JP2004274891A - ヒステリシスブレーキ - Google Patents

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Yoshiyuki Kobayashi
喜幸 小林
Katsunari Yoshida
克成 吉田
Junji Yamanaka
淳史 山中
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Abstract

【課題】低コストでの製造と軸長の短縮化を実現する。
【解決手段】軸部材27に固定されるヒステリシス材28を円板状に形成し、そのヒステリシス材28の軸方向両側に第1,第ヨーク23,24配置する。第1,第2ヨーク23,24のヒステリシス材28に対向する面には放射方向に延出する複数の極歯23a,24aを円周方向に沿って設ける。両ヨーク23,24の極歯23a,24aは円周方向にオフセットさせる。磁界を発生するコイル巻線29は両極歯23a,24aの外周側に配置する。ヒステリシス材29は円板状であり、これに対峙するヨーク23,24の極歯形成面は平坦となるため、ヒステリシス材28とヨーク23,24を容易に形成することが可能となる。また、コイル巻線29が極歯23a,24aの外周側に配置されるため、軸長が短縮化される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、ヒステリシス材の磁気的ヒステリシス特性を利用して制動力を得るヒステリシスブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のヒステリシスブレーキとして以下のようなものが知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
このヒステリシスブレーキは、非回転部材側に円筒状の外側極歯ヨークと内側極歯ヨークが同軸に設けられ、これらのヨークの対向面に形成された複数の極歯が円周方向にオフセットして配置されている。そして、前記両ヨークの軸方向の側部には、磁界を発生するためのコイル巻線が固定設置され、両ヨーク間の環状隙間には、回転部材に固定された円筒状のヒステリシス材が介装されている。
【0004】
このヒステリシスブレーキは、コイル巻線に対する通電によって両ヨークの極歯間に磁界を生じさせ、このとき極歯間に発生する磁界の向きと、ヒステリシス材の内部磁束の向きのずれによって制動力を発生する。
【0005】
【特許文献1】
特許第2862050号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来のヒステリシスブレーキにおいては、ヒステリシス材や極歯ヨークを円筒状に形成する関係で加工が非常に難しく、制動力を増大させるべく極歯ヨークとヒステリシス材の隙間を狭めようとすると、さらに高精度の加工が要求される。したがって、高度な加工が必要であることから、製造コストの高騰を避けることができないというのが実情である。
【0007】
また、上記従来のヒステリシスブレーキの場合、コイル巻線が両極歯ヨークの軸方向側部に配置されているために全体の軸長が長く、他の装置への搭載性が悪いことも問題となっている。
【0008】
そこでこの出願の発明は、低コストでの製造が可能で、しかも、軸長の短縮化を図ることのできるヒステリシスブレーキを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するための手段として、この出願の発明は、回転部材に固定された円板状のヒステリシス材と、このヒステリシス材の一方の側面に対峙するように非回転部材に固定設置され、前記ヒステリシス材の一方の側面に臨む面に放射方向に延出する複数の極歯が円周方向に沿って設けられた第1ヨークと、前記ヒステリシス材の他方の側面に対峙するように非回転部材に固定設置され、前記ヒステリシス材の他方の側面に臨む面に放射方向に延出する複数の極歯が円周方向に沿って設けられると共に、この各極歯が前記第1ヨークの極歯に対して円周方向にオフセットして配置された第2ヨークと、前記第1ヨークと第2ヨークの極歯の外周側位置または内周側位置に配置され、通電によって磁界を発生するコイル巻線と、を備えた構成とした。
【0010】
