JP2004280065A - グランドピアノのアクション - Google Patents

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Abstract

【課題】 グランドピアノのアクションにおいて、軽量化と連打性能を改善することを目的とする。
【解決手段】 ハンマーシャンクの下面に備えたシャンクローラ19をジャック18の軸方向の上端面18eによって突き上げてハンマーシャンクを回動させるグランドピアノのアクションであって、ジャック18において、軸18aの長さ方向に直交する断面(A−A)をハンマーシャンクの軸方向(L方向)に沿って相対向する両側壁18f、18gをリブ18hで連結したH字形状に形成し、ハンマーヘッド側に近い側壁18fの肉厚W1をこれに対向する側壁18gの肉厚W2より大きく形成する。そして、演奏者の押鍵動作に伴って、H字断面の側壁18fの上端面によってハンマーシャンクの下面に備えたシャンクローラ19を突き上げてハンマーを回動し、弦を打弦する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ハンマーを回動させて打弦を行わせるグランドピアノのアクションに関する。
従来、図1に表したように、弦を打弦するハンマーが水平に張られた弦の下方にあり、このハンマーを下から上に突き上げて回動させ、打弦を行わせるグランドピアノのアクション1が知られている。なお、従来例および本発明の全体構成は同じであるため、従来例および本発明の全体構成は図1を用いて説明する。
アクション1は、ウイッペンフレンジ13を介してウイッペンレール14に回動可能に支持され、キャプスタンスクリュー12の上昇によって上向きに回動するウイッペン15、その先端部に長孔(以下、「ジャック案内孔」と称す)16aを有し、ウイッペン15の上昇によってウイッペン15上方の支柱15aの先端に回転可能に支持されたレピティションレバー16、ハンマーシャンク22の先端にハンマーヘッド23が装着されたハンマー2などを備えている。
また、ジャック18は、上下方向に延びる軸18aの上端部が、レピティションレバー16のジャック案内孔16aに挿通するとともにシャンクローラ19と微小な間隔をもって対向している。
そして、アクション1は、演奏者が押鍵すると、ウイッペン15が突き上げられ、レピティションレバー16およびジャック18がウイッペン15とともに上方に回動し、この回動とともにジャック18が上端部でシャンクローラ19を上方に突き上げ、ハンマーシャンク22を上方に回動してハンマーヘッド23で弦25を打鍵するように構成されている。
ところで、グランドピアノのアクション1は、演奏者の押鍵動作に伴って敏感に動作し、安定した連打性能が要求されるとともにアクション1の動作が演奏者の指に伝わってグランドピアノ特有のタッチ感が要求される。
そこで、グランドピアノのアクション1において、レピティションレバー16を、H字形状を横向きにした断面とし、強度を保ちつつ重量を軽量化したものがある。そして、この断面をレピティションレバー16が支柱15aに係合するセンターピン孔15cから遠ざかるにつれて小さくし、軽量化するとともに演奏者の押鍵動作に対する反応を敏感にしようとするものがある。(例えば、特許文献1参照)
特開平9−281959号公報(第2−3頁、第1−3図)
しかしながら、特許文献1に開示されたアクションによれば、レピティションレバー16の形状に改善を行っているが、ジャック18の軸18a方向に直交する断面がハンマーシャンク22の長さ方向(図中のL方向)に沿って、略同一形状に形成されているので、ジャック18からシャンクローラ19に力を伝達する効率が悪く、軽量化および連打性能を更に改善する余地があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、グランドピアノのアクションにおいて、軽量化と連打性能を改善することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、軸の先端にハンマーヘッドを備えるとともに軸の下面にシャンクローラを備え軸の後端が回動中心となるように支持されて上下方向に回動するハンマーシャンクと、該ハンマーシャンクの下方に、軸方向が該ハンマーシャンクの軸方向に対して略直交するように配設されたジャックとを備え、該ジャックの軸方向の上端面によって前記シャンクローラを突き上げ、前記ハンマーシャンクを回動させ、前記ハンマーヘッドによって弦を打弦するグランドピアノのアクションであって、前記ジャックは、該ジャックの軸方向に直交する断面が前記ハンマーシャンクの軸方向に沿って前記ハンマーヘッド側に向かって大きくなるように形成されていることを特徴としている。
