JP2004275149A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインの性能を向上させ、収穫する作物や脱穀条件に適した脱穀を行えるようにする。
【解決手段】前ロータをスクリュー部21Xと連通羽根部21Yとに分割し、かつ、後ロータをスクリュー部22Xと排稈羽根部22Yとに分割し、該前ロータのスクリュー部21Xと、該連通羽根部21Yと、該後ロータのスクリュー部22Xと、該排稈羽根部22Yとを、それぞれ異なる回転速度で駆動可能な構成とする。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、汎用コンバインは走行装置より前方に刈取部を突出し、該刈取部により刈取った穀稈を後方へ搬送して脱穀装置へ供給し、該脱穀装置によって脱穀を行い、脱粒後の排稈は機体後方より圃場面に放出される。脱穀装置における受網を漏下した穀粒や藁屑やゴミ等は脱穀装置下方に配置した選別装置によって選別され、藁屑やゴミ等は機体後部より排出され、精粒は脱穀装置の側部に排置したグレンタンクに貯溜されるように構成していた。そして、グレンタンクがいっぱいになると、グレンタンク上方に旋回及び昇降回動可能に配置した排出オーガによってトラックの荷台等へ排出できるように構成していた。
【0003】
前記脱穀装置として、ロータを機体の進行方向に対して左右直角方向に配置し、該ロータを前後に二個配置して脱穀を行い、選別装置の前部の上方に脱穀装置を配置し、脱穀装置の後方にエンジン等の動力部を配置していた。
また、前ロータから後ロータへの受け継ぎをスムースに行うために、両ロータの回転方向を逆方向にする等していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−102320号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のコンバインは、スクリュー部(螺旋)と連通羽根部、またスクリュー部と排稈羽根部とは一体化しており、作物や脱穀条件が変わった場合にも、それぞれ互いに同じ速度で回転するものとなっていた。つまり、前ロータのスクリュー部と連通羽根部は相対回転不能であり、後ロータのスクリュー部と排稈羽根部は相対回転不能であった。
その為、作物や脱穀条件によって、結果的にスクリュー部の回転速度が連通羽根部の回転速度よりも早すぎて、穀粒を傷つけたり、詰まりを起こすことがあった。また、逆にスクリュー部の回転速度が連通羽根部の回転速度よりも遅すぎて、十分に脱穀ができていない状態で、穀稈が脱穀装置を移動し排出されてしまい、脱穀ロスが多くなるという不具合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、請求項1においては、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
前ロータをスクリュー部と連通羽根部とに分割し、該スクリュー部と該連通羽根部とを異なる回転速度で駆動可能に構成したものである。
【0008】
請求項2においては、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
後ロータをスクリュー部と排稈羽根部とに分割し、該スクリュー部と該排稈羽根部とを異なる回転速度で駆動可能に構成したものである。
【0009】
請求項3においては、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
前ロータをスクリュー部と連通羽根部とに分割し、かつ、後ロータをスクリュー部と排稈羽根部とに分割し、該前ロータのスクリュー部と連通羽根部、及び、後ロータのスクリュー部と排稈羽根部とを、それぞれ異なる回転速度で駆動可能に構成したものである。
【0010】
請求項4においては、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
前記ロータの後方に排稈排出用の排稈ビータとスプレッダを順に配設し、該スプレッダの下方に、選別風を導く排風・排塵ダクトを配設したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の一形態であるコンバイン201の左側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく一部左側面図、図4は前ロータ21及び後ロータ22の平面図、図5は前ロータ21の断面図、図6は前ロータ21及び後ロータ22の一部右側面図、図7は連通羽根部21Yの縦断面図、図8は後ロータ22の斜視図とスクリュー部22Xの左断面図と取込板89の斜視図、図9は脱穀装置18の平面図と一部断面図と三番・四番コンケーブ73・74の斜視図、図10は送塵弁59のリンク機構を示す側面図、図11は送塵弁角度α1・β1・α2・β2と送塵弁レバー角度の関係をしめす図、図12は送塵弁59の第一の実施例を示す平面図、図13は同じく第二の実施例を示す平面図、図14はスプレッダと排風・排塵ダクトの左断面図である。
【0012】