この発明の場合、ヒステリシス材は円板形状であるために容易に成形することができ、第1,第2ヨークも偏平な端面に極歯を形成するだけで良いため、容易に加工を行うことができる。そして、各ヨークとヒステリシス材の間の隙間は平面を付き合わせて形成されるため、隙間管理を容易に、かつ、正確に行うことができる。さらに、この発明においては、コイル巻線が両ヨークの極歯の外周側位置または内周側位置に配置されるため、装置の軸長を確実に短縮することができる。したがって、他の装置への搭載性が高まる。
【0011】
前記第1ヨークと第2ヨークは同一形状に形成し、相互の極歯が円周方向でオフセットするように向かい合わせて配置するようにしても良い。
【0012】
このようにした場合には、同一形状のヨークのみを製造すれば良いこととなるため、生産性が確実に高まり、製造コストの低減が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、この出願の発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
この実施形態は、この出願の発明にかかるヒステリシスブレーキ2を内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用したものである。尚、以下においては、バルブタイミング制御装置は内燃機関の吸気側の動弁系に適用したものとして説明するが、排気側の動弁系に同様に適用することも可能である。
【0015】
バルブタイミング制御装置は、図1に示すように内燃機関の吸気側のカムシャフト(図示せず)の前端部に結合された従動軸部材3(従動回転体)と、この従動軸部材3に必要に応じて相対回動できるように組み付けられ、チェーン(図示せず)を介してクランクシャフト(図示せず)に連係される駆動リング5(駆動回転体)と、この駆動リング5の前方側(図1中左側)に配置され、駆動リング5と従動軸部材3を相対回動させて両者の組付角を操作する組付角操作機構6と、この組付角操作機構6に操作力を付与する操作力付与手段7と、を備えている。
【0016】
駆動リング5は、その外周に駆動入力用のスプロケット4が形成されており、その前面側(カムシャフトと逆側)には、図2,図3に示すように3つの径方向溝9が形成されている。
【0017】
また、従動軸部材3は、図1に示すように、カムシャフトの前端部に突き合される基部側の外周に拡径部が形成されると共に、その拡径部よりも前方側の外周面に放射状に突出する三つのレバー10が一体に形成され、軸芯部を貫通するボルト11によってカムシャフトに結合されている。各レバー10には、リンク12の基端がピン13によって枢支連結され、各リンク12の先端には前記各径方向溝9に摺動自在に係合する円柱状の突出部14が一体に形成されている。
【0018】
各リンク12は、突出部14が対応する径方向溝9に係合した状態において、ピン13を介して従動軸部材3に連結されているため、リンク12の先端側が外力を受けて径方向溝9に沿って変位すると、駆動リング5と従動軸部材3はリンク12の作用でもって突出部14の変位に応じた方向及び角度だけ相対回動する。
【0019】
また、各リンク12の先端部には、軸方向前方側に開口する収容穴15が形成され、この収容穴15に、後述する渦巻き溝16(渦巻き状ガイド)に係合する係合ピン17と、この係合ピン17を前方側(渦巻き溝16側)に付勢するコイルばね18とが収容されている。尚、この実施形態の場合、リンク12の先端の突出部14と係合ピン17、コイルばね18等によって径方向に変位可能な可動案内部が構成されている。
【0020】
一方、従動軸部材3のレバー10の突設位置よりも前方側には、円板状のフランジ壁を有する中間回転体19が軸受20を介して回転自在に支持されている。中間回転体19のフランジ壁の後面側には断面半円状の前述の渦巻き溝16が形成され、この渦巻き溝16に、前記各リンク12の先端の係合ピン17が転動自在に案内係合されている。渦巻き溝16の渦巻きは、機関回転方向Rに沿って次第に縮径するように形成されている。したがって、各リンク12先端の係合ピン17が渦巻き溝16に係合した状態において、中間回転体19が駆動リング5に対して遅れ方向に相対回転すると、リンク12の先端部は径方向溝9に案内されつつ、渦巻き溝16の渦巻き形状に誘導されて半径方向内側に移動し、逆に、中間回転体19が進み方向に相対変位すると、半径方向外側に移動する。
