JP2004278973A - 排ガス処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、燃焼させるべき排ガスに含まれた粉塵の堆積を防止すると共に清掃やメンテナンスが容易に出来る排ガス処理装置を提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】排ガス処理装置Aの排ガス供給路2が排ガス導入路5と燃焼室1に通じる燃焼室導入路8とに分割され、該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とを該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とに対して着脱して連通可能な接続路9を介して接続した構成であることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】排ガス処理装置Aの排ガス供給路2が排ガス導入路5と燃焼室1に通じる燃焼室導入路8とに分割され、該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とを該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とに対して着脱して連通可能な接続路9を介して接続した構成であることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体の製造工程で用いられ且つ排出される排ガスであって、可燃性ガス成分や支燃性ガス成分、環境に有害なガス成分を含有したガス等を含む排ガスを燃焼或いは熱分解させて除害処理するための排ガス処理装置に関し、特に、高温下で燃焼,熱分解した燃焼排ガスを合理的に排出し得るように構成した排ガス処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程における特定の工程から、シラン(SiH4),ジシラン(Si2H6),ジボラン(B2H6),ホスフィン(PH3),アルシン(AsH3)、三フッ化窒素(NF3)等の有害な排ガスが生成することが知られている。このような有毒性排ガスは人体に対する毒性が高いため、大気への放出に際しては有毒性物質の完全な除去が要求されている。また半導体製造工程における他の特定の工程から、四フッ化炭素(CF4)や六フッ化硫黄(SF6)など地球環境に悪影響を与えるフロンガスが排出される。このような排ガスは大気への放出に際して予め除害することが要求されている。
【0003】
このため、本出願人は、上記の如き排ガスを燃焼させて除害した後、大気へ放出することで上記要求を満足させることが出来る有毒性排ガスの処理方法及び装置を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この技術は、上記のような排ガスを一端が閉鎖された筒状の燃焼室に導入し、該燃焼室に配置されたバーナーにより水素,メタン,エタン,プロパン,ブタン等の燃料ガスが燃焼するとき生成する高温部で分解し、或いは助燃用空気の作用により燃焼することで除害し、その後、燃焼排ガス搬送通路を通って水スクラバーに供給し、該水スクラバーで冷却すると共に粉塵や有害な燃焼副生成ガス等を吸収し、所定の煙道を通して大気に排出するものである。
【0005】
上記技術を実現する排ガス処理装置は、排ガス供給路、燃焼室及び燃焼排ガス搬送通路に排ガスを燃焼した後の粉塵が各通路の壁面に堆積するため定期的に清掃やメンテナンスを行っている。
【0006】
【特許文献1】
特許第2963792号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例では、排ガスを燃焼した後に各通路の壁面に堆積する粉塵の清掃やメンテナンスを十分考慮した構成とはいえず、粉塵が部分的に堆積し易かったり、清掃やメンテナンスのための分解、組み立て作業が煩雑であった。
【0008】
特に燃焼室はスクレーパーにより壁面に付着した粉塵や燃焼生成物を削って清掃するが、燃焼室に導入される排ガス供給路の壁面が燃焼室の壁面に対して略鉛直で接続される場合には、その接続部位においてスクレーパーが移動して燃焼室の壁面から掻き落とされた粉塵の塊が排ガス供給路との接続部位に残留し易く、そこで気流の淀みが生じて更に粉塵が堆積し易くなるという問題があった。
