JP2004272053A - 撮像装置及び携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化し、さらに撮像素子や光学部材の位置決め作業を効率化し、結果としてコストを低減する。
【解決手段】被写体を複数の撮像モードで撮像する撮像装置16である。基板PCに配設された撮像素子22上に各々集光させるとともに、複数の撮像モードのうち、いずれか二つの撮像モードの各々に対応して設けられた第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bが一体に形成された光学部材31を備える。第一及び第二レンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた被写体の撮像時に、他方のレンズ部に入射する光を遮光する遮光機構4を備える。
【選択図】 図3
【解決手段】被写体を複数の撮像モードで撮像する撮像装置16である。基板PCに配設された撮像素子22上に各々集光させるとともに、複数の撮像モードのうち、いずれか二つの撮像モードの各々に対応して設けられた第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bが一体に形成された光学部材31を備える。第一及び第二レンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた被写体の撮像時に、他方のレンズ部に入射する光を遮光する遮光機構4を備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像モードを切り換えて被写体の撮像を行う撮像装置及び携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機等の携帯端末は急速に普及しつつあり、携帯端末の中には撮像装置を搭載したものも開発されている。
携帯端末に搭載される撮像装置は、スペースの制約上、小型である必要があるが、ユーザからは高性能のものが求められている。具体的に、撮像装置は、例えば、ポートレートなどの通常の被写体を撮像するための通常撮像モード、名刺や二次元コードなどの小さなサイズの被写体を拡大して撮像するためのマクロ撮像モード等を備えることが求められてきている。
【0003】
また、撮像装置は、一般的に、基板に配設された撮像素子と、撮像素子に集光させるための光学部材とを備えて構成されており、このような撮像装置としては、携帯機器用カメラが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−374439号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯端末に例えば通常撮像モードとマクロ撮像モードの双方の機能を具備させるためには、上記特許文献1の携帯機器用カメラ等の撮像装置を2つ、すなわち撮像素子と光学部材を2つずつ搭載する必要がある。この場合には、携帯端末が大型化し、ユーザにとって利便性の良い携帯端末の提供が困難となるだけでなく、撮像モードの数に応じて撮像素子を備える必要があるため、携帯端末のコスト高を招き、携帯端末をユーザに安価に提供することが困難となる。
また、撮像素子や光学部材は、撮像装置内にて精度良く配置される必要があるため、これら部品の配設個数が増加すると、撮像装置、ひいては携帯端末の製造が非常に手間のかかるものとなり、携帯端末のさらなるコスト高を引き起こすこととなる。
【0006】
本発明の課題は、被写体を少なくとも二つの撮像モードで撮像する撮像装置であって、小型化することができ、さらに、撮像素子や光学部材の位置決め作業を効率化でき、結果としてコストを低減することができる撮像装置及びこれを備えた携帯端末を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
被写体を複数の撮像モードで撮像する撮像装置であって、
基板に配設された撮像素子と、前記撮像素子上に各々集光させるとともに、前記複数の撮像モードのうち、いずれか二つの撮像モードの各々に対応して設けられた二つのレンズ部が一体に形成された光学部材と、前記二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた前記被写体の撮像時に、他方のレンズ部に入射する光を遮光する遮光機構とを備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、撮像素子上に各々集光させるとともに、複数の撮像モードのうち、いずれか二つの撮像モードの各々に対応して設けられた二つのレンズ部が一体に形成された光学部材を備え、二つのレンズ部が一つの撮像素子を共有しているので、被写体を少なくとも二つの撮像モードで撮像する撮像装置であっても、撮像モード二つに対して同数の撮像素子を必要としないこととなって、撮像装置を小型化することができる。
また、価格の高い撮像素子並びに光学部材の数を減少させることができるので、部品そのものにかかるコストを低減できるだけでなく、これら撮像素子及び光学部材の部品点数の減少に基づき、これらの部品の位置決め作業を効率化でき、その結果、撮像装置の製造にかかるコストも低減できる。
【0009】
また、上記発明にあっては、遮光機構によって、二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いて被写体を撮像する際に、他方のレンズ部に入射してくる光を遮光することができる。つまり、被写体の撮像に使用しないレンズ部に入射してくる光を遮光して、この光の影響を受けることなく前記被写体の撮像を適正に行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、
前記遮光機構は、前記二つのレンズ部を被覆自在となるように形成され、且つ前記レンズ部の各々に対応して設けられた二つの開口部を有する被覆部材を備え、
前記被覆部材は、前記二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた前記被写体の撮像時に、前記一方のレンズ部に対応する開口部を介して前記一方のレンズ部を露出させ、且つ他方のレンズ部を被覆するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同等の効果が得られるのは無論のこと、二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いて被写体を撮像する際に、被覆部材は、一方のレンズ部に対応して設けられた開口部を介して前記一方のレンズ部を露出させるとともに、他方のレンズ部を被覆して、この他方のレンズ部に入射してくる光を遮光することができる。すなわち、被写体の撮像時に、一方のレンズ部の露出と他方のレンズ部の遮光とを略同じタイミングで行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の撮像装置において、
前記撮像素子の一面には、入射した光を光電変換する光電変換部が形成されており、
前記二つのレンズ部は、各レンズ部の通過光の光軸が、異なる方向となり、且つ前記光電変換部にて交わるような位置に形成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同等の効果が得られるのは無論のこと、二つのレンズ部は、各レンズ部の通過光の光軸が、異なる方向となり、且つ撮像素子の一面の光電変換部にて交わるような位置に形成されているので、異なる方向にある被写体の撮像を携帯端末の向きを変えることなく行うことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明の携帯端末は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置を備えることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同等の効果が得られるのは無論のこと、撮像装置の携帯端末に占める領域を小さくできるので、携帯端末を小型化でき、ユーザにとって利便性の良い携帯端末とすることができるとともに、携帯端末のコストを低減することができ、携帯端末をユーザに対して安価に提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した携帯端末の一例である、撮像装置付き携帯電話機(以下、携帯電話機と略記する。)の外観構成を示す図であり、図1(a)は正面図を示し、図1(b)は、背面図を示している。また、図2は、図1の携帯電話機の機能的構成を示すブロック図である。
【0017】