以下では、本発明の実施の一形態であるコンバイン201の全体構成について、図1から図3を用いて説明する。
なお、本発明は本実施例に限定されず、異なる種類の収穫物を収穫可能に構成されたコンバインに広く適用可能である。
【0013】
コンバイン201の走行手段であるクローラ式走行装置1上には機体フレーム13が配設され、該機体フレーム13上に脱穀装置18や選別装置19から成る脱穀・選別装置を内装する筐体33が配置される。該筐体33の後部にはエンジン48等を収納するエンジンルーム49等が配設される。
筐体33の上にはグレンタンク30が配設され、該グレンタンク30内部に貯留された穀粒を排出するための排出オーガ40が機体後部から前方にかけて備えられる。
【0014】
筐体33の前方には刈取装置8が配置され、該刈取装置8の後端と筐体33前上部に設けられた脱穀装置18の前部入口が搬送装置9によって連通されている。また、搬送装置9は機体左右略中央に配設されている。
さらに、搬送装置9の上方には運転席15や操向ハンドル16等を収納したキャビン17が配設される。キャビン17はコンバイン201の機体左右中央かつ機体前上部に配置されるので、視界が良好で刈取作業時の作業性に優れるとともに、左右両側より乗降可能である。
【0015】
刈取装置8は、搬送装置9の構成部材であるフィーダハウジング10、フィーダハウジング10の前部に連結されたプラットホーム2、プラットホーム2内部に横架され支承された横送りオーガ3、横送りオーガ3の前下部に備えられた刈刃4、プラットホーム2上方に設けられた掻き込み用のリール5等で構成されている。
リール5で掻き込まれ、刈刃4により根元部から刈り取られた穀稈は、横送りオーガ3によりプラットホーム2の左右略中央後部に連結されたフィーダハウジング10へ送られる。横送りオーガ3は外周面には螺旋が形成された略円柱形状の部材であり、機体の進行方向と直交する方向(すなわち、機体左右方向)にその回転軸が軸架される。横送りオーガ3の回転により、刈り取られた穀稈が機体左右中央に寄せられ、フィーダハウジング10に搬送される。
【0016】
プラットホーム2前端の左右両側には分草板7・7が設けられ、プラットホーム2後部の左右両端にはリール5を横架した支持アーム6の後部が枢支される。
また、支持アーム6の左右一側にはリール5を回転駆動するためのベルトやプーリ等からなる動力伝達機構(図示せず)が設けられるとともに、支持アーム6とプラットホーム2との間には、アクチュエータである油圧シリンダ29が介装される。該油圧シリンダ29の伸縮により支持アーム6が回動し、リール5はプラットホーム2に対して昇降する。
【0017】
前記搬送装置9は、フィーダハウジング10と、該フィーダハウジング10内に配設された無端状のコンベア11で構成されている。
フィーダハウジング10の前端は、前記プラットホーム2の後部に、横送りオーガ3のスクリューの送り終端位置(すなわち機体左右略中央)に合わせて連通される。また、フィーダハウジング10の後端は脱穀装置18への投入口12に連通されており、穀稈はコンベア11の駆動により投入口12の後方に配設された脱穀装置18の前ロータ21へ搬送される。
【0018】
フィーダハウジング10の後部は、脱穀・選別装置を内装する筐体33の前部に挿入されるとともに、該筐体33に昇降回動自在に支持される。そして、フィーダハウジング10の下面と機体フレーム13との間に介装された油圧シリンダ32の伸縮により、刈取装置8を機体に対して昇降可能としている。
【0019】
脱穀・選別装置は筐体33内部に配設され、刈取装置8により刈り取られ、搬送装置9により搬送されてきた穀稈を脱穀する脱穀装置18と、該脱穀装置18により脱穀された穀粒を選別する選別装置19とで構成されている。
【0020】
次に、脱穀装置18について、図1・図3・図4を参照しながら説明する。
図1・図3に示すように、脱穀装置18は、前ロータ21と後ロータ22と受網23・24等からなり、前記筐体33上部に収納されている。そして、前ロータ21の回転軸と後ロータ22の回転軸は、いずれも機体の左右水平方向に向けられて略平行に軸架されるとともに、前ロータ21と後ロータ22とは側面視で上下方向の高さが略同じとなるように配置されている。また、前ロータ21は脱穀装置18の前部、後ロータ22は脱穀装置18の後部に配置される。
【0021】
また、図4(a)に示すように、前ロータ21と後ロータ22とは略同じ円筒形状に構成され、前ロータ21は機体左側からスクリュー部21Xと連通羽根部21Yに分割され、後ロータ22は機体右側からスクリュー部22Xと排稈羽根部22Yに分割される。
そして、スクリュー部21X・22Xの筒体の外周面には後述する複数の扱歯88を突設したスクリュー21a・22aが形成され、連通羽根部21Yの外周面には後述する連通羽根21bが、排稈羽根部22Yの外周面には後述する排稈羽根22bがそれぞれ突設されている。
【0022】
より詳しくは、スクリュー部21Xには、スクリュー21aが前ロータ21の左端から後述する連通部23aの直左側までの間に形成されているとともに、正面視で連通部23aと重なる部分に形成される連通羽根部21Yは、筒体の外周面にプレート状の連通羽根21b・21b・・が半径方向に突出されている。