【0021】
組付角操作機構6は、以上説明した駆動リング5の径方向溝9、リンク12、突出部14、係合ピン17、レバー10、中間回転体19、渦巻き溝16等によって構成されている。この組付角操作機構6は、後述する操作力付与手段7から中間回転体19に駆動リング5に対する相対的な回動操作力が入力されると、その操作力が渦巻き溝16と係合ピン17の係合部を通してリンク12の先端を径方向に変位させ、このときリンク12が揺動してその揺動量に応じて駆動リング5と従動軸部材3を相対回動させる。
【0022】
一方、操作力付与手段7は、中間回転体19を駆動リング5に対して機関回転方向Rに付勢する付勢手段としてのゼンマイばね21と、中間回転体19を駆動リング5に対して機関回転方向Rと逆方向に相対回動させるこの出願の発明にかかるヒステリシスブレーキ2と、を備え、ゼンマイばね21の付勢力とヒステリシスブレーキ2の制動力のバランスによって中間回転体19を回動操作するようになっている。
【0023】
ゼンマイばね21は、駆動リング5に固定された筒状部材8にその外周端部が結合される一方、内周端部が中間回転体19の円筒状の基部に結合されている。
【0024】
ヒステリシスブレーキ2は、被回転部材である図示しないVTCカバーに支持固定された第1,第2ヨーク23,24と、この第1,第2ヨーク23,24の中心側に玉軸受25,26を介して回転自在に支持された軸部材27と、この軸部材27に固定設置された円板状のヒステリシス材28と、通電によって磁界を発生するコイル巻線29と、を備え、軸部材27の端部がゴムブッシュ30と連結ピン31を介して中間回転体19に一体に連結されている。この実施形態の場合、軸部材27が両ヨーク23,24に玉軸受25,26によって支持されているうえ、中間回転体19との連結部にゴムブッシュ30が設けられているため、中間回転体19側の振動はゴムブッシュ30によって吸収され、軸部材27側には殆ど伝達されることがない。
【0025】
第1ヨーク23と第2ヨーク24は、図4,図5に示すように共に略円板状に形成され、ヒステリシス材28の各側面に対峙するようにヒステリシス材28の両側に配置されている。両ヨーク23,24のヒステリシス材28の側面に臨む面には、放射方向に延出する複数の極歯23a,24aが円周方向に沿って設けられている。この実施形態の場合、両ヨーク23,24の極歯23a,24aの歯数は奇数個に設定され、両ヨーク23,24の極歯相互は円周方向に半ピッチ分オフセットされている(図4参照。)。
【0026】
また、両ヨーク23,24は外周縁部に複数のねじ孔32が円周方向に等ピッチに形成され、このねじ孔32に固定ねじ33(図1参照。)が螺合されることによってヨーク相互が連結されている。ただし、両ヨーク23,24の外周縁部間には図6に示すような大径のスペーサリング34が介装され、このスペーサリング34の厚みによって両極歯23a,24a間にヒステリシス材28を非接触で介装し得る間隔が保たれている。前記ねじ孔32と固定ねじ33は両ヨーク23,24の円周方向の位置決め手段として機能する。さらに、両ヨーク23,24の極歯23a,24aよりも外周側位置には環状の凹部35が形成され、この両凹部35には巻線コイル29が跨って収容されている。また、両ヨーク23,24の外周寄り位置には、潤滑液の排出孔36とコイル巻線29の配線引出し孔37とが貫通形成されている。
【0027】
尚、この実施形態の場合、第1ヨーク23と第2ヨーク24は同形状に形成され、この両者は180°ずらし向かい合わせ状態で固定されている、
ヒステリシス材28は図7に示すように中心孔38を有し、この中心孔38部分が軸部材27に嵌合されているが、このヒステリシス材28は、図1に示すように各玉軸受25,16のインナレース25a,26aに当接支持される両側の小径のスペーサリング39,39によって挟持固定されている。したがって、両ヨーク23,24に対するヒステリシス材28の軸方向位置は上記の挟持固定によって正確に維持されている。
【0028】
