JP2004278654A - 船外機のシフトチェンジ装置 - Google Patents

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豊司 安田
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秀昭 高田
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Abstract

【課題】シフトチェンジを行うのに必要な可動部位を低減し、操作フィーリングおよびメンテナンス性を向上させると共に、船外機内部の占有スペースを低減させるようにした船外機のシフトチェンジ装置を提供する。
【解決手段】エンジンの出力によって回転させられる前進ギヤ62をプロペラシャフト60に係合させる前進用電磁クラッチ56と、エンジン18の出力によって回転させられる後進ギヤ64をプロペラシャフト60に係合させる後進用電磁クラッチ58とを備え、前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58のいずれかを作動させることによって前進ギヤ62あるいは後進ギヤ64をプロペラシャフト60に係合させてシフトチェンジを行う。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は船外機のシフトチェンジ装置(変速機)に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、船外機のシフトチェンジ装置にあっては、プッシュプルケーブルやリンク機構を介し、先端にカムを備えたシフトロッドをその軸線方向(上下方向)に駆動してシフトスライダをスライドさせ、プロペラシャフトと一体に回転するシフタークラッチを内燃機関の出力が伝達される前進ギヤあるいは後進ギヤのいずれかに係合させることによってシフトチェンジが行われる。
【0003】
あるいは、先端において中心軸から偏芯した位置にロッドピンを備えたシフトロッドをプッシュプルケーブルやリンク機構を介して回動させ、前記ロッドピンを変位させることによってシフトスライダをスライドさせてシフトチェンジを行う。
【0004】
また、船外機の内部にアクチュエータを配置してリンク機構などを介してシフトロッドに接続し、前記シフトロッドをアクチュエータで駆動するように構成することで、シフトチェンジをパワーアシストするようにしたシフトチェンジ装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2817738号公報(段落0016、図2など)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術に係るシフトチェンジ装置あっては、プッシュプルケーブルやリンク機構、シフトロッド、シフトスライダ、シフタークラッチなど、多くの可動部位が存在するため、ガタツキが生じて操作フィーリングを低下させるおそれがあると共に、メンテナンス作業が煩雑であるという不具合があった。
【0007】
また、シフトチェンジ用のアクチュエータやプッシュプルケーブル、リンク機構などを船外機の上部(水面より上方)に配置し、それらを船外機下部(水面下)に配置されたシフトスライダなどにシフトロッドを介して接続していたため、船外機内部のスペース、特に上下方向のスペースを広く占有してしまうという不具合があった。
【0008】
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、シフトチェンジを行うのに必要な可動部位を低減し、操作フィーリングおよびメンテナンス性を向上させると共に、船外機内部の占有スペースを低減させるようにした船外機のシフトチェンジ装置を提供することにある。
【0009】
ところで、シフタークラッチと前進、後進の各ギヤの係合は、一般に、シフタークラッチに形成された爪部と、前進、後進の各ギヤに形成された爪部を噛合させることによって行われる。即ち、シフタークラッチと前進、後進の各ギヤに形成された爪部によって構成される噛合式のクラッチ(いわゆるドッグクラッチ)によって行われる。噛合式のクラッチは、主動軸側(前進、後進の各ギヤ)と従動軸側(シフタークラッチ)の回転が同期していないと、ギヤインする際に各爪部の噛合がスムーズに成立せず、衝撃が生じて操作フィーリングを低下させると共に、場合によっては、クラッチ部(係合部)である爪部が損傷するおそれがあった。
【0010】
従って、この発明のさらなる目的は、上記した課題を解決し、ギヤイン時の衝撃を低減して操作フィーリングを向上させると共に、クラッチ部の損傷を防止するようにした船外機のシフトチェンジ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために、この発明は請求項1項において、内燃機関の出力によって回転させられる前進ギヤあるいは後進ギヤをプロペラシャフトに係合し、前記プロペラシャフトに取り付けられたプロペラを回転させて船体を前進あるいは後進させる船外機のシフトチェンジ装置において、前記前進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させる第1の電磁クラッチと、前記後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させる第2の電磁クラッチとを備え、前記第1の電磁クラッチと第2の電磁クラッチのいずれかを作動させることによって前記前進ギヤあるいは後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させてシフトチェンジを行うように構成した。