携帯電話機1は、図1に示すように、上筐体10aと、下筐体10bとがヒンジ結合部10cを介して連結された折り畳み式のものであり、図2に示すように、制御部11、入力部12、表示部13、無線通信部14、記憶部15、撮像装置16、電源制御部17、送受話部18等を備えて構成されている。
なお、携帯電話機1を構成する各部は、バス19により接続されている。
【0018】
上筐体10aの携帯電話機1の折り畳み時に内側になる面(以下、正面という。)には、表示画面13aが配設されている。また、上筐体10aの正面には、上筐体10aの内部に配設された撮像装置16の光学部材31を露出させる開口部51が設けられている。さらに、上筐体10aの上部には、アンテナ14aが配設されている。
下筐体10bの正面には、操作ボタンP、…が配設されている。また、下筐体10bの携帯電話機1の折り畳み時に外側になる面(以下、背面という。)側には、電源制御部17の2次電池を収納する収納部を覆うカバー部材171が配設されている。
【0019】
以下に、撮像装置16について図3を参照して説明する。
ここで、図3は、図1のX−X部分を示した部分断面図であり、このうち、図3(a)は、通常撮像モード(後述)における撮像装置16の状態を示し、図3(b)は、マクロ撮像モード(後述)における撮像装置16の状態を示している。なお、図3における上側は図1における携帯電話機1の正面側に対応するものとする。
【0020】
撮像装置16は、被写体を撮像するためのものであり、図3に示すように、遮光性を有し断面方形状に形成された鏡枠21と、この鏡枠21の一面に固定された基板PCの一方の面上に設けられ、光を感じるセンサとなる撮像素子22と、撮像素子22に集光させるための第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bを備える光学部材31と、第一及び第二レンズ部31a、31bに入射する光を選択的に遮光する遮光機構4と、その他基板PCに配置された電気部品等を備えている。
【0021】
そして、この撮像装置16は、上筐体10aの表示画面13aの下方に内蔵されており、光学部材31の第一及び第二レンズ部31a、31bがそれぞれ開口部51を介して上筐体10aの正面側から選択的に光を取り込めるものとされている。
なお、図1(a)においては、第一レンズ部31aが被覆部材41の第一開口部41aを介して露出され、第二レンズ部31bが被覆部材41により被覆された状態が図示されている。
【0022】
撮像素子22は、矩形薄板状に形成された部材であり、撮像素子22の下面を基板PCの上面に当接させるようにして配設されている。
また、撮像素子22は、例えばCMOS型イメージセンサ、CCD型イメージセンサ等からなり、撮像素子22の上面中央には、画素が2次元的に配列され撮像領域としての光電変換部22aが形成されている。光電変換部22aの外側には、処理部(図示しない)が形成されており、処理部の外縁近傍には、複数のパッド(図示しない)が配置されている。パッドは、外部接続用端子であり、図3に示すように、ワイヤWを介して基板PC上の所定の回路に接続されている。
なお、図示は省略するが、撮像素子22には、所定の感色性を有するフィルタが配設されていても良く、これにより、カラー画像や白黒画像の撮像が可能とされている。
【0023】
このように構成された撮像素子22は、第一レンズ部31a若しくは第二レンズ部31bのいずれか一方により集光され入射した画像に対応する光を検出し、検出した光を電気信号に変換して、画像データを生成する。そして、撮像素子22は、作成した画像データを所定の回路により制御部11に出力するようになっている。
【0024】
光学部材31は、例えば、略円盤状に形成された部材であり、光学部材31の中心が開口部51の中心軸と同軸上に位置するように、鏡枠21の基板PCが配設された面の対向面に設けられている。
また、光学部材31は、その略中央に形成された第二レンズ部31bと、この第二レンズ部31bを取り囲むように形成された環状の第一レンズ部31aとが一体に形成されている。
なお、光学部材31は、透明なプラスチック材料を構成素材としている。
【0025】
第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bは、撮像素子22の光電変換部22aに各々被写体像を結像させるものであり、第一レンズ部31aは、通常撮像モードに対応して設けられ、第二レンズ部31bは、マクロ撮像モードに対応して設けられている。
ここで、通常撮像モードは、被写界深度が1メートル〜∞であり、マクロ撮像モードは、被写界深度が数センチメートル〜∞であり、通常撮像モードより焦点距離が短く、被写体までの距離が短い場合の撮像に適している。
【0026】
なお、第二レンズ部31bは、マクロ撮像モードにおける撮像処理に用いられるために、第一レンズ部31aと異なる焦点距離を有している。従って、光学部材31は、異なる2つの焦点距離を有する2焦点レンズとなっている。
また、第一及び第二レンズ部31a、31bは、互いに異なる絞り値を有するように構成されても良い。
【0027】
なお、開口部51は、光学部材31の径、すなわち第一レンズ部31aの外周円の径に対応して形成されている。また、開口部51を絞りとして機能させるような構成としても良い。さらに、開口部51の内側に赤外線吸収特性を有する素材からなるフィルタ(図示略)を設けるような構成としても良い。
【0028】
このように、通常撮像モード及びマクロ撮像モードの各々に対応する第一及び第二レンズ部31a、31bを有する光学部材31と、光学部材31を通過した光に基づき結像させる撮像素子22等が鏡枠21により一体となって構成されているので、これらの部材の携帯電話機1に対する搭載を一時に容易に行うことができる。
また、例えば、落下等により携帯電話機1が衝撃を受けた場合であっても、光学部材等の精度を必要とする部品が移動部品として配設されていないことから、移動部品が位置ずれしたり壊れたりすることが防止され、携帯電話機1としての信頼性を高めることができる。
【0029】
遮光機構4は、例えば図3における左右方向Aに案内部材(図示略)に案内されながら移動して、第一及び第二レンズ部31a、31bの各々を被覆自在となるように形成された被覆部材422と、被覆部材41を左右方向Aに移動させるために駆動する駆動源(図示略)とを備えている。
【0030】
被覆部材41は、例えば、携帯電話機1の上筐体10aの内面に沿うように設けられた長尺な板状の部材であり、少なくとも第一及び第二レンズ部31a、31bに入射する光を遮光する性質を有する材料から構成されている。
また、被覆部材41は、第一レンズ部31aに対応して設けられた例えば環状の第一開口部41aと、第二レンズ部31bに対応するように、図3において第一開口部41aよりも右側に設けられた例えば略円形状の第二開口部41bとを備えている。すなわち、被覆部材41には、通常撮像モードにて第一レンズ部31aを露出させる第一開口部41aと、マクロ撮像モードにて第二レンズ部31bを露出させる第二開口部41bとが設けられている。
【0031】
駆動源は、制御部11の制御下における遮光切換制御処理(後述)にて駆動することで、被覆部材41を図3における左右方向Aに移動させるように構成されている。すなわち、遮光切換制御処理における駆動源の駆動に基づき、被覆部材41による第一及び第二レンズ部31a、31bの各々の被覆と露出とを切換自在となっている。具体的には、駆動源が駆動して、被覆部材41が図3における右方向に移動することで、被覆部材41の第一開口部41aを介して第一レンズ部31aを露出させるとともに被覆部材41により第二レンズ部31bを被覆した状態(図3(a)参照)とする一方で、図3における左方向に移動することで、被覆部材41の第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを露出させるとともに被覆部材41により第一レンズ部31aを被覆した状態(図3(b)参照)とする。
【0032】
このように、遮光機構42は、被覆部材41及び駆動源により、第一及び第二光学部材31、32のうち、いずれか一方のレンズ部(第一レンズ部31a)を用いた被写体の撮像時に、他方のレンズ部(第二レンズ部31b)に入射する光を遮光することができる。すなわち、被写体の撮像時に、一方のレンズ部の露出と他方のレンズ部の遮光とを略同じタイミングで行うことができる。
【0033】
なお、第一及び第二開口部41a、41bは、第一及び第二レンズ部31a、31bの絞り値(F値)を規定する絞りとして機能させても良い。この場合には、第二レンズ部31bと撮像素子22との距離や、第二開口部41bの絞り値等により、例えば、被写界深度が、数センチメートル〜∞となるように構成され、マクロ撮像モード用の焦点距離(第2の焦点距離)が設定されるようになっている。