また、軸部材27には、中間回転体19側の端面からヒステリシス材28の取付部に連続する潤滑液の供給通路40が設けられている。この供給通路40には組付各操作機構6の内部を通過した潤滑液が流れ込み、その潤滑液は軸部材27の回転による遠心力によってヒステリシス材28の延出方向に向かって流出する。ヒステリシス材28には、図7に示すように中心孔38に連続するスリット41が形成されており、上記の潤滑液はこのスリット41を通って両スペーサリング39,39の外周側に流れ込み、さらに両ヨーク23,24とヒステリシス材28の隙間を通り、第1,第2ヨーク23,24の各排出孔36からヨーク外部に排出される。尚、玉軸受25,26は、スペーサリング39の外周側の空間部に臨んで配置されているため、潤滑液はこの玉軸受25,26にも供給される。また、第2ヨーク24側の排出孔36は組付角操作機構6の側部に臨んで開口しているため、第2ヨーク24から排出された潤滑液は組付角操作機構6の側部に外面側から供給することができる。
【0029】
このヒステリシスブレーキ2は、ヒステリシス材28の回転中にコイル巻線29の通電によって第1,第2ヨーク23,24の極歯23a,24a間に磁界が発生すると、その磁界の向きとヒステリシス材28の内部磁束の向きとにずれが生じ、そのずれによって制動力を発生する。
【0030】
このバルブタイミング制御装置は以上のような構成であるため、クランクシャフトとカムシャフトの回転位相(機関弁の開閉タイミング)を最進角側に変更する場合には、ヒステリシスブレーキ2に適宜電流を通電することにより、ゼンマイばね21の力に抗する制動力が軸部材27から中間回転体19にゴムブッシュ24と連結ピン25を介して伝達される。これにより、中間回転体19が駆動リング5に対して逆方向に回転し、それによってリンク12の先端の係合ピン17が渦巻き溝16に誘導されてリンク12の先端部が径方向内側に変位し、このとき、図3に示すようにリンク12の作用によって駆動リング5と従動軸部材3の組付角が最進角位置に変更される。
【0031】
また、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相(機関弁の開閉タイミング)を最遅角側に変更する場合には、ヒステリシスブレーキ2の通電電流をオフまたは微弱にすることにより、中間回転体19がゼンマイばね21の力によって機関回転方向に回転させられる。すると、渦巻き溝16による係合ピン17の誘導によってリンク12の先端部が径方向外側に変位し、このとき、図2に示すようにリンク12の作用によって駆動リング5と従動軸部材3の組付角が最遅角位置に変更される。
【0032】
ところで、このバルブタイミング制御装置に適用したヒステリシスブレーキ2は、円板状のヒステリシス材28の軸方向両側に同じく円板状の第1ヨーク23と第2ヨーク24が配置された構造となっているため、これらを円筒状に形成していた従来のものに比較して製造が容易であるという利点がある。特に、各ヨーク23,24の極歯23a,24aはこれらの偏平な端面に設けられているため、さして高度な加工技術を要することなく非常に精度良く成形することができる。また、両ヨーク23,24とヒステリシス材28の間の隙間は平坦な面を突き合せて形成されるため、極歯23a,24aとヒステリシス材28の間の隙間管理も容易に、かつ、正確に行うことができる。
【0033】
さらに、この実施形態のヒステリシスブレーキ2においては、第1,第2ヨーク23,24がまったく同一形状に形成されているため、一種のヨークのみを造形し、それを組合せて利用することができ、このことから大幅な生産性の向上を図ることができる。そして、この実施形態のように各ヨーク23,24の極歯23a,24aの歯数を奇数個に設定し、両ヨーク23,24を180°ずらして組付けるようにすれば組付が容易になり、作業性も向上する。
【0034】
また、このヒステリシスブレーキ2は、両ヨーク23,24の極歯23a,24aの外周側にコイル巻線29が配置されているため、コイル巻線をヨークの軸方向側部に配置していた従来のものに比較してブレーキ2全体の軸長を短縮化することができる。したがって、バルブタイミング制御装置を含めた内燃機関全体の軸長を短縮することができるため、エンジンルームに対する内燃機関の搭載性を高めることが可能である。
【0035】
