JP2004276781A - 車両監視装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】利便性を確保しつつ高度なセキュリティを実現しうる車両監視装置を提供すること。
【解決手段】車両監視装置1は、マイコン2、指紋情報を指紋データとして検出する指紋センサ3及び登録された正規のユーザの指紋データを記憶するメモリ4を備え、マイコン2が検出された指紋データと記憶された指紋データとを照合することにより、指紋情報入力者が正規のユーザであるか否かを判断する指紋認証を行う。そして、車両監視装置1は、新たなユーザのユーザ登録を行う際には、正規のユーザに対する指紋認証を行い、当該指紋認証による承認がある場合にのみ新たなユーザを登録する。
【選択図】 図1
【解決手段】車両監視装置1は、マイコン2、指紋情報を指紋データとして検出する指紋センサ3及び登録された正規のユーザの指紋データを記憶するメモリ4を備え、マイコン2が検出された指紋データと記憶された指紋データとを照合することにより、指紋情報入力者が正規のユーザであるか否かを判断する指紋認証を行う。そして、車両監視装置1は、新たなユーザのユーザ登録を行う際には、正規のユーザに対する指紋認証を行い、当該指紋認証による承認がある場合にのみ新たなユーザを登録する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両においては、セキュリティ強化の観点から、様々な車両監視装置が提案されており、代表的なものとして、キーと車両との間の無線通信によりIDコードの照合を行い、当該キーが正規のキーであると判断された場合にのみセキュリティを解除しエンジン始動等の操作を可能とするものがある。
【0003】
このような車両監視装置の場合、キーを紛失した場合やキーが盗難された場合には、当該紛失又は盗難されたキーのIDコードを削除し、新たなキーのIDコードを登録する必要がある。通常、キーの登録及び抹消は、専用ツールを用い暗証コードを入力することにより行うが、そのためには、専用ツールのあるサービスディーラーまで車両を移動させる必要がある。さらに、暗証コードを失念した場合には、キーの登録及び抹消ができなくなるという問題がある。
【0004】
また、無線通信によるIDコードの照合という点において、キーと車両との間の無線通信の傍受によりIDコードが解析される可能性があり、悪意ある者によってコピーキーが作成されるおそれがあるという問題がある。
【0005】
そこで、従来、キーシリンダへのマスターキーの挿入を条件として、カーテシスイッチやイグニッションスイッチ等の車両に搭載された各種スイッチのオンオフの組み合わせ操作により、マスターキー又はサブキーの登録及び抹消を行う方法が提案されている。このような構成とすれば、専用ツールを用いることなくキーの登録及び抹消が可能になる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、従来、演算器を用いてIDコードを随時変更(又はローリングコードを付加)しIDコードを複雑化する方法が提案されている。そして、このような構成とすれば、IDコードの解析が困難となるのでより高度なセキュリティを確保することができる(例えば、特許文献2)。
【0007】
【特許文献1】
特許第3229538号公報
【特許文献2】
特許第3191607号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の発明においては、仮に、車両出荷時及びディーラー等で用いられる新規にマスターキーを登録するためのブランクキーが悪意ある者の手に渡るようなことがあれば、極めて容易に車両の盗難が可能になるという問題がある。また、情報技術の進歩により、特許文献2に記載の発明においても、IDコードが解析されコピーキーが作成される可能性を否定することができない。さらに、物理的なキーをユーザ認証の手段として使用する以上、盗難や紛失等により正規のキーが悪意ある者の手に渡った場合には、もはや盗難から車両を守る手段はない。また、現実の車両の使用環境等を鑑みた場合、複数の人間が使用する車両という製品においては、その利便性も無視することはできない。
【0009】
本発明の目的は、利便性を確保しつつ高度なセキュリティを実現しうる車両監視装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、個人固有の生体情報が生体データとして記憶される第1の記憶手段と、個人固有の生体情報を生体データとして検出する検出手段と、前記検出された生体データと前記記憶された生体データとを照合し前記検出された生体データと前記記憶された生体データとが一致する場合にセキュリティを解除するセキュリティ解除手段とを備えた車両監視装置であって、検出された第1の生体データと前記記憶された生体データとを照合し前記第1の生体データと前記記憶された生体データとが一致する場合に承認があると判断する承認手段と、前記承認がある場合に、検出された第2の生体データを前記第1の記憶手段に記憶させる登録手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記第1の記憶手段に記憶された生体データに対応する付帯情報が記憶される第2の記憶手段と、前記付帯情報を入力するための情報入力手段と、前記第2の記憶手段に記憶された付帯情報を出力するための情報出力手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、前記付帯情報は、前記承認手段の判断の基礎とされた生体データに対応する付帯情報の少なくとも一部を含むことを要旨とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、前記第1の記憶手段を初期化するための初期化スイッチと、前記第1の記憶手段が初期化済みであるか否かを判断する初期化判別手段と、前記初期化スイッチがオンされ且つ前記初期化済みではない場合に検出した生体データを前記第1の記憶手段に記憶させる初期化手段とを備えたことを要旨とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、セキュリティ無効スイッチと、前記セキュリティ無効スイッチがオンされ且つ前記承認がある場合に、前記セキュリティを所定期間無効とするセキュリティ無効手段と備えたことを要旨とする。
【0015】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、第1の生体データとして検出された個人固有の生体情報と記憶された生体データが一致する場合に、検出された第2の生体データが記憶されるので、登録されたユーザの承認なしに、新たなユーザが登録されることはない。そのため、高度なセキュリティを確保することができる。また、登録されたユーザによる新たなユーザの登録が可能になるので、利便性を向上させることが可能になる。
【0016】
また、請求項2に記載の発明によれば、記憶された生体データに対応する付帯情報、即ち、登録されたユーザに関する付帯情報が記憶されるとともに、その閲覧が可能になるので、ユーザ管理が容易になる。その結果、さらに高いセキュリティを確保することが可能になる。
【0017】
また、請求項3に記載の発明によれば、承認の判断の基礎となった生体データに対応する付帯情報の一部、即ち登録を承認したユーザに関する情報が記憶保存されるので、登録承認履歴の管理が可能となり、その結果、さらに高いセキュリティを確保することが可能になる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明によれば、第1の記憶手段の初期化が容易になるので、工場内での車両移動時や車両検査時等における利便性が向上する。また、第1の記憶手段が初期化されておらず且つ初期化スイッチがオンされることを初期化の条件としたので、悪意ある者による盗難を有効に防止することができる。その結果、高いセキュリティを確保することが可能になる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明によれば、所定時間セキュリティを無効とすることができるので、一時的に車両の利用を許可すべき状況が生じた場合の利便性を向上させることが可能になる。また、セキュリティ無効スイッチがオンされ且つ第1の生体データとして検出された個人固有の生体情報と記憶された生体データが一致する場合にセキュリティが無効になるので、登録されたユーザの承認なしに、新たなユーザが登録されることはない。そのため、高度なセキュリティを確保することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の概略構成図である。
【0021】
本実施形態の車両監視装置1は、セキュリティ解除手段、承認手段、登録手段、初期化判別手段、初期化手段及びセキュリティ無効手段としてのマイコン2と、検出手段としての指紋センサ3と、メモリ4とを備えている。指紋センサ3は、IF回路(インターフェース回路)5aを介してマイコン2と接続されており、メモリ4もまたマイコン2と接続されている。
【0022】
指紋センサ3は、入力された指紋の特徴、即ち指紋情報を指紋データとして検出するセンサであり、当該検出した指紋データをマイコン2へ送信する。尚、指紋センサ3は、車室内の何れか(例えば、インストルメントパネルやステアリングホイール等)に設置され、指紋情報の入力は、図示しない指紋入力パネルを用いて行われる。
【0023】
メモリ4は、複数の第1の記憶手段としての指紋用メモリ4a及び第2の記憶手段としての付帯情報メモリ4bから構成されている。指紋用メモリ4aには、正規のユーザの指紋データが記憶され、付帯情報メモリ4bには、当該指紋用メモリ4aに指紋データが記憶されたユーザ、即ち車両監視システムにユーザ登録された正規のユーザの個々人に関する付帯情報(氏名、連絡先、所属等)が記憶されている。
