JP2004276729A - 格納可能な車両用シート及び該車両用シートのための遮蔽構造体 - Google Patents

格納可能な車両用シート及び該車両用シートのための遮蔽構造体 Download PDF

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卓 今城
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Abstract

【課題】使用位置と格納位置の両方において、シートとフロアとの間が良好に遮蔽されるフロア側に格納される車両用シートを提供する。
【解決手段】シート1は、シート本体10と遮蔽部材51とを備えている。シート本体10は、車体のフロア90に取付けられて、前後方向の回動によって使用位置からより下方の格納位置に切り換えられるシートクッション11を備えている。遮蔽部材51は、車体フロア90に回動可能に取付けられており、使用位置のシートクッション11の前部とフロア90との間に延びる第1の遮蔽位置に設けられるとともに、格納位置におけるシート本体10とその前方のフロア90との間に延びる第2の遮蔽位置に切り換え可能となっている。遮蔽部材51により、使用位置と格納位置の両方の位置で、シート本体10とフロア90との間の空間に異物が入り込むのを防ぐことができる。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、着座可能な使用状態と格納状態とに切り換え可能な車両用シートと、このような車両用シートと車体のフロアとの間を他の空間から遮蔽する構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用車の後部シートでは、シート下部から車体のフロアまで延びる遮蔽部材が設けられることがある。遮蔽部材は、シートとフロアとの間を流通する気流の発生やシート下への物品の入り込みを防いだり、シート下部の見栄えを良くしたりする。
ところで、乗用車の後部シートには、後部シートが配置されている空間を物品の収納部としても使用できるように、格納可能に設けられているものがある。このようなシートに設けられる遮蔽部材としては、例えば、シート下部に取付けられる可撓性のシート部材がある(例えば、特許文献1参照。)。この遮蔽部材は、常時はシートから鉛直方向に垂れ下がってフロアまで延びており、シートが格納されているときは、シートの底面に沿うようにシートの底面に下端(自由端)が留められている。
【0003】
【特許文献1】
実開平5−41954号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
格納可能なシートとしては、車体内側面に沿う位置に収納されるタイプの他、フロアに沿うように格納されるタイプもある。このタイプのシートは、折り畳みできる脚によってフロアに支持されており、使用位置と格納位置との間の切り換えで駆動される脚部分やシートの格納位置に相当する使用位置におけるシート下部の空間に異物が入り込まない構造が好ましい。また、このようなシートでは、格納位置に配置されたシート及びその脚は、荷台の下方に位置するため、格納位置でも異物の入り込みを防げることが好ましい。
【0005】
そこで、本発明では、車体のフロア側に格納され、使用位置と格納位置の両方において、シートとフロアとの間が良好に遮蔽される車両用シートを提供することを課題とする。
また、本発明では、車体のフロア側に格納されるシートとフロアとの間を使用位置と格納位置の両方において遮蔽可能な車両用シートのための遮蔽構造体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、着座可能な使用位置と車体面に近接する格納位置とに切り換え可能なシート本体を備える車両用シートであって、シート本体は、前後方向の回動によって使用位置から車体のフロアに近接する格納位置に切り換え可能に車体に取付けられるシートクッションを備え、前記使用位置のシートクッションの前部とフロアとの間に延びる第1の遮蔽位置と、前記格納位置におけるシート本体とその前方のフロアとの間に延びる第2の遮蔽位置とに切り換え可能に設けられる遮蔽部材を備える車両用シートを提供する。