また、このヒステリシスデレーキ2は、軸部材の内側から両ヨーク23,24とヒステリシス材28の隙間に遠心力を利用して潤滑液を供給するようにしているため、発熱量の大きいヒステリシス材28とヨーク23,24を、潤滑液を利用して効率良く冷却することができる。しかも、ヒステリシス材28と両ヨーク23,24の隙間に到る通路途中に玉軸受25,26を臨ませて配置しているため、玉軸受25,26の潤滑をも効率良く行うことができる。
【0036】
尚、この出願の発明の実施形態は以上で説明したものに限るものではなく、例えば、以上の実施形態ではコイル巻線29を両ヨーク23,24の極歯23a,24aの外周側に配置したが、ヒステリシス材を支持固定する部材(軸部材に相当する部材)を径方向外側に配置し、コイル巻線を両ヨークの極歯の内周側に配置するようにしても良い。
【0037】
次に、上記の実施形態から把握し得る請求項に記載以外の発明について、以下にその作用効果と共に記載する。
【0038】
(イ) 前記第1ヨークと第2ヨークの間に円周方向の位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のヒステリシスブレーキ。
【0039】
この場合、円周方向の位置決め手段を設けたため、両ヨークの極歯の円周方向のオフセット量を正確に管理して、制動性能の安定化を図ることができる。
【0040】
(ロ) 前記第1,第2ヨークの各極歯数を奇数個に設定すると共に、前記位置決め手段を円周方向の対称位置に複数個配置し、前記両ヨークを円周方向に180°ずらして組付けたことを特徴とする前記(イ)に記載のヒステリシスブレーキ。
【0041】
この場合、二つのヨークを上下逆向きにして組付けるだけで良いため、組付作業性が向上する。
【0042】
(ハ) 前記第1,第2ヨークの間にスペーサを介装したことを特徴とする請求項1,2、(イ),(ロ)のいずれかに記載のヒステリシスブレーキ。
【0043】
この場合、ヒステリシス材と各ヨークの間の隙間をスペーサによって容易にかつ高精度に管理することが可能となる。
【0044】
(ニ) 前記第1,第2ヨークに夫々玉軸受を介して回転部材の軸部を支持させ、前記両玉軸受の回転部材と一体に回転するインナレースまたはアウタレースによって前記ヒステリシス材を挟持固定したことを特徴とする請求項1,2、(イ)〜(ハ)のいずれかに記載のヒステリシスブレーキ。
【0045】
この場合、ヒステリシス材と両ヨークの軸方向の相対位置を一定に維持することができるため、安定した制動性能を常時発揮することが可能となる。
【0046】
(ホ) 冷却液の供給通路を前記回転部材に設け、その供給通路を通して前記第1,第2ヨークとヒステリシス材の間の隙間に冷却液を径方向内側から供給すると共に、前記第1ヨーク及び/または第2ヨークの外周側縁部に排出通路を設け、前記隙間に供給された冷却液をヨーク外部に排出することを特徴とする請求項1,2、前記(イ)〜(ニ)のいずれかに記載のヒステリシスブレーキ。
【0047】
この場合、回転部材の遠心力を利用して、第1,第2ヨークとヒステリシス材の間に冷却液を連続して供給することができるため、両ヨークとヒステリシス材を効率良く冷却することができる。
【0048】
(ヘ) 前記供給通路から第1,第2ヨークとヒステリシス材の間の隙間に向かう通路に軸受を臨ませて配置すると共に、潤滑液を冷却液として用いたことを特徴とする前記(ホ)に記載のヒステリシスブレーキ。
【0049】
この場合、両ヨークとヒステリシス材の冷却と共に、軸受の潤滑を行うことが可能となる。
【0050】
(ト) 内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シャフトに結合された別体部材から成る従動回転体と、前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回動可能な中間回転体を有し、その中間回転体が回動操作されることによって駆動回転体と従動回転体を相対回動させる組付角操作機構と、前記中間回転体を回動操作すべく制動力を付与する制動機構と、を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置の前記制動機構に用いたことを特徴とする請求項1,2、前記(イ)〜(ヘ)のいずれかに記載のヒステリシスブレーキ。
【0051】
この場合、ヒステリシスブレーキ全体の軸長が短いことから、バルブタイミング制御装置の車載性が向上する。
【0052】