また、第二レンズ部31bと撮像素子22との距離、第二開口部41bの絞り値等の何れか一の要素によって、マクロ撮像が可能な焦点距離(第2の焦点距離)に設定可能な構成であってもよい。
【0034】
入力部12は、テンキー、各種機能スイッチ、通話モード及びカメラモードの切換えを行うモード切換スイッチ、撮像スイッチ等の操作ボタンPを備えており、撮像処理の実施指示の入力等に用いられる。
【0035】
表示部13は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)パネル等の表示画面13aを備えて構成され、制御部11から入力される表示データに基づいて画面表示を行う。また、表示部13は、後述する撮像装置16によってプレビュー撮像された画像や、制御部11により復号(デコード)されたコード情報内容等を表示する。
【0036】
無線通信部14は、無線基地局(図示せず)との間で着信や発信等に係る無線信号の送受信を行うアンテナ14aを備え、制御部11から入力される指示に従って、無線基地局との間で、例えば、IMT−2000準拠の通信方式(例えば、W−CDMAやcdma2000)に対応する携帯電話用の通信プロトコルを実行し、この通信方式で設定される通信チャネルにより、送受話音声の送受信やデータ通信を実行する。
【0037】
記憶部15は、制御部11により実行された処理結果のデータ等を記憶する。例えば、記憶部15は、撮像装置16により撮像された画像のデータ、無線通信部14を介して送受信したメールのデータ、通話履歴のデータ等を記憶する。
【0038】
電源制御部17は、カバー部材171の裏面側に設けられた例えば、リチウム電池、ニッケル電池、ニカド電池等の2次電池(図示略)を備えて構成され、電源が投入されると、制御部11の制御に応じて、プラス側の端子及びマイナス側の端子から、携帯電話機1の各部を駆動する駆動回路に所定電圧の電源を供給する。
【0039】
送受話部18は、マイク、スピーカ、A/D変換部、及びD/A変換部(何れも図示せず)を有し、マイクから入力されるユーザの送話音声をA/D変換処理して、その送話音声データをCPU11aに出力するとともに、CPU11aから入力される受話音声データや、着信音、操作確認音、シャッタ音等の音声データをD/A変換処理して、スピーカから出力する。
【0040】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、書き換え可能な半導体素子で構成されるRAM(Random Access Memory)11b、不揮発性の半導体メモリで構成されるROM(Read Only Memory)11c等から構成されている。
【0041】
ROM11cには、図示しない、携帯電話機1の基本動作制御プログラム、通信処理プログラム、表示部に表示するための表示用データ、撮像に関するパラメータデータ(自動撮像用のデフォルトの設定データ、プレビュー撮像用のデフォルトの設定データ)等の他、撮像制御プログラムc1、コード認識プログラムc2、コード認識用データc3が記憶されている。ここで、コード認識用データc3は、画像データに情報コードとしての二次元コードが含まれているかを判断するためのコード類似性係数(Q)を設定する際の基準データである。
【0042】
CPU11aは、入力部12から入力される各種指示又は無線通信部14から入力されるデータに従って、ROM11cに記憶されている各種プログラムの中から指定されたプログラムをRAM11bのワークエリアに展開し、この入力指示及び入力データにより上記プログラムに従って各種処理を実行する。そして、CPU11aは、その処理結果をRAM11bの所定の領域に格納するとともに、表示部13に表示させる。
【0043】
具体的に、CPU11aは、ROM11cに記憶されている撮像制御プログラムc1を読み出して、撮像制御処理を実行する。
撮像制御処理として、CPU11aは、入力部12から入力されるユーザの操作指示等に従って、撮像装置16を制御して、撮像させた撮像画像データをRAM11bに所定のメモリ等に格納した上で、前記撮像画像データに基づきフレームレート25fps(Frames Per Second)で、表示部13にプレビュー表示させる処理を実行する。
【0044】
また、CPU11aは、コード認識手段として機能し、コード認識プログラムc2に従って、撮像画像データに対して二次元コードである可能性のある二次元コード対象を認識するコード認識処理を実行する。具体的には、コード認識処理において、CPU11aは、類似性係数算出手段として機能し、撮像画像データと、類似性係数算定用情報としてのコード認識用データc3とを対照することにより、二次元コード対象にコード類似性係数を算出し、このコード類似性係数の値に基づいて、二次元コードである可能性のある二次元コード対象(情報コード対象)や二次元コードを認識する。
【0045】
さらに、CPU11aは、切換制御手段として機能し、コード類似性係数が、コードを含んでいる可能性があるが、決定的でない数値であると判断した二次元コード対象がある場合、撮像装置16により通常撮像モードからマクロ撮像モードによる撮像処理を行うように切換制御処理を実行する。
【0046】
また、CPU11aは、遮光切換制御手段として機能し、駆動源を制御することで被覆部材41を図3における左右方向Aに移動させて、被覆部材41による第一及び第二レンズ部31a、31bの露出と遮光とを切り換える遮光切換制御処理を行う。例えば、CPU11aは、上記した切換制御処理において、駆動源を制御して被覆部材41を図3における左方向に移動させ、被覆部材41の第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを露出させるとともに被覆部材41により第一レンズ部31aを被覆するようになっている。
【0047】
なお、CPU11aは、撮像画像データ中に二次元コードを認識した場合には、解読手段として機能し、二次元コードのデコード処理するとともに、表示制御手段として機能し、表示画面13aに表示させる。
また、CPU11aは、実行手段として機能し、デコード処理を行った情報コードの情報に基づく動作を実行する。
【0048】
次に、携帯電話機1における撮像制御処理について、図4を参照して説明する。
ここで、図4は、撮像制御処理を説明するためのフローチャートである。
【0049】
本実施の形態では、ユーザは、携帯電話機1の撮像装置16を被写体に向けることにより、被写体としての例えば二次元コードのようなものを撮像することとする。なお、被写体を、二次元コードに替えて、バーコード、カラーコード等のマクロ撮像モードにおける撮像が必要な情報コードとしても良い。
【0050】
先ず、ユーザによって、入力部12の所定のボタンが押下されることにより、CPU11aは、撮像処理の指示の入力であると判断し、ROM11cに記憶されている撮像制御プログラムc1を読み出してRAM11bに展開し、該撮像制御プログラムc1に従って、撮像処理の制御を開始する。
【0051】
次に、CPU11aは、RAM11bに格納されている撮像画像データに基づくフレームのカウント数Nを0にリセット(N=0)し(ステップS1)、通常撮像モードによる撮像処理の開始指示を撮像装置16に出力する。このとき、CPU11aは、遮光切換制御手段として機能し、遮光機構4の駆動源を制御することで、被覆部材41を図3における右方向に移動させて、被覆部材41の第一開口部41aを介して第一レンズ部31aを露出させるとともに被覆部材41により第二レンズ部31bを被覆する。
【0052】
撮像装置16は、通常撮像モードにおける撮像処理として、光学部材31の第一レンズ部31aにより集光され、撮像素子22の光電変換部22aに結像された被写体の撮像画像データを順次、制御部11に出力する(ステップS2)。
【0053】
制御部11のCPU11aは、撮像装置16より出力され入力された撮像画像データを、順次RAM11bに格納するとともに、前記撮像画像データに対応する画像をフレームレート25fpsで表示画面13aに表示させるプレビュー表示処理を実行する(ステップS3)。このプレビュー表示処理の実行と並行して、CPU11aは、撮像装置16から入力された撮像画像データに基づくフレームのカウント数Nを、一フレームにつき+1インクリメント(N=N+1)していき(ステップS4)、フレームのカウント数Nが「5」であるか否かを判断する(ステップS5)。
そして、CPU11aは、フレームのカウント数Nが「5」であると判断した場合には(ステップS5:Yes)、ステップS6に移行し、フレームのカウント数Nが「5」ではないと判断した場合(ステップS5:No)には、ステップS2に移行し、以降の工程を繰り返す。
