JP2004281284A - 平板型表示装置 - Google Patents

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Akihiro Oku
明博 奥
Katsuhiro Tanaka
勝弘 田中
Masayuki Doizaki
政幸 土斐崎
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Noritake Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J11/00Gas-filled discharge tubes with alternating current induction of the discharge, e.g. alternating current plasma display panels [AC-PDP]; Gas-filled discharge tubes without any main electrode inside the vessel; Gas-filled discharge tubes with at least one main electrode outside the vessel
    • H01J11/10AC-PDPs with at least one main electrode being out of contact with the plasma
    • H01J11/16AC-PDPs with at least one main electrode being out of contact with the plasma with main electrodes provided inside or on the side face of the spacers

Abstract

【課題】外周縁部に設けられた封着部の出っ張りが小さく、外形寸法に対して有効表示領域の割合の大きな平板型表示装置を提供する。
【解決手段】前面板( 第1平板) 16および背面板( 第2平板) 18の外周端面が封着剤54によって相互に固着されるとともに、その封着剤54によって接着された薄板金属帯58が前面板16および背面板18の4端面のうちの互いに隣接する2端面の間の角部を覆うための折曲部64を有して、その4端面に密接するようにその4端面に沿って環状に配置されることから、薄板金属帯58が設けられない場合に比較して、封着剤54の表面張力による局部的凸変形や外への流動が好適に防止されるので、外周端面上の出っ張りが小さくされ、封着のために有効表示領域が小さくなることが抑制されると共に、外形寸法に対して有効表示領域の割合を大きく確保することのできるPDP(平板型表示装置)10が得られる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平板型表示装置の改良に関し、特に、その配置間隔を狭くできるようにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、少なくとも一方が透光性を有する一対の平板を重ね合わせて気密に封着し、その気密空間内で発生させられたガス放電により発光させまたはそのガス放電により発生した紫外線、或いはその気密空間内に備えられた陰極から発生させられた電子線でその気密空間内に設けられた蛍光体層を励起して発光させることにより、所望の画像を表示する形式の平板型表示装置、例えば、プラズマ・ディスプレイ・パネル(Plasma Display Panel :PDP) や電界放射ディスプレイ(Field Emission Display :FED) 等が知られている( 例えば、非特許文献1参照) 。
【0003】
【非特許文献1】
谷千束著「ディスプレイ先端技術」初版第1刷、共立出版、1998年12月28日、p.82−84 、101−106
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような平板型表示装置は、単独で一つの画像を表示するために用いられる他、複数個を面方向に密接して配置すると共に全体として一つの画像を表示することにより大画面を構成した所謂タイル型表示装置としても用いられる。このようなタイル型表示装置においては、高い表示品質を得るために、表示装置の有効表示領域相互の間隔が可及的に小さく、画像の連続性の高いことが望まれる。
【0005】
