JP2004272205A - 画像形成装置と画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像剤の置かれる環境変化に対して適切な現像コントラスト電位や背景電位に調整して常に最適な濃度の画像を形成する。
【解決手段】本発明の画像形成装置におけるCPUは、環境検出手段により検出された温度及び相対湿度とから飽和水分量を算出し、相対湿度の2乗値と掛け合わせて環境パラメータ値とし、環境パラメータ値を用いて予め算出した現像コントラスト電位との相関近似式に則って、適正な現像コントラスト電位を設定する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の画像形成装置におけるCPUは、環境検出手段により検出された温度及び相対湿度とから飽和水分量を算出し、相対湿度の2乗値と掛け合わせて環境パラメータ値とし、環境パラメータ値を用いて予め算出した現像コントラスト電位との相関近似式に則って、適正な現像コントラスト電位を設定する。
【選択図】図2
Description
この発明は、電子写真方式を用いて原稿の画像を読み取り画像を形成する画像形成装置と画像形成方法に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置においては、形成する画像の濃度を一定に保つため、感光体ドラムの帯電電位、現像器に印加する現像バイアス電位等を調整し、現像コントラスト電位や背景電位等の画像形成条件の制御を行っている。特にカラー画像形成装置においては、各色毎の現像剤の特性に応じた画像形成条件を設定し、各色毎の濃度がおおよそ同一濃度となるように調整している。
調整方法は、現像工程を経て感光体ドラムまたは中間転写体に未定着のトナー像(濃度パッチ)を形成し、センサで濃度を測定し、方式により装置内の環境条件をモニタし、濃度再現状況を修正した上で目標濃度との誤差分を求める。この誤差分に対しフィードバックゲインを乗じることにより、制御ループ内での設定値補正量を算出し、適切な現像コントラスト電位や背景電位を求めている。
しかしながら、最適な現像コントラスト電位や背景電位を算出した上で、帯電電位、現像バイアス、露光量の設定をする制御において、これらの値を算出するには複雑な計算が必要とされる。また、濃度調整後、濃度パッチが目標値に対して誤差の修正がなされているか確認するため、再度、濃度パッチを作成して検出する必要がある。その結果、目標値との誤差が修正しきれていない場合、再び、濃度パッチと目標値との誤差からフィードバックゲインを乗じることにより設定値の補正量を算出し、制御ループ内で現像コントラスト電位や背景電位を求め直すことになる。
これらの処理にかかる時間は、濃度パッチの作成方式にもよるが、比較的長い時間を必要とする。その間に装置内の環境条件の変動等が加わった場合、濃度パッチの濃度再現状況にも変化が生じて、目標値との誤差が縮小しない現象が発生する。その結果、過大な処理時間が必要になることがある。これは、装置内の湿度の変化による現像剤の吸湿具合が濃度パッチの濃度に変化を与えるからで、その現象は顕著である。特にカラー画像形成装置では、各色毎の現像剤の吸湿による濃度パッチの濃度変化はまちまちであり、結果として濃度差が目立ってしまうという問題があった。
特許番号第2808107号公報
特開平6−282166号公報
上記したように、最適な現像コントラスト電位や背景電位を算出した上で、帯電電位、現像バイアス、露光量の設定をする制御において、濃度パッチの作成方式にもよるが、その処理に比較的長い時間を必要とする。その間に装置内の環境条件の変動等が加わった場合、濃度パッチの濃度再現状況にも変化が生じて、目標値との誤差が縮小しない現象が発生する。その結果、過大な処理時間が必要になることがある。これは、装置内の湿度の変化による現像剤の吸湿具合が濃度パッチの濃度に変化を与えるからで、その現象は顕著である。特にカラー画像形成装置では、各色毎の現像剤の吸湿による濃度パッチの濃度変化はまちまちであり、結果として濃度差が目立ってしまうという問題があった。
この発明の目的は、現像剤の置かれる環境変化に対して適切な現像コントラスト電位や背景電位に調整して常に最適な濃度の画像を形成できる画像形成装置と画像形成方法を提供することである。
この発明の画像形成装置は、単数または複数の色の現像剤を用いて感光体上に潜像を形成する像形成手段を有して画像を形成する画像形成装置であって、前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像部の近傍に設けられ、温度、相対湿度とを含む前記現像剤の環境を検出する環境検出部と、この環境検出部で検出された環境条件に基づいて環境パラメータ値を算出する算出部と、この算出部で算出された環境パラメータ値を用いて現像コントラスト電位を現像剤の色毎に決定する決定部と、この決定部で決定された現像コントラスト電位が得られるよう前記像形成手段を制御する制御部とから構成されている。