【0054】
次いで、CPU11aは、ROM11cに記憶されているコード認識プログラムc2を読み出してRAM11bに展開し、コード認識プログラムc2に従って、コード認識処理の制御を開始する(ステップS6〜ステップS8)。具体的には、先ず、CPU11aは、フレームのカウント数Nが「5」となったときの被写体の撮像画像データと、コード認識用データc3とを比較対照することにより、二次元コードの認識処理を実行する。
ここで、認識処理の方法として、例えば、被写体の撮像画像データに二次元コードであることを示す所定の切り出しシンボルを検出することにより認識する方法、或いは、被写体の撮像画像データの濃度により認識する方法、二次元コードの所定のモザイク形状を認識する方法等があるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
具体的に、CPU11aは、ステップS6において、撮像画像データと類似性係数算定情報としてのコード認識用データc3と比較することにより、該撮像画像データの二次元コードである可能性を判断するためのコード類似性係数(Q)を算出する。
次いで、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)の値が、「0.5」以上であるか否かを判断し(ステップS7)、Qの値が「0.5」以上であると判断した場合(ステップS7:Yes)には、所定の二次元コードの可能性があると判断して、ステップS8に移行する。
一方、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)の値が「0.5」未満であると判断した場合(ステップS7:No)には、二次元コードである可能性が少ないと判断し、フレームのカウント数Nを0にリセット設定(N=0)した上で(ステップS9)、ステップS2に移行し、以降の工程であるプレビュー表示処理と5フレーム毎のコード認識処理を繰り返す。
このように、CPU11aは、5フレーム毎に、被写体の撮像画像データに対し、二次元コードの認識処理を実行する。従って、CPU11aの処理負荷が低減されることとなって、並行して実行する被写体の撮像画像データの取得処理及び該撮像画像データのプレビュー表示処理への影響を軽減することができる。
【0056】
ステップS8において、CPU11aは、コード類似性係数(Q)が、「1」であるか否かを判断し、「1」であると判断した場合(ステップS8:Yes)には、二次元コードであると判断してステップS10に移行する。
一方、CPU11aは、コード類似性係数(Q)が、「0.5」以上であるが「1」ではないと判断した場合(ステップS8:No)には、二次元コード対象(情報コード対象)であると認識する。そして、CPU11aは、撮像装置16によるマクロ撮像が実行可能となるように撮像モードをマクロ撮像モードに設定する(ステップS11)。具体的には、CPU11aは、切換制御処理を実行して、撮像装置16による撮像モードを通常撮像モードからマクロ撮像モードに切り換え、このとき、遮光切換制御処理を実行することで、駆動源を制御して被覆部材41を図3における左方向に移動させ、第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを露出させるとともに被覆部材41により第一レンズ部31aを被覆する(図3(b)参照)。
【0057】
そして、CPU11aは、ステップS9に移行した後、以降の工程を実行する。すなわち、CPU11aは、マクロ撮像モードにおける撮像処理として、第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを通過した光に基づき被写体の撮像画像データを取得し、取得した撮像画像データに基づき表示画面13aにプレビュー表示させる。また、CPU11aは、マクロ撮像モードにおける撮像処理並びにプレビュー表示処理と並行して、マクロ撮像モードにおける撮像画像データに対し、5フレーム毎のコード認識処理を実行する。このとき、マクロ撮像モードにおける撮像処理は、通常撮像モードにおける撮像処理に比べて、焦点距離が短いので、二次元コードの認識率が向上することとなり、通常撮像モードおいて二次元コードとしての可能性があるが確定ではないものとしての二次元コード対象が二次元コードとして認識される可能性が高くなる。これに伴って、被写体の撮像画像データにおける二次元コードの認識率が向上する。
【0058】
ステップS10において、CPU11aは、認識された二次元コードのデコード処理を実行し、その二次元コードのコード情報内容を表示画面13aに表示させる(ステップS12)。
ここで、表示画面13aに表示されるコード情報内容としては、例えば、URLアドレス、電子メールアドレス等の文字情報や、任意の画像情報等である。
なお、コード情報内容としての文字情報、画像情報等の表示画面13aに表示可能な内容の他、例えば、コード情報内容が音声情報である場合、送受話部18から放音処理を実行する構成であってもよい。
【0059】
次いで、CPU11aは、ユーザによる入力部12の操作により、表示画面13aに表示されたコード情報内容に対する所定の処理の指示信号が入力されたか否かを判断し(ステップS13)、指示信号が入力されたと判断した場合(ステップS13:Yes)には、該指示に応じた処理を実行して(ステップS14)、ステップS15に移行する。
ここで、コード情報内容に対する所定の処理とは、例えば、コード情報内容がURLアドレスである場合には、該URLアドレスへの接続指示、コード情報内容が電子メールアドレスである場合には、該電子メールアドレス宛の電子メールの作成指示、コード情報内容が、電話番号、電子メールアドレス等である場合にはアドレス帳等への保存処理、その他、表示部13の表示画像の保存指示等であるが、これらに限定されるものではない。
このように、ユーザは、例えば、名刺や雑誌等に付けられている二次元コードを認識、解読するために面倒な設定をしなくとも通常の撮像処理の場合と同操作をすることで、自動的に二次元コードの読取、解読を行なえることとなるので、大変使い勝手が良い。
【0060】
一方、CPU11aは、ステップS13において、ユーザからの指示信号の入力がないと判断した場合には(ステップS13:No)、ステップS15に移行する。
ステップS15において、CPU11aは、ユーザによる入力部12の操作により、撮像処理の終了指示が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断した場合には(ステップS15:Yes)、撮像装置16に撮像処理の終了指示を出力することにより、本撮像制御処理を終了する。
一方、CPU11aは、撮像処理の終了指示の入力がないと判断した場合(ステップS15:No)は、ステップS9に移行した後、以降の工程を繰り返す。
【0061】
以上のように、本実施の形態の携帯電話機1によれば、被写体を通常撮像モード及びマクロ撮像モードのいずれか一方の撮像モードで撮像する場合に、通常撮像モードに対応する第一レンズ部31aとマクロ撮像モードに対応する第二レンズ部31bのうち、被写体の撮像時に使用される一方のレンズ部を当該レンズ部に対応する被覆部材41の開口部を介して露出し、前記被写体の撮像に使用されない他方のレンズ部を被覆部材41により被覆するので、一方のレンズ部を通過した光を一つの撮像素子22に集光して、他方のレンズ部に入射する光の影響を受けることなく被写体の撮像を適正に行うことができる。すなわち、第一及び第二レンズ部31a、31bは一つの撮像素子22を共有しているので、被写体を通常撮像モード及びマクロ撮像モードで撮像する撮像装置16であっても、撮像モード二つに対して同数の撮像素子22を必要としないこととなって、撮像装置16を小型化することができる。
また、第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bが光学部材31に一体に形成されているので、撮像素子22の数を減少させることができるだけでなく、光学部材31の数も減少させることができる。つまり、価格の高い撮像素子22並びに光学部材31の数を減少させることができるので、部品そのものにかかるコストを低減できるだけでなく、これら撮像素子22及び光学部材31の部品点数の減少に基づき、これらの部品の位置決め作業を効率化でき、その結果、撮像装置16の製造にかかるコストも低減できる。
このように、撮像装置16の携帯電話機1に占める領域を小さくできるので、携帯電話機1を小型化でき、ユーザにとって利便性の良い携帯電話機1とすることができるとともに、携帯電話機1のコストを低減することができ、携帯電話機1をユーザに対して安価に提供できる。
