JP2004275297A - 脱臭フィルター部材 - Google Patents

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Katsushi Ogami
勝志 大上
Takehiko Yasujima
岳彦 安島
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Abstract

【課題】悪臭などの有害物質を大容量に効率良く除去することのできる脱臭フィルター部材を提供することにある。
【解決手段】ノードラインが蛇行状に屈曲したコルゲート構造体のセル空隙内に粒状脱臭剤を充填し、該コルゲート構造体の両側の開孔面を通気性基材で封鎖してなることを特徴とする脱臭フィルター部材。好ましくは、脱臭フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係が、1<L/D<1.2の範囲である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱臭フィルター部材に関し、さらに詳しくは粒状脱臭剤を充填してなる特殊な形状のコルゲート構造体であって、悪臭などの有害物質を大容量に効率良く除去することのできる脱臭フィルター部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場などにおける工業的に発生する悪臭や有害化学物質、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテルなどのサービス産業における廃棄物に起因した悪臭などによる従来からの環境汚染の問題に加えて、最近のアメニティ志向の高まりに伴い、一般生活空間、例えば室内や自動車内の悪臭、揮発性有機化合物などの有害化学物質による室内環境汚染の問題がクローズアップされている。従って、これら悪臭などの有害物質の除去に対するニーズが高まっており、脱臭装置や脱臭フィルターなどを組み込んだ空気清浄機の開発が盛んに行われている。
【0003】
一般の空気清浄機には、脱臭剤として活性炭を含有するフィルター部材が広く使用されており、活性炭に悪臭などの有害物質を吸着させて除去する方法がとられている。中でもコルゲート構造体やハニカム構造体のセル空隙内に粒状活性炭を充填し、該構造体の両側の開孔面を通気性基材で封鎖してなるフィルター部材は、単位容積当たりの活性炭量が多く有害物質の除去性能に優れるばかりでなく、活性炭量の割には通気性が高いという特徴を有しており、種々の空気清浄機で採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記の如く、係る粒状活性炭充填型のフィルター部材は、高性能の空気清浄化フィルター部材として有効に機能するが、コルゲート構造体やハニカム構造体の有する優れた整流作用のために、粒状活性炭と被処理空気との接触効率が悪く、活性炭の充填量に相応した脱臭性能が得られないという課題があった。
【0005】
粒状活性炭の充填量を増やしてコルゲート構造体やハニカム構造体のセル空隙を適度に閉塞し、セル空隙内の乱流の発生を促して接触効率を改善することができるが、該手段ではフィルター部材の重要な特性である通気性が損なわれるという問題がある。一方、通気性を損なうことなく接触効率を高める手段として、厚手のコルゲート構造体やハニカム構造体として粒状活性炭と被処理空気との接触時間を長くする方法があるが、この場合にはフィルター部材の大型化が避けられず、設置スペースに余裕のない家電製品などへの適用は難しい。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−137529号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記の課題を克服した特殊な形状の脱臭フィルター部材であって、悪臭などの有害物質を大容量に効率良く除去することのできる脱臭フィルター部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、脱臭フィルター部材を発明するに至った。
【0009】
1.ノードラインが蛇行状に屈曲したコルゲート構造体のセル空隙内に粒状脱臭剤を充填し、該コルゲート構造体の両側の開孔面を通気性基材で封鎖してなることを特徴とする脱臭フィルター部材の発明である。
【0010】
2.上記1の脱臭フィルター部材において、脱臭フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係が、1<L/D<1.2の範囲にあることを特徴とする脱臭フィルター部材の発明である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の脱臭フィルター部材に係わる構成要素を詳細に説明する。
【0012】
まず、コルゲート構造体について、以下に具体的に説明する。
【0013】
