JP2004275529A - 遊技用装置及びスロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技媒体を投入する手間がなく、スロットマシンの稼働率の低下を防止することが出来る遊技用装置及びスロットマシンを提供すること。
【解決手段】スロットマシンに対応して設けられる遊技用装置は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で、該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換してクレジット数として記憶させるとともに、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときにスロットマシンから出力される所定値到達情報が到達情報入力手段に入力があったときに、遊技用価値への変換処理を停止する変換処理停止手段を備える。
【選択図】 図5
【解決手段】スロットマシンに対応して設けられる遊技用装置は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で、該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換してクレジット数として記憶させるとともに、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときにスロットマシンから出力される所定値到達情報が到達情報入力手段に入力があったときに、遊技用価値への変換処理を停止する変換処理停止手段を備える。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記録された記録情報から特定される遊技者所有の有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換可能な遊技用装置及び該遊技用装置に対応して設けられ、変換された遊技用価値をクレジット数として記憶し、該記憶されたクレジット数を使用することで遊技を行うことが可能なスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技用装置及びスロットマシンとしては、例えば遊技用装置としてのカードユニットに受け付けられた記録媒体としてのカードに記録された記録情報から特定される遊技者所有の有価価値の大きさから、所定の大きさの有価価値がクレジット数として変換されて、スロットマシンに設けられたクレジット数記憶手段に加算記憶されるようになっているもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3346778号公報(第5−6頁、第1−2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のカードユニット及びスロットマシンにあっては、特に所定の大きさの有価価値がクレジット数として加算記憶される際に、所定の大きさの有価価値を全てクレジット数として加算記憶できる場合はよいが、例えば加算記憶途中でクレジット数として加算記憶可能な上限値を超えてしまう場合には、その超過分が遊技に使用される遊技媒体(例えばメダル)にて払出されるようになっていたため、この超過分として払出されたメダルをクレジット数として加算記憶したり、あるいは賭数の設定等に使用するときに遊技者がメダルを投入する必要が生じるため、手間がかかるとともに、これらメダル投入を行うことでスロットマシンの稼働が低下するといった問題を有していた。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技媒体を投入する手間がなく、スロットマシンの稼働率の低下を防止することが出来る遊技用装置及びスロットマシンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技用装置は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換するための変換処理を行う変換処理手段と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を有するスロットマシンに対応して設けられる遊技用装置であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報が入力される到達情報入力手段と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があったときに前記変換処理を停止する変換処理停止手段と、を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があったときに変換処理停止手段により変換処理が停止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0007】
本発明の遊技用装置は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換するための変換処理を行う変換処理手段と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を有するスロットマシンに対応して設けられる遊技用装置であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達しているときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報が入力される到達情報入力手段と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があるときに前記変換処理を禁止する変換処理禁止手段と、を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達しているときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があるときは、変換処理禁止手段により変換処理が禁止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ないにもかかわらず変換処理が行われ、変換された遊技用価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0008】
本発明の遊技用装置は、前記読み出し手段にて記録情報の読み出しを行うために前記記録媒体を受け付ける記録媒体受付手段と、
該記録媒体受付手段にて受付中の記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段と、を備え、
前記変換処理手段は、予め定められた最小単位の有価価値を遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換するとともに、前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換のときには、該最小単位未満の有価価値を、前記到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力の有無に関わらず前記遊技用価値に変換する処理を行うことが好ましい。
このようにすれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0009】
本発明の遊技用装置は、前記変換処理を行うことが可能であるか否かを判定する判定手段と、
該判定手段の判定結果に基づいて前記変換処理を行うことが可能であるか否かを報知する報知手段と、を備えることが好ましい。
このようにすれば、記録媒体に記録された有価価値の大きさのクレジット数への変換が不可能な状態にあるときに前記変換処理が行われることを防止出来るばかりか、変換処理を行うことが可能であるか否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0010】
本発明のスロットマシンは、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされ、
遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出し、該読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換する変換処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、前記遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を備えるスロットマシンであって、
前記遊技用装置により変換された前記遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算するクレジット数加算手段と、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記クレジット数が所定値に到達したと判定したときに、前記遊技用装置に対して前記クレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報を出力する加算不可情報出力手段と、を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときに、遊技用装置に対してクレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報を出力することで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値の変換処理を停止させることが可能となり、これにより前記超過分の有価価値が遊技用価値に変換されて例えば遊技媒体等として払出すこと等を回避することが出来るため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0011】
本発明のスロットマシンは、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、
前記加算不可情報出力手段は、前記判定手段により、前記クレジット数記憶手段に記憶された現在のクレジット数に前記最小単位の有価価値に対応する遊技用価値を加算することで前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限を越えてしまう値に到達すると判定したときに前記加算不可情報を出力することが好ましい。
このようにすれば、変換処理によって、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0012】
本発明のスロットマシンは、前記記録情報の読み出しを行うために受け付けた前記記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段を備えるとともに、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、
前記遊技用価値を遊技媒体として払い出す遊技媒体払出手段を備え、
前記判定手段は、前記クレジット数が前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限値に到達したか否かを判定し、
前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換であるため、該未変換の有価価値が前記遊技用装置により遊技用価値に変換されたときに、前記クレジット数加算手段が、前記クレジット数が前記上限値に到達するまで前記変換された遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算し、前記遊技媒体払出手段が、前記変換された遊技用価値のうち前記クレジット数の上限値を超える遊技用価値に相当する数の遊技媒体を払い出すことが好ましい。
このようにすれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0013】
本発明のスロットマシンは、前記クレジット数加算手段により前記変換された遊技用価値をクレジット数として加算可能であるか否かを報知する報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能である否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0014】
本発明のスロットマシンの前記クレジット加算手段は、前記可変表示装置の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中でも前記変換された遊技用価値をクレジット数に加算可能であることが好ましい。
このようにすれば、可変表示装置の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中においてクレジット加算処理が出来なくなる場合に比べ、スロットマシンの稼働を効果的に向上させることが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
本発明が適用された遊技用装置及びスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1には、本実施例におけるスロットマシン1及びスロットマシン1に並設される遊技用装置としてのカードユニット2の全体正面図が示されている。
【0017】
スロットマシン1の前面中央部には、スロットマシン内に設けられ、複数の図柄が外周に配列されたリール102L、102C、102Rを透視可能な透視窓101、クレジット表示部103等が形成された遊技パネル101が設けられている。尚、遊技パネル101にはその他の表示部も設けられているが、ここでの詳細な説明は省略する。
【0018】
クレジット表示部103は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値として後述するクレジット記憶部152(図2参照)に記憶されているメダル数である。本実施例では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル50枚分とされている。
【0019】
遊技パネル101の下方には、前方に突出するように操作部104が形成されており、この操作部8には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部109や1枚BETボタン105、MAXBETボタン106、精算ボタン107、貸出ボタン111、返却ボタン112、ストップボタン114L、114C、114R、スタートレバー108、度数表示部110、貸出可表示部113、等が設けられている。また、スロットマシン1の前面下部には、メダルが払出されるメダル払出穴115が設けられている。
【0020】
1枚BETボタン105は、クレジットを使用してメダルを1枚分賭ける際に押圧するボタンであり、MAXBETボタン106は、1ゲームにおいて許容される賭数の最大数(本実施例ではメダル3枚分)をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。
【0021】
精算ボタン107は、クレジット記憶部152(図2参照)に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン107の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴115から払出されるようになっている。
【0022】
スタートレバー108は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー108を操作することにより各リール102L、102C、120Rの回転が開始される。
【0023】
ストップボタン114L、114C、114Rは、ゲームが開始した後にリール102L、102C、120Rの回転を停止させる際に操作するボタンである。
【0024】
度数表示部110は、並設されるカードユニット2の後述するカード挿入口205に挿入されたプリペイドカードから読み出された度数が表示される表示部である。
【0025】
貸出ボタン111は、度数表示部110に表示された度数、すなわちカードユニット2に挿入された後述するプリペイドカードより読み出された遊技者所有の有価価値としての度数を使用してメダル(クレジット)の貸出を行う際に押圧するボタンであり、返却ボタン112は、カードユニット2に挿入中のプリペイドカードを返却する際に押圧操作されるボタンである。なお、本実施例における1度数はメダル5枚に相当する。
【0026】
貸出可表示部113は、メダル(クレジット)の貸出が有効か否か(前記度数から変換されたメダル数をクレジットとして加算可能か否か)を表示する表示部であり、メダル(クレジット)の貸出が有効なときに内部に設けられた貸出可LED147(図2参照)が点灯する。
【0027】
スロットマシン1の内部には、メダル投入部109から投入されたメダルを後述する払出装置148(図2参照)に導く投入メダルセレクタ(図示略)が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴115から返却される。
【0028】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする流路切替ソレノイド145(図2参照)が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド145は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ144(図2参照)により検出された後、払出装置148(図2参照)内に貯留される。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド145の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴115から返却される。
【0029】
また、スロットマシン1の内部には、前述したリール102L、102C、102Rが設けられているとともに、これら各リールを各々独立して回転、停止させるためのリールモータ124L、124L、124R(図2参照)並びに各リールの基準位置を検出するリールセンサ123L、123L、123R(図2参照)が設けられており、これらリールセンサ123L、123L、123Rにより所定の図柄の停止位置を導出できるようになっている。
【0030】
また、スロットマシン1の内部には、メダル投入部109から投入されたメダルを貯留する貯留部(図示略)を有する払出装置148(図2参照)が設けられており、払出装置148(図2参照)の駆動により貯留部に貯留されたメダルをメダル払出穴115から払い出せるようになっている。
【0031】
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【0032】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部109から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはMAXBETボタン106、または1枚BETボタン105を押圧すれば良い。
【0033】
そして賭数が設定された時点でスタートレバー108の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【0034】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー108を押圧操作すれば、各リール102L、102C、102Rが回転し、透視窓101には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール102L、102C、102Rが低速回転となることで各ストップボタン114L、114C、114Rの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン114L、114C、114Rを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓101には、図柄が導出表示される。
【0035】
そして全てのリール102L、102C、102Rが停止された時点で各リールに導出表示された図柄の組合せが予め定められた入賞態様となった場合には、当該入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、クレジット加算できなかった枚数分のメダルが直接メダル払出穴115から払い出される。
【0036】
カードユニット2の前面には、図1に示すように、多機能表示部201、方向指示表示部202、貸出可表示部203、挿入中表示部204が設けられている。
【0037】
多機能表示部201は、内部に設けられた多機能LED211(図2参照)の発光態様によりカードユニット2の動作状況等が報知される。方向指示表示部202は、対応するスロットマシン1の連結方向を示す表示部であり、スロットマシン1と接続されている場合に内部に設けられた方向指示LED212(図2参照)が点灯する。貸出可表示部203は、メダル(クレジット)の貸出が有効か否か(前記プリペイドカードの度数をメダル数に変換可能か否か)を表示する表示部であり、メダル(クレジット)の貸出が有効なときに内部に設けられた貸出可LED213(図2参照)が点灯する。挿入中表示部204は、後述するプリペイドカードが挿入中か否かを表示する表示部であり、プリペイドカードが挿入中である場合に内部に設けられた挿入中LED214(図2参照)が点灯する。
【0038】
また、カードユニット2の前面における挿入中表示部204の下方には、遊技者所有の有価価値としての度数が記録された記録媒体の一例であるプリペイドカードを挿入するためのカード挿入口205が設けられている。カード挿入口205は、内蔵されるカードリーダライタ215(図2参照)に連設されており、このカード挿入口205を介してプリペイドカードをカードリーダライタ215に挿入可能とされている。
【0039】
