JP2004275067A - 屋上緑化方法、及び、緑化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】潅水設備を不要とし、また、不織布や遮水シートを敷設する必要がなく、簡単に施工することができ、更に、定常的なメンテナンスも殆ど行うことなく、植栽植物を好適に成育させることができる屋上緑化方法、及び、そのための装置を提供する。
【解決手段】上面側に貯水用溝5を有する保水盤3と、その上に載置されるセラミックス製の植生基盤材2とからなり、植生基盤材2は、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を有し、貯水用溝5に、保水材(高分子ポリマー)が充填されている。
【選択図】 図1
【解決手段】上面側に貯水用溝5を有する保水盤3と、その上に載置されるセラミックス製の植生基盤材2とからなり、植生基盤材2は、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を有し、貯水用溝5に、保水材(高分子ポリマー)が充填されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物や構造物の屋上或いは天端面等を緑化する方法、及び、そのための装置に関し、特に、潅水・排水設備が不要で、また、施工が極めて容易な屋上緑化方法、及び、屋上緑化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建造物や構造物の屋上或いは天端面等を緑化するための方法として、従来より様々な技術が開発されている。(例えば、特開2000−014246号公報、特開2002−305960号公報など。)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−014246号公報
【特許文献2】
特開2002−305960号公報
【特許文献3】
特開2003−033112号公報
【特許文献4】
特開2002−084889号公報
【特許文献5】
特開2002−209451号公報
【特許文献6】
特開2003−041508号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の屋上緑化方法においては、施工が容易でないという問題がある。より具体的には、潅水設備や排水設備を必要としたり、また、保水層、通水層、或いは、排水層を形成するために、不織布等を植生基盤(天然土壌又は人工土壌)の下層に敷設するものについては、それらの層の下に遮水シートを敷設する必要があるほか、防根のための手段が必要となる場合もある。また、定常的なメンテナンスを必要とし、経済的な負担も嵩んでしまうという問題がある。
【0005】
本発明の屋上緑化方法は、上記のような従来技術における問題点を解決し、潅水・排水設備を不要とし、また、不織布や遮水シートを敷設する必要がなく、簡単に施工することができ、更に、定常的なメンテナンスも殆ど行うことなく、植栽植物を好適に成育させることができる屋上緑化方法、及び、そのための装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の緑化装置は、上面側に貯水用溝を有する保水盤と、その上に載置されるセラミックス製の植生基盤材とからなり、植生基盤材は、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を有し、貯水用溝には、保水材が充填されていることを特徴としている。尚、植生基盤材の上面には、踏圧を緩和する凸部又は凹部が形成されていることが好ましく、この場合、植栽後に人間がその上を歩いた場合、踏圧が緩和され、植栽植物を保護することができる。
【0007】
本発明の屋上緑化方法は、上面側に貯水用溝を有する保水盤を複数用意し、建造物或いは構造物の屋上又は天端面上に、それらの保水盤を、向きを揃えて並べ、貯水用溝に保水材を充填し、その上に、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を有するセラミックス製の植生基盤材を多数並べて配置し、当該植生基盤材の配置後、又は、配置前において、それらの植生基盤材の上に、植物の種子を播いて、発芽させ、植生基盤材に着根させることを特徴としている。尚、植生基盤材上に種子を播くのではなく、苗を植えて、植生基盤材に着根させるように構成することもできる。
【0008】
また、貯水用溝内への保水材の充填は、使用される保水材の最大吸水量の85〜95%(好ましくは90%)に相当する量の水を加え、保水材を予めゲル化させた状態で行うことが好ましい。乾燥した状態の保水材を貯水用溝内へ充填すると、吸水時に膨張して、貯水用溝内から保水材が溢れ出してしまうからである。
【0009】