同様に、スクリュー部22Xには、スクリュー22aが後ロータ22の右端から排出口24aの直右側までの間に形成されるとともに、正面視で排出口24aと重なる部分に形成される排稈羽根部22Yは、筒体の外周面にプレート状の排稈羽根22b・22b・・が半径方向に突出されている。
【0023】
そして、スクリュー部21Xと連通羽根部21Y、及び、スクリュー部22Xと排稈羽根部22Yをそれぞれ別々に駆動する構成とし、駆動入力部においてプーリーや歯車等の変速手段を用いて、回転速度を変更できるようにすることにより、作物や脱穀条件に応じて、スクリュー部21X・連通羽根部21Y・スクリュー部22X・排稈羽根部22Yの回転速度を別々に調節することが出来るようになる。更に、前記変速手段を運転席等でレバーやスイッチ等を用いて遠隔操作できるように構成することで、脱穀効率が悪いときは、スクリュー部21X・22Xの回転速度を上げ、穀稈が湿り気を帯びたりして連通部23aで詰まりを起こしそうな場合は連通羽根部21Yの回転速度を上げるなどの調節を行うことができる。
【0024】
換言すれば、脱穀を行う作物や脱穀条件によって、スクリュー部21X・22Xの回転速度が連通羽根部21Yや排稈羽根部22Yの回転速度よりも早すぎて、穀粒を傷つけたり、詰まりを起こしたりすることを防止し、また、スクリュー部21X・22Xの回転速度が連通羽根部21Yや排稈羽根部22Yの回転速度よりも遅すぎて、十分に脱穀ができていない状態のままで、穀稈が脱穀装置18を移動し、排稈羽根部22Yから穀稈が排出されてしまい、脱穀ロスが多くなることなどを防止できる。
即ち、脱穀条件に応じて、スクリュー部21X・22Xでは、脱穀に適する回転速度で、連通羽根部21Yでは、前ロータ21から後ロータ22への受け継ぎに適する回転速度で、排稈羽根部22Yでは、排稈に適する回転速度で、それぞれが相対回転可能に駆動することが可能となり、これによって機能分担を明確にし、効率の良い、かつ詰まりなどの不具合を生じない脱穀装置18を構成することが可能となる。
【0025】
また、前ロータ21と後ロータ22の別の実施例として図4(b)に示すように、前ロータ21を機体左側から供給部21Z、スクリュー部21X、連通羽根部21Yに分割し、後ロータ22を機体右側からスクリュー部22X、排稈羽根部22Yに分割してもよい。
【0026】
この場合は、スクリュー部21X・22Xと、供給部21Zの外周面にそれぞれ前述した複数の扱歯が設けられたスクリュー21a・22aが形成され、連通羽根部21Yの外周面には後述する連通羽根21bが、排稈羽根部22Yの外周面には後述する排稈羽根22bが形成されている。
これにより、前述した前ロータ21をスクリュー部21Xと連通羽根部21Yに分割した場合に比べて、更に機能分担を明確にし、脱穀条件の選択幅が広がる。
そして、スクリュー部21Xと、連通羽根部21Yと、スクリュー部22Xと、排稈羽根部22Yと、供給部21Zとを、前記同様に別々に変速手段を用いて変速できるようにすることで、作物や脱穀条件に応じてそれぞれ回転速度を別々に調節することが出来る。脱穀効率が悪いときは、供給部21Zとスクリュー部21X・22Xの回転速度を上げ、穀稈が湿り気を帯びたりして連通部23aで詰まりを起こしそうな場合は連通羽根部21Yの回転速度を上げるなどの調節を行うことができ、前記同様の効果を得ることができる。
【0027】
次に、図5を参照しながら、前ロータ21及び後ロータ22の回転機構について説明する。なお、本実施例では、供給部21Z、スクリュー部21X、連通羽根部21Yに三分割された前ロータ21について説明するが、二分割した場合は供給部21Z、スクリュー部21Xが同時に駆動され、その他の構成は同じ構成となり、後ロータ22についても同様に構成することができる。
前ロータ21は、供給部21Zとスクリュー部21Xと連通羽根部21Yとがそれぞれ相対回転可能に分割されて内駆動軸52が軸心上に貫通配置されている。該供給部21Zは内駆動軸52上に回転自在に外嵌された外駆動軸51上に固定され、該内駆動軸52は前ロータ21の筒体よりも左方へ延設し、左端部上にギア54が固設されている。スクリュー部21Xは内駆動軸52上の左右中途部上に固設され、内駆動軸52の左端は外駆動軸51よりも左方へ突出して摺動歯車63・64を摺動可能に配置している。連通羽根部21Yは内駆動軸52の右側部上に回転自在に配置した外駆動軸53上に固設され、該外駆動軸53右端部上にプーリー56を固設し、内駆動軸52の右端は外駆動軸53より右方に突出して、プーリー55を固設している。
【0028】
そして、エンジン48からの動力が伝動軸65に伝えられ、該伝動軸65上のプーリー66よりベルトを介してプーリー55に伝えて内駆動軸52を駆動し、スクリュー部21Xが駆動される。また、前記伝動軸65上のプーリー67よりベルトを介して外駆動軸53上のプーリー56に動力を伝えて連通羽根部21Yを駆動する。また、前記内駆動軸52より前端の摺動歯車63または64から変速歯車連58を介してギア54に伝えて供給部21Zを回転駆動するようにしている。
