル12から吐出された現像液を現液回収用カップ10内に集め、液回収用カップ内から回収用配管30を通って現像液槽18に現像液16を回収して再使用可能とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、プリント基板等の基板の表面に現像液、エッチング液、レジスト剥離液等の処理液を盛って基板を処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板等の基板の表面に形成されたフォトレジスト膜を所定パターンで露光した後、現像処理する場合には、静止型パドル現像、パドル・スプレイ現像、ローラ搬送式パドル現像などの各方法が使用される。
【0003】
静止型パドル現像では、スピンデベロッパ(基板回転式現像装置)を使用し、図11に模式的正面図を示すように、基板Wをスピンチャック(図示せず)上に水平姿勢で保持し、基板Wの直径寸法と同等程度の長さを有するスリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル1aを、基板Wの表面に近接させて基板Wの一端(実線で示す位置)から他端(二点差線で示す位置)まで、基板Wの表面に沿って水平方向へ移動させながら、吐出ノズル1aのスリット状吐出口から現像液を吐出し、基板Wの表面全体に現像液を盛るようにする。このとき、吐出ノズル1aに連通接続された現像液供給用配管2aに介挿された開閉制御弁3aを、吐出ノズル1aが基板Wの一端に位置した時点で開き、吐出ノズル1aが基板Wの他端に到達した時点で閉じるように制御する。基板W上に液盛りした後は、それから所定時間が経過した時点で基板Wの表面へ純水を供給して現像反応を停止させ、その後に、基板Wを鉛直軸回りに回転させることにより、基板Wの表面から現像液や水、溶解物等を振り切って除去する。なお、図11中の4a、ならびに、後述する図12中の4b、および、図13中の4cは、それぞれフィルタである。
【0004】
また、パドル・スプレイ現像では、図12に模式的正面図を示すように、搬送ローラ5aによって基板Wを水平方向へ搬送し、スリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル1bの直下を基板Wが通過するときに、吐出ノズル1bのスリット状吐出口から現像液を吐出し、基板Wの表面全体に現像液を盛るようにした後、さらに、吐出ノズル1bの前方側に配設されたスプレイノズル6から基板Wの表面へ現像液を吐出して、基板Wを現像処理するようにしている。この方法では、吐出ノズル1bに連通接続された現像液供給用配管2bに介挿された開閉制御弁3bは、開いたままの状態とされ、続いて搬送されてくる基板Wに液盛りするようにする。
【0005】
ローラ搬送式パドル現像では、図13に模式的正面図を示すように、搬送ローラ5bによって基板Wを水平方向へ搬送し、スリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル1cの直下を基板Wが通過するときに、吐出ノズル1cのスリット状吐出口から現像液を吐出し、基板Wの表面全体に現像液を盛るようにして、基板Wが搬送される過程で現像反応が進行するようにしている。この方法でも、吐出ノズル1cに連通接続された現像液供給用配管2cに介挿された開閉制御弁3cは、開いたままの状態とされ、続いて搬送されてくる基板Wに液盛りするようにする。
【0006】
上記した静止型パドル現像では、開閉制御弁3aをオン・オフ制御して、吐出ノズル1aからの現像液の吐出・停止の各動作が繰り返される。この開閉制御弁3aの開閉動作に伴って、吐出ノズル1aのスリット状吐出口からノズル内部に空気が引き込まれる恐れがある。また、上記したいずれの現像方法においても、現像処理を行わないときには、吐出ノズル1a、1b、1cからの現像液の吐出が停止される。このため、吐出ノズル1a、1b、1cの内部に現像液が滞留することになる。そして、吐出ノズル1a、1b、1cの内部に現像液が滞留する間に、吐出ノズル1a、1b、1cのスリット状吐出口からノズル内部に空気が侵入する恐れがある。また、現像液の供給源から送られてきた現像液中に溶け込んでいたガスが、吐出ノズル1a、1b、1cの内部で微細な気泡となって内壁面に付着する、といったことが起こる可能性もある。この結果、吐出ノズル1a、1b、1cからの現像液の吐出を開始したときに、気泡が含まれた現像液が基板Wの表面へ供給されて液盛りされることになり、その気泡が基板W上に付着して、パターン不良を生じる原因となる、といった問題がある。
【0007】
このような問題を解決するために、現像液吐出ノズルの現像液収容部の上部中央に泡抜き口を形成し、その泡抜き口に気泡排出管を接続して、現像液吐出ノズル内に発生する気泡を気泡排出管から排出する、といった装置構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
また、レジスト液の塗布装置において、スリットノズルを水平軸回りに回転させて、そのスリットを上向き状態とし、スリットノズルの内部に溜まっている空気やレジスト液中に気泡状で混入している空気を、レジスト液中の上部(スリット側)に集め、レジスト液をスリットから押し出すようにすることにより、空気をレジスト液と共にスリットノズル外に排出する、といった方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−249566号公報(第6頁、図7)
【0010】
【特許文献2】
特開平7−328510号公報(第4頁、図4)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、2に開示されているような構成によると、現像液中に存在する比較的大きな気泡は、それを吐出ノズルの内部から排出することができるが、吐出ノズルの液収容部の内壁面などに付着した微細な気泡は、吐出ノズルの内部から完全に排出することが困難である。このため、吐出ノズルから気泡が含まれた現像液が基板の表面へ吐出されることになり、吐出状態の均一性が損なわれ、また、気泡が含まれた現像液により基板上に液盛りされることとなる。この結果、断線、ショート等の現像不良を引き起こす原因になる、といった問題点がある。
【0012】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、吐出ノズルの内部から気泡を効果的に排出することができ、現像不良等の処理不良を防止することができる基板処理方法を提供すること、および、その方法を好適に実施することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、基板と吐出ノズルとを水平方向へ相対的に移動させながら、吐出ノズルから基板の表面へ処理液を吐出して、基板の表面全体に処理液を盛り、処理液によって基板を処理する基板処理方法において、基板の表面に液盛りしていない期間に、基板の表面に液盛りするときに前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量より大流量の処理液を前記吐出ノズルから吐出して、吐出ノズルの内部から気泡を追い出し、その際に吐出ノズルから吐出された処理液を回収して再使用可能とすることを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の基板処理方法において、前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量を定期的に大流量に切り替えて、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すことを特徴とする。
【0015】
請求項3に係る発明は、基板の表面へ処理液を吐出して、基板の表面全体に処理液を盛る吐出ノズルと、この吐出ノズルと基板とを水平方向へ相対的に移動させる移動手段と、前記吐出ノズルに連通接続され吐出ノズルへ処理液を供給するための処理液供給用配管と、処理液が貯留された処理液供給部と、この処理液供給部から前記処理液供給用配管を通して前記吐出ノズルへ処理液を供給する処理液供給手段と、を備えた基板処理装置において、基板の表面に液盛りしていない期間に前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すように、吐出ノズルから吐出される処理液の流量を、基板の表面に液盛りするときより大流量に切り替える流量切替え手段と、前記吐出ノズルから大流量の処理液が吐出される際に、吐出ノズルから吐出された処理液を回収して再使用可能とする回収手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項3記載の基板処理装置において、前記処理液供給用配管に流量調整弁が介挿され、前記流量切替え手段を、前記流量調整弁の上流側で前記処理液供給用配管から分岐して再び前記吐出ノズルに連通するバイパス配管と、このバイパス配管に介挿された開閉制御弁と、前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに前記開閉制御弁を開くように制御する制御手段と、から構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の基板処理装置において、前記バイパス配管を前記吐出ノズルに直接に連通接続し、そのバイパス配管の流路径を、前記処理液供給用配管の、分岐位置より下流側における流路径より大きくしたことを特徴とする。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項5記載の基板処理装置において、前記バイパス配管を、前記吐出ノズルの長手方向における中心部に連通接続したことを特徴とする。
【0019】
請求項7に係る発明は、請求項3記載の基板処理装置において、前記処理液供給手段がインバータ機能付きのポンプであり、前記流量切替え手段を、前記ポンプのインバータ機能と、前記ポンプの吐出流量を変化させる制御手段と、から構成したことを特徴とする。
【0020】
請求項8に係る発明は、請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、前記吐出ノズルに、大気に解放され開閉制御弁が介挿されたエアー抜き用配管を連通接続し、前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、前記エアー抜き用配管に介挿された開閉制御弁を開くように制御することを特徴とする。
【0021】
請求項9に係る発明は、請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、前記吐出ノズルは、その吐出口が上向きとなるように回動可能に支持され、前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、前記吐出ノズルを、その吐出口が上向きとなるように回動させる機構を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項10に係る発明は、請求項3ないし請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理液供給用配管から前記吐出ノズルの直前位置で分岐し開閉制御弁が介挿され先端が前記処理液供給部に配置された液戻し用配管を設け、前記処理液供給手段を駆動させてから所定時間が経過するまで、前記液戻し用配管に介挿された開閉制御弁を開くように制御して、前記処理液供給用配管から前記液戻し用配管を通して前記処理液供給部へ処理液を戻し、処理液供給用配管の内部から気泡を追い出すようにすることを特徴とする。