【0009】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、燃焼させるべき排ガスに含まれた粉塵の堆積を防止すると共に清掃やメンテナンスが容易に出来る排ガス処理装置を提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る排ガス処理装置は、燃焼室と燃焼排ガス搬送通路とを有し、前記燃焼室は一端が閉鎖されると共にその閉鎖された端部側に排ガス供給路が配置されると共に所定位置にバーナーが配置され、該燃焼室に供給された排ガスをバーナーによって高温にして分解あるいは燃焼させて排出させる排ガス処理装置において、前記排ガス供給路は、前記排ガス処理装置に排ガスを導入する排ガス導入路と、前記燃焼室に通じる燃焼室導入路とに分割され、該排ガス導入路と燃焼室導入路とが該排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して着脱して連通可能な接続路を介して接続されたことを特徴とする。
【0011】
本発明は、上述の如く構成したので、接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して着脱可能に構成したことで、使用時は接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して装着して該排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させることが出来、清掃やメンテナンス時には接続路を排ガス導入路及び燃焼室導入路から脱離することで接続路、排ガス導入路及び燃焼室導入路を清掃したりメンテナンスすることが容易に出来る。
【0012】
また、本発明に係る排ガス処理装置の他の構成は、燃焼室と燃焼排ガス搬送通路とを有し、前記燃焼室は一端が閉鎖されると共にその閉鎖された端部側に排ガス供給路が配置されると共に所定位置にバーナーが配置され、該燃焼室に供給された排ガスをバーナーによって高温にして分解あるいは燃焼させて排出させる排ガス処理装置において、前記燃焼室に接続される前記排ガス供給路の接続部位が拡開されたことを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位が拡開されたことで、燃焼室の壁面と排ガス供給路の壁面との接続部位の面積が広くなり、排ガスの流れが緩慢になる。これにより燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位に粉塵が堆積することを防止することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る排ガス処理装置の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る排ガス処理装置の構成を示す図、図2は排ガス供給路と燃焼室とを接続する部分の拡大図、図3は図2のB−B断面図、図4及び図5は排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させる接続路をワンタッチで着脱可能な継ぎ手手段の他の構成を示す図である。
【0015】
図1において、排ガス処理装置Aは、半導体の製造工程から生成するシラン,ジシラン,ジボラン,ホスフィン,アルシンや、三フッ化窒素など毒性を持つ特殊材料ガスあるいは四フッ化炭素や六フッ化硫黄など地球環境に悪影響を与えるフロンガス等の排ガスを完全燃焼あるいは分解させて除害して排出する機能を有するものである。
【0016】
排ガス処理装置Aは、一方の端部側から供給された排ガスを分解、燃焼させる燃焼室1と、該燃焼室1の一方の端部側に配置され処理すべき排ガスが供給される排ガス供給路2と、該燃焼室1に設けたバーナー3と、該燃焼室1の他方の端部に接続される燃焼排ガス搬送通路を構成する燃焼排ガス排出路4とを有して構成されており、前記燃焼室1〜燃焼排ガス排出路4は収容容器6に一体的に収容されている。
【0017】
燃焼室1は耐火材料によって形成された円筒状の筒体を用いて構成されており、一端が蓋体7によって閉鎖され、他端が燃焼排ガス排出路4に接続されている。燃焼室1の蓋体7の所定位置には排ガス供給路2が接続されており、この排ガス供給路2よりも下流側に1または複数のバーナー3が配置されている。
【0018】
排ガス供給路2から燃焼室1に供給された排ガスはバーナー3によって高温にして分解或いは燃焼させて燃焼排ガス排出路4から排出される。
【0019】
排ガス供給路2は、図示しない排ガス発生部位(例えば半導体の製造工程を構成するプロセス機器類)に接続され、該排ガス発生部位で発生した排ガスを燃焼室1に供給する機能を有する。排ガス供給路2の所定位置には図示しない温度センサーが設けられており、該排ガス供給路2の温度を常に監視することによって、排ガス導入温度を監視すると共に逆火現象の発生を監視し得るように構成されている。