(チ) 組付角操作機構は、駆動回転体と従動回転体のいずれか一方に設けられた径方向ガイドと、前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回転可能に設けられ、前記径方向ガイドに対峙する側の面に渦巻き状ガイドを有する中間回転体と、前記径方向ガイドと渦巻き状ガイドに変位可能に案内係合される可動案内部と、前記駆動回転体と従動回転体のいずれか他方のものの回転中心から離間した部位と前記可動案内部とを揺動可能に連結するリンクと、を備えた構成であることを特徴とする前記(ト)に記載のヒステリシスブレーキ。
【0053】
この場合、組付角操作機構の操作フリクションが非常に小さくなるうえ、カムシャフト側の変動トルクによって駆動回転体と従動回転体の組付角が変更されにくくなり、ヒステリシスブレーキに要求される制動トルクも小さくなる。したがって、ヒステリシスブレーキを含むバルブタイミング制御装置をより小型化することができる。
【0054】
(チ) 潤滑液の供給通路を前記回転部材に設け、その供給通路を通して前記第1,第2ヨークとヒステリシス材の間の隙間に潤滑液を径方向内側から供給すると共に、前記第1ヨーク及び/または第2ヨークの外周側縁部に排出通路を設け、前記隙間に供給された潤滑液をヨーク外部に排出するようにした前記(ト)または(チ)に記載のヒステリシスブレーキにおいて、排出通路の少なくとも一つをバルブタイミング制御装置の摺動部に向けて形成したことを特徴とするヒステリシスブレーキ。
【0055】
この場合、ヨークの内部から排出された潤滑液により、バルブタイミング制御装置の摺動部を効率良く潤滑することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の一実施形態を示す縦断面図。
【図2】同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同実施形態の作動状態を示す図2に対応の断面図。
【図4】同実施形態を示す第1,第2ヨークの正面図。
【図5】同ヨークの背面図。
【図6】同実施形態を示す大径のスペーサリングの正面図。
【図7】同実施形態を示すヒステリシス材の正面図。
【図8】同実施形態を示す小径のスペーサリングの正面図。
【符号の説明】
2…ヒステリシスブレーキ
23…第1ヨーク
24…第2ヨーク
23a,24a…極歯
28…ヒステリシス材
29…コイル巻線

Claims (2)

  1. 回転部材に固定された円板状のヒステリシス材と、
    このヒステリシス材の一方の側面に対峙するように非回転部材に固定設置され、前記ヒステリシス材の一方の側面に臨む面に放射方向に延出する複数の極歯が円周方向に沿って設けられた第1ヨークと、
    前記ヒステリシス材の他方の側面に対峙するように非回転部材に固定設置され、前記ヒステリシス材の他方の側面に臨む面に放射方向に延出する複数の極歯が円周方向に沿って設けられると共に、この各極歯が前記第1ヨークの極歯に対して円周方向にオフセットして配置された第2ヨークと、
    前記第1ヨークと第2ヨークの極歯の外周側位置または内周側位置に配置され、通電によって磁界を発生するコイル巻線と、を備えたことを特徴とするヒステリシスブレーキ。
  2. 前記第1ヨークと第2ヨークを同一形状に形成し、相互の極歯が円周方向でオフセットするように向かい合わせて配置したことを特徴とする請求項1に記載のヒステリシスブレーキ。
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WO2014084966A1 (en) * 2012-11-28 2014-06-05 PARDUE, Byron, Andrew Eddy current torque transfer coupling assembly

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WO2014084966A1 (en) * 2012-11-28 2014-06-05 PARDUE, Byron, Andrew Eddy current torque transfer coupling assembly

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