JP2004278441A - 吸気管 - Google Patents
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Abstract
【課題】落下物によって変形するエンジンフードが吸気管または吸気管に接続する部品に当ったときに吸気管自体がエンジンフードの変形を容易に逃がすことができ、しかも、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置が不要な、吸気管の提供。
【解決手段】車両のエンジンルーム内に配置されている吸気管10の上下方向に延びる部分に、内外管20、30を有し内外管20、30を軸方向に互いに重合させた二重管部を設け、内外管20、30の少なくとも一方の管に内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起50を形成しておきそのうちの一部の突起53の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定した吸気管10。
【選択図】 図3
【解決手段】車両のエンジンルーム内に配置されている吸気管10の上下方向に延びる部分に、内外管20、30を有し内外管20、30を軸方向に互いに重合させた二重管部を設け、内外管20、30の少なくとも一方の管に内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起50を形成しておきそのうちの一部の突起53の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定した吸気管10。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のエンジンルーム内に配置される吸気管に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のエンジンルームというのは、スペースが限られている。エンジンフード(車両外板)に不測の落下物が当った場合、エンジンフードが凹み吸気管または吸気管に接続している自動車部品に当ることがある。その場合、吸気管が上下方向に向いていて、吸気管または吸気管に接続している部品(たとえば、インタークーラー)が突っ張ると(下方に動きにくいと)、落下物に大きなダメージを与える。
ダメージを小さくするには、吸気管または吸気管に接続している部品に衝撃吸収機構(たとえば、実開平2−42868号公報に開示された衝撃吸収機構)を設けることも考えられる。
【0003】
【特許文献1】
実開平2−42868号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
吸気管または吸気管に接続している部品に衝撃吸収機構を設けると、コスト上、上下方向スペース上、問題になる。
本発明の目的は、落下物によって変形するエンジンフードが吸気管または吸気管に接続する部品に当ったときに吸気管自体がエンジンフードの変形を容易に逃がすことができ、しかも、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置が不要な、吸気管を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
車両のエンジンルーム内に配置されている吸気管の上下方向に延びる部分に、内外管を有し該内外管を軸方向に互いに重合させた二重管部を設け、前記内外管の少なくとも一方の管に前記内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起を形成しておきそのうちの一部の突起の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定した吸気管。
【0006】
上記本発明では、不測の落下物が当り変形したエンジンフードが吸気管または吸気管に接続する自動車部品(たとえば、インタークーラー)に当ったとき、半径方向突起のうちの一部の突起が破壊する。突起が破壊することにより、内外管が軸方向に容易に相対移動可能となる。そのため、吸気管が突っ張ることなく、吸気管自体がエンジンフードの変形を容易に逃がすことができる。
また、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置が不要である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明実施例の吸気管を、図1〜図6を参照して、説明する。
本発明実施例の吸気管10は、図6に示すように、車両のエンジンルーム1内に設けられる。吸気管10は、ターボチャージャー2と、自動車用エンジン3の上方に配置されるインタークーラー4との間に配置されている。吸気管10は、ターボチャージャー2とインタークーラー4とに接続されている。吸気管10は給気管である場合を含む。
ターボチャージャー2は、エンジン3の図示略のエキゾーストマニホルドについており、エンジン3と相対的に動くことはない。インタークーラー4の上方には、エンジンフード(車両外板)5がある。インタークーラー4とエンジンフード(車両外板)5との間の上下方向間隔Aは小である。インタークーラー4は空冷式のインタークーラーである。空気は、インタークーラー4の上から下にインタークーラー4を通過する。インタークーラー4を通過する空気の流れを良好にするために、インタークーラー4とエンジン3との間には、上下方向間隔(隙間)Bが確保されている。上下方向間隔Bは、上下方向間隔Aより大であってもよく、小であってもよく、上下方向間隔Aと同じであってもよい。なお、図6において、符号6は、インテークマニホルドである。