しかしながら、従来の平板型表示装置においては、その外周縁部に封着部が設けられることに起因して有効表示領域が制限されるため、一つの表示装置内における画素中心間隔に比べて表示装置相互間における画素中心間隔が著しく大きくなる。そのため、従来のタイル型表示装置では、連続性の高い高品質の表示を得ることが比較的困難であった。なお、表示装置には外形寸法を小さく留めつつ可及的に大きな表示面積を確保することが望まれるため、上記の有効表示領域の制限は、タイル型表示装置として用いられる場合に限られず単独で用いられる場合にも同様に問題となる。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、外周縁部に設けられた封着部の出っ張りが小さく、外形寸法に対して有効表示領域の割合の大きな平板型表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、透光性を有する矩形の第1平板およびその第1平板に平行な矩形の第2平板の間に形成された気密空間内で発生した光をその第1平板を通して射出する形式の平板型表示装置であって、(a) 前記第1平板および第2平板の4端面のうちの互いに隣接する2端面の間の角部を覆うための折曲部を有して、その4端面に密接するようにその4端面に沿って環状に配置された薄板金属帯と、(b) その薄板金属帯と前記第1平板および第2平板の端面との間で溶融されることにより、その薄板金属帯をその第1平板および第2平板の端面に接着するとともに、その第1平板および第2平板の外周端縁間の隙間を気密に封着する封着剤とを、含むことにある。
【0008】
【発明の効果】
このようにすれば、第1平板および第2平板の外周端面が封着剤によって相互に固着されるとともに、その封着剤によって接着された薄板金属帯が第1平板および第2平板の4端面のうちの互いに隣接する2端面の間の角部を覆うための折曲部を有して、その4端面に密接するようにその4端面に沿って環状に配置されることから、薄板金属帯が設けられない場合に比較して、封着剤の表面張力による局部的凸変形や外への流動が好適に防止されるので、第1平板および第2平板の接合部分における外周端面上の出っ張りが小さくされ、その内面上においては封着のために有効表示領域が小さくなることが抑制されると共に、外形寸法に対して有効表示領域の割合を大きく確保することのできる平板型表示装置が得られる。第1平板および第2平板の4端面のうちの互いに隣接する2端面の間の角部が薄板金属帯の折曲部により覆われるので、矩形板状の2部品によって角部が覆われる場合に比較して、溶融状態における封着剤のはみ出しが好適に防止される。
【0009】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記薄板金属帯は、L字状に曲成された薄板部品が複数連設されることによって環状に構成されるものである。このようにすれば、封着剤を溶融させる第1平板および第2平板の端縁部の封着に際して、分割された複数個の薄板部品が連設されることによって無端環状の薄板金属帯が容易に構成される。
【0010】
また、好適には、前記薄板金属帯を構成する複数の薄板部品は、その長手方向の両端部において板厚みが薄くされた一対の薄肉部を有し、その薄肉部が相互に重ねられた状態で連設されるものである。このようにすれば、薄板部品の端部が隣接する薄板部品の端部と重ねられても薄板金属帯の厚みが増加しないので、第1平板および第2平板の接合部分における外周端面上の出っ張りが一層小さくされる。
【0011】
また、好適には、前記薄板金属帯を構成する複数の薄板部品は、その長手方向に直交する方向に突設され、且つ前記第2平板の表面に沿うように折り曲げられた一対の位置決め突起を有するものである。このようにすれば、薄板部品すなわちそれによりり構成される薄板金属帯の前記第1平板および第2平板の厚み方向の位置が一定となる利点がある。
【0012】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一適用例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図面では理解を容易とするために縦、横、厚みなどの寸法比は適宜変更されている。
【0013】
図1は、本発明の一適用例の製造方法によって製造された平板型表示装置であるAC型PDP( 以下PDPという) 10の全体を示す斜視図である。図において、矩形板状のPDP10は、例えば多数の同様なパネルを面方向に密接して配置することによって大画面を形成するタイル型表示装置を構成するためのものであって、互いに平行に配置された一対の前面板16および背面板18が数百ミクロン程度の僅かな距離を隔ててその外周縁部において相互に気密に接合されると共に、その4辺から成る外周縁の端面にたとえば低融点封着ガラスから成る後述の封着剤54によって環状の薄板金属帯58が固着されている。図において、PDP10は、たとえば対角20インチ(400×300(mm))程度の表示領域寸法を備え、複数枚が縦横に密接して並べられることにより大画面を構成する所謂タイル型表示装置の素子として用いられる。