また、本発明の緑化装置及び屋上緑化方法のいずれにおいても、保水盤は、硬質ウレタンフォームによって形成されることが好ましく、保水材としては、高分子ポリマーが使用されることが好ましい。また、一つの保水盤において隣接する二つの貯水用溝の間隔寸法は、貯水用溝の幅寸法と同一の寸法に設定されることが好ましい。この場合、保水盤の端材を、端部止めに使用することができる。更に、保水盤の上面側には、貯水用溝ではなく、貯水用穴を形成してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本発明「屋上緑化方法」に使用する緑化装置1の切欠斜視図である。この図において符号「2」は植生基盤材、符号「3」は保水盤、符号「4」は保水材である。
【0011】
保水盤3は、硬質ウレタンフォームによって構成されている。硬質ウレタンフォームは、十分な構造強度を有し、水漏れせず、軽量であり、接着剤によって強固に、かつ、簡単に接合することができるため、保水盤3を形成する材料として好適である。また、適度な弾力を有しているため、その上を人間が歩行する際には、やわらかい土の上を歩いているような感覚を与えることができる。
【0012】
この保水盤3は、図示されているように、矩形平板状に成形され、上面側に複数本(本実施形態においては9本)の直線状の貯水用溝5を有している。これらの貯水用溝5は、いずれも同じ大きさであり、保水盤3の横幅方向へ等間隔、かつ、平行に配置され、また、いずれも保水盤3の長手方向の全長にわたって(図1において手前側の端面3aから、反対側の端面3bまで)形成されている。尚、貯水用溝5を、図示されているように直線状に構成した場合には、押し出し成形によって保水盤3を成形することができる。
【0013】
本実施形態においては、保水盤3は、縦1800mm、横900mm、厚さ100mmに寸法設定されている。一方、貯水用溝5は、幅が50mm、深さは、保水盤3の厚さ寸法の半分(50mm)に設定されている。また、隣接する二つの貯水用溝5,5の間隔寸法は、貯水用溝5の幅寸法と同じく、50mmに設定されている。尚、保水盤3を平面的に見た場合、貯水用溝5の面積が占める割合は、強度上の観点から、保水盤3の面積の30〜70%の範囲で設定されることが好ましく、本実施形態においては、50%となるように設定されている。
【0014】
貯水用溝5の中には、保水材4が充填されている。この保水材4として、本実施形態においては、高分子ポリマーが使用されている。
【0015】
保水盤3の上面には、植生基盤材2が配置される。この植生基盤材2は、特開2002−335747に記載されている「植生基盤材」と同様のもの、即ち、粗粒骨材にガラスを配合したものを平板状(平面形状が1辺約400mmの方形、厚さ30〜50mm)に成形し、これを焼成(セラミックス化)してなるものである。
【0016】
尚、粗粒骨材の原料としては、保水性に寄与するとともに微生物の住処となる0.1〜100μmの多数の細孔を有する無機材料(例えば、石炭灰クリンカーアッシュなど)が使用されており、本実施形態における粗粒骨材は、そのような多孔質の無機材料の微細粒子を造粒してなるものである。
【0017】
また、この植生基盤材2は、粗粒骨材の表面の一部又は全部が、10〜100μmの通孔を有する多孔質結晶化ガラスによって被覆され、この多孔質結晶化ガラスによって粗粒骨材同士が部分的に結合されるとともに、それらの粗粒骨材間に、0.4〜10mmの連続孔隙が多数形成されるような構造となっている。
【0018】
このような内部構造を呈する植生基盤材2は、例えば、次のような方法によって製造することができる。まず、無機材料を造粒によって粒径が5mm以上となるように調粒してなる粗粒骨材と、ソーダ石灰ガラス及び水硬性セメントよりなる多孔質結晶化ガラス(バインダー)とを用意し、重量比で粗粒骨材が60〜95%、多孔質結晶化ガラスが5〜40%となるように配合する。
【0019】
そして、この配合物の総重量の10〜25重量%の成形用水分を加えて混合し、得られた混合物(粗粒骨材混合物)を型枠内に投入し、成形面圧力5kg/cm2以下で振動成形を行い、所定の形状に成形する。これを養生硬化の後、1000〜1200℃で焼成する。
【0020】
このような方法によって植生基盤材2を製造した場合、0.1〜100μmの多数の細孔(粗粒骨材の体積の10〜40%を占める。)を有する粗粒骨材の表面の一部又は全部が多孔質結晶化ガラスによって被覆され、その多孔質結晶化ガラスには10〜100μmの通孔が形成されることになる。また、それらの粗粒骨材同士は当該多孔質結晶化ガラスによって部分的に結合され、それらの粗粒骨材間には、植物の根の伸長を阻害しない0.4mm以上の連続孔隙が形成されることになる。
【0021】