【0008】
吸気管10は、上下方向に延びている。ただし、吸気管10は、吸気管10全体が上下方向に延びていなくてもよく、一部のみが上下方向に延びていてもよい。
吸気管10は、上下方向に延びる部分に、外管20と内管30を有する。外管20と内管30の位置関係は、外管20の上に内管30が位置している。
外管20の上端部とその近傍と、内管の下端部とその近傍とは、図1に示すように、互いに軸方向に重合されており、二重管部40となっている。
内管30の剛性は、たとえば肉厚やヤング率を変更することで、外管20の剛性よりも低く設定されていることが望ましい。図4は、内管30の肉厚を外管20の肉厚より小にした場合を示している。
【0009】
外管20と内管30には、図1に示すように、内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起50が形成されている。半径方向突起50は外管20と内管30の両方に形成されている。
半径方向突起50は、外管20の上端から管半径方向中心側に延びる内向き突起51と、内管30の外管20内に位置する部分から管半径方向外側に延びる第1の外向き突起52と、内管30の外管20外に位置する部分から管半径方向外側に延びる第2の外向き突起53と、からなる。
【0010】
内向き突起51の延び方向先端は、内管30の外周面に近接している。内向き突起51は、全周にわたって設けられている。
第1の外向き突起52は、内向き突起51と軸方向に係合可能である。第1の外向き突起52が内向き突起51と係合可能であるので、内管30が外管20から上方に抜けることはない。第1の外向き突起52の延び方向先端は、外管20の内周面に近接していてもよく、近接していなくてもよい。第1の外向き突起52は、全周にわたって設けられていてもよく、周方向に断続的に設けられていてもよい。
第2の外向き突起53の強度は、所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定されている。第2の外向き突起53は、吸気管10に所定以上の吸気管荷重がかかっていないとき、すなわち、インタークーラー4の自重のみがかかっているとき、内向き突起51と軸方向に係合可能である。第2の外向き突起53が内向き突起51と係合可能であるので、内管30は、吸気管10に所定以上の吸気管荷重がかかっていないとき、第2の外向き突起53が内向き突起51と軸方向に係合する位置より下方に下がることはない。第2の外向き突起53の延び量(内管30から管半径方向外側に延びる量)は、第1の外向き突起52の延び量と同じであってもよく、第1の外向き突起52の延び量と異なっていてもよい。第2の外向き突起53は、図2に示すように、周方向に非連続的に、少なくとも1個設けられている。
【0011】
内管30の下端部は、下方にいくにしたがって管半径方向外側に拡径するファンネル形状のファンネル形状部31になっている。内管30の下端(ファンネル形状部31の下端)は、図1に示すように、外管20の内周面に近接している。二重管部40内には、内向きフランジ51とファンネル形状部31とで囲まれる空隙Sが形成されている。
内管30の二重管部40を形成する部分には、内管30内部と空隙Sとを連通する少なくとも1個の連通孔32が設けられている。
【0012】
外管20と内管30との間には、過給圧が漏れないようにシール部材60が設けられている。シール部材60は、たとえば、Oリングからなる。シール部材60は、たとえば、図1に示すように、内向きフランジ51と内管30外周面との間と、ファンネル形状部31と外管20内周面との間に設けられるか、または、図5に示すように、内向きフランジ51と第1の外向きフランジ52との管軸方向間のみに設けられる。ただし、シール部材60が設けられる場所は、上記に限定されるものではない。
【0013】
つぎに、本発明実施例の作用を説明する。
外管20と内管30の少なくとも一方の管に半径方向突起50を形成しておきそのうちの一部の突起(第2の外向き突起53)の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定したので、図示略の不測の落下物(衝突時の歩行者等)が当り変形したエンジンフード5が吸気管10に接続するインタークーラー4に当ったとき、図3に示すように、吸気管10に所定以上の軸方向荷重がかかり第2の外向き突起53がせん断破壊する。第2の外向き突起53がせん断破壊することにより、内管30が外管20に対して軸方向に容易に上下方向間隔Bだけ下がることができる。そのため、吸気管10が突っ張ることなく、吸気管10自体がエンジンフード5の変形を容易に逃がすことができる。その結果、エンジンフード5は衝撃を吸収することができ、落下物に大きなダメージを与えることを防止できる。
この構造では、インタークーラー4とエンジンフード5との上下方向間隔を大にするためにエンジンフード5の位置を上方にずらす必要がなく、車両デザインや空気抵抗を損なわない。また、インタークーラー4がエンジン3の上方に配置されているので、インタークーラー4をたとえば図示略のラジエーターの下等に配置した場合に比べて、配管が短く、コスト上有利である。