この車両用シートでは、シートクッションが使用位置にあるときに、遮蔽部材がシートクッションの前部とフロアとの間に延びて、シートクッションの下の空間がシートクッション前方の空間から遮蔽される。このため、前方からシートクッションとフロアとの間に異物が入り込むことが回避されている。また、遮蔽部材によってシートクッションの下方が車室内で視認されないようにすることができ、外観品質の低下を回避することが可能である。また、シートクッションが格納位置にあるときは、遮蔽部材がシート本体とその前方のフロアとの間に延びて、シート本体とフロアとの間の隙間がより上方の空間から遮蔽される。このため、格納位置においても、シートとフロアとの間の隙間に異物が入り込むことを回避できる。また、格納位置でも外観品質が向上される。
【0007】
この車両用シートでは、遮蔽部材は、前記シート本体の使用位置と格納位置との切り換えに連動して第1の遮蔽位置と第2の遮蔽位置とに切り換えられる構成とすることができる。この構成では、車両用シートのシート本体の使用位置と格納位置との間の切り換え動作によって遮蔽部材をも切り換えることができ、切り換え作業が簡単となる。また、連動により、使用位置又は格納位置のいずれにおいても、遮蔽部材によって確実にシートクッション又はシート本体とフロアとの間を遮蔽できる。
上述の車両用シートでは、遮蔽部材は車体フロアに回動可能に取付けられており、前記遮蔽部材を第1の遮蔽位置の方向に付勢する付勢部材と、前記遮蔽部材を前記シートクッションに連結して、シート本体の使用位置と格納位置との間の中間位置から格納位置までの位置に対応して遮蔽部材の位置を第2の遮蔽位置側に規制する制御部材とを備える構成とすることができる。この構成では、シート本体が使用位置から格納位置に切り換えられるときは、遮蔽部材はシート本体の移動より遅れて第2の遮蔽位置へ回動によって移動し、シート本体が格納位置から使用位置に切り換えられるときは、シート本体が使用位置に位置するより前に第1の遮蔽位置まで回動する。したがって、遮蔽部材は、移動するシート本体に接することなくシート本体に連動して移動するため、シート本体の移動を妨げるおそれがない。また、遮蔽部材は、第1の遮蔽位置では付勢部材により、第2の遮蔽位置では付勢部材と制御部材との組み合わせによって各位置に力が加わった状態で安定に保持される。したがって、車両の走行時にも、安定に各位置に保持される。
【0008】
また、前記遮蔽部材は、屈曲部を備える板状部材に形成されており、第1の遮蔽位置では屈曲部で曲げられて、第2の遮蔽位置では屈曲部が伸ばされて配置され、第2の遮蔽位置では、シート本体の上面と遮蔽部材と車体のフロアとが平面を成す構成とすることができる。この構成では、使用位置のシート本体におけるシートクッションの前部からフロアまでの長さに比して、格納位置におけるシート本体とフロアとの前側の隙間の長さが長い場合にも、1つの遮蔽部材によって両方の位置の遮蔽が良好に達成される。また、格納位置におけるシート本体の上面、遮蔽部材、及びフロアが平面を成すように形成することで、荷台として利用できるフロア面を構成するフロアとシート本体との間の段差や隙間が低減されて、荷物が積載しやすくなる。
なお、本明細書において「格納位置のシート本体の上面と遮蔽部材と車体のフロアとが平面を成す」とは、格納位置のシート本体の上面、遮蔽部材の上面、フロア表面が同一面上に位置する構成に限定されず、格納位置のシート本体やフロアの上面にボードなどの別部材を設けることによって、遮蔽部材の上面と同一面を成す表面が格納位置のシート本体および/または車体のフロアの上方に形成され得る構成をも含む。
【0009】
さらに、本発明では、格納可能な車両用シートのための遮蔽構造体であって、前後方向の回動によって着座可能な使用位置からより下方の車体面に近接する格納位置まで切り換え可能に車体に取付けられるシートクッションを備えるシート本体に対して、前記使用位置のシートクッションの前部とフロアとの間の空間を遮蔽する第1の遮蔽形態と、前記格納位置における前記シート本体とその前方の車体のフロアとの間の空間を遮蔽する第2の遮蔽形態とに切り換え可能に設けられる遮蔽構造体を提供する。
この遮蔽構造体は、車体のフロアに回動可能に取付けられる遮蔽部材と、前記遮蔽部材を、前記シート本体の使用位置のシートクッションの前部とフロアとの間に延びる第1の遮蔽位置に付勢する付勢部材と、前記遮蔽部材と前記シートクッションとに連結されて、シート本体の使用位置と格納位置との間の中間位置から格納位置までの位置に対応して遮蔽部材の位置を第2の遮蔽位置側に規制する制御部材とを備える構成とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態に関わる格納可能な車両用シートを図1〜9に示す。シート1は、図1に示すように車両の後部座席として設けられるものであり、車体のフロア90に固定されている。シート1は、シート本体10と遮蔽構造体50とを備えている。