【0014】
図2は、上記のPDP10の一部を切り欠いてその内部構造を説明する図である。このPDP10には、それぞれの略矩形且つ平坦な一面12,14が相互に対向するようにたとえば数百ミクロン程度の僅かな間隔を隔てて互いに平行に配置された前面板( 第1平板) 16および背面板( 第2平板) 18が備えられている。それら前面板16および背面板18は、格子状のシート部材20( 厚膜シート電極) を介してその周縁部において気密に封着されており、これによりPDP10の内部に気密空間が形成されている。これら前面板16および背面板18は、たとえば何れも450 ×350(mm) 程度の大きさと1.1 〜3(mm) 程度の均一な厚さ寸法とを備えると共に透光性を有し且つ軟化点が700(℃) 程度の相互に同様なソーダライム・ガラス等から成るものである。本実施例においては、上記の前面板16が第1平板に、背面板18が第2平板にそれぞれ相当する。
【0015】
上記の背面板18上には、一方向に沿って伸び且つ互いに平行な複数本の長手状の隔壁22が0.2 〜3(mm) の範囲内、例えば1.0(mm) 程度の一定の中心間隔で備えられており、前面板16および背面板18間の気密空間が複数本の放電空間24に区分されている。この隔壁22は、例えば、PbO−B−SiO−Al−ZnO−TiO系或いはこれらを組み合わせた系等の低軟化点ガラスを主成分とする厚膜材料から成り、幅寸法が60( μm)〜1.0(mm) 程度の範囲内、例えば200(μm)程度、高さ寸法が5 〜300(μm)程度の範囲内、例えば50( μm)程度の大きさを備えたものである。また、隔壁22には、例えばアルミナ等の無機充填材( フィラー) やその他の無機顔料等が適宜添加されることにより、膜の緻密度や強度、保形性等が調節されている。前記のシート部材20は、その一方向に沿って伸びる部分がこの隔壁22の頂部上に重なる位置関係にある。
【0016】
また、背面板18上には、その内面14の略全面を覆う低アルカリ・ガラス或いは無アルカリ・ガラス等から成るアンダ・コート26が設けられ、その上に厚膜銀等から成る複数本の書込電極28が前記複数の隔壁22の長手方向に沿ってそれらの間の位置に、低軟化点ガラスおよび白色の酸化チタン等の無機フィラー等から成るオーバ・コート30に覆われて設けられている。上記の隔壁22は、このオーバ・コート30上に突設されている。
【0017】
また、オーバ・コート30の表面および隔壁22の側面には、放電空間24毎に塗り分けられた蛍光体層32が例えば10〜20( μm)程度の範囲で色毎に定められた厚みで設けられている。蛍光体層32は、例えば紫外線励起により発光させられるR( 赤) ,G( 緑) ,B( 青) 等の発光色に対応する3色の蛍光体の何れかから成るものであり、隣接する放電空間24相互に異なる発光色となるように設けられている。なお、前記のアンダ・コート26およびオーバ・コート30は、厚膜銀から成る書込電極28と背面板18との反応および上記の蛍光体層32の汚染を防止する目的で設けられたものである。
【0018】
一方、前記の前面板16の内面12には、前記隔壁22に対向する位置に隔壁34がストライプ状に設けられている。この隔壁34は、例えば隔壁22と同じ材料から成り、例えば5 〜300(μm)程度の範囲内、例えば50( μm)程度の高さ寸法( 厚さ寸法) で設けられたものである。前面板内面12のこの隔壁34相互間には、蛍光体層36が例えば3 〜50( μm)程度の範囲内例えば5(μm)程度の厚さ寸法でストライプ状に設けられている。この蛍光体層36は、放電空間24毎に単一の発光色が得られるように、背面板18上に設けられた蛍光体層32と同じ発光色のものが設けられている。上記隔壁34の高さ寸法は、シート部材20が蛍光体層36に接することを防止するために、その表面が蛍光体層36の表面よりも高くなるように定められている。
【0019】
図3は、前記のシート部材20の構成の要部を、その一部を切り欠いて示す図である。図3において、シート部材20は、例えば全体で50〜500(μm)の範囲内、例えば150(μm)程度の厚さ寸法を備えたものであって、格子状を成し、その表面および裏面にそれぞれ位置する上側誘電体層38および下側誘電体層40と、それらの間に積層された導体層44と、これらの積層体全体を覆って設けられた誘電体皮膜48と、その誘電体皮膜48を更に覆って設けられ且つシート部材20の表層部を構成する保護膜50とから構成されている。
【0020】