【0023】
請求項11に係る発明は、請求項3ないし請求項10のいずれかに記載の基板処理装置において、前記流量切替え手段により、前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量を定期的に大流量に切り替えて、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すようにすることを特徴とする。
【0024】
請求項1に係る発明の基板処理方法によると、また、請求項3に係る発明の基板処理装置を使用すると、基板の表面に液盛りしていない期間に、基板の表面に液盛りするときに吐出ノズルから吐出される処理液の流量より大流量の処理液が吐出ノズルから吐出されることにより、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の処理液によって押し流され、気泡が処理液と共に吐出ノズルの内部から排出される。また、この際に吐出ノズルから吐出された処理液は、回収されて再使用可能とされるので、処理液が無駄になることがない。
【0025】
請求項2に係る発明の基板処理方法では、また、請求項11に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルから吐出される処理液の流量が定期的に大流量に切り替えられることにより、吐出ノズルの内部から気泡が定期的に追い出される。
【0026】
請求項4に係る発明の基板処理装置では、バイパス配管に介挿された開閉制御弁を開くことにより、吐出ノズルから吐出される処理液の流量を瞬時に大流量に切り替えることが可能になる。また、バイパス配管に介挿された開閉制御弁を閉じることにより、吐出ノズルから吐出される処理液の流量を瞬時に所定の小流量に切り替えることが可能である。
【0027】
請求項5に係る発明の基板処理装置では、処理液供給用配管およびバイパス配管がそれぞれ別々に吐出ノズルに連通接続されるとともに、処理液供給用配管およびバイパス配管の各流路径をそれぞれ流量に見合った大きさとすることにより、管内を流れる処理液の圧力変動に伴って処理液供給用配管の内部で気泡が発生する、といったことを防止しつつ、バイパス配管内を流れる処理液の流量を大流量とすることが可能になる。
【0028】
請求項6に係る発明の基板処理装置では、バイパス配管が吐出ノズルの長手方向における中心部に連通接続されることにより、吐出ノズルの内部に気泡が残存するといったことを防止することができる。すなわち、バイパス配管を複数本に分岐させて、各バイパス配管を吐出ノズルの長手方向における異なる複数位置に連通接続した場合には、各バイパス配管の出口(吐出ノズルの液収容部への流入口)から吐出ノズル内へ流入した処理液の流れと、その隣りの出口から吐出ノズル内へ流入した処理液の流れとがぶつかり合う部分を生じることにより、各バイパス配管の出口とその隣りの出口との間の区画で気泡が発生してそのまま残存する、といったことが起こる可能性があるが、バイパス配管が吐出ノズルの長手方向における中心部だけに連通接続されることにより、吐出ノズルの内部に気泡が残存する可能性を無くすことができる。
【0029】
請求項7に係る発明の基板処理装置では、インバータ機能付きのポンプの吐出流量を変化させることにより、吐出ノズルから吐出される処理液の流量が切り替えられるので、配管中に弁を介挿した場合のように、弁内部で流路径が変化して差圧を生じることにより気泡が発生する、といったことがなくなる。
【0030】
請求項8に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、エアー抜き用配管に介挿された開閉制御弁が開かれることにより、吐出ノズルの内部からエアー抜き用配管を通って処理液と共に気泡が排出されるので、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズルの内部から追い出すことが可能になる。
【0031】
請求項9に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、吐出ノズルを、その吐出口が上向きとなるように回動させることにより、上向きになった吐出口を通して処理液と共に気泡が排出されるので、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズルの内部から追い出すことが可能になる。
【0032】
請求項10に係る発明の基板処理装置では、処理液供給手段を駆動させてから所定時間が経過するまで、液戻し用配管に介挿された開閉制御弁が開かれることにより、処理液供給用配管から液戻し用配管を通って処理液供給部へ処理液が戻される。これにより、処理液供給用配管の内部から気泡が追い出されることになる。したがって、処理液供給手段を駆動させてから所定時間が経過した後に、液戻し用配管に介挿された開閉制御弁を閉じるようにすれば、処理液供給用配管から吐出ノズル内へ気泡が流入することを無くすことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態について図1ないし図10を参照しながら説明する。
【0034】
図1は、この発明の実施形態の1例を示し、基板処理装置であるスピンデベロッパ(基板回転式現像装置)の概略構成を示す模式的正面図であり、この装置では、静止型パドル現像が行われる。
【0035】
基板Wは、スピンチャック(図示せず)上に水平姿勢で保持され、基板Wの周囲には、現像液を回収するための液回収カップ10が配設されている。スピンチャック上に保持された基板Wの上方には、基板Wの直径寸法と同等程度の長さを有するスリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル12が、そのスリット状吐出口を基板Wの表面に近接させて配設されている。この吐出ノズル12は、水平方向へ往復移動可能に支持されており、基板Wの一端から他端まで基板Wの表面に沿って移動しながら、下端面のスリット状吐出口から現像液を基板Wの表面へ吐出して、基板Wの表面全体に現像液を盛る。
【0036】
吐出ノズル12には、現像液供給用配管14が連通接続されており、現像液供給用配管14は、現像液16が貯留された現像液槽18に流路接続されている。現像液供給用配管14には、ポンプ20が介挿設置されており、また、フィルタ22および開閉制御弁24がそれぞれ介挿されている。現像液供給用配管14は、フィルタ22と開閉制御弁24との間で分岐しており、その分岐したバイパス配管26が吐出ノズル12に直接に連通接続されている。バイパス配管26の流路径は、現像液供給用配管14の、分岐位置より下流側におけるより流路径より大きくされる。このバイパス配管26には、開閉制御弁28が介挿されている。なお、バイパス配管26は、現像液供給用配管14から分岐した後、再び現像液供給用配管14に合流接続して、吐出ノズル12に連通させるようにしてもよいが、現像液供給用配管14とは別々に吐出ノズル12にバイパス配管26を連通接続させる方が、管内を流れる現像液の圧力変動に伴って現像液供給用配管14の内部で気泡が発生する、といったことを防止しつつ、バイパス配管26内を流れる現像液の流量を大流量とすることが可能になるので好ましい。また、液回収カップ10の底部には、回収用配管30が連通接続されており、回収用配管30の先端出口は、現像液槽18内に配置されている。
【0037】
図1に示した装置では、基板Wの表面に液盛りするときは、バイパス配管26に介挿された開閉制御弁28を閉じた状態で、現像液供給用配管14に介挿された開閉制御弁24を、吐出ノズル12が基板Wの一端に位置した時点で開く。これにより、現像液槽18からポンプ20により現像液供給用配管14を通って吐出ノズル12へ現像液が供給され、吐出ノズル12から比較的小流量の現像液が基板Wの表面へ吐出される。そして、吐出ノズル12が基板Wの表面に沿って移動して基板Wの他端に到達した時点で開閉制御弁24を閉じるようにする。
【0038】
一方、基板Wの表面に液盛りしていない期間に、吐出ノズル12の内部から気泡を追い出すときは、現像液供給用配管14およびバイパス配管26に介挿された両方の開閉制御弁24、28を開くようにする。これにより、現像液槽18からポンプ20により現像液供給用配管14およびバイパス配管26を通って吐出ノズル12へ現像液が供給され、流路抵抗が小さくなることによって吐出ノズル12から比較的大流量、例えば液盛りするときの流量の倍程度の流量の現像液が吐出される。このように、吐出ノズル12から大流量の現像液が吐出されることにより、吐出ノズル12内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の現像液によって押し流され、気泡が現像液と共に吐出ノズル12の内部から排出される。そして、この際に吐出ノズル12から吐出された現像液は、液回収用カップ10内に流下し、液回収用カップ10の底部に集められて、液回収用カップ10の底部から回収用配管30を通って現像液槽18へ送られ、現像液槽18内へ流入して回収され、再使用に供される。吐出ノズル12からの気泡の追い出しが終わると、バイパス配管26に介挿された開閉制御弁28を閉じて、次の基板Wの現像処理に備える。
【0039】
吐出ノズル12からの気泡の追い出し動作は、定期的に行うようにすればよい。具体的には例えば、洗浄処理部→第1ベーク処理部→塗布処理部→第2ベーク処理部→露光処理部→現像処理部(スピンデベロッパ)→第3ベーク処理部といった順序で各処理部へ順番に基板を搬送していき、各処理部で基板に対してそれぞれ処理を施す基板処理システムを考えると、▲1▼システムを稼働して1枚目の基板がシステム内へ投入された時点から何秒間か、吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲2▼システムを稼働してから1枚目の基板が現像処理部に到達するまでの間、所定時間が経過するごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲3▼システムの稼働中において、何分間かごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲4▼システムの稼働中において、現像処理部で1ロット分(例えば20枚)の基板の処理が終わるごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲5▼システムの稼働中において、現像処理部で基板1枚の処理が終わるごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲6▼システムの稼働中において、現像処理部で複数ロット分の基板の処理が終わるごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、といったようにすればよい。また、▲7▼システムを稼働させる前の準備完了状態において、何分間かごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲8▼システムを稼働させる前の準備完了状態において、システムを稼働させる直前の何秒間か、吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、といったようにしてもよい。