【0024】
マイコン2は、指紋センサ3が検出した指紋データとこの指紋用メモリ4aに記憶された正規のユーザの指紋データとを照合し、当該検出した指紋データが何れかの正規のユーザの指紋データと一致するか否かを判断する。
【0025】
つまり、車両監視装置1は、ユーザ認証の手段として、指紋照合により当該検出した指紋データが正規のユーザの指紋データと一致する場合に、指紋情報の入力者を登録された正規のユーザとして認証する指紋認証を採用している。
【0026】
そして、車両監視装置1は、指紋認証により、指紋情報を入力した者が正規のユーザであると認証された場合にのみカーセキュリティを解除し、エンジンの始動や電装機器の使用等の車両の各種操作を可能とする。
【0027】
詳述すると、マイコン2は、IF回路5bを介して車両のEFIシステム6と接続されており、上記指紋認証により、ユーザが正規のユーザであると認証した場合にのみEFIシステム6に対しエンジン始動許可信号を送信する。そして、EFIシステム6は、マイコン2からのエンジン始動許可信号の受信がある場合にのみエンジン始動可能となっている。つまり、予め登録された正規のユーザ以外は、車両のエンジンを始動することができない。
【0028】
また、車両監視装置1は、IF回路5cを介してマイコン2と接続された情報入力手段及び情報出力手段としてのユーザIF(ユーザインターフェース)7を備えている。ユーザIF7は、入力ボタンやキーボード等の入力インターフェース及び表示装置等の出力インターフェースを含み、ユーザによる付帯情報の入力及びユーザへの情報出力に用いられる。
【0029】
本実施形態では、車両監視装置1は、ユーザIF7を構成する表示装置としてのディスプレイ8を備え、ディスプレイ8は、車両のメータパネル9に設置されている。そして、ディスプレイ8は、マイコン2から受け取る指紋認証を促すメッセージや指紋認証の結果及び入力された指紋情報の持主に関する情報等、各種の情報を表示する。
【0030】
尚、ユーザIF7は、カーTVやカーナビ(カーナビゲーション)等を装備する車両にあっては、当該カーナビ等のモニタ及び入力インタフェースを利用するものであってもよい。
【0031】
また、車両監視装置1は、後述する指紋データの初期化時、ユーザ登録時及び特殊モード設定時に使用される複数のスイッチ(SW)を備えている。本実施形態では、車両監視装置1は、ユーザ用機能SW(指紋登録SW)10及び非ユーザ用機能SW(初期化SW及びセキュリティ無効SW)11を備え、これらユーザ用機能SW10及び非ユーザ用機能SW11は、IF回路5d,5eを介してそれぞれマイコン2と接続されている。
【0032】
尚、本実施形態では、ユーザ用機能SW10及び非ユーザ用機能SW11は、セキュリティの確保のため、ドアハンドル等の所定の操作部材を所定の手順に従って操作することによりオン(又はオンオフ)する隠しスイッチとなっている。
【0033】
ユーザ用機能SW10は、ユーザ登録時等、主としてユーザによって使用されるスイッチであり、車両監視装置1は、ユーザ用機能SW10がオンされることにより、後述するユーザ登録モードへと移行する。
【0034】
非ユーザ用機能SW11は、指紋データの初期化時、及び車両のオーナー以外の者(非ユーザ)が車両を利用する必要が生じた場合に特殊モードの設定のために使用されるスイッチである。そして、当該非ユーザ用機能SW11がオンされ、且つ所定の条件が満たされることにより、車両監視装置1は、後述する初期化モード及び特殊モードへと移行する。
【0035】
次に、車両監視装置の初期化モード、ユーザ登録モード及び特殊モードについて説明する。
本実施形態の車両監視装置1は、上記のように、指紋認証により車両の各種操作を可能にするセキュリティモードの他、指紋データ初期化を行うための初期化モード、ユーザ登録を行うためユーザ登録モード、及び所定の条件の下にカーセキュリティを無効にする特殊モードを有している。
【0036】
[初期化モード]
先ず、初期化モードについて説明する。
車両監視装置1は、車両が製造され、バッテリーが車両の電気系統に接続された直後から作動している。即ち、カーセキュリティは、車両製造直後から有効となっている。
【0037】
しかし、この時点ではメモリ4(指紋用メモリ4a)には何者の指紋データも記憶されていないため、全ての指紋データとメモリ4の内容とが不一致である。従って、このままでは、何者もエンジン始動等、あらゆる操作を行うことができない。そのため、正規のユーザを登録するべく指紋用メモリ4aの指紋データを初期化する、即ち何者かの指紋データを正規のユーザの指紋データとして指紋用メモリ4aに記憶させる必要がある。
【0038】
本実施形態では、車両監視装置1は、メモリ4(指紋用メモリ4a)に指紋データが何も記憶されていない状態(メモリ4が空の状態)において、初期化スイッチとしての非ユーザ用機能SW11がオンされることにより初期化モードへ移行するようになっており、これにより指紋データの初期化を行うことができる。
【0039】
図2は、指紋データの初期化時の処理を示すフローチャートである。
先ず、マイコン2は、既に指紋データが初期化済みであるか否かを判断する(ステップ101)。このステップ101における判断は、初期化フラグがセットされているか否かにより行われ、マイコン2は、初期化フラグがセットされている場合に、指紋データ初期化済みと判断し、初期化フラグがセットされていない場合に指紋データ初期化が済んでいないと判断する。
【0040】
そして、マイコン2は、指紋データの初期化が済んでいないと判断した場合のみ初期化モードに移行する、即ち以下に示すステップ102〜ステップ106を実行し、初期化済みの場合にはこれらのステップを実行しない。
【0041】
ステップ101において、指紋データは未だ初期化済みではないと判断された場合、次に、マイコン2は、指紋用メモリ4aの指紋データが空であるか否かを判断する(ステップ102)。
【0042】
このステップ102における判断は、例えば、指紋用メモリ4aのビットが全て1であるか否かにより行われる。そして、マイコン2は、指紋用メモリ4aの全てのビットが1である場合に指紋データが空であると判断し、指紋データが空ではないと判断した場合には、指紋データ初期化済みとみなし、ステップ103〜ステップ106の各処理を実行しない。
【0043】
そして、指紋データ初期化済みとみなされた場合には、初期化モードに移行することなく、マイコン2の実行対象は、指紋データの初期化以外の次の処理へと移行する。つまり、一度、指紋用メモリ4aに指紋データが記憶された後は、車両監視装置1が初期化モードとなることはない。
【0044】
尚、上記ステップ101とステップ102は、実質的に同じ条件分岐処理、即ち指紋データ初期化済みであるか否かについて判断する工程であるが、これは、初期化フラグが消えた場合(又は消された場合等)を考慮したものである。
【0045】
一方、上記ステップ102において、指紋データが空であると判断された場合、車両監視装置1は、初期化モードへと移行し、ステップ103〜ステップ106を実行する。
【0046】
先ず、マイコン2は、指紋入力要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、ユーザに対し指紋情報の入力を促す(ステップ103)。そして、マイコン2は、指紋情報の入力(指紋入力)の有無を判断する(ステップ104)。
【0047】
そして、上記ステップ104において、所定時間内に指紋入力がなかった場合、即ちタイムオーバーの場合、マイコン2は、初期化モードを終了する、即ちステップ105,ステップ106を実行しない。
【0048】
一方、上記ステップ104において指紋入力があった場合、即ちマイコン2が指紋センサ3からの指紋データを受信した場合には、マイコン2は、当該受信した指紋データを前記指紋用メモリ4aに記憶させる(ステップ105)。
【0049】
そして、マイコン2は、当該指紋入力を行ったユーザに関する付帯情報の入力を促すメッセージをディスプレイ8上に表示し、入力された付帯情報を前記付帯情報メモリ4bへ記憶させる。これにより、指紋入力を行ったユーザは最初の正規のユーザとして登録される。次に、マイコン2は、フラグをセットする等の初期化処理を実行する(ステップ106)。
【0050】
そして、上記のように、指紋データの初期化処理を行うことにより、マイコン2は、指紋情報を入力した者を、正規のユーザとして認証し、カーセキュリティを解除することが可能になる。
【0051】
[ユーザ登録モード]
次に、ユーザ登録モードについて説明する。
本実施形態の車両監視装置1では、指紋データを登録した正規のユーザ以外の者に車両の使用を許可する場合、その者のユーザ登録を行う必要がある。その新たにユーザ登録を行う(ユーザを追加する)際には、既に登録された正規のユーザの承認をその登録要件としている。登録の承認は、指紋情報の入力により行い、マイコン2は、指紋認証の結果、正規のユーザの指紋情報の入力があった場合に承認があるものと判断する。そして、正規のユーザの承認があると判断された場合にのみ、車両監視装置1に新たなユーザが登録される。
【0052】
図3は、ユーザ登録時の処理を示すフローチャートである。
先ず、マイコン2は、ユーザ登録用スイッチとしてのユーザ用機能SW10がオンされているか否かについて判断する(ステップ201)。そして、ユーザ用機能SW10がオンされている場合には、車両監視装置1は、ユーザ登録モードへと移行する。
【0053】
尚、ユーザ用機能SW10がオンされていない場合には、マイコン2は、以下に示すステップ202〜ステップ206の処理を実行しない。