上記上側誘電体層38および下側誘電体層40は、何れも例えば10〜200(μm)の範囲内、例えば50( μm)程度の厚さ寸法を備えたものであって、それらの平面形状は全て同様であって格子状を成す。これら誘電体層38,40は、例えばPbO−B−SiO−Al−ZnO−TiO系或いはこれらを組み合わせた系、例えばAl−SiO−PbO等の低軟化点ガラスおよびアルミナ等のセラミック・フィラー等の厚膜誘電体材料で構成されている。本実施例においては、これら誘電体層38等が格子状誘電体層に相当する。また、これらの格子を構成する縦横に沿ってそれぞれ伸びる部分は、隔壁22に沿った方向においては、その隔壁22の幅寸法と同程度かアライメント・マージンを考慮してそれよりも若干広く、例えば70( μm)〜1.1(mm) の範囲内、例えば300(μm)程度の幅寸法を備え、隔壁22と同じ1.0(mm) 程度の中心間隔で設けられている。また、隔壁22に直交する方向においては、それよりも十分に小さい例えば60( μm)〜1.0(mm) の範囲内、例えば150(μm)程度の幅寸法を備え、200(μm)〜1.0(mm) の範囲内、例えば500(μm)程度の中心間隔で設けられている。このため、格子の開口部の大きさは、例えば700 ×350(μm)程度である。
【0021】
また、上記の導体層44は、例えばアルミニウム(Al)等を導電成分として含む例えば30(%) 程度の気孔率を有する比較的多孔質な厚膜導体であって、例えば10〜50( μm)の範囲内、例えば30( μm)程度の厚さ寸法を有するものである。この導体層44は、誘電体層38,40の格子の一方向に沿って伸びる複数本の帯状厚膜導体52で構成されている。この帯状厚膜導体52は、例えば誘電体層38等と同程度かそれよりも僅かに幅方向における両側にはみ出す程度の幅寸法を備えて格子の中心間隔に等しい例えば500(μm)程度の中心間隔を以て、前記の隔壁22の長手方向に垂直な方向すなわち書込電極28の長手方向と垂直を成す向きに沿って伸びるものである。なお、帯状厚膜導体52は、前記隔壁22の長手方向において、共通の配線に接続されたものと、各々独立の配線に接続されたものとが交互に設けられている。
【0022】
前記の誘電体皮膜48は、例えば10〜30( μm)程度の範囲内、例えば20( μm)程度の厚さ寸法を備え、例えばPbO−B−SiO−Al−ZnO−TiO系或いはこれらを組み合わせた系等の低軟化点ガラス等から成る厚膜である。この誘電体皮膜48は、表面に電荷を蓄えることにより後述するように交流放電をさせるために設けられたものであるが、同時に、厚膜材料で構成される導体層44を露出させないことによって、これらからのアウト・ガスによる放電空間24内の雰囲気変化を抑制する役割も有する。
【0023】
また、上記誘電体皮膜48を被覆する保護膜50は、例えば0.5(μm)程度の厚さ寸法を備え、MgO 等を主成分とする薄膜或いは厚膜である。保護膜50は、放電ガス・イオンによる誘電体皮膜48のスパッタリングを防止するものであるが、二次電子放出係数の高い誘電体で構成されていることから、相対向する部分で放電電極として実質的に機能する。
【0024】
以上のように電極構造が構成されたPDP10は、以下のように作動させられる。すなわち、先ず、帯状厚膜導体52のうち個々に独立させられている一方に所定の交流パルスが印加されて順次走査されると共に、その走査のタイミングに同期して書込電極28のうちのデータに対応する所望のもの( すなわち発光させる区画として選択されたものに対応する書込電極) に所定の交流パルスが印加されると、図4に矢印Aで示すように、それらの間で書込放電が発生させられ、保護膜50上に電荷が蓄積される。このようにして走査電極として機能させられる全ての帯状厚膜導体52が走査された後、全ての帯状厚膜導体52,52間に所定の交流パルスが印加されると、電荷が蓄積された発光区画では印加電圧にその蓄積電荷による電位が重畳されて放電開始電圧を越えるため、図4に他の矢印で示すように放電面56,56間で放電が発生させられ、且つ保護膜50上に改めて発生させられた壁電荷等により予め定められた所定時間だけ維持される。これにより、ガス放電で発生した紫外線で選択された区画内の蛍光体層32、36が励起発光させられ、その光が前面板16を通して射出されることにより、一画像が表示される。そして、走査側電極の1周期毎に、交流パルスを印加されるデータ側電極( 書込電極28) が変化させられることにより、所望の画像が連続的に表示されることとなる。なお、図4は、PDP10の前記の隔壁22の長手方向に沿った断面すなわち帯状厚膜導体52の長手方向に垂直な断面を示す図である。
【0025】