そして、これらの細孔、通孔、及び、連続孔隙により、この植生基盤材2は、土のpF試験(遠心法:JFS T151)による有効水分保持量(pF1.8〜3.0の条件下における保水量)が、15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を兼ね備えることが可能となり、また、粗粒骨材が結晶化ガラスによって強固に結合されることにより、十分な強度と耐久性を確保することができる。また、前述の方法によって製造した場合、植生基盤材2の重量は、比較的軽量(嵩比重1.2程度)なものとなる。
【0022】
尚、粗粒骨材は、内部に多数の粒子内空隙を有する多孔質の微細粒子を凝集させ、微細粒子間に多数の空隙(粒子間空隙)を有する粒子塊をさらに凝集させた構造を有しており、粗粒骨材の細孔は、これらの粒子内空隙や粒子間空隙によって構成されている。このようにしてなる植生基盤材2の空隙率は、30〜60%となっており、植生基盤としての健全な土壌の液層と気層の比率にすることができる。
【0023】
また、本実施形態においては、粗粒骨材の原料となる無機材料として、石炭灰クリンカーアッシュが使用されているが、その他のもの、例えば、大谷石を粉砕したものや、珪藻土等の材料を用いることもできる。植生基盤材2としては、特開2001−161159に記載されているような「植生基盤材」を使用することもできる。
【0024】
尚、本実施形態においては、図1に示されているように、上面に凸部7を有する植生基盤材2が使用されている。この凸部7は、植生基盤材2上に植栽した植物のすり切れを防止し、また、上面を人間が歩いた際に受ける踏圧を緩和することによって植栽植物を保護するためのものである。凸部7の高さは、10mm以下に設定されることが好ましい。また、凸部7の形状は、植生基盤材2上において凹凸を形成できるものであればどのようなものでもよく、図示されているように、直線状としても良いし、また、直径10mm程度の半球状の突起を、千鳥状に配置しても良い。更に、凸部ではなく、凹部(例えば、溝など)を形成するようにしても良い。
【0025】
ここで、図1に示した緑化装置1を建造物の屋上に設置する方法について説明する。まず、屋上面に、多数の保水盤3を、向きを揃えて縦方向及び横方向に隙間なく並べていく。このとき、長手方向側に隣接する保水盤3の貯水用溝5が、相互に連続するように位置を調整する。
【0026】
次に、縦横に並べられた多数の保水盤3のうち、外側に位置する保水盤3について貯水用溝5の「端部止め」を行う。この「端部止め」は、図2に示すように、保水盤3の端材6(保水盤3として使用した硬質ウレタンフォームの端材)を、天地を逆にして、貯水用溝5同士が相互に嵌合するように、保水盤3の端部に取り付け、接着剤を用いて固定することによって行われる。本実施形態においては、隣接する二つの貯水用溝5,5の間隔寸法が、貯水用溝5の幅寸法と同一の寸法に設定されているため、保水盤3の貯水用溝5に対して、端材6の貯水用溝5を隙間なく嵌合させることができる。
【0027】
このように、保水盤3において「端部止め」を行うことにより、貯水用溝5内に水分を貯め置くことができ、保水盤3上からの水の流出を防止することができる。
【0028】
次に、貯水用溝5内に、保水材4を充填する。保水材4の充填は、水を加えることにより、保水材4を予めゲル化させた状態で行う。尚、保水材4に加える水の量は、使用される保水材4の最大吸水量の90%程度とする。
【0029】
保水材4を充填したら、保水盤3の上に、多数の植生基盤材2を縦横に並べて敷き詰める。このとき、隣接する植生基盤材2同士を、目地テープなどを使用して継ぎ合わせる。尚、植生基盤材2を保水盤3上に載置した際、貯水用溝5内の保水材4は、必ずしも、植生基盤材2の底面に接していなくとも良い。保水材4から蒸散した水分が植生基盤材2内に取り込まれることになり、それによって、植栽植物を成育させるために十分な水分を供給することができるからである。
【0030】
本実施形態の緑化装置1は、以上に説明したように、非常にシンプルな構成に係るものであり、従来の緑化装置のように、潅水パイプや排水設備の設置、或いは、遮水シートや不織布の敷設等の作業を行う必要がなく、極めて簡単な作業で設置することができる。
【0031】
続いて、図1に示した緑化装置1を用いて行う「屋上緑化方法」について説明する。上述のような方法によって建造物の屋上等に緑化装置1を設置したら、植生基盤材2全体に水をかけ、植生基盤材2の内部に水を吸収させる。尚、この植生基盤材2は、前述の通り非常に保水性が高く、大量の水分を内部に吸収することができる。そして、保水性だけでなく、透水性をも兼ね備えているため、内部に吸収されなかった余剰の水分は、植生基盤材2の下層に設置されている保水盤3まで通り抜け、貯水用溝5内に貯留される。
【0032】
植生基盤材2に十分な水分を吸収させたら、その上に、植栽しようとする植物(例えば、西洋芝、和芝など)の種子を播き、目土を被せる(厚さ5mm程度)。尚、目土は、任意の方法で洗浄した後、所定の温度で焼成することにより、雑草の種などを除去したものを用いる。
【0033】