請求項1記載のグランドピアノのアクションによれば、ジャックは、軸方向に直交する断面がハンマーシャンクの軸方向に沿ってハンマーヘッド側が大きくなるように形成されているので、押鍵動作にともなってジャックがシャンクローラを突き上げる力がハンマーヘッド側に集中して伝わり易く、ハンマーを回動させるための力が分散されず連打性能を改善することができ、且つ、ジャックの軽量化にも対応できる。
また、押鍵動作に伴って、ジャックの軸方向の上端面がシャンクローラを突き上げる動作およびシャンクローラから離間する動作が、鍵の演奏側先端に伝わり易くなるので、演奏者の押鍵動作におけるタッチ感を向上させることができる。
ところで、請求項1に記載のグランドピアノのアクションにおいて、ジャックは、ジャックの軸方向に直交する断面がハンマーシャンクの軸方向に沿ってハンマーヘッド側が大きくなるように形成されていればよいが、より好ましい形状としては、請求項2に記載のように、このジャックの軸方向に直交する断面がハンマーシャンクの軸方向に沿って相対向する両側壁をリブで連結したH字形状に形成され、ジャックの両側壁の肉厚は、ハンマーヘッド側に近い一方がこれに対向する他方より大きく形成されていることが望ましい。
したがって、このようなグランドピアノのアクションによれば、押鍵動作に伴って、H字形状の断面におけるハンマー側の側壁にハンマーを回転させるための力が集中して伝達されるので、連打性能を改善することができ、且つ、ジャックの剛性を損することなく効率良く軽量化できる。
また、請求項2に記載のグランドピアノのアクションにおいて、ジャックにおける両側壁の肉厚は、請求項3に記載のように、該ジャックの軸方向中央部近傍が最も大きく、該ジャックの軸方向両端部側に向かって小さくなるように形成されていることが好ましい。
つまり、ジャックがシャンクローラを突き上げる際に、ジャックに大きな力が加わる位置である、ジャックの軸方向中央部近傍における両側壁の肉厚を大きくし、あまり大きな力が加わらない両端部に近づくにつれて、両側壁の肉厚を小さくしているのである。この構成により、ジャックにおける両側壁に大きな応力が作用することを防止することができるので、ジャックの強度を維持することができる。
また、両側壁の肉厚を小さくし、軽量化することができるので、連打性能を向上させることができる。
さらに、請求項2または請求項3に記載のグランドピアノのアクションにおいて、ジャックは、請求項4に記載のように、断面におけるリブの幅がハンマーシャンクの軸方向の長さ方向に沿って、ハンマーヘッド側に向かって大きくなるように形成されていることが好ましい。
このようなグランドピアノのアクションによれば、押鍵動作に伴って、シャンクローラを突き上げる動作およびシャンクローラから離間する動作が、一層、鍵の演奏側先端に伝わり易くなるので、演奏者のタッチ感を向上させることができる。
また、請求項1〜請求項4の何れかに記載のグランドピアノのアクションにおいて、請求項5に記載のように、ジャックの軸方向とほぼ直交する方向に、ジャックから突出して形成されており、ジャックがハンマーシャンクを押し上げた際に、移動阻止部材に当接し、ジャックを揺動させるためのジャックテールを備えている場合には、このジャックテールは、ジャックテールの軸方向に直交する断面がジャックの軸方向に沿って相対向する両側壁をリブで連結したH字形状に形成され、両側壁の肉厚は、移動阻止部材に近い一方がこれに対向する他方より大きく形成されていることが好ましい。
すなわち、ジャックテールが移動阻止部材に当接する際に、ジャックテールに外力が加えられ、移動阻止部材に遠い側壁よりも、移動阻止部材に近い側壁に対して大きな外力が加えられるため、移動阻止部材に近い側壁の肉厚を大きく設定している。この構成により、ジャックテールにおける両側壁に大きな応力が作用することを防止することができる。
したがって、このようなグランドピアノのアクションによれば、ジャックテールを軽量化することができると共に、強度を維持することができる。
さらに、請求項5に記載のグランドピアノのアクションにおいて、ジャックテールにおける両側壁の肉厚は、請求項6に記載のように、ジャックテールの軸方向中央部近傍が最も大きく、ジャックテールの軸方向両端部側に向かって小さくなるように形成されていることが好ましい。
このようなグランドピアノのアクションによれば、ジャックテールの強度を維持すると共に、効率的に軽量化することができるので、連打性能を向上させることができる。
