JP2004278256A - ロープによるエネルギー吸収方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロープのエネルギー吸収性能を最大限利用でき、ロープ径を小さくできるとともに発生張力を小さくできるロープによる荷重エネルギー吸収方法と装置を提供する。
【解決手段】相対的に長さの異なる複数本のワイヤロープを対象物に取り付け、対象物に荷重がかかったときに長さの短いロープから順次破断させることで、短いロープの破断でエネルギーを吸収させその後長いロープで短いロープが吸収した残りのエネルギーの吸収を受け持たせるようにした。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は落下防止設備や落石防止設備などの落下や転倒防止に好適なロープによるエネルギー吸収方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速道路や橋梁、高速鉄道等においては、付帯設備として遮音壁、標識,照明灯などが設備されており、このような設備は車両の衝突、地震、破壊疲労に対処するために落下防止索で落下を防止するのを通例としている。
【0003】
前記落下防止索は、通常、ワイヤーロープが用いられ、一端部を落下防止対象物に連結し、他端部を固定構造物にアンカーリングし、荷重がかかった時にエネルギーを吸収させるようにしている。
その場合、従来では、安全率を2以上に設計し、図1(a)のようにロープの弾性域内▲1▼で落下エネルギーを吸収するようにしていた。そして、エネルギー吸収を1本のロープで許容しない場合には、複数本に増して張設していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようにロープ弾性域内でエネルギーを吸収する方式では、エネルギー吸収効率の点から、ロープ径が大きくなり、かつ発生張力も増加する。
その結果、施工性が悪くなり、ロープ端部の発生張力の増加に対応すべく定着部としてのアンカーの強度を大きく、大型化しなければならなかった。このため、施工費用が増し、道路や橋梁などの本体に悪影響が生じていた。
【0005】
本発明は前記問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、ロープのエネルギー吸収性能を最大限利用でき、ロープ径を小さくできるとともに発生張力を小さくできるロープによる荷重エネルギー吸収方法を提供することにある。
本発明は、高速道路や橋梁、高速鉄道等における遮音壁、標識,照明灯などの付帯設備の落下防止索のみならず、落石防止索など、衝撃的な荷重が作用する分野の荷重吸収手段に適用される。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のロープによるエネルギー吸収方法は、相対的に長さの異なる複数本のワイヤロープを対象物に取り付け、長さの短いロープから順次破断させることで、短いロープの破断でエネルギーを吸収させその後長いロープで短いロープが吸収した残りのエネルギーの吸収を受け持たせるようにしたことを基本的特徴としている。前記長いロープは、1本前のロープ長に伸び量を加算した以上の長さを有していることが好ましい。
【0007】
また、本発明によるロープによるエネルギー吸収装置は、落下や転倒を起こす可能性のある対象物と当該対象物を固設している固定物とのあいだを、短いロープの破断でエネルギーを吸収させその後長いロープで短いロープが吸収した残りのエネルギーの吸収を受け持たせるように2本以上の相対的に長さの異なるワイヤロープで連結したことを特徴としている。
さらに、本発明によるロープによるエネルギー吸収装置は、落下や転倒を起こす可能性のある対象物を連絡し当該対象物の左右にある固定物のあいだを、短いロープの破断でエネルギーを吸収させその後長いロープで短いロープが吸収した残りのエネルギーの吸収を受け持たせるように、2本以上の相対的に長さの異なるワイヤロープで連結したことを特徴としている。
【0008】
【作用】