また、吸気管10を吸気管10の途中で外管20と内管30に分け、半径方向突起50のうちの一部の突起53の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定しただけなので、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置は不要である。
【0014】
内管30の剛性を外管20の剛性よりも低くしている場合、外管20と内管30とに過給時膨張差が生じ、シール部材60のシール性が向上する。
内管30の下端部がファンネル形状部31であるので、吸入抵抗を小にすることができる。
二重管部40のうち、内向きフランジ51とファンネル形状部31とで囲まれる空隙Sを共鳴ボリュームとして使用できる。そのため、空隙Sを共鳴ボリュームとして使用しない場合に比べて、ターボチャージャー2吐出側の気流音を低減できる。また、内管30または外管20から軸直交方向に突出する消音器を新たに設ける必要がないため、空隙Sを共鳴ボリュームとして使用することは、狭いエンジンルーム1内において有効である。
シール部材60を内向きフランジ51と第1の外向きフランジ52との管軸方向間に設けた場合(図5)、内向きフランジ51と内管30外周面との間およびファンネル形状部31と外管20内周面との間に設けた場合(図1)に比べて、シール部材60のシール性と耐久性が向上する。
【0015】
【発明の効果】
請求項1〜請求項4記載の吸気管によれば、吸気管の上下方向に延びる部分に、内外管を有し内外管を軸方向に互いに重合させた二重管部を設け、内外管の少なくとも一方の管に内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起を形成しておきそのうちの一部の突起の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定したので、不測の落下物が当り変形したエンジンフードが吸気管または吸気管に接続する自動車部品に当ったとき、半径方向突起のうちの一部の突起が破壊する。突起が破壊することにより、内外管が軸方向に相対移動可能となる。そのため、吸気管が突っ張ることなく、吸気管自体がエンジンフードの変形を容易に逃がすことができる。
また、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置が不要である。
請求項3記載の吸気管によれば、外管と内管とに過給時膨張差が生じ、シール部材のシール性が向上する。
請求項4記載の吸気管によれば、内管の端部がファンネル形状に形成されているので、吸入抵抗を小にすることができる。また、二重管部内に内向きフランジとファンネル形状に形成された部分とで囲まれる空隙が形成されており、内管内と空隙とを連通する連通孔が設けられているので、空隙を共鳴ボリュームとして使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の吸気管の、内外管の連結部とその近傍を示す断面図である。
【図2】本発明実施例の吸気管の、内管の外管との連結部とその近傍を示す斜視図である。
【図3】本発明実施例の吸気管の、吸気管に所定以上の軸方向荷重がかかり突起が破壊したときの、内外管の連結部とその近傍を示す断面図である。
【図4】本発明実施例の吸気管の、内管の肉厚を外管の肉厚よりも小にした場合の、内外管の連結部とその近傍の断面図である。
【図5】本発明実施例の吸気管の、シール部材の配置場所を内向き突起と第1の外向き突起との間にしたときの、内外管の連結部とその近傍を示す断面図である。
【図6】本発明実施例の吸気管がターボチャージャーとインタークーラーとの間に配置された状態を示す、側面図である。
【符号の説明】
1 エンジンルーム
2 ターボチャージャー
3 エンジン
4 インタークーラー
5 エンジンフード
10 吸気管
20 外管
30 内管
31 ファンネル形状部
32 連通孔
40 二重管部
50 半径方向突起
51 内向き突起
52 第1の外向き突起
53 第2の外向き突起
60 シール部材
S 空隙
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のエンジンルーム内に配置される吸気管に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のエンジンルームというのは、スペースが限られている。エンジンフード(車両外板)に不測の落下物が当った場合、エンジンフードが凹み吸気管または吸気管に接続している自動車部品に当ることがある。その場合、吸気管が上下方向に向いていて、吸気管または吸気管に接続している部品(たとえば、インタークーラー)が突っ張ると(下方に動きにくいと)、落下物に大きなダメージを与える。
ダメージを小さくするには、吸気管または吸気管に接続している部品に衝撃吸収機構(たとえば、実開平2−42868号公報に開示された衝撃吸収機構)を設けることも考えられる。
【0003】
【特許文献1】
実開平2−42868号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
吸気管または吸気管に接続している部品に衝撃吸収機構を設けると、コスト上、上下方向スペース上、問題になる。