また、請求項6に記載のグランドピアノのアクションにおいて、請求項7に記載のように、ジャックテールの先端には、移動阻止部材に当接する当接部を有し、ジャックテールにおける両側壁の幅は、ジャックテールのジャック側から当接部の接続部分に向かって小さくなるよう形成されていることが望ましい。
このようなグランドピアノのアクションによれば、ジャックテールはジャック側から当接部に近づくにしたがって細くなり、軽くなるよう構成されているので、ジャックが揺動する際の慣性力を効果的に低減することができ、連打性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された実施の形態におけるアクションの全体構成を表す側面図、図2は同実施の形態のアクションにおけるジャックの外観を表す側面図と図中のA−A断面図である。
図1に表したように、アクション1は、軸の先端にハンマーヘッド23を備えるとともに軸の下面にシャンクローラフレンジ19aを介してシャンクローラ19を備え、後端22aが回動中心となるようにシャンクフレンジ20に支持されて上下方向に回動するハンマーシャンク22と、ハンマーシャンク22の下方に、軸方向がハンマーシャンク22の軸方向に対して略直交するように配設されたジャック18とを備え、ジャック18の軸18a方向の上端面によってシャンクローラ19を突き上げ、ハンマーシャンク22を回動させてハンマーヘッド23により弦25を打弦するように構成されている。
そして、アクション1は、鍵11が押されると上昇するキャプスタンスクリュー12と、ウイッペンフレンジ13を介してウイッペンレール14に回動可能に支持され、キャプスタンスクリュー12の上昇によって上向きに回転するウイッペン15と、その先端部に長孔(以下、「ジャック案内孔」と称す)16aを有し、ウイッペンの15上昇によってウイッペン15上方の支柱15aの先端に回転可能に支持されたレピティションレバー16と、ウイッペン15の先端に回転可能に連結され、その上端部(以下、「ハンマー突き上げ部と称す」)がレピティションレバー16のジャック案内孔16aの内部に位置し、ジャックテール18bの先端に形成されたレギュレーティング当接部18cがレギュレーティングボタン17(本発明でいう移動阻止部材)に当接するまでウイッペン15と共に上昇するジャック18と、レピティションレバー16の上面に当接し、ジャック18のハンマー突き上げ部に突き上げられるとレピティションレバー16の上面から離間するシャンクローラ19と、シャンクフレンジ20を介してシャンクレール21に回動可能に支持されシャンクローラ19が突き上げられると上向きに回動するハンマーシャンク22と、ハンマーシャンク22の先端に装着されたハンマーヘッド23とを備えている。
前述の構成を有するアクション1は、演奏者によって鍵11が押鍵されると、キャプスタンスクリュー12を介してウイッペン15が突き上げられることにより、レピティションレバー16およびジャック18がウイッペン15とともに上方に回動する。これらの回動に伴い、まず、レピティションレバー16が、シャンクローラ19を摺動させながらハンマーシャンク22を押し上げ、上方に回動させる。次いで、レピティションレバー16がレピティションスクリュー20aに係合してその上方への移動が停止すると、ジャック18が上方に移動するのに伴い、ジャック18のハンマー突き上げ部がシャンクローラ19を突き上げる。引き続き鍵11が押鍵されると、ハンマーシャンク22の先端に取り付けられたハンマーヘッド23が、上方に張られた弦25を打弦する直前まで回転した時点で、ジャック18のレギュレーティング当接部18cが、レギュレーティングボタン17に係合することによって、ハンマー突き上げ部がシャンクローラ19の下面から離脱する。すると、ハンマーシャンク22およびハンマーヘッド23は、鍵11との連結が離れ、自身の慣性によって回転し、弦25を打弦する。
また、上述のように押鍵されたのちに鍵11が離鍵されると、鍵11が鍵盤深さの1/3程度まで戻されたタイミングにてレピティションレバー16が作動し始め、レピティションレバー16がレピティションスプリング15bのバネ力で復帰回転(図の反時計方向に回転)することによって、シャンクローラ19を摺動させながら押し上げる。これにより、ジャック18がレピティションスプリング15bのバネ力で復帰回転(図の反時計方向に回転)し、ハンマー突き上げ部がシャンクローラ19の下方に移動することによって、鍵11が完全に戻らなくても次の打弦が行えるようになる。この状態においては、トリルのように連続して鍵を叩く奏法を行うことができる。
次に、図2に基づいて、アクション1におけるジャック18の断面形状について説明する。図2における(a)図はジャック18の側面図、(b)図は(a)における軸18aの長さ方向に直交するA−A断面図である。