図2は、スロットマシン1並びにカードユニット2に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。
【0040】
スロットマシン1には、主に遊技状態の制御を行うメイン制御基板130と、メダルやクレジット、すなわちゲームを行うために使用される遊技用価値に関連する制御を行うサブ制御基板150と、が設けられており、これらメイン制御基板130とサブ制御基板150とは双方向通信可能に接続されている。
【0041】
メイン制御基板130には、スタートスイッチ121、ストップスイッチ122L、122C、122R、リールセンサ123L、123C、123R、リールモータ124L、124C、124Rが各々接続されている。
【0042】
メイン制御基板130に接続されたスイッチのうち、スタートスイッチ121はスタートレバー108の操作を検出するスイッチであり、ストップスイッチ122L、122C、122Rは、ストップボタン114L、114C、114Rの操作を検出するスイッチである。
【0043】
メイン制御基板130には、図2に示すように、メイン制御部131や、メイン制御基板130に接続されたスイッチやセンサを検出するためのスイッチ回路132、リールモータ124L、124C、124Rの駆動制御を行うためのモータ駆動回路133等が搭載されている。
【0044】
メイン制御部131は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート等が内蔵されたマイクロコンピュータにて構成されており、メイン制御基板130に接続されたスイッチやセンサの検出信号や、サブ制御基板150から送信された各種コマンドを受けてゲームを進行するための各種の制御、具体的には、賭数の設定やリールの回転、停止等の制御を行う。
【0045】
サブ制御基板150には、1枚BETスイッチ141、MAXBETスイッチ142、精算スイッチ143、投入メダルセンサ144、流路切替ソレノイド145、クレジット表示器146、貸出可LED147、払出装置148が各々接続されている。
【0046】
サブ制御基板150に接続されたスイッチ、センサのうち、1枚BETスイッチ141は1枚BETボタン105の操作を検出し、MAXBETスイッチ142はMAXBETボタン106の操作を検知するスイッチであり、精算スイッチ143は、精算ボタン107の操作を検出するスイッチであり、投入メダルセンサ144は、メダル投入部109に投入されたメダルを検出するセンサである。
【0047】
サブ制御基板150に接続されたクレジット表示器146はクレジット表示部103を構成する表示器である。
【0048】
また、サブ制御基板150には、前述した流路切替ソレノイド145、貸出可LED147、払出装置148等の各種電気部品が配線接続されている。
【0049】
サブ制御基板150には、図2に示すように、サブ制御部151や、クレジットを記憶するためのクレジット記憶部152、サブ制御基板150に接続されたスイッチやセンサを検出するためのスイッチ回路153、サブ制御基板150に接続された表示器やLEDを駆動するための表示器・LED駆動回路154、流路切替ソレノイド145を駆動するためのソレノイド駆動回路155、払出装置を駆動するための払出駆動回路156、カードユニット2に設けられた後述するカードユニット制御基板220に搭載されるカードユニット制御部221と、の間で各種情報の入出力を行うための外部入出力回路157等が搭載されている。
【0050】
サブ制御部151は、メイン制御部131と同様にマイクロコンピュータにて構成されており、サブ制御基板130に接続されたスイッチやセンサの検出信号や、メイン制御基板130から送信された各種コマンドを受けて各種の制御、具体的には、賭数の設定を指示する旨のコマンドをメイン制御基板130に送信する制御や、クレジット記憶部152に記憶されたクレジットの加減算を行う制御、払出装置148によりメダルの払出を行う制御を行う。更に、本実施例においてサブ制御部151は、カードユニット2に搭載されているカードユニット制御基板からの要求に基づいてメダルの貸出を行うための制御を行う。
【0051】
カードユニット2には、カードユニット制御基板(以下CU制御基板と称す)220が内蔵されており、CU制御基板220は、対応するスロットマシン1のサブ制御基板150と接続され、サブ制御基板150に搭載されたサブ制御部151との間で各種情報の送受が可能とされている。
【0052】
スロットマシン1に設けられた貸出スイッチ231、返却スイッチ232、度数表示器233は、サブ制御基板150を介してCU制御基板220に接続されている。
【0053】
CU制御基板220には、多機能LED211、方向指示LED212、貸出可LED213、挿入中LED214、カードリーダライタ215が各々接続されている。
【0054】
サブ制御基板150を介してCU制御基板220に接続された貸出スイッチ231は、貸出ボタン111の操作を検知するスイッチであり、返却スイッチ232は、返却ボタン112の操作を検知するスイッチであり、度数表示器233は、度数表示部113を構成する表示器である。
【0055】
CU制御基板220に接続されたカードリーダライタ215は、前述したプリペイドカードの記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
【0056】
CU制御基板220には、図2に示すように、カードユニット制御部(以下CU制御部と称す)221や、CU制御基板220に接続されたスイッチを検出するためのスイッチ回路222、CU制御基板220に接続された表示器やLEDを駆動するための表示器・LED駆動回路223、サブ制御基板150に搭載されるサブ制御部151と、の間で各種情報の入出力を行うための信号入出力回路224等が搭載されている。
【0057】
CU制御部221は、メイン制御部131やサブ制御部151と同様にマイクロコンピュータに構成されており、直接またはサブ制御基板150を介してCU制御基板220に接続されたスイッチの検出信号や、対応するスロットマシン1のサブ制御基板150におけるサブ制御部151との各種情報のやり取りに基づいて、プリペイドカードから読み出された度数を使用してゲームに使用可能な遊技用価値としてのメダル(クレジット)に変換するための制御、すなわち対応するスロットマシン1にメダルの貸出を行わせるための制御を行う。
【0058】
具体的には、サブ制御部151との間で各種信号の入出力を行うようになっており、サブ制御部151からは、貸出が可能である旨を示す台READY信号(貸出可能信号(SRDY))と、メダル貸に伴うメダルの貸出が完了した旨を示す台端末貸出完了信号(メダル貸完了信号(EXS))と、クレジット数が所定値(本実施例では46)に到達した旨を示す加算不可信号(所定値到達情報)と、がCU制御部221に入力されるようになっている。なお、前記加算不可信号は、サブ制御部151が現在のクレジット数に後述する最小単位の有価価値(1度数)に対応する遊技用価値(メダル5枚分)を加算することで前記クレジット記憶部152に記憶可能なクレジット数の上限(「50」)を越えてしまう値に到達すると判定したときに出力する信号であるため、本実施例においてはクレジット数が「46」に到達した時点で出力されることになる。
【0059】
CU制御部221からは、メダル貸処理中である旨を示すカードユニットREADY信号(メダル貸処理信号(MRDY))や、プリペイドカードから読み出された度数をクレジットとして加算(変換)処理する際の最小単位(1度数分)に相当する貸メダルの貸出要求を示す台端末貸出要求完了確認信号(クレジット加算要求信号(MRQ))、カードユニット2が接続されている旨を示すカードユニット接続確認信号(VL)等がサブ制御部151に入力されるようになっている。
【0060】
また、度数表示器233、貸出スイッチ231、返却スイッチ232は、サブ制御基板150並びに信号ケーブルを介してCU制御基板220に接続されており、貸出スイッチ231や返却スイッチ232の検出信号がCU制御部221に入力されるとともに、CU制御部221から出力された表示制御信号が度数表示器233に入力されることで、該度数表示器233の表示制御が実施されるようになっている。
【0061】
なお、本実施例においては、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚分のメダル数がクレジットとしてクレジット加算される処理が5回繰返し実施されて、5度数(1度数×5回)に相当する25枚のメダルが貸出されるようになっている。
【0062】
図3には、サブ制御部151とCU制御部221との信号の送受状況並びに各部の動作状況の一例を示すタイミングチャートが示されている。メダルの貸出処理を実施可能な状態であり、かつ、入賞の発生等に伴うメダルの払出を行っていない状態においては、サブ制御部151からCU制御部221に出力されるSRDY信号はon、EXS信号はoffとされており、CU制御部221から出力されるMRDY信号、MRQ信号はoffとされている。
【0063】
この状態で、例えば貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、メダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとし(T1)、続いてメダル貸要求を示すMRQ信号をonとする(T2)。次いで、メダル貸要求を了解した旨を示すEXS信号のonを検出すると(T3)、貸出指示を示すMRQ信号をoffとし(T4)、該貸出指示に基づいてスロットマシン1がメダル貸を開始し、当該メダル貸動作が完了した旨を示すEXS信号のoffを検出すると(T5)、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQをonとするようになっており、これらMRQ信号のon/off制御を、1回のメダル貸出操作により貸出す度数(5度数)に達するまで繰返し実施する。
【0064】
そして、例えば最後(5回目)に行ったMRQ信号のon/off制御の終了後にEXS信号のoffを検出すると同時に、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した旨を示す加算不可信号のonを検出すると(T6)、メダル貸処理要求の終了を示すためにMRDY信号をoffとして(T7)、貸出スイッチ231の検出に伴う処理を終了するようになっている。
【0065】
また、サブ制御部151では、MRDY信号のonを検出している状態で、メダル貸要求を示すMRQ信号のonを検出すると(T2)、EXS信号をonとして(T3)、1回のメダル貸要求に基づくメダル5枚分のクレジット加算を実施した後にEXS信号をoffとする(T5)制御を行う。すなわち、CU制御部221からMRDY信号のonを検出している状態で、MRQ信号のonが検出される毎にメダル5枚分のクレジット加算が実施されるようになっている。
【0066】
次に、図4のタイミングチャートに基づいて、サブ制御部151とCU制御部221との信号の送受状況並びに各部の動作状況の他の一例を説明する。例えば貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、メダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとし(T1)、続いてメダル貸要求を示すMRQ信号をonとする(T2)。次いで、メダル貸要求を了解した旨を示すEXS信号のonを検出すると(T3)、貸出指示を示すMRQ信号をoffとし(T4)、該貸出指示に基づいてスロットマシン1がメダル貸を開始し、当該メダル貸動作が完了した旨を示すEXS信号のoffを検出すると(T5)、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQをonとするようになっており、これらMRQ信号のon/off制御を、1回のメダル貸出操作により貸出す度数(5度数)に達するまで繰返し実施する。
【0067】
このようにCU制御部221は、MRQをonとする前に毎回クレジット加算不可信号の入力を監視している。そして、MRQ信号のon/off制御の終了後においてEXS信号のonを検出している間に、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した旨を示す加算不可信号のonを検出すると(T6)、EXS信号のoffを検出すると同時にメダル貸処理要求の終了を示すためにMRDY信号をoffとして(T7)、貸出スイッチ231の検出に伴う処理を終了するようになっている。つまり、プリペイドカードの度数をメダル数に変換する処理を停止する。
【0068】
また、サブ制御部151では、MRDY信号のonを検出している状態で、メダル貸要求を示すMRQ信号のonを検出すると(T2)、クレジット加算が可能であればEXS信号をonとして(T3)、MRQのoffでクレジット加算を開始し(T4)、1回のメダル貸要求に基づくメダル5枚分のクレジット加算を実施した後にEXS信号をoffとする(T5)制御を行う。すなわち、CU制御部221からMRDY信号のonを検出している状態で、MRQ信号のonが検出される毎にメダル5枚分のクレジット加算が実施されるようになっている。
【0069】
このように、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が5回繰返される前の段階、例えば4回目のクレジット加算要求に応じて5枚分のクレジット加算処理が行われている間、もしくは5枚分のクレジット加算処理が終了したときに、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した時点で加算不可信号がCU制御部221に入力されると、CU制御部221は1回のメダル貸操作にて貸出す5度数分の貸出が完了する前の段階であっても、以後MRQ信号を出力することなくメダル貸処理を停止する。
【0070】
このようにするのは、1回のメダル貸操作に応じて行われるクレジットの加算処理中においてクレジット数が所定値である「46」に到達した場合、次回のMRQ信号に応じて1単位(5枚分)のクレジット加算処理行われると、5枚に相当するメダル枚数がクレジット数としてクレジット加算処理の途中でクレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」を超過することになり、クレジット加算することが出来なくなるからである。
【0071】
このように、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理を繰返し行うことにより、所定度数分(5度数)のメダルの貸出を行う場合においては、クレジット数としてクレジット記憶部152に記憶可能な上限値「50」から、メダル貸の1単位に相当する1度数(5枚)を減算することにより算出される値「45」を超える数値「46」を所定値とし、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した時点で所定値到達情報としての加算不可信号がサブ制御部151から出力されてCU制御部221に入力され、以後、クレジット数が前記所定値である「46」以下になって加算不可信号の入力がなくなるまでCU制御部221からMRQ信号が出力されることがない。
【0072】
ここで、図4にて説明した状況の具体例を図5のフローチャートに基づいて説明すると、例えばCU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出したとき(図4の(T1)参照)において、度数表示部110に表示されている度数が「10」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「28」である場合(図5参照)、CU制御部221からMRQ信号が出力され、サブ制御部151は、該MRQ信号に基づいて1度数に相当するクレジット数(メダル5枚分)の加算処理を実施するとともに、クレジット記憶部152に記憶されたクレジット数が所定値である「46」に達したか否かを判定し、クレジット表示器146にて表示している数値を「33」に表示更新してEXS信号をoffとする。このEXS信号のoffを検出したCU制御部221は、度数表示器233にて表示している数値を「09」に表示更新する。
【0073】
以下、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が繰返され、4回目の加算処理の実施中においてクレジット数が「46」に到達したと判定した時点(図4の(T6)参照)で、サブ制御部151からクレジット加算不可信号が出力され、この4回目の加算処理の終了をもって、1回の貸出ボタン操作に伴う変換処理が停止されることになる。
【0074】
よって、メダル貸の1単位に相当する5枚分全てをクレジット記憶部152に記憶することが出来ない状況で、サブ制御部151によりメダル貸出処理が必要以上に行われることはなく、これにより超過分のクレジット数を例えば遊技媒体であるメダルとして払出す必要等が生じることがないため、遊技者がメダルを使用して遊技を行うこと等によるスロットマシン1の稼働の低下を防止することが出来る。
【0075】
また、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理を繰返し行うことにより所定度数分のメダルの貸出を行う場合において、このようにクレジット数が所定値(46)に到達した時点で行われているクレジット加算処理は停止されることはないので、前記1単位、すなわち1度数に相当するメダル枚数(5枚)に満たない枚数(1〜4枚)が残度数となることはない。
【0076】
なお、本実施例における所定値は、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」から、メダル貸の1単位(1度数)に相当するメダル数(5枚)を減算することにて算出された「45」を超える数値である「46」に設定されていたが、例えばメダル貸の1単位に相当する度数が1度数でなく、5度数や10度数とされている場合には、上記したような減算方法にて算出した値を超える数値を所定値とすることになり、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値やメダル貸の1単位に相当する度数の数値に応じて種々に変更可能である。
【0077】
また、本実施例においては、メダル貸出処理が実施可能な状況(プリペイドカードの度数を変換可能な状況、変換されたメダル数をクレジット加算可能な状況)である場合、その旨が貸出可LED147、213の点灯により報知されるようになっており、以下、上記したように行われるメダル貸処理及び該貸出処理の報知状況の一例を、図6のタイミングチャートに基づいて説明する。
【0078】
まず、例えば貸出ボタン111が操作されると、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出してメダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとすることにより、前述と同様のメダル貸出処理(クレジット加算)が実施され、CU制御部221は貸出可LED213を消灯し(T1)、MRDY信号をoffとした時点、すなわち、1回のメダル貸操作に伴う貸出処理が終了した時点で再び貸出可LED213を点灯する(T2)。一方、サブ制御部151はMRDY信号の入力に伴い貸出可LED147を消灯し(T1)、MRDY信号の入力がなくなった時点、すなわち、1回のメダル貸操作に伴う貸出処理が終了した時点で再び貸出可LED147を点灯する(T2)。
【0079】
このように、CU制御部221はプリペイドカードの度数を変換可能な状況であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて貸出可LED213の点灯、消灯制御を行い、サブ制御部151は変換されたメダル数をクレジット加算可能な状況であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて貸出可LED213の点灯、消灯制御を行うようになっており、T1におけるメダル貸操作に伴う貸出処理中における新たなメダル貸操作を受け付けることは出来ないため、貸出可LED147、213は消灯することとなる。
【0080】
その後、貸出ボタン111が操作されると、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出してメダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとすることにより、メダル貸出処理(クレジット加算)が実施され、CU制御部221は貸出可LED213を消灯する(T3)。一方、サブ制御部151は、MRDY信号の入力に伴い貸出可LED147を消灯する(T3)。
【0081】
そして、サブ制御部151は、MRDY信号の入力中においてクレジット数が前記所定値である46に到達した時点でクレジット加算が不可能であると判定して加算不可信号をonとすると(T4)、これに基づいてCU制御部221はMRDY信号をoffとした後も、加算不可信号の入力に基づいて変換処理が不可能であると判定して貸出可LED213を消灯したままとし(T5)、例えば遊技者がクレジットを使用するなどしてクレジット数が「46」以下となって加算不可信号の入力がoffとなり、変換処理が可能であると判定した時点で点灯する(T6)。一方、サブ制御部151ではMRDY信号の入力がなくなり、すなわち、1回のメダル貸操作に伴う貸出処理が終了した時点においても、クレジット加算が不可能であると判定している間は貸出可LED147を消灯したままとし(T5)、クレジット数が「46」以下となってクレジット加算が可能となったと判定した時点で貸出可LED147を点灯する(T6)。
【0082】
また、サブ制御部151は、クレジット数の状況に関わらずSRDY信号をon状態としているが、例えばスロットマシン1における遊技中において入賞が発生し、該入賞の発生により遊技者に対して遊技価値としてメダル払出(あるいはクレジット加算)が開始された時点、すなわち、払出装置148によるメダルの払出が開始された時点でSRDY信号をoffとするとともに、貸出可LED147を消灯し(T7)、メダルの貸出が不可能な状態である旨を遊技者に報知するとともに、メダルの払出が終了した時点、すなわち、払出装置148によるメダルの払出が開始された時点でSRDY信号をonとし、貸出可LED147を点灯し(T8)、メダルの貸出が可能な状態となった旨を遊技者に報知する。