本発明に係わるコルゲート構造体は、開孔を有するセル壁からなる構造体であって、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して作製される。本発明における重要なポイントは、ノードラインが蛇行状に屈曲していることにある。
【0014】
図1は、本発明の脱臭フィルター部材の一例を示す模式図である。本発明の脱臭フィルター部材は、ノードライン1が蛇行状に屈曲していることにより、蛇行状に屈曲した連続孔からなるセル空隙が形成され、該セル空隙に粒状脱臭剤3を充填し、コルゲート構造体2の両側の開孔面を通気性基材4で封鎖してなるものである。
【0015】
ノードラインが直線状である通常のコルゲート構造体は、その優れた整流作用のために、被処理空気と粒状脱臭剤との接触効率が悪く、粒状脱臭剤の充填量に相応した脱臭性能が得られないという課題があった。係る課題を解決するための手段の一つとして、粒状脱臭剤の充填量を増やしてコルゲート構造体のセル空隙を適度に閉塞し、セル空隙内の乱流の発生を促して接触効率を高める方法が挙げられるが、該手段ではフィルター部材の重要な特性である通気性が損なわれるという問題がある。
【0016】
通気性を低下させることなく接触効率を高める手段として、厚手のコルゲート構造体として粒状脱臭剤と被処理空気との接触時間を長くする方法があるが、この場合にはフィルター部材の大型化が避けられず、設置スペースに余裕のない家電製品などへの適用は難しい。
【0017】
しかしながら、本発明の脱臭フィルター部材は、蛇行状に屈曲した連続孔からなるセル空隙を有し、該セル空隙には直線状の部分が存在しないため、セル空隙をさして閉塞することなく粒状脱臭剤と被処理空気との接触効率を高めることが可能であり、上記の一連の課題を解決することができる。
【0018】
次に、粒状脱臭剤について、以下に具体的に説明する。
【0019】
本発明に係わる粒状脱臭剤は、粒状形状の脱臭剤であって、粒状脱臭剤の粒の大きさは封鎖に用いる通気性基材の目から脱落しない程度に大きく、且つコルゲート構造体のセル空隙内に収まる大きさであれば良い。粒状脱臭剤の形状は特に制限されるものではなく、球状、四面体状、六面体状、八面体状、円柱状、多角形柱状、棒状、板状などが挙げられる。
【0020】
中でも、中空柱状または管状、あるいは星形や歯車形のような凹多角形柱状などの形状は、粒状脱臭剤の表面積が増すため臭気成分の除去性能の点で有利であり、且つコルゲート構造体のセル空隙内において空気の流路が確保できるため通気性の点でも有利である。
【0021】
粒状脱臭剤を製造する方法として、粉体状の脱臭剤を押し出し造粒機、撹拌造粒機、流動造粒機、転動造粒機、圧縮造粒機、または打錠機などの各種造粒機を用いて粒状に成形する方法、および塊状の脱臭剤をボールミル、振動ミル、ロールミル、遠心ミル、またはジェットミルなどの乾式または湿式の各種粉砕機を用いて粒状に粉砕する方法が挙げられ、得られた粒状脱臭剤は篩い式またはサイクロン式などの各種分級法を用いて所望の粒径に調整することができる。
【0022】
粒状脱臭剤の脱臭成分としては、活性炭、添着活性炭、竹炭および備長炭などの炭素系吸着脱臭剤、天然および合成ゼオライト、活性アルミナ、酸化鉄などの鉄系化合物および多孔質シリカなどの無機系吸着脱臭剤、有機酸系化合物、キチン、キトサンおよびイオン交換樹脂などの有機系吸着脱臭剤、鉄アスコルビン酸や鉄、コバルトまたはマンガンなどの金属フタロシアニン誘導体などの酵素系脱臭剤、マンガン系酸化物やペロブスカイト型化合物、白金酸化物、パラジウム酸化物またはバナジウム酸化物などの酸化触媒、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウムなどの光触媒、炭化珪素、窒化珪素、珪酸カルシウム、アルミナ・シリカ系、ジルコニア系などの合成セラミックスや麦飯石、フェルソング石などの遠赤外線セラミックス、植物抽出成分に含まれる化合物であるカテキン、タンニン、フラボノイド、リモネンおよびピネンなどが挙げられ、これらの従来汎用の脱臭剤を各々単独で、あるいは複数組み合わせて用いることができる。
【0023】
次に、通気性基材によるコルゲート構造体の両側の開孔面の封鎖について、以下に具体的に説明する。
【0024】
本発明に係わる封鎖は、粒状脱臭剤を充填したコルゲート構造体の両側の開孔面を通気性基材で挟んでなされるものであり、粒状脱臭剤の脱落の防止を主たる目的とする。封鎖の具体的な方法として、コルゲート構造体のセル壁の端面に通気性基材を接着する方法や枠付け加工においてコルゲート構造体と通気性基材とを固定する方法などが挙げられる。
【0025】
本発明に係わる通気性基材としては、ケミカルボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、サーマルボンド不織布などの乾式不織布、湿式不織布、織布、エアレイドパルプ、各種の紙、ネット、フォーム、スポンジおよびフエルトなどを用いることができる。また、適度な大きさの穴をあける穿孔加工などを施して通気性を付与することにより、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルムのような汎用の樹脂フィルム、金属箔、薄板などを用いることも可能である。