本発明の目的は、落下物によって変形するエンジンフードが吸気管または吸気管に接続する部品に当ったときに吸気管自体がエンジンフードの変形を容易に逃がすことができ、しかも、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置が不要な、吸気管を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
車両のエンジンルーム内に配置されている吸気管の上下方向に延びる部分に、内外管を有し該内外管を軸方向に互いに重合させた二重管部を設け、前記内外管の少なくとも一方の管に前記内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起を形成しておきそのうちの一部の突起の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定した吸気管。
【0006】
上記本発明では、不測の落下物が当り変形したエンジンフードが吸気管または吸気管に接続する自動車部品(たとえば、インタークーラー)に当ったとき、半径方向突起のうちの一部の突起が破壊する。突起が破壊することにより、内外管が軸方向に容易に相対移動可能となる。そのため、吸気管が突っ張ることなく、吸気管自体がエンジンフードの変形を容易に逃がすことができる。
また、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置が不要である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明実施例の吸気管を、図1〜図6を参照して、説明する。
本発明実施例の吸気管10は、図6に示すように、車両のエンジンルーム1内に設けられる。吸気管10は、ターボチャージャー2と、自動車用エンジン3の上方に配置されるインタークーラー4との間に配置されている。吸気管10は、ターボチャージャー2とインタークーラー4とに接続されている。吸気管10は給気管である場合を含む。
ターボチャージャー2は、エンジン3の図示略のエキゾーストマニホルドについており、エンジン3と相対的に動くことはない。インタークーラー4の上方には、エンジンフード(車両外板)5がある。インタークーラー4とエンジンフード(車両外板)5との間の上下方向間隔Aは小である。インタークーラー4は空冷式のインタークーラーである。空気は、インタークーラー4の上から下にインタークーラー4を通過する。インタークーラー4を通過する空気の流れを良好にするために、インタークーラー4とエンジン3との間には、上下方向間隔(隙間)Bが確保されている。上下方向間隔Bは、上下方向間隔Aより大であってもよく、小であってもよく、上下方向間隔Aと同じであってもよい。なお、図6において、符号6は、インテークマニホルドである。
【0008】
吸気管10は、上下方向に延びている。ただし、吸気管10は、吸気管10全体が上下方向に延びていなくてもよく、一部のみが上下方向に延びていてもよい。
吸気管10は、上下方向に延びる部分に、外管20と内管30を有する。外管20と内管30の位置関係は、外管20の上に内管30が位置している。
外管20の上端部とその近傍と、内管の下端部とその近傍とは、図1に示すように、互いに軸方向に重合されており、二重管部40となっている。
内管30の剛性は、たとえば肉厚やヤング率を変更することで、外管20の剛性よりも低く設定されていることが望ましい。図4は、内管30の肉厚を外管20の肉厚より小にした場合を示している。
【0009】
外管20と内管30には、図1に示すように、内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起50が形成されている。半径方向突起50は外管20と内管30の両方に形成されている。
半径方向突起50は、外管20の上端から管半径方向中心側に延びる内向き突起51と、内管30の外管20内に位置する部分から管半径方向外側に延びる第1の外向き突起52と、内管30の外管20外に位置する部分から管半径方向外側に延びる第2の外向き突起53と、からなる。
【0010】
内向き突起51の延び方向先端は、内管30の外周面に近接している。内向き突起51は、全周にわたって設けられている。
第1の外向き突起52は、内向き突起51と軸方向に係合可能である。第1の外向き突起52が内向き突起51と係合可能であるので、内管30が外管20から上方に抜けることはない。第1の外向き突起52の延び方向先端は、外管20の内周面に近接していてもよく、近接していなくてもよい。第1の外向き突起52は、全周にわたって設けられていてもよく、周方向に断続的に設けられていてもよい。
第2の外向き突起53の強度は、所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定されている。第2の外向き突起53は、吸気管10に所定以上の吸気管荷重がかかっていないとき、すなわち、インタークーラー4の自重のみがかかっているとき、内向き突起51と軸方向に係合可能である。第2の外向き突起53が内向き突起51と係合可能であるので、内管30は、吸気管10に所定以上の吸気管荷重がかかっていないとき、第2の外向き突起53が内向き突起51と軸方向に係合する位置より下方に下がることはない。第2の外向き突起53の延び量(内管30から管半径方向外側に延びる量)は、第1の外向き突起52の延び量と同じであってもよく、第1の外向き突起52の延び量と異なっていてもよい。第2の外向き突起53は、図2に示すように、周方向に非連続的に、少なくとも1個設けられている。