従来ではロープによるエネルギー吸収を弾性域内で捉えていたが、本発明はその発想を転換し、塑性領域をエネルギー吸収範囲としたもので、そのため長さに長短のある複数本のロープを使用し、相対的に短いロープが塑性域に達し破断するまでエネルギーを吸収させた後、この相対的に短いロープが吸収し得なかった残りのエネルギーを相対的に長いロープで吸収させるようにしている。
このようにロープの塑性域をエネルギー吸収に利用することからエネルギー吸収量は弾性域の3〜4倍となり、したがって、ロープ径を細くすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2と図3は本発明を高速道路や橋梁、高速鉄道等における付帯設備の落下防止手段に適用した第1実施例を示しており、1は道路、2は対象設備、この例では標識柱であり、支柱2aの上部に標識本体2bを固定している。前記支柱2aは下端部が道路の路面から立ち上がる側壁(高欄)10に固定金具20により固定されている。
【0010】
3は前記標識の側壁10からの落下を防止する落下防止索であり、複数本(図では2本)のワイヤロープ3a、3bが用いられているが、ワイヤロープ3a、3bは同じ長さではなく、片方のワイヤロープ3bは、他方のワイヤロープ3bの長さL1よりも相対的に大きな長さL2を有している。ワイヤロープ3bの長さL2は、少なくとも、ワイヤロープ3aの長さL1にワイヤロープ3aの破断までの伸び量を加算した長さが必要であり、それに適度な長さを加えてもよい。
【0011】
前記ワイヤロープ3a、3bは、それぞれ一端が支柱2aの中間部に取り付けた支持金具4に連結され、他端が側壁10に固定した左右の固定金具5,5に連結されている。固定金具5,5は支柱ないし支持金具4から等距離に位置しているので、相対的に短いワイヤロープ3aは略弓状に張られるが、相対的に長いワイヤロープ3bはUターン状に垂れるがごとき余長をもっている。
【0012】
図4は本発明の第2実施例を示しており、この実施例では、相対的に長いワイヤロープ3bは短いワイヤロープ3aの外周を取り巻くようにコイル状に導かれている。
この態様は、固定金具が片側でたり、また外観上もあたかも1本の索を呈するので、体裁がよくなる。また長いロープの余長部分の揺れやそれによる騒音、他物との衝突による損傷も防止できる。
【0013】
図4と図5は、本発明を道路と山側との境界に設置される落石防止フェンスに適用した第1例を示している。
6は所定の間隔ごとにアンカーをもって立設した大型H形鋼などからなる支柱、7は支柱6,6巻に配された中間支柱であり、道路側には、通常の緊張状態としたワイヤロープ8が上下方向で一定間隔をおいて張設されるとともに、金網9が張設されている。中間支柱7は浮いているかまたは下端が軽く基盤に埋め込まれている。
【0014】
山側には、相対的に異なる長さL1,L2の複数本(図では2本)のワイヤロープ3a、3bが1組となって、多段状に張設されている。
前記ワイヤロープ3a、3bは上下また前後に近接して位置し、長手方向両端がそれぞれ調節ロッド12aやソケット12bなどを含む索端金具12で支柱6,6に連結されている。
前記ワイヤロープ3a、3bの中間は、浮き支柱7に固定されたガイド金具13に導通されている。
【0015】
前記ワイヤロープ3a、3bのうち相対的に短いワイヤロープ3aは、略直線状に張設されるが、相対的に長いロープ3bは浮き支柱7、7間で弓状を呈するようにたるませて張設されている。
図7は第2例を示しており、相対的に長いワイヤロープ3bは短いワイヤロープ3aの外周を取り巻くようにコイル状に導かれている。
【0016】
図示するものはあくまでも数例であり、これに限定されるものではない。
1)ワイヤロープ3a、3bの構成は任意である。ロープ太さは通常同一とするが、相違していてもよい。
2)ワイヤロープ3a、3bの数は、外観上では1本の状態を呈していてもよいが、実質的には少なくとも2本は必要である。しかし、吸収すべきエネルギーの大きさなどに応じて増加してもよい。すなわち、2本目のロープ張力が所定の安全率(通常2倍以上)を満足しない場合には、2本目のロープを破断域まで利用し、2本目のロープの長さ+伸び以上の長さを持った3本目のロープを併設するのである。以下4本以上の場合も同じである。