このようにすると、播種後、特に潅水を行わなくとも、植生基盤材2中に存在する水分、及び、貯水用溝5から植生基盤材2へ供給される水分だけで、約1週間後には発芽する。また、発芽後においても潅水は行う必要がなく、降雨時に植生基盤材2内部へ吸収された雨水、及び、植生基盤材2を通り抜けて貯水用溝5に貯留された雨水のみによって、成育に必要な水分を賄うことができる。
【0034】
植栽は、播種ではなく、苗を植えることによって行っても良い。この場合、発芽後、所定の大きさまで成育させた苗を多数保持してなる「苗シート」を使用すると、非常に効率よく、短時間で植栽作業を完了させることができる。
【0035】
「苗シート」を用いる場合も、播種の場合と同様に、まず、植生基盤材2に水をかけ、十分に水分を吸収させてから苗シートを植生基盤材2上に配置し、その上から目土を被せる(層厚:5mm程度)。この場合、1週間程度で着根する。
【0036】
更に、植生基盤材2を設置した後に播種等を行うのではなく、予め植物を植栽し、ある程度成長した植物が既に着根している「植生付き」の植生基盤材2を、保水盤3上に設置するようにしても良い。
【0037】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の屋上緑化方法によれば、芝を植栽した場合であっても、潅水を行うことなく好適に成育させることができ、非常に簡単に屋上等を緑化することができる。
【0038】
また、本発明による場合、潅水設備は不要であるので、極めて容易に施工することができる。更に、従来の緑化方法や緑化装置においては、余剰水を排出するため、排水層(例えば、不織布と遮水シートを組み合わせることなどによって構成される層)の設置が必要であったが、本発明による場合、植生基盤材が良好な透水性を有しているため、そして、植生基盤材を通り抜けた余剰水は好適に貯留され、そこから、植物の成育に必要な水分が徐々に植生基盤材へと供給されるようになっているため、排水層を設ける必要がなく、非常にシンプルな構成とすることができる。
【0039】
また、植生基盤材としてセラミックス製の材料が使用されるため、植生基盤材のほかに改めて防根手段(植栽植物の成長に伴って、根が建造物に食い込んでしまうような事態を防止するための手段)を施す必要はない。
【0040】
更に、所定大の矩形平板状に成形した保水盤を縦横に並べていくことによって施工することができるので、レイアウトが自在で、どのような形態の屋上であっても無理なく施工することができる。また、保水盤を硬質ウレタンフォームによって構成した場合には、施工現場における裁断も容易であるので、様々な形状の緑化基盤を屋上に構築することができる。
【0041】
尚、保水材として使用される高分子ポリマーは、紫外線を受けると劣化してしまうことになるが、本発明においては、植生基盤材の下層に配置され、紫外線を直接に受けることがないため、紫外線による劣化という問題を好適に回避することができ、長期間に亘って保水材としての機能を維持させることができる。
【0042】
また、植生基盤材は、保水性と透水性を兼ね備えており、植物の成育に必要な環境を創出することができるため、基本的には、無土壌かつ無潅水にて植栽が可能であるが、土壌と組み合わせて用いた場合には、より好適に植物を成育させることができる。尚、植生基盤材と併用する土壌として、洗浄と焼成を行った目土を使用した場合には、雑草の混生等を好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屋上緑化方法に使用する緑化装置1の切欠斜視図。
【図2】図1に示した緑化装置1の保水盤3について行う「端部止め」の説明図。
【符号の説明】
1:緑化装置、
2:植生基盤材、
3:保水盤、
4:保水材、
5:貯水用溝、
6:端材、
7:凸部
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物や構造物の屋上或いは天端面等を緑化する方法、及び、そのための装置に関し、特に、潅水・排水設備が不要で、また、施工が極めて容易な屋上緑化方法、及び、屋上緑化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建造物や構造物の屋上或いは天端面等を緑化するための方法として、従来より様々な技術が開発されている。(例えば、特開2000−014246号公報、特開2002−305960号公報など。)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−014246号公報
【特許文献2】
特開2002−305960号公報
【特許文献3】
特開2003−033112号公報
【特許文献4】
特開2002−084889号公報
【特許文献5】
特開2002−209451号公報
【特許文献6】