【0011】
内管30の下端部は、下方にいくにしたがって管半径方向外側に拡径するファンネル形状のファンネル形状部31になっている。内管30の下端(ファンネル形状部31の下端)は、図1に示すように、外管20の内周面に近接している。二重管部40内には、内向きフランジ51とファンネル形状部31とで囲まれる空隙Sが形成されている。
内管30の二重管部40を形成する部分には、内管30内部と空隙Sとを連通する少なくとも1個の連通孔32が設けられている。
【0012】
外管20と内管30との間には、過給圧が漏れないようにシール部材60が設けられている。シール部材60は、たとえば、Oリングからなる。シール部材60は、たとえば、図1に示すように、内向きフランジ51と内管30外周面との間と、ファンネル形状部31と外管20内周面との間に設けられるか、または、図5に示すように、内向きフランジ51と第1の外向きフランジ52との管軸方向間のみに設けられる。ただし、シール部材60が設けられる場所は、上記に限定されるものではない。
【0013】
つぎに、本発明実施例の作用を説明する。
外管20と内管30の少なくとも一方の管に半径方向突起50を形成しておきそのうちの一部の突起(第2の外向き突起53)の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定したので、図示略の不測の落下物(衝突時の歩行者等)が当り変形したエンジンフード5が吸気管10に接続するインタークーラー4に当ったとき、図3に示すように、吸気管10に所定以上の軸方向荷重がかかり第2の外向き突起53がせん断破壊する。第2の外向き突起53がせん断破壊することにより、内管30が外管20に対して軸方向に容易に上下方向間隔Bだけ下がることができる。そのため、吸気管10が突っ張ることなく、吸気管10自体がエンジンフード5の変形を容易に逃がすことができる。その結果、エンジンフード5は衝撃を吸収することができ、落下物に大きなダメージを与えることを防止できる。
この構造では、インタークーラー4とエンジンフード5との上下方向間隔を大にするためにエンジンフード5の位置を上方にずらす必要がなく、車両デザインや空気抵抗を損なわない。また、インタークーラー4がエンジン3の上方に配置されているので、インタークーラー4をたとえば図示略のラジエーターの下等に配置した場合に比べて、配管が短く、コスト上有利である。
また、吸気管10を吸気管10の途中で外管20と内管30に分け、半径方向突起50のうちの一部の突起53の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定しただけなので、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置は不要である。
【0014】
内管30の剛性を外管20の剛性よりも低くしている場合、外管20と内管30とに過給時膨張差が生じ、シール部材60のシール性が向上する。
内管30の下端部がファンネル形状部31であるので、吸入抵抗を小にすることができる。
二重管部40のうち、内向きフランジ51とファンネル形状部31とで囲まれる空隙Sを共鳴ボリュームとして使用できる。そのため、空隙Sを共鳴ボリュームとして使用しない場合に比べて、ターボチャージャー2吐出側の気流音を低減できる。また、内管30または外管20から軸直交方向に突出する消音器を新たに設ける必要がないため、空隙Sを共鳴ボリュームとして使用することは、狭いエンジンルーム1内において有効である。
シール部材60を内向きフランジ51と第1の外向きフランジ52との管軸方向間に設けた場合(図5)、内向きフランジ51と内管30外周面との間およびファンネル形状部31と外管20内周面との間に設けた場合(図1)に比べて、シール部材60のシール性と耐久性が向上する。
【0015】
【発明の効果】
請求項1〜請求項4記載の吸気管によれば、吸気管の上下方向に延びる部分に、内外管を有し内外管を軸方向に互いに重合させた二重管部を設け、内外管の少なくとも一方の管に内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起を形成しておきそのうちの一部の突起の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定したので、不測の落下物が当り変形したエンジンフードが吸気管または吸気管に接続する自動車部品に当ったとき、半径方向突起のうちの一部の突起が破壊する。突起が破壊することにより、内外管が軸方向に相対移動可能となる。そのため、吸気管が突っ張ることなく、吸気管自体がエンジンフードの変形を容易に逃がすことができる。
また、コストアップやスペースの問題を発生する衝撃吸収機構のような部品の設置が不要である。
請求項3記載の吸気管によれば、外管と内管とに過給時膨張差が生じ、シール部材のシール性が向上する。
請求項4記載の吸気管によれば、内管の端部がファンネル形状に形成されているので、吸入抵抗を小にすることができる。また、二重管部内に内向きフランジとファンネル形状に形成された部分とで囲まれる空隙が形成されており、内管内と空隙とを連通する連通孔が設けられているので、空隙を共鳴ボリュームとして使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の吸気管の、内外管の連結部とその近傍を示す断面図である。