また、この発明の画像形成方法は、単数または複数の色の現像剤を用いて感光体上に潜像を形成する像形成手段を有して画像を形成する画像形成方法であって、前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像器の近傍で温度を検出し、この検出された温度から飽和水分量を算出し、前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像器の近傍で相対湿度を検出し、この検出された相対湿度と前記算出された飽和水分量とから環境パラメータ値を算出し、この算出された環境パラメータ値に基づいて現像コントラスト電位を前記現像剤の色毎に決定し、この決定された現像コントラスト電位が得られるよう前記像形成手段を制御するようにしたことを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、現像剤の置かれる環境変化に対して適切な現像コントラスト電位や背景電位に調整し、常に最適な濃度の画像を形成することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、この発明の画像形成装置に係る電子写真方式を用いたカラーデジタル複写装置1の内部構成を示す断面図である。すなわち、カラーデジタル複写装置1は,複写対象物Oが保持する画像情報を光の明暗として読み取って画像信号を生成するスキャナ101、およびスキャナ101あるいは外部から供給される画像信号に対応する画像を形成するプリンタ102からなる。
スキャナ101により読み取られて画像メモリ(図示しない)に記憶されている画像データに基づく露光光が、露光装置105から感光体ドラム103の所定の位置に照射される。これにより、感光体ドラム103に、露光光の強度に応じた潜像が形成される。
感光体ドラム103に形成された潜像は、黒の単色すなわちBk画像を現像するための黒(Bk)現像装置11、またはカラー画像を構成するC(Cyan),M(Magenta),Y(Yellow)の3色の単色画像を現像するためのカラー現像装置21のいずれかから対応する色のトナーが選択的に供給されることで、トナー像として可視化(現像)される。なお、カラー現像装置21には、C(Cyan)のトナーで現像するC現像装置23、M(Magenta)のトナーで現像するM現像装置24、Y(Yellow)のトナーで現像するY現像装置25とが配置されている。
感光体ドラム103上のトナー像は、感光体ドラム103が回転されることにより、転写ベルト(中間転写体)106と感光体ドラム103とが対向されている中間転写位置に搬送される。
中間転写位置に搬送された感光体ドラム103上のトナー像は、中間転写装置107から提供される中間転写電圧により、転写ベルト106に転写される。
転写ベルト106に転写されたトナー像は、出力媒体へのトナー像の転写位置である転写装置108と転写ベルト106とが対向される領域に搬送される。また、所定のタイミングでカセット121aまたは121bから取り出された用紙Pは、アライニングローラ123により、感光体ドラム103上のトナー像の位置とタイミングが整合されて転写位置に搬送され、トナー像が転写される。なお、転写装置108からは、所定の転写電圧が出力される。また、用紙Pは、利用者の要求に従って,例えば着色された用紙や透明な樹脂シートに置き換えられてもよい。
トナー像が転写された用紙Pは,定着装置109に搬送され,定着装置109から所定の熱が供給される。これにより、トナー像を構成するトナーが溶融され、用紙Pに定着される。
また、カラー現像装置21の近傍には、トナー濃度検出器30が設けられている。
さらに、本発明では、カラー現像装置21の近傍(図示しないトナーホッパ近傍)に、トナーの置かれている環境(主に吸湿)が良く反映される位置に、温度センサ31、大気圧センサ32、及び相対湿度センサ33とで構成された環境検出手段としての環境センサが設けられている。さらに、転写ベルト106の近傍にも、濃度検出器34が設けられている。
図2は、カラーデジタル複写装置1の制御系を示すものである。すなわち、カラーデジタル複写装置1の全体を制御するCPU2が設けられている。CPU2には、予め決められた数値データあるいはカラーデジタル複写装置1を動作させるための制御データなどが記憶されているROM3、入力される複写条件データなどが一時的に記憶されるRAM4、及び画像形成手段としての複写機構部5とが接続されている。
複写機構部5は、図1で説明したカラーデジタル複写装置1の内部構成の各部に対応している。また、複写機構部5は、現像コントラスト電位が得られるグリッド電圧等がCPU2によって制御される。