【0040】
次に、図2は、この発明の別の実施形態である現像装置の概略構成を示す模式的正面図であり、この装置では、パドル・スプレイ現像が行われる。
【0041】
この現像装置では、図12に関して上述したように、基板は、搬送ローラ(図2では図示を省略)によって水平方向へ搬送される。基板搬送方向における始端側には、下端面にスリット状吐出口が形設された吐出ノズル32が配設されており、その搬送方向における前方にはスプレイノズル33が配設されている。基板の搬送路(吐出ノズル32およびスプレイノズル33の配設区画内)の下方には、現像液を回収するための液回収槽36が配設されている。
【0042】
吐出ノズル32には、現像液供給用配管34が連通接続されており、現像液供給用配管34は、現像液16が貯留された現像液槽38に流路接続されている。現像液供給用配管34には、ポンプ40が介挿設置されており、また、フィルタ42および開閉制御弁44がそれぞれ介挿されている。現像液供給用配管34は、フィルタ42と開閉制御弁44との間で分岐しており、その分岐したバイパス配管46が吐出ノズル32に連通接続されている。バイパス配管46の流路径は、現像液供給用配管34の、分岐位置より下流側におけるより流路径より大きくされる。このバイパス配管46には、開閉制御弁48が介挿されている。また、液回収槽36の底部には、回収用配管50が連通接続されており、回収用配管50の先端出口は、現像液槽38内に配置されている。
【0043】
図2に示した現像装置では、基板の現像処理を行うときは、バイパス配管46に介挿された開閉制御弁48を閉じた状態で、現像液供給用配管34に介挿された開閉制御弁44を開く。これにより、現像液槽38からポンプ40により現像液供給用配管34を通って吐出ノズル32へ現像液が供給され、吐出ノズル32から比較的小流量の現像液が吐出される。そして、吐出ノズル32の直下を基板が通過するときに、基板の表面全体に現像液が盛られ、さらに、スプレイノズル33の下方を基板が通過するときに、スプレイノズル33から噴出される現像液が基板の表面へ供給されて、基板の現像反応が進行する。
【0044】
一方、吐出ノズル32の内部から気泡を追い出すときは、吐出ノズル32の直下を基板が通過していない期間に、現像液供給用配管34およびバイパス配管46に介挿された両方の開閉制御弁44、46を開くようにする。これにより、現像液槽38からポンプ40により現像液供給用配管34およびバイパス配管46を通って吐出ノズル32へ現像液が供給され、吐出ノズル32から比較的大流量の現像液が吐出される。このように、吐出ノズル32から大流量の現像液が吐出されることにより、吐出ノズル32内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の現像液によって押し流され、気泡が現像液と共に吐出ノズル32の内部から排出される。そして、この際に吐出ノズル32から吐出された現像液は、液回収槽36内に流下し、液回収槽36の底部から回収用配管50を通って現像液槽38へ送られ、現像液槽38内へ流入して回収され、再使用に供される。吐出ノズル32からの気泡の追い出しが終わると、バイパス配管46に介挿された開閉制御弁48を閉じて、次の基板への液盛りに備える。
【0045】
次に、図3は、この発明のさらに別の実施形態である現像装置の概略構成を示す模式的正面図であり、この装置では、ローラ搬送式パドル現像が行われる。
【0046】
この現像装置では、図13に関して上述したように、基板は、搬送ローラ(図3では図示を省略)によって水平方向へ搬送される。基板搬送路の直上位置には、下端面にスリット状吐出口が形設された吐出ノズル52が配設されている。また、基板搬送路の下方には、現像液を回収するための液回収槽54が配設されている。
【0047】
吐出ノズル52には、現像液供給用配管56が連通接続されており、現像液供給用配管56は、現像液16が貯留された現像液槽58に流路接続されている。現像液供給用配管56には、ポンプ60が介挿設置されており、また、フィルタ62および開閉制御弁64がそれぞれ介挿されている。現像液供給用配管56は、フィルタ62と開閉制御弁64との間で分岐しており、その分岐したバイパス配管66が吐出ノズル52に連通接続されている。バイパス配管66の流路径は、現像液供給用配管56の、分岐位置より下流側におけるより流路径より大きくされる。このバイパス配管66には、開閉制御弁68が介挿されている。また、液回収槽54の底部には、回収用配管70が連通接続されており、回収用配管70の先端出口は、現像液槽58内に配置されている。
【0048】
図3に示した現像装置では、基板の現像処理を行うときは、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を閉じた状態で、現像液供給用配管56に介挿された開閉制御弁64を開く。これにより、現像液槽58からポンプ60により現像液供給用配管56を通って吐出ノズル52へ現像液が供給され、吐出ノズル52から比較的小流量の現像液が吐出される。そして、吐出ノズル52の直下を基板が通過するときに、基板の表面全体に現像液が盛られ、基板が搬送されていく過程で基板の現像反応が進行する。
【0049】
一方、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すときは、吐出ノズル52の直下を基板が通過していない期間に、現像液供給用配管56およびバイパス配管66に介挿された両方の開閉制御弁64、68を開くようにする。これにより、現像液槽58からポンプ60により現像液供給用配管56およびバイパス配管66を通って吐出ノズル52へ現像液が供給され、吐出ノズル52から比較的大流量の現像液が吐出される。このように、吐出ノズル52から大流量の現像液が吐出されることにより、吐出ノズル52内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の現像液によって押し流され、気泡が現像液と共に吐出ノズル52の内部から排出される。そして、この際に吐出ノズル52から吐出された現像液は、液回収槽54内に流下し、液回収槽54の底部から回収用配管70を通って現像液槽58へ送られ、現像液槽58内へ流入して回収され、再使用に供される。吐出ノズル52からの気泡の追い出しが終わると、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を閉じて、次の基板への液盛りに備える。
【0050】
図3に示した現像液供給用配管56に介挿される開閉制御弁64(図1に示した現像液供給用配管14に介挿される開閉制御弁24、図2に示した現像液供給用配管34に介挿される開閉制御弁44)に代えて、図4に示すように、現像液供給用配管56に流量調整弁72を介挿するようにしてもよい。このような構成としたときは、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を開くことにより、吐出ノズル52から吐出される現像液の流量を瞬時に大流量に切り替えることができるとともに、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を閉じることにより、吐出ノズル52から吐出される現像液の流量を瞬時に所定の小流量に切り替えることが可能になる。
【0051】
また、現像液供給用配管56(現像液供給用配管14、34)の流路径より大きいバイパス配管66(バイパス配管26、46)を吐出ノズル52(吐出ノズル12、32)に直接に連通接続するときは、図5に部分斜視図を示すように、バイパス配管66を、吐出ノズル52の長手方向における中心部に連通接続することが好ましい。このような構造とすることにより、吐出ノズル52の内部に気泡が残存するといったことを防止することができる。
【0052】
すなわち、バイパス配管を複数本に分岐させて、各バイパス配管を吐出ノズル52の長手方向における異なる複数位置に連通接続した場合には、各バイパス配管の出口から吐出ノズル52内へ流入した現像液の流れと、その隣りの出口から吐出ノズル内52へ流入した現像液の流れとがぶつかり合う部分を生じる。この結果、各バイパス配管の出口とその隣りの出口との間の区画で気泡が発生してそのまま残存する、といったことが起こる可能性がある。これに対し、図5に示したように、バイパス配管66を吐出ノズル52の長手方向における中心部だけに連通接続したときは、バイパス配管66の出口から吐出ノズル52内へ流入した現像液は、左右に分かれて吐出ノズル52の両端方向にそれぞれ向かう流れを生じることになるので、吐出ノズル52の内部で気泡が発生して残存する、といったことが起こる心配が無くなる。
【0053】
上記した実施形態では、現像液供給用配管14、34、56を分岐させてバイパス配管26、46、66を設け、現像液供給用配管14、34、56およびバイパス配管26、46、66に開閉制御弁24、44、64;28、48、68をそれぞれ介挿し、バイパス配管26、46、66に介挿された開閉制御弁28、48、68を開閉させることにより、吐出ノズル12、32、52から吐出される現像液の流量を切り替えるようにしているが、バイパス配管や開閉制御弁を設けずに、ポンプ20をインバータ機能付きのポンプとして、ポンプの吐出流量を変化させるように制御することにより、吐出ノズル12、32、52から吐出される現像液の流量を切り替えるようにしてもよい。このような構成としたときは、配管中に弁を介挿した場合のように、弁内部で流路径が変化して差圧を生じることにより気泡が発生する、といったことがなくなる。
【0054】
また、図6に示すように、吐出ノズル52(吐出ノズル12、32)に、先端が大気に解放されたエアー抜き用配管74を連通接続し、そのエアー抜き用配管74に開閉制御弁76を介挿するような構成としてもよい。そして、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すときに、開閉制御弁76を開くように制御することにより、吐出ノズル52の内部からエアー抜き用配管74を通って現像液と共に気泡が排出されるようにする。このようにすると、吐出ノズル52内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズル52の内部から追い出すことができる。
【0055】
さらに、図7に示すように、吐出ノズル52(吐出ノズル12、32)を、そのスリット状吐出口が上向きとなるように回動可能に支持し、吐出ノズル52を回動させる機構を備えた構成とすることもできる。そして、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すときには、吐出ノズル52を、二点鎖線で示した定常姿勢から、実線で示したようにスリット状吐出口が上向きとなる姿勢へ移行するように回動させる。この回動動作により、吐出ノズル52から上向きになった吐出口を通して現像液と共に気泡が排出されることとなり、吐出ノズル52内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズル52の内部から追い出すことができる。