維持放電は上記帯状厚膜導体52,52間で発生させられるが、放電空間24は隔壁22の長手方向に沿って連続しているため、その放電により発生させられた紫外線はその方向において帯状厚膜導体52,52の外側に広がる。そのため、その外側に位置する蛍光体層32,36もその紫外線が及ぶ範囲では発光させられることとなる。PDP10における発光単位( セル) の区切りは、隔壁22に垂直な方向すなわち図における左右方向ではその隔壁22によって区切られ、隔壁22の長手方向すなわち図における上下方向では実質的にはこの紫外線の及ぶ範囲によって画定される。本実施例においては、隔壁22の長手方向における発光区画の区切りすなわちセル・ピッチは例えば100(μm)〜3.0(mm) の範囲内、例えば3.0(mm) 程度であり、前記シート部材20の格子の中心間隔の6倍に相当する。すなわち、本実施例においては1セル内にシート部材20の格子の開口が6つ設けられており、それら6つの開口に面する3対の放電面56間で維持放電させることとなる。なお、前述したように隔壁22の中心間隔は1.0(mm) 程度であり、RGB3色で1画素( ピクセル) が構成されるので、画素ピッチは格子の2方向の何れにおいても3.0(mm) 程度、1画素の大きさは3.0 ×3.0(mm) 程度となる。
【0026】
前面板12および背面板14が相互に離隔させられていることから、内部が低圧ガスを封入する略真空な空間であることを要求されるPDP10は、図1に示すように、その端縁部の隙間が封着剤54により気密に封着されている。以下において、そのPDP10の封止工程を含む製造工程の要部を説明する。
【0027】
図5において、先ず、薄板部品作製工程P1では、例えば前面板12および背面板14と同様の熱膨張係数を有する426合金などからなる0.1乃至1.0mm程度の厚み合金シートから、たとえばプレス加工により、前記薄板金属帯58を構成するための図6に示す薄板部品60を打ち抜き、図7に示す形状となるようにその折曲部64および突起部66をそれぞれ直角に折り曲げることにより完成させる。この薄板部品60は、隣接する他の薄板部品60の薄肉部62と重ねるためにその長手方向の両端部において板厚みが半分程度に薄くされた一対の薄肉部62と、直角に折り曲げられるために厚み方向に半分程度の切れ込みが入れられた折曲部64と、前記背面板18の1 辺内に位置するように所定距離離隔した2位置において長手方向に直交する方向に突設された一対の突起部66とを備え、上記折曲部64においてL字状に曲成されている。上記折曲部64は、前面板16および背面板18の角部に押し当てられて封着剤54の外側への流出を抑制するものであり、上記突起部66は、背面板18の表面すなわり装置裏面に沿うように折り曲げられることにより、封着時における薄板金属帯58の前面板16および背面板18の厚み方向の位置を安定させるためのものである。
【0028】
次いで、酸化被膜形成工程P2においては、上記金属薄板58には、必要に応じて熱処理を施し、その表面に酸化被膜を形成する。例えば水素(H)雰囲気で、850 〜1100( ℃) 例えば1000( ℃) で保持することにより、その酸化被膜形成処理が行われる。また、封着用フリット塗布工程P3においては、前述した封着剤54を構成する低融点ガラス・フリットを含む封着ペーストを、例えば印刷、ディップ、スプレー、電着、予めテープ状に成形したものの貼付け等、適宜の塗布、塗着、或いは固着方法を用いて、薄板金属帯58或いはそれを構成する薄板部品60の内側に、或いは重ね合わせられた前面板12,シート部材20および背面板14の4端面の略全面に塗布する。次いで、仮焼工程P6において、上記塗布された封着ペーストを例えば350 〜500(℃) の範囲内、例えば450(℃) 程度の保持温度で、仮焼すなわち脱バインダ処理を施す。
【0029】
次いで、貼付工程( 押当工程) P5においては、別途作製した前面板12、シート部材20、および背面板14を重ね合わせ、薄板部品60の折曲部64をそれら前面板12、シート部材20、および背面板14の角部の外側に密接させ、薄板部品60の両端部の薄肉部62が隣接する薄板部品60の薄肉部62と厚み方向に重ねられ、且つ薄板部品60の突起部66を背面板14の平面に当接するように、上記前面板12、シート部材20、および背面板14の四辺の端面に4個の薄板部品60をそれぞれを押し当てる。図7はこの工程の実施状態を表している。これにより、L字状に曲成された4個の薄板部品60が複数連設されることによって環状の薄板金属帯58が構成される。
【0030】