特開2003−041508号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の屋上緑化方法においては、施工が容易でないという問題がある。より具体的には、潅水設備や排水設備を必要としたり、また、保水層、通水層、或いは、排水層を形成するために、不織布等を植生基盤(天然土壌又は人工土壌)の下層に敷設するものについては、それらの層の下に遮水シートを敷設する必要があるほか、防根のための手段が必要となる場合もある。また、定常的なメンテナンスを必要とし、経済的な負担も嵩んでしまうという問題がある。
【0005】
本発明の屋上緑化方法は、上記のような従来技術における問題点を解決し、潅水・排水設備を不要とし、また、不織布や遮水シートを敷設する必要がなく、簡単に施工することができ、更に、定常的なメンテナンスも殆ど行うことなく、植栽植物を好適に成育させることができる屋上緑化方法、及び、そのための装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の緑化装置は、上面側に貯水用溝を有する保水盤と、その上に載置されるセラミックス製の植生基盤材とからなり、植生基盤材は、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を有し、貯水用溝には、保水材が充填されていることを特徴としている。尚、植生基盤材の上面には、踏圧を緩和する凸部又は凹部が形成されていることが好ましく、この場合、植栽後に人間がその上を歩いた場合、踏圧が緩和され、植栽植物を保護することができる。
【0007】
本発明の屋上緑化方法は、上面側に貯水用溝を有する保水盤を複数用意し、建造物或いは構造物の屋上又は天端面上に、それらの保水盤を、向きを揃えて並べ、貯水用溝に保水材を充填し、その上に、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を有するセラミックス製の植生基盤材を多数並べて配置し、当該植生基盤材の配置後、又は、配置前において、それらの植生基盤材の上に、植物の種子を播いて、発芽させ、植生基盤材に着根させることを特徴としている。尚、植生基盤材上に種子を播くのではなく、苗を植えて、植生基盤材に着根させるように構成することもできる。
【0008】
また、貯水用溝内への保水材の充填は、使用される保水材の最大吸水量の85〜95%(好ましくは90%)に相当する量の水を加え、保水材を予めゲル化させた状態で行うことが好ましい。乾燥した状態の保水材を貯水用溝内へ充填すると、吸水時に膨張して、貯水用溝内から保水材が溢れ出してしまうからである。
【0009】
また、本発明の緑化装置及び屋上緑化方法のいずれにおいても、保水盤は、硬質ウレタンフォームによって形成されることが好ましく、保水材としては、高分子ポリマーが使用されることが好ましい。また、一つの保水盤において隣接する二つの貯水用溝の間隔寸法は、貯水用溝の幅寸法と同一の寸法に設定されることが好ましい。この場合、保水盤の端材を、端部止めに使用することができる。更に、保水盤の上面側には、貯水用溝ではなく、貯水用穴を形成してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本発明「屋上緑化方法」に使用する緑化装置1の切欠斜視図である。この図において符号「2」は植生基盤材、符号「3」は保水盤、符号「4」は保水材である。
【0011】
保水盤3は、硬質ウレタンフォームによって構成されている。硬質ウレタンフォームは、十分な構造強度を有し、水漏れせず、軽量であり、接着剤によって強固に、かつ、簡単に接合することができるため、保水盤3を形成する材料として好適である。また、適度な弾力を有しているため、その上を人間が歩行する際には、やわらかい土の上を歩いているような感覚を与えることができる。
【0012】
この保水盤3は、図示されているように、矩形平板状に成形され、上面側に複数本(本実施形態においては9本)の直線状の貯水用溝5を有している。これらの貯水用溝5は、いずれも同じ大きさであり、保水盤3の横幅方向へ等間隔、かつ、平行に配置され、また、いずれも保水盤3の長手方向の全長にわたって(図1において手前側の端面3aから、反対側の端面3bまで)形成されている。尚、貯水用溝5を、図示されているように直線状に構成した場合には、押し出し成形によって保水盤3を成形することができる。
【0013】
本実施形態においては、保水盤3は、縦1800mm、横900mm、厚さ100mmに寸法設定されている。一方、貯水用溝5は、幅が50mm、深さは、保水盤3の厚さ寸法の半分(50mm)に設定されている。また、隣接する二つの貯水用溝5,5の間隔寸法は、貯水用溝5の幅寸法と同じく、50mmに設定されている。尚、保水盤3を平面的に見た場合、貯水用溝5の面積が占める割合は、強度上の観点から、保水盤3の面積の30〜70%の範囲で設定されることが好ましく、本実施形態においては、50%となるように設定されている。