なお、本実施例ではエンジン48から図示せぬ伝動機構を介してプーリー55・56へ駆動力を伝達する構成としているが、左側から動力を伝達する構成とすることもできる。
【0029】
また、レバー等の操作によって摺動歯車63・64を摺動して、変速歯車連58の歯車と噛合させることにより変速でき、供給部21Zの回転速度を切り替え可能としている。なお、変速ケース57内において、本実施例では歯車噛合式の変速装置としているが、限定するものではなく、ベルト式無段変速装置等を用いることもできる。
また、伝動軸65上のプーリー66・67と内駆動軸52、外駆動軸53上の前記プーリー55・56の径を変更することにより変速することが可能であり、前記の如く、歯車摺動式の変速装置やベルト式無段変速装置等を用いて変速することも可能である。
このように、フィーダハウジング10からの脱穀装置18への穀稈の投入口12に配される供給部21Zと、脱穀処理を行うスクリュー部21Xと、受け継ぎを行う連通羽根部21Yとの回転速度を個別に設定することができ、収穫する作物の種類、脱穀条件に応じてそれぞれの部分の速度を設定することができる。
【0030】
次に連通羽根部21Yについて説明する。
図6、図7に示すように、連通羽根部21Yは筒体の外周上に所定間隔をあけて側面視三角形状の連通羽根21bを固設している。該連通羽根21bは回転方向に対して半径方向の面よりも後方へ傾斜した面、所謂、後退角Xを有する面を形成している。但し、連通羽根21bは1枚のプレートにより構成することも可能である。前記連通羽根21bの後退角Xは大きく(約60度)することで、穀稈に与える投出力(外側に押しつける力)が増し、下連通枠86aに沿って後ロータ22へ効率良く排出することが可能となる。該下連通枠86aは連通部23aの下部において、前ロータ21の受網23の下部から接線方向で後ロータ22の上部側に向けて延設されるものである。
また、図6に示すように、連通部23aの上連通枠86bの下面に連通クイキリ板87が前後方向垂直に左右複数設けられ、該連通クイキリ板87の後下辺とスクリュー部22Xのスクリュー22aに設けた扱歯88との隙間をできるだけ小さくしている。このように構成することにより、連通部23aのデッドスペースを小さくしている。
【0031】
そして、扱歯88と連通クイキリ板87との隙間を小さくすることで、取込み性を向上させることができ、連通部23aの後部のスクリュー部22X直前でたまりが発生した場合も、連通クイキリ板87を下方に配置しているため、扱歯88や後述する取込板89によって、後ロータ22に取込まれ易くなる。
【0032】
次に、扱歯88及び取込板89を有するスクリュー部22Xについて説明する。
図8に示す様に、後ロータ22の入口付近(機体進行方向右側)のスクリュー部22Xに、取込板89が設けられている。該取込板89は平面視「コ」字状に構成され、入口付近のスクリュー22a・22a間に回転軸と平行に配設される。該取込板89の側部にスクリュー22aに取り付けるためのボルト孔88dが開口されている。そして、図8(b)に示すように、取込板89のスクリュー22aからの出代Yは扱歯88の出代と略同じ高さにし、引掻き効果を向上させ、取込みがスムースにいくようにする。そして、該取込板89の上辺89aは、収穫物の種類や収穫量等に合わせて、図8(c)に示すように、直線状に構成したり、波形89bにしたり、円弧状89cや櫛状等に構成したものと交換できるようにしている。このように構成して交換することにより、更に取り込みをよくすることができ、スクリュー22aとスクリュー22aとの間に入り込んだ穀稈を攪拌できるようにしている。また、取込板89はさらに高さ調節板を長孔を介して取り付ける構成として、取込板89の高さを穀物の種類等に合わせて変更できるように構成することもできる。
また、隣接するスクリュー21a・22aとの間には補強板90が所定間隔を開けて配設され、脱穀作業中にスクリュー21a・22aに多大な力がかかっても耐えうるように、強度アップしている。そして、前記取込板89も強度アップに寄与している。
【0033】
図1・図3に示すように、前ロータ21と後ロータ22の下方にはそれぞれ受網23・24が配置されるとともに、前ロータ21と後ロータ22の上方にはそれぞれ上部カバー35・36が配置され、前ロータ室101(上部カバー35と受網23とで囲まれ、前ロータ21が収容された空間)と、後ロータ室102(上部カバー36と受網24とで囲まれ、後ロータ22が収容された空間)とが形成される。
また、受網23の機体右側後部には、前低後高に緩やかな円弧状または直線状の傾斜面である連通部23aが形成され、連通部23aは側面視で後ロータ22の上外周における回転軌跡の接線方向に向かって延出される。連通部23aと上部カバー35・36とで挟まれる部分は開口部となっており、前ロータ室101と後ロータ室102とが連通されている。また、連通部23aの後端は側面視で後ロータ22の回転軌跡の前端部近傍まで延出されている。さらに、受網24の機体左後部には排出口24aが開口されている。