【0011】
シート本体10は、シートクッション11と、シートバック21と、ヘッドレスト31とを備えている。
シートクッション11は、着座者の座部を形成する公知の構成である。本実施形態のシートクッション11は、図2に示すように、フレーム12およびフレーム12を被覆して設けられるパッド部12aを有している。シートクッション11は、左右一対の前脚部14と左右一対の後脚部15とを有している。前脚部14及び後脚部15は、それぞれシートクッション11の下部から延びて、フロア90のボディパネル92に固定されており、シートクッション11を支持している。
【0012】
なお、フロア90は、図2に示すように、車体下部を構成するボディパネル92と車室の底部、すなわち乗員の足が載るフロアパネル93とを備えている。フロアパネル93は、ボディパネル92の上方に延びている。ボディパネル92とフロアパネル93との間には、シート本体10の脚部や駆動手段、遮蔽構造体50などを載置できるスペースがある。
【0013】
シートバック21は、着座者の背当て部を形成する公知の構成である。本実施形態のシートバック21は、図2に示すように、フレーム22及びフレーム22を被覆して設けられるパッド部22aを有している。シートバック21は、シートクッション11の後方端部に、リクライニング機構24によって回動可能に連結されている。
【0014】
ヘッドレスト31は、シート本体10に着座した人の頭部の後ろ側を支持可能な部分である。本実施形態のヘッドレスト31は、クッション性を備えるヘッドレスト本体33とヘッドレスト本体33から下方に延びるヘッドレストステー35とを備えている。ヘッドレスト本体33は、図1,2に示すように、上部の前後方向の厚みが大きく、中央から下部にかけては、後部がシートバック21の上部の形状に対応する形状の延出部分33aに形成されている。ヘッドレストステー35は、ヘッドレスト本体33の上部延出部分33aから、延出部分33aの後面に沿って下方へ延びている。ヘッドレストステー35は、シートバック21に内蔵されているヘッドレストサポート(図示せず)で図2に示す上下方向にスライド可能に保持されている。
【0015】
シート本体10は、図2に示す使用位置と図9に示す格納位置とに切り換え可能に設けられている。
使用位置は、乗員が着座できる位置である。図2に示すように、使用位置では、シートクッション11は所定の高さに略水平に配置される。また、シートバック21は、垂直上方より後方に若干傾斜して配置される。ヘッドレスト31は、シートバック21上方の着座者の頭部に対応する高さに配置される。
格納位置は、使用位置でシート本体10が位置する部分を荷台として物品を載置可能にシート本体10が格納される位置である。図9に示すように、格納位置では、シートクッション11はフロア90のボディパネル92に沿うように配置される。シートバック21はシートクッション11の座面側に折り畳まれてシートクッション11と略平行に配置される。また、ヘッドレスト31は延出部分33aがシートバック21の前面に沿って位置し、ヘッドレスト本体33の上部がシートバック21の上面に近接する高さに配置される。
【0016】
シートクッション11は、フロア90に対して回動可能に設けられて使用位置と格納位置との間を移動できるようになっている。シートクッション11の前脚部14及び後脚部15は、それぞれボディパネル92とシートクッション11のフレーム12との連結部分に、シート本体10の前後方向に回動するヒンジを介して取付けられている。
【0017】
シートクッション11は、後脚部15を使用位置にロックする補助部材17を備えている。補助部材17は、一方向に長い板状部材で、一端がフロア90にヒンジを介して連結されており、後脚部15の中間にスライド可能に保持されている。補助部材17は、先端が後脚部15に接する位置で固定可能となっており、これにより後脚部15を使用位置にロックする。
なお、図2に示すロッド19は、後述する駆動手段を構成するスクリューロッドであり、左右一対の前脚部14のボディパネル92に連結されるヒンジ部分を介して前脚部14と連結されている。スクリューロッド19は、使用位置と格納位置の両方において、シートクッション11を安定させる。
なお、シートバック21及びヘッドレスト31には、特に図示しないが、適宜、使用位置または格納位置を安定させる公知のロック機構が設けられる。
【0018】
シート本体10は、手動、あるいはモータ等の電気的な駆動手段によって、使用位置と格納位置とに切り換え可能に設けることができる。本実施形態では、電動式であり、また、シートクッション11、シートバック21、及びヘッドレスト31は連動している。駆動手段は、本願発明と直接関係せず、また公知の手段を利用できるため、詳細な説明を省略する。