【0026】
なお、本発明に係わる通気性基材は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて脱臭、除塵、抗菌、防虫、害虫忌避などの機能を備えても良い。
【0027】
本発明の脱臭フィルター部材において、脱臭フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係(L/D)に特に制限はなく、用途や所望の特性に応じて適宜選択すれば良い。しかしながら、L/Dが1.2以上の場合、粒状脱臭剤と被処理空気との接触効率は高くなるが、通気性が阻害されて圧力損失の高い脱臭フィルター部材となってしまうため、最適なL/Dの範囲は、1<L/D<1.2である。
【0028】
ここで、厚み(D)とは、図1に示したように脱臭フィルター部材の通風方向の厚みであり、ノードラインの長さ(L)とは、図1に示したように該通風方向に沿って蛇行状に形成される各ノードラインの長さである。
【0029】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0030】
実施例1
アルミ製シートを中芯およびライナに用いて、JIS−Z−1516−1995「外装用段ボール」に準拠して、セルピッチ10mm、セル高さ8mm、開孔断面が300mm×300mm、厚み15mmのノードラインが蛇行状に屈曲したL/D=1.1のコルゲート構造体を作製した。
【0031】
次いで、粒状脱臭剤として、球状活性炭200gおよび球状ゼオライト100gを該コルゲート構造体のセル空隙内に均等に充填した後、通気性基材として、ポリプロピレン製スパンボンド不織布(15g/m)を用いて、該コルゲート構造体の両側の開孔面を封鎖し、実施例1の脱臭フィルター部材を作製した。
【0032】
比較例1
ノードラインを直線状(L/D=1)とした点を除いて、実施例1と同様の方法で比較例1のフィルター部材を作製した。
【0033】
以上、実施例1の脱臭フィルター部材、比較例1のフィルター部材を下記の性能試験に従って評価し、その結果を表1に示した。
【0034】
[脱臭性能試験]
市販の家庭用空気清浄機に実施例の脱臭フィルター部材、比較例のフィルター部材を装着し、日本電機工業会規格(JEM1467)「家庭用空気清浄機」に準じて、タバコを臭気負荷とした脱臭性能試験を実施した。なお、試験時の空気清浄機の運転風量は3m/分とし、JEM1467で規定される除去率が80%以上を維持するタバコ燃焼本数を脱臭性能の指標とした。
【0035】
【表1】
Figure 2004275297
【0036】
比較例のフィルター部材と比較した場合、実施例の脱臭フィルター部材は除去率80%以上を維持するタバコ燃焼本数が10本上回っており、JEM1467によれば、この差異は実用耐久本数で400本の差異に相当する。このことは、1日のタバコ喫煙本数を10本と仮定した場合、除去率80%以上を維持するフィルター部材の稼働日数に40日間の差異が生ずることを意味し、実施例の脱臭フィルター部材の脱臭性能が優れていることが判る。
【0037】
【発明の効果】
以上、本発明の脱臭フィルター部材は、ノードラインが蛇行状に屈曲したコルゲート構造体のセル空隙内に粒状脱臭剤を充填し、該コルゲート構造体の両側の開孔面を通気性基材で封鎖してなるものであって、高度の通気性を保持しつつ、脱臭性能を効率良く高めることができるものである。従って、本発明の脱臭フィルター部材は、空気清浄機、エアコン、除湿機、加湿機、掃除機などの各種製品において、悪臭などの有害物質を除去する空気清浄化フィルター部材として有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱臭フィルター部材の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 蛇行状に屈曲したノードライン
2 コルゲート構造体
3 粒状脱臭剤
4 通気性基材
5 脱臭フィルター部材の厚み

Claims (2)

  1. ノードラインが蛇行状に屈曲したコルゲート構造体のセル空隙内に粒状脱臭剤を充填し、該コルゲート構造体の両側の開孔面を通気性基材で封鎖してなることを特徴とする脱臭フィルター部材。
  2. 脱臭フィルター部材の厚み(D)とノードラインの長さ(L)との関係が、1<L/D<1.2の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の脱臭フィルター部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011196601A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Mitsubishi Paper Mills Ltd 加湿用気化フィルター

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