【0034】
前記受網23・24はコンケーブ71・72・・・76に分割することが可能である。
図9(b)に示すように、スクリュー部21Xの略下側半分を覆うように、機体前方より一番コンケーブ71、二番コンケーブ72、三番コンケーブ73、が設けられており、スクリュー部22Xの略下半分を覆うように、機体前方より四番コンケーブ74、五番コンケーブ75、六番コンケーブ76、が配設されている。
そして、図9(c)に示すように、スクリュー部21X・22Xの間に挟まれる三番コンケーブ73及び四番コンケーブ74の一部に、開孔部73a・74aを設け、連通部として使用できるようにし、受け継ぎ用の樋を設ける。
【0035】
図9(a)に従来の穀稈の流れを図示する。
大豆、蕎麦等の脱粒性容易な作物では、図9(a)に示したような、連通羽根部21Yを経由する穀稈の流れでは、前・後ロータ21・22による揉み過ぎにより、稈が割れたり、稈の汁がでたりする。このため、大豆、蕎麦等の脱穀には、前記のようにコンケーブ73・74の開孔部73a・74aを連通部として使用することで、連通部23aを通過させずに、またスクリュー部を全て通過させずに、穀稈に脱穀装置18内を移動させることで、揉み過ぎを防止し、動力低減も可能にする。
そして、流通性が向上し作業効率を上げることができる。
加えて、作物や脱穀条件によって、開孔部73a・74aの開孔幅Zを変更し、直流タイプにすることも可能である。
【0036】
図3において、上部カバー35・36の上部の内周面において水平状に成形した部分には、送塵弁59・59・・・が左右幅方向に適宜間隔を開けて設けられ、上部カバー35・36上部に上下方向の回動支点を中心に回動自在に枢支されている。該送塵弁59・59・・・を回動操作し、送塵弁59の作用面と前ロータ21および後ロータ22の回転軸の長手方向との成す角度を調整することによって、穀稈が脱穀装置18内を移動する時間を穀稈の品種や穀稈の状態に合わせて調整可能とし、脱穀装置18の汎用性が高められている(すなわち、収穫物の種類等に関わらず高い脱穀能力を発揮する)。
【0037】
次に送塵弁59・59・・・について説明する。
図10(a)(b)に示すように、前ロータ21の上方に複数平行に設けられた前側送塵弁59a・59a・・・の一端は枢支ピン94a・94a・・・により上部カバー35に枢支され、他端は枢支ピン98a・98a・・・を介して連杆93aに枢支され、該連杆93aは前側送塵弁用レバーリンク81の一端に枢支されている。該前側送塵弁用レバーリンク81の他端は支点ピン95aに枢支されている。また、後ロータ22の上方に複数平行に設けられた後側送塵弁59b・59b・・・の一端は枢支ピン94b・94b・・・により上部カバー36に枢支され、他端は枢支ピン98b・98b・・・を介して連杆93bに枢支され、該連杆93bは後側送塵弁用レバーリンク82の一端に枢支されている。該後側送塵弁用レバーリンク82の他端は支点ピン95bに枢支されている。前記前側送塵弁用レバーリンク81は後側送塵弁用レバーリンク82よりも長く構成している。
また、図10(c)に示すように、前記前側送塵弁用レバーリンク81と後側送塵弁用レバーリンク82は上部カバー35・36上方(外側)で連杆96に枢支ピン99・99で枢支され、該連杆96の一端に送塵弁レバー80に枢支され、該送塵弁レバー80は支点軸97により中途部が枢支されている。
【0038】
そして、送塵弁レバー80の回動(操作)角が小さいときは、図10(a)に示すように、前側送塵弁59aの傾斜角度α1(進行方向に対する前側送塵弁59aの角度)は後側送塵弁59bの傾斜角度β1よりも大きい。そして、送塵弁レバー80を大きく回動すると、図10(b)に示すように、前側送塵弁59aの傾斜角度α2は後側送塵弁59bの傾斜角度β2よりも小さくなるように設定されている。つまり、図11に示されるような関係となるように、構成されている。
【0039】
このような構成において、前ロータ21入口部の穀稈密度が高くなっている場合には、図10(a)のように、送塵弁レバー80の角度を小さく設定する。このような設定では、前側送塵弁59aの傾斜角度α1が後側送塵弁59bの傾斜角度β1より大きくなっているので、入口部の送り作用が大きく詰まりが発生し難くなる。このことは動力低減にもなる。
そして、後ロータ22では穀稈密度が低く、流れが安定しているので、後側送塵弁角度β1が小さくても、ロータで長い間処理することができ脱穀ロスが低減できる。
【0040】
そして、脱粒性容易の作物(麦・蕎麦等)の収穫作業においては、図10(b)のように、送塵弁レバー80の角度を大きく設定する。このように設定すると、後側送塵弁角度β2が前側送塵弁角度α2より大きくなり、後ロータ22での送りが早くなり、穀稈がすばやく排出口24aから排出されるようになる。よって、容易に脱粒された後の排稈はできるだけ早く脱穀装置18から機外へ出されることになり、穀稈が早く流れ揺動上に無駄な塵が落ちないのである。
【0041】