【図2】本発明実施例の吸気管の、内管の外管との連結部とその近傍を示す斜視図である。
【図3】本発明実施例の吸気管の、吸気管に所定以上の軸方向荷重がかかり突起が破壊したときの、内外管の連結部とその近傍を示す断面図である。
【図4】本発明実施例の吸気管の、内管の肉厚を外管の肉厚よりも小にした場合の、内外管の連結部とその近傍の断面図である。
【図5】本発明実施例の吸気管の、シール部材の配置場所を内向き突起と第1の外向き突起との間にしたときの、内外管の連結部とその近傍を示す断面図である。
【図6】本発明実施例の吸気管がターボチャージャーとインタークーラーとの間に配置された状態を示す、側面図である。
【符号の説明】
1 エンジンルーム
2 ターボチャージャー
3 エンジン
4 インタークーラー
5 エンジンフード
10 吸気管
20 外管
30 内管
31 ファンネル形状部
32 連通孔
40 二重管部
50 半径方向突起
51 内向き突起
52 第1の外向き突起
53 第2の外向き突起
60 シール部材
S 空隙
Claims (4)
- 車両のエンジンルーム内に配置されている吸気管の上下方向に延びる部分に、内外管を有し該内外管を軸方向に互いに重合させた二重管部を設け、前記内外管の少なくとも一方の管に前記内外管相互の軸方向位置を決める半径方向突起を形成しておきそのうちの一部の突起の強度を所定以上の吸気管軸方向荷重で破壊する強度に設定した吸気管。
- 前記外管は前記二重管部を形成する部分に内向き突起を有し、前記内管は前記二重管部を形成する部分に前記内向き突起と軸方向に係合可能な外向き突起を有すると共に前記二重管部を形成しない部分に第2の外向き突起を有し、前記半径方向突起は、前記内向き突起と前記外向き突起と前記第2の外向き突起とからなる、
請求項1記載の吸気管。 - 前記内管の剛性は前記外管の剛性よりも低く設定されている、請求項1記載の吸気管。
- 前記外管内に位置する前記内管の端部はファンネル形状に形成されており、前記二重管部内には前記外管の内向きフランジと前記内管のファンネル形状に形成された部分とで囲まれる空隙が形成されており、前記内管に該内管内部と前記空隙とを連通する連通孔が設けられている、請求項2記載の吸気管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003072426A JP2004278441A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 吸気管 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003072426A JP2004278441A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 吸気管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004278441A true JP2004278441A (ja) | 2004-10-07 |
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ID=33288622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003072426A Pending JP2004278441A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 吸気管 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004278441A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100946488B1 (ko) | 2008-06-03 | 2010-03-10 | 현대자동차주식회사 | 연료전지 차량용 흡기 소음기 및 그 제작방법 |
KR101384525B1 (ko) | 2012-11-22 | 2014-04-11 | 기아자동차주식회사 | 인테이크호스 |
KR101510327B1 (ko) | 2009-11-03 | 2015-04-06 | 현대자동차 주식회사 | 연료 전지 차량용 흡기 소음장치 |
EP2873846A1 (en) * | 2013-11-13 | 2015-05-20 | Mann + Hummel GmbH | Noise attenuation connection arrangement |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003072426A patent/JP2004278441A/ja active Pending
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KR100946488B1 (ko) | 2008-06-03 | 2010-03-10 | 현대자동차주식회사 | 연료전지 차량용 흡기 소음기 및 그 제작방법 |
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