【0014】
貯水用溝5の中には、保水材4が充填されている。この保水材4として、本実施形態においては、高分子ポリマーが使用されている。
【0015】
保水盤3の上面には、植生基盤材2が配置される。この植生基盤材2は、特開2002−335747に記載されている「植生基盤材」と同様のもの、即ち、粗粒骨材にガラスを配合したものを平板状(平面形状が1辺約400mmの方形、厚さ30〜50mm)に成形し、これを焼成(セラミックス化)してなるものである。
【0016】
尚、粗粒骨材の原料としては、保水性に寄与するとともに微生物の住処となる0.1〜100μmの多数の細孔を有する無機材料(例えば、石炭灰クリンカーアッシュなど)が使用されており、本実施形態における粗粒骨材は、そのような多孔質の無機材料の微細粒子を造粒してなるものである。
【0017】
また、この植生基盤材2は、粗粒骨材の表面の一部又は全部が、10〜100μmの通孔を有する多孔質結晶化ガラスによって被覆され、この多孔質結晶化ガラスによって粗粒骨材同士が部分的に結合されるとともに、それらの粗粒骨材間に、0.4〜10mmの連続孔隙が多数形成されるような構造となっている。
【0018】
このような内部構造を呈する植生基盤材2は、例えば、次のような方法によって製造することができる。まず、無機材料を造粒によって粒径が5mm以上となるように調粒してなる粗粒骨材と、ソーダ石灰ガラス及び水硬性セメントよりなる多孔質結晶化ガラス(バインダー)とを用意し、重量比で粗粒骨材が60〜95%、多孔質結晶化ガラスが5〜40%となるように配合する。
【0019】
そして、この配合物の総重量の10〜25重量%の成形用水分を加えて混合し、得られた混合物(粗粒骨材混合物)を型枠内に投入し、成形面圧力5kg/cm2以下で振動成形を行い、所定の形状に成形する。これを養生硬化の後、1000〜1200℃で焼成する。
【0020】
このような方法によって植生基盤材2を製造した場合、0.1〜100μmの多数の細孔(粗粒骨材の体積の10〜40%を占める。)を有する粗粒骨材の表面の一部又は全部が多孔質結晶化ガラスによって被覆され、その多孔質結晶化ガラスには10〜100μmの通孔が形成されることになる。また、それらの粗粒骨材同士は当該多孔質結晶化ガラスによって部分的に結合され、それらの粗粒骨材間には、植物の根の伸長を阻害しない0.4mm以上の連続孔隙が形成されることになる。
【0021】
そして、これらの細孔、通孔、及び、連続孔隙により、この植生基盤材2は、土のpF試験(遠心法:JFS T151)による有効水分保持量(pF1.8〜3.0の条件下における保水量)が、15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/s程度の透水性を兼ね備えることが可能となり、また、粗粒骨材が結晶化ガラスによって強固に結合されることにより、十分な強度と耐久性を確保することができる。また、前述の方法によって製造した場合、植生基盤材2の重量は、比較的軽量(嵩比重1.2程度)なものとなる。
【0022】
尚、粗粒骨材は、内部に多数の粒子内空隙を有する多孔質の微細粒子を凝集させ、微細粒子間に多数の空隙(粒子間空隙)を有する粒子塊をさらに凝集させた構造を有しており、粗粒骨材の細孔は、これらの粒子内空隙や粒子間空隙によって構成されている。このようにしてなる植生基盤材2の空隙率は、30〜60%となっており、植生基盤としての健全な土壌の液層と気層の比率にすることができる。
【0023】
また、本実施形態においては、粗粒骨材の原料となる無機材料として、石炭灰クリンカーアッシュが使用されているが、その他のもの、例えば、大谷石を粉砕したものや、珪藻土等の材料を用いることもできる。植生基盤材2としては、特開2001−161159に記載されているような「植生基盤材」を使用することもできる。
【0024】
尚、本実施形態においては、図1に示されているように、上面に凸部7を有する植生基盤材2が使用されている。この凸部7は、植生基盤材2上に植栽した植物のすり切れを防止し、また、上面を人間が歩いた際に受ける踏圧を緩和することによって植栽植物を保護するためのものである。凸部7の高さは、10mm以下に設定されることが好ましい。また、凸部7の形状は、植生基盤材2上において凹凸を形成できるものであればどのようなものでもよく、図示されているように、直線状としても良いし、また、直径10mm程度の半球状の突起を、千鳥状に配置しても良い。更に、凸部ではなく、凹部(例えば、溝など)を形成するようにしても良い。
【0025】
ここで、図1に示した緑化装置1を建造物の屋上に設置する方法について説明する。まず、屋上面に、多数の保水盤3を、向きを揃えて縦方向及び横方向に隙間なく並べていく。このとき、長手方向側に隣接する保水盤3の貯水用溝5が、相互に連続するように位置を調整する。
【0026】