また、図12に示すように、送塵弁59の位置は、前ロータ21の最終送塵弁59cの回動支点の位置が、連通部23a入口側板延長線上より連通部23a側にする。また、後ロータ22の最終送塵弁59dの回動支点の位置が、排出口24a側板の延長線上より排出口24a側にする。
このように連通部23aと最終送塵弁59c、及び排出口24aと最終送塵弁59d、をそれぞれラップさせることで、スムースな穀稈の移動が可能となる。
【0042】
また、図13のように、前ロータ21の出口(連通部23a)に位置する最終送塵弁59eを固定リードすることも有効である。これによって、送塵弁59の角度を自由に調節しながらも、最終送塵弁59eのみを固定リード弁とすることで、前ロータ21で穀稈を持ち回った場合でも必ず連通部23aに送れるようにするためである。
また、後ロータ22の入り口に位置する送塵弁59fを固定リード弁とすることにより、他の送塵弁59の角度を自由に調節しながらも、後ロータ22の入口付近の送塵弁59の角度が大きすぎたり、小さすぎて、受け継ぎがスムーズにいかないことを防止し、後ロータ22の入口での常にスムースに穀稈の受け継ぎを行うことができる。
また、後ロータ22の出口(排出口24a)に2枚の固定リード弁59g・59gを配設することも有効である。これによって、送塵弁59の角度を自由に調節出来るようにしながらも、固定リード弁59g・59gを固定リード弁としていることにより、他の調節可能な送塵弁59の角度が小さい場合でも、常に排出口24aへ強力な送りを行うことができる。
【0043】
フィーダハウジング10内を搬送され、投入口12から脱穀装置18内に投入された穀稈は、スクリュー部21Xの回転により前ロータ室101内を右方へ搬送されながら脱粒される。穀稈は前ロータ室101の右端に到達すると連通羽根部21Yにより後方にはね飛ばされ、緩傾斜状に形成した連通部23a上を乗り越えて後ロータ室102の右端部に搬送される。続いて、後ロータ室102の右端部に搬送された穀稈は、スクリュー部22Xの回転により後ロータ室102内を左方へ搬送されながら脱粒される。穀稈は後ロータ室102の左端に到達すると、排稈羽根部22Yにより後方にはね飛ばされ、排出口24aより脱穀装置18外に排出される。
【0044】
該排出口24a下部から後下方にはガイドプレート60が延設され、該ガイドプレート60後部の上方とエンジンルーム49底面との間位置には、脱穀済みの排稈を後方に送り出す排稈ビータ61が設けられている。
排稈ビータ61は、左端部が排出口24aの左端部と一致し、排稈ビータ61の右端部は排出口24a右端部よりさらに右側に延出されており、排出口24aより排出された排稈は後方に左右幅広く搬送される。排稈ビータ61後方には、機体後端部に左右に全幅に渡ってチョッパー式のスプレッダ62が横架され、排出口24aより排出され排稈ビータ61にスプレッダ62まで搬送された排稈は、該スプレッダ62に設けられた複数の鉈状の刃によって切断され、機体後端部より圃場に排出される。
【0045】
一方、前記脱穀・選別装置において、脱穀装置18の下方には選別装置19が配設される。
選別装置19は、流穀板25、揺動本体50、プレファン34、唐箕27、一番コンベア28、二番コンベア31、グレンパン104、チャフシーブ105・106、グレンシーブ107等で構成され、脱穀装置18により穀稈から分離され、受網23・24の網目を通過して落下してきた穀粒や藁屑等を選別する。
【0046】
揺動本体50は筐体33内に収納される。揺動本体50の前後長さは、揺動本体50の前端部が前ロータ21の前端部の下方まで延出され、揺動本体50の後端部がスプレッダ62前端部の下方まで延出されるように定められている。そして、揺動本体50前下部には図示せぬ揺動軸が設けられるとともに、後部には揺動駆動機構103が設けられ、揺動駆動機構103によって揺動本体50が筐体33に対して揺動するように構成されている。
【0047】
揺動本体50の前部にはグレンパン104が設けられる。グレンパン104は板状の部材を波形に成形したものであり、受網23・24を通過した処理物(穀粒および藁屑等との混合物)は、グレンパン104および該グレンパン104の後方に配置されたチャフシーブ105・106上に落下し、揺動本体50の揺動により機体後方に搬送される。そして、チャフシーブ105・106の下方には、第二選別装置である網状のグレンシーブ107が設けられる。
チャフシーブ105・106は選別装置19に投入される処理物の量に応じてその開度を調節することが可能であり、穀粒および細かい藁屑はチャフシーブ105・106を通過して下方に落下し、チャフシーブ105・106の開口よりも大きい藁屑等は後方に搬送される。このとき、チャフシーブ105とチャフシーブ106との間、およびチャフシーブ106とグレンシーブ107との間にはプレファン34により揺動本体50の前方から後方への気流が発生しており、細かい藁屑の一部は後方に吹き飛ばされて穀粒と分離される。
【0048】
また、揺動本体50下方の前後途中位置には、左右方向に一番コンベア28と二番コンベア31とが横設され、該一番コンベア28と二番コンベア31の間にセカンドファン37が配置されている。一番コンベア28と二番コンベア31との位置関係は、一番コンベア28が唐箕27に近い側(揺動本体50の前部)、二番コンベア31が唐箕27から遠い側(揺動本体50の後部)となる。唐箕27はグレンパン104後部の下方に配置され、チャフシーブ105・106やグレンシーブ107に選別風を送風する。