【0019】
遮蔽構造体50は、シート本体10とフロア90との間に形成される空間を他の空間から遮蔽する構成である。遮蔽構造体50は、シート本体10の使用位置と格納位置に合わせて遮蔽形態が切り換えられるように設けられている。本実施形態では、図1,2に示すように使用位置のシートクッション11の前部とフロアパネル93との間を塞ぐ第1の遮蔽形態と、図9に示すように格納位置のシート本体10の上部前端(シートバック21の上部裏面)とフロアパネル93との間を塞ぐ第2の遮蔽形態とに切り換えられる。
【0020】
遮蔽構造体50は、フロアパネル93とシート本体10との間を遮蔽する遮蔽部材51を備えている。遮蔽部材51は板状部材で形成されており、本体部53と本体部53の下端(図2,3参照)に回動可能に一体化された屈曲部55とを備えている。
【0021】
本体部53は、図2,5で示すように使用位置のシートクッション11の前部下端からフロアパネル93までの長さより長い長方形の板状に形成されている。本体部53は、図3の紙面奥側が、シート本体10の側端より紙面奥側に突出する長方形の板状の延長部分53bに形成されている。延長部分53bの下部は、フロアパネル93の凸面に沿う四角形状の切欠き部53aに形成されている。
【0022】
屈曲部55は、本体部53の切欠き部53a以外の下端に沿って一体化された長方形の板状部分である。屈曲部55は、本体部53と屈曲部55とを合わせた長さが、図9に示す格納位置のシート本体10の前部(シートバック21の裏面上部)からフロアパネル93までの長さとなる長さに形成されている。屈曲部55は、図9に示す本体部53と同一平面を成す位置から、図3〜5に示すようなシート本体10の前方に向かって回動することができる。
【0023】
遮蔽部材51は、図2,5に示す第1の遮蔽形態では、使用位置のシートクッション11とフロアパネル93との間に延びる第1の遮蔽位置に配置される。また、図9に示す第2の遮蔽形態では、遮蔽部材51は、格納位置のシート本体10の前部(シートバック21の裏面上部)とフロアパネル93との間に延びる第2の遮蔽位置に配置される。遮蔽部材51は、回動によって第1の遮蔽位置と第2の遮蔽位置とに切り換え可能に設けられており、回動ブラケット71と支持ブラケット61とによってフロア90に取付けられている。
【0024】
図4に示すように、回動ブラケット71は、平板状の基部72と基部72から突出する軸受け部73とを備えている。基部72は、本体部53のシート本体10側の面の下部に、ビスなどにより固定される。軸受け部73は、基部72から突出する対を成す板状部74を有している。対を成す板状部74の突出する端部に、軸受け穴75が形成されている。また、軸受け部73の一方の板状部74には、軸受け穴75より上方に、後述する制御部材85を連結するための連結穴77が形成されている。
【0025】
支持ブラケット61は、図3,4に示すように、一対の柱状部64と、柱状部64の下端に一体化された平板状の基部62とを備えている。各柱状部64の先端には、シート本体10の左右方向に貫通する軸受け穴65が形成されている。基部62は、柱状部64に対して垂直であり、図5に示すように、ボディパネル92に、ビスなどを用いて取付けられる。
遮蔽部材51は、図3,4に示すように、一対の柱状部64の間に回動ブラケット71の軸受け部73が配置され、各軸受け穴65,75に1本の回動ピン57が挿入、固定されることにより、回動ピン57を中心に回動可能にフロアパネル93に取付けられている。
【0026】
遮蔽構造体50の第1の遮蔽位置と第2の遮蔽位置との間の切り換えは、手動や電動など公知の方式とすることができる。また、シート本体10とは、別で動く形態でも良いが、シート本体10の使用位置と格納位置との切り換えに連動していることが好ましい。連動する構成では、シート本体10と遮蔽部材51とは、移動時には互いに接触せず、使用位置又は格納位置にあるシート本体10に対してのみ接触するように連動していることが好ましい。具体的には、シート本体10が使用位置から格納位置に向かって回動するのに対して、遅れて遮蔽部材51が第1の遮蔽位置から第2の遮蔽位置に向かって回動し、シート本体10が格納位置に配置されると同時に遮蔽部材51が第2の遮蔽位置に配置される連動機構が好ましい。本実施形態の遮蔽構造体50は、このような連動機構となっており、付勢部材81と制御部材85とを備えている。
【0027】