【0083】
このように、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、遊技中において例えば入賞が発生し、該入賞の発生により遊技者に遊技価値としてメダルの払出しが実施される場合、クレジット記憶部152が上限値である「50」に到達していなければクレジット加算が行われることがあるため、このようにスロットマシン1においてメダルの払出が実施される間はSRDY信号をoffとしてメダル貸出処理を停止するとともに、その旨を貸出可LED147を点灯することにより遊技者に報知するようになっている。
【0084】
このように、遊技中であるか否かに関わらず、上述したように入賞の発生に伴う遊技価値の付与等によりクレジットの加算処理が実施されている期間中、SRDY信号をoffとしてCU制御部221からのMRQ信号に基づく処理の実施を無効としてメダル貸出処理を停止するとともに、その旨が貸出可LED147の消灯にて遊技者に報知されるようになっている。
【0085】
なお、このようにメダル貸出処理が停止される期間としては、前述のように入賞の発生に伴う遊技価値の付与によりクレジットの加算処理が実施されている期間だけではなく、特に詳細な図示はしないが、例えば賭数を設定するために各種BETボタン105、106が操作されて、あるいは精算ボタン107が操作されてクレジットの減算処理が実施されている期間等も同様にメダル貸出処理が停止されるようになっている。すなわち、スロットマシン1側でクレジットの加算処理の実施に関連する状況が発生している期間中においてはメダル貸出処理が停止される。
【0086】
また、このように貸出可LED147を設けることで、プリペイドカードに記憶された残度数の範囲でメダルの貸出(クレジット数としてクレジット加算)出来る状態であるか否かを遊技者に確実に認識させることが出来るため、貸出操作を行ったにも関わらず、前述したように入賞に伴うメダルの払出等が発生している等、何らかの要因で貸出が行われない状況となっていることを遊技者が認識することが出来るため、遊技者を混乱させることがない。
【0087】
また、本実施例においては、貸出ボタン111操作によるクレジットの加算処理中(T1〜T2、T3〜T4)において前記入賞が発生し、遊技者に所定の大きさの有価価値(所定枚数のメダル)が付与される場合においては、該入賞の発生により遊技者に付与される有価価値は払出装置148によりメダルにて払い出されるようになっているため、貸出処理により入賞による有価価値の付与が遅延されること等がないので、スロットマシン1の稼働の低下が防止される。
【0088】
なお、本実施例においては貸出処理中において入賞による遊技者への有価価値の付与が発生した場合、貸出処理とメダルの払出が同時に行われるようになっていたが、例えば貸出処理が終了するまで入賞による有価価値の付与を遅延するようにしてもよいし、貸出処理を一時的に停止して、入賞の発生に応じて付与する有価価値のクレジット加算を割り込むようにしてもよい。
【0089】
また、本実施例では、スロットマシン1側でクレジットの加算処理の実施に関連する状況が発生している期間中以外においては、たとえ遊技者によるスタートレバー108操作によりリール102L、102C、102Rが回転して可変表示が開始されてから、遊技者によるストップボタン114L、114C、114R操作により全てのリール102L、102C、102Rの回転が停止されるまでの期間(可変表示)中においてもメダルの貸出処理が実施されるようになっているため、可変表示中におけるクレジット加算処理が禁止される場合に比べ、スロットマシン1の稼働を効果的に向上させることが出来る。
【0090】
また、CU制御部221において加算不可信号のonが検出されている期間(T4〜T6)においては、クレジット数が前記所定値である「46」に到達していることからクレジット加算することは出来ないため、貸出ボタン111操作が無効とされ、クレジット加算処理が禁止された状態となる。
【0091】
なお、言うまでもなく、メダル貸出要求に応じてクレジット加算処理が実施されている期間中(T1〜T2、T3〜T5)においてメダル貸出要求がなされても、該要求に応じた変換処理並びにクレジット加算処理を実施することは出来ないため、上記期間中においても貸出可LED147、213が消灯してメダル貸出処理が実施できない旨が遊技者に報知されることになる。
【0092】
また、本実施例においては、貸出ボタン111が操作された時点において、クレジット記憶部152に記憶されているクレジット数が「46」未満である場合、すなわち、変換可能な最小単位の有価価値であるメダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算可能な状態であればクレジット加算が実行されるようになっていたが、例えば、貸出ボタン111が操作されてメダルの貸出が要求された場合において、そのときにクレジット記憶部152に記憶されているクレジット数に、1回の貸出処理により貸出されるメダル枚数を加算した数値がクレジット数記憶部152に記憶可能な上限値を超える場合においては、当該貸出ボタン111操作に基づく変換処理を禁止するようにしてもよい。
【0093】
具体的には、例えば本実施例のように、1回の貸出処理により貸出されるメダル枚数が25枚であり、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値が「50」である場合、貸出ボタン111が操作されたときのクレジット数に25枚を加算した数値が上限値である「50」を超える場合においては当該貸出ボタン111操作に基づく変換処理を禁止するようにすればよく、すなわち、この場合、クレジット数の所定値を「26」とし、クレジット数が当該所定値である「26」に到達しているときにサブ制御部151から所定値到達情報である加算不可信号がCU制御部221に出力されるようになっていれば、CU制御部221は貸出ボタン111の操作に基づく変換処理を禁止することになる。
【0094】
このようにしても、クレジット数記憶部152に記憶出来ないにもかかわらず変換処理が行われ、変換されたメダル数が例えばメダル等として払出されること等がないため、遊技者が払出されたメダルを投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシン1の稼働が低下することを防止出来る。
【0095】
また、本実施例においては、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理を繰返し行うことにより所定度数分(5度数)のメダルの貸出が行われるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、1回のメダル貸操作に基づいて1度に所定度数分(例えば5度数分)の変換処理を行ってメダルの貸出が行われるようにするようにしてもよい。この場合、サブ制御部151から所定値到達情報である加算不可信号がCU制御部221に出力される所定値を上限値である「50」とし、上限値に到達するまで変換処理を行うようにしてもよいし、あるいは前記所定値を「26」とし、クレジット数が「26」以上である場合には変換処理を禁止するようにしてもよい。
【0096】
次に、メダル貸出処理の第1変形例を図7及び図8に基づいて説明する。
【0097】
本変形例においては、スロットマシン1及びカードユニット2は上記実施例と同様に構成されているため詳細な説明は省略することとし、サブ制御部151とCU制御部221との情報の送受状況並びに各部の動作状況において異なる点を以下説明していく。
【0098】
本変形例においては、サブ制御部151からは、貸出が可能である旨を示す台READY信号(貸出可能信号(SRDY))と、メダル貸に伴い貸出したメダル枚数情報を含む台端末貸出完了情報(メダル貸完了情報)と、クレジット数が所定値(本実施例ではクレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」)に到達した旨を示す加算不可信号と、がCU制御部221に入力されるようになっている。
【0099】
CU制御部221からは、メダル貸処理中である旨を示すカードユニットREADY信号(メダル貸処理信号(MRDY))や、1単位(1度分)に相当する貸メダルの貸出要求を示す台端末貸出要求完了確認信号(クレジット加算要求信号(MRQ))、カードユニット2が接続されている旨を示すカードユニット接続確認信号(VL)、後述するように、カード返却に伴って貸出す貸出メダル枚数情報を含む貸出要求情報等がサブ制御部151に入力されるようになっている。
【0100】
本変形例では、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が5回繰返し実施されて、5度数に相当する25枚のメダルが貸出されるようになっている。
【0101】
ここで、このように構成される本変形例におけるメダル貸出処理状況の一例を図7に基づいて説明すると、まず、例えば度数表示部110に表示されている度数が「05」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「28」である場合に貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、サブ制御部151は、CU制御部221からのMRQ信号の入力に伴い、メダル5枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、5枚分のクレジット数の加算処理が終了した旨を示すメダル貸完了情報を出力する。このメダル貸完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残度数(5度数)からクレジット加算された1度数分を減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQ信号を出力し、以下、サブ制御部151及びCU制御部221は、前記1単位ずつの貸出を繰り返し実施する。
【0102】
そして、4回目のメダル貸出処理の実施が終了し、度数表示部110に「01」が表示され、クレジット表示部103に「48」が表示されている時点で、5回目(最後)のMRQ信号がサブ制御部151に出力されると、サブ制御部151は、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」まで加算可能な2枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施するとともに、1度数に満たない2枚のメダル貸出が完了した旨を示すメダル貸完了情報を出力するとともに、クレジット数が所定値、すなわち、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」に到達したと判定し、その旨を示す加算不可信号を出力する。
【0103】
CU制御部221は、2枚のメダル貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸完了情報の入力に基づいて、1度数に相当するメダル枚数(5枚)から入力された情報から特定されるクレジット加算されたメダル枚数(2枚)分の減算処理を実施し、残存するメダル枚数(3枚分)を算出して内部メモリ(図示略)に記憶する。なお、度数表示器233の表示更新は行うことなく、加算不可信号の入力に基づいて、MRDY信号をoffとして変換処理を停止することになる。
【0104】
本変形例では、1単位(1度数)に相当する5枚のメダルの貸出を要求するMRQ信号が出力され、サブ制御部151は該信号の入力に基づいてクレジットの加算処理を実施している途中でクレジット数が前記所定値である「50」に到達してクレジット加算出来なくなった場合、クレジット加算処理出来なかった1度数以下のメダル枚数分(1〜4枚)の枚数情報を、当該メダル貸処理が完了した旨を示すメダル貸完了情報としてCU制御部221に送信するようになっている。
【0105】
このように本変形例においては、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する枚数分をクレジット数としてクレジット加算する処理を繰返し実施することで、所定度数に相当するメダルの貸出が実施されるようにした場合において、クレジット数の加算処理が不可能とする所定値をクレジット記憶部152に記憶可能な上限値とし、加算出来なかった枚数情報をCU制御部221に送信し、その枚数分に相当する度数の減算処理を実施させる。
【0106】
次に、このような状況の発生により、メダル貸の1単位である1度数以下のメダル枚数がプリペイドカードに残枚数として記録されている状況において、遊技者によりプリペイドカード返却操作がなされた場合におけるメダル貸出処理状況を図8に基づいて説明する。
【0107】
図8(a)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数がメダル貸の1単位である1度数である「01」で、プリペイドカードの実際の残枚数が3枚であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「35」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0108】
CU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3枚分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、メダル3枚分のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、3枚分の貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残枚数(3枚)から3枚分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0109】
図8(b)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数がメダル貸の1単位である1度数である「01」で、プリペイドカードの実際の残枚数が3枚であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「50」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。なお、この状態においてクレジット数が「50」であるため、CU制御部221には加算不可信号が入力されている状態となっている。
【0110】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3枚分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、3枚分のメダルをクレジット加算処理することは出来ないため、払出装置148に対して3枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による3枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残枚数(3枚)から3枚分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0111】
図8(c)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数がメダル貸の1単位である1度数である「01」で、プリペイドカードの実際の残枚数が3枚であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「48」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0112】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、クレジット加算可能なメダル2枚分をクレジット数としてクレジット加算処理するとともに、払出装置148に対して残りの1枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による1枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残枚数(3枚)から3枚分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0113】
以上説明したように、返却ボタン112が操作されたときに、プリペイドカードに記録されたメダル残枚数が、メダル貸の1単位である1度数以下の枚数(1〜4枚)である場合、CU制御部221は、加算不可信号の入力があるか否かに関わらず、1度数以下の残枚数に相当する枚数分のメダルの貸出をサブ制御部151に要求して実施させた後に、プリペイドカードの返却処理を実施するようになっている。
【0114】
このようにすることで、プリペイドカードが返却されるときに、メダル貸の1単位である1度数以下の度数がプリペイドカードに記録情報として残ることが防止されるため、例えば貸出の最小単位が異なる遊技機、例えばパチンコ遊技機にて遊技を行うためにプリペイドカードを使用する場合でも、遊技媒体であるパチンコ球の貸出に使用することが出来ない端数がプリペイドカードに残存することはないため、プリペイドカードを不都合なく使用することが出来る。
【0115】
具体的に言うと、例えばパチンコ遊技機に対応して設けられる図示しないカードユニットにおいて、球貸の最小単位が1度数(25球)とされている場合には、前述のようにプリペイドカードに記録された残度数が実際には1度数以下となっている場合、スロットマシン1にて使用していた当該プリペイドカードを、同じ遊技場内に設置されているパチンコ遊技機に対応して設けられるカードユニットにて使用する場合において、1度数以下の度数をパチンコ球にて貸出すことが出来ないことがあるからである。
【0116】
なお、図9及び図10には、メダル貸出処理の第2変形例が示されている。上記実施例及び第1変形例においては、1度数に相当するメダル枚数が5枚とされていたが、本第2変形例においては、1度数に相当するメダル枚数を1枚とした場合の一例が示されている。なお、スロットマシン1及びカードユニット2は上記実施例及び第2変形例とほぼ同様に構成されているため詳細な説明は省略することとし、サブ制御部151とCU制御部221との情報の送受状況並びに各部の動作状況において異なる点を以下説明していく。
【0117】
本変形例においては、サブ制御部151からは、貸出が可能である旨を示す台READY信号(貸出可能信号(SRDY))と、メダル貸に伴い貸出したメダル枚数情報を含む台端末貸出完了情報(メダル貸完了情報)と、クレジット数が所定値(本実施例ではクレジット記憶部152に記憶可能な上限値である50)に到達した旨を示す加算不可信号と、がCU制御部221に入力されるようになっている。
【0118】
CU制御部221からは、メダル貸処理中である旨を示すカードユニットREADY信号(メダル貸処理信号(MRDY))や、1単位(5度分)に相当する貸メダルの貸出要求を示す台端末貸出要求完了確認信号(クレジット加算要求信号(MRQ))、カードユニット2が接続されている旨を示すカードユニット接続確認信号(VL)、後述するように、カード返却に伴って貸出す貸出メダル枚数情報を含む貸出要求情報等がサブ制御部151に入力されるようになっている。
【0119】
本変形例では、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(5度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が5回繰返し実施されて、25度数に相当する25枚のメダルが貸出されるようになっている。
【0120】
ここで、このように構成される本変形例におけるメダル貸出処理状況の一例を図9に基づいて説明すると、まず、例えば度数表示部110に表示されている度数が「50」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「28」である場合に貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、サブ制御部151は、CU制御部221からのMRQ信号の入力に伴い、メダル5枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、5枚分のクレジット数の加算処理が終了した旨を示すメダル貸完了情報を出力する。このメダル貸完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残度数(50度数)からクレジット加算された5度数分を減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQ信号を出力し、以下、サブ制御部151及びCU制御部221は、前記1単位ずつの貸出を繰り返し実施する。
【0121】
そして、4回目のメダル貸出処理の実施が終了し、度数表示部110に「30」が表示され、クレジット表示部103に「48」が表示されている時点で、5回目(最後)のMRQ信号がサブ制御部151に出力されると、サブ制御部151は、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」まで加算可能な2枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施するとともに、2枚のメダル貸出が完了した旨を示すメダル貸完了情報を出力するとともに、クレジット数が所定値、すなわち、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」に到達した旨を示す加算不可信号を出力する。
【0122】