【0012】
このように、内燃機関の出力によって回転させられる前進ギヤをプロペラシャフトに係合させる第1の電磁クラッチと、内燃機関の出力によって回転させられる後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させる第2の電磁クラッチとを備え、前記第1の電磁クラッチと第2の電磁クラッチのいずれかを作動させることによって前記前進ギヤあるいは後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させてシフトチェンジを行うように構成したので、従来のシフトチェンジ装置に必要とされたプッシュプルケーブルやリンク機構、シフトロッドなどの多くの可動部位を不要とすることができるため、操作フィーリングおよびメンテナンス性を向上させることができると共に、船外機内部におけるシフトチェンジ装置の占有スペース、特に上下方向の占有スペースを低減することができる。
【0013】
また、請求項2項にあっては、前記前進ギヤと後進ギヤのそれぞれに前記プロペラシャフトが挿通されるべき孔を穿設して前記前進ギヤと後進ギヤを前記プロペラシャフトの外周に回転自在に支持し、前記第1の電磁クラッチのクラッチ部を前記前進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置すると共に、前記第2の電磁クラッチのクラッチ部を前記後進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置するように構成した。
【0014】
このように、前進ギヤと後進ギヤに穿設された孔にプロペラシャフトを挿通して前記前進ギヤと後進ギヤをプロペラシャフトの外周に回転自在に支持し、第1の電磁クラッチのクラッチ部(前進ギヤとプロペラシャフトを機械的に係合させる部位)を前記前進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置すると共に、前記第2の電磁クラッチのクラッチ部(後進ギヤとプロペラシャフトを機械的に係合させる部位)を前記後進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置するように構成したので、船外機内部におけるシフトチェンジ装置の占有スペースを一層低減することができる。
【0015】
また、請求項3項にあっては、前記第1の電磁クラッチのクラッチ部と前記第2の電磁クラッチのクラッチ部は、それぞれ前記プロペラシャフトの外周面に固定されたカムリングと、前記カムリングと前記孔の内周面の間に回転自在に配置されたローラとを備え、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されたとき、前記孔の内周面とカムリングを前記ローラを介して係合して前記孔の内周面の回転を前記カムリングに伝達すると共に、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されてから前記孔の内周面とカムリングが前記ローラを介して係合されるまでの間、前記孔の内周面の回転を前記ローラの回転によって前記カムリングに徐々に伝達し、よって前記シフトチェンジの初期において、前記クラッチ部が半クラッチ状態とされるように構成した。
【0016】
このように、第1の電磁クラッチのクラッチ部と第2の電磁クラッチのクラッチ部が、それぞれプロペラシャフトの外周面に固定されたカムリングと、前記カムリングと前進、後進の各ギヤに穿設された孔の内周面の間に回転自在に配置されたローラとを備え、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されたとき、前記孔の内周面とカムリングをローラを介して係合して前記孔の内周面の回転をカムリングに伝達すると共に、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されてから前記孔の内周面とカムリングがローラを介して係合されるまでの間、前記孔の内周面の回転をローラの回転によってカムリングに徐々に伝達し、よってシフトチェンジの初期において、前記クラッチ部が半クラッチ状態とされるように構成したので、ギヤイン時の衝撃を低減して操作フィーリングを向上させることができると共に、クラッチ部の損傷を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の一つの実施の形態に係る船外機のシフトチェンジ装置を説明する。
【0018】
図1はその船外機のシフトチェンジ装置を全体的に示す概略図であり、図2は図1の部分説明側面図である。
【0019】