【0017】
3)本発明は、標識や照明灯の落下防止だけでなく、遮音壁の落下防止にも適用され、そのほか衝撃的荷重を受ける設備や構造物の落下、転倒、移動などをロープを利用して防止する各種手段に適応できる。
すなわち、落下防止索の態様としては、柱状、パネル状等をなした落下防止対象物に一端が固定され、他端が落下防止対象物を支える強固な構造物(壁や支柱など)に固定されたワイヤーロープからなり、前記ワイヤーロープが、少なくとも、所定の長さのワイヤーロープと、このワイヤーロープの長さ+伸び量以上の長さのロープを備えている。
落石防止索の態様としては、強固に植えたてられた支柱と、それら支柱の間に配された1本以上の中間部材を備え、両端が支柱に連結され中間が中間部材を導通したワイヤーロープを備え、前記ワイヤーロープが、少なくとも、所定の長さのワイヤーロープと、このワイヤーロープの長さ+伸び量以上の長さのロープを1組として、多段状に配されている。
【0018】
【実施例の作用】
本発明の作用を、第1実施例を例にとって説明すると、正常な状態では、標識は図2,3の状態にあり、支柱2aは固定金具20で高強度構造物である側壁10にしっかりと固設されているので、ワイヤロープ3a、3bには張力が発生していない。
いま、道路を走行中の車両が標識の支柱2aに激突したり、地震が発生して、支柱2aが固定金具ごとあるいは固定金具20から離脱して転倒・落下しようとした場合、相対的に短いワイヤロープ3aの両端に張力が発生する。この時、長いワイヤーロープ3bは余長を有するためまだ張力が発生しない。
【0019】
前記ワイヤロープにより落下エネルギー吸収がなされる過程のロープの荷重・伸び曲線を描くと図8のごとくであり、弾性域内は比例直線的に伸びが増加し,降伏点を過ぎるとカーブは寝てくる。従来では、直線部の途中までの部分をエネルギー吸収範囲として捉えていたが、本発明は、長いワイヤーロープ3bが短いワイヤロープ3aの伸び以上の長さを有しているので、短いワイヤロープ3aが1次吸収作用を発揮し、伸びて降伏点に達しさらに伸びが持続するように塑性変形して破断するまでの塑性域▲2▼内で落下エネルギーを吸収する。短いロープ3aは補助ロープとして機能し、長いロープ3bは最終的に落下を防止するメインロープとして機能するということができる。
【0020】
長いワイヤーロープ3bは設置状態で短いワイヤロープ3aの伸び以上の長さを有しているため、前記短いワイヤロープ3aの破断まで伸びた直後あるいは破断直前から張力が発生し、短いワイヤロープ3aが吸収した残りのエネルギーを自らの破断までのあいだ吸収する。すなわち、対象物(ここでは標識)の残落下エネルギーと2次落下エネルギーを吸収するのである。言い換えると、落下エネルギー=弾性域内でのエネルギー吸収+塑性域内でのエネルギー吸収の関係とするのであり、図8における▲1▼▲2▼及び▲3▼によって、エネルギーを吸収するのである。図9は落下パターンを示している。
したがって、各ロープの可能吸収エネルギーを最大限利用することができ、従来と同等の荷重吸収エネルギーを得る場合には、細い径のロープで足りることになる。
【0021】
詳述すると、本発明は、最後のロープ(n+1)は弾性域で落下重量を支持できることが必須条件であり、次式を満足するロープ長さとエネルギー吸収を実現するものである。
式(1) W・S<Es1+Es2+...+Esn+Es(n+1)
式(2) Esn=1/2・σ・P・△Ln+α・P・LRn・γ
式(3) △Ln=(1+ε0)・LRn・σ・P/(E・A)
式(4) Es(n+1)=1/2・P/△L(n+1)/SF
式(5) △L(n+1)=(1+ε0)・LR(n+1)・P/SF/(E・A)
【0022】
ここで、Wは落下重量(N)、Sは落下高さ(mm)で、s1は1本目のロープでの落下高さ、s2は2本目のロープでの落下高さ、snは最終の1本前のロープでの落下高さ、s(n+1)は最終ロープでの落下高さ、Eはロープの弾性係数(N/mm)、σは弾性限での係数であり、通常、0.3≦α≦1.0である。Pはロープ規格破断荷重(N)、αは塑性域での効率つまりロープ破断までの塑性変形安全率であり、通常、0.3≦α≦1.0である。△Lはロープの弾性伸び(mm)、LRはロープ長(mm)、γは塑性域でのロープの伸び率(%)、ε0はロープの初期歪(%)、SFはロープの安全率、Aはロープの断面積である。