次に、ユーザ用機能SW10がオンされていると判断された場合、マイコン2は、ユーザ登録予定者に対する指紋入力要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、ユーザ登録予定者に指紋情報の入力を促す(ステップ202)。そして、指紋入力要求に対する指紋情報の入力の有無を判断する(ステップ203)。
【0054】
このステップ203において、所定時間内に指紋情報の入力がなかった場合、即ちタイムオーバーの場合には、ユーザ登録モードは終了し、マイコン2は、以下のステップ204〜ステップ206の処理を実行しない。
【0055】
一方、上記ステップ203において、ユーザ登録予定者の指紋情報の入力があった場合、即ちマイコン2が指紋センサ3から指紋データを受信した場合には、マイコン2は、受信したユーザ登録予定者の指紋データを仮記憶する。
【0056】
次に、マイコン2は、登録承認要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、正規のユーザに対して指紋情報の入力をするよう促し、ユーザ登録予定者のユーザ登録を承認するため指紋認証を求める(ステップ204)。そして、マイコン2は、正規のユーザの指紋情報が入力されたか否かを判断する(ステップ205)。
【0057】
そして、指紋認証の結果、正規のユーザの指紋情報が入力されたと判断された場合、即ち正規のユーザによる承認があると判断された場合には、当該承認されたユーザ登録予定者は、正規のユーザとして車両監視装置1に登録される。
【0058】
詳しくは、マイコン2が指紋センサ3から受信した第1の生体データとしての指紋データが、指紋用メモリ4aに記憶された何れかの指紋データと一致した場合には、マイコン2は、先に仮記憶した第2の生体データとしてのユーザ登録予定者の指紋データを新たな正規のユーザの指紋データとして指紋用メモリ4aに記憶させる。
【0059】
そして、マイコン2は、新たに正規のユーザとして登録されたユーザに関する付帯情報の入力を促すメッセージをディスプレイ8上に表示し、入力された付帯情報を付帯情報メモリ4bへ記憶させる。これにより、ユーザ登録予定者の指紋データが、新たな正規のユーザの指紋データとして登録される(ステップ206)。
【0060】
また、付帯情報メモリ4bへ記憶された正規のユーザに関する付帯情報は、ユーザIF7を操作することによりディスプレイ8上に表示可能となっている。そして、新たに登録された正規のユーザに関する付帯情報として、登録を承認した正規のユーザ(登録承認者)に関する情報も付帯情報メモリ4bに記憶される。尚、登録承認者に関する情報は、指紋認証時に入力された指紋情報及び指紋用メモリ4aに記憶された指紋データに基づき自動的に記憶される。そして、本実施形態では、上記登録承認者については、ユーザ登録の抹消ができない、即ち指紋データ及び付帯情報を消去できないようになっている。
【0061】
これにより、登録承認者に関する情報が付帯情報メモリ4bに記憶保存されるので、登録承認履歴の管理が可能となり、より高度なセキュリティを確保することができるようになっている。
【0062】
一方、指紋認証の結果、入力された指紋情報が正規のユーザのものでなかった場合、即ちマイコン2が指紋センサ3から受信した指紋データが指紋用メモリ4aに記憶された何れの指紋データにも一致しない場合には、ユーザ登録予定者が新たな正規のユーザとして登録されることなくユーザ登録モードは終了する。
【0063】
また、所定時間内に指紋情報の入力がなかった場合、即ちタイムオーバーの場合にも、ユーザ登録モードは終了する。
[特殊モード]
次に、特殊モードについて説明する。
【0064】
実際の車両の使用状態を考慮すると、点検や修理等の場合、正規のユーザ以外の者に対して一時的に車両の利用を許可すべき状況が数多く考えられる。このような場合に、全ての一時利用者を逐一正規のユーザとして登録するのは煩雑であり、車両の利便性が損なわれる。また、ユーザが自分の所有物に係累のない他人の指紋情報(指紋データ)が記憶されるという点も心理的に抵抗感が強い。
【0065】
特殊モードは、上記のような状況が発生した場合に、既に登録された正規のユーザの指紋情報の入力による承認を条件として、所定の期間、カーセキュリティを無効とするモードである。尚、本実施形態では、「所定の期間」を時間で設定するが、車両の走行距離で設定してもよい。
【0066】
図4は、特殊モードにおける処理を示すフローチャートである。
先ず、マイコン2は、既にカーセキュリティが無効となっているか否か、即ち車両監視装置1が既に特殊モードにあるか否かについて判断する(ステップ301)。このステップ301における判断は、セキュリティ無効フラグがセットされているか否かにより行われる。
【0067】
上記ステップ301において、カーセキュリティ有効と判断された場合、次に、マイコン2は、セキュリティ無効SWとしての前記非ユーザ用機能SW11がオンされているか否かについて判断する(ステップ302)。そして、非ユーザ用機能SW11がオンされている場合には、マイコン2は、後述するステップ303以下の特殊モードの設定処理に関するステップを実行する。尚、非ユーザ用機能SW11がオンされていない場合には、マイコン2は、以下に示すステップ303〜ステップ306の処理を実行しない。
【0068】
次に、上記ステップ302において、非ユーザ用機能SW11がオンされていると判断された場合、マイコン2は、セキュリティ無効承認要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、正規のユーザに対し指紋認証を行い特殊モードへの移行を承認するための指紋情報の入力をするよう促す(ステップ303)。そして、マイコン2は、正規のユーザの指紋情報が入力されたか否かを判断する(ステップ304)。
【0069】
次に、指紋認証の結果、正規のユーザの指紋情報が入力されたと判断された場合、即ち正規のユーザによる承認がある場合には、マイコン2は、セキュリティ無効フラグをセットし、車両監視装置1のカーセキュリティーを無効とする(ステップ305)。そして、マイコン2は、当該カーセキュリティーを無効とする所定時間をメモリ4に記憶し、車両監視装置1は、特殊モードへと移行する(ステップ306)。尚、本実施形態では、特殊モードの継続期間としての所定時間は、一定時間であるが、特殊モードへの移行を承認した正規のユーザが例えばユーザIF7を操作して任意に設定可能としてもよい。
【0070】
そして、車両監視装置1が特殊モードに移行することにより、記憶された所定時間内は、指紋認証なしにエンジンの始動等の車両の操作が可能になる。
一方、指紋認証の結果、入力された指紋情報が正規のユーザ以外の者でなかった場合、又は所定時間内に指紋情報の入力がなかった場合には、マイコン2は、上記ステップ305及びステップ306を実行しない。そして、車両監視装置1のカーセキュリティは有効のまま、即ち特殊モードへ移行することなく、マイコン2の実行対象は、特殊モードの設定処理以外の次の処理へと移行する。
【0071】
次に、上記ステップ301において、既に特殊モードにあると判断された場合について説明する。
上記ステップ305及びステップ306において特殊モードに移行した場合、上記ステップ301においては、既に特殊モードにあると判断される。この場合、次に、マイコン2は、特殊モードの継続期間としてメモリ4に記憶された所定時間が既に経過しているか否かについて判断する(ステップ307)。そして、所定時間経過前である場合には、カーセキュリティは無効のまま、特殊モードは継続となる。尚、ステップ306において無効を設定した時刻(開始時間)をメモリ4に記憶し、ステップ307において現在の時刻と開始時刻とを比較して所定時間経過したか否かを判断してもよい。
【0072】
一方、このステップ307において、既に所定時間を経過している場合には、マイコン2は、セキュリティ無効フラグをリセットし、カーセキュリティーを有効とする(ステップ307)。これにより、特殊モードは自動的に終了する。
【0073】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)車両監視装置1は、マイコン2、指紋情報を指紋データとして検出する指紋センサ3及び登録された正規のユーザの指紋データを記憶するメモリ4を備え、マイコン2は、検出された指紋データと記憶された指紋データとを照合し、指紋情報入力者が正規のユーザであるか否かを判断する指紋認証を行う。そして、車両監視装置1は、新たなユーザのユーザ登録を行う際には、既に登録された正規のユーザに対する指紋認証を行い、当該指紋認証による承認がある場合にのみ新たなユーザを登録する。
【0074】
このような構成とすれば、正規のユーザに対する指紋認証をもって新たなユーザの登録承認とするので、高度なセキュリティを確保することができる。また、ユーザによる新たなユーザの登録が可能になるので、利便性を向上させることができる。
【0075】
(2)車両監視装置1は、入力インターフェース及び出力インターフェースを含むユーザIF7を備え、前記メモリ4は、指紋データが記憶される指紋用メモリ4a及び登録された正規のユーザの個々人に関する付帯情報が記憶される付帯情報メモリ4bから構成される。
【0076】
車両監視装置1は、ユーザIF7を構成するディスプレイ8上に前記付帯情報の入力を促すメッセージを表示し、入力された付帯情報は、付帯情報メモリ4bに記憶される。そして、当該付帯情報は、ディスプレイ8上に表示可能とした。
【0077】
このような構成とすれば、登録ユーザに関する付帯情報を閲覧することができるので、ユーザ管理が容易になる。その結果、さらに高いセキュリティを確保することができる。
【0078】
(3)新たに登録された正規のユーザに関する付帯情報として、当該登録を承認した正規のユーザ(登録承認者)に関する情報も付帯情報メモリ4bに記憶される。そして、登録承認者については、ユーザ登録の抹消ができないようになっている。
【0079】