付勢部材81は、遮蔽部材51を図2,5に示す第1の遮蔽位置に付勢する部材である。本実施形態では、図3,5に示すように、帯状のゴムより成る弾性部材で形成されている。付勢部材81の一端は、遮蔽部材51の屈曲部55のフロア90側の面に固定されている。また、付勢部材81の他端は、遮蔽部材51より前方のフロア90に固定された台座部83に固定されている。付勢部材81は、常に伸展した状態に設けられている。
なお、付勢部材81は、この形態に限定されず、例えば、回動ピン57が通されて軸受け部73と柱状部64との間に設けられるトーションコイルスプリングなど公知の付勢形態とすることができる。
【0028】
制御部材85は、遮蔽部材51をシートクッション11に連結させる部材で、シートクッション11の位置に対応させて遮蔽部材51を第2の遮蔽位置側に移動させる。制御部材85は、種々の変形する部材で形成することができ、例えば、ばねやゴム等の弾性部材でも良いし、ヒンジ等を備える長軸部材や、スライドによって長さ調節できる部材など長さを調節可能な剛体でも良い。また、フィルムなど柔軟性を有する部材で形成しても良い。本実施形態の制御部材85は、紐部材で形成されている。
【0029】
図5に示すように、制御部材85の一端は、回動ブラケット71の軸受け部73に形成された連結穴77に通されて固定されている。また、制御部材85の他端は、シート本体10の前脚部14の中間に取付けられた連結部材87の連結穴87aに通されて固定されている。制御部材85の長さ及び連結部材87の位置は、図7に示す使用位置と格納位置との間の中間位置より使用位置側では制御部材85が弛み、中間位置から格納位置側では制御部材85がぴんと張るように設定されている。さらに、制御部材85及び連結部材87は、格納位置において、遮蔽部材51がフロアパネル93と平行になる位置に配置できるように設定されている。
【0030】
次に、シート本体10と遮蔽構造体50との連動について、図2、6〜9を参照して説明する。
図2では、シート本体10は使用位置に、遮蔽部材51は第1の遮蔽位置に、それぞれ静止している。遮蔽部材51は、付勢部材81の付勢によって本体部53が略垂直に位置するとともに、屈曲部55は、付勢部材81によってより前方に位置するように屈曲している。
【0031】
使用状態から格納状態への切り換えを開始すると、図6に示すように、まず、シート本体10が移動を開始する。すなわち、シートクッション11では、補助部材17が後脚部15から外れてロックが解除される。そして、シートクッション11は、ロッド19を備える駆動手段に駆動されて前脚部14及び後脚部15が両端のヒンジで回動することによって、後方(図示右方向)へ回動する。また、ヘッドレスト31は、シートバック21側にスライドし、シートバック21は、リクライニング機構24回りに前方(図示左方向)に回動する。このとき、遮蔽部材51は、付勢部材81によって第1の遮蔽位置に付勢されており、第1の遮蔽位置に静止している。このため、遮蔽部材51とシートクッション11とが離れる。制御部材85は、第1の遮蔽位置にある遮蔽部材51とシート本体10との間で弛んでいる。
【0032】
シート本体10の移動が進むと、図7に示すように、シートクッション11はより後方に回動し、前脚部14も後方に回動する。そして、図7に示す使用位置と格納位置との中間位置で、連結部材87と遮蔽部材51側とに連結された制御部材85がぴんと張った状態となる。このとき、遮蔽部材51は、付勢部材81によるシート1前方(図示左方向)への付勢により第1の遮蔽位置に位置している。なお、図7では、ヘッドレスト31は格納位置までのスライドが完了し、シートバック21は、さらにシートクッション11に重なるように、シート1前方に回動する。
【0033】
図8に示すように、シートクッション11は、ボディパネル92に沿う位置まで後方に回動を続ける。シートクッション11の回動に伴って連結部材87が後下方に回動する。これにより、遮蔽部材51は、ぴんと張った状態の制御部材85によって後方に引張られ、付勢部材81の付勢に抗して後方へ、すなわち第2の遮蔽位置側へ回動を始める。このとき、シート本体10は、回動が進んでいるため、回動する遮蔽部材51がシート本体10に接触することがない。遮蔽部材51の屈曲部55は、付勢部材81によってシート1の前方に引張られるため、本体部53と屈曲部55との成す角が大きくなる方向に回動する。なお、図8では、シートバック21は、前方への回動が完了してシートクッション11に略平行な格納位置に静止している。
【0034】