上記薄板部品60に塗布された封着ペーストは、仮焼を施されることによって既に粘着性を失っているので、押し当てられた薄板部品60はその脱落を防止するために固定される必要がある。このため、貼付工程( 押当工程) P5においては、別途作製した前記前面板12、背面板14,およびシート部材20を重ね合わせ、それらの四辺の端面に薄板部品60をそれぞれ押し当て耐熱クリップや焼成道具等で固定する。図8は、このような状態を保持させた状態で封着加熱するために好適に用いられる焼成用セッタ70を示している。なお、金属薄板58が押し当てられるに先立ち、上記四辺の端面にも封着ペーストが塗布されても良い。その際、塗布厚みは薄板部品60側と同様に例えば乾燥後の厚みで10〜100(μm)の範囲内、例えば20( μm)程度とされる。
【0031】
図8において、焼成用セッタ70は、たとえばステンレス鋼製の矩形状の基板72と、互いに直角を成すように基板72上に固定された長手状の一対の固定側押圧部材74と、それら一対の固定側押圧部材74に対して平行に設けられた一対の可動押圧部材76と、それら一対の可動押圧部材76の背面を押圧する一対の板ばね78と、その一対の板ばね78の両端部が掛け止められる2対の係止ピン80とを備えている。これにより、互いに重ね合わせられた前面板12、背面板14,およびシート部材20と、封着ペースト側の固着面を内側としてそれらの四辺の端面に押し当てられた薄板部品60とが、一対の固定側押圧部材74と一対の可動押圧部材76との間で挟圧された状態で基板72上に固定され、焼成用セッタ70と共に焼成炉内を通過させられる。
【0032】
続く焼成工程すなわち封着加熱工程P6では、封着ペースト内に含まれるガラス・フリットの融点に応じた所定の焼成温度、例えばそのガラス・フリットが十分に溶融する400 〜500(℃) 程度の範囲内例えば450(℃) 程度の焼成温度の焼成炉を、上記焼成用セッタ70を通過させることにより加熱する。これにより、そのガラス・フリットが軟化させられ延いては流動性が高められることによって、互いに重ね合わせられた前面板12、背面板14,およびシート部材20の外周縁端面近傍において前面板12および背面板14間の隙間内で内周側に向かって僅かに広がると共に、それらの端面と金属薄板58との間の狭い隙間内でも広がり、冷却過程においてこれがそのまま硬化すなわち凝固させられて、図9に示す周縁部の断面に示すように、専ら溶融ガラス・フリットから成る封着剤54となる。同時に、その封着剤54によって薄板部品60が固着される結果、その薄板部品60により構成される薄板金属帯58が、互いに重ねられ且つ端縁部が封着剤54によって相互に封着された前面板12、シート部材20、および背面板14の4つの端面において、その長手方向に連続して環状に固着される。図1はこの状態を示している。
【0033】
上述のように、本実施例によれば、前面板( 第1平板) 16および背面板( 第2平板) 18の外周端面が封着剤54によって相互に固着されるとともに、その封着剤54によって接着された薄板金属帯58が前面板16および背面板18の4端面のうちの互いに隣接する2端面の間の角部を覆うための折曲部64を有して、その4端面に密接するようにその4端面に沿って環状に配置されることから、薄板金属帯58が設けられない場合に比較して、封着剤54の表面張力による局部的凸変形や外への流動が好適に防止されるので、前面板16および背面板18の接合部分における外周端面上の出っ張りが小さくされ、その内面上においては封着のために有効表示領域が小さくなることが抑制されると共に、外形寸法に対して有効表示領域の割合を大きく確保することのできるPDP(平板型表示装置)10が得られる。前面板16および背面板18のうちの互いに隣接する2端面の間の角部が薄板金属帯58の折曲部64により覆われるので、矩形板状の2部品によってその角部が覆われる場合に比較して、溶融状態における封着剤のはみ出しが好適に防止される。
【0034】
また、本実施例によれば、薄板金属帯58は、L字状に曲成された薄板部品60が複数連設されることによって環状に構成されるものであることから、封着剤54を溶融させる前面板16および背面板18の端縁部の封着に際して、分割された複数個の薄板部品60が連設されることによって無端環状の薄板金属帯58が容易に構成される。
【0035】
また、本実施例によれば、薄板金属帯58を構成する複数の薄板部品60は、その長手方向の両端部において板厚が薄くされた一対の薄肉部62を有し、その薄肉部62が隣接するものの薄肉部62と相互に重ねられた状態で連設されるものであることから、その薄板部品60の端部は相互に重ねられても薄板金属帯58の厚みが増加しないので、前面板16および背面板18の接合部分における外周端面上の出っ張りが一層小さくされる。
【0036】
また、本実施例によれば、薄板部品60の薄肉部62はその長手方向寸法の範囲内において隣接する薄板部品60の薄肉部62と重ねることができるので、薄板部品60、前面板16、および背面板18などの交差を好適に吸収することができる。