【0062】
なお、上記実施の形態であっては、例えば、被覆部材41が図3(b)における位置よりもさらに左側に移動可能となるように構成し、撮像装置16を使用しないような状況において、被覆部材41にて第一及び第二レンズ部31a、31bを両方とも被覆するようにしても良い。
また、被覆部材41による第一及び第二レンズ部31a、31bの被覆は、例えば、携帯電話機1に、被覆部材41に接続された所定の操作スイッチを設けて、この操作スイッチがユーザにより操作されることにより行われても良い。
【0063】
<変形例>
以下に、撮像装置の変形例について、図5を参照して説明する。
ここで、図5は、撮像装置の変形例を示す部分断面図である。
図5に示すように、撮像装置116には、通過光の光軸が異なる方向となるように第一レンズ部131a及び第二レンズ部131bが形成された光学部材131と、第一及び第二レンズ部131a、131bの各々に対応して設けられ、各レンズ部131a、131bに入射する光を遮光する遮光機構としての第一遮光部材141a、第二遮光部材141bとが設けられている。
【0064】
第一レンズ部131aは、その通過光の光軸が光電変換部22aに対して垂直となるように光学部材131に設けられている。第二レンズ部131bは、その通過光の光軸と光電変換部22aの上面によってなす角が所定の角度Rとなるように光学部材131に設けられている。すなわち、光学部材131には、各々の通過光の光軸が光電変換部22aにて交わるような位置に第一レンズ部131a及び第二レンズ部131bが形成されている。
【0065】
第一遮光部材141a及び第二遮光部材141bは、例えば板状の部材であり、このうち、第一遮光部材141aは、第一レンズ部131aに入射する光を遮光自在となるように図5における左右方向Bに移動自在に設けられ、第二遮光部材141bは、第二レンズ部131bに入射する光を遮光自在となるように、第二レンズ部131bの光軸に対する垂直方向Cに移動自在に設けられている。
すなわち、第一レンズ部131aを用いて被写体の撮像を行う際には、第二遮光部材141bはその略中央が第二レンズ部131bの光軸と同軸上に位置するように移動して、第二レンズ部131bに入射してくる光を遮光する一方で、第二レンズ部131bを用いて被写体の撮像を行う際には、第一遮光部材141aはその略中央が第一レンズ部131aの光軸と同軸上に位置するように移動して、第一レンズ部131aに入射してくる光を遮光するようになっている。
【0066】
また、第一遮光部材141aと第一レンズ部131aとの間、第二遮光部材141bと第二レンズ部131bとの間には、第一レンズ部131a及び第二レンズ部131bの各々に入射する光の量を調節する第一絞り板61a、第二絞り板61bが設けられている。
【0067】
以上のように、この変形例の撮像装置116によれば、所定の角度Rずれて配置された二つの被写体の撮像を携帯電話機1の向きを変えることなく行うことができ、この場合において、第一及び第二遮光部材141a、141bが設けられているので、被写体の撮像に使用しないレンズ部に入射してくる光の影響を受けることがなく、被写体の撮像を適正に行うことができる。
【0068】
なお、上記変形例にあっては、第二レンズ部131bの通過光の光軸が光電変換部22aに対して垂直となっていないため、第二レンズ部131bの通過光に基づく被写体像が斜めに歪んで結像されてしまう。そのため、前記被写体像の歪みを補正するための補正手段(図示略)が設けられるのが好ましい。この補正手段としては、例えば、光電変換部22aにて生成された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理手段や、光軸に対して非対称な非球面形状とされたレンズ部等が挙げられる。
【0069】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施の形態では、撮像装置16は、通常撮像モードとマクロ撮像モードとを備える構成としたが、撮像モードの個数は複数であれば適宜任意に変更可能であり、例えば3つ以上の撮像モードを備える構成であっても良い。なお、この場合には、光学部材に各撮像モードに対応するようにレンズ部が設けられる構成となる。
【0070】
また、上記実施の形態では、被覆部材41並びに第一及び第二遮光部材141a、141bとして板状の部材を例示したが、これに限られるものではなく、第一レンズ部31a(131a)及び第二レンズ部31b(131b)に入射する光を遮光可能な部材であれば如何なるものであっても良い。
【0071】
さらに、上記実施の形態にあっては、撮像モードの切換を、例えばマクロ撮像モードと通常撮像モードとを切り換えるための撮像モード切換キーを配して、このキーがユーザにより操作されることにより行われても良いし、被写界距離に基づいて、撮像モードの切換が自動的に行われるようにしても良い。
【0072】
また、上述の撮像制御処理において、二次元コードをデコードすると、そのコード情報内容を表示画面13aに表示させた上で、ユーザによる所定の処理の指示に基づいて、二次元コードの情報内容に応じた各種処理を実行する構成で説明を行ったが、CPU11aにより、コード情報内容が解読されると自動的に所定の処理を実行する構成であってもよい。
【0073】
また、上記実施の形態では、撮像制御処理におけるコード認識処理において、CPU11aは、コード類似性係数(Q)の値に基づきステップS7及びステップS8の2段階の判断処理に基づき、その後の制御処理を選択するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、コード類似性係数(Q)の値が、「0.5」以上であるのか否かの判断処理(ステップS7)を行わずに、「1」であるか否かの判断処理(ステップS8)のみを行って、その後の制御処理を選択するようにしても良い。
【0074】
さらに、上記実施の形態では、携帯端末として携帯電話機1を例示したが、これに限られるものではなく、例えばPDA(Personal Digital Assistant)等であっても良い。また、携帯電話機1の撮像装置16(116)が搭載される場所は、任意であり、携帯電話機1の如何なる場所であっても良い。
【0075】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、被写体を少なくとも二つの撮像モードで撮像する撮像装置であっても、撮像モード二つに対して同数の撮像素子を必要としないこととなって、撮像装置を小型化することができる。また、価格の高い撮像素子並びに光学部材の数を減少させることができるので、部品そのものにかかるコストを低減できるだけでなく、これら撮像素子及び光学部材の部品点数の減少に基づき、これらの部品の位置決め作業を効率化でき、その結果、撮像装置の製造にかかるコストも低減できる。
さらに、被写体の撮像に使用しないレンズ部に入射してくる光を遮光して、この光の影響を受けることなく被写体の撮像を適正に行うことができる。
【0076】
請求項2に記載の発明によれば、被写体の撮像時に、一方のレンズ部の露出と他方のレンズ部の遮光とを略同じタイミングで行うことができる。
【0077】
請求項3に記載の発明によれば、異なる方向にある被写体の撮像を携帯端末の向きを変えることなく行うことができる。
【0078】
請求項4に記載の発明によれば、撮像装置の携帯端末に占める領域を小さくできるので、携帯端末を小型化でき、ユーザにとって利便性の良い携帯端末とすることができるとともに、携帯端末のコストを低減することができ、携帯端末をユーザに対して安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された携帯端末の一実施の形態として例示する折り畳み式の携帯電話機を示す斜視図である。
【図2】図1の携帯電話機の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1のX−X部分を示した部分断面図である。
【図4】図1の携帯電話機による撮像制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】撮像装置の変形例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機(携帯端末)
16、116 撮像装置
22 撮像素子
22a 光電変換部
31、131 光学部材
31a、131a 第一レンズ部(レンズ部)
31b、131b 第二レンズ部(レンズ部)
4 遮光機構
41 被覆部材
41a 第一開口部(開口部)
41b 第二開口部(開口部)
141a 第一遮光部材(遮光機構)
141b 第二遮光部材(遮光機構)