図1および図2において、符合10は、内燃機関、プロペラシャフト、プロペラなどが一体化された船外機を示す。船外機10は、図2に示す如く、スイベルシャフトおよびシフトロッド(共に後述)が回動自在に収容されるスイベルケース12と、スイベルケース12が接続されるスターンブラケット14を介し、船体(船舶)16の後尾に重力軸回りおよび水平軸回りに転舵自在に取り付けられる。
【0020】
船外機10は、その上部に内燃機関(以下「エンジン」という)18を備える。エンジン18は火花点火式の直列4気筒で2200ccの排気量を備える4サイクルガソリンエンジンからなる。エンジン18は水面上に位置し、エンジンカバー20で覆われて船外機10の内部に配置される。エンジンカバー20で被覆されたエンジン18の付近には、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(以下「ECU」という)22が配置される。
【0021】
また、船外機10は、その下部にプロペラ24と、その付近に設けられたラダー26を備える。プロペラ24は、図示しないクランクシャフト、ドライブシャフト、ギヤ機構およびシフト機構を介してエンジン18の動力が伝達され、船体16を前進あるいは後進させる。
【0022】
図1に示す如く、船体16の操縦席付近にはステアリングホイール28が配置される。ステアリングホイール28の付近には舵角センサ30が配置され、操縦者によって入力されたステアリングホイール28の操舵(操作)角に応じた信号を出力する。また、操縦席の右側にはスロットルレバー32が配置されると共に、その付近にはスロットルレバー位置センサ34が配置され、操縦者によって操作されるスロットルレバー32の位置に応じた信号を出力する。
【0023】
スロットルレバー32に隣接した位置にはシフトレバー36が配置されると共に、その付近にはシフトレバー位置センサ38が配置され、操縦者によって操作(シフト)されたシフトレバー36の位置、具体的には、中立、前進および後進のいずれかに応じた信号を出力する。
【0024】
さらに、操縦席付近には、船外機10のチルト角を調整するためのパワーチルトスイッチ40と、トリム角を調整するためのパワートリムスイッチ42が配置され、操縦者によって入力されるチルトのアップ・ダウンおよびトリムのアップ・ダウンの指示に応じた信号を出力する。上記した舵角センサ30、スロットルレバー位置センサ34、シフトレバー位置センサ38、パワーチルトスイッチ40およびパワートリムスイッチ42の出力は、それぞれ信号線30L,34L,38L,40Lおよび42Lを介してECU22に送られる。
【0025】
また、前記したスイベルケース12とスターンブラケット14の付近には、船外機10の転舵軸であるスイベルシャフト(図示せず)を回動させる操舵用の電動モータ46(以下「操舵用電動モータ」という)と、船外機10のチルト角およびトリム角を調整するための公知のパワーチルトトリムユニット48が配置され、それぞれ信号線46Lおよび48Lを介してECU22に接続される。また、エンジンケース20の内部には、スロットルバルブ(図示せず)を開閉させる電動モータ50(以下「スロットル用電動モータ」という)が配置され、信号線50Lを介してECU22に接続される。
【0026】
さらに、船外機10の下部に位置するギヤケース52の内部において、プロペラ24が取り付けられるプロペラシャフト(後述)の外周には、プロペラシャフトと前進ギヤ(後述)を係合させる前進用電磁クラッチ56(第1の電磁クラッチ)と、プロペラシャフトと後進ギヤ(後述)を係合させる後進用電磁クラッチ58(第2の電磁クラッチ)とが配置され、それぞれ信号線56Lおよび58Lを介してECU22に接続される。尚、ギヤケース52は、前記したラダー26を一体的に備える。
【0027】
ECU22は、上記した各センサおよびスイッチの出力に基づき、操舵用電動モータ46を駆動して船外機10を操舵すると共に、パワーチルトトリムユニット48を動作させて船外機10のチルト角およびトリム角を調整する。また、スロットル用電動モータ50を駆動してエンジン18の回転数を調整する共に、前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58を作動させてシフトチェンジを行う。
【0028】
図3は、図2に示すギヤケース52付近の拡大断面図である。
【0029】
図3に示すように、ギヤケース52の内部において、プロペラ24が取り付けられるプロペラシャフト60の外周には、前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58が配置される。また、前進用電磁クラッチ56のクラッチ部56aの外周には前進ギヤ62(べベルギヤ)が回転自在に支持されると共に、後進用電磁クラッチ58のクラッチ部58aの外周には後進ギヤ64(べベルギヤ)が回転自在に支持される。
【0030】
エンジン18(図3で図示せず)の出力によって回転させられるバーチカルシャフト68の下端には、ピニオンギヤ70が取り付けられる。前進ギヤ62と後進ギヤ64は、前記ピニオンギヤ70に噛合され、相反する方向に回転させられる。即ち、エンジン18の出力は、バーチカルシャフト68とピニオンギヤ70を介して前進ギヤ62と後進ギヤ64に伝達される共に、前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58のクラッチ部56a,58aのいずれかを介してプロペラシャフト60に伝達され、よってプロペラシャフト60に取り付けられたプロペラ24を、船外機10を前進あるいは後進させる方向に回転させる。