次に、縦横に並べられた多数の保水盤3のうち、外側に位置する保水盤3について貯水用溝5の「端部止め」を行う。この「端部止め」は、図2に示すように、保水盤3の端材6(保水盤3として使用した硬質ウレタンフォームの端材)を、天地を逆にして、貯水用溝5同士が相互に嵌合するように、保水盤3の端部に取り付け、接着剤を用いて固定することによって行われる。本実施形態においては、隣接する二つの貯水用溝5,5の間隔寸法が、貯水用溝5の幅寸法と同一の寸法に設定されているため、保水盤3の貯水用溝5に対して、端材6の貯水用溝5を隙間なく嵌合させることができる。
【0027】
このように、保水盤3において「端部止め」を行うことにより、貯水用溝5内に水分を貯め置くことができ、保水盤3上からの水の流出を防止することができる。
【0028】
次に、貯水用溝5内に、保水材4を充填する。保水材4の充填は、水を加えることにより、保水材4を予めゲル化させた状態で行う。尚、保水材4に加える水の量は、使用される保水材4の最大吸水量の90%程度とする。
【0029】
保水材4を充填したら、保水盤3の上に、多数の植生基盤材2を縦横に並べて敷き詰める。このとき、隣接する植生基盤材2同士を、目地テープなどを使用して継ぎ合わせる。尚、植生基盤材2を保水盤3上に載置した際、貯水用溝5内の保水材4は、必ずしも、植生基盤材2の底面に接していなくとも良い。保水材4から蒸散した水分が植生基盤材2内に取り込まれることになり、それによって、植栽植物を成育させるために十分な水分を供給することができるからである。
【0030】
本実施形態の緑化装置1は、以上に説明したように、非常にシンプルな構成に係るものであり、従来の緑化装置のように、潅水パイプや排水設備の設置、或いは、遮水シートや不織布の敷設等の作業を行う必要がなく、極めて簡単な作業で設置することができる。
【0031】
続いて、図1に示した緑化装置1を用いて行う「屋上緑化方法」について説明する。上述のような方法によって建造物の屋上等に緑化装置1を設置したら、植生基盤材2全体に水をかけ、植生基盤材2の内部に水を吸収させる。尚、この植生基盤材2は、前述の通り非常に保水性が高く、大量の水分を内部に吸収することができる。そして、保水性だけでなく、透水性をも兼ね備えているため、内部に吸収されなかった余剰の水分は、植生基盤材2の下層に設置されている保水盤3まで通り抜け、貯水用溝5内に貯留される。
【0032】
植生基盤材2に十分な水分を吸収させたら、その上に、植栽しようとする植物(例えば、西洋芝、和芝など)の種子を播き、目土を被せる(厚さ5mm程度)。尚、目土は、任意の方法で洗浄した後、所定の温度で焼成することにより、雑草の種などを除去したものを用いる。
【0033】
このようにすると、播種後、特に潅水を行わなくとも、植生基盤材2中に存在する水分、及び、貯水用溝5から植生基盤材2へ供給される水分だけで、約1週間後には発芽する。また、発芽後においても潅水は行う必要がなく、降雨時に植生基盤材2内部へ吸収された雨水、及び、植生基盤材2を通り抜けて貯水用溝5に貯留された雨水のみによって、成育に必要な水分を賄うことができる。
【0034】
植栽は、播種ではなく、苗を植えることによって行っても良い。この場合、発芽後、所定の大きさまで成育させた苗を多数保持してなる「苗シート」を使用すると、非常に効率よく、短時間で植栽作業を完了させることができる。
【0035】
「苗シート」を用いる場合も、播種の場合と同様に、まず、植生基盤材2に水をかけ、十分に水分を吸収させてから苗シートを植生基盤材2上に配置し、その上から目土を被せる(層厚:5mm程度)。この場合、1週間程度で着根する。
【0036】
更に、植生基盤材2を設置した後に播種等を行うのではなく、予め植物を植栽し、ある程度成長した植物が既に着根している「植生付き」の植生基盤材2を、保水盤3上に設置するようにしても良い。
【0037】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の屋上緑化方法によれば、芝を植栽した場合であっても、潅水を行うことなく好適に成育させることができ、非常に簡単に屋上等を緑化することができる。
【0038】
また、本発明による場合、潅水設備は不要であるので、極めて容易に施工することができる。更に、従来の緑化方法や緑化装置においては、余剰水を排出するため、排水層(例えば、不織布と遮水シートを組み合わせることなどによって構成される層)の設置が必要であったが、本発明による場合、植生基盤材が良好な透水性を有しているため、そして、植生基盤材を通り抜けた余剰水は好適に貯留され、そこから、植物の成育に必要な水分が徐々に植生基盤材へと供給されるようになっているため、排水層を設ける必要がなく、非常にシンプルな構成とすることができる。
【0039】
また、植生基盤材としてセラミックス製の材料が使用されるため、植生基盤材のほかに改めて防根手段(植栽植物の成長に伴って、根が建造物に食い込んでしまうような事態を防止するための手段)を施す必要はない。