CPU2には、トナー濃度検出器30、温度センサ31、大気圧センサ32、相対湿度センサ33、及び濃度検出器34等から、検出出力及びセンサ出力が入力される。
次に、本発明の概略を説明する。
図3は、グリッドバイアス電圧(横軸のVg)と感光体ドラム103の表面電位(縦軸)の関係を示すものである。Voは露光されない表面電位とグリッドバイアス電圧Vgとの関係を示し、Ver(1,2)は露光された箇所の表面電位とグリッドバイアス電圧との関係を示したもので通常残留電位と呼ばれる。
VoはVgと比例関係にあるが、長期間に渡る使用においてはこの比例式の傾きと切片が変化する。そのため、感光体ドラム103のライフ進行に合わせて適宜傾きと切片を修正することで、より正確にグリッドバイアスと表面電位との関係を制御できる。
Ver(1,2)も同様にVgとおおよそ比例関係にあるが、Voと比較して傾きと切片はVoより小さく、また、Vgが大きくなるにつれてVerの傾きは大きく切片は小さくなる傾向にある。従って、図中のように2直線以上の近似式を用意しておくことがより効果的である。
CPU2は、図3に示したVo、Ver(1,2)ような帯電カーブを想定し、このカーブ内において後述する現像コントラスト電位、すなわち現像バイアスのDC成分とVer(1,2)の差分を、後述する現像コントラスト電位の演算結果と一致するよう制御する。この場合、グリッドバイアス電圧Vgを演算により求めることで、必要とされる現像コントラスト電位を得ることが可能である。
次に、このような構成において、現像コントラスト電位の制御動作について図4のフロチャートを参照して説明する。
まず、CPU2は、温度センサ31と大気圧センサ32とを用いて温度と大気圧を測定する(ST1)。
また、CPU2は、図3で説明した制御ループ内に帯電カーブを作成する(ST2)。
ここで、CPU2は、該条件での温度、さらに大気圧下における環境情報により、単位体積あたりに含有できる最大の水分量(飽和水分量)を算出する(ST3)。飽和水分量は厳密に言えば大気圧によって変化するが、一般的な1気圧(1013.25hPa)と仮定する。
飽和水分量は、温度別に予め制御ループ内に用意されたテーブル3aによって求める。このテーブル3aは、ROM3に予め記憶されている。
図5は、テーブル3aの一例である。
測定された温度がテーブル3a内に設けられた整数で示される温度と一致しなかった場合(例えば、27℃)は、25℃と30℃で示される値で線形補間して求めることにする。なお、テーブル3a内に用意する温度の区分わけを細かくすれば、より正確な値が求められるのは言うまでもない。飽和水分量の値は、単位を(x10−3kg/kgD.A.)として、そのまま使用する。
続いて、CPU2は、相対湿度センサ33を用いて相対湿度(%R.H.)を測定する(ST4)。相対湿度の測定値は、単位を(%R.H.)としてそのまま使用する。相対湿度センサ33は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる各種のものが利用可能である。
続いて、CPU2は、以下の演算式を用いて環境パラメータ値を算出する(ST5)。
環境パラメータ値=(ステップST3で求められた飽和水分量)×(ステップST4で測定した相対湿度の値)2
図6は、上述したステップST5で求められた環境パラメータ値を横軸に、そのパラメータ値から割り出される現像コントラスト電位を縦軸に示したものである。図中の線は、対数変換された相関近似式によるものであるが、複数の直線近似式を組み合わせることによって現像コントラスト電位を設定することも可能である。これは、図7に示すように、環境パラメータ値をいくつかのブロックに分割し、直線近似式の端々の現像コントラスト電位をテーブル3a上に用意し、2直線間で線形補間した式から、環境パラメータ値に合わせた現像コントラスト電位を割り出して設定するものである。
図6は、上述したステップST5で求められた環境パラメータ値を横軸に、そのパラメータ値から割り出される現像コントラスト電位を縦軸に示したものである。図中の線は、対数変換された相関近似式によるものであるが、複数の直線近似式を組み合わせることによって現像コントラスト電位を設定することも可能である。これは、図7に示すように、環境パラメータ値をいくつかのブロックに分割し、直線近似式の端々の現像コントラスト電位をテーブル3a上に用意し、2直線間で線形補間した式から、環境パラメータ値に合わせた現像コントラスト電位を割り出して設定するものである。
ステップST5で用意される対数変換された相関近似式、あるいは複数の直線近似式を組み合わせた近似式は、現像剤の種類別に実験により求められる。従って、電子写真方式の画像形成装置において、単色機では一種類の現像コントラスト電位算出の近似式を用意すれば良いが、カラー機では色毎に近似式を求めて制御ループ内に用意しておく必要がある。