図9に示すように、シートクッション11は、ボディパネル92に沿う位置まで回動されて格納位置となり、静止する。このとき、遮蔽部材51は、本体部53のシート1後方側の端部でシート本体10の上面(シートバック21の裏面)と接する位置まで回動が完了し、第2の遮蔽位置に位置して静止する。遮蔽部材51は、第2の遮蔽位置では、全体としてフロアパネル93およびシート本体10の上面と略平面を成している。すなわち、遮蔽部材51の屈曲部55は、略水平に延びる本体部53と略同一平面を成している。遮蔽部材51は、付勢部材81によって前方斜め下方に向かって引張られるとともに、制御部材85によって第1の遮蔽位置側への回動が抑止されている。これにより、遮蔽部材51は、第2の遮蔽位置に安定に保持されている。
なお、図9では、シート本体10の上面に別部材のボード96を配置してシート本体10を保護するとともに、フロアパネル93、遮蔽部材51、及びボード96によって同一平面に形成される荷台を構成している。
【0035】
このシート1は、上述と逆の動作によってシート本体10及び遮蔽構造体50が格納位置から使用位置に切り換えられる。すなわち、遮蔽構造体50は、シート本体10のシートクッション11が上方(前方)への回動を開始することによって、付勢部材81のシート前方への付勢によって制御部材85がぴんと張る位置まで第1の遮蔽位置側に回動し、シート本体10から離れる。そして、制御部材85によって規制されなくなる中間位置(図7)において第1の遮蔽位置への切り換えが完了する。シート本体10は、その後も図6の状態を経て図2の使用位置となるまで移動し、図2の状態となるときに遮蔽部材51に接触する。
【0036】
この車両用のシート1は、シート本体10が使用位置と格納位置のいずれにあるときも、遮蔽構造体50によってシート本体10とフロアパネル93との間の空間が他の空間から遮蔽されている。したがって、かかる空間に異物が入り込むことを良好に抑制できる。また、使用位置及び格納位置のいずれにおいても、遮蔽部材51によってシートクッションの前脚部14、後脚部15や連動機構などが車室内で視認されないように目隠しされ、外観品質が向上される。なお、外観品質は、遮蔽部材51の外側から視認される面にフロアパネル93と同じ表皮材、例えばカーペットなどが付与されることでより効果的に向上させることが可能である。また、シート本体10が使用位置にあるときに、シートクッション11とフロア90との間の空間とシート前方の空間、すなわち着座者の足回りの空間とが遮蔽されるため、足回りに気流が発生することが抑制されている。
【0037】
また、遮蔽構造体50は、フロア90に対して移動(回動)するように設けられることにより、1つの遮蔽部材51により使用位置と格納位置の両方の位置における遮蔽が達成されている。また、遮蔽構造体50が、シート本体10の格納を妨げたり、シート格納時に荷台としての利用で邪魔になったりすることが回避されている。
また、遮蔽構造体50は、シート本体10に連動しているため、遮蔽構造体50を移動可能に設けたことによる使用者の作業行程の増大が防止されている。特に、遮蔽構造体50は、使用位置から格納位置への切り換え、および格納位置から使用位置への切り換えによる移動時にシート本体10に接触しないタイミングで移動するため、シート本体10及び遮蔽構造体50の両方の切り換えが良好且つ確実に行えるようになっている。また、遮蔽部材51は、第1の遮蔽位置及び第2の遮蔽位置のいずれにおいても付勢部材81によって引張り力が加わえられているため、車両の走行などによる振動を受けても所定の位置に安定に保持される。
【0038】
【発明の効果】
車体のフロア側に格納され、使用位置と格納位置の両方において、シートとフロアとの間が良好に遮蔽される車両用シート、および車体のフロア側に格納されるシートとフロアとの間を使用位置と格納位置の両方において遮蔽可能な車両用シートのための遮蔽構造体を提供することにより、フロア側に格納される車両用シートにおいて、いずれの位置に配置されているときもシート下部又はシート格納部に異物が入り込むことを良好に防ぐことができる。また、シート下部とフロアとの間の外観品質を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に関わる格納可能な車両用シートが車両に設けられている様子を示す斜視図である。
【図2】図1の車両用シートの使用位置における側面図である。
【図3】図1の車両用シートの遮蔽構造体の分解斜視図である。
【図4】図3の遮蔽構造体の要部を示す分解斜視図である。
【図5】図1の車両用シートの遮蔽構造体部分を拡大した側面図である。