【0040】
更に、所定大の矩形平板状に成形した保水盤を縦横に並べていくことによって施工することができるので、レイアウトが自在で、どのような形態の屋上であっても無理なく施工することができる。また、保水盤を硬質ウレタンフォームによって構成した場合には、施工現場における裁断も容易であるので、様々な形状の緑化基盤を屋上に構築することができる。
【0041】
尚、保水材として使用される高分子ポリマーは、紫外線を受けると劣化してしまうことになるが、本発明においては、植生基盤材の下層に配置され、紫外線を直接に受けることがないため、紫外線による劣化という問題を好適に回避することができ、長期間に亘って保水材としての機能を維持させることができる。
【0042】
また、植生基盤材は、保水性と透水性を兼ね備えており、植物の成育に必要な環境を創出することができるため、基本的には、無土壌かつ無潅水にて植栽が可能であるが、土壌と組み合わせて用いた場合には、より好適に植物を成育させることができる。尚、植生基盤材と併用する土壌として、洗浄と焼成を行った目土を使用した場合には、雑草の混生等を好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屋上緑化方法に使用する緑化装置1の切欠斜視図。
【図2】図1に示した緑化装置1の保水盤3について行う「端部止め」の説明図。
【符号の説明】
1:緑化装置、
2:植生基盤材、
3:保水盤、
4:保水材、
5:貯水用溝、
6:端材、
7:凸部
Claims (8)
- 上面側に貯水用溝又は貯水用穴を有する保水盤と、その上に載置されるセラミックス製の植生基盤材とからなる緑化装置であって、
前記植生基盤材は、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/sの透水性を有し、
前記貯水用溝又は貯水用穴には、保水材が充填されていることを特徴とする緑化装置。 - 前記保水盤は、硬質ウレタンフォームによって形成され、
前記保水材として、高分子ポリマーが使用されることを特徴とする、請求項1に記載の緑化装置。 - 貯水用溝を有する保水盤を使用する緑化装置であって、
一つの保水盤において隣接する二つの貯水用溝の間隔寸法が、貯水用溝の幅寸法と同一の寸法に設定されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の緑化装置。 - 前記植生基盤材の上面には、踏圧を緩和する凸部又は凹部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の緑化装置。
- 上面側に貯水用溝又は貯水用穴を有する保水盤を複数用意し、建造物或いは構造物の屋上又は天端面上に、それらの保水盤を、向きを揃えて並べ、
前記貯水用溝又は貯水用穴に保水材を充填し、
その上に、有効水分保持量が15〜40vol%の保水性と、透水率10−3〜10−1cm/sの透水性を有するセラミックス製の植生基盤材を多数並べて配置し、
当該植生基盤材の配置後、又は、配置前において、当該植生基盤材の上に植物の種子を播いて発芽させ、当該植生基盤材に着根させ、或いは、当該植生基盤材の上に苗を植え、当該植生基盤材に着根させることを特徴とする屋上緑化方法。 - 前記保水盤は、硬質ウレタンフォームによって形成され、
前記保水材として、高分子ポリマーが使用されることを特徴とする、請求項5に記載の屋上緑化方法。 - 貯水用溝を有する保水盤を使用する屋上緑化方法であって、
一つの保水盤において隣接する二つの貯水用溝の間隔寸法が、貯水用溝の幅寸法と同一の寸法に設定されていることを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の屋上緑化方法。 - 前記貯水用溝又は貯水用穴内への保水材の充填は、使用される保水材の最大吸水量の85〜95%に相当する量の水を加え、保水材を予めゲル化させた状態で行うことを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の屋上緑化方法。
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JP2008220233A (ja) * | 2007-03-12 | 2008-09-25 | Okumura Corp | 緑化基盤用シート、緑化基盤材、並びに建物の緑化システム |
JP2012144846A (ja) * | 2011-01-06 | 2012-08-02 | Lixil Corp | 保水設備 |
-
2003
- 2003-03-14 JP JP2003070521A patent/JP2004275067A/ja active Pending
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