【0020】
本実施形態の排ガス供給路2は、半導体の製造設備等の排ガス発生部位から排ガス処理装置Aに排ガスを導入する排ガス導入路5と、燃焼室1に通じる燃焼室導入路8とに分割され、該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とが該排ガス導入路5と燃焼室導入路8に対して着脱して連通可能な接続路9を介して接続されている。
【0021】
本実施形態の接続路9は両端部にフランジ9a,9bが設けられており、排ガス導入路5の一端部に設けられたフランジ5a及び燃焼室導入路8の一端部に設けられたフランジ8aに夫々図示しないシール部材を介して接続路9のフランジ9a,9bを当接してボルト・ナット止めにより着脱可能に構成されている。
【0022】
尚、接続路9はワンタッチで着脱可能な他の種々の継ぎ手手段により排ガス導入路5及び燃焼室導入路8に対して着脱可能に構成することが出来、例えば、図4及び図5に示すように、接続路9のNWフランジ9a、9bをクランプ止めすることにより着脱可能に構成することも出来る。
【0023】
図4に示すように、接続路9の両端部にフランジ9a,9bを設け、該フランジ9a,9bと、排ガス導入路5の一端部に設けられたフランジ5a及び燃焼室導入路8の一端部に設けられたフランジ8aとの間に夫々センタリングシール部材11を介在させて、図5に示すように、フランジ5aとセンタリングシール部材11とフランジ9aとを一体的にクランプ部材12によりクランプ止めすると共に、フランジ9bとセンタリングシール部材11とフランジ8aとを一体的にクランプ部材12によりクランプ止めすることで、接続路9を排ガス導入路5及び燃焼室導入路8に対してワンタッチで着脱可能に構成することが出来る。
【0024】
センタリングシール部材11は、排ガス導入路5、接続路9及び燃焼室導入路8の各管内に嵌入し得る外径を有して両側に設けられた筒部11aと、ゴム等のシール部11bを有している。また、クランプ部材12は一方が回動軸12aにより回動自在に軸支された半円形の一対のクランプ12bが設けてあり、そのクランプ12bの内側にはV字形状溝12cが形成されている。
【0025】
そして、センタリングシール部材11の筒部11aを排ガス導入路5と接続路9の管内に嵌入してフランジ5aとセンタリングシール部材11とフランジ9aとを一体的に重ねた状態で一対のクランプ12bにより挟み込み、一方のクランプ12bに設けられた蝶ネジ12dを他方のクランプ12bに設けられた図示しないネジ孔に螺合締着することでV字形状溝12cに沿ってフランジ5aとシール部11bとフランジ9aとが圧接されて気密的に接合される。
【0026】
また同様に、センタリングシール部材11の筒部11aを燃焼室導入路8と接続路9の管内に嵌入してフランジ9bとセンタリングシール部材11とフランジ8aとを一体的に重ねた状態で一対のクランプ12bにより挟み込み、一方のクランプ12bに設けられた蝶ネジ12dを他方のクランプ12bに設けられた図示しないネジ孔に螺合締着することでV字形状溝12cに沿ってフランジ9bとシール部11bとフランジ8aとが圧接されて気密的に接合される。
【0027】
バーナー3は、燃料ガスである水素ガスやLNG(液化天然ガス),LPG(液化石油ガス)、都市ガスなどを選択的に供給し、酸素や空気等の支燃性ガスを添加し、点火することで火炎を形成し、この火炎によって排ガスを燃焼させ、或いは高温にして熱分解している。
【0028】
バーナー3の数は特に限定するものではなく、1本或いは複数本のバーナーを配置することが可能である。
【0029】
またバーナー3は、燃焼室1の縦断面ラジアル方向に対し、0度〜80度の範囲の角度で取り付けることが可能である。
【0030】
燃焼排ガス排出路4は、燃焼室1において高温にして分解し、或いは燃焼した燃焼排ガスを流通させて排出する機能を有しており、該燃焼排ガス排出路4には図示しない温度センサーが設けられている。
【0031】
収容容器6は、燃焼室1、排ガス供給路2、バーナー3及び燃焼排ガス排出路4を収容すると共に、排ガス処理装置Aの作動を制御する制御部を収容しており、表面には操作盤10が構成されている。この操作盤10は、各温度センサーによる検出温度や排ガス処理装置Aの作動状態等を表示する表示部や各バーナー3の点火制御を行う操作スイッチ等が配置されて構成されている。
【0032】