PC 基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像モードを切り換えて被写体の撮像を行う撮像装置及び携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機等の携帯端末は急速に普及しつつあり、携帯端末の中には撮像装置を搭載したものも開発されている。
携帯端末に搭載される撮像装置は、スペースの制約上、小型である必要があるが、ユーザからは高性能のものが求められている。具体的に、撮像装置は、例えば、ポートレートなどの通常の被写体を撮像するための通常撮像モード、名刺や二次元コードなどの小さなサイズの被写体を拡大して撮像するためのマクロ撮像モード等を備えることが求められてきている。
【0003】
また、撮像装置は、一般的に、基板に配設された撮像素子と、撮像素子に集光させるための光学部材とを備えて構成されており、このような撮像装置としては、携帯機器用カメラが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−374439号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯端末に例えば通常撮像モードとマクロ撮像モードの双方の機能を具備させるためには、上記特許文献1の携帯機器用カメラ等の撮像装置を2つ、すなわち撮像素子と光学部材を2つずつ搭載する必要がある。この場合には、携帯端末が大型化し、ユーザにとって利便性の良い携帯端末の提供が困難となるだけでなく、撮像モードの数に応じて撮像素子を備える必要があるため、携帯端末のコスト高を招き、携帯端末をユーザに安価に提供することが困難となる。
また、撮像素子や光学部材は、撮像装置内にて精度良く配置される必要があるため、これら部品の配設個数が増加すると、撮像装置、ひいては携帯端末の製造が非常に手間のかかるものとなり、携帯端末のさらなるコスト高を引き起こすこととなる。
【0006】
本発明の課題は、被写体を少なくとも二つの撮像モードで撮像する撮像装置であって、小型化することができ、さらに、撮像素子や光学部材の位置決め作業を効率化でき、結果としてコストを低減することができる撮像装置及びこれを備えた携帯端末を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
被写体を複数の撮像モードで撮像する撮像装置であって、
基板に配設された撮像素子と、前記撮像素子上に各々集光させるとともに、前記複数の撮像モードのうち、いずれか二つの撮像モードの各々に対応して設けられた二つのレンズ部が一体に形成された光学部材と、前記二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた前記被写体の撮像時に、他方のレンズ部に入射する光を遮光する遮光機構とを備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、撮像素子上に各々集光させるとともに、複数の撮像モードのうち、いずれか二つの撮像モードの各々に対応して設けられた二つのレンズ部が一体に形成された光学部材を備え、二つのレンズ部が一つの撮像素子を共有しているので、被写体を少なくとも二つの撮像モードで撮像する撮像装置であっても、撮像モード二つに対して同数の撮像素子を必要としないこととなって、撮像装置を小型化することができる。
また、価格の高い撮像素子並びに光学部材の数を減少させることができるので、部品そのものにかかるコストを低減できるだけでなく、これら撮像素子及び光学部材の部品点数の減少に基づき、これらの部品の位置決め作業を効率化でき、その結果、撮像装置の製造にかかるコストも低減できる。
【0009】
また、上記発明にあっては、遮光機構によって、二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いて被写体を撮像する際に、他方のレンズ部に入射してくる光を遮光することができる。つまり、被写体の撮像に使用しないレンズ部に入射してくる光を遮光して、この光の影響を受けることなく前記被写体の撮像を適正に行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、
前記遮光機構は、前記二つのレンズ部を被覆自在となるように形成され、且つ前記レンズ部の各々に対応して設けられた二つの開口部を有する被覆部材を備え、
前記被覆部材は、前記二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた前記被写体の撮像時に、前記一方のレンズ部に対応する開口部を介して前記一方のレンズ部を露出させ、且つ他方のレンズ部を被覆するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同等の効果が得られるのは無論のこと、二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いて被写体を撮像する際に、被覆部材は、一方のレンズ部に対応して設けられた開口部を介して前記一方のレンズ部を露出させるとともに、他方のレンズ部を被覆して、この他方のレンズ部に入射してくる光を遮光することができる。すなわち、被写体の撮像時に、一方のレンズ部の露出と他方のレンズ部の遮光とを略同じタイミングで行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の撮像装置において、
前記撮像素子の一面には、入射した光を光電変換する光電変換部が形成されており、
前記二つのレンズ部は、各レンズ部の通過光の光軸が、異なる方向となり、且つ前記光電変換部にて交わるような位置に形成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同等の効果が得られるのは無論のこと、二つのレンズ部は、各レンズ部の通過光の光軸が、異なる方向となり、且つ撮像素子の一面の光電変換部にて交わるような位置に形成されているので、異なる方向にある被写体の撮像を携帯端末の向きを変えることなく行うことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明の携帯端末は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置を備えることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同等の効果が得られるのは無論のこと、撮像装置の携帯端末に占める領域を小さくできるので、携帯端末を小型化でき、ユーザにとって利便性の良い携帯端末とすることができるとともに、携帯端末のコストを低減することができ、携帯端末をユーザに対して安価に提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した携帯端末の一例である、撮像装置付き携帯電話機(以下、携帯電話機と略記する。)の外観構成を示す図であり、図1(a)は正面図を示し、図1(b)は、背面図を示している。また、図2は、図1の携帯電話機の機能的構成を示すブロック図である。
【0017】
携帯電話機1は、図1に示すように、上筐体10aと、下筐体10bとがヒンジ結合部10cを介して連結された折り畳み式のものであり、図2に示すように、制御部11、入力部12、表示部13、無線通信部14、記憶部15、撮像装置16、電源制御部17、送受話部18等を備えて構成されている。
なお、携帯電話機1を構成する各部は、バス19により接続されている。
【0018】
上筐体10aの携帯電話機1の折り畳み時に内側になる面(以下、正面という。)には、表示画面13aが配設されている。また、上筐体10aの正面には、上筐体10aの内部に配設された撮像装置16の光学部材31を露出させる開口部51が設けられている。さらに、上筐体10aの上部には、アンテナ14aが配設されている。
下筐体10bの正面には、操作ボタンP、…が配設されている。また、下筐体10bの携帯電話機1の折り畳み時に外側になる面(以下、背面という。)側には、電源制御部17の2次電池を収納する収納部を覆うカバー部材171が配設されている。
【0019】
以下に、撮像装置16について図3を参照して説明する。
ここで、図3は、図1のX−X部分を示した部分断面図であり、このうち、図3(a)は、通常撮像モード(後述)における撮像装置16の状態を示し、図3(b)は、マクロ撮像モード(後述)における撮像装置16の状態を示している。なお、図3における上側は図1における携帯電話機1の正面側に対応するものとする。
【0020】