【0031】
図4は、図3に示す前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58付近の拡大図である。図4に示すように、前進用電磁クラッチ56は、前記したクラッチ部56aと、プロペラシャフト60の外周に配置された電磁石56bと、電磁石56bを取り囲むように配置されたロータ56cとからなる。ロータ56cは、前進ギヤ62に接続され、前進ギヤ62と一体に回転させられる。
【0032】
後進用電磁クラッチ58も、同様にクラッチ部58aと、プロペラシャフト60の外周に配置された電磁石58bと、電磁石58bを取り囲むように配置されたロータ58cとからなる。ロータ58cは、後進ギヤ64に接続され、後進ギヤ64と一体に回転させられる。
【0033】
図5は、図4のV−V線断面図である。尚、図5に示す矢印は前進ギヤ62の回転方向を表す。
【0034】
図4および図5に良く示すように、前進ギヤ62の中心部には孔62aが穿設され、孔62aにはプロペラシャフト60が挿通されると共に、孔62aの内周面62bとプロペラシャフト60の外周面60aの間には、前記した前進用電磁クラッチ56のクラッチ部56aが配置される。
【0035】
クラッチ部56aは、具体的には、プロペラシャフト60の外周面60aに固定されたカムリング56a1と、スイッチばね56a2と、カムリング56a1と孔62aの内周面62bの間に回転自在に配置された10個のローラ56a3と、ローラ56a3を保持するリテーナ56a4と、リテーナ56a4に接続されたアーマチュア56a5とからなる。アーマチュア56a5の近傍には、前記したロータ56cが配置される。
【0036】
カムリング56a1は、断面視正10角形を呈し、その各辺と孔62aの内周面62bとの離間距離の最大値、即ち、各辺の中点と内周面62bの離間距離がローラ56a3の直径より僅かに大きい値となり、かつ、各頂点と内周面62bとの離間距離がローラ56a3の直径より僅かに小さい値となるように設定される。
【0037】
カムリング56a1とリテーナ56a4には、それぞれ切り欠き56a11と切り欠き56a41が形成されると共に、それら切り欠き56a11,56a41の端面にはスイッチばね56a2が当接され、スイッチばね56a2の付勢力によってカムリング56a1とリテーナ56a4の位置合わせがなされる。具体的には、カムリング56a1の各辺の中点にそれぞれ1個ずつのローラ56a3が配置されるように、カムリング56a1とリテーナ56a4の位置合わせがなされる。
【0038】
前述したように、カムリング56a1の各辺の中点と孔62aの内周面62bの離間距離はローラ56a3の直径より僅かに大きい値に設定されていることから、ローラ56a3がカムリング56a1の各辺の中点に配置された場合、ローラ56a3は自由に回転することができ、よって前進ギヤ62の回転はプロペラシャフト60に伝達されない。
【0039】
ここで、電磁石56bが通電されると、アーマチュア56a5はロータ56cに吸着され、ロータ56cと一体に回転させられる。アーマチュア56a5が回転させられると、それに接続されたリテーナ56a4も回転し、図6に示すように、スイッチばね56a2の付勢力に抗してローラ56a3をカムリング56a1の各頂点に向けて移動させる。カムリング56a1の各頂点と前進ギヤ62の孔62aの内周面62bとの離間距離は、ローラ56a3の直径より僅かに小さい値となるように設定されていることから、ローラ56a3をカムリング56a1の各頂点に向けて移動させることにより、孔62aの内周面62bとカムリング56a1の各頂点がローラ56a3を介して係合(ロック)され、よって前進ギヤ62の回転がプロペラシャフト60に伝達される。
【0040】
また、電磁石56bが通電されてから内周面62bとカムリング56a1の各頂点がローラ56a3を介して係合されるまでの間、ローラ56a3が回転する(滑る)ことによって内周面62bの回転(即ち、前進ギヤ62の回転)がカムリング56a1(即ち、プロペラシャフト60)に徐々に伝達される。このため、クラッチ部56aは、シフトチェンジの初期において、一時的に半クラッチの状態となる。従って、前進ギヤ62の回転数とプロペラシャフト60の回転数の差が大きいときであっても、それらの係合をスムーズに行うことができ、よってギヤイン時の衝撃を低減して操作フィーリングを向上させることができると共に、クラッチ部56a(係合部)の損傷を防止することができる。
【0041】
また、減速時、即ち、エンジン18の回転数の低下に伴って前進ギヤ62の回転数が低下し、ロータ56cの回転数をプロペラシャフト60の回転数が上回ったときは、図7に示す如く、ローラ56a3はスイッチばね56a2の付勢力に抗してカムリング56a1の反対側の頂点に向けて移動され、孔62aの内周面62bとカムリング56a1の各頂点が係合される。換言すれば、プロペラシャフト60によって前進ギヤ62が回転させられる。このように、前進用電磁クラッチ56は、2ウェイクラッチとして機能する。尚、図6および図7において、前進ギヤ62の外方に示す矢印は前進ギヤ62の回転方向を表し、プロペラシャフト60の内方に示す矢印はプロペラシャフト60の回転方向を表す。