CU制御部221は、2枚のメダル貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸完了情報の入力に基づいて、残度数から2度数分の減算処理を実施するとともに、度数表示器233の表示更新を行う。また、加算不可信号の入力に基づいて、MRDY信号をoffとしてメダル貸処理を停止することになる。
【0123】
本変形例では、1単位(5度数)に相当する5枚のメダルの貸出を要求するMRQ信号が出力され、サブ制御部151は該信号の入力に基づいてクレジットの加算処理を実施している途中でクレジット数が前記所定値である「50」に到達してクレジット加算出来なくなった場合、クレジット加算処理出来なかった5度数以下の数分(1〜4)の度数情報を、当該メダル貸処理が完了した旨を示すメダル貸完了情報としてCU制御部221に送信するようになっている。
【0124】
このように本変形例においては、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(5度数)に相当する枚数分をクレジット数としてクレジット加算する処理を繰返し実施することで、所定度数に相当するメダルの貸出が実施されるようにした場合において、クレジット数の加算処理が不可能とする所定値をクレジット記憶部152に記憶可能な上限値とし、加算出来なかった枚数情報をCU制御部221に送信し、その枚数分に相当する度数の減算処理及び度数表示を実施させる。
【0125】
次に、このような状況の発生により、メダル貸の1単位である5度数以下の度数がプリペイドカードの残度数とされている状況において遊技者によりプリペイドカード返却操作がなされた場合におけるメダル貸出処理状況を図10に基づいて説明する。
【0126】
図10(a)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数が例えば「28」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「35」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0127】
CU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、メダル3枚分のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、3枚分の貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残度数(28度数)から3度数分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0128】
図10(b)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数が例えば「28」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「50」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。なお、この状態においてクレジット数が「50」であるため、CU制御部221には加算不可信号が入力されている状態となっている。
【0129】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、3枚分のメダルをクレジット加算処理することは出来ないため、払出装置148に対して3枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による3枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の度数(28度数)から3度数分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0130】
図10(c)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数が例えば「28」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「48」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0131】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、クレジット加算可能なメダル2枚分をクレジット数としてクレジット加算処理するとともに、払出装置148に対して残りの1枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による1枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の度数(28度数)から3度数分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0132】
以上説明したように、返却ボタン112が操作されたときに、プリペイドカードの残度数がメダル貸の1単位である5度数以下の度数(1〜4度数)である場合、CU制御部221は、加算不可信号の入力があるか否かに関わらず、5度数以下の残度数に相当する枚数分のメダルの貸出をサブ制御部151に要求して実施させた後に、プリペイドカードの返却処理を実施するようになっているため、第1変形例と同様の作用・効果が得られる。
【0133】
また、返却ボタン112が操作されたときに、前記第1変形例のようにプリペイドカードの残度数がメダル貸の1単位に相当する1度以下の度数(1〜4度数)である場合のみならず、本第2変形例のように、そのときの残度数が貸出の最小単位に相当する度数以上残存し、かつ、その残度数を貸出の最小単位に相当する度数にて割り算したときに前記最小単位以下の度数(1〜4度数)が存在する場合、その時点における残度数をメダル貸の1単位に相当する度数で割算したときのあまり分のみの度数(例えば残度数が28である場合には3度数)を貸出(払出)ようにしてもよい。
【0134】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0135】
本発明の請求項1は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体(プリペイドカード)の記録情報(度数)を読み出す読み出し手段(カードリーダライタ215)と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換するための変換処理を行う変換処理手段(CU制御部221)と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)を有するスロットマシン(1)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット2)であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値(46/50)に到達したときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報(加算不可信号)が入力される到達情報入力手段(CU制御部221)と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があったときに前記変換処理を停止する変換処理停止手段(CU制御部221)と、を備える。
【0136】
本発明の請求項2は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体(プリペイドカード)の記録情報(度数)を読み出す読み出し手段(カードリーダライタ215)と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換するための変換処理を行う変換処理手段(CU制御部221)と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)を有するスロットマシン(1)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット2)であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値(26)に到達しているときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報(加算不可信号)が入力される到達情報入力手段(CU制御部221)と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があるときに前記変換処理を禁止する変換処理禁止手段(CU制御部221)と、を備える。
【0137】
本発明の請求項3は、前記読み出し手段(カードリーダライタ215)にて記録情報の読み出しを行うために前記記録媒体(プリペイドカード)を受け付ける記録媒体受付手段(カードリーダライタ215)と、
該記録媒体受付手段にて受付中の記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段(返却ボタン112)と、を備え、
前記変換処理手段(CU制御部221)は、予め定められた最小単位の有価価値(1度数/5度数)を遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値(5度数/25度数)を前記遊技用価値に変換するとともに、前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換のときには、該最小単位未満の有価価値を、前記到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報(加算不可信号)の入力の有無に関わらず前記遊技用価値に変換する処理を行う。
【0138】
本発明の請求項4は、前記変換処理を行うことが可能であるか否か(加算不可信号の入力があるか否か/SRDY信号のoffを検出しているか否か)を判定する判定手段(CU制御部221)と、
該判定手段の判定結果に基づいて前記変換処理を行うことが可能であるか否かを報知する報知手段(貸出可LED213)と、を備える。
【0139】
本発明の請求項5は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(リール102L、102C、102R)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされ、
遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体(プリペイドカード)の記録情報(度数)を読み出し、該読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する変換処理を行う遊技用装置(カードユニット2)に対応して設けられ、前記遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)を備えるスロットマシン(1)であって、
前記遊技用装置により変換された前記遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算するクレジット数加算手段(サブ制御部151)と、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値(46/50)に到達したか否かを判定する判定手段(サブ制御部151)と、
前記判定手段により前記クレジット数が所定値に到達したと判定したときに、前記遊技用装置に対して前記クレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報(加算不可信号)を出力する加算不可情報出力手段(サブ制御部151)と、を備える。
【0140】
本発明の請求項6は、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置(カードユニット2)に対応して設けられ、
前記加算不可情報出力手段(サブ制御部151)は、前記判定手段(サブ制御部151)により、前記クレジット数記憶手段に記憶された現在のクレジット数に前記最小単位の有価価値に対応する遊技用価値を加算することで前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限を越えてしまう値に到達すると判定したときに前記加算不可情報(加算不可信号)を出力する。
【0141】
本発明の請求項7は、前記記録情報(度数)の読み出しを行うために受け付けた前記記録媒体(プリペイドカード)を返却させる際に操作される返却操作手段(返却ボタン112)を備えるとともに、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置(カードユニット2)に対応して設けられ、
前記遊技用価値を遊技媒体(メダル)として払い出す遊技媒体払出手段(払出装置148)を備え、
前記判定手段(サブ制御部151)は、前記クレジット数が前記クレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)に記憶可能なクレジット数の上限値(「50」)に到達したか否かを判定し、
前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換であるため、該未変換の有価価値が前記遊技用装置により遊技用価値に変換されたときに、前記クレジット数加算手段(サブ制御部151)が、前記クレジット数が前記上限値に到達するまで前記変換された遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算し、前記遊技媒体払出手段が、前記変換された遊技用価値のうち前記クレジット数の上限値を超える遊技用価値に相当する数の遊技媒体を払い出す。
【0142】
本発明の請求項8は、前記クレジット数加算手段(サブ制御部151)により前記変換された遊技用価値(メダル数)をクレジット数として加算可能であるか否かを報知する報知手段(貸出可LED147)を備える。
【0143】
本発明の請求項9は、前記クレジット加算手段(サブ制御部151)は、前記可変表示装置(リール102L、102C、102R)の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中でも前記変換された遊技用価値(メダル数)をクレジット数に加算可能である。
【0144】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0145】
(a)請求項1項の発明によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があったときに変換処理停止手段により変換処理が停止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0146】
(b)請求項2項の発明によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達しているときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があるときは、変換処理禁止手段により変換処理が禁止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ないにもかかわらず変換処理が行われ、変換された遊技用価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0147】
(c)請求項3項の発明によれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0148】
(d)請求項4項の発明によれば、記録媒体に記録された有価価値の大きさのクレジット数への変換が不可能な状態にあるときに前記変換処理が行われることを防止出来るばかりか、変換処理を行うことが可能であるか否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0149】
(e)請求項5項の発明によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときに、遊技用装置に対してクレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報を出力することで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値の変換処理を停止させることが可能となり、これにより前記超過分の有価価値が遊技用価値に変換されて例えば遊技媒体等として払出すこと等を回避することが出来るため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0150】
(f)請求項6項の発明によれば、変換処理によって、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0151】
(g)請求項7項の発明によれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0152】
(h)請求項8項の発明によれば、変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能である否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0153】
(i)請求項9項の発明によれば、可変表示装置の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中においてクレジット加算処理が出来なくなる場合に比べ、スロットマシンの稼働を効果的に向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシン及びカードユニットを示す正面図である。
【図2】本実施例のスロットマシン及びカードユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】メダルの貸出操作に伴うサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】同じくメダルの貸出操作に伴うサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の一例を示すタイミングチャートである。
【図5】図4のメダル貸出処理のサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の流れを示す図である。
【図6】メダルの貸出操作に伴うサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況を示すタイミングチャートである。
【図7】メダル貸出処理の第1変形例としてのサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の流れの一例を示す図である。
【図8】(a)はカード返却時において残度数分をメダルとして払出す状況を示す図であり、同じく(b)はクレジット数として貸出す状況を示す図であり、同じく(c)はメダル及びクレジット数として払出す状況を示す図である。
【図9】メダル貸出処理の第2変形例としてのサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の流れの一例を示す図である。
【図10】(a)はカード返却時において残度数分をメダルとして払出す状況を示す図であり、同じく(b)はクレジット数として貸出す状況を示す図であり、同じく(c)はメダル及びクレジット数として払出す状況を示す図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン
2 カードユニット
147、213 貸出可LED
151 サブ制御部
221 CU制御部
231 貸出スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記録された記録情報から特定される遊技者所有の有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換可能な遊技用装置及び該遊技用装置に対応して設けられ、変換された遊技用価値をクレジット数として記憶し、該記憶されたクレジット数を使用することで遊技を行うことが可能なスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技用装置及びスロットマシンとしては、例えば遊技用装置としてのカードユニットに受け付けられた記録媒体としてのカードに記録された記録情報から特定される遊技者所有の有価価値の大きさから、所定の大きさの有価価値がクレジット数として変換されて、スロットマシンに設けられたクレジット数記憶手段に加算記憶されるようになっているもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3346778号公報(第5−6頁、第1−2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のカードユニット及びスロットマシンにあっては、特に所定の大きさの有価価値がクレジット数として加算記憶される際に、所定の大きさの有価価値を全てクレジット数として加算記憶できる場合はよいが、例えば加算記憶途中でクレジット数として加算記憶可能な上限値を超えてしまう場合には、その超過分が遊技に使用される遊技媒体(例えばメダル)にて払出されるようになっていたため、この超過分として払出されたメダルをクレジット数として加算記憶したり、あるいは賭数の設定等に使用するときに遊技者がメダルを投入する必要が生じるため、手間がかかるとともに、これらメダル投入を行うことでスロットマシンの稼働が低下するといった問題を有していた。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技媒体を投入する手間がなく、スロットマシンの稼働率の低下を防止することが出来る遊技用装置及びスロットマシンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技用装置は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換するための変換処理を行う変換処理手段と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を有するスロットマシンに対応して設けられる遊技用装置であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報が入力される到達情報入力手段と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があったときに前記変換処理を停止する変換処理停止手段と、を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があったときに変換処理停止手段により変換処理が停止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0007】