撮像装置16は、被写体を撮像するためのものであり、図3に示すように、遮光性を有し断面方形状に形成された鏡枠21と、この鏡枠21の一面に固定された基板PCの一方の面上に設けられ、光を感じるセンサとなる撮像素子22と、撮像素子22に集光させるための第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bを備える光学部材31と、第一及び第二レンズ部31a、31bに入射する光を選択的に遮光する遮光機構4と、その他基板PCに配置された電気部品等を備えている。
【0021】
そして、この撮像装置16は、上筐体10aの表示画面13aの下方に内蔵されており、光学部材31の第一及び第二レンズ部31a、31bがそれぞれ開口部51を介して上筐体10aの正面側から選択的に光を取り込めるものとされている。
なお、図1(a)においては、第一レンズ部31aが被覆部材41の第一開口部41aを介して露出され、第二レンズ部31bが被覆部材41により被覆された状態が図示されている。
【0022】
撮像素子22は、矩形薄板状に形成された部材であり、撮像素子22の下面を基板PCの上面に当接させるようにして配設されている。
また、撮像素子22は、例えばCMOS型イメージセンサ、CCD型イメージセンサ等からなり、撮像素子22の上面中央には、画素が2次元的に配列され撮像領域としての光電変換部22aが形成されている。光電変換部22aの外側には、処理部(図示しない)が形成されており、処理部の外縁近傍には、複数のパッド(図示しない)が配置されている。パッドは、外部接続用端子であり、図3に示すように、ワイヤWを介して基板PC上の所定の回路に接続されている。
なお、図示は省略するが、撮像素子22には、所定の感色性を有するフィルタが配設されていても良く、これにより、カラー画像や白黒画像の撮像が可能とされている。
【0023】
このように構成された撮像素子22は、第一レンズ部31a若しくは第二レンズ部31bのいずれか一方により集光され入射した画像に対応する光を検出し、検出した光を電気信号に変換して、画像データを生成する。そして、撮像素子22は、作成した画像データを所定の回路により制御部11に出力するようになっている。
【0024】
光学部材31は、例えば、略円盤状に形成された部材であり、光学部材31の中心が開口部51の中心軸と同軸上に位置するように、鏡枠21の基板PCが配設された面の対向面に設けられている。
また、光学部材31は、その略中央に形成された第二レンズ部31bと、この第二レンズ部31bを取り囲むように形成された環状の第一レンズ部31aとが一体に形成されている。
なお、光学部材31は、透明なプラスチック材料を構成素材としている。
【0025】
第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bは、撮像素子22の光電変換部22aに各々被写体像を結像させるものであり、第一レンズ部31aは、通常撮像モードに対応して設けられ、第二レンズ部31bは、マクロ撮像モードに対応して設けられている。
ここで、通常撮像モードは、被写界深度が1メートル〜∞であり、マクロ撮像モードは、被写界深度が数センチメートル〜∞であり、通常撮像モードより焦点距離が短く、被写体までの距離が短い場合の撮像に適している。
【0026】
なお、第二レンズ部31bは、マクロ撮像モードにおける撮像処理に用いられるために、第一レンズ部31aと異なる焦点距離を有している。従って、光学部材31は、異なる2つの焦点距離を有する2焦点レンズとなっている。
また、第一及び第二レンズ部31a、31bは、互いに異なる絞り値を有するように構成されても良い。
【0027】
なお、開口部51は、光学部材31の径、すなわち第一レンズ部31aの外周円の径に対応して形成されている。また、開口部51を絞りとして機能させるような構成としても良い。さらに、開口部51の内側に赤外線吸収特性を有する素材からなるフィルタ(図示略)を設けるような構成としても良い。
【0028】
このように、通常撮像モード及びマクロ撮像モードの各々に対応する第一及び第二レンズ部31a、31bを有する光学部材31と、光学部材31を通過した光に基づき結像させる撮像素子22等が鏡枠21により一体となって構成されているので、これらの部材の携帯電話機1に対する搭載を一時に容易に行うことができる。
また、例えば、落下等により携帯電話機1が衝撃を受けた場合であっても、光学部材等の精度を必要とする部品が移動部品として配設されていないことから、移動部品が位置ずれしたり壊れたりすることが防止され、携帯電話機1としての信頼性を高めることができる。
【0029】
遮光機構4は、例えば図3における左右方向Aに案内部材(図示略)に案内されながら移動して、第一及び第二レンズ部31a、31bの各々を被覆自在となるように形成された被覆部材422と、被覆部材41を左右方向Aに移動させるために駆動する駆動源(図示略)とを備えている。
【0030】
被覆部材41は、例えば、携帯電話機1の上筐体10aの内面に沿うように設けられた長尺な板状の部材であり、少なくとも第一及び第二レンズ部31a、31bに入射する光を遮光する性質を有する材料から構成されている。
また、被覆部材41は、第一レンズ部31aに対応して設けられた例えば環状の第一開口部41aと、第二レンズ部31bに対応するように、図3において第一開口部41aよりも右側に設けられた例えば略円形状の第二開口部41bとを備えている。すなわち、被覆部材41には、通常撮像モードにて第一レンズ部31aを露出させる第一開口部41aと、マクロ撮像モードにて第二レンズ部31bを露出させる第二開口部41bとが設けられている。
【0031】
駆動源は、制御部11の制御下における遮光切換制御処理(後述)にて駆動することで、被覆部材41を図3における左右方向Aに移動させるように構成されている。すなわち、遮光切換制御処理における駆動源の駆動に基づき、被覆部材41による第一及び第二レンズ部31a、31bの各々の被覆と露出とを切換自在となっている。具体的には、駆動源が駆動して、被覆部材41が図3における右方向に移動することで、被覆部材41の第一開口部41aを介して第一レンズ部31aを露出させるとともに被覆部材41により第二レンズ部31bを被覆した状態(図3(a)参照)とする一方で、図3における左方向に移動することで、被覆部材41の第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを露出させるとともに被覆部材41により第一レンズ部31aを被覆した状態(図3(b)参照)とする。
【0032】
このように、遮光機構42は、被覆部材41及び駆動源により、第一及び第二光学部材31、32のうち、いずれか一方のレンズ部(第一レンズ部31a)を用いた被写体の撮像時に、他方のレンズ部(第二レンズ部31b)に入射する光を遮光することができる。すなわち、被写体の撮像時に、一方のレンズ部の露出と他方のレンズ部の遮光とを略同じタイミングで行うことができる。
【0033】
なお、第一及び第二開口部41a、41bは、第一及び第二レンズ部31a、31bの絞り値(F値)を規定する絞りとして機能させても良い。この場合には、第二レンズ部31bと撮像素子22との距離や、第二開口部41bの絞り値等により、例えば、被写界深度が、数センチメートル〜∞となるように構成され、マクロ撮像モード用の焦点距離(第2の焦点距離)が設定されるようになっている。
また、第二レンズ部31bと撮像素子22との距離、第二開口部41bの絞り値等の何れか一の要素によって、マクロ撮像が可能な焦点距離(第2の焦点距離)に設定可能な構成であってもよい。
【0034】
入力部12は、テンキー、各種機能スイッチ、通話モード及びカメラモードの切換えを行うモード切換スイッチ、撮像スイッチ等の操作ボタンPを備えており、撮像処理の実施指示の入力等に用いられる。
【0035】
表示部13は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)パネル等の表示画面13aを備えて構成され、制御部11から入力される表示データに基づいて画面表示を行う。また、表示部13は、後述する撮像装置16によってプレビュー撮像された画像や、制御部11により復号(デコード)されたコード情報内容等を表示する。
【0036】
無線通信部14は、無線基地局(図示せず)との間で着信や発信等に係る無線信号の送受信を行うアンテナ14aを備え、制御部11から入力される指示に従って、無線基地局との間で、例えば、IMT−2000準拠の通信方式(例えば、W−CDMAやcdma2000)に対応する携帯電話用の通信プロトコルを実行し、この通信方式で設定される通信チャネルにより、送受話音声の送受信やデータ通信を実行する。
【0037】
記憶部15は、制御部11により実行された処理結果のデータ等を記憶する。例えば、記憶部15は、撮像装置16により撮像された画像のデータ、無線通信部14を介して送受信したメールのデータ、通話履歴のデータ等を記憶する。
【0038】
電源制御部17は、カバー部材171の裏面側に設けられた例えば、リチウム電池、ニッケル電池、ニカド電池等の2次電池(図示略)を備えて構成され、電源が投入されると、制御部11の制御に応じて、プラス側の端子及びマイナス側の端子から、携帯電話機1の各部を駆動する駆動回路に所定電圧の電源を供給する。
【0039】
送受話部18は、マイク、スピーカ、A/D変換部、及びD/A変換部(何れも図示せず)を有し、マイクから入力されるユーザの送話音声をA/D変換処理して、その送話音声データをCPU11aに出力するとともに、CPU11aから入力される受話音声データや、着信音、操作確認音、シャッタ音等の音声データをD/A変換処理して、スピーカから出力する。
【0040】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、書き換え可能な半導体素子で構成されるRAM(Random Access Memory)11b、不揮発性の半導体メモリで構成されるROM(Read Only Memory)11c等から構成されている。
【0041】
ROM11cには、図示しない、携帯電話機1の基本動作制御プログラム、通信処理プログラム、表示部に表示するための表示用データ、撮像に関するパラメータデータ(自動撮像用のデフォルトの設定データ、プレビュー撮像用のデフォルトの設定データ)等の他、撮像制御プログラムc1、コード認識プログラムc2、コード認識用データc3が記憶されている。ここで、コード認識用データc3は、画像データに情報コードとしての二次元コードが含まれているかを判断するためのコード類似性係数(Q)を設定する際の基準データである。
【0042】
CPU11aは、入力部12から入力される各種指示又は無線通信部14から入力されるデータに従って、ROM11cに記憶されている各種プログラムの中から指定されたプログラムをRAM11bのワークエリアに展開し、この入力指示及び入力データにより上記プログラムに従って各種処理を実行する。そして、CPU11aは、その処理結果をRAM11bの所定の領域に格納するとともに、表示部13に表示させる。
【0043】
具体的に、CPU11aは、ROM11cに記憶されている撮像制御プログラムc1を読み出して、撮像制御処理を実行する。
撮像制御処理として、CPU11aは、入力部12から入力されるユーザの操作指示等に従って、撮像装置16を制御して、撮像させた撮像画像データをRAM11bに所定のメモリ等に格納した上で、前記撮像画像データに基づきフレームレート25fps(Frames Per Second)で、表示部13にプレビュー表示させる処理を実行する。
【0044】
また、CPU11aは、コード認識手段として機能し、コード認識プログラムc2に従って、撮像画像データに対して二次元コードである可能性のある二次元コード対象を認識するコード認識処理を実行する。具体的には、コード認識処理において、CPU11aは、類似性係数算出手段として機能し、撮像画像データと、類似性係数算定用情報としてのコード認識用データc3とを対照することにより、二次元コード対象にコード類似性係数を算出し、このコード類似性係数の値に基づいて、二次元コードである可能性のある二次元コード対象(情報コード対象)や二次元コードを認識する。
【0045】
さらに、CPU11aは、切換制御手段として機能し、コード類似性係数が、コードを含んでいる可能性があるが、決定的でない数値であると判断した二次元コード対象がある場合、撮像装置16により通常撮像モードからマクロ撮像モードによる撮像処理を行うように切換制御処理を実行する。
【0046】
また、CPU11aは、遮光切換制御手段として機能し、駆動源を制御することで被覆部材41を図3における左右方向Aに移動させて、被覆部材41による第一及び第二レンズ部31a、31bの露出と遮光とを切り換える遮光切換制御処理を行う。例えば、CPU11aは、上記した切換制御処理において、駆動源を制御して被覆部材41を図3における左方向に移動させ、被覆部材41の第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを露出させるとともに被覆部材41により第一レンズ部31aを被覆するようになっている。
【0047】
なお、CPU11aは、撮像画像データ中に二次元コードを認識した場合には、解読手段として機能し、二次元コードのデコード処理するとともに、表示制御手段として機能し、表示画面13aに表示させる。
また、CPU11aは、実行手段として機能し、デコード処理を行った情報コードの情報に基づく動作を実行する。
【0048】
次に、携帯電話機1における撮像制御処理について、図4を参照して説明する。
ここで、図4は、撮像制御処理を説明するためのフローチャートである。
【0049】
本実施の形態では、ユーザは、携帯電話機1の撮像装置16を被写体に向けることにより、被写体としての例えば二次元コードのようなものを撮像することとする。なお、被写体を、二次元コードに替えて、バーコード、カラーコード等のマクロ撮像モードにおける撮像が必要な情報コードとしても良い。
【0050】
先ず、ユーザによって、入力部12の所定のボタンが押下されることにより、CPU11aは、撮像処理の指示の入力であると判断し、ROM11cに記憶されている撮像制御プログラムc1を読み出してRAM11bに展開し、該撮像制御プログラムc1に従って、撮像処理の制御を開始する。
【0051】
次に、CPU11aは、RAM11bに格納されている撮像画像データに基づくフレームのカウント数Nを0にリセット(N=0)し(ステップS1)、通常撮像モードによる撮像処理の開始指示を撮像装置16に出力する。このとき、CPU11aは、遮光切換制御手段として機能し、遮光機構4の駆動源を制御することで、被覆部材41を図3における右方向に移動させて、被覆部材41の第一開口部41aを介して第一レンズ部31aを露出させるとともに被覆部材41により第二レンズ部31bを被覆する。
【0052】
撮像装置16は、通常撮像モードにおける撮像処理として、光学部材31の第一レンズ部31aにより集光され、撮像素子22の光電変換部22aに結像された被写体の撮像画像データを順次、制御部11に出力する(ステップS2)。
【0053】
制御部11のCPU11aは、撮像装置16より出力され入力された撮像画像データを、順次RAM11bに格納するとともに、前記撮像画像データに対応する画像をフレームレート25fpsで表示画面13aに表示させるプレビュー表示処理を実行する(ステップS3)。このプレビュー表示処理の実行と並行して、CPU11aは、撮像装置16から入力された撮像画像データに基づくフレームのカウント数Nを、一フレームにつき+1インクリメント(N=N+1)していき(ステップS4)、フレームのカウント数Nが「5」であるか否かを判断する(ステップS5)。
そして、CPU11aは、フレームのカウント数Nが「5」であると判断した場合には(ステップS5:Yes)、ステップS6に移行し、フレームのカウント数Nが「5」ではないと判断した場合(ステップS5:No)には、ステップS2に移行し、以降の工程を繰り返す。
【0054】
次いで、CPU11aは、ROM11cに記憶されているコード認識プログラムc2を読み出してRAM11bに展開し、コード認識プログラムc2に従って、コード認識処理の制御を開始する(ステップS6〜ステップS8)。具体的には、先ず、CPU11aは、フレームのカウント数Nが「5」となったときの被写体の撮像画像データと、コード認識用データc3とを比較対照することにより、二次元コードの認識処理を実行する。
ここで、認識処理の方法として、例えば、被写体の撮像画像データに二次元コードであることを示す所定の切り出しシンボルを検出することにより認識する方法、或いは、被写体の撮像画像データの濃度により認識する方法、二次元コードの所定のモザイク形状を認識する方法等があるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
具体的に、CPU11aは、ステップS6において、撮像画像データと類似性係数算定情報としてのコード認識用データc3と比較することにより、該撮像画像データの二次元コードである可能性を判断するためのコード類似性係数(Q)を算出する。
次いで、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)の値が、「0.5」以上であるか否かを判断し(ステップS7)、Qの値が「0.5」以上であると判断した場合(ステップS7:Yes)には、所定の二次元コードの可能性があると判断して、ステップS8