【0042】
上記した前進用電磁クラッチ56の構成は、後進用電磁クラッチ58に対しても妥当する。図8は、図4のVIII−VIII線断面図である。尚、図8に示す矢印は後進ギヤ64の回転方向を表す。
【0043】
図4および図8を参照して後進用電磁クラッチ58の構成について詳説すると、後進用電磁クラッチ58は、図示の如く、後進ギヤ64の中心部には孔64aが穿設され、孔64aにはプロペラシャフト60が挿通されると共に、孔64aの内周面64bとプロペラシャフト60の外周面60aの間には、後進用電磁クラッチ58のクラッチ部58aが配置される。
【0044】
クラッチ部58aは、プロペラシャフト60の外周面60aに固定されたカムリング58a1と、スイッチばね58a2と、カムリング58a1と孔64aの内周面64bの間に回転自在に配置された10個のローラ58a3と、ローラ58a3を保持するリテーナ58a4と、リテーナ58a4に接続されたアーマチュア58a5とからなる。アーマチュア58a5の近傍には前記したロータ58cが配置される。
【0045】
カムリング58a1は、断面視正10角形を呈し、その各辺と孔64aの内周面64bとの離間距離の最大値、即ち、各辺の中点と内周面64bの離間距離がローラ58a3の直径より僅かに大きい値となり、かつ、各頂点と内周面64bとの離間距離がローラ58a3の直径より僅かに小さい値となるように設定される。
【0046】
カムリング58a1とリテーナ58a4には、それぞれ切り欠き58a11と切り欠き58a41が形成されると共に、それら切り欠き58a11,58a41の端面にはスイッチばね58a2が当接され、スイッチばね58a2の付勢力によってカムリング58a1とリテーナ58a4の位置合わせがなされる。具体的には、カムリング58a1の各辺の中点にそれぞれ1個ずつのローラ58a3が配置されるように、カムリング58a1とリテーナ58a4の位置合わせがなされる。
【0047】
前述したように、カムリング58a1の各辺の中点と孔64aの内周面64bの離間距離はローラ58a3の直径より僅かに大きい値に設定されていることから、ローラ58a3がカムリング58a1の各辺の中点に配置された場合、ローラ58a3は自由に回転することができ、よって後進ギヤ64の回転はプロペラシャフト60に伝達されない。
【0048】
ここで、電磁石58bが通電されると、アーマチュア58a5はロータ58cに吸着され、ロータ58cと一体に回転させられる。アーマチュア58a5が回転させられると、それに接続されたリテーナ58a4も回転し、図9に示すように、スイッチばね58a2の付勢力に抗してローラ58a3をカムリング58a1の各頂点に向けて移動させる。カムリング58a1の各頂点と後進ギヤ64の孔64aの内周面64bとの離間距離は、ローラ58a3の直径より僅かに小さい値となるように設定されていることから、ローラ58a3をカムリング58a1の各頂点に向けて移動させることにより、孔64aの内周面64bとカムリング58a1の各頂点がローラ58a3を介して係合(ロック)され、よって後進ギヤ64の回転がプロペラシャフト60に伝達される。
【0049】
また、電磁石58bが通電されてから内周面64bとカムリング58a1の各頂点がローラ58a3を介して係合されるまでの間、ローラ58a3が回転する(滑る)ことによって内周面64bの回転(即ち、後進ギヤ64の回転)がカムリング58a1(即ち、プロペラシャフト60)に徐々に伝達される。このため、クラッチ部58aは、シフトチェンジの初期において、一時的に半クラッチの状態となる。従って、後進ギヤ64の回転数とプロペラシャフト60の回転数の差が大きいときであっても、それらの係合をスムーズに行うことができ、よってギヤイン時の衝撃を低減して操作フィーリングを向上させることができると共に、クラッチ部58a(係合部)の損傷を防止することができる。
【0050】
また、減速時、即ち、エンジン18の回転数の低下に伴って後進ギヤ64の回転数が低下し、ロータ58cの回転数をプロペラシャフト60の回転数が上回ったときは、図10に示す如く、ローラ58a3はスイッチばね58a2の付勢力に抗しつつカムリング58a1の反対側の頂点に向けて移動され、孔64aの内周面64bとカムリング58a1の各頂点が係合される。換言すれば、プロペラシャフト60によって後進ギヤ64が回転させられる。このように、後進用電磁クラッチ58も、前進用電磁クラッチ56と同様に2ウェイクラッチとして機能する。尚、図9および図10において、後進ギヤ64の外方に示す矢印は後進ギヤ64の回転方向を表し、プロペラシャフト60の内方に示す矢印はプロペラシャフト60の回転方向を表す。
【0051】