【0056】
また、図8に示すように、現像液供給用配管56を吐出ノズル52の直前位置で分岐させ、その分岐した液戻し用配管78の先端出口を現像液槽58内に配置し、液戻し用配管78に開閉制御弁80を介挿するように構成してもよい。このような装置構成において、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過するまで、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を開くように制御することにより、現像液供給用配管56から液戻し用配管78を通して現像液槽58へ現像液を戻し、現像液供給用配管56の内部に存在する気泡を追い出すようにする。そして、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過した後に、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を閉じるようにすれば、現像液供給用配管56から吐出ノズル52内へ気泡が流入することを無くすことができる。
【0057】
図9に示した装置は、図6に示した構成と図8に示した構成とを併有した例である。このような構成の装置では、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すために、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を開いて、吐出ノズル52から大流量の現像液を吐出させるが、この際に、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過するまでは、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を開いて、現像液供給用配管56から液戻し用配管78を通して現像液槽58へ現像液を戻し、現像液供給用配管56の内部に存在する気泡を追い出すようにする。そして、現像液供給用配管56の内部から気泡が抜け切った後に、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を閉じて、現像液供給用配管56から吐出ノズル52内へ現像液が流入するようにする。この状態で、エアー抜き用配管74に介挿された開閉制御弁76を開き、吐出ノズル52の内部からエアー抜き用配管74を通って現像液と共に気泡が排出されるようにする。
【0058】
また、図10に示した装置は、図7に示した構成と図8に示した構成とを併有した例である。このような構成の装置では、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すために、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を開いて、吐出ノズル52から大流量の現像液を吐出させるが、この際に、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過するまでは、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を開いて、現像液供給用配管56から液戻し用配管78を通して現像液槽58へ現像液を戻し、現像液供給用配管56の内部に存在する気泡を追い出すようにする。そして、現像液供給用配管56の内部から気泡が抜け切った後に、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を閉じて、現像液供給用配管56から吐出ノズル52内へ現像液が流入するようにする。この状態で、吐出ノズル52を、二点鎖線で示した定常姿勢から、実線で示したようにスリット状吐出口が上向きとなる姿勢へ移行するように回動させて、吐出ノズル52から上向きになった吐出口を通して現像液と共に気泡が排出されるようにする。
【0059】
なお、上記した実施形態では、この発明を現像処理に適用した例を示したが、この発明は、エッチング処理、レジスト剥離処理、洗浄処理などについても適用することが可能である。
【0060】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の基板処理方法によると、また、請求項3に係る発明の基板処理装置を使用すると、吐出ノズルの内部から気泡が効果的に排出されるので、吐出ノズルから吐出される現像液の吐出状態の均一性が向上し、また、気泡が含まれた現像液により基板上に液盛りされることがなくなり、このため、現像不良等の処理不良を防止することができる。また、気泡の追い出しにために用いられた現像液は、回収されて再使用可能とされるので、現像液が無駄になることがない。
【0061】
請求項2に係る発明の基板処理方法では、また、請求項11に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部から気泡が定期的に追い出されるので、吐出ノズルの内部に気泡が存在しない状態に保持することができる。
【0062】
請求項4に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部からの気泡の排出を速やかに行うことができ、また、吐出ノズルから吐出される現像液の流量を所定の小流量に速やかに戻すことができる。
【0063】
請求項5に係る発明の基板処理装置では、管内を流れる現像液の圧力変動に伴って現像液供給用配管の内部で気泡が発生する、といったことを防止しつつ、バイパス配管内を流れる現像液の流量を大流量とすることができる。
【0064】
請求項6に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズル内における現像液の流れの状態によって吐出ノズルの内部で気泡が発生してそのまま残存する、といったことを防止することができる。
【0065】
請求項7に係る発明の基板処理装置では、配管中に弁を介挿した場合のように、弁内部で流路径が変化して差圧を生じることにより気泡が発生する、といったことを無くすことができる。
【0066】
請求項8および請求項9に係る各発明の基板処理装置では、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズルの内部から追い出すことができる。
【0067】
請求項10に係る発明の基板処理装置では、現像液供給用配管から吐出ノズル内へ気泡が流入することを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の1例を示し、基板処理装置であるスピンデベロッパ(基板回転式現像装置)の概略構成を示す模式的正面図である。
【図2】この発明の別の実施形態である基板現像装置の概略構成を示す模式的正面図である。
【図3】この発明のさらに別の実施形態を示し、基板現像装置の概略構成を示す模式的正面図である。
【図4】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の一部を示す模式図である。
【図5】図3に示した装置の変形例を示し、吐出ノズルを示す部分斜視図である。
【図6】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の一部を示す模式図である。
【図7】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の一部を示す模式図である。
【図8】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の要部を示す模式図である。
【図9】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の要部を示す模式図である。
【図10】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の要部を示す模式図である。
【図11】静止型パドル現像を実行する従来のスピンデベロッパ(基板回転式現像装置)の概略構成の1例を示す模式的正面図である。
【図12】パドル・スプレイ現像を実行する従来の基板現像装置の概略構成の1例を示す模式的正面図である。
【図13】ローラ搬送式パドル現像を実行する従来の基板現像装置の概略構成の1例を示す模式的正面図である。
【符号の説明】
W 基板
10 液回収カップ
12、32、52 吐出ノズル
14、34、56 現像液供給用配管
16 現像液
18、38、58 現像液槽
20、40、60 ポンプ
22、42、62 フィルタ
24、28、44、48、64、68、76、80 開閉制御弁
26、46、66 バイパス配管
30、50、70 回収用配管
33 スプレイノズル
36、54 液回収槽
72 流量調整弁
74 エアー抜き用配管
78 液戻し用配管
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、プリント基板等の基板の表面に現像液、エッチング液、レジスト剥離液等の処理液を盛って基板を処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板等の基板の表面に形成されたフォトレジスト膜を所定パターンで露光した後、現像処理する場合には、静止型パドル現像、パドル・スプレイ現像、ローラ搬送式パドル現像などの各方法が使用される。
【0003】
静止型パドル現像では、スピンデベロッパ(基板回転式現像装置)を使用し、図11に模式的正面図を示すように、基板Wをスピンチャック(図示せず)上に水平姿勢で保持し、基板Wの直径寸法と同等程度の長さを有するスリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル1aを、基板Wの表面に近接させて基板Wの一端(実線で示す位置)から他端(二点差線で示す位置)まで、基板Wの表面に沿って水平方向へ移動させながら、吐出ノズル1aのスリット状吐出口から現像液を吐出し、基板Wの表面全体に現像液を盛るようにする。このとき、吐出ノズル1aに連通接続された現像液供給用配管2aに介挿された開閉制御弁3aを、吐出ノズル1aが基板Wの一端に位置した時点で開き、吐出ノズル1aが基板Wの他端に到達した時点で閉じるように制御する。基板W上に液盛りした後は、それから所定時間が経過した時点で基板Wの表面へ純水を供給して現像反応を停止させ、その後に、基板Wを鉛直軸回りに回転させることにより、基板Wの表面から現像液や水、溶解物等を振り切って除去する。なお、図11中の4a、ならびに、後述する図12中の4b、および、図13中の4cは、それぞれフィルタである。
【0004】
また、パドル・スプレイ現像では、図12に模式的正面図を示すように、搬送ローラ5aによって基板Wを水平方向へ搬送し、スリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル1bの直下を基板Wが通過するときに、吐出ノズル1bのスリット状吐出口から現像液を吐出し、基板Wの表面全体に現像液を盛るようにした後、さらに、吐出ノズル1bの前方側に配設されたスプレイノズル6から基板Wの表面へ現像液を吐出して、基板Wを現像処理するようにしている。この方法では、吐出ノズル1bに連通接続された現像液供給用配管2bに介挿された開閉制御弁3bは、開いたままの状態とされ、続いて搬送されてくる基板Wに液盛りするようにする。