上記構成によれば、接続路9を排ガス導入路5と燃焼室導入路8とに対して着脱可能に構成したことで、使用時は接続路9を排ガス導入路5と燃焼室導入路8とに対して装着して該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とを連通させることが出来、清掃やメンテナンス時には接続路9を排ガス導入路5及び燃焼室導入路8から脱離することで接続路9、排ガス導入路5及び燃焼室導入路8を清掃したりメンテナンスすることが容易に出来る。
【0033】
また、燃焼室1に接続される排ガス供給路2の燃焼室導入路8の接続部位が配管レデューサー等を介して拡開された拡開部8bを有することで、図2及び図3に示すように、燃焼室1の壁面1aと、排ガス供給路2の燃焼室導入路8の壁面8cとがなす角度を緩慢に接続することが出来、燃焼室1に導入される排ガス供給路2の燃焼室導入路8の壁面8cが燃焼室1の壁面1aに対して略鉛直で接続される場合と比較して、燃焼室1を図示しないスクレーパーが移動して該燃焼室1の壁面1aから掻き落とされた粉塵の塊が排ガス供給路2の燃焼室導入路8の壁面8cと燃焼室1との接続部位に残留し難く、そこで気流の淀みが発生し難いため粉塵の堆積を防止することが出来る。
【0034】
これにより燃焼室1に接続される排ガス供給路2の燃焼室導入路8の接続部位に粉塵が堆積することを防止することが出来る。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、燃焼させるべき排ガスに含まれた粉塵の堆積を防止すると共に清掃やメンテナンスが容易に出来る排ガス処理装置を提供することが出来る。
【0036】
即ち、接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して着脱可能に構成したことで、使用時は接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して装着して該排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させることが出来、清掃やメンテナンス時には接続路を排ガス導入路及び燃焼室導入路から脱離することで接続路、排ガス導入路及び燃焼室導入路を清掃したりメンテナンスすることが容易に出来る。
【0037】
また、燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位が拡開されたことで、燃焼室の壁面と排ガス供給路の壁面との接続部位の角度を緩慢な角度にすることが出来、これにより燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位に粉塵が堆積することを防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガス処理装置の構成を示す図である。
【図2】排ガス供給路と燃焼室とを接続する部分の拡大図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させる接続路をワンタッチで着脱可能な継ぎ手手段の他の構成を示す分解斜視図である。
【図5】排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させる接続路をワンタッチで着脱可能な継ぎ手手段の他の構成を示す組立斜視図である。
【符号の説明】
A…排ガス処理装置
1…燃焼室
1a…壁面
2…排ガス供給路
3…バーナー
4…燃焼排ガス排出路
5…排ガス導入路
5a…フランジ
6…収容容器
7…蓋体
8…燃焼室導入路
8a…フランジ
8b…拡開部
8c…壁面
9…接続路
9a,9b…フランジ
10…操作盤
11…センタリングシール部材
11a…筒部
11b…シール部
12…クランプ部材
12a…回動軸
12b…クランプ
12c…V字形状溝
12d…蝶ネジ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体の製造工程で用いられ且つ排出される排ガスであって、可燃性ガス成分や支燃性ガス成分、環境に有害なガス成分を含有したガス等を含む排ガスを燃焼或いは熱分解させて除害処理するための排ガス処理装置に関し、特に、高温下で燃焼,熱分解した燃焼排ガスを合理的に排出し得るように構成した排ガス処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程における特定の工程から、シラン(SiH4),ジシラン(Si2H6),ジボラン(B2H6),ホスフィン(PH3),アルシン(AsH3)、三フッ化窒素(NF3)等の有害な排ガスが生成することが知られている。このような有毒性排ガスは人体に対する毒性が高いため、大気への放出に際しては有毒性物質の完全な除去が要求されている。また半導体製造工程における他の特定の工程から、四フッ化炭素(CF4)や六フッ化硫黄(SF6)など地球環境に悪影響を与えるフロンガスが排出される。このような排ガスは大気への放出に際して予め除害することが要求されている。