本発明の遊技用装置は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換するための変換処理を行う変換処理手段と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を有するスロットマシンに対応して設けられる遊技用装置であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達しているときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報が入力される到達情報入力手段と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があるときに前記変換処理を禁止する変換処理禁止手段と、を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達しているときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があるときは、変換処理禁止手段により変換処理が禁止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ないにもかかわらず変換処理が行われ、変換された遊技用価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0008】
本発明の遊技用装置は、前記読み出し手段にて記録情報の読み出しを行うために前記記録媒体を受け付ける記録媒体受付手段と、
該記録媒体受付手段にて受付中の記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段と、を備え、
前記変換処理手段は、予め定められた最小単位の有価価値を遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換するとともに、前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換のときには、該最小単位未満の有価価値を、前記到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力の有無に関わらず前記遊技用価値に変換する処理を行うことが好ましい。
このようにすれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0009】
本発明の遊技用装置は、前記変換処理を行うことが可能であるか否かを判定する判定手段と、
該判定手段の判定結果に基づいて前記変換処理を行うことが可能であるか否かを報知する報知手段と、を備えることが好ましい。
このようにすれば、記録媒体に記録された有価価値の大きさのクレジット数への変換が不可能な状態にあるときに前記変換処理が行われることを防止出来るばかりか、変換処理を行うことが可能であるか否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0010】
本発明のスロットマシンは、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされ、
遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出し、該読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換する変換処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、前記遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を備えるスロットマシンであって、
前記遊技用装置により変換された前記遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算するクレジット数加算手段と、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記クレジット数が所定値に到達したと判定したときに、前記遊技用装置に対して前記クレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報を出力する加算不可情報出力手段と、を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときに、遊技用装置に対してクレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報を出力することで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値の変換処理を停止させることが可能となり、これにより前記超過分の有価価値が遊技用価値に変換されて例えば遊技媒体等として払出すこと等を回避することが出来るため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0011】
本発明のスロットマシンは、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、
前記加算不可情報出力手段は、前記判定手段により、前記クレジット数記憶手段に記憶された現在のクレジット数に前記最小単位の有価価値に対応する遊技用価値を加算することで前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限を越えてしまう値に到達すると判定したときに前記加算不可情報を出力することが好ましい。
このようにすれば、変換処理によって、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0012】
本発明のスロットマシンは、前記記録情報の読み出しを行うために受け付けた前記記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段を備えるとともに、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、
前記遊技用価値を遊技媒体として払い出す遊技媒体払出手段を備え、
前記判定手段は、前記クレジット数が前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限値に到達したか否かを判定し、
前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換であるため、該未変換の有価価値が前記遊技用装置により遊技用価値に変換されたときに、前記クレジット数加算手段が、前記クレジット数が前記上限値に到達するまで前記変換された遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算し、前記遊技媒体払出手段が、前記変換された遊技用価値のうち前記クレジット数の上限値を超える遊技用価値に相当する数の遊技媒体を払い出すことが好ましい。
このようにすれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0013】
本発明のスロットマシンは、前記クレジット数加算手段により前記変換された遊技用価値をクレジット数として加算可能であるか否かを報知する報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能である否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0014】
本発明のスロットマシンの前記クレジット加算手段は、前記可変表示装置の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中でも前記変換された遊技用価値をクレジット数に加算可能であることが好ましい。
このようにすれば、可変表示装置の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中においてクレジット加算処理が出来なくなる場合に比べ、スロットマシンの稼働を効果的に向上させることが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
本発明が適用された遊技用装置及びスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1には、本実施例におけるスロットマシン1及びスロットマシン1に並設される遊技用装置としてのカードユニット2の全体正面図が示されている。
【0017】
スロットマシン1の前面中央部には、スロットマシン内に設けられ、複数の図柄が外周に配列されたリール102L、102C、102Rを透視可能な透視窓101、クレジット表示部103等が形成された遊技パネル101が設けられている。尚、遊技パネル101にはその他の表示部も設けられているが、ここでの詳細な説明は省略する。
【0018】
クレジット表示部103は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値として後述するクレジット記憶部152(図2参照)に記憶されているメダル数である。本実施例では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル50枚分とされている。
【0019】
遊技パネル101の下方には、前方に突出するように操作部104が形成されており、この操作部8には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部109や1枚BETボタン105、MAXBETボタン106、精算ボタン107、貸出ボタン111、返却ボタン112、ストップボタン114L、114C、114R、スタートレバー108、度数表示部110、貸出可表示部113、等が設けられている。また、スロットマシン1の前面下部には、メダルが払出されるメダル払出穴115が設けられている。
【0020】
1枚BETボタン105は、クレジットを使用してメダルを1枚分賭ける際に押圧するボタンであり、MAXBETボタン106は、1ゲームにおいて許容される賭数の最大数(本実施例ではメダル3枚分)をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。
【0021】
精算ボタン107は、クレジット記憶部152(図2参照)に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン107の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴115から払出されるようになっている。
【0022】
スタートレバー108は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー108を操作することにより各リール102L、102C、120Rの回転が開始される。
【0023】
ストップボタン114L、114C、114Rは、ゲームが開始した後にリール102L、102C、120Rの回転を停止させる際に操作するボタンである。
【0024】
度数表示部110は、並設されるカードユニット2の後述するカード挿入口205に挿入されたプリペイドカードから読み出された度数が表示される表示部である。
【0025】
貸出ボタン111は、度数表示部110に表示された度数、すなわちカードユニット2に挿入された後述するプリペイドカードより読み出された遊技者所有の有価価値としての度数を使用してメダル(クレジット)の貸出を行う際に押圧するボタンであり、返却ボタン112は、カードユニット2に挿入中のプリペイドカードを返却する際に押圧操作されるボタンである。なお、本実施例における1度数はメダル5枚に相当する。
【0026】
貸出可表示部113は、メダル(クレジット)の貸出が有効か否か(前記度数から変換されたメダル数をクレジットとして加算可能か否か)を表示する表示部であり、メダル(クレジット)の貸出が有効なときに内部に設けられた貸出可LED147(図2参照)が点灯する。
【0027】
スロットマシン1の内部には、メダル投入部109から投入されたメダルを後述する払出装置148(図2参照)に導く投入メダルセレクタ(図示略)が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴115から返却される。
【0028】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする流路切替ソレノイド145(図2参照)が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド145は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ144(図2参照)により検出された後、払出装置148(図2参照)内に貯留される。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド145の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴115から返却される。
【0029】
また、スロットマシン1の内部には、前述したリール102L、102C、102Rが設けられているとともに、これら各リールを各々独立して回転、停止させるためのリールモータ124L、124L、124R(図2参照)並びに各リールの基準位置を検出するリールセンサ123L、123L、123R(図2参照)が設けられており、これらリールセンサ123L、123L、123Rにより所定の図柄の停止位置を導出できるようになっている。
【0030】
また、スロットマシン1の内部には、メダル投入部109から投入されたメダルを貯留する貯留部(図示略)を有する払出装置148(図2参照)が設けられており、払出装置148(図2参照)の駆動により貯留部に貯留されたメダルをメダル払出穴115から払い出せるようになっている。
【0031】
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【0032】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部109から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはMAXBETボタン106、または1枚BETボタン105を押圧すれば良い。
【0033】
そして賭数が設定された時点でスタートレバー108の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【0034】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー108を押圧操作すれば、各リール102L、102C、102Rが回転し、透視窓101には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール102L、102C、102Rが低速回転となることで各ストップボタン114L、114C、114Rの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン114L、114C、114Rを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓101には、図柄が導出表示される。
【0035】
そして全てのリール102L、102C、102Rが停止された時点で各リールに導出表示された図柄の組合せが予め定められた入賞態様となった場合には、当該入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、クレジット加算できなかった枚数分のメダルが直接メダル払出穴115から払い出される。
【0036】
カードユニット2の前面には、図1に示すように、多機能表示部201、方向指示表示部202、貸出可表示部203、挿入中表示部204が設けられている。
【0037】
多機能表示部201は、内部に設けられた多機能LED211(図2参照)の発光態様によりカードユニット2の動作状況等が報知される。方向指示表示部202は、対応するスロットマシン1の連結方向を示す表示部であり、スロットマシン1と接続されている場合に内部に設けられた方向指示LED212(図2参照)が点灯する。貸出可表示部203は、メダル(クレジット)の貸出が有効か否か(前記プリペイドカードの度数をメダル数に変換可能か否か)を表示する表示部であり、メダル(クレジット)の貸出が有効なときに内部に設けられた貸出可LED213(図2参照)が点灯する。挿入中表示部204は、後述するプリペイドカードが挿入中か否かを表示する表示部であり、プリペイドカードが挿入中である場合に内部に設けられた挿入中LED214(図2参照)が点灯する。
【0038】
また、カードユニット2の前面における挿入中表示部204の下方には、遊技者所有の有価価値としての度数が記録された記録媒体の一例であるプリペイドカードを挿入するためのカード挿入口205が設けられている。カード挿入口205は、内蔵されるカードリーダライタ215(図2参照)に連設されており、このカード挿入口205を介してプリペイドカードをカードリーダライタ215に挿入可能とされている。
【0039】
図2は、スロットマシン1並びにカードユニット2に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。
【0040】
スロットマシン1には、主に遊技状態の制御を行うメイン制御基板130と、メダルやクレジット、すなわちゲームを行うために使用される遊技用価値に関連する制御を行うサブ制御基板150と、が設けられており、これらメイン制御基板130とサブ制御基板150とは双方向通信可能に接続されている。
【0041】
メイン制御基板130には、スタートスイッチ121、ストップスイッチ122L、122C、122R、リールセンサ123L、123C、123R、リールモータ124L、124C、124Rが各々接続されている。
【0042】
メイン制御基板130に接続されたスイッチのうち、スタートスイッチ121はスタートレバー108の操作を検出するスイッチであり、ストップスイッチ122L、122C、122Rは、ストップボタン114L、114C、114Rの操作を検出するスイッチである。
【0043】
メイン制御基板130には、図2に示すように、メイン制御部131や、メイン制御基板130に接続されたスイッチやセンサを検出するためのスイッチ回路132、リールモータ124L、124C、124Rの駆動制御を行うためのモータ駆動回路133等が搭載されている。
【0044】
メイン制御部131は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート等が内蔵されたマイクロコンピュータにて構成されており、メイン制御基板130に接続されたスイッチやセンサの検出信号や、サブ制御基板150から送信された各種コマンドを受けてゲームを進行するための各種の制御、具体的には、賭数の設定やリールの回転、停止等の制御を行う。
【0045】
サブ制御基板150には、1枚BETスイッチ141、MAXBETスイッチ142、精算スイッチ143、投入メダルセンサ144、流路切替ソレノイド145、クレジット表示器146、貸出可LED147、払出装置148が各々接続されている。
【0046】
サブ制御基板150に接続されたスイッチ、センサのうち、1枚BETスイッチ141は1枚BETボタン105の操作を検出し、MAXBETスイッチ142はMAXBETボタン106の操作を検知するスイッチであり、精算スイッチ143は、精算ボタン107の操作を検出するスイッチであり、投入メダルセンサ144は、メダル投入部109に投入されたメダルを検出するセンサである。
【0047】
サブ制御基板150に接続されたクレジット表示器146はクレジット表示部103を構成する表示器である。
【0048】
また、サブ制御基板150には、前述した流路切替ソレノイド145、貸出可LED147、払出装置148等の各種電気部品が配線接続されている。
【0049】
サブ制御基板150には、図2に示すように、サブ制御部151や、クレジットを記憶するためのクレジット記憶部152、サブ制御基板150に接続されたスイッチやセンサを検出するためのスイッチ回路153、サブ制御基板150に接続された表示器やLEDを駆動するための表示器・LED駆動回路154、流路切替ソレノイド145を駆動するためのソレノイド駆動回路155、払出装置を駆動するための払出駆動回路156、カードユニット2に設けられた後述するカードユニット制御基板220に搭載されるカードユニット制御部221と、の間で各種情報の入出力を行うための外部入出力回路157等が搭載されている。
【0050】
サブ制御部151は、メイン制御部131と同様にマイクロコンピュータにて構成されており、サブ制御基板130に接続されたスイッチやセンサの検出信号や、メイン制御基板130から送信された各種コマンドを受けて各種の制御、具体的には、賭数の設定を指示する旨のコマンドをメイン制御基板130に送信する制御や、クレジット記憶部152に記憶されたクレジットの加減算を行う制御、払出装置148によりメダルの払出を行う制御を行う。更に、本実施例においてサブ制御部151は、カードユニット2に搭載されているカードユニット制御基板からの要求に基づいてメダルの貸出を行うための制御を行う。