【0005】
ローラ搬送式パドル現像では、図13に模式的正面図を示すように、搬送ローラ5bによって基板Wを水平方向へ搬送し、スリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル1cの直下を基板Wが通過するときに、吐出ノズル1cのスリット状吐出口から現像液を吐出し、基板Wの表面全体に現像液を盛るようにして、基板Wが搬送される過程で現像反応が進行するようにしている。この方法でも、吐出ノズル1cに連通接続された現像液供給用配管2cに介挿された開閉制御弁3cは、開いたままの状態とされ、続いて搬送されてくる基板Wに液盛りするようにする。
【0006】
上記した静止型パドル現像では、開閉制御弁3aをオン・オフ制御して、吐出ノズル1aからの現像液の吐出・停止の各動作が繰り返される。この開閉制御弁3aの開閉動作に伴って、吐出ノズル1aのスリット状吐出口からノズル内部に空気が引き込まれる恐れがある。また、上記したいずれの現像方法においても、現像処理を行わないときには、吐出ノズル1a、1b、1cからの現像液の吐出が停止される。このため、吐出ノズル1a、1b、1cの内部に現像液が滞留することになる。そして、吐出ノズル1a、1b、1cの内部に現像液が滞留する間に、吐出ノズル1a、1b、1cのスリット状吐出口からノズル内部に空気が侵入する恐れがある。また、現像液の供給源から送られてきた現像液中に溶け込んでいたガスが、吐出ノズル1a、1b、1cの内部で微細な気泡となって内壁面に付着する、といったことが起こる可能性もある。この結果、吐出ノズル1a、1b、1cからの現像液の吐出を開始したときに、気泡が含まれた現像液が基板Wの表面へ供給されて液盛りされることになり、その気泡が基板W上に付着して、パターン不良を生じる原因となる、といった問題がある。
【0007】
このような問題を解決するために、現像液吐出ノズルの現像液収容部の上部中央に泡抜き口を形成し、その泡抜き口に気泡排出管を接続して、現像液吐出ノズル内に発生する気泡を気泡排出管から排出する、といった装置構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
また、レジスト液の塗布装置において、スリットノズルを水平軸回りに回転させて、そのスリットを上向き状態とし、スリットノズルの内部に溜まっている空気やレジスト液中に気泡状で混入している空気を、レジスト液中の上部(スリット側)に集め、レジスト液をスリットから押し出すようにすることにより、空気をレジスト液と共にスリットノズル外に排出する、といった方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−249566号公報(第6頁、図7)
【0010】
【特許文献2】
特開平7−328510号公報(第4頁、図4)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、2に開示されているような構成によると、現像液中に存在する比較的大きな気泡は、それを吐出ノズルの内部から排出することができるが、吐出ノズルの液収容部の内壁面などに付着した微細な気泡は、吐出ノズルの内部から完全に排出することが困難である。このため、吐出ノズルから気泡が含まれた現像液が基板の表面へ吐出されることになり、吐出状態の均一性が損なわれ、また、気泡が含まれた現像液により基板上に液盛りされることとなる。この結果、断線、ショート等の現像不良を引き起こす原因になる、といった問題点がある。
【0012】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、吐出ノズルの内部から気泡を効果的に排出することができ、現像不良等の処理不良を防止することができる基板処理方法を提供すること、および、その方法を好適に実施することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、基板と吐出ノズルとを水平方向へ相対的に移動させながら、吐出ノズルから基板の表面へ処理液を吐出して、基板の表面全体に処理液を盛り、処理液によって基板を処理する基板処理方法において、基板の表面に液盛りしていない期間に、基板の表面に液盛りするときに前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量より大流量の処理液を前記吐出ノズルから吐出して、吐出ノズルの内部から気泡を追い出し、その際に吐出ノズルから吐出された処理液を回収して再使用可能とすることを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の基板処理方法において、前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量を定期的に大流量に切り替えて、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すことを特徴とする。
【0015】
請求項3に係る発明は、基板の表面へ処理液を吐出して、基板の表面全体に処理液を盛る吐出ノズルと、この吐出ノズルと基板とを水平方向へ相対的に移動させる移動手段と、前記吐出ノズルに連通接続され吐出ノズルへ処理液を供給するための処理液供給用配管と、処理液が貯留された処理液供給部と、この処理液供給部から前記処理液供給用配管を通して前記吐出ノズルへ処理液を供給する処理液供給手段と、を備えた基板処理装置において、基板の表面に液盛りしていない期間に前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すように、吐出ノズルから吐出される処理液の流量を、基板の表面に液盛りするときより大流量に切り替える流量切替え手段と、前記吐出ノズルから大流量の処理液が吐出される際に、吐出ノズルから吐出された処理液を回収して再使用可能とする回収手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項4に係る発明は、請求項3記載の基板処理装置において、前記処理液供給用配管に流量調整弁が介挿され、前記流量切替え手段を、前記流量調整弁の上流側で前記処理液供給用配管から分岐して再び前記吐出ノズルに連通するバイパス配管と、このバイパス配管に介挿された開閉制御弁と、前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに前記開閉制御弁を開くように制御する制御手段と、から構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の基板処理装置において、前記バイパス配管を前記吐出ノズルに直接に連通接続し、そのバイパス配管の流路径を、前記処理液供給用配管の、分岐位置より下流側における流路径より大きくしたことを特徴とする。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項5記載の基板処理装置において、前記バイパス配管を、前記吐出ノズルの長手方向における中心部に連通接続したことを特徴とする。
【0019】
請求項7に係る発明は、請求項3記載の基板処理装置において、前記処理液供給手段がインバータ機能付きのポンプであり、前記流量切替え手段を、前記ポンプのインバータ機能と、前記ポンプの吐出流量を変化させる制御手段と、から構成したことを特徴とする。
【0020】
請求項8に係る発明は、請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、前記吐出ノズルに、大気に解放され開閉制御弁が介挿されたエアー抜き用配管を連通接続し、前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、前記エアー抜き用配管に介挿された開閉制御弁を開くように制御することを特徴とする。
【0021】
請求項9に係る発明は、請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、前記吐出ノズルは、その吐出口が上向きとなるように回動可能に支持され、前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、前記吐出ノズルを、その吐出口が上向きとなるように回動させる機構を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項10に係る発明は、請求項3ないし請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理液供給用配管から前記吐出ノズルの直前位置で分岐し開閉制御弁が介挿され先端が前記処理液供給部に配置された液戻し用配管を設け、前記処理液供給手段を駆動させてから所定時間が経過するまで、前記液戻し用配管に介挿された開閉制御弁を開くように制御して、前記処理液供給用配管から前記液戻し用配管を通して前記処理液供給部へ処理液を戻し、処理液供給用配管の内部から気泡を追い出すようにすることを特徴とする。
【0023】
請求項11に係る発明は、請求項3ないし請求項10のいずれかに記載の基板処理装置において、前記流量切替え手段により、前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量を定期的に大流量に切り替えて、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すようにすることを特徴とする。
【0024】
請求項1に係る発明の基板処理方法によると、また、請求項3に係る発明の基板処理装置を使用すると、基板の表面に液盛りしていない期間に、基板の表面に液盛りするときに吐出ノズルから吐出される処理液の流量より大流量の処理液が吐出ノズルから吐出されることにより、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の処理液によって押し流され、気泡が処理液と共に吐出ノズルの内部から排出される。また、この際に吐出ノズルから吐出された処理液は、回収されて再使用可能とされるので、処理液が無駄になることがない。
【0025】
請求項2に係る発明の基板処理方法では、また、請求項11に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルから吐出される処理液の流量が定期的に大流量に切り替えられることにより、吐出ノズルの内部から気泡が定期的に追い出される。
【0026】
請求項4に係る発明の基板処理装置では、バイパス配管に介挿された開閉制御弁を開くことにより、吐出ノズルから吐出される処理液の流量を瞬時に大流量に切り替えることが可能になる。また、バイパス配管に介挿された開閉制御弁を閉じることにより、吐出ノズルから吐出される処理液の流量を瞬時に所定の小流量に切り替えることが可能である。
【0027】