【0023】
いま、対象物を標識あるいは照明柱(以下標識柱という)とし、これの落下を長短の2本のロープを使用して落下エネルギーを吸収したとする。すなわち短(補助)ロープを破断させて落下エネルギーを吸収させ、その後、長(メイン)ロープで柱の残落下エネルギーを吸収させるとする。
【0024】
標識柱の落下エネルギーとロープの吸収エネルギー(塑性域を含む)が等価であるとすると、標識柱の落下エネルギーは、Es1=W・S1,Es2=W・s2、ΣEs=Es1+Es2となる。
短ロープの吸収エネルギーは塑性域なので、次式で求められる。
Er1=1/2・σ・P・△L1+α・P・LR1・r
△L1=(1+ε)・LR1・σ・P/(E・A)
長ロープの吸収エネルギーは、弾性域内なので、次式で求められる。
Er2=1/2・P・△L2/SF
△L2=(1+ε)・LR2・P/SF/(E・A)、
LR1は短ロープのロープ長(mm)、LR2は長ロープのロープ長(mm)である。
【0025】
いま、落下重量Wを2300N、落下高さs1(一次落下距離)を2985mm、落下高さs2(二次落下距離)を626mmとし、落下防止索として、構成が6×19、ロープ径:16mm、規格破断荷重:117000N、有効断面積:89mm 短ロープとしてロープ長(LR1)が2500mmのもの、長ロープとしてロープ長(LR2)が3000mmのものを使用し、塑性域でのロープの伸び率rを1.5%、弾性限での係数σを0.7とし、塑性域での効率αを0.9とし、ロープの初期歪εを0.5%、安全率SFを2とすると、標識柱の落下エネルギーは、Es1=W・S1=686.6kN・cmとなり、Es2=W・S2=144kN・cmとなり、ΣEs=Es1+Es2=830.5kN・cmとなる。
【0026】
落下防止索の吸収エネルギーは、短ロープにおいて、△L1=68mmであり、Er1=673.3kN・cmとなる。長ロープにおいて、△L2=58.3mmとなり、Er2=170.5kN・cmとなる。したがって、総合吸収エネルギーΣErは843.9kN・cmとなる。これは、標識柱の落下エネルギーΣEsの830.5kN・cmよりも大きいので、安全に落下防止を図ることができることがわかる。
【0027】
これに対して、汎用の方式では、ロープの吸収エネルギーは、対象物(この例では標識柱)の落下エネルギーとロープの吸収エネルギー(塑性域を含む)が等価であるとすると、下記の基本式(1)(2)が成り立つ。
式(1)W・S=1/2・P・△L・SF
式(2)(1+ε)・LR・P/(E・A)
【0028】
図10のように落下防止索として、前記本発明と同じ仕様で、長さがそれぞれ2500mmの2本のワイヤーロープ3a、3aを用いた場合(比較例)、吸収エネルギーは次のごとくである。図11はこの比較例の場合の落下パターンを示している。
【0029】
標識柱の落下エネルギーW・Sは686.6kN・cmとなり、落下防止索の吸収エネルギーErは、△L=97.1mmであるから、284kN・cmとなる。
これは標識柱の落下エネルギーW・S:686.6kN・cmよりも著しく低いため、不適格であり、太さを増して強度を高めなければ対応できない。
【0030】
第2実施例の場合には、山側から落石が落下し、当該フェンスに衝突した場合、第1次として相対的に短いワイヤロープ3aの両端に張力が発生し、短いワイヤロープ3aが伸びて降伏点に達しさらに伸びが持続するように塑性変形して破断するまでの塑性域内で落下エネルギーを吸収する。長いワイヤーロープ3bは設置状態で短いワイヤロープ3aの伸び以上の長さを有しているため、前記短いワイヤロープ3aの伸びの途中から張力が発生し、短いワイヤロープ3aが吸収した残りのエネルギーを自らの破断まで吸収(残落下エネルギーと2次落下エネルギーを吸収)するのである。
したがって、この場合も各ロープの可能吸収エネルギーを最大限利用することができ、従来と同等の吸収エネルギーを得る場合には、細い径のロープで足りることになる。