ECU22は、前述の如く、操縦者によって操作されたシフトレバー36の位置に基づいて前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58を作動させることにより、シフトチェンジを行う。具体的には、操縦者によって中立位置が選択された場合、ECU22は、前進用電磁クラッチ56の電磁石56bに対する電流の供給を遮断して前進ギヤ62とプロペラシャフト60を係合させないようにすると共に、後進用電磁クラッチ58の電磁石58bに対する電流の供給も遮断して後進ギヤ64とプロペラシャフト60を係合させないようにする、即ち、前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58のいずれも作動させず、よってエンジン18の出力がプロペラシャフト60に伝達されないようにする。
【0052】
一方、操縦者によって前進位置が選択された場合、ECU22は、前進用電磁クラッチ56の電磁石56bに対する電流の供給を実行して前進ギヤ62とプロペラシャフト60を係合させると共に、後進用電磁クラッチ58の電磁石58bに対する電流の供給を遮断して後進ギヤ64とプロペラシャフト60を係合させないようにする、即ち、前進用電磁クラッチ56のみを作動させ、よってエンジン18の出力が前進ギヤ62を介してプロペラシャフト60に伝達されるようにする。これにより、船体16は、前進方向への推進力を得る。
【0053】
また、操縦者によって後進位置が選択された場合、ECU22は、前進用電磁クラッチ56の電磁石56bに対する電流の供給を遮断して前進ギヤ62とプロペラシャフト60を係合させないようにすると共に、後進用電磁クラッチ58の電磁石58bに対する電流の供給を実行して後進ギヤ64とプロペラシャフト60を係合させる、換言すれば、後進用電磁クラッチ58のみを作動させ、よってエンジン18の出力が後進ギヤ64を介してプロペラシャフト60に伝達されるようにする。これにより、船体16は、後進方向への推進力を得る。
【0054】
このように、この実施の形態にあっては、エンジン18の出力によって回転させられる前進ギヤ62をプロペラシャフト60に係合させる前進用電磁クラッチ56と、エンジン18の出力によって回転させられる後進ギヤ64をプロペラシャフト60に係合させる後進用電磁クラッチ58とを備え、前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58のいずれかを作動させることによって前進ギヤ62あるいは後進ギヤ64をプロペラシャフト60に係合させてシフトチェンジを行うように構成したので、従来のシフトチェンジ装置に必要とされたプッシュプルケーブルやリンク機構、シフトロッドなどの多くの可動部位を不要とすることができるため、操作フィーリングおよびメンテナンス性を向上させることができると共に、船外機10の内部におけるシフトチェンジ装置の占有スペース、特に上下方向の占有スペースを低減することができる。
【0055】
さらに、前進ギヤ62と後進ギヤ64に穿設された孔62a,64aにプロペラシャフト60を挿通して前記前進ギヤ62と後進ギヤ64をプロペラシャフト60の外周に回転自在に支持し、前進用電磁クラッチ56のクラッチ部56a(前進ギヤ62とプロペラシャフト60を機械的に係合する部位)を前記前進ギヤ62に穿設された孔62aの内周面62bと前記プロペラシャフト60の外周面60aの間に配置すると共に、前記後進用電磁クラッチ58のクラッチ部58a(後進ギヤ64とプロペラシャフト60を機械的に係合する部位)を前記後進ギヤ64に穿設された孔64aの内周面64bと前記プロペラシャフト60の外周面60aの間に配置するように構成した、換言すれば、シフトチェンジに必要な前進用電磁クラッチ56と後進用電磁クラッチ58を、それぞれ前進ギヤ62と後進ギヤ64に一体的に配置するように構成したので、船外機10の内部におけるシフトチェンジ装置の占有スペースを一層低減することができる。
【0056】
また、前進用電磁クラッチ56あるいは後進用電磁クラッチ58が作動されたとき、前進、後進の各ギヤ62,64に穿設された孔62a,64aの内周面62b,64bとカムリング56a1,58a1をローラ56a3,58a3を介して係合し、前記孔の内周面62b,64bの回転(即ち、前進ギヤ62あるいは後進ギヤ64の回転)をカムリング56a1,58a1(即ち、プロペラシャフト60)に伝達すると共に、前記前進用電磁クラッチ56あるいは前記後進用電磁クラッチ58が作動されてから前記孔の内周面62b,64bとカムリング56a1,58a1がローラ56a3,58a3を介して係合されるまでの間、前記孔の内周面62b,64bの回転をローラ56a3,58a3の回転によってカムリング56a1,58a1に徐々に伝達し、よってシフトチェンジの初期において、前記クラッチ部56a,58aが半クラッチ状態とされるように構成したので、前進ギヤ62とプロペラシャフト60の回転数の差、あるいは後進ギヤ64の回転数とプロペラシャフト60の回転数の差が大きいときであっても、それらの係合をスムーズに行うことができ、よってギヤイン時の衝撃を低減して操作フィーリングを向上させることができると共に、クラッチ部56a,58aの損傷を防止することができる。
【0057】