請求項5に係る発明の基板処理装置では、処理液供給用配管およびバイパス配管がそれぞれ別々に吐出ノズルに連通接続されるとともに、処理液供給用配管およびバイパス配管の各流路径をそれぞれ流量に見合った大きさとすることにより、管内を流れる処理液の圧力変動に伴って処理液供給用配管の内部で気泡が発生する、といったことを防止しつつ、バイパス配管内を流れる処理液の流量を大流量とすることが可能になる。
【0028】
請求項6に係る発明の基板処理装置では、バイパス配管が吐出ノズルの長手方向における中心部に連通接続されることにより、吐出ノズルの内部に気泡が残存するといったことを防止することができる。すなわち、バイパス配管を複数本に分岐させて、各バイパス配管を吐出ノズルの長手方向における異なる複数位置に連通接続した場合には、各バイパス配管の出口(吐出ノズルの液収容部への流入口)から吐出ノズル内へ流入した処理液の流れと、その隣りの出口から吐出ノズル内へ流入した処理液の流れとがぶつかり合う部分を生じることにより、各バイパス配管の出口とその隣りの出口との間の区画で気泡が発生してそのまま残存する、といったことが起こる可能性があるが、バイパス配管が吐出ノズルの長手方向における中心部だけに連通接続されることにより、吐出ノズルの内部に気泡が残存する可能性を無くすことができる。
【0029】
請求項7に係る発明の基板処理装置では、インバータ機能付きのポンプの吐出流量を変化させることにより、吐出ノズルから吐出される処理液の流量が切り替えられるので、配管中に弁を介挿した場合のように、弁内部で流路径が変化して差圧を生じることにより気泡が発生する、といったことがなくなる。
【0030】
請求項8に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、エアー抜き用配管に介挿された開閉制御弁が開かれることにより、吐出ノズルの内部からエアー抜き用配管を通って処理液と共に気泡が排出されるので、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズルの内部から追い出すことが可能になる。
【0031】
請求項9に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、吐出ノズルを、その吐出口が上向きとなるように回動させることにより、上向きになった吐出口を通して処理液と共に気泡が排出されるので、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズルの内部から追い出すことが可能になる。
【0032】
請求項10に係る発明の基板処理装置では、処理液供給手段を駆動させてから所定時間が経過するまで、液戻し用配管に介挿された開閉制御弁が開かれることにより、処理液供給用配管から液戻し用配管を通って処理液供給部へ処理液が戻される。これにより、処理液供給用配管の内部から気泡が追い出されることになる。したがって、処理液供給手段を駆動させてから所定時間が経過した後に、液戻し用配管に介挿された開閉制御弁を閉じるようにすれば、処理液供給用配管から吐出ノズル内へ気泡が流入することを無くすことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態について図1ないし図10を参照しながら説明する。
【0034】
図1は、この発明の実施形態の1例を示し、基板処理装置であるスピンデベロッパ(基板回転式現像装置)の概略構成を示す模式的正面図であり、この装置では、静止型パドル現像が行われる。
【0035】
基板Wは、スピンチャック(図示せず)上に水平姿勢で保持され、基板Wの周囲には、現像液を回収するための液回収カップ10が配設されている。スピンチャック上に保持された基板Wの上方には、基板Wの直径寸法と同等程度の長さを有するスリット状吐出口が下端面に形設された吐出ノズル12が、そのスリット状吐出口を基板Wの表面に近接させて配設されている。この吐出ノズル12は、水平方向へ往復移動可能に支持されており、基板Wの一端から他端まで基板Wの表面に沿って移動しながら、下端面のスリット状吐出口から現像液を基板Wの表面へ吐出して、基板Wの表面全体に現像液を盛る。
【0036】
吐出ノズル12には、現像液供給用配管14が連通接続されており、現像液供給用配管14は、現像液16が貯留された現像液槽18に流路接続されている。現像液供給用配管14には、ポンプ20が介挿設置されており、また、フィルタ22および開閉制御弁24がそれぞれ介挿されている。現像液供給用配管14は、フィルタ22と開閉制御弁24との間で分岐しており、その分岐したバイパス配管26が吐出ノズル12に直接に連通接続されている。バイパス配管26の流路径は、現像液供給用配管14の、分岐位置より下流側におけるより流路径より大きくされる。このバイパス配管26には、開閉制御弁28が介挿されている。なお、バイパス配管26は、現像液供給用配管14から分岐した後、再び現像液供給用配管14に合流接続して、吐出ノズル12に連通させるようにしてもよいが、現像液供給用配管14とは別々に吐出ノズル12にバイパス配管26を連通接続させる方が、管内を流れる現像液の圧力変動に伴って現像液供給用配管14の内部で気泡が発生する、といったことを防止しつつ、バイパス配管26内を流れる現像液の流量を大流量とすることが可能になるので好ましい。また、液回収カップ10の底部には、回収用配管30が連通接続されており、回収用配管30の先端出口は、現像液槽18内に配置されている。
【0037】
図1に示した装置では、基板Wの表面に液盛りするときは、バイパス配管26に介挿された開閉制御弁28を閉じた状態で、現像液供給用配管14に介挿された開閉制御弁24を、吐出ノズル12が基板Wの一端に位置した時点で開く。これにより、現像液槽18からポンプ20により現像液供給用配管14を通って吐出ノズル12へ現像液が供給され、吐出ノズル12から比較的小流量の現像液が基板Wの表面へ吐出される。そして、吐出ノズル12が基板Wの表面に沿って移動して基板Wの他端に到達した時点で開閉制御弁24を閉じるようにする。
【0038】
一方、基板Wの表面に液盛りしていない期間に、吐出ノズル12の内部から気泡を追い出すときは、現像液供給用配管14およびバイパス配管26に介挿された両方の開閉制御弁24、28を開くようにする。これにより、現像液槽18からポンプ20により現像液供給用配管14およびバイパス配管26を通って吐出ノズル12へ現像液が供給され、流路抵抗が小さくなることによって吐出ノズル12から比較的大流量、例えば液盛りするときの流量の倍程度の流量の現像液が吐出される。このように、吐出ノズル12から大流量の現像液が吐出されることにより、吐出ノズル12内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の現像液によって押し流され、気泡が現像液と共に吐出ノズル12の内部から排出される。そして、この際に吐出ノズル12から吐出された現像液は、液回収用カップ10内に流下し、液回収用カップ10の底部に集められて、液回収用カップ10の底部から回収用配管30を通って現像液槽18へ送られ、現像液槽18内へ流入して回収され、再使用に供される。吐出ノズル12からの気泡の追い出しが終わると、バイパス配管26に介挿された開閉制御弁28を閉じて、次の基板Wの現像処理に備える。
【0039】
吐出ノズル12からの気泡の追い出し動作は、定期的に行うようにすればよい。具体的には例えば、洗浄処理部→第1ベーク処理部→塗布処理部→第2ベーク処理部→露光処理部→現像処理部(スピンデベロッパ)→第3ベーク処理部といった順序で各処理部へ順番に基板を搬送していき、各処理部で基板に対してそれぞれ処理を施す基板処理システムを考えると、▲1▼システムを稼働して1枚目の基板がシステム内へ投入された時点から何秒間か、吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲2▼システムを稼働してから1枚目の基板が現像処理部に到達するまでの間、所定時間が経過するごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲3▼システムの稼働中において、何分間かごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲4▼システムの稼働中において、現像処理部で1ロット分(例えば20枚)の基板の処理が終わるごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲5▼システムの稼働中において、現像処理部で基板1枚の処理が終わるごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲6▼システムの稼働中において、現像処理部で複数ロット分の基板の処理が終わるごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、といったようにすればよい。また、▲7▼システムを稼働させる前の準備完了状態において、何分間かごとに吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、▲8▼システムを稼働させる前の準備完了状態において、システムを稼働させる直前の何秒間か、吐出ノズル12からの現像液の大量吐出を行う、といったようにしてもよい。
【0040】
次に、図2は、この発明の別の実施形態である現像装置の概略構成を示す模式的正面図であり、この装置では、パドル・スプレイ現像が行われる。
【0041】
この現像装置では、図12に関して上述したように、基板は、搬送ローラ(図2では図示を省略)によって水平方向へ搬送される。基板搬送方向における始端側には、下端面にスリット状吐出口が形設された吐出ノズル32が配設されており、その搬送方向における前方にはスプレイノズル33が配設されている。基板の搬送路(吐出ノズル32およびスプレイノズル33の配設区画内)の下方には、現像液を回収するための液回収槽36が配設されている。
【0042】
吐出ノズル32には、現像液供給用配管34が連通接続されており、現像液供給用配管34は、現像液16が貯留された現像液槽38に流路接続されている。現像液供給用配管34には、ポンプ40が介挿設置されており、また、フィルタ42および開閉制御弁44がそれぞれ介挿されている。現像液供給用配管34は、フィルタ42と開閉制御弁44との間で分岐しており、その分岐したバイパス配管46が吐出ノズル32に連通接続されている。バイパス配管46の流路径は、現像液供給用配管34の、分岐位置より下流側におけるより流路径より大きくされる。このバイパス配管46には、開閉制御弁48が介挿されている。また、液回収槽36の底部には、回収用配管50が連通接続されており、回収用配管50の先端出口は、現像液槽38内に配置されている。
【0043】
図2に示した現像装置では、基板の現像処理を行うときは、バイパス配管46に介挿された開閉制御弁48を閉じた状態で、現像液供給用配管34に介挿された開閉制御弁44を開く。これにより、現像液槽38からポンプ40により現像液供給用配管34を通って吐出ノズル32へ現像液が供給され、吐出ノズル32から比較的小流量の現像液が吐出される。そして、吐出ノズル32の直下を基板が通過するときに、基板の表面全体に現像液が盛られ、さらに、スプレイノズル33の下方を基板が通過するときに、スプレイノズル33から噴出される現像液が基板の表面へ供給されて、基板の現像反応が進行する。
【0044】