図2に示すように、アクション1おけるジャック18は、軸18a方向(図中のY方向)に直交する断面がハンマーシャンク22の軸方向(図中のL方向)に沿って相対向する両側壁18fと18gをリブ18hで連結したH字形状に形成されている。
また、ジャック18の断面は、ハンマーヘッド23側に位置する側壁18fの肉厚(図中のW1)が、対向する側壁18gの肉厚(図中W2)より大きく形成されている。
また、ジャック18は、上端面18eがシャンクローラ19に当接する位置において、中心軸Xがシャンクローラ19に対して、ハンマーシャンク22の軸方向(図中のL方向)に沿って、ハンマーヘッド23とは反対側(図中の右側)に偏芯するように構成されている。そして、ジャック18は、押鍵動作に伴って、ジャック18の上端面18eにおける、側壁18f側がシャンクローラ19に当接してシャンクローラ19を突き上げるように構成されている。
以下に、前記の構成を有する実施形態1のアクションの作用効果を記載する。
実施の形態のアクション1によれば、ジャック18の断面は、ハンマーシャンク22の軸方向(図中のL方向)に沿って、ハンマーヘッド23側(図2中の左側)が大きく、ハンマーヘッド23の反対側(図2中の右側)が小さくなるように形成されているので、押鍵動作にともなってジャック18がシャンクローラ19を突き上げる力がハンマーヘッド23側に集中して伝わり易く、ハンマー2を回動させるための力が分散されず連打性能を改善することができる。
また、実施の形態のアクション1によれば、ジャック18の軸18a方向に直交する断面(図2中のA−A断面)がハンマーシャンク22の軸方向に沿って相対向する両側壁18f、18gをリブ18hで連結したH字形状に形成され、ハンマーヘッド23側に近い側壁18fの肉厚W1が、これに対向する側壁18gの肉厚W2より大きく形成されているので、押鍵動作に伴って、ジャック18のハンマーヘッド23側の側壁18fにハンマーを回動させるための力が集中して伝達され、連打性能を改善することができ、且つ、ジャック18の剛性を損すること無く効率良く軽量化できる。
また、実施の形態のアクション1によれば、押鍵動作にともなって、ジャック18の軸18a方向の上端面18eがシャンクローラ19を突き上げる動作およびシャンクローラ19から離間する動作が、鍵11の演奏側先端に伝わり易く、演奏者のタッチ感を向上させることができる。
(変形例)
次に、図3を用いて、本発明のアクション1の変形例について説明する。以下に説明する変形例では、アクション1におけるジャック18の形状が異なるのみであるため、ジャック18のみについて説明する。図3の(a)、(b)は、図2に示すジャック18におけるA−A断面図の変形例を表した断面図である。
図3において(a)に表したジャック18の断面は、ハンマーシャンク22の軸方向(L方向)に沿って相対向する両側壁18fと18gをリブ18hで連結したH字形状に形成されている。また、リブ18hは、ハンマーヘッド23側に位置する側壁18fに連結する幅(図中のt1)がその側壁18fに対向する側壁18gに連結する幅(図中のt2)より大きく、リブ18hの幅が側壁18gから側壁18fに向かって徐々に大きくなるようにテーパ状に形成されている。また、側壁18fの肉厚W3と側壁18gの肉厚W4は同じく形成されている。
次に、図3において(b)に表したジャック18の断面は、ハンマーシャンク22の軸方向(L方向)に沿って相対向する両側壁18fと18gをリブ18hで連結した略H字形状に形成されている。また、ジャック18の断面は、ハンマーシャンク22の軸方向(図中のL方向)に沿って、H字形状のハンマーヘッド23側に位置する側壁18fの肉厚(図中のW5)が、その対向する側壁18gの肉厚(図中W6)より大きく形成されている。また、リブ18hは、側壁18fに連結する幅(図中のt3)が側壁18gに連結する幅より大きく、側壁18fから側壁18gに向かって徐々に小さくなるように円弧状に形成されるとともに、リブ18hと側壁18gとの連結部にはRをつけて形成されている。
変形例の図3(a)に表したジャック18の断面によれば、リブ18hの幅が側壁18gから側壁18fに向かって徐々に大きくなるようにテーパ状に形成されているので、実施の形態と同様に、押鍵動作にともなってジャック18がシャンクローラ19を突き上げる力がハンマーヘッド23側に集中して伝わり易く、ハンマー2を回動させるための力が分散されず連打性能を改善することができる。