【0051】
カードユニット2には、カードユニット制御基板(以下CU制御基板と称す)220が内蔵されており、CU制御基板220は、対応するスロットマシン1のサブ制御基板150と接続され、サブ制御基板150に搭載されたサブ制御部151との間で各種情報の送受が可能とされている。
【0052】
スロットマシン1に設けられた貸出スイッチ231、返却スイッチ232、度数表示器233は、サブ制御基板150を介してCU制御基板220に接続されている。
【0053】
CU制御基板220には、多機能LED211、方向指示LED212、貸出可LED213、挿入中LED214、カードリーダライタ215が各々接続されている。
【0054】
サブ制御基板150を介してCU制御基板220に接続された貸出スイッチ231は、貸出ボタン111の操作を検知するスイッチであり、返却スイッチ232は、返却ボタン112の操作を検知するスイッチであり、度数表示器233は、度数表示部113を構成する表示器である。
【0055】
CU制御基板220に接続されたカードリーダライタ215は、前述したプリペイドカードの記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
【0056】
CU制御基板220には、図2に示すように、カードユニット制御部(以下CU制御部と称す)221や、CU制御基板220に接続されたスイッチを検出するためのスイッチ回路222、CU制御基板220に接続された表示器やLEDを駆動するための表示器・LED駆動回路223、サブ制御基板150に搭載されるサブ制御部151と、の間で各種情報の入出力を行うための信号入出力回路224等が搭載されている。
【0057】
CU制御部221は、メイン制御部131やサブ制御部151と同様にマイクロコンピュータに構成されており、直接またはサブ制御基板150を介してCU制御基板220に接続されたスイッチの検出信号や、対応するスロットマシン1のサブ制御基板150におけるサブ制御部151との各種情報のやり取りに基づいて、プリペイドカードから読み出された度数を使用してゲームに使用可能な遊技用価値としてのメダル(クレジット)に変換するための制御、すなわち対応するスロットマシン1にメダルの貸出を行わせるための制御を行う。
【0058】
具体的には、サブ制御部151との間で各種信号の入出力を行うようになっており、サブ制御部151からは、貸出が可能である旨を示す台READY信号(貸出可能信号(SRDY))と、メダル貸に伴うメダルの貸出が完了した旨を示す台端末貸出完了信号(メダル貸完了信号(EXS))と、クレジット数が所定値(本実施例では46)に到達した旨を示す加算不可信号(所定値到達情報)と、がCU制御部221に入力されるようになっている。なお、前記加算不可信号は、サブ制御部151が現在のクレジット数に後述する最小単位の有価価値(1度数)に対応する遊技用価値(メダル5枚分)を加算することで前記クレジット記憶部152に記憶可能なクレジット数の上限(「50」)を越えてしまう値に到達すると判定したときに出力する信号であるため、本実施例においてはクレジット数が「46」に到達した時点で出力されることになる。
【0059】
CU制御部221からは、メダル貸処理中である旨を示すカードユニットREADY信号(メダル貸処理信号(MRDY))や、プリペイドカードから読み出された度数をクレジットとして加算(変換)処理する際の最小単位(1度数分)に相当する貸メダルの貸出要求を示す台端末貸出要求完了確認信号(クレジット加算要求信号(MRQ))、カードユニット2が接続されている旨を示すカードユニット接続確認信号(VL)等がサブ制御部151に入力されるようになっている。
【0060】
また、度数表示器233、貸出スイッチ231、返却スイッチ232は、サブ制御基板150並びに信号ケーブルを介してCU制御基板220に接続されており、貸出スイッチ231や返却スイッチ232の検出信号がCU制御部221に入力されるとともに、CU制御部221から出力された表示制御信号が度数表示器233に入力されることで、該度数表示器233の表示制御が実施されるようになっている。
【0061】
なお、本実施例においては、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚分のメダル数がクレジットとしてクレジット加算される処理が5回繰返し実施されて、5度数(1度数×5回)に相当する25枚のメダルが貸出されるようになっている。
【0062】
図3には、サブ制御部151とCU制御部221との信号の送受状況並びに各部の動作状況の一例を示すタイミングチャートが示されている。メダルの貸出処理を実施可能な状態であり、かつ、入賞の発生等に伴うメダルの払出を行っていない状態においては、サブ制御部151からCU制御部221に出力されるSRDY信号はon、EXS信号はoffとされており、CU制御部221から出力されるMRDY信号、MRQ信号はoffとされている。
【0063】
この状態で、例えば貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、メダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとし(T1)、続いてメダル貸要求を示すMRQ信号をonとする(T2)。次いで、メダル貸要求を了解した旨を示すEXS信号のonを検出すると(T3)、貸出指示を示すMRQ信号をoffとし(T4)、該貸出指示に基づいてスロットマシン1がメダル貸を開始し、当該メダル貸動作が完了した旨を示すEXS信号のoffを検出すると(T5)、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQをonとするようになっており、これらMRQ信号のon/off制御を、1回のメダル貸出操作により貸出す度数(5度数)に達するまで繰返し実施する。
【0064】
そして、例えば最後(5回目)に行ったMRQ信号のon/off制御の終了後にEXS信号のoffを検出すると同時に、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した旨を示す加算不可信号のonを検出すると(T6)、メダル貸処理要求の終了を示すためにMRDY信号をoffとして(T7)、貸出スイッチ231の検出に伴う処理を終了するようになっている。
【0065】
また、サブ制御部151では、MRDY信号のonを検出している状態で、メダル貸要求を示すMRQ信号のonを検出すると(T2)、EXS信号をonとして(T3)、1回のメダル貸要求に基づくメダル5枚分のクレジット加算を実施した後にEXS信号をoffとする(T5)制御を行う。すなわち、CU制御部221からMRDY信号のonを検出している状態で、MRQ信号のonが検出される毎にメダル5枚分のクレジット加算が実施されるようになっている。
【0066】
次に、図4のタイミングチャートに基づいて、サブ制御部151とCU制御部221との信号の送受状況並びに各部の動作状況の他の一例を説明する。例えば貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、メダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとし(T1)、続いてメダル貸要求を示すMRQ信号をonとする(T2)。次いで、メダル貸要求を了解した旨を示すEXS信号のonを検出すると(T3)、貸出指示を示すMRQ信号をoffとし(T4)、該貸出指示に基づいてスロットマシン1がメダル貸を開始し、当該メダル貸動作が完了した旨を示すEXS信号のoffを検出すると(T5)、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQをonとするようになっており、これらMRQ信号のon/off制御を、1回のメダル貸出操作により貸出す度数(5度数)に達するまで繰返し実施する。
【0067】
このようにCU制御部221は、MRQをonとする前に毎回クレジット加算不可信号の入力を監視している。そして、MRQ信号のon/off制御の終了後においてEXS信号のonを検出している間に、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した旨を示す加算不可信号のonを検出すると(T6)、EXS信号のoffを検出すると同時にメダル貸処理要求の終了を示すためにMRDY信号をoffとして(T7)、貸出スイッチ231の検出に伴う処理を終了するようになっている。つまり、プリペイドカードの度数をメダル数に変換する処理を停止する。
【0068】
また、サブ制御部151では、MRDY信号のonを検出している状態で、メダル貸要求を示すMRQ信号のonを検出すると(T2)、クレジット加算が可能であればEXS信号をonとして(T3)、MRQのoffでクレジット加算を開始し(T4)、1回のメダル貸要求に基づくメダル5枚分のクレジット加算を実施した後にEXS信号をoffとする(T5)制御を行う。すなわち、CU制御部221からMRDY信号のonを検出している状態で、MRQ信号のonが検出される毎にメダル5枚分のクレジット加算が実施されるようになっている。
【0069】
このように、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が5回繰返される前の段階、例えば4回目のクレジット加算要求に応じて5枚分のクレジット加算処理が行われている間、もしくは5枚分のクレジット加算処理が終了したときに、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した時点で加算不可信号がCU制御部221に入力されると、CU制御部221は1回のメダル貸操作にて貸出す5度数分の貸出が完了する前の段階であっても、以後MRQ信号を出力することなくメダル貸処理を停止する。
【0070】
このようにするのは、1回のメダル貸操作に応じて行われるクレジットの加算処理中においてクレジット数が所定値である「46」に到達した場合、次回のMRQ信号に応じて1単位(5枚分)のクレジット加算処理行われると、5枚に相当するメダル枚数がクレジット数としてクレジット加算処理の途中でクレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」を超過することになり、クレジット加算することが出来なくなるからである。
【0071】
このように、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理を繰返し行うことにより、所定度数分(5度数)のメダルの貸出を行う場合においては、クレジット数としてクレジット記憶部152に記憶可能な上限値「50」から、メダル貸の1単位に相当する1度数(5枚)を減算することにより算出される値「45」を超える数値「46」を所定値とし、クレジット数が前記所定値である「46」に到達した時点で所定値到達情報としての加算不可信号がサブ制御部151から出力されてCU制御部221に入力され、以後、クレジット数が前記所定値である「46」以下になって加算不可信号の入力がなくなるまでCU制御部221からMRQ信号が出力されることがない。
【0072】
ここで、図4にて説明した状況の具体例を図5のフローチャートに基づいて説明すると、例えばCU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出したとき(図4の(T1)参照)において、度数表示部110に表示されている度数が「10」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「28」である場合(図5参照)、CU制御部221からMRQ信号が出力され、サブ制御部151は、該MRQ信号に基づいて1度数に相当するクレジット数(メダル5枚分)の加算処理を実施するとともに、クレジット記憶部152に記憶されたクレジット数が所定値である「46」に達したか否かを判定し、クレジット表示器146にて表示している数値を「33」に表示更新してEXS信号をoffとする。このEXS信号のoffを検出したCU制御部221は、度数表示器233にて表示している数値を「09」に表示更新する。
【0073】
以下、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が繰返され、4回目の加算処理の実施中においてクレジット数が「46」に到達したと判定した時点(図4の(T6)参照)で、サブ制御部151からクレジット加算不可信号が出力され、この4回目の加算処理の終了をもって、1回の貸出ボタン操作に伴う変換処理が停止されることになる。
【0074】
よって、メダル貸の1単位に相当する5枚分全てをクレジット記憶部152に記憶することが出来ない状況で、サブ制御部151によりメダル貸出処理が必要以上に行われることはなく、これにより超過分のクレジット数を例えば遊技媒体であるメダルとして払出す必要等が生じることがないため、遊技者がメダルを使用して遊技を行うこと等によるスロットマシン1の稼働の低下を防止することが出来る。
【0075】
また、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理を繰返し行うことにより所定度数分のメダルの貸出を行う場合において、このようにクレジット数が所定値(46)に到達した時点で行われているクレジット加算処理は停止されることはないので、前記1単位、すなわち1度数に相当するメダル枚数(5枚)に満たない枚数(1〜4枚)が残度数となることはない。
【0076】
なお、本実施例における所定値は、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」から、メダル貸の1単位(1度数)に相当するメダル数(5枚)を減算することにて算出された「45」を超える数値である「46」に設定されていたが、例えばメダル貸の1単位に相当する度数が1度数でなく、5度数や10度数とされている場合には、上記したような減算方法にて算出した値を超える数値を所定値とすることになり、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値やメダル貸の1単位に相当する度数の数値に応じて種々に変更可能である。
【0077】
また、本実施例においては、メダル貸出処理が実施可能な状況(プリペイドカードの度数を変換可能な状況、変換されたメダル数をクレジット加算可能な状況)である場合、その旨が貸出可LED147、213の点灯により報知されるようになっており、以下、上記したように行われるメダル貸処理及び該貸出処理の報知状況の一例を、図6のタイミングチャートに基づいて説明する。
【0078】
まず、例えば貸出ボタン111が操作されると、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出してメダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとすることにより、前述と同様のメダル貸出処理(クレジット加算)が実施され、CU制御部221は貸出可LED213を消灯し(T1)、MRDY信号をoffとした時点、すなわち、1回のメダル貸操作に伴う貸出処理が終了した時点で再び貸出可LED213を点灯する(T2)。一方、サブ制御部151はMRDY信号の入力に伴い貸出可LED147を消灯し(T1)、MRDY信号の入力がなくなった時点、すなわち、1回のメダル貸操作に伴う貸出処理が終了した時点で再び貸出可LED147を点灯する(T2)。
【0079】
このように、CU制御部221はプリペイドカードの度数を変換可能な状況であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて貸出可LED213の点灯、消灯制御を行い、サブ制御部151は変換されたメダル数をクレジット加算可能な状況であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて貸出可LED213の点灯、消灯制御を行うようになっており、T1におけるメダル貸操作に伴う貸出処理中における新たなメダル貸操作を受け付けることは出来ないため、貸出可LED147、213は消灯することとなる。
【0080】
その後、貸出ボタン111が操作されると、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出してメダル貸処理要求を示すMRDY信号をonとすることにより、メダル貸出処理(クレジット加算)が実施され、CU制御部221は貸出可LED213を消灯する(T3)。一方、サブ制御部151は、MRDY信号の入力に伴い貸出可LED147を消灯する(T3)。
【0081】
そして、サブ制御部151は、MRDY信号の入力中においてクレジット数が前記所定値である46に到達した時点でクレジット加算が不可能であると判定して加算不可信号をonとすると(T4)、これに基づいてCU制御部221はMRDY信号をoffとした後も、加算不可信号の入力に基づいて変換処理が不可能であると判定して貸出可LED213を消灯したままとし(T5)、例えば遊技者がクレジットを使用するなどしてクレジット数が「46」以下となって加算不可信号の入力がoffとなり、変換処理が可能であると判定した時点で点灯する(T6)。一方、サブ制御部151ではMRDY信号の入力がなくなり、すなわち、1回のメダル貸操作に伴う貸出処理が終了した時点においても、クレジット加算が不可能であると判定している間は貸出可LED147を消灯したままとし(T5)、クレジット数が「46」以下となってクレジット加算が可能となったと判定した時点で貸出可LED147を点灯する(T6)。
【0082】
また、サブ制御部151は、クレジット数の状況に関わらずSRDY信号をon状態としているが、例えばスロットマシン1における遊技中において入賞が発生し、該入賞の発生により遊技者に対して遊技価値としてメダル払出(あるいはクレジット加算)が開始された時点、すなわち、払出装置148によるメダルの払出が開始された時点でSRDY信号をoffとするとともに、貸出可LED147を消灯し(T7)、メダルの貸出が不可能な状態である旨を遊技者に報知するとともに、メダルの払出が終了した時点、すなわち、払出装置148によるメダルの払出が開始された時点でSRDY信号をonとし、貸出可LED147を点灯し(T8)、メダルの貸出が可能な状態となった旨を遊技者に報知する。
【0083】
このように、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、遊技中において例えば入賞が発生し、該入賞の発生により遊技者に遊技価値としてメダルの払出しが実施される場合、クレジット記憶部152が上限値である「50」に到達していなければクレジット加算が行われることがあるため、このようにスロットマシン1においてメダルの払出が実施される間はSRDY信号をoffとしてメダル貸出処理を停止するとともに、その旨を貸出可LED147を点灯することにより遊技者に報知するようになっている。
【0084】
このように、遊技中であるか否かに関わらず、上述したように入賞の発生に伴う遊技価値の付与等によりクレジットの加算処理が実施されている期間中、SRDY信号をoffとしてCU制御部221からのMRQ信号に基づく処理の実施を無効としてメダル貸出処理を停止するとともに、その旨が貸出可LED147の消灯にて遊技者に報知されるようになっている。
【0085】
なお、このようにメダル貸出処理が停止される期間としては、前述のように入賞の発生に伴う遊技価値の付与によりクレジットの加算処理が実施されている期間だけではなく、特に詳細な図示はしないが、例えば賭数を設定するために各種BETボタン105、106が操作されて、あるいは精算ボタン107が操作されてクレジットの減算処理が実施されている期間等も同様にメダル貸出処理が停止されるようになっている。すなわち、スロットマシン1側でクレジットの加算処理の実施に関連する状況が発生している期間中においてはメダル貸出処理が停止される。
【0086】
また、このように貸出可LED147を設けることで、プリペイドカードに記憶された残度数の範囲でメダルの貸出(クレジット数としてクレジット加算)出来る状態であるか否かを遊技者に確実に認識させることが出来るため、貸出操作を行ったにも関わらず、前述したように入賞に伴うメダルの払出等が発生している等、何らかの要因で貸出が行われない状況となっていることを遊技者が認識することが出来るため、遊技者を混乱させることがない。
【0087】
また、本実施例においては、貸出ボタン111操作によるクレジットの加算処理中(T1〜T2、T3〜T4)において前記入賞が発生し、遊技者に所定の大きさの有価価値(所定枚数のメダル)が付与される場合においては、該入賞の発生により遊技者に付与される有価価値は払出装置148によりメダルにて払い出されるようになっているため、貸出処理により入賞による有価価値の付与が遅延されること等がないので、スロットマシン1の稼働の低下が防止される。
【0088】
なお、本実施例においては貸出処理中において入賞による遊技者への有価価値の付与が発生した場合、貸出処理とメダルの払出が同時に行われるようになっていたが、例えば貸出処理が終了するまで入賞による有価価値の付与を遅延するようにしてもよいし、貸出処理を一時的に停止して、入賞の発生に応じて付与する有価価値のクレジット加算を割り込むようにしてもよい。
【0089】
また、本実施例では、スロットマシン1側でクレジットの加算処理の実施に関連する状況が発生している期間中以外においては、たとえ遊技者によるスタートレバー108操作によりリール102L、102C、102Rが回転して可変表示が開始されてから、遊技者によるストップボタン114L、114C、114R操作により全てのリール102L、102C、102Rの回転が停止されるまでの期間(可変表示)中においてもメダルの貸出処理が実施されるようになっているため、可変表示中におけるクレジット加算処理が禁止される場合に比べ、スロットマシン1の稼働を効果的に向上させることが出来る。
【0090】
また、CU制御部221において加算不可信号のonが検出されている期間(T4〜T6)においては、クレジット数が前記所定値である「46」に到達していることからクレジット加算することは出来ないため、貸出ボタン111操作が無効とされ、クレジット加算処理が禁止された状態となる。