一方、吐出ノズル32の内部から気泡を追い出すときは、吐出ノズル32の直下を基板が通過していない期間に、現像液供給用配管34およびバイパス配管46に介挿された両方の開閉制御弁44、46を開くようにする。これにより、現像液槽38からポンプ40により現像液供給用配管34およびバイパス配管46を通って吐出ノズル32へ現像液が供給され、吐出ノズル32から比較的大流量の現像液が吐出される。このように、吐出ノズル32から大流量の現像液が吐出されることにより、吐出ノズル32内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の現像液によって押し流され、気泡が現像液と共に吐出ノズル32の内部から排出される。そして、この際に吐出ノズル32から吐出された現像液は、液回収槽36内に流下し、液回収槽36の底部から回収用配管50を通って現像液槽38へ送られ、現像液槽38内へ流入して回収され、再使用に供される。吐出ノズル32からの気泡の追い出しが終わると、バイパス配管46に介挿された開閉制御弁48を閉じて、次の基板への液盛りに備える。
【0045】
次に、図3は、この発明のさらに別の実施形態である現像装置の概略構成を示す模式的正面図であり、この装置では、ローラ搬送式パドル現像が行われる。
【0046】
この現像装置では、図13に関して上述したように、基板は、搬送ローラ(図3では図示を省略)によって水平方向へ搬送される。基板搬送路の直上位置には、下端面にスリット状吐出口が形設された吐出ノズル52が配設されている。また、基板搬送路の下方には、現像液を回収するための液回収槽54が配設されている。
【0047】
吐出ノズル52には、現像液供給用配管56が連通接続されており、現像液供給用配管56は、現像液16が貯留された現像液槽58に流路接続されている。現像液供給用配管56には、ポンプ60が介挿設置されており、また、フィルタ62および開閉制御弁64がそれぞれ介挿されている。現像液供給用配管56は、フィルタ62と開閉制御弁64との間で分岐しており、その分岐したバイパス配管66が吐出ノズル52に連通接続されている。バイパス配管66の流路径は、現像液供給用配管56の、分岐位置より下流側におけるより流路径より大きくされる。このバイパス配管66には、開閉制御弁68が介挿されている。また、液回収槽54の底部には、回収用配管70が連通接続されており、回収用配管70の先端出口は、現像液槽58内に配置されている。
【0048】
図3に示した現像装置では、基板の現像処理を行うときは、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を閉じた状態で、現像液供給用配管56に介挿された開閉制御弁64を開く。これにより、現像液槽58からポンプ60により現像液供給用配管56を通って吐出ノズル52へ現像液が供給され、吐出ノズル52から比較的小流量の現像液が吐出される。そして、吐出ノズル52の直下を基板が通過するときに、基板の表面全体に現像液が盛られ、基板が搬送されていく過程で基板の現像反応が進行する。
【0049】
一方、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すときは、吐出ノズル52の直下を基板が通過していない期間に、現像液供給用配管56およびバイパス配管66に介挿された両方の開閉制御弁64、68を開くようにする。これにより、現像液槽58からポンプ60により現像液供給用配管56およびバイパス配管66を通って吐出ノズル52へ現像液が供給され、吐出ノズル52から比較的大流量の現像液が吐出される。このように、吐出ノズル52から大流量の現像液が吐出されることにより、吐出ノズル52内部の内壁面などに付着した気泡が大流量の現像液によって押し流され、気泡が現像液と共に吐出ノズル52の内部から排出される。そして、この際に吐出ノズル52から吐出された現像液は、液回収槽54内に流下し、液回収槽54の底部から回収用配管70を通って現像液槽58へ送られ、現像液槽58内へ流入して回収され、再使用に供される。吐出ノズル52からの気泡の追い出しが終わると、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を閉じて、次の基板への液盛りに備える。
【0050】
図3に示した現像液供給用配管56に介挿される開閉制御弁64(図1に示した現像液供給用配管14に介挿される開閉制御弁24、図2に示した現像液供給用配管34に介挿される開閉制御弁44)に代えて、図4に示すように、現像液供給用配管56に流量調整弁72を介挿するようにしてもよい。このような構成としたときは、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を開くことにより、吐出ノズル52から吐出される現像液の流量を瞬時に大流量に切り替えることができるとともに、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を閉じることにより、吐出ノズル52から吐出される現像液の流量を瞬時に所定の小流量に切り替えることが可能になる。
【0051】
また、現像液供給用配管56(現像液供給用配管14、34)の流路径より大きいバイパス配管66(バイパス配管26、46)を吐出ノズル52(吐出ノズル12、32)に直接に連通接続するときは、図5に部分斜視図を示すように、バイパス配管66を、吐出ノズル52の長手方向における中心部に連通接続することが好ましい。このような構造とすることにより、吐出ノズル52の内部に気泡が残存するといったことを防止することができる。
【0052】
すなわち、バイパス配管を複数本に分岐させて、各バイパス配管を吐出ノズル52の長手方向における異なる複数位置に連通接続した場合には、各バイパス配管の出口から吐出ノズル52内へ流入した現像液の流れと、その隣りの出口から吐出ノズル内52へ流入した現像液の流れとがぶつかり合う部分を生じる。この結果、各バイパス配管の出口とその隣りの出口との間の区画で気泡が発生してそのまま残存する、といったことが起こる可能性がある。これに対し、図5に示したように、バイパス配管66を吐出ノズル52の長手方向における中心部だけに連通接続したときは、バイパス配管66の出口から吐出ノズル52内へ流入した現像液は、左右に分かれて吐出ノズル52の両端方向にそれぞれ向かう流れを生じることになるので、吐出ノズル52の内部で気泡が発生して残存する、といったことが起こる心配が無くなる。
【0053】
上記した実施形態では、現像液供給用配管14、34、56を分岐させてバイパス配管26、46、66を設け、現像液供給用配管14、34、56およびバイパス配管26、46、66に開閉制御弁24、44、64;28、48、68をそれぞれ介挿し、バイパス配管26、46、66に介挿された開閉制御弁28、48、68を開閉させることにより、吐出ノズル12、32、52から吐出される現像液の流量を切り替えるようにしているが、バイパス配管や開閉制御弁を設けずに、ポンプ20をインバータ機能付きのポンプとして、ポンプの吐出流量を変化させるように制御することにより、吐出ノズル12、32、52から吐出される現像液の流量を切り替えるようにしてもよい。このような構成としたときは、配管中に弁を介挿した場合のように、弁内部で流路径が変化して差圧を生じることにより気泡が発生する、といったことがなくなる。
【0054】
また、図6に示すように、吐出ノズル52(吐出ノズル12、32)に、先端が大気に解放されたエアー抜き用配管74を連通接続し、そのエアー抜き用配管74に開閉制御弁76を介挿するような構成としてもよい。そして、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すときに、開閉制御弁76を開くように制御することにより、吐出ノズル52の内部からエアー抜き用配管74を通って現像液と共に気泡が排出されるようにする。このようにすると、吐出ノズル52内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズル52の内部から追い出すことができる。
【0055】
さらに、図7に示すように、吐出ノズル52(吐出ノズル12、32)を、そのスリット状吐出口が上向きとなるように回動可能に支持し、吐出ノズル52を回動させる機構を備えた構成とすることもできる。そして、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すときには、吐出ノズル52を、二点鎖線で示した定常姿勢から、実線で示したようにスリット状吐出口が上向きとなる姿勢へ移行するように回動させる。この回動動作により、吐出ノズル52から上向きになった吐出口を通して現像液と共に気泡が排出されることとなり、吐出ノズル52内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズル52の内部から追い出すことができる。
【0056】
また、図8に示すように、現像液供給用配管56を吐出ノズル52の直前位置で分岐させ、その分岐した液戻し用配管78の先端出口を現像液槽58内に配置し、液戻し用配管78に開閉制御弁80を介挿するように構成してもよい。このような装置構成において、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過するまで、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を開くように制御することにより、現像液供給用配管56から液戻し用配管78を通して現像液槽58へ現像液を戻し、現像液供給用配管56の内部に存在する気泡を追い出すようにする。そして、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過した後に、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を閉じるようにすれば、現像液供給用配管56から吐出ノズル52内へ気泡が流入することを無くすことができる。
【0057】
図9に示した装置は、図6に示した構成と図8に示した構成とを併有した例である。このような構成の装置では、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すために、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を開いて、吐出ノズル52から大流量の現像液を吐出させるが、この際に、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過するまでは、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を開いて、現像液供給用配管56から液戻し用配管78を通して現像液槽58へ現像液を戻し、現像液供給用配管56の内部に存在する気泡を追い出すようにする。そして、現像液供給用配管56の内部から気泡が抜け切った後に、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を閉じて、現像液供給用配管56から吐出ノズル52内へ現像液が流入するようにする。この状態で、エアー抜き用配管74に介挿された開閉制御弁76を開き、吐出ノズル52の内部からエアー抜き用配管74を通って現像液と共に気泡が排出されるようにする。