【0003】
このため、本出願人は、上記の如き排ガスを燃焼させて除害した後、大気へ放出することで上記要求を満足させることが出来る有毒性排ガスの処理方法及び装置を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この技術は、上記のような排ガスを一端が閉鎖された筒状の燃焼室に導入し、該燃焼室に配置されたバーナーにより水素,メタン,エタン,プロパン,ブタン等の燃料ガスが燃焼するとき生成する高温部で分解し、或いは助燃用空気の作用により燃焼することで除害し、その後、燃焼排ガス搬送通路を通って水スクラバーに供給し、該水スクラバーで冷却すると共に粉塵や有害な燃焼副生成ガス等を吸収し、所定の煙道を通して大気に排出するものである。
【0005】
上記技術を実現する排ガス処理装置は、排ガス供給路、燃焼室及び燃焼排ガス搬送通路に排ガスを燃焼した後の粉塵が各通路の壁面に堆積するため定期的に清掃やメンテナンスを行っている。
【0006】
【特許文献1】
特許第2963792号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例では、排ガスを燃焼した後に各通路の壁面に堆積する粉塵の清掃やメンテナンスを十分考慮した構成とはいえず、粉塵が部分的に堆積し易かったり、清掃やメンテナンスのための分解、組み立て作業が煩雑であった。
【0008】
特に燃焼室はスクレーパーにより壁面に付着した粉塵や燃焼生成物を削って清掃するが、燃焼室に導入される排ガス供給路の壁面が燃焼室の壁面に対して略鉛直で接続される場合には、その接続部位においてスクレーパーが移動して燃焼室の壁面から掻き落とされた粉塵の塊が排ガス供給路との接続部位に残留し易く、そこで気流の淀みが生じて更に粉塵が堆積し易くなるという問題があった。
【0009】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、燃焼させるべき排ガスに含まれた粉塵の堆積を防止すると共に清掃やメンテナンスが容易に出来る排ガス処理装置を提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る排ガス処理装置は、燃焼室と燃焼排ガス搬送通路とを有し、前記燃焼室は一端が閉鎖されると共にその閉鎖された端部側に排ガス供給路が配置されると共に所定位置にバーナーが配置され、該燃焼室に供給された排ガスをバーナーによって高温にして分解あるいは燃焼させて排出させる排ガス処理装置において、前記排ガス供給路は、前記排ガス処理装置に排ガスを導入する排ガス導入路と、前記燃焼室に通じる燃焼室導入路とに分割され、該排ガス導入路と燃焼室導入路とが該排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して着脱して連通可能な接続路を介して接続されたことを特徴とする。
【0011】
本発明は、上述の如く構成したので、接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して着脱可能に構成したことで、使用時は接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して装着して該排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させることが出来、清掃やメンテナンス時には接続路を排ガス導入路及び燃焼室導入路から脱離することで接続路、排ガス導入路及び燃焼室導入路を清掃したりメンテナンスすることが容易に出来る。
【0012】
また、本発明に係る排ガス処理装置の他の構成は、燃焼室と燃焼排ガス搬送通路とを有し、前記燃焼室は一端が閉鎖されると共にその閉鎖された端部側に排ガス供給路が配置されると共に所定位置にバーナーが配置され、該燃焼室に供給された排ガスをバーナーによって高温にして分解あるいは燃焼させて排出させる排ガス処理装置において、前記燃焼室に接続される前記排ガス供給路の接続部位が拡開されたことを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位が拡開されたことで、燃焼室の壁面と排ガス供給路の壁面との接続部位の面積が広くなり、排ガスの流れが緩慢になる。これにより燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位に粉塵が堆積することを防止することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る排ガス処理装置の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る排ガス処理装置の構成を示す図、図2は排ガス供給路と燃焼室とを接続する部分の拡大図、図3は図2のB−B断面図、図4及び図5は排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させる接続路をワンタッチで着脱可能な継ぎ手手段の他の構成を示す図である。