上記の如く、この発明の一つの実施の形態においては、内燃機関(エンジン18)の出力によって回転させられる前進ギヤ62あるいは後進ギヤ64をプロペラシャフト60に係合し、前記プロペラシャフト60に取り付けられたプロペラ24を回転させて船体16を前進あるいは後進させる船外機10のシフトチェンジ装置において、前記前進ギヤ62を前記プロペラシャフト60に係合させる第1の電磁クラッチ(前進用電磁クラッチ56)と、前記後進ギヤ64を前記プロペラシャフト60に係合させる第2の電磁クラッチ(後進用電磁クラッチ58)とを備え、前記第1の電磁クラッチと第2の電磁クラッチのいずれかを作動させることによって前記前進ギヤ62あるいは後進ギヤ64を前記プロペラシャフト60に係合させてシフトチェンジを行うように構成した。
【0058】
また、前記前進ギヤ62と後進ギヤ64のそれぞれに前記プロペラシャフト60が挿通されるべき孔62a,64aを穿設して前記前進ギヤ62と後進ギヤ64を前記プロペラシャフト60の外周に回転自在に支持し、前記第1の電磁クラッチのクラッチ部56a(前進ギヤ62とプロペラシャフト60を機械的に係合する部位。具体的には、カムリング56a1、スイッチばね56a2、ローラ56a3、リテーナ56a4およびアーマチュア56a5)を前記前進ギヤ62に穿設された孔62aの内周面62bと前記プロペラシャフト60の外周面60aの間に配置すると共に、前記第2の電磁クラッチのクラッチ部58a(後進ギヤ64とプロペラシャフト60を機械的に係合する部位。具体的には、カムリング58a1、スイッチばね58a2、ローラ58a3、リテーナ58a4およびアーマチュア58a5)を前記後進ギヤ64に穿設された孔64aの内周面64bと前記プロペラシャフト60の外周面60aの間に配置するように構成した。
【0059】
また、前記第1の電磁クラッチのクラッチ部56aと前記第2の電磁クラッチのクラッチ部58aは、それぞれ前記プロペラシャフト60の外周面60aに固定されたカムリング56a1,58a1と、前記カムリング56a1,58a1と前記孔62a,64aの内周面62b,64bの間に回転自在に配置されたローラ56a3,58a3とを備え、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されたとき、前記孔の内周面62b,64bとカムリング56a1,58a1を前記ローラ56a3,58a3を介して係合して前記孔の内周面62b,64bの回転をカムリング56a1,58a1に伝達すると共に、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されてから前記孔の内周面62b,64bとカムリング56a1,58a1が前記ローラ56a3,58a3を介して係合されるまでの間、前記孔の内周面62b,64bの回転を前記ローラ56a3,58a3の回転によって前記カムリング56a1,58a1に徐々に伝達し、よってシフトチェンジの初期において、前記クラッチ部56a,58aが半クラッチ状態とされるように構成した。
【0060】
【発明の効果】
請求項1項にあっては、内燃機関の出力によって回転させられる前進ギヤをプロペラシャフトに係合させる第1の電磁クラッチと、内燃機関の出力によって回転させられる後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させる第2の電磁クラッチとを備え、前記第1の電磁クラッチと第2の電磁クラッチのいずれかを作動させることによって前記前進ギヤあるいは後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させてシフトチェンジを行うように構成したので、従来のシフトチェンジ装置に必要とされたプッシュプルケーブルやリンク機構、シフトロッドなどの多くの可動部位を不要とすることができるため、操作フィーリングおよびメンテナンス性を向上させることができると共に、船外機内部におけるシフトチェンジ装置の占有スペース、特に上下方向の占有スペースを低減することができる。
【0061】
請求項2項にあっては、前進ギヤと後進ギヤに穿設された孔にプロペラシャフトを挿通して前記前進ギヤと後進ギヤをプロペラシャフトの外周に回転自在に支持し、第1の電磁クラッチのクラッチ部を前記前進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置すると共に、前記第2の電磁クラッチのクラッチ部を前記後進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置するように構成したので、船外機内部におけるシフトチェンジ装置の占有スペースを一層低減することができる。
【0062】
請求項3項にあっては、第1の電磁クラッチのクラッチ部と第2の電磁クラッチのクラッチ部が、それぞれプロペラシャフトの外周面に固定されたカムリングと、前記カムリングと前進、後進の各ギヤに穿設された孔の内周面の間に回転自在に配置されたローラとを備え、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されたとき、前記孔の内周面とカムリングをローラを介して係合して前記孔の内周面の回転をカムリングに伝達すると共に、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されてから前記孔の内周面とカムリングがローラを介して係合されるまでの間、前記孔の内周面の回転をローラの回転によってカムリングに徐々に伝達し、よってシフトチェンジの初期において、前記クラッチ部が半クラッチ状態とされるように構成したので、ギヤイン時の衝撃を低減して操作フィーリングを向上させることができると共に、クラッチ部の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態に係る船外機のシフトチェンジ装置を全体的に示す説明図である。