【0037】
また、本実施例によれば、薄板金属帯58を構成する複数の薄板部品60は、その長手方向に直交する方向に突設され且つ背面板18の表面に沿うように折り曲げられた一対の位置決め用の突起部66を有するものであるので、薄板部品60すなわちそれにより構成される薄板金属帯58の前面板16および背面板18の厚み方向の位置が一定となる利点がある。
【0038】
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施できる。
【0039】
例えば、実施例においては、カラー表示用のAC型PDP10およびその封着方法に本発明が適用された場合について説明したが、本発明は、外周端部における封止構造が必要な平板型表示装置であれば、内部の電極構成等は特に問われず、モノクロ表示用のAC型PDPはもちろんのこと、他の形式の表示装置、例えば、LCD、FEDやSED等にも同様に適用される。すなわち、シート部材20を備えたものに限られず、従来の3電極面放電構造のPDP等にも適用されうる。
【0040】
また、実施例のPDP10は、3色の蛍光体層32、36を備えてフルカラー表示をさせる形式のものであったが、本発明は、1色或いは2色の蛍光体層を備えた表示装置にも同様に適用される。また、前面板12および背面板14の何れか一方の内面のみに蛍光体層を設ける構造にも同様に適用される。
【0041】
また、実施例においては、貼り付ける金属薄板58の内側面上に剥離層60および封着層62が予め順次塗布された後で仮焼が施されていたが、PDP10外周端面に金属薄板58を押圧する際にその外周端面側に封着層62および剥離層60が塗布されるようにしてもよい。
【0042】
また、実施例においては、金属薄板58が426合金で構成されていたが、前面板12および背面板14の構成材料、実施例においては低軟化点ガラスと熱膨張係数の近似する適宜の金属材料が好適に用いられる。
【0043】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例が適用される平板型表示装置の全体を示す斜視図である。
【図2】図1のPDPの一部を切り欠いてその内部構造を説明する図である。
【図3】図1のPDP内部に備えられている厚膜シート部材の構造を一部を切り欠いて説明する図である。
【図4】図1のPDPの動作を説明するための断面図である。
【図5】図1のPDPの製造工程の要部を説明する工程図である。
【図6】図5の薄板部品作成工程における薄板部品の打抜き形状を説明する図であって、(a) はその平面図、(b) はその側面図を示している。
【図7】図5の貼付工程或いは封着加熱工程における薄板金属帯の装着状態を示す斜視図である。
【図8】図5の焼成工程において用いられる焼成セッタの構成を説明する平面図である。
【図9】図5の焼成工程において封着剤が溶融させられることによって構成された封着状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10:PDP
12:前面板( 第1平板)
14:背面板( 第2平板)
24:放電空間(気密空間)
54:封着剤
58:薄板金属帯
62:薄肉部
64:折曲部
66:突起部

Claims (4)

  1. 透光性を有する矩形の第1平板およびその第1平板に平行な矩形の第2平板の間に形成された気密空間内で発生した光をその第1平板を通して射出する形式の平板型表示装置であって、
    前記第1平板および第2平板の4端面のうちの互いに隣接する2端面の間の角部を覆うための折曲部を有して、該4端面に密接するように該4端面に沿って環状に配置された薄板金属帯と、
    該薄板金属帯と前記第1平板および第2平板の端面との間で溶融されることにより、該薄板金属帯を該第1平板および第2平板の端面に接着するとともに、該第1平板および第2平板の外周端縁間の隙間を気密に封着する封着剤と
    を、含むことを特徴とする平板型表示装置。
  2. 前記薄板金属帯は、L字状に曲成された薄板部品が複数連設されることによって環状に構成されるものである請求項1の平板型表示装置。
  3. 前記薄板金属帯を構成する複数の薄板部品は、その長手方向の両端部において板厚みが薄くされた一対の薄肉部を有し、該薄肉部が相互に重ねられた状態で連設されるものである請求項2の平板型表示装置。
  4. 前記薄板金属帯を構成する複数の薄板部品は、その長手方向に直交する方向に突設され、且つ前記第2平板の表面に沿うように折り曲げられた一対の位置決め突起を有するものである請求項2または3の平板型表示装置。
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