なお、ステップST3では大気圧を1気圧(1013.25hPa)の時として説明したが、大気圧毎のテーブルを用意しても良い。この場合、その都度、演算テーブルを切り換えることで、より正確な最大含有水分量を算出できる。従って、最終的にステップST5で求められる現像コントラスト電位がより正確な値となる。
そして、CPU2は、現像コントラスト電位を算出してRAM4に格納する(ST6)。
そこで、CPU2は、帯電カーブ上で算出された現像コントラスト電位が得られるグリッド電圧を演算して設定する(ST7)。
以下に、図6,7で示した近似式の実行性(有効性)を確認する方法について述べる。以下、実験例である。
本発明による現像コントラスト電位算出のための近似式を求めるにあたり、以下の現像剤を使用した。
現像剤は2成分現像方式であり、ポリエステル系の樹脂成分を持つトナーとフェライト系の磁性キャリアとを攪拌混合したもので、摩擦帯電によりトナーに電荷量が与えられている。そして、トナーは、像担持体である感光体ドラム103上の静電潜像に付着する。トナーの付着量は、トナーの各環境下における帯電特性と画像形成装置の現像コントラスト電位により決定される。上述したトナー及び同材質のキャリアが同一条件で混合され、同一環境に一定時間放置された際、各現像剤のトナーの帯電特性は、初期時、常に一定である。従って、帯電量に見合って得られる画像濃度は、現像コントラスト電位によって変化されるものとして扱った。
まず、感光体ドラム103の光減衰特性を求める。環境は、10℃、25℃、50℃の三つの環境とし、グリッドバイアスを300V、600V、900Vとして感光体ドラム103の一面に帯電させて表面電位Voを測定した。
続いて、露光にはレーザ光を用い、レーザパワーを0〜600μW間で任意に変化させて露光量を制御し、残留電位Verを測定した。
以上の結果から図3に示したようなグリッドバイアス電圧と表面電位の関係を求めた。
背景電位Vbgを一定として、現像バイアス電位Vbの式を設ける。表面電位Voに対し、残留電位Verの傾きが緩やかであることから、グリッドバイアス電位Vgを大きくとることで現像コントラスト電位Vcが徐々に大きくなっていく。従って、グリッドバイアスVgを変化させることで、現像コントラスト電位も所望の値に調整することが可能となった。
続いて、現像剤のγカーブを測定した。γカーブは、コントスト電位を変化させて画像濃度を変化させ、現像剤の特性を示したものである。これにより、得たい画像濃度を「1.4」とした場合の必要な現像コントラスト電位を割り出すことができ、その値を記録する。
さらに、現像剤を各種環境下に放置し、上記同様γカーブを測定する。環境の影響によりトナーの帯電特性が変化して画像濃度は変化するが、得たい画像濃度を「1.4」として必要な現像コントラスト電位をγカーブより割り出し、その値を記録する。同時に、測定環境下での温度、相対湿度を測定し、環境パラメータ値の算出のため記録しておく。実験槽内の大気圧は常に一定(1気圧)に維持されている。
環境パラメータは、以下の式で求められる。
環境パラメータ=(各実験時の温度に対する飽和水分量)×(相対湿度の値)2
上述した結果を元に、環境パラメータを算出して横軸に配置し、その際、画像濃度1.4を得るのに必要な現像コントラスト電位Vcを縦軸に配置したものを図8に示した。この図8上のプロット点を対数近似して相関式を求めた。
上述した結果を元に、環境パラメータを算出して横軸に配置し、その際、画像濃度1.4を得るのに必要な現像コントラスト電位Vcを縦軸に配置したものを図8に示した。この図8上のプロット点を対数近似して相関式を求めた。
相関式が求められたことで、各環境あたりで必要とされる現像コントラスト電位が算出可能となった。この相関式が有効であるかを確認するため、上記で既に実施した環境と大気圧以外は異なる温度、相対湿度下で、算出された現像コントラスト電位による画像濃度がどれくらいかを確認した。
図9は、その結果を示すものである。
上述したように、目標とする画像濃度「1.4」に対し、±0.5の範囲内で画像濃度が得られた。従って、環境パラメータと現像コントラスト電位値の相関式は有効であると結論づけられる。
上述した実験は、カラーデジタル複写装置1に使用される各色毎に同様に行った。この場合、色毎にγカーブが異なり画像濃度1.4が得られる現像コントラスト電位は異なったが、環境パラメータ値と現像コントラスト電位値が対数近似によって行われる点は同様であった。その相関式によって環境を変化させた際に必要とされる現像コントラスト電位に設定した上で得られる画像濃度は、常に1.4±0.5の範囲内であった。
よって、環境パラメータを元に算出される現像コントラスト電位はカラー現像装置に対しても有効であり、様々な電子写真方式の画像形成装置に適用ができると結論づけられる。