この第2実施例におけるエネルギー吸収式は第1実施例と同様である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明した本発明の請求項1および2によるときには、ロープのエネルギー吸収性能を最大限利用でき、ロープ径を小さくできるとともに発生張力を小さくでき、しかも施工が容易で安価に実施できるというすぐれた効果が得られる。
【0032】
請求項3と4によれば、高速道路や橋梁、高速鉄道等における付帯設備としての遮音壁、標識,照明灯などに対する落下防止効果が高く、しかも施工が容易で安価に実施できる装置を提供できるというすぐれた効果が得られる。
請求項5と6によれば、落石防止設備類における柵の転倒や落下防止が高く、施工が容易で安価に実施できる装置を提供できるというすぐれた効果が得られる。
請求項7によれば、外観上1本のロープのような形態を呈するので体裁がよく、余長部分の揺れやそれによる騒音、他物との衝突による損傷を防止できるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のロープによるエネルギー吸収メカニズムを示す荷重―伸び曲線図である。
【図2】本発明を適用した落下防止設備の一例を示す正面図である。
【図3】(a)は本発明を適用した落下防止設備の側面図、(b)は使用するワイヤロープの側面図である。
【図4】落下防止設備の他例を示す正面図である。
【図5】本発明を適用した落石防止設備の一例を示す正面図である。
【図6】(a)は図5の一部拡大平面図、(b)は一部拡大背面図、(c)は斜視図である。
【図7】落石防止設備の他例を示す斜視図である。
【図8】本発明のエネルギー吸収原理を示す荷重―伸び曲線図である。
【図9】本発明の落下パターンを示す説明図である。
【図10】(a)は比較例の落下防止設備の正面図、(b)は側面図である。
【図11】比較例の落下パターンを示す説明図である。
【符号の説明】
2 対象設備
3a 短ロープ
3b 長ロープ

Claims (7)

  1. 相対的に長さの異なる複数本のワイヤロープを対象物に取り付け、対象物に荷重がかかったときに長さの短いロープから順次破断させることで、短いロープの破断でエネルギーを吸収させその後長いロープで短いロープが吸収した残りのエネルギーの吸収を受け持たせるようにしたことを特徴とするロープによるエネルギー吸収方法。
  2. 前記長いロープとして、1本前のロープ長に伸び量を加えた以上の長さを有しているものを使用する請求項1に記載のロープによるエネルギー吸収方法。
  3. 落下や転倒を起こす可能性のある対象物と当該対象物を固設している固定物とのあいだを、短いロープの破断でエネルギーを吸収させその後長いロープで短いロープが吸収した残りのエネルギーの吸収を受け持たせるように2本以上の相対的に長さの異なるワイヤロープで連結したことを特徴とするロープによるエネルギー吸収装置。
  4. 落下や転倒を起こす可能性のある対象物が高速道路に設置される付帯設備であり、2本以上の相対的に長さの異なるワイヤロープの各一端が付帯設備に、各他端が道路側壁にそれぞれ連結されている請求項3に記載のロープによるエネルギー吸収装置。
  5. 落下や転倒を起こす可能性のある対象物を連絡し当該対象物の左右にある固定物のあいだを、短いロープの破断でエネルギーを吸収させその後長いロープで短いロープが吸収した残りのエネルギーの吸収を受け持たせるように、2本以上の相対的に長さの異なるワイヤロープで連結したことを特徴とするロープによるエネルギー吸収装置。
  6. 落下や転倒を起こす可能性のある対象物が落石防止設備の中間支柱であり、2本以上の相対的に長さの異なるワイヤロープの各端が中間支柱を通過して支持支柱にそれぞれ連結されている請求項3に記載のロープによるエネルギー吸収装置。
  7. 長さ大きなワイヤロープが、短いロープの周りを巡るように位置している形態を含む請求項3ないし6のいずれかに記載のロープによるエネルギー吸収装置。
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