また、変形例の図3(b)に表したジャック18の断面によれば、ハンマーシャンク22の軸方向(図中のL方向)に沿って、H字形状のハンマーヘッド23側に位置する側壁18fの肉厚(図中のW5)が、その対向する側壁18gの肉厚(図中W6)より大きく形成され、且つ、リブ18hは、側壁18fに連結する幅(図中のt3)が側壁18gに連結する幅より大きく、側壁18fから側壁18gに向かって徐々に小さくなるように円弧状に形成されるとともに、リブ18hと側壁18gとの連結部にはRをつけて形成されているので、リブ18hと両側壁18f、18gとの連結部における局部的な応力集中を低減でき、ジャック18の破損を抑制できるとともに耐久性を向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態によれば、図2に表したように、ジャック18の断面をH字形状に形成したが、これに制限されることなく、ジャック18の軸18a方向(図中のY方向)に直交する断面がハンマーシャンク22の軸方向(図中のL方向)に沿って、ハンマーヘッド23側(図中の左側)が大きく、その対向する側(図中の左側)が小さくなるように形成されていればよい。
また、本発明の実施の形態によれば、図2に表したようにジャック18の上端面18eは平坦にしたが、凹凸を付けたり、角部にRを付けたりしても良い。
また、ジャック18の断面を、更に、軸18a軸方向(図2中のY方向)に沿って変化させてもよい。
さらに、アクション1におけるジャック18には、図4に示すような形状のジャック18を用いてもよい。ここで、図4(a)はジャック18の側面図、図4(b)は主にジャックテール18bを示すジャック18の下面図である。
ジャック18の両側壁18f、18gにおける肉厚は、図4(a)に示すように、ジャック18の軸方向中央部近傍の肉厚e(またはe’)が最も大きく、ジャック18の両端部に近づくにつれて小さくなるよう設定されている。つまり、ジャック18の軸方向両端部近傍の肉厚d、f(またはd’、f’)とジャック18の軸方向中央部近傍の肉厚e(またはe’)とは、e>d、f(e’>d’、f’)、の関係が成り立つ。また、ジャック18における各側壁18f、18gは、ジャック18の軸方向に直行する任意の断面において、ハンマーヘッドに近い側の側壁18fが、他方の側壁18gよりも肉厚が大きくなるよう設定されている。つまり、e’>e、d’>d、f’>fの関係が成り立つ。
したがって、ジャック18がシャンクローラ19を突き上げる際に、ジャック18における両側壁18f、18gに大きな応力が作用することを防止することができるので、ジャック18の強度を維持することができる。
また、両側壁18f、18gの肉厚を小さくし、ジャック18を軽量化することができるので、連打性能を向上させることができる。
また、ジャックテール18bにおいても、ジャック18と同様に、ジャックテール18bの両側壁18i、18jにおける肉厚は、図4(a)に示すように、ジャックテール18bの軸方向中央部近傍の肉厚h(またはh’)が最も大きく、ジャックテール18bの両端部に近づくにつれて小さくなるよう設定されている。つまり、ジャックテール18bの軸方向両端部近傍の肉厚g、i(またはg’、i’)とジャックテール18bの軸方向中央部近傍の肉厚h(またはh’)とは、h>g、i(h’>g’、i’)、の関係が成り立つ。また、ジャックテール18bにおける各側壁18i、18jは、ジャックテール18bの軸方向に直行する任意の断面において、ハンマーヘッドに近い側の側壁18iが、他方の側壁18jよりも肉厚が大きくなるよう設定されている。つまり、h’>h、g’>g、i’>iの関係が成り立つ。
したがって、ジャックテール18bがレギュレーティングボタン17に当接する際に、ジャックテール18bにおける両側壁に大きな応力が作用することを防止することができるので、ジャックテール18bを軽量化することができると共に、強度を維持することができる。
さらに、ジャックテール18bの幅は、図4(b)に示すように、ジャック18の回動中心に近い部分が最も大きく設定されており、レギュレーティングボタン17と当接するレギュレーティング当接部18cに近づくにつれて徐々に細くなるよう構成されている。つまり、a>bの関係が成り立つ。
なお、本明細書(特許請求の範囲を含む)において、ジャックテール18bの幅とは、このアクション1を前側または後側から見たときの左右方向の長さ示す。
したがって、ジャックテール18bは、ジャック18側からレギュレーティング当接部18cに近づくにしたがって細くなり、軽くなるよう構成されているので、ジャック18が揺動する際の慣性力を効果的に低減することができ、連打性能を向上させることができる。