このような構成とすれば、登録承認者に関する情報が付帯情報メモリ4bに記憶保存されるので、登録承認履歴の管理が可能となり。その結果、さらに高いセキュリティを確保することができる。
【0080】
(4)車両監視装置1は、非ユーザ用機能SW11を備え、前記メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態において、非ユーザ用機能SW11がオンされた場合に、指紋データの初期化、即ち入力された指紋情報を最初の正規のユーザの指紋データとして指紋用メモリ4aに記憶する。
【0081】
このような構成とすれば、容易に指紋データの初期化が可能になるので、工場内での車両移動時や車両検査時等における利便性が向上する。また、前記メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態であること及び非ユーザ用機能SW11がオンされることを初期化の条件としたので、悪意ある者による盗難を有効に防止することができる。その結果、高いセキュリティを確保することができる。
【0082】
(5)車両監視装置1は、セキュリティ無効SWとしての非ユーザ用機能SW11がオンされ、且つ既に登録された正規の指紋認証による承認がある場合に、所定期間、カーセキュリティを無効とする特殊モードを有する。
【0083】
このような構成とすれば、車検及び車両の修理時等、正規のユーザ以外の者に一時的に車両の利用を許可すべき状況が生じた場合の利便性を向上させることができる。
【0084】
(6)非ユーザ用機能SW11は、隠しスイッチとした。このような構成とすれば、部外者には操作困難となるので、高いセキュリティを確保することができる。
【0085】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・本実施形態の車両監視装置1では、指紋情報をユーザ認証時の認証対象とする指紋認証を採用したが、掌紋、顔及び虹彩等の個人に特有の生体情報を生体データとして検出し、その認証対象とするその他のバイオメトリックス認証を採用してもよい。
【0086】
・メモリ4は、複数の物理チップから構成されるものであってもよく、一つの物理チップを用いて、そのメモリ領域内に記憶する情報属性毎の記憶領域を確保するものであってもよい。
【0087】
・本実施形態では、付帯情報メモリ4bに登録されたユーザに関する付帯情報を記憶したが、付帯情報は記憶しなくてもよい。
・本実施形態では、EFIシステム6は、マイコン2からのエンジン始動許可信号の受信がある場合にのみエンジン始動可能とし、EFIシステム6に対するエンジン始動許可信号の送信によりカーセキュリティの解除を行った。しかし、セキュリティ方法は、これに限るものではなく、イグニッション電源の供給を制御するものであっても、ブレーキ装置やトランスミッション及びギアを制御するものであってもよい。
【0088】
・本実施形態では、車両監視装置1は、非ユーザ用機能SW11にて、初期化SW及びセキュリティ無効SWの2つのスイッチを操作することとしたが、個別のSWを備えることとしてもよい。
【0089】
・本実施形態では、ユーザ用機能SW10及び非ユーザ用機能SW11は、隠しスイッチとしたが、その形態は、どのような形態であってもよい。例えば、ドアの開閉やブレーキペダルのオンオフ等のみならず、車両の各種スイッチのオンオフの特定の組み合わせにより操作されるものであってもよく、スイッチを隠れた場所に設置しても、ユーザIF7を用いてパスワードを入力する等により操作されるものであってもよい。
【0090】
・また、ユーザ用機能SW10は、隠しスイッチでなくともよく、インストルメントパネル上等、ユーザが視認しやすい場所に設置してもよい。
・本実施形態では、指紋入力要求メッセージ等のユーザへの情報出力は、ディスプレイ8への表示により行うこととしたが、音声によるガイダンスとしてもよい。さらに、音声出力端末としてカーオーディオやラジオ等を利用してもよい。
【0091】
・本実施形態では、車両監視装置1は、メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態において、非ユーザ用機能SW11をオンされることにより、初期化モードへと移行し、これにより、指紋データの初期化を行うことができることとした。しかし、これに限らず、メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態では、自動的に初期化モードへ移行することとしてもよい。
【0092】
・本実施形態では、指紋データの初期化処理において、初期化フラグの有無を判断し「指紋データ初期化済みあるか否か」を判断するステップ101と、メモリ4(指紋用メモリ4a)のビットが全て1であるか否かをもって「指紋データが空であるか否か」を判断するステップ102とを設けた。しかし、これに限らず、ステップ101を廃しステップ102のみをもって「指紋データ初期化済みあるか否か」を判断してもよい。
【0093】
・本実施形態では、指紋データの初期化処理において、指紋入力の有無を判断するステップを設け(ステップ104)、指紋入力がない場合には、以下の指紋データの初期化に関するステップを処理しないこととした。しかし、これに限らず、指紋入力があるまで入力待機状態としてもよい。
【0094】
・ユーザ登録処理において、ユーザ登録予定者の指紋データが既に指紋用メモリ4aに記憶されているか否かを判断するステップを設け、既に指紋用メモリ4aに記憶されている場合には、ユーザ登録モードを終了させることとしてもよい。
【0095】
・ユーザ登録処理において、登録予定者による指紋入力及び正規のユーザによる承認のための指紋入力は、どちらを先に処理してもよい。また、先に承認のための指紋認証をし登録予定者による指紋入力をした後に確認のため再び正規のユーザの指紋認証をしてもよい。
【0096】
・車両監視装置1に登録可能な正規のユーザに制限を設けてもよく、無制限に登録してもよい。また、正規のユーザと当該正規のユーザの承認者に関する情報のみをメモリ4に記憶し、過去のユーザ、即ち承認者の登録承認者の情報を順次抹消することとしてもよい。
【0097】
・本実施形態では、セキュリティ無効SWとしての前記非ユーザ用機能SW11がオンされている場合に、特殊モードの設定処理を行うこととしたが、ユーザ用機能SW10にセキュリティ無効SWとしての機能を持たせてもよい。このような構成とすれば、車検及び車両の修理時等にユーザが特殊モードの設定を行うことができるので利便性が向上する。
【0098】
・特殊モード設定時において、承認者に関する情報をメモリ4に記憶することとしてもよい。また、特殊モード承認者についてはユーザ登録の抹消ができないこととしてもよい。このような構成とすれば、特殊モード承認履歴の管理が可能となるので、さらに高いセキュリティを確保することができる。
【0099】
・本実施形態では、特殊モードの継続期間である所定時間をメモリ4に記憶したが、マイコン2内の記憶領域に記憶してもよい。
・本実施形態では、車両監視装置1が特殊モードにある場合、指紋認証なしにエンジンの始動等の車両の操作が可能になることとした。しかし、これに限らず、特殊モードにある場合には、正規のユーザの承認なしでユーザ登録を可能としてもよい。
【0100】
・本実施形態では、特殊モードは、所定期間経過後に自動終了することとしたが、ユーザの判断により随時終了可能としてもよい。また、この特殊モード終了権限は、正規のユーザのみに認めてもよく、正規のユーザ以外のユーザに認めてもよい。
【0101】
・上記ユーザ登録処理のステップ205及び特殊モード処理のステップ304において、正規のユーザ以外の者の指紋情報が入力された際には、当該正規のユーザ以外の者の指紋データを記憶することとしてもよい。このような構成とすれば、仮に悪意ある者が上記の操作を行った場合には、当該記憶した指紋データは、悪意ある者を特定する情報と利用可能となる。即ち、より高度なカーセキュリティを実現することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、利便性を確保しつつ高度なセキュリティを実現しうる車両監視装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図。
【図2】指紋データの初期化時の処理を示すフローチャート。
【図3】ユーザ登録時の処理を示すフローチャート。
【図4】特殊モードにおける処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 車両監視装置
2 マイコン
3 指紋センサ
4a 指紋用メモリ
4b 付帯情報メモリ
7 ユーザIF(ユーザインターフェース)
8 ディスプレイ
11 非ユーザ用機能SW(非ユーザ用機能スイッチ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両においては、セキュリティ強化の観点から、様々な車両監視装置が提案されており、代表的なものとして、キーと車両との間の無線通信によりIDコードの照合を行い、当該キーが正規のキーであると判断された場合にのみセキュリティを解除しエンジン始動等の操作を可能とするものがある。
【0003】
このような車両監視装置の場合、キーを紛失した場合やキーが盗難された場合には、当該紛失又は盗難されたキーのIDコードを削除し、新たなキーのIDコードを登録する必要がある。通常、キーの登録及び抹消は、専用ツールを用い暗証コードを入力することにより行うが、そのためには、専用ツールのあるサービスディーラーまで車両を移動させる必要がある。さらに、暗証コードを失念した場合には、キーの登録及び抹消ができなくなるという問題がある。
【0004】
また、無線通信によるIDコードの照合という点において、キーと車両との間の無線通信の傍受によりIDコードが解析される可能性があり、悪意ある者によってコピーキーが作成されるおそれがあるという問題がある。