一番コンベア28の左端部にはその長手方向(搬送方向)が略上下方向となるように設けられたバケット式の揚穀コンベア108が連結され、該揚穀コンベア108の上端はグレンタンク30内部と後面右上部にて連通している。
【0049】
揺動本体50内で選別されて流穀板25上に漏下された穀粒、枝梗付着粒、未熟穀粒および細かい藁屑等の混合物は、唐箕27により発生する揺動本体50の前方から後方への気流により後方へ吹き飛ばされる。
このとき、重量が大きい穀粒(一番)は一番回収部109(流穀板25の後方に設けられた選別装置19底面の窪みであり、一番コンベア28が収容されている)に回収され、一番コンベア28から揚穀コンベア108を経て、グレンタンク30に搬送される。
一方、重量が小さい未熟穀粒や枝梗付着粒(二番)、および細かい藁屑の一部は、二番回収部110(一番回収部109の後方に設けられた選別装置19底面の窪みであり、二番コンベア31が収容されている)に回収され、二番コンベア31から図示せぬ二番還元コンベアを経て、図示せぬ枝梗処理装置に搬送され、枝梗が除去された後、グレンパン104上(またはチャフシーブ105上)に再投入される。
【0050】
図14に示すように、前記脱穀装置18の後端部はスプレッダ62と連通しており、排出口24aから排出され、排稈ビータ61の駆動により排稈は後方へ送られ、その排稈は矢印41で示すように流れて、スプレッダ62により拡散されて機外に排出される。
そして、図1・図3・図14に示すように、スプレッダ62下方には、選別風42を導く排風・排塵ダクト91を配設し、唐箕27等によって起こされた選別風42を排出する。よって、排稈ビータ61により送られる排稈と唐箕27等によって起こされた選別風42が排風・排塵ダクト91により合流せずに機外へ排出できるようにし、スプレッダ62で合流しなくなるため、従来のように選別風42の排出が妨げられることなく、選別風42の排出がスムースになり、選別率が改善され、選別性能を向上できる。
【0051】
また、前記セカンドファン37によって起こされた選別風43は一番コンベア28の流穀板28aと二番コンベア31の流穀板31aにガイドされて流れるようになり、この選別風43は唐箕27からの選別風42と排風・排塵ダクト91で合流して、スプレッダ62側に流れなくなって流れもスムースになり、二番回収部110にて回収される還元物(未熟穀粒や枝梗付着粒(二番))の精選率も向上する。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0053】
即ち、請求項1に示す如く、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
前ロータをスクリュー部と連通羽根部とに分割し、該スクリュー部と該連通羽根部とを異なる回転速度で駆動可能に構成したので、
脱穀を行う作物や脱穀条件によって、前ロータのスクリュー部の回転速度が連通羽根部の回転速度よりも早すぎて、穀粒を傷つけたり、詰まりを起こしたりすることを防止し、
また、前ロータのスクリュー部の回転速度が連通羽根部の回転速度よりも遅すぎて、十分に脱穀ができていない状態のままで、穀稈が脱穀装置を移動してしまい、脱穀ロスが多くなることなどを防止し、
脱穀効率が悪い場合は前ロータのスクリュー部の回転速度を上げる、穀稈が湿り気を帯びたりして詰まりを起こしそうな場合は連通羽根部の回転速度を上げる、などの調節を行うことができる。
即ち、前ロータのスクリュー部では、脱穀に適する回転速度で、連通羽根部では、前ロータから後ロータへの受け継ぎに適する回転速度で、それぞれが相対回転可能に駆動することが可能となり、これによって機能分担を明確にし、効率の良い、かつ詰まりなどの不具合を生じない脱穀装置を構成することできる。
【0054】
請求項2に示す如く、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
後ロータをスクリュー部と排稈羽根部とに分割し、該スクリュー部と該排稈羽根部とを異なる回転速度で駆動可能に構成したので、
脱穀を行う作物や脱穀条件によって、後ロータのスクリュー部の回転速度が排稈羽根部の回転速度よりも早すぎて、穀粒を傷つけたり、詰まりを起こしたりすることを防止し、
また、後ロータのスクリュー部の回転速度が排稈羽根部の回転速度よりも遅すぎて、十分に脱穀ができていない状態のままで、穀稈が脱穀装置を移動し、排稈羽根部から排出されてしまい、脱穀ロスが多くなることなどを防止し、
脱穀効率が悪い場合は後ロータのスクリュー部の回転速度を上げる、穀稈が湿り気を帯びたりして詰まりを起こしそうな場合は排稈羽根部の回転速度を上げる、などの調節を行うことができる。
即ち、後ロータのスクリュー部では、脱穀に適する回転速度で、排稈羽根部では、排稈に適する回転速度で、それぞれが相対回転可能に駆動することが可能となり、これによって機能分担を明確にし、効率の良い、かつ詰まりなどの不具合を生じない脱穀装置を構成することができる。