【図6】図1の車両用シートのシート本体が使用位置から格納位置へ向かって回動する様子を示す側面図である。
【図7】図1の車両用シートのシート本体が図6よりも回動した中間位置を示す側面図である。
【図8】図1の車両用シートのシート本体が図7よりも回動するとともに、遮蔽部材が回動する様子を示す側面図である。
【図9】図1の車両用シートの格納位置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 シート
10 シート本体
11 シートクッション
12 フレーム
12a パッド部
14 前脚部
15 後脚部
17 補助部材
19 ロッド
21 シートバック
22 フレーム
22a パッド部
24 リクライニング機構
31 ヘッドレスト
33 ヘッドレスト本体
33a 延出部分
35 ヘッドレストステー
50 遮蔽構造体
51 遮蔽部材
53 本体部
53a 切欠き部
53b 延長部分
55 屈曲部
57 回動ピン
61 支持ブラケット
62 基部
64 柱状部
65 軸受け穴
71 回動ブラケット
72 基部
73 軸受け部
74 板状部
75 軸受け穴
77 連結穴
81 付勢部材
83 台座部
85 制御部材
87 連結部材
87a 連結穴
90 フロア
92 ボディパネル
93 フロアパネル
96 ボード

Claims (6)

  1. 着座可能な使用位置と車体面に近接する格納位置とに切り換え可能なシート本体を備える車両用シートであって、
    シート本体は、前後方向の回動によって使用位置から車体のフロアに近接する格納位置に切り換え可能に車体に取付けられるシートクッションを備え、
    前記使用位置のシートクッションの前部とフロアとの間に延びる第1の遮蔽位置と、前記格納位置におけるシート本体とその前方のフロアとの間に延びる第2の遮蔽位置とに切り換え可能に設けられる遮蔽部材を備える、車両用シート。
  2. 遮蔽部材は、前記シート本体の使用位置と格納位置との切り換えに連動して第1の遮蔽位置と第2の遮蔽位置とに切り換えられる、請求項1に記載の車両用シート。
  3. 遮蔽部材は車体のフロアに回動可能に取付けられており、
    前記遮蔽部材を第1の遮蔽位置の方向に付勢する付勢部材と、
    前記遮蔽部材を前記シートクッションに連結して、シート本体の使用位置と格納位置との間の中間位置から格納位置までの位置に対応して遮蔽部材の位置を第2の遮蔽位置側に規制する制御部材とを備える、請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記遮蔽部材は、屈曲部を備える板状部材に形成されており、第1の遮蔽位置では屈曲部で曲げられて、第2の遮蔽位置では屈曲部が伸ばされて配置され、第2の遮蔽位置では、格納位置のシート本体の上面と遮蔽部材と車体のフロアとが平面を成す、請求項1から3のいずれかに記載の車両用シート。
  5. 格納可能な車両用シートのための遮蔽構造体であって、
    前後方向の回動によって着座可能な使用位置から車体のフロアに近接する格納位置まで切り換え可能に車体に取付けられるシートクッションを備えるシート本体に対して、前記使用位置のシートクッションの前部と車体のフロアとの間の空間を遮蔽する第1の遮蔽形態と、前記格納位置における前記シート本体とその前方のフロアとの間の空間を遮蔽する第2の遮蔽形態とに切り換え可能に設けられる、遮蔽構造体。
  6. 車体のフロアに回動可能に取付けられる遮蔽部材と、
    前記遮蔽部材を、前記シート本体の使用位置のシートクッションの前部とフロアとの間に延びる第1の遮蔽位置に付勢する付勢部材と、
    前記遮蔽部材と前記シートクッションとに連結されて、シート本体の使用位置と格納位置との間の中間位置から格納位置までの位置に対応して遮蔽部材の位置を第2の遮蔽位置側に規制する制御部材と
    を備える、請求項5に記載の遮蔽構造体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006006158B3 (de) * 2006-02-10 2007-03-29 Faurecia Autositze Gmbh Vorrichtung zum Abdecken eines Spaltes zwischen einem Sitzteil und einem Boden eines Fahrzeugs
WO2021187496A1 (ja) * 2020-03-17 2021-09-23 テイ・エス テック株式会社 乗物用シート

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