【0005】
そこで、従来、キーシリンダへのマスターキーの挿入を条件として、カーテシスイッチやイグニッションスイッチ等の車両に搭載された各種スイッチのオンオフの組み合わせ操作により、マスターキー又はサブキーの登録及び抹消を行う方法が提案されている。このような構成とすれば、専用ツールを用いることなくキーの登録及び抹消が可能になる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、従来、演算器を用いてIDコードを随時変更(又はローリングコードを付加)しIDコードを複雑化する方法が提案されている。そして、このような構成とすれば、IDコードの解析が困難となるのでより高度なセキュリティを確保することができる(例えば、特許文献2)。
【0007】
【特許文献1】
特許第3229538号公報
【特許文献2】
特許第3191607号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の発明においては、仮に、車両出荷時及びディーラー等で用いられる新規にマスターキーを登録するためのブランクキーが悪意ある者の手に渡るようなことがあれば、極めて容易に車両の盗難が可能になるという問題がある。また、情報技術の進歩により、特許文献2に記載の発明においても、IDコードが解析されコピーキーが作成される可能性を否定することができない。さらに、物理的なキーをユーザ認証の手段として使用する以上、盗難や紛失等により正規のキーが悪意ある者の手に渡った場合には、もはや盗難から車両を守る手段はない。また、現実の車両の使用環境等を鑑みた場合、複数の人間が使用する車両という製品においては、その利便性も無視することはできない。
【0009】
本発明の目的は、利便性を確保しつつ高度なセキュリティを実現しうる車両監視装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、個人固有の生体情報が生体データとして記憶される第1の記憶手段と、個人固有の生体情報を生体データとして検出する検出手段と、前記検出された生体データと前記記憶された生体データとを照合し前記検出された生体データと前記記憶された生体データとが一致する場合にセキュリティを解除するセキュリティ解除手段とを備えた車両監視装置であって、検出された第1の生体データと前記記憶された生体データとを照合し前記第1の生体データと前記記憶された生体データとが一致する場合に承認があると判断する承認手段と、前記承認がある場合に、検出された第2の生体データを前記第1の記憶手段に記憶させる登録手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記第1の記憶手段に記憶された生体データに対応する付帯情報が記憶される第2の記憶手段と、前記付帯情報を入力するための情報入力手段と、前記第2の記憶手段に記憶された付帯情報を出力するための情報出力手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、前記付帯情報は、前記承認手段の判断の基礎とされた生体データに対応する付帯情報の少なくとも一部を含むことを要旨とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、前記第1の記憶手段を初期化するための初期化スイッチと、前記第1の記憶手段が初期化済みであるか否かを判断する初期化判別手段と、前記初期化スイッチがオンされ且つ前記初期化済みではない場合に検出した生体データを前記第1の記憶手段に記憶させる初期化手段とを備えたことを要旨とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、セキュリティ無効スイッチと、前記セキュリティ無効スイッチがオンされ且つ前記承認がある場合に、前記セキュリティを所定期間無効とするセキュリティ無効手段と備えたことを要旨とする。
【0015】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、第1の生体データとして検出された個人固有の生体情報と記憶された生体データが一致する場合に、検出された第2の生体データが記憶されるので、登録されたユーザの承認なしに、新たなユーザが登録されることはない。そのため、高度なセキュリティを確保することができる。また、登録されたユーザによる新たなユーザの登録が可能になるので、利便性を向上させることが可能になる。
【0016】
また、請求項2に記載の発明によれば、記憶された生体データに対応する付帯情報、即ち、登録されたユーザに関する付帯情報が記憶されるとともに、その閲覧が可能になるので、ユーザ管理が容易になる。その結果、さらに高いセキュリティを確保することが可能になる。
【0017】
また、請求項3に記載の発明によれば、承認の判断の基礎となった生体データに対応する付帯情報の一部、即ち登録を承認したユーザに関する情報が記憶保存されるので、登録承認履歴の管理が可能となり、その結果、さらに高いセキュリティを確保することが可能になる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明によれば、第1の記憶手段の初期化が容易になるので、工場内での車両移動時や車両検査時等における利便性が向上する。また、第1の記憶手段が初期化されておらず且つ初期化スイッチがオンされることを初期化の条件としたので、悪意ある者による盗難を有効に防止することができる。その結果、高いセキュリティを確保することが可能になる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明によれば、所定時間セキュリティを無効とすることができるので、一時的に車両の利用を許可すべき状況が生じた場合の利便性を向上させることが可能になる。また、セキュリティ無効スイッチがオンされ且つ第1の生体データとして検出された個人固有の生体情報と記憶された生体データが一致する場合にセキュリティが無効になるので、登録されたユーザの承認なしに、新たなユーザが登録されることはない。そのため、高度なセキュリティを確保することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の概略構成図である。
【0021】
本実施形態の車両監視装置1は、セキュリティ解除手段、承認手段、登録手段、初期化判別手段、初期化手段及びセキュリティ無効手段としてのマイコン2と、検出手段としての指紋センサ3と、メモリ4とを備えている。指紋センサ3は、IF回路(インターフェース回路)5aを介してマイコン2と接続されており、メモリ4もまたマイコン2と接続されている。
【0022】
指紋センサ3は、入力された指紋の特徴、即ち指紋情報を指紋データとして検出するセンサであり、当該検出した指紋データをマイコン2へ送信する。尚、指紋センサ3は、車室内の何れか(例えば、インストルメントパネルやステアリングホイール等)に設置され、指紋情報の入力は、図示しない指紋入力パネルを用いて行われる。
【0023】
メモリ4は、複数の第1の記憶手段としての指紋用メモリ4a及び第2の記憶手段としての付帯情報メモリ4bから構成されている。指紋用メモリ4aには、正規のユーザの指紋データが記憶され、付帯情報メモリ4bには、当該指紋用メモリ4aに指紋データが記憶されたユーザ、即ち車両監視システムにユーザ登録された正規のユーザの個々人に関する付帯情報(氏名、連絡先、所属等)が記憶されている。
【0024】
マイコン2は、指紋センサ3が検出した指紋データとこの指紋用メモリ4aに記憶された正規のユーザの指紋データとを照合し、当該検出した指紋データが何れかの正規のユーザの指紋データと一致するか否かを判断する。
【0025】
つまり、車両監視装置1は、ユーザ認証の手段として、指紋照合により当該検出した指紋データが正規のユーザの指紋データと一致する場合に、指紋情報の入力者を登録された正規のユーザとして認証する指紋認証を採用している。
【0026】
そして、車両監視装置1は、指紋認証により、指紋情報を入力した者が正規のユーザであると認証された場合にのみカーセキュリティを解除し、エンジンの始動や電装機器の使用等の車両の各種操作を可能とする。
【0027】
詳述すると、マイコン2は、IF回路5bを介して車両のEFIシステム6と接続されており、上記指紋認証により、ユーザが正規のユーザであると認証した場合にのみEFIシステム6に対しエンジン始動許可信号を送信する。そして、EFIシステム6は、マイコン2からのエンジン始動許可信号の受信がある場合にのみエンジン始動可能となっている。つまり、予め登録された正規のユーザ以外は、車両のエンジンを始動することができない。
【0028】
また、車両監視装置1は、IF回路5cを介してマイコン2と接続された情報入力手段及び情報出力手段としてのユーザIF(ユーザインターフェース)7を備えている。ユーザIF7は、入力ボタンやキーボード等の入力インターフェース及び表示装置等の出力インターフェースを含み、ユーザによる付帯情報の入力及びユーザへの情報出力に用いられる。
【0029】
本実施形態では、車両監視装置1は、ユーザIF7を構成する表示装置としてのディスプレイ8を備え、ディスプレイ8は、車両のメータパネル9に設置されている。そして、ディスプレイ8は、マイコン2から受け取る指紋認証を促すメッセージや指紋認証の結果及び入力された指紋情報の持主に関する情報等、各種の情報を表示する。
【0030】
尚、ユーザIF7は、カーTVやカーナビ(カーナビゲーション)等を装備する車両にあっては、当該カーナビ等のモニタ及び入力インタフェースを利用するものであってもよい。
【0031】