【0091】
なお、言うまでもなく、メダル貸出要求に応じてクレジット加算処理が実施されている期間中(T1〜T2、T3〜T5)においてメダル貸出要求がなされても、該要求に応じた変換処理並びにクレジット加算処理を実施することは出来ないため、上記期間中においても貸出可LED147、213が消灯してメダル貸出処理が実施できない旨が遊技者に報知されることになる。
【0092】
また、本実施例においては、貸出ボタン111が操作された時点において、クレジット記憶部152に記憶されているクレジット数が「46」未満である場合、すなわち、変換可能な最小単位の有価価値であるメダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算可能な状態であればクレジット加算が実行されるようになっていたが、例えば、貸出ボタン111が操作されてメダルの貸出が要求された場合において、そのときにクレジット記憶部152に記憶されているクレジット数に、1回の貸出処理により貸出されるメダル枚数を加算した数値がクレジット数記憶部152に記憶可能な上限値を超える場合においては、当該貸出ボタン111操作に基づく変換処理を禁止するようにしてもよい。
【0093】
具体的には、例えば本実施例のように、1回の貸出処理により貸出されるメダル枚数が25枚であり、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値が「50」である場合、貸出ボタン111が操作されたときのクレジット数に25枚を加算した数値が上限値である「50」を超える場合においては当該貸出ボタン111操作に基づく変換処理を禁止するようにすればよく、すなわち、この場合、クレジット数の所定値を「26」とし、クレジット数が当該所定値である「26」に到達しているときにサブ制御部151から所定値到達情報である加算不可信号がCU制御部221に出力されるようになっていれば、CU制御部221は貸出ボタン111の操作に基づく変換処理を禁止することになる。
【0094】
このようにしても、クレジット数記憶部152に記憶出来ないにもかかわらず変換処理が行われ、変換されたメダル数が例えばメダル等として払出されること等がないため、遊技者が払出されたメダルを投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシン1の稼働が低下することを防止出来る。
【0095】
また、本実施例においては、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理を繰返し行うことにより所定度数分(5度数)のメダルの貸出が行われるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、1回のメダル貸操作に基づいて1度に所定度数分(例えば5度数分)の変換処理を行ってメダルの貸出が行われるようにするようにしてもよい。この場合、サブ制御部151から所定値到達情報である加算不可信号がCU制御部221に出力される所定値を上限値である「50」とし、上限値に到達するまで変換処理を行うようにしてもよいし、あるいは前記所定値を「26」とし、クレジット数が「26」以上である場合には変換処理を禁止するようにしてもよい。
【0096】
次に、メダル貸出処理の第1変形例を図7及び図8に基づいて説明する。
【0097】
本変形例においては、スロットマシン1及びカードユニット2は上記実施例と同様に構成されているため詳細な説明は省略することとし、サブ制御部151とCU制御部221との情報の送受状況並びに各部の動作状況において異なる点を以下説明していく。
【0098】
本変形例においては、サブ制御部151からは、貸出が可能である旨を示す台READY信号(貸出可能信号(SRDY))と、メダル貸に伴い貸出したメダル枚数情報を含む台端末貸出完了情報(メダル貸完了情報)と、クレジット数が所定値(本実施例ではクレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」)に到達した旨を示す加算不可信号と、がCU制御部221に入力されるようになっている。
【0099】
CU制御部221からは、メダル貸処理中である旨を示すカードユニットREADY信号(メダル貸処理信号(MRDY))や、1単位(1度分)に相当する貸メダルの貸出要求を示す台端末貸出要求完了確認信号(クレジット加算要求信号(MRQ))、カードユニット2が接続されている旨を示すカードユニット接続確認信号(VL)、後述するように、カード返却に伴って貸出す貸出メダル枚数情報を含む貸出要求情報等がサブ制御部151に入力されるようになっている。
【0100】
本変形例では、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が5回繰返し実施されて、5度数に相当する25枚のメダルが貸出されるようになっている。
【0101】
ここで、このように構成される本変形例におけるメダル貸出処理状況の一例を図7に基づいて説明すると、まず、例えば度数表示部110に表示されている度数が「05」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「28」である場合に貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、サブ制御部151は、CU制御部221からのMRQ信号の入力に伴い、メダル5枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、5枚分のクレジット数の加算処理が終了した旨を示すメダル貸完了情報を出力する。このメダル貸完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残度数(5度数)からクレジット加算された1度数分を減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQ信号を出力し、以下、サブ制御部151及びCU制御部221は、前記1単位ずつの貸出を繰り返し実施する。
【0102】
そして、4回目のメダル貸出処理の実施が終了し、度数表示部110に「01」が表示され、クレジット表示部103に「48」が表示されている時点で、5回目(最後)のMRQ信号がサブ制御部151に出力されると、サブ制御部151は、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」まで加算可能な2枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施するとともに、1度数に満たない2枚のメダル貸出が完了した旨を示すメダル貸完了情報を出力するとともに、クレジット数が所定値、すなわち、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」に到達したと判定し、その旨を示す加算不可信号を出力する。
【0103】
CU制御部221は、2枚のメダル貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸完了情報の入力に基づいて、1度数に相当するメダル枚数(5枚)から入力された情報から特定されるクレジット加算されたメダル枚数(2枚)分の減算処理を実施し、残存するメダル枚数(3枚分)を算出して内部メモリ(図示略)に記憶する。なお、度数表示器233の表示更新は行うことなく、加算不可信号の入力に基づいて、MRDY信号をoffとして変換処理を停止することになる。
【0104】
本変形例では、1単位(1度数)に相当する5枚のメダルの貸出を要求するMRQ信号が出力され、サブ制御部151は該信号の入力に基づいてクレジットの加算処理を実施している途中でクレジット数が前記所定値である「50」に到達してクレジット加算出来なくなった場合、クレジット加算処理出来なかった1度数以下のメダル枚数分(1〜4枚)の枚数情報を、当該メダル貸処理が完了した旨を示すメダル貸完了情報としてCU制御部221に送信するようになっている。
【0105】
このように本変形例においては、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(1度数)に相当する枚数分をクレジット数としてクレジット加算する処理を繰返し実施することで、所定度数に相当するメダルの貸出が実施されるようにした場合において、クレジット数の加算処理が不可能とする所定値をクレジット記憶部152に記憶可能な上限値とし、加算出来なかった枚数情報をCU制御部221に送信し、その枚数分に相当する度数の減算処理を実施させる。
【0106】
次に、このような状況の発生により、メダル貸の1単位である1度数以下のメダル枚数がプリペイドカードに残枚数として記録されている状況において、遊技者によりプリペイドカード返却操作がなされた場合におけるメダル貸出処理状況を図8に基づいて説明する。
【0107】
図8(a)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数がメダル貸の1単位である1度数である「01」で、プリペイドカードの実際の残枚数が3枚であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「35」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0108】
CU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3枚分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、メダル3枚分のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、3枚分の貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残枚数(3枚)から3枚分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0109】
図8(b)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数がメダル貸の1単位である1度数である「01」で、プリペイドカードの実際の残枚数が3枚であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「50」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。なお、この状態においてクレジット数が「50」であるため、CU制御部221には加算不可信号が入力されている状態となっている。
【0110】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3枚分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、3枚分のメダルをクレジット加算処理することは出来ないため、払出装置148に対して3枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による3枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残枚数(3枚)から3枚分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0111】
図8(c)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数がメダル貸の1単位である1度数である「01」で、プリペイドカードの実際の残枚数が3枚であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「48」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0112】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、クレジット加算可能なメダル2枚分をクレジット数としてクレジット加算処理するとともに、払出装置148に対して残りの1枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による1枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残枚数(3枚)から3枚分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0113】
以上説明したように、返却ボタン112が操作されたときに、プリペイドカードに記録されたメダル残枚数が、メダル貸の1単位である1度数以下の枚数(1〜4枚)である場合、CU制御部221は、加算不可信号の入力があるか否かに関わらず、1度数以下の残枚数に相当する枚数分のメダルの貸出をサブ制御部151に要求して実施させた後に、プリペイドカードの返却処理を実施するようになっている。
【0114】
このようにすることで、プリペイドカードが返却されるときに、メダル貸の1単位である1度数以下の度数がプリペイドカードに記録情報として残ることが防止されるため、例えば貸出の最小単位が異なる遊技機、例えばパチンコ遊技機にて遊技を行うためにプリペイドカードを使用する場合でも、遊技媒体であるパチンコ球の貸出に使用することが出来ない端数がプリペイドカードに残存することはないため、プリペイドカードを不都合なく使用することが出来る。
【0115】
具体的に言うと、例えばパチンコ遊技機に対応して設けられる図示しないカードユニットにおいて、球貸の最小単位が1度数(25球)とされている場合には、前述のようにプリペイドカードに記録された残度数が実際には1度数以下となっている場合、スロットマシン1にて使用していた当該プリペイドカードを、同じ遊技場内に設置されているパチンコ遊技機に対応して設けられるカードユニットにて使用する場合において、1度数以下の度数をパチンコ球にて貸出すことが出来ないことがあるからである。
【0116】
なお、図9及び図10には、メダル貸出処理の第2変形例が示されている。上記実施例及び第1変形例においては、1度数に相当するメダル枚数が5枚とされていたが、本第2変形例においては、1度数に相当するメダル枚数を1枚とした場合の一例が示されている。なお、スロットマシン1及びカードユニット2は上記実施例及び第2変形例とほぼ同様に構成されているため詳細な説明は省略することとし、サブ制御部151とCU制御部221との情報の送受状況並びに各部の動作状況において異なる点を以下説明していく。
【0117】
本変形例においては、サブ制御部151からは、貸出が可能である旨を示す台READY信号(貸出可能信号(SRDY))と、メダル貸に伴い貸出したメダル枚数情報を含む台端末貸出完了情報(メダル貸完了情報)と、クレジット数が所定値(本実施例ではクレジット記憶部152に記憶可能な上限値である50)に到達した旨を示す加算不可信号と、がCU制御部221に入力されるようになっている。
【0118】
CU制御部221からは、メダル貸処理中である旨を示すカードユニットREADY信号(メダル貸処理信号(MRDY))や、1単位(5度分)に相当する貸メダルの貸出要求を示す台端末貸出要求完了確認信号(クレジット加算要求信号(MRQ))、カードユニット2が接続されている旨を示すカードユニット接続確認信号(VL)、後述するように、カード返却に伴って貸出す貸出メダル枚数情報を含む貸出要求情報等がサブ制御部151に入力されるようになっている。
【0119】
本変形例では、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(5度数)に相当する5枚のメダルがクレジット数としてクレジット加算される処理が5回繰返し実施されて、25度数に相当する25枚のメダルが貸出されるようになっている。
【0120】
ここで、このように構成される本変形例におけるメダル貸出処理状況の一例を図9に基づいて説明すると、まず、例えば度数表示部110に表示されている度数が「50」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「28」である場合に貸出ボタン111が操作され、CU制御部221が貸出スイッチ231のonを検出すると、サブ制御部151は、CU制御部221からのMRQ信号の入力に伴い、メダル5枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、5枚分のクレジット数の加算処理が終了した旨を示すメダル貸完了情報を出力する。このメダル貸完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残度数(50度数)からクレジット加算された5度数分を減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、加算不可信号の入力があるか否かを判定し、入力がないと判定した場合には再びMRQ信号を出力し、以下、サブ制御部151及びCU制御部221は、前記1単位ずつの貸出を繰り返し実施する。
【0121】
そして、4回目のメダル貸出処理の実施が終了し、度数表示部110に「30」が表示され、クレジット表示部103に「48」が表示されている時点で、5回目(最後)のMRQ信号がサブ制御部151に出力されると、サブ制御部151は、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」まで加算可能な2枚分のクレジット数のクレジット加算処理を実施するとともに、2枚のメダル貸出が完了した旨を示すメダル貸完了情報を出力するとともに、クレジット数が所定値、すなわち、クレジット記憶部152に記憶可能な上限値である「50」に到達した旨を示す加算不可信号を出力する。
【0122】
CU制御部221は、2枚のメダル貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸完了情報の入力に基づいて、残度数から2度数分の減算処理を実施するとともに、度数表示器233の表示更新を行う。また、加算不可信号の入力に基づいて、MRDY信号をoffとしてメダル貸処理を停止することになる。
【0123】
本変形例では、1単位(5度数)に相当する5枚のメダルの貸出を要求するMRQ信号が出力され、サブ制御部151は該信号の入力に基づいてクレジットの加算処理を実施している途中でクレジット数が前記所定値である「50」に到達してクレジット加算出来なくなった場合、クレジット加算処理出来なかった5度数以下の数分(1〜4)の度数情報を、当該メダル貸処理が完了した旨を示すメダル貸完了情報としてCU制御部221に送信するようになっている。
【0124】
このように本変形例においては、貸出ボタン111の1回の押圧操作、すなわち、1回のメダル貸操作に基づいて、メダル貸の1単位(5度数)に相当する枚数分をクレジット数としてクレジット加算する処理を繰返し実施することで、所定度数に相当するメダルの貸出が実施されるようにした場合において、クレジット数の加算処理が不可能とする所定値をクレジット記憶部152に記憶可能な上限値とし、加算出来なかった枚数情報をCU制御部221に送信し、その枚数分に相当する度数の減算処理及び度数表示を実施させる。
【0125】
次に、このような状況の発生により、メダル貸の1単位である5度数以下の度数がプリペイドカードの残度数とされている状況において遊技者によりプリペイドカード返却操作がなされた場合におけるメダル貸出処理状況を図10に基づいて説明する。
【0126】
図10(a)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数が例えば「28」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「35」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0127】
CU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、メダル3枚分のクレジット加算処理を実施してクレジット表示器146の表示更新処理を実施した後、3枚分の貸出が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の残度数(28度数)から3度数分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0128】
図10(b)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数が例えば「28」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「50」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。なお、この状態においてクレジット数が「50」であるため、CU制御部221には加算不可信号が入力されている状態となっている。
【0129】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、3枚分のメダルをクレジット加算処理することは出来ないため、払出装置148に対して3枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による3枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の度数(28度数)から3度数分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0130】
図10(c)には、それぞれ例えば度数表示部110に表示されている度数が例えば「28」であり、クレジット表示部103に表示されているクレジット数が「48」である場合に返却ボタン112が操作された場合におけるCU制御部221及びサブ制御部151の制御内容が示されている。
【0131】