【0015】
図1において、排ガス処理装置Aは、半導体の製造工程から生成するシラン,ジシラン,ジボラン,ホスフィン,アルシンや、三フッ化窒素など毒性を持つ特殊材料ガスあるいは四フッ化炭素や六フッ化硫黄など地球環境に悪影響を与えるフロンガス等の排ガスを完全燃焼あるいは分解させて除害して排出する機能を有するものである。
【0016】
排ガス処理装置Aは、一方の端部側から供給された排ガスを分解、燃焼させる燃焼室1と、該燃焼室1の一方の端部側に配置され処理すべき排ガスが供給される排ガス供給路2と、該燃焼室1に設けたバーナー3と、該燃焼室1の他方の端部に接続される燃焼排ガス搬送通路を構成する燃焼排ガス排出路4とを有して構成されており、前記燃焼室1〜燃焼排ガス排出路4は収容容器6に一体的に収容されている。
【0017】
燃焼室1は耐火材料によって形成された円筒状の筒体を用いて構成されており、一端が蓋体7によって閉鎖され、他端が燃焼排ガス排出路4に接続されている。燃焼室1の蓋体7の所定位置には排ガス供給路2が接続されており、この排ガス供給路2よりも下流側に1または複数のバーナー3が配置されている。
【0018】
排ガス供給路2から燃焼室1に供給された排ガスはバーナー3によって高温にして分解或いは燃焼させて燃焼排ガス排出路4から排出される。
【0019】
排ガス供給路2は、図示しない排ガス発生部位(例えば半導体の製造工程を構成するプロセス機器類)に接続され、該排ガス発生部位で発生した排ガスを燃焼室1に供給する機能を有する。排ガス供給路2の所定位置には図示しない温度センサーが設けられており、該排ガス供給路2の温度を常に監視することによって、排ガス導入温度を監視すると共に逆火現象の発生を監視し得るように構成されている。
【0020】
本実施形態の排ガス供給路2は、半導体の製造設備等の排ガス発生部位から排ガス処理装置Aに排ガスを導入する排ガス導入路5と、燃焼室1に通じる燃焼室導入路8とに分割され、該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とが該排ガス導入路5と燃焼室導入路8に対して着脱して連通可能な接続路9を介して接続されている。
【0021】
本実施形態の接続路9は両端部にフランジ9a,9bが設けられており、排ガス導入路5の一端部に設けられたフランジ5a及び燃焼室導入路8の一端部に設けられたフランジ8aに夫々図示しないシール部材を介して接続路9のフランジ9a,9bを当接してボルト・ナット止めにより着脱可能に構成されている。
【0022】
尚、接続路9はワンタッチで着脱可能な他の種々の継ぎ手手段により排ガス導入路5及び燃焼室導入路8に対して着脱可能に構成することが出来、例えば、図4及び図5に示すように、接続路9のNWフランジ9a、9bをクランプ止めすることにより着脱可能に構成することも出来る。
【0023】
図4に示すように、接続路9の両端部にフランジ9a,9bを設け、該フランジ9a,9bと、排ガス導入路5の一端部に設けられたフランジ5a及び燃焼室導入路8の一端部に設けられたフランジ8aとの間に夫々センタリングシール部材11を介在させて、図5に示すように、フランジ5aとセンタリングシール部材11とフランジ9aとを一体的にクランプ部材12によりクランプ止めすると共に、フランジ9bとセンタリングシール部材11とフランジ8aとを一体的にクランプ部材12によりクランプ止めすることで、接続路9を排ガス導入路5及び燃焼室導入路8に対してワンタッチで着脱可能に構成することが出来る。
【0024】
センタリングシール部材11は、排ガス導入路5、接続路9及び燃焼室導入路8の各管内に嵌入し得る外径を有して両側に設けられた筒部11aと、ゴム等のシール部11bを有している。また、クランプ部材12は一方が回動軸12aにより回動自在に軸支された半円形の一対のクランプ12bが設けてあり、そのクランプ12bの内側にはV字形状溝12cが形成されている。
【0025】