また、レギュレーティング当接部18cの幅cは、c>bの関係が成り立つよう大きく設定されている。このため、レギュレーティング当接部18cおよびレギュレーティングボタン17に過度な衝撃を与えることを防止することができ、延いてはアクション1の損傷を防止することができる。
本発明および従来例における、グランドピアノのアクションの全体構成を表す側面図である。 本発明が適用されたグランドピアノのアクションにおけるジャックの外観を表す側面図(a)と、図中のA−A断面図(b)である。 本発明が適用された変形例のジャックの断面図である。 本発明が適用された変形例のジャックの断面図である。
符号の説明
1…アクション、2…ハンマー、11…鍵、12…キャプスタンスクリュー、13…ウイッペンフレンジ、14…ウイッペンレール、15…ウイッペン、15a…支柱、15b…レピティションスプリング、15c…センターピン孔、16…レピティションレバー、16a…ジャック案内孔、17…レギュレーティングボタン、18…ジャック、18a…軸、18b…ジャックテール、18c…レギュレーティング当接部、18e…上端面、18f…側壁、18g…側壁、18h…リブ、19…シャンクローラ、19a…シャンクローラフレンジ、20…シャンクフレンジ、21…シャンクレール、22…ハンマーシャンク、22a…後端、23…ハンマーヘッド、25…弦。

Claims (7)

  1. 軸の先端にハンマーヘッドを備えるとともに軸の下面にシャンクローラを備え、軸の後端が回動中心となるように支持されて上下方向に回動するハンマーシャンクと、
    該ハンマーシャンクの下方に、軸方向が該ハンマーシャンクの軸方向に対して略直交するように配設されたジャックと
    を備え、該ジャックの軸方向の上端面によって前記シャンクローラを突き上げ、前記ハンマーシャンクを回動させ、前記ハンマーヘッドによって弦を打弦するグランドピアノのアクションであって、
    前記ジャックは、該ジャックの軸方向に直交する断面が前記ハンマーシャンクの軸方向に沿って前記ハンマーヘッド側に向かって大きくなるように形成されていること
    を特徴とするグランドピアノのアクション。
  2. 前記ジャックは、該ジャックの軸方向に直交する断面が前記ハンマーシャンクの軸方向に沿って相対向する両側壁をリブで連結したH字形状に形成され、該両側壁の肉厚は、ハンマーヘッド側に近い一方がこれに対向する他方より大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のグランドピアノのアクション。
  3. 前記ジャックにおける両側壁の肉厚は、該ジャックの軸方向中央部近傍が最も大きく、該ジャックの軸方向両端部側に向かって小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のグランドピアノのアクション。
  4. 前記ジャックは、前記断面における前記リブの幅が前記ハンマーシャンクの軸方向に沿って前記ハンマーヘッド側に向かって大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のグランドピアノのアクション。
  5. 該ジャックの軸方向とほぼ直交する方向に、該ジャックから突出して形成されており、 前記ジャックが前記ハンマーシャンクを押し上げた際に、移動阻止部材に当接し、前記ジャックを揺動させるためのジャックテールを備え、
    該ジャックテールは、該ジャックテールの軸方向に直交する断面が前記ジャックの軸方向に沿って相対向する両側壁をリブで連結したH字形状に形成され、該両側壁の肉厚は、移動阻止部材に近い一方がこれに対向する他方より大きく形成されていること
    を特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のグランドピアノのアクション。
  6. 前記ジャックテールにおける両側壁の肉厚は、該ジャックテールの軸方向中央部近傍が最も大きく、該ジャックテールの軸方向両端部側に向かって小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項5に記載のグランドピアノのアクション。
  7. 前記ジャックテールの先端には、前記移動阻止部材に当接する当接部を有し、
    前記ジャックテールにおける両側壁の幅は、該ジャックテールのジャック側から前記当接部の接続部分に向かって小さくなるよう形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のグランドピアノのアクション。
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