この状態でCU制御部221が返却スイッチ232のonを検出すると、3度数分のメダルの貸出を要求する貸出要求情報を送信する。サブ制御部151は、CU制御部221からの貸出要求情報の入力に伴い、クレジット加算可能なメダル2枚分をクレジット数としてクレジット加算処理するとともに、払出装置148に対して残りの1枚のメダルを払出すべく信号を出力する。該信号の入力により払出装置148による1枚のメダルの払出が実施され、払出が完了した旨を示す信号が入力されると、サブ制御部151は3枚のメダルの貸出(払出)が完了した旨を特定可能なメダル貸出完了情報を出力する。このメダル貸出完了情報の入力を受けて、CU制御部221は現在の度数(28度数)から3度数分減算する処理を実施して度数表示器233の表示更新処理を実施した後、プリペイドカードの返却処理を実施する。
【0132】
以上説明したように、返却ボタン112が操作されたときに、プリペイドカードの残度数がメダル貸の1単位である5度数以下の度数(1〜4度数)である場合、CU制御部221は、加算不可信号の入力があるか否かに関わらず、5度数以下の残度数に相当する枚数分のメダルの貸出をサブ制御部151に要求して実施させた後に、プリペイドカードの返却処理を実施するようになっているため、第1変形例と同様の作用・効果が得られる。
【0133】
また、返却ボタン112が操作されたときに、前記第1変形例のようにプリペイドカードの残度数がメダル貸の1単位に相当する1度以下の度数(1〜4度数)である場合のみならず、本第2変形例のように、そのときの残度数が貸出の最小単位に相当する度数以上残存し、かつ、その残度数を貸出の最小単位に相当する度数にて割り算したときに前記最小単位以下の度数(1〜4度数)が存在する場合、その時点における残度数をメダル貸の1単位に相当する度数で割算したときのあまり分のみの度数(例えば残度数が28である場合には3度数)を貸出(払出)ようにしてもよい。
【0134】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0135】
本発明の請求項1は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体(プリペイドカード)の記録情報(度数)を読み出す読み出し手段(カードリーダライタ215)と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換するための変換処理を行う変換処理手段(CU制御部221)と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)を有するスロットマシン(1)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット2)であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値(46/50)に到達したときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報(加算不可信号)が入力される到達情報入力手段(CU制御部221)と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があったときに前記変換処理を停止する変換処理停止手段(CU制御部221)と、を備える。
【0136】
本発明の請求項2は、遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体(プリペイドカード)の記録情報(度数)を読み出す読み出し手段(カードリーダライタ215)と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換するための変換処理を行う変換処理手段(CU制御部221)と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)を有するスロットマシン(1)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット2)であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値(26)に到達しているときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報(加算不可信号)が入力される到達情報入力手段(CU制御部221)と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があるときに前記変換処理を禁止する変換処理禁止手段(CU制御部221)と、を備える。
【0137】
本発明の請求項3は、前記読み出し手段(カードリーダライタ215)にて記録情報の読み出しを行うために前記記録媒体(プリペイドカード)を受け付ける記録媒体受付手段(カードリーダライタ215)と、
該記録媒体受付手段にて受付中の記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段(返却ボタン112)と、を備え、
前記変換処理手段(CU制御部221)は、予め定められた最小単位の有価価値(1度数/5度数)を遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値(5度数/25度数)を前記遊技用価値に変換するとともに、前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換のときには、該最小単位未満の有価価値を、前記到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報(加算不可信号)の入力の有無に関わらず前記遊技用価値に変換する処理を行う。
【0138】
本発明の請求項4は、前記変換処理を行うことが可能であるか否か(加算不可信号の入力があるか否か/SRDY信号のoffを検出しているか否か)を判定する判定手段(CU制御部221)と、
該判定手段の判定結果に基づいて前記変換処理を行うことが可能であるか否かを報知する報知手段(貸出可LED213)と、を備える。
【0139】
本発明の請求項5は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(リール102L、102C、102R)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされ、
遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体(プリペイドカード)の記録情報(度数)を読み出し、該読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する変換処理を行う遊技用装置(カードユニット2)に対応して設けられ、前記遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)を備えるスロットマシン(1)であって、
前記遊技用装置により変換された前記遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算するクレジット数加算手段(サブ制御部151)と、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値(46/50)に到達したか否かを判定する判定手段(サブ制御部151)と、
前記判定手段により前記クレジット数が所定値に到達したと判定したときに、前記遊技用装置に対して前記クレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報(加算不可信号)を出力する加算不可情報出力手段(サブ制御部151)と、を備える。
【0140】
本発明の請求項6は、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置(カードユニット2)に対応して設けられ、
前記加算不可情報出力手段(サブ制御部151)は、前記判定手段(サブ制御部151)により、前記クレジット数記憶手段に記憶された現在のクレジット数に前記最小単位の有価価値に対応する遊技用価値を加算することで前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限を越えてしまう値に到達すると判定したときに前記加算不可情報(加算不可信号)を出力する。
【0141】
本発明の請求項7は、前記記録情報(度数)の読み出しを行うために受け付けた前記記録媒体(プリペイドカード)を返却させる際に操作される返却操作手段(返却ボタン112)を備えるとともに、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値(メダル数、クレジット数)に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置(カードユニット2)に対応して設けられ、
前記遊技用価値を遊技媒体(メダル)として払い出す遊技媒体払出手段(払出装置148)を備え、
前記判定手段(サブ制御部151)は、前記クレジット数が前記クレジット数記憶手段(クレジット記憶部152)に記憶可能なクレジット数の上限値(「50」)に到達したか否かを判定し、
前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換であるため、該未変換の有価価値が前記遊技用装置により遊技用価値に変換されたときに、前記クレジット数加算手段(サブ制御部151)が、前記クレジット数が前記上限値に到達するまで前記変換された遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算し、前記遊技媒体払出手段が、前記変換された遊技用価値のうち前記クレジット数の上限値を超える遊技用価値に相当する数の遊技媒体を払い出す。
【0142】
本発明の請求項8は、前記クレジット数加算手段(サブ制御部151)により前記変換された遊技用価値(メダル数)をクレジット数として加算可能であるか否かを報知する報知手段(貸出可LED147)を備える。
【0143】
本発明の請求項9は、前記クレジット加算手段(サブ制御部151)は、前記可変表示装置(リール102L、102C、102R)の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中でも前記変換された遊技用価値(メダル数)をクレジット数に加算可能である。
【0144】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0145】
(a)請求項1項の発明によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があったときに変換処理停止手段により変換処理が停止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0146】
(b)請求項2項の発明によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達しているときにスロットマシンから出力される所定値到達情報の入力があるときは、変換処理禁止手段により変換処理が禁止されることで、クレジット数記憶手段に記憶出来ないにもかかわらず変換処理が行われ、変換された遊技用価値が例えば遊技媒体等として払出されること等がないため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0147】
(c)請求項3項の発明によれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0148】
(d)請求項4項の発明によれば、記録媒体に記録された有価価値の大きさのクレジット数への変換が不可能な状態にあるときに前記変換処理が行われることを防止出来るばかりか、変換処理を行うことが可能であるか否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0149】
(e)請求項5項の発明によれば、クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときに、遊技用装置に対してクレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報を出力することで、クレジット数記憶手段に記憶出来ない超過分の有価価値の変換処理を停止させることが可能となり、これにより前記超過分の有価価値が遊技用価値に変換されて例えば遊技媒体等として払出すこと等を回避することが出来るため、遊技者が払出された遊技媒体を投入する手間が省けるとともに、当該投入作業によりスロットマシンの稼働が低下することを防止出来る。
【0150】
(f)請求項6項の発明によれば、変換処理によって、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0151】
(g)請求項7項の発明によれば、記録媒体が返却されるときに、最小単位未満の有価価値が記録媒体に残ることが防止されるため、例えばかかる最小単位未満の有価価値を度数表示出来ない遊技機や変換処理の最小単位の異なる遊技機等の複数種の遊技機間でも記録媒体を不都合なく使用することが出来る。
【0152】
(h)請求項8項の発明によれば、変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能である否かを遊技者に確実に認識させることが出来る。
【0153】
(i)請求項9項の発明によれば、可変表示装置の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中においてクレジット加算処理が出来なくなる場合に比べ、スロットマシンの稼働を効果的に向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシン及びカードユニットを示す正面図である。
【図2】本実施例のスロットマシン及びカードユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】メダルの貸出操作に伴うサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】同じくメダルの貸出操作に伴うサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の一例を示すタイミングチャートである。
【図5】図4のメダル貸出処理のサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の流れを示す図である。
【図6】メダルの貸出操作に伴うサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況を示すタイミングチャートである。
【図7】メダル貸出処理の第1変形例としてのサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の流れの一例を示す図である。
【図8】(a)はカード返却時において残度数分をメダルとして払出す状況を示す図であり、同じく(b)はクレジット数として貸出す状況を示す図であり、同じく(c)はメダル及びクレジット数として払出す状況を示す図である。
【図9】メダル貸出処理の第2変形例としてのサブ制御部とCU制御部との信号の送受状況並びに各部の動作状況の流れの一例を示す図である。
【図10】(a)はカード返却時において残度数分をメダルとして払出す状況を示す図であり、同じく(b)はクレジット数として貸出す状況を示す図であり、同じく(c)はメダル及びクレジット数として払出す状況を示す図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン
2 カードユニット
147、213 貸出可LED
151 サブ制御部
221 CU制御部
231 貸出スイッチ
Claims (9)
- 遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換するための変換処理を行う変換処理手段と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を有するスロットマシンに対応して設けられる遊技用装置であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報が入力される到達情報入力手段と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があったときに前記変換処理を停止する変換処理停止手段と、を備えることを特徴とする遊技用装置。 - 遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換するための変換処理を行う変換処理手段と、を備え、
前記変換処理手段により変換された遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を有するスロットマシンに対応して設けられる遊技用装置であって、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達しているときに前記スロットマシンから出力される所定値到達情報が入力される到達情報入力手段と、
該到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力があるときに前記変換処理を禁止する変換処理禁止手段と、を備えることを特徴とする遊技用装置。 - 前記読み出し手段にて記録情報の読み出しを行うために前記記録媒体を受け付ける記録媒体受付手段と、
該記録媒体受付手段にて受付中の記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段と、を備え、
前記変換処理手段は、予め定められた最小単位の有価価値を遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換するとともに、前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換のときには、該最小単位未満の有価価値を、前記到達情報入力手段に対する前記所定値到達情報の入力の有無に関わらず前記遊技用価値に変換する処理を行う請求項1または2に記載の遊技用装置。 - 前記変換処理を行うことが可能であるか否かを判定する判定手段と、
該判定手段の判定結果に基づいて前記変換処理を行うことが可能であるか否かを報知する報知手段と、を備える請求項1〜3のいずれかに記載の遊技用装置。 - 1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされ、
遊技者所有の有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読み出し、該読み出した記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で該有価価値を遊技に使用される遊技用価値に変換する変換処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、前記遊技用価値をクレジット数として記憶可能なクレジット数記憶手段を備えるスロットマシンであって、
前記遊技用装置により変換された前記遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算するクレジット数加算手段と、
前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数が所定値に到達したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記クレジット数が所定値に到達したと判定したときに、前記遊技用装置に対して前記クレジット数加算手段によるクレジット数の加算が不可能な旨を示す加算不可情報を出力する加算不可情報出力手段と、を備えることを特徴とするスロットマシン。 - 予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、
前記加算不可情報出力手段は、前記判定手段により、前記クレジット数記憶手段に記憶された現在のクレジット数に前記最小単位の有価価値に対応する遊技用価値を加算することで前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限を越えてしまう値に到達すると判定したときに前記加算不可情報を出力する請求項5に記載のスロットマシン。 - 前記記録情報の読み出しを行うために受け付けた前記記録媒体を返却させる際に操作される返却操作手段を備えるとともに、予め定められた最小単位の有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を繰返し行うことにより、所定の大きさの有価価値を前記遊技用価値に変換する処理を行う遊技用装置に対応して設けられ、
前記遊技用価値を遊技媒体として払い出す遊技媒体払出手段を備え、
前記判定手段は、前記クレジット数が前記クレジット数記憶手段に記憶可能なクレジット数の上限値に到達したか否かを判定し、
前記返却操作手段が操作された際に前記最小単位未満の有価価値が未変換であるため、該未変換の有価価値が前記遊技用装置により遊技用価値に変換されたときに、前記クレジット数加算手段が、前記クレジット数が前記上限値に到達するまで前記変換された遊技用価値を前記クレジット数記憶手段に記憶されたクレジット数に加算し、前記遊技媒体払出手段が、前記変換された遊技用価値のうち前記クレジット数の上限値を超える遊技用価値に相当する数の遊技媒体を払い出す請求項5に記載のスロットマシン。 - 前記クレジット数加算手段により前記変換された遊技用価値をクレジット数として加算可能であるか否かを報知する報知手段を備える請求項5〜7のいずれかに記載のスロットマシン。
- 前記クレジット加算手段は、前記可変表示装置の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間中でも前記変換された遊技用価値をクレジット数に加算可能である請求項5〜8のいずれかに記載のスロットマシン。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060220 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090417 |