そして、センタリングシール部材11の筒部11aを排ガス導入路5と接続路9の管内に嵌入してフランジ5aとセンタリングシール部材11とフランジ9aとを一体的に重ねた状態で一対のクランプ12bにより挟み込み、一方のクランプ12bに設けられた蝶ネジ12dを他方のクランプ12bに設けられた図示しないネジ孔に螺合締着することでV字形状溝12cに沿ってフランジ5aとシール部11bとフランジ9aとが圧接されて気密的に接合される。
【0026】
また同様に、センタリングシール部材11の筒部11aを燃焼室導入路8と接続路9の管内に嵌入してフランジ9bとセンタリングシール部材11とフランジ8aとを一体的に重ねた状態で一対のクランプ12bにより挟み込み、一方のクランプ12bに設けられた蝶ネジ12dを他方のクランプ12bに設けられた図示しないネジ孔に螺合締着することでV字形状溝12cに沿ってフランジ9bとシール部11bとフランジ8aとが圧接されて気密的に接合される。
【0027】
バーナー3は、燃料ガスである水素ガスやLNG(液化天然ガス),LPG(液化石油ガス)、都市ガスなどを選択的に供給し、酸素や空気等の支燃性ガスを添加し、点火することで火炎を形成し、この火炎によって排ガスを燃焼させ、或いは高温にして熱分解している。
【0028】
バーナー3の数は特に限定するものではなく、1本或いは複数本のバーナーを配置することが可能である。
【0029】
またバーナー3は、燃焼室1の縦断面ラジアル方向に対し、0度〜80度の範囲の角度で取り付けることが可能である。
【0030】
燃焼排ガス排出路4は、燃焼室1において高温にして分解し、或いは燃焼した燃焼排ガスを流通させて排出する機能を有しており、該燃焼排ガス排出路4には図示しない温度センサーが設けられている。
【0031】
収容容器6は、燃焼室1、排ガス供給路2、バーナー3及び燃焼排ガス排出路4を収容すると共に、排ガス処理装置Aの作動を制御する制御部を収容しており、表面には操作盤10が構成されている。この操作盤10は、各温度センサーによる検出温度や排ガス処理装置Aの作動状態等を表示する表示部や各バーナー3の点火制御を行う操作スイッチ等が配置されて構成されている。
【0032】
上記構成によれば、接続路9を排ガス導入路5と燃焼室導入路8とに対して着脱可能に構成したことで、使用時は接続路9を排ガス導入路5と燃焼室導入路8とに対して装着して該排ガス導入路5と燃焼室導入路8とを連通させることが出来、清掃やメンテナンス時には接続路9を排ガス導入路5及び燃焼室導入路8から脱離することで接続路9、排ガス導入路5及び燃焼室導入路8を清掃したりメンテナンスすることが容易に出来る。
【0033】
また、燃焼室1に接続される排ガス供給路2の燃焼室導入路8の接続部位が配管レデューサー等を介して拡開された拡開部8bを有することで、図2及び図3に示すように、燃焼室1の壁面1aと、排ガス供給路2の燃焼室導入路8の壁面8cとがなす角度を緩慢に接続することが出来、燃焼室1に導入される排ガス供給路2の燃焼室導入路8の壁面8cが燃焼室1の壁面1aに対して略鉛直で接続される場合と比較して、燃焼室1を図示しないスクレーパーが移動して該燃焼室1の壁面1aから掻き落とされた粉塵の塊が排ガス供給路2の燃焼室導入路8の壁面8cと燃焼室1との接続部位に残留し難く、そこで気流の淀みが発生し難いため粉塵の堆積を防止することが出来る。
【0034】
これにより燃焼室1に接続される排ガス供給路2の燃焼室導入路8の接続部位に粉塵が堆積することを防止することが出来る。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、燃焼させるべき排ガスに含まれた粉塵の堆積を防止すると共に清掃やメンテナンスが容易に出来る排ガス処理装置を提供することが出来る。
【0036】
即ち、接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して着脱可能に構成したことで、使用時は接続路を排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して装着して該排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させることが出来、清掃やメンテナンス時には接続路を排ガス導入路及び燃焼室導入路から脱離することで接続路、排ガス導入路及び燃焼室導入路を清掃したりメンテナンスすることが容易に出来る。
【0037】
また、燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位が拡開されたことで、燃焼室の壁面と排ガス供給路の壁面との接続部位の角度を緩慢な角度にすることが出来、これにより燃焼室に接続される排ガス供給路の接続部位に粉塵が堆積することを防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガス処理装置の構成を示す図である。