【0058】
また、図10に示した装置は、図7に示した構成と図8に示した構成とを併有した例である。このような構成の装置では、吐出ノズル52の内部から気泡を追い出すために、バイパス配管66に介挿された開閉制御弁68を開いて、吐出ノズル52から大流量の現像液を吐出させるが、この際に、ポンプ60を駆動させてから所定時間が経過するまでは、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を開いて、現像液供給用配管56から液戻し用配管78を通して現像液槽58へ現像液を戻し、現像液供給用配管56の内部に存在する気泡を追い出すようにする。そして、現像液供給用配管56の内部から気泡が抜け切った後に、液戻し用配管78に介挿された開閉制御弁80を閉じて、現像液供給用配管56から吐出ノズル52内へ現像液が流入するようにする。この状態で、吐出ノズル52を、二点鎖線で示した定常姿勢から、実線で示したようにスリット状吐出口が上向きとなる姿勢へ移行するように回動させて、吐出ノズル52から上向きになった吐出口を通して現像液と共に気泡が排出されるようにする。
【0059】
なお、上記した実施形態では、この発明を現像処理に適用した例を示したが、この発明は、エッチング処理、レジスト剥離処理、洗浄処理などについても適用することが可能である。
【0060】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の基板処理方法によると、また、請求項3に係る発明の基板処理装置を使用すると、吐出ノズルの内部から気泡が効果的に排出されるので、吐出ノズルから吐出される現像液の吐出状態の均一性が向上し、また、気泡が含まれた現像液により基板上に液盛りされることがなくなり、このため、現像不良等の処理不良を防止することができる。また、気泡の追い出しにために用いられた現像液は、回収されて再使用可能とされるので、現像液が無駄になることがない。
【0061】
請求項2に係る発明の基板処理方法では、また、請求項11に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部から気泡が定期的に追い出されるので、吐出ノズルの内部に気泡が存在しない状態に保持することができる。
【0062】
請求項4に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズルの内部からの気泡の排出を速やかに行うことができ、また、吐出ノズルから吐出される現像液の流量を所定の小流量に速やかに戻すことができる。
【0063】
請求項5に係る発明の基板処理装置では、管内を流れる現像液の圧力変動に伴って現像液供給用配管の内部で気泡が発生する、といったことを防止しつつ、バイパス配管内を流れる現像液の流量を大流量とすることができる。
【0064】
請求項6に係る発明の基板処理装置では、吐出ノズル内における現像液の流れの状態によって吐出ノズルの内部で気泡が発生してそのまま残存する、といったことを防止することができる。
【0065】
請求項7に係る発明の基板処理装置では、配管中に弁を介挿した場合のように、弁内部で流路径が変化して差圧を生じることにより気泡が発生する、といったことを無くすことができる。
【0066】
請求項8および請求項9に係る各発明の基板処理装置では、吐出ノズル内部の内壁面などに付着した気泡を、より確実に吐出ノズルの内部から追い出すことができる。
【0067】
請求項10に係る発明の基板処理装置では、現像液供給用配管から吐出ノズル内へ気泡が流入することを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の1例を示し、基板処理装置であるスピンデベロッパ(基板回転式現像装置)の概略構成を示す模式的正面図である。
【図2】この発明の別の実施形態である基板現像装置の概略構成を示す模式的正面図である。
【図3】この発明のさらに別の実施形態を示し、基板現像装置の概略構成を示す模式的正面図である。
【図4】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の一部を示す模式図である。
【図5】図3に示した装置の変形例を示し、吐出ノズルを示す部分斜視図である。
【図6】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の一部を示す模式図である。
【図7】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の一部を示す模式図である。
【図8】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の要部を示す模式図である。
【図9】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の要部を示す模式図である。
【図10】図3に示した装置の変形例を示し、概略構成の要部を示す模式図である。
【図11】静止型パドル現像を実行する従来のスピンデベロッパ(基板回転式現像装置)の概略構成の1例を示す模式的正面図である。
【図12】パドル・スプレイ現像を実行する従来の基板現像装置の概略構成の1例を示す模式的正面図である。
【図13】ローラ搬送式パドル現像を実行する従来の基板現像装置の概略構成の1例を示す模式的正面図である。
【符号の説明】
W 基板
10 液回収カップ
12、32、52 吐出ノズル
14、34、56 現像液供給用配管
16 現像液
18、38、58 現像液槽
20、40、60 ポンプ
22、42、62 フィルタ
24、28、44、48、64、68、76、80 開閉制御弁
26、46、66 バイパス配管
30、50、70 回収用配管
33 スプレイノズル
36、54 液回収槽
72 流量調整弁
74 エアー抜き用配管
78 液戻し用配管
Claims (11)
- 基板と吐出ノズルとを水平方向へ相対的に移動させながら、吐出ノズルから基板の表面へ処理液を吐出して、基板の表面全体に処理液を盛り、処理液によって基板を処理する基板処理方法において、
基板の表面に液盛りしていない期間に、基板の表面に液盛りするときに前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量より大流量の処理液を前記吐出ノズルから吐出して、吐出ノズルの内部から気泡を追い出し、その際に吐出ノズルから吐出された処理液を回収して再使用可能とすることを特徴とする基板処理方法。 - 前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量を定期的に大流量に切り替えて、吐出ノズルの内部から気泡を追い出す請求項1記載の基板処理方法。
- 基板の表面へ処理液を吐出して、基板の表面全体に処理液を盛る吐出ノズルと、
この吐出ノズルと基板とを水平方向へ相対的に移動させる移動手段と、
前記吐出ノズルに連通接続され吐出ノズルへ処理液を供給するための処理液供給用配管と、
処理液が貯留された処理液供給部と、
この処理液供給部から前記処理液供給用配管を通して前記吐出ノズルへ処理液を供給する処理液供給手段と、
を備えた基板処理装置において、
基板の表面に液盛りしていない期間に前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すように、吐出ノズルから吐出される処理液の流量を、基板の表面に液盛りするときより大流量に切り替える流量切替え手段と、
前記吐出ノズルから大流量の処理液が吐出される際に、吐出ノズルから吐出された処理液を回収して再使用可能とする回収手段と、
をさらに備えたことを特徴とする基板処理装置。 - 前記処理液供給用配管に流量調整弁が介挿され、
前記流量切替え手段が、
前記流量調整弁の上流側で前記処理液供給用配管から分岐して再び前記吐出ノズルに連通するバイパス配管と、
このバイパス配管に介挿された開閉制御弁と、
前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに前記開閉制御弁を開くように制御する制御手段と、
から構成された請求項3記載の基板処理装置。 - 前記バイパス配管が前記吐出ノズルに直接に連通接続され、そのバイパス配管の流路径が、前記処理液供給用配管の、分岐位置より下流側における流路径より大きくされた請求項4記載の基板処理装置。
- 前記バイパス配管が、前記吐出ノズルの長手方向における中心部に連通接続された請求項5記載の基板処理装置。
- 前記処理液供給手段がインバータ機能付きのポンプであり、
前記流量切替え手段が、
前記ポンプのインバータ機能と、
前記ポンプの吐出流量を変化させる制御手段と、
から構成された請求項3記載の基板処理装置。 - 前記吐出ノズルに、大気に解放され開閉制御弁が介挿されたエアー抜き用配管が連通接続され、
前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、前記エアー抜き用配管に介挿された開閉制御弁を開くように制御する請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置。 - 前記吐出ノズルは、その吐出口が上向きとなるように回動可能に支持され、
前記吐出ノズルの内部から気泡を追い出すときに、前記吐出ノズルを、その吐出口が上向きとなるように回動させる機構を備えた請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置。 - 前記処理液供給用配管から前記吐出ノズルの直前位置で分岐し開閉制御弁が介挿され先端が前記処理液供給部に配置された液戻し用配管を設け、
前記処理液供給手段を駆動させてから所定時間が経過するまで、前記液戻し用配管に介挿された開閉制御弁を開くように制御して、前記処理液供給用配管から前記液戻し用配管を通して前記処理液供給部へ処理液を戻し、処理液供給用配管の内部から気泡を追い出すようにする請求項3ないし請求項9のいずれかに記載の基板処理装置。 - 前記流量切替え手段により、前記吐出ノズルから吐出される処理液の流量を定期的に大流量に切り替えて、吐出ノズルの内部から気泡を追い出すようにする請求項3ないし請求項10のいずれかに記載の基板処理装置。
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JP2003069177A JP2004281597A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | 基板処理方法および基板処理装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009178611A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd | 薬液の再利用システム |
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2003
- 2003-03-14 JP JP2003069177A patent/JP2004281597A/ja active Pending
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