【図2】図1に示す装置の部分説明側面図である。
【図3】図2に示すギヤケース付近の拡大断面図である。
【図4】図3に示す前進用電磁クラッチと後進用電磁クラッチ付近の拡大図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図3に示す前進用電磁クラッチが作動させられているとき(加速時)の図4と同様な断面図である。
【図7】図3に示す前進用電磁クラッチが作動させられているとき(減速時)の図4と同様な断面図である。
【図8】図4のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図3に示す後進用電磁クラッチが作動させられているとき(加速時)の図4と同様な断面図である。
【図10】図3に示す後進用電磁クラッチが作動させられているとき(減速時)の図4と同様な断面図である。
【符号の説明】
10 船外機
16 船体
18 エンジン(内燃機関)
24 プロペラ
56 前進用電磁クラッチ(第1の電磁クラッチ)
56a (前進用電磁クラッチの)クラッチ部
56a1 カムリング(前進用電磁クラッチのクラッチ部)
56a2 スイッチばね(前進用電磁クラッチのクラッチ部)
56a3 ローラ(前進用電磁クラッチのクラッチ部)
56a4 リテーナ(前進用電磁クラッチのクラッチ部)
56a5 アーマチュア(前進用電磁クラッチのクラッチ部)
58 後進用電磁クラッチ(第2の電磁クラッチ)
58a (後進用電磁クラッチの)クラッチ部
58a1 カムリング(後進用電磁クラッチのクラッチ部)
58a2 スイッチばね(後進用電磁クラッチのクラッチ部)
58a3 ローラ(後進用電磁クラッチのクラッチ部)
58a4 リテーナ(後進用電磁クラッチのクラッチ部)
58a5 アーマチュア(後進用電磁クラッチのクラッチ部)
60 プロペラシャフト
60a (プロペラシャフトの)外周面
62 前進ギヤ
62a (前進ギヤの)孔
62b (前進ギヤの孔の)内周面
64 後進ギヤ
64a (後進ギヤの)孔
64b (後進ギヤの孔の)内周面

Claims (3)

  1. 内燃機関の出力によって回転させられる前進ギヤあるいは後進ギヤをプロペラシャフトに係合し、前記プロペラシャフトに取り付けられたプロペラを回転させて船体を前進あるいは後進させる船外機のシフトチェンジ装置において、前記前進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させる第1の電磁クラッチと、前記後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させる第2の電磁クラッチとを備え、前記第1の電磁クラッチと第2の電磁クラッチのいずれかを作動させることによって前記前進ギヤあるいは後進ギヤを前記プロペラシャフトに係合させてシフトチェンジを行うように構成したことを特徴とする船外機のシフトチェンジ装置。
  2. 前記前進ギヤと後進ギヤのそれぞれに前記プロペラシャフトが挿通されるべき孔を穿設して前記前進ギヤと後進ギヤを前記プロペラシャフトの外周に回転自在に支持し、前記第1の電磁クラッチのクラッチ部を前記前進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置すると共に、前記第2の電磁クラッチのクラッチ部を前記後進ギヤに穿設された孔の内周面と前記プロペラシャフトの外周面の間に配置するように構成したことを特徴とする請求項1項記載の船外機のシフトチェンジ装置。
  3. 前記第1の電磁クラッチのクラッチ部と前記第2の電磁クラッチのクラッチ部は、それぞれ前記プロペラシャフトの外周面に固定されたカムリングと、前記カムリングと前記孔の内周面の間に回転自在に配置されたローラとを備え、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されたとき、前記孔の内周面とカムリングを前記ローラを介して係合して前記孔の内周面の回転を前記カムリングに伝達すると共に、前記第1の電磁クラッチあるいは前記第2の電磁クラッチが作動されてから前記孔の内周面とカムリングが前記ローラを介して係合されるまでの間、前記孔の内周面の回転を前記ローラの回転によって前記カムリングに徐々に伝達し、よって前記シフトチェンジの初期において、前記クラッチ部が半クラッチ状態とされるように構成したことを特徴とする請求項2項記載の船外機のシフトチェンジ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022131247A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 Ntn株式会社 船舶推進機

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