【図2】排ガス供給路と燃焼室とを接続する部分の拡大図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させる接続路をワンタッチで着脱可能な継ぎ手手段の他の構成を示す分解斜視図である。
【図5】排ガス導入路と燃焼室導入路とを連通させる接続路をワンタッチで着脱可能な継ぎ手手段の他の構成を示す組立斜視図である。
【符号の説明】
A…排ガス処理装置
1…燃焼室
1a…壁面
2…排ガス供給路
3…バーナー
4…燃焼排ガス排出路
5…排ガス導入路
5a…フランジ
6…収容容器
7…蓋体
8…燃焼室導入路
8a…フランジ
8b…拡開部
8c…壁面
9…接続路
9a,9b…フランジ
10…操作盤
11…センタリングシール部材
11a…筒部
11b…シール部
12…クランプ部材
12a…回動軸
12b…クランプ
12c…V字形状溝
12d…蝶ネジ
Claims (2)
- 燃焼室と燃焼排ガス搬送通路とを有し、前記燃焼室は一端が閉鎖されると共にその閉鎖された端部側に排ガス供給路が配置されると共に所定位置にバーナーが配置され、該燃焼室に供給された排ガスをバーナーによって高温にして分解あるいは燃焼させて排出させる排ガス処理装置において、
前記排ガス供給路は、前記排ガス処理装置に排ガスを導入する排ガス導入路と、前記燃焼室に通じる燃焼室導入路とに分割され、該排ガス導入路と燃焼室導入路とが該排ガス導入路と燃焼室導入路とに対して着脱して連通可能な接続路を介して接続されたことを特徴とする排ガス処理装置。 - 燃焼室と燃焼排ガス搬送通路とを有し、前記燃焼室は一端が閉鎖されると共にその閉鎖された端部側に排ガス供給路が配置されると共に所定位置にバーナーが配置され、該燃焼室に供給された排ガスをバーナーによって高温にして分解あるいは燃焼させて排出させる排ガス処理装置において、
前記燃焼室に接続される前記排ガス供給路の接続部位が拡開されたことを特徴とする排ガス処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2003073351A JP2004278973A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 排ガス処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003073351A JP2004278973A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 排ガス処理装置 |
Publications (1)
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JP2004278973A true JP2004278973A (ja) | 2004-10-07 |
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JP2003073351A Pending JP2004278973A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 排ガス処理装置 |
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JP (1) | JP2004278973A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021511666A (ja) * | 2018-01-23 | 2021-05-06 | アイクストロン、エスイー | サセプタを駆動シャフトに接続するための装置 |
-
2003
- 2003-03-18 JP JP2003073351A patent/JP2004278973A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021511666A (ja) * | 2018-01-23 | 2021-05-06 | アイクストロン、エスイー | サセプタを駆動シャフトに接続するための装置 |
JP7266608B2 (ja) | 2018-01-23 | 2023-04-28 | アイクストロン、エスイー | サセプタを駆動シャフトに接続するための装置 |
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