さらに、上記実験例では、2成分現像方式で実施したが、同様にトナーの帯電により画像濃度が左右される非磁性1成分現像方式でも有効である。
また、上記実施例では現像コントラスト電位をグリッドバイアス電圧により決定させたが、所望する現像コントラスト電位が得られれば現像剤の帯電電位等他の条件を変化させることにより決定させてもかまわない。
以上説明したように上記発明の実施の形態によれば、予め算出した現像コントラスト電位との相関近似式に則って適正な現像コントラスト電位を画像形成装置に与えることにより、環境変化に影響されず適正な画像濃度を得ることが可能となる。
これにより、従来のように、感光体又は中間転写体に未定着のトナー像(濃度パッチ)を形成してセンサで濃度を測定し、方式により装置内の環境条件をモニタして濃度再現状況を修正した上で目標濃度との誤差分を求め、これにフィードバックゲインを乗じることにより制御ループ内での設定値を補正する工程を省き、複雑な制御及び演算と濃度パッチを形成するのに必要な時間を削減することが可能になり、制御ループの簡略化と時間短縮とを図ることができる。
また、従来のフィードバックループとの並存も可能であり、その際はより精度の高い画像濃度の制御が可能となる。
なお、本願発明は、上記(各)実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも1つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも1つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…カラーデジタル複写装置、2…CPU、3…ROM、4…RAM、5…複写機構部、21…カラー現像装置、30…トナー濃度検出器、31…温度センサ、32…大気圧センサ、33…相対湿度センサ、34…濃度検出器、101…スキャナ、102…プリンタ、103…感光体ドラム、105…露光装置、106…転写ベルト、107…中間転写装置、108…転写装置、109…定着装置。
Claims (3)
- 単数または複数の色の現像剤を用いて感光体上に潜像を形成する像形成手段を有して画像を形成する画像形成装置であって、
前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像部の近傍に設けられ、温度、相対湿度とを含む前記現像剤の環境を検出する環境検出部と、
この環境検出部で検出された環境条件に基づいて環境パラメータ値を算出する算出部と、
この算出部で算出された環境パラメータ値を用いて現像コントラスト電位を現像剤の色毎に決定する決定部と、
この決定部で決定された現像コントラスト電位が得られるよう前記像形成手段を制御する制御部と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 単数または複数の色の現像剤を用いて感光体上に潜像を形成する像形成手段を有して画像を形成する画像形成装置であって、
前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像器の近傍に設けられ、温度を検出する温度検出部と、
この温度検出部で検出された温度から飽和水分量を算出する第1の算出部と、
前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像器の近傍に設けられ、相対湿度を検出する相対湿度検出部と、
この相対湿度検出部で検出された相対湿度と前記第1の算出部で算出された飽和水分量とから環境パラメータ値を算出する第2の算出部と、
この第2の算出部で算出された環境パラメータ値に基づいて現像コントラスト電位を前記現像剤の色毎に決定する決定部と、
この決定部で決定された現像コントラスト電位が得られるよう前記像形成手段を制御する制御部と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 単数または複数の色の現像剤を用いて感光体上に潜像を形成する像形成手段を有して画像を形成する画像形成方法であって、
前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像器の近傍で温度を検出し、
この検出された温度から飽和水分量を算出し、
前記単数または複数の色の現像剤を供給する現像器の近傍で相対湿度を検出し、
この検出された相対湿度と前記算出された飽和水分量とから環境パラメータ値を算出し、
この算出された環境パラメータ値に基づいて現像コントラスト電位を前記現像剤の色毎に決定し、
この決定された現像コントラスト電位が得られるよう前記像形成手段を制御するようにしたことを特徴とする画像処理方法。
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