【0055】
請求項3に示す如く、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
前ロータをスクリュー部と連通羽根部とに分割し、かつ、後ロータをスクリュー部と排稈羽根部とに分割し、該前ロータのスクリュー部と該連通羽根部、及び、と該後ロータのスクリュー部と該排稈羽根部とをそれぞれ異なる回転速度で駆動可能に構成したので、
脱穀を行う作物や脱穀条件によって、前・後ロータのスクリュー部の回転速度が連通羽根部や排稈羽根部の回転速度よりも早すぎて、穀粒を傷つけたり、詰まりを起こしたりすることを防止し、
また前・後ロータのスクリュー部の回転速度が連通羽根部や排稈羽根部の回転速度よりも遅すぎて、十分に脱穀ができていない状態のままで、穀稈が脱穀装置を移動し、排稈羽根部から排出されてしまい、脱穀ロスが多くなることなどを防止し、
脱穀効率が悪い場合は前・後ロータのスクリュー部の回転速度を上げる、穀稈が湿り気を帯びたりして詰まりを起こしそうな場合は連通羽根部及び排稈羽根部の回転速度を上げる、などの調節を行うことができる。
即ち、前・後ロータのスクリュー部では、脱穀に適する回転速度で、連通羽根部では、前ロータから後ロータへの受け継ぎに適する回転速度で、排稈羽根部では、排稈に適する回転速度で、それぞれが相対回転可能に駆動することが可能となり、これによって機能分担を明確にし、効率の良い、かつ詰まりなどの不具合を生じない脱穀装置を構成することができる。
【0056】
請求項4に示す如く、刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
前記ロータの後方に排稈排出用のスプレッダを順に配設し、該スプレッダの下方に、選別風を導く排風・排塵ダクトを配設したので、
排稈ビータにより送られる排稈と、唐箕等によって起こされた選別風が合流せずに機外へ排出できるようになる。
このため、選別風の流れが妨げられることなく、選別風がスムースに流れて、選別率が改善される。
また、セカンドファンによって起こされた風の流れもスムースになり、二番回収部にて回収される還元物の精選率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるコンバインの左側面図。
【図2】同じく平面図。
【図3】同じく一部左側面図。
【図4】前ロータ及び後ロータの平面図。
【図5】前ロータの断面図。
【図6】前ロータ及び後ロータの一部右側面図。
【図7】連通羽根部の縦断面図。
【図8】(a)後ロータの斜視図。
(b)スクリュー部の左断面図。
(c)取込板の斜視図。
【図9】(a)脱穀装置の平面図。
(b)同じく一部断面図。
(c)三番・四番コンケーブの斜視図。
【図10】(a)送塵弁のリンク機構を示す送塵弁角度が小さい場合の側面図。
(b)同じく送塵弁角度が大きい場合の側面図
(c)同じく側面図
【図11】送塵弁角度と送塵弁レバー角度の関係を示す図。
【図12】送塵弁の第一の実施例を示す平面図。
【図13】同じく第二の実施例を示す平面図。
【図14】スプレッダと排風・排塵ダクトの左断面図
【符号の説明】
18 脱穀装置
19 選別装置
21 前ロータ
21a スクリュー
21b 連通羽根
21X スクリュー部
21Y 連通羽根部
21Z 供給部
22 後ロータ
22a スクリュー
22b 排稈羽根
22X スクリュー部
22Y 排稈羽根部
62 スプレッダ
91 排風・排塵ダクト
201 コンバイン

Claims (4)

  1. 刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
    前ロータをスクリュー部と連通羽根部とに分割し、該スクリュー部と該連通羽根部とを異なる回転速度で駆動可能に構成したことを特徴とするコンバイン。
  2. 刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
    後ロータをスクリュー部と排稈羽根部とに分割し、該スクリュー部と該排稈羽根部とを異なる回転速度で駆動可能に構成したことを特徴とするコンバイン。
  3. 刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
    前ロータをスクリュー部と連通羽根部とに分割し、かつ、後ロータをスクリュー部と排稈羽根部とに分割し、該前ロータのスクリュー部と連通羽根部、及び、後ロータのスクリュー部と排稈羽根部とを、それぞれ異なる回転速度で駆動可能に構成したことを特徴とするコンバイン。
  4. 刈取部の後部に左右方向に回動軸線を有するスクリュー型のロータを前後に平行状に配置したコンバインにおいて、
    前記ロータの後方に排稈排出用の排稈ビータとスプレッダを順に配設し、該スプレッダの下方に、選別風を導く排風・排塵ダクトを配設したことを特徴とするコンバイン。
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