また、車両監視装置1は、後述する指紋データの初期化時、ユーザ登録時及び特殊モード設定時に使用される複数のスイッチ(SW)を備えている。本実施形態では、車両監視装置1は、ユーザ用機能SW(指紋登録SW)10及び非ユーザ用機能SW(初期化SW及びセキュリティ無効SW)11を備え、これらユーザ用機能SW10及び非ユーザ用機能SW11は、IF回路5d,5eを介してそれぞれマイコン2と接続されている。
【0032】
尚、本実施形態では、ユーザ用機能SW10及び非ユーザ用機能SW11は、セキュリティの確保のため、ドアハンドル等の所定の操作部材を所定の手順に従って操作することによりオン(又はオンオフ)する隠しスイッチとなっている。
【0033】
ユーザ用機能SW10は、ユーザ登録時等、主としてユーザによって使用されるスイッチであり、車両監視装置1は、ユーザ用機能SW10がオンされることにより、後述するユーザ登録モードへと移行する。
【0034】
非ユーザ用機能SW11は、指紋データの初期化時、及び車両のオーナー以外の者(非ユーザ)が車両を利用する必要が生じた場合に特殊モードの設定のために使用されるスイッチである。そして、当該非ユーザ用機能SW11がオンされ、且つ所定の条件が満たされることにより、車両監視装置1は、後述する初期化モード及び特殊モードへと移行する。
【0035】
次に、車両監視装置の初期化モード、ユーザ登録モード及び特殊モードについて説明する。
本実施形態の車両監視装置1は、上記のように、指紋認証により車両の各種操作を可能にするセキュリティモードの他、指紋データ初期化を行うための初期化モード、ユーザ登録を行うためユーザ登録モード、及び所定の条件の下にカーセキュリティを無効にする特殊モードを有している。
【0036】
[初期化モード]
先ず、初期化モードについて説明する。
車両監視装置1は、車両が製造され、バッテリーが車両の電気系統に接続された直後から作動している。即ち、カーセキュリティは、車両製造直後から有効となっている。
【0037】
しかし、この時点ではメモリ4(指紋用メモリ4a)には何者の指紋データも記憶されていないため、全ての指紋データとメモリ4の内容とが不一致である。従って、このままでは、何者もエンジン始動等、あらゆる操作を行うことができない。そのため、正規のユーザを登録するべく指紋用メモリ4aの指紋データを初期化する、即ち何者かの指紋データを正規のユーザの指紋データとして指紋用メモリ4aに記憶させる必要がある。
【0038】
本実施形態では、車両監視装置1は、メモリ4(指紋用メモリ4a)に指紋データが何も記憶されていない状態(メモリ4が空の状態)において、初期化スイッチとしての非ユーザ用機能SW11がオンされることにより初期化モードへ移行するようになっており、これにより指紋データの初期化を行うことができる。
【0039】
図2は、指紋データの初期化時の処理を示すフローチャートである。
先ず、マイコン2は、既に指紋データが初期化済みであるか否かを判断する(ステップ101)。このステップ101における判断は、初期化フラグがセットされているか否かにより行われ、マイコン2は、初期化フラグがセットされている場合に、指紋データ初期化済みと判断し、初期化フラグがセットされていない場合に指紋データ初期化が済んでいないと判断する。
【0040】
そして、マイコン2は、指紋データの初期化が済んでいないと判断した場合のみ初期化モードに移行する、即ち以下に示すステップ102〜ステップ106を実行し、初期化済みの場合にはこれらのステップを実行しない。
【0041】
ステップ101において、指紋データは未だ初期化済みではないと判断された場合、次に、マイコン2は、指紋用メモリ4aの指紋データが空であるか否かを判断する(ステップ102)。
【0042】
このステップ102における判断は、例えば、指紋用メモリ4aのビットが全て1であるか否かにより行われる。そして、マイコン2は、指紋用メモリ4aの全てのビットが1である場合に指紋データが空であると判断し、指紋データが空ではないと判断した場合には、指紋データ初期化済みとみなし、ステップ103〜ステップ106の各処理を実行しない。
【0043】
そして、指紋データ初期化済みとみなされた場合には、初期化モードに移行することなく、マイコン2の実行対象は、指紋データの初期化以外の次の処理へと移行する。つまり、一度、指紋用メモリ4aに指紋データが記憶された後は、車両監視装置1が初期化モードとなることはない。
【0044】
尚、上記ステップ101とステップ102は、実質的に同じ条件分岐処理、即ち指紋データ初期化済みであるか否かについて判断する工程であるが、これは、初期化フラグが消えた場合(又は消された場合等)を考慮したものである。
【0045】
一方、上記ステップ102において、指紋データが空であると判断された場合、車両監視装置1は、初期化モードへと移行し、ステップ103〜ステップ106を実行する。
【0046】
先ず、マイコン2は、指紋入力要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、ユーザに対し指紋情報の入力を促す(ステップ103)。そして、マイコン2は、指紋情報の入力(指紋入力)の有無を判断する(ステップ104)。
【0047】
そして、上記ステップ104において、所定時間内に指紋入力がなかった場合、即ちタイムオーバーの場合、マイコン2は、初期化モードを終了する、即ちステップ105,ステップ106を実行しない。
【0048】
一方、上記ステップ104において指紋入力があった場合、即ちマイコン2が指紋センサ3からの指紋データを受信した場合には、マイコン2は、当該受信した指紋データを前記指紋用メモリ4aに記憶させる(ステップ105)。
【0049】
そして、マイコン2は、当該指紋入力を行ったユーザに関する付帯情報の入力を促すメッセージをディスプレイ8上に表示し、入力された付帯情報を前記付帯情報メモリ4bへ記憶させる。これにより、指紋入力を行ったユーザは最初の正規のユーザとして登録される。次に、マイコン2は、フラグをセットする等の初期化処理を実行する(ステップ106)。
【0050】
そして、上記のように、指紋データの初期化処理を行うことにより、マイコン2は、指紋情報を入力した者を、正規のユーザとして認証し、カーセキュリティを解除することが可能になる。
【0051】
[ユーザ登録モード]
次に、ユーザ登録モードについて説明する。
本実施形態の車両監視装置1では、指紋データを登録した正規のユーザ以外の者に車両の使用を許可する場合、その者のユーザ登録を行う必要がある。その新たにユーザ登録を行う(ユーザを追加する)際には、既に登録された正規のユーザの承認をその登録要件としている。登録の承認は、指紋情報の入力により行い、マイコン2は、指紋認証の結果、正規のユーザの指紋情報の入力があった場合に承認があるものと判断する。そして、正規のユーザの承認があると判断された場合にのみ、車両監視装置1に新たなユーザが登録される。
【0052】
図3は、ユーザ登録時の処理を示すフローチャートである。
先ず、マイコン2は、ユーザ登録用スイッチとしてのユーザ用機能SW10がオンされているか否かについて判断する(ステップ201)。そして、ユーザ用機能SW10がオンされている場合には、車両監視装置1は、ユーザ登録モードへと移行する。
【0053】
尚、ユーザ用機能SW10がオンされていない場合には、マイコン2は、以下に示すステップ202〜ステップ206の処理を実行しない。
次に、ユーザ用機能SW10がオンされていると判断された場合、マイコン2は、ユーザ登録予定者に対する指紋入力要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、ユーザ登録予定者に指紋情報の入力を促す(ステップ202)。そして、指紋入力要求に対する指紋情報の入力の有無を判断する(ステップ203)。
【0054】
このステップ203において、所定時間内に指紋情報の入力がなかった場合、即ちタイムオーバーの場合には、ユーザ登録モードは終了し、マイコン2は、以下のステップ204〜ステップ206の処理を実行しない。
【0055】
一方、上記ステップ203において、ユーザ登録予定者の指紋情報の入力があった場合、即ちマイコン2が指紋センサ3から指紋データを受信した場合には、マイコン2は、受信したユーザ登録予定者の指紋データを仮記憶する。
【0056】
次に、マイコン2は、登録承認要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、正規のユーザに対して指紋情報の入力をするよう促し、ユーザ登録予定者のユーザ登録を承認するため指紋認証を求める(ステップ204)。そして、マイコン2は、正規のユーザの指紋情報が入力されたか否かを判断する(ステップ205)。
【0057】
そして、指紋認証の結果、正規のユーザの指紋情報が入力されたと判断された場合、即ち正規のユーザによる承認があると判断された場合には、当該承認されたユーザ登録予定者は、正規のユーザとして車両監視装置1に登録される。
【0058】
詳しくは、マイコン2が指紋センサ3から受信した第1の生体データとしての指紋データが、指紋用メモリ4aに記憶された何れかの指紋データと一致した場合には、マイコン2は、先に仮記憶した第2の生体データとしてのユーザ登録予定者の指紋データを新たな正規のユーザの指紋データとして指紋用メモリ4aに記憶させる。
【0059】
そして、マイコン2は、新たに正規のユーザとして登録されたユーザに関する付帯情報の入力を促すメッセージをディスプレイ8上に表示し、入力された付帯情報を付帯情報メモリ4bへ記憶させる。これにより、ユーザ登録予定者の指紋データが、新たな正規のユーザの指紋データとして登録される(ステップ206)。
【0060】
また、付帯情報メモリ4bへ記憶された正規のユーザに関する付帯情報は、ユーザIF7を操作することによりディスプレイ8上に表示可能となっている。そして、新たに登録された正規のユーザに関する付帯情報として、登録を承認した正規のユーザ(登録承認者)に関する情報も付帯情報メモリ4bに記憶される。尚、登録承認者に関する情報は、指紋認証時に入力された指紋情報及び指紋用メモリ4aに記憶された指紋データに基づき自動的に記憶される。そして、本実施形態では、上記登録承認者については、ユーザ登録の抹消ができない、即ち指紋データ及び付帯情報を消去できないようになっている。
【0061】
これにより、登録承認者に関する情報が付帯情報メモリ4bに記憶保存されるので、登録承認履歴の管理が可能となり、より高度なセキュリティを確保することができるようになっている。
【0062】
一方、指紋認証の結果、入力された指紋情報が正規のユーザのものでなかった場合、即ちマイコン2が指紋センサ3から受信した指紋データが指紋用メモリ4aに記憶された何れの指紋データにも一致しない場合には、ユーザ登録予定者が新たな正規のユーザとして登録されることなくユーザ登録モードは終了する。
【0063】
また、所定時間内に指紋情報の入力がなかった場合、即ちタイムオーバーの場合にも、ユーザ登録モードは終了する。
[特殊モード]
次に、特殊モードについて説明する。
【0064】
実際の車両の使用状態を考慮すると、点検や修理等の場合、正規のユーザ以外の者に対して一時的に車両の利用を許可すべき状況が数多く考えられる。このような場合に、全ての一時利用者を逐一正規のユーザとして登録するのは煩雑であり、車両の利便性が損なわれる。また、ユーザが自分の所有物に係累のない他人の指紋情報(指紋データ)が記憶されるという点も心理的に抵抗感が強い。
【0065】
特殊モードは、上記のような状況が発生した場合に、既に登録された正規のユーザの指紋情報の入力による承認を条件として、所定の期間、カーセキュリティを無効とするモードである。尚、本実施形態では、「所定の期間」を時間で設定するが、車両の走行距離で設定してもよい。
【0066】
図4は、特殊モードにおける処理を示すフローチャートである。
先ず、マイコン2は、既にカーセキュリティが無効となっているか否か、即ち車両監視装置1が既に特殊モードにあるか否かについて判断する(ステップ301)。このステップ301における判断は、セキュリティ無効フラグがセットされているか否かにより行われる。
【0067】
上記ステップ301において、カーセキュリティ有効と判断された場合、次に、マイコン2は、セキュリティ無効SWとしての前記非ユーザ用機能SW11がオンされているか否かについて判断する(ステップ302)。そして、非ユーザ用機能SW11がオンされている場合には、マイコン2は、後述するステップ303以下の特殊モードの設定処理に関するステップを実行する。尚、非ユーザ用機能SW11がオンされていない場合には、マイコン2は、以下に示すステップ303〜ステップ306の処理を実行しない。
【0068】
次に、上記ステップ302において、非ユーザ用機能SW11がオンされていると判断された場合、マイコン2は、セキュリティ無効承認要求メッセージをディスプレイ8上に表示させ、正規のユーザに対し指紋認証を行い特殊モードへの移行を承認するための指紋情報の入力をするよう促す(ステップ303)。そして、マイコン2は、正規のユーザの指紋情報が入力されたか否かを判断する(ステップ304)。
【0069】
次に、指紋認証の結果、正規のユーザの指紋情報が入力されたと判断された場合、即ち正規のユーザによる承認がある場合には、マイコン2は、セキュリティ無効フラグをセットし、車両監視装置1のカーセキュリティーを無効とする(ステップ305)。そして、マイコン2は、当該カーセキュリティーを無効とする所定時間をメモリ4に記憶し、車両監視装置1は、特殊モードへと移行する(ステップ306)。尚、本実施形態では、特殊モードの継続期間としての所定時間は、一定時間であるが、特殊モードへの移行を承認した正規のユーザが例えばユーザIF7を操作して任意に設定可能としてもよい。
【0070】
そして、車両監視装置1が特殊モードに移行することにより、記憶された所定時間内は、指紋認証なしにエンジンの始動等の車両の操作が可能になる。
一方、指紋認証の結果、入力された指紋情報が正規のユーザ以外の者でなかった場合、又は所定時間内に指紋情報の入力がなかった場合には、マイコン2は、上記ステップ305及びステップ306を実行しない。そして、車両監視装置1のカーセキュリティは有効のまま、即ち特殊モードへ移行することなく、マイコン2の実行対象は、特殊モードの設定処理以外の次の処理へと移行する。
【0071】
次に、上記ステップ301において、既に特殊モードにあると判断された場合について説明する。
上記ステップ305及びステップ306において特殊モードに移行した場合、上記ステップ301においては、既に特殊モードにあると判断される。この場合、次に、マイコン2は、特殊モードの継続期間としてメモリ4に記憶された所定時間が既に経過しているか否かについて判断する(ステップ307)。そして、所定時間経過前である場合には、カーセキュリティは無効のまま、特殊モードは継続となる。尚、ステップ306において無効を設定した時刻(開始時間)をメモリ4に記憶し、ステップ307において現在の時刻と開始時刻とを比較して所定時間経過したか否かを判断してもよい。
【0072】
一方、このステップ307において、既に所定時間を経過している場合には、マイコン2は、セキュリティ無効フラグをリセットし、カーセキュリティーを有効とする(ステップ307)。これにより、特殊モードは自動的に終了する。
【0073】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)車両監視装置1は、マイコン2、指紋情報を指紋データとして検出する指紋センサ3及び登録された正規のユーザの指紋データを記憶するメモリ4を備え、マイコン2は、検出された指紋データと記憶された指紋データとを照合し、指紋情報入力者が正規のユーザであるか否かを判断する指紋認証を行う。そして、車両監視装置1は、新たなユーザのユーザ登録を行う際には、既に登録された正規のユーザに対する指紋認証を行い、当該指紋認証による承認がある場合にのみ新たなユーザを登録する。
【0074】
このような構成とすれば、正規のユーザに対する指紋認証をもって新たなユーザの登録承認とするので、高度なセキュリティを確保することができる。また、ユーザによる新たなユーザの登録が可能になるので、利便性を向上させることができる。
【0075】
(2)車両監視装置1は、入力インターフェース及び出力インターフェースを含むユーザIF7を備え、前記メモリ4は、指紋データが記憶される指紋用メモリ4a及び登録された正規のユーザの個々人に関する付帯情報が記憶される付帯情報メモリ4bから構成される。
【0076】
車両監視装置1は、ユーザIF7を構成するディスプレイ8上に前記付帯情報の入力を促すメッセージを表示し、入力された付帯情報は、付帯情報メモリ4bに記憶される。そして、当該付帯情報は、ディスプレイ8上に表示可能とした。
【0077】
このような構成とすれば、登録ユーザに関する付帯情報を閲覧することができるので、ユーザ管理が容易になる。その結果、さらに高いセキュリティを確保することができる。
【0078】
(3)新たに登録された正規のユーザに関する付帯情報として、当該登録を承認した正規のユーザ(登録承認者)に関する情報も付帯情報メモリ4bに記憶される。そして、登録承認者については、ユーザ登録の抹消ができないようになっている。
【0079】
このような構成とすれば、登録承認者に関する情報が付帯情報メモリ4bに記憶保存されるので、登録承認履歴の管理が可能となり。その結果、さらに高いセキュリティを確保することができる。
【0080】
(4)車両監視装置1は、非ユーザ用機能SW11を備え、前記メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態において、非ユーザ用機能SW11がオンされた場合に、指紋データの初期化、即ち入力された指紋情報を最初の正規のユーザの指紋データとして指紋用メモリ4aに記憶する。
【0081】
このような構成とすれば、容易に指紋データの初期化が可能になるので、工場内での車両移動時や車両検査時等における利便性が向上する。また、前記メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態であること及び非ユーザ用機能SW11がオンされることを初期化の条件としたので、悪意ある者による盗難を有効に防止することができる。その結果、高いセキュリティを確保することができる。
【0082】
(5)車両監視装置1は、セキュリティ無効SWとしての非ユーザ用機能SW11がオンされ、且つ既に登録された正規の指紋認証による承認がある場合に、所定期間、カーセキュリティを無効とする特殊モードを有する。
【0083】
このような構成とすれば、車検及び車両の修理時等、正規のユーザ以外の者に一時的に車両の利用を許可すべき状況が生じた場合の利便性を向上させることができる。
【0084】
(6)非ユーザ用機能SW11は、隠しスイッチとした。このような構成とすれば、部外者には操作困難となるので、高いセキュリティを確保することができる。
【0085】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・本実施形態の車両監視装置1では、指紋情報をユーザ認証時の認証対象とする指紋認証を採用したが、掌紋、顔及び虹彩等の個人に特有の生体情報を生体データとして検出し、その認証対象とするその他のバイオメトリックス認証を採用してもよい。
【0086】
・メモリ4は、複数の物理チップから構成されるものであってもよく、一つの物理チップを用いて、そのメモリ領域内に記憶する情報属性毎の記憶領域を確保するものであってもよい。
【0087】
・本実施形態では、付帯情報メモリ4bに登録されたユーザに関する付帯情報を記憶したが、付帯情報は記憶しなくてもよい。
・本実施形態では、EFIシステム6は、マイコン2からのエンジン始動許可信号の受信がある場合にのみエンジン始動可能とし、EFIシステム6に対するエンジン始動許可信号の送信によりカーセキュリティの解除を行った。しかし、セキュリティ方法は、これに限るものではなく、イグニッション電源の供給を制御するものであっても、ブレーキ装置やトランスミッション及びギアを制御するものであってもよい。
【0088】
・本実施形態では、車両監視装置1は、非ユーザ用機能SW11にて、初期化SW及びセキュリティ無効SWの2つのスイッチを操作することとしたが、個別のSWを備えることとしてもよい。
【0089】
・本実施形態では、ユーザ用機能SW10及び非ユーザ用機能SW11は、隠しスイッチとしたが、その形態は、どのような形態であってもよい。例えば、ドアの開閉やブレーキペダルのオンオフ等のみならず、車両の各種スイッチのオンオフの特定の組み合わせにより操作されるものであってもよく、スイッチを隠れた場所に設置しても、ユーザIF7を用いてパスワードを入力する等により操作されるものであってもよい。
【0090】
・また、ユーザ用機能SW10は、隠しスイッチでなくともよく、インストルメントパネル上等、ユーザが視認しやすい場所に設置してもよい。
・本実施形態では、指紋入力要求メッセージ等のユーザへの情報出力は、ディスプレイ8への表示により行うこととしたが、音声によるガイダンスとしてもよい。さらに、音声出力端末としてカーオーディオやラジオ等を利用してもよい。
【0091】
・本実施形態では、車両監視装置1は、メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態において、非ユーザ用機能SW11をオンされることにより、初期化モードへと移行し、これにより、指紋データの初期化を行うことができることとした。しかし、これに限らず、メモリ4に指紋データが何も記憶されていない状態では、自動的に初期化モードへ移行することとしてもよい。
【0092】
・本実施形態では、指紋データの初期化処理において、初期化フラグの有無を判断し「指紋データ初期化済みあるか否か」を判断するステップ101と、メモリ4(指紋用メモリ4a)のビットが全て1であるか否かをもって「指紋データが空であるか否か」を判断するステップ102とを設けた。しかし、これに限らず、ステップ101を廃しステップ102のみをもって「指紋データ初期化済みあるか否か」を判断してもよい。
【0093】
・本実施形態では、指紋データの初期化処理において、指紋入力の有無を判断するステップを設け(ステップ104)、指紋入力がない場合には、以下の指紋データの初期化に関するステップを処理しないこととした。しかし、これに限らず、指紋入力があるまで入力待機状態としてもよい。
【0094】
・ユーザ登録処理において、ユーザ登録予定者の指紋データが既に指紋用メモリ4aに記憶されているか否かを判断するステップを設け、既に指紋用メモリ4aに記憶されている場合には、ユーザ登録モードを終了させることとしてもよい。
【0095】
・ユーザ登録処理において、登録予定者による指紋入力及び正規のユーザによる承認のための指紋入力は、どちらを先に処理してもよい。また、先に承認のための指紋認証をし登録予定者による指紋入力をした後に確認のため再び正規のユーザの指紋認証をしてもよい。
【0096】
・車両監視装置1に登録可能な正規のユーザに制限を設けてもよく、無制限に登録してもよい。また、正規のユーザと当該正規のユーザの承認者に関する情報のみをメモリ4に記憶し、過去のユーザ、即ち承認者の登録承認者の情報を順次抹消することとしてもよい。
【0097】
・本実施形態では、セキュリティ無効SWとしての前記非ユーザ用機能SW11がオンされている場合に、特殊モードの設定処理を行うこととしたが、ユーザ用機能SW10にセキュリティ無効SWとしての機能を持たせてもよい。このような構成とすれば、車検及び車両の修理時等にユーザが特殊モードの設定を行うことができるので利便性が向上する。
【0098】
・特殊モード設定時において、承認者に関する情報をメモリ4に記憶することとしてもよい。また、特殊モード承認者についてはユーザ登録の抹消ができないこととしてもよい。このような構成とすれば、特殊モード承認履歴の管理が可能となるので、さらに高いセキュリティを確保することができる。
【0099】
・本実施形態では、特殊モードの継続期間である所定時間をメモリ4に記憶したが、マイコン2内の記憶領域に記憶してもよい。
・本実施形態では、車両監視装置1が特殊モードにある場合、指紋認証なしにエンジンの始動等の車両の操作が可能になることとした。しかし、これに限らず、特殊モードにある場合には、正規のユーザの承認なしでユーザ登録を可能としてもよい。
【0100】
・本実施形態では、特殊モードは、所定期間経過後に自動終了することとしたが、ユーザの判断により随時終了可能としてもよい。また、この特殊モード終了権限は、正規のユーザのみに認めてもよく、正規のユーザ以外のユーザに認めてもよい。
【0101】
・上記ユーザ登録処理のステップ205及び特殊モード処理のステップ304において、正規のユーザ以外の者の指紋情報が入力された際には、当該正規のユーザ以外の者の指紋データを記憶することとしてもよい。このような構成とすれば、仮に悪意ある者が上記の操作を行った場合には、当該記憶した指紋データは、悪意ある者を特定する情報と利用可能となる。即ち、より高度なカーセキュリティを実現することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、利便性を確保しつつ高度なセキュリティを実現しうる車両監視装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図。
【図2】指紋データの初期化時の処理を示すフローチャート。
【図3】ユーザ登録時の処理を示すフローチャート。
【図4】特殊モードにおける処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 車両監視装置
2 マイコン
3 指紋センサ
4a 指紋用メモリ
4b 付帯情報メモリ
7 ユーザIF(ユーザインターフェース)
8 ディスプレイ
11 非ユーザ用機能SW(非ユーザ用機能スイッチ)
Claims (5)
- 個人固有の生体情報が生体データとして記憶される第1の記憶手段と、個人固有の生体情報を生体データとして検出する検出手段と、前記検出された生体データと前記記憶された生体データとを照合し前記検出された生体データと前記記憶された生体データとが一致する場合にセキュリティを解除するセキュリティ解除手段とを備えた車両監視装置であって、
検出された第1の生体データと前記記憶された生体データとを照合し前記第1の生体データと前記記憶された生体データとが一致する場合に承認があると判断する承認手段と、
前記承認がある場合に、検出された第2の生体データを前記第1の記憶手段に記憶させる登録手段とを備えたこと、を特徴とする車両監視装置。 - 請求項1に記載の車両監視装置において、
前記第1の記憶手段に記憶された生体データに対応する付帯情報が記憶される第2の記憶手段と、前記付帯情報を入力するための情報入力手段と、前記第2の記憶手段に記憶された付帯情報を出力するための情報出力手段とを備えたこと、
を特徴とする車両監視装置。 - 請求項2に記載の車両監視装置において、
前記付帯情報は、前記承認手段の判断の基礎とされた生体データに対応する付帯情報の少なくとも一部を含むこと、を特徴とする車両監視装置。 - 請求項1〜請求項3のうちの何れか一項に記載の車両監視装置において、
前記第1の記憶手段を初期化するための初期化スイッチと、
前記第1の記憶手段が初期化済みであるか否かを判断する初期化判別手段と、
前記初期化スイッチがオンされ且つ前記初期化済みではない場合に検出した生体データを前記第1の記憶手段に記憶させる初期化手段とを備えたこと、
を特徴とする車両監視装置。 - 請求項1〜請求項4のうちの何れか一項に記載の車両監視装置において、
セキュリティ無効スイッチと、
前記セキュリティ無効スイッチがオンされ且つ前記承認がある場合に、前記セキュリティを所定期間無効とするセキュリティ無効手段と備えたこと、
を特徴とする車両監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071987A JP2004276781A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 車両監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004276781A true JP2004276781A (ja) | 2004-10-07 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004276781A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009128333A (ja) * | 2007-11-28 | 2009-06-11 | Sanyo Electric Co Ltd | カーナビゲーション装置、及びカーナビゲーションシステム |
JP2018207703A (ja) * | 2017-06-07 | 2018-12-27 | 株式会社日立製作所 | 車両ネットワークシステム、端末接続装置、及び端末接続方法 |
JP2019019648A (ja) * | 2017-07-21 | 2019-02-07 | 株式会社竹内製作所 | 作業用車両 |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003071987A patent/JP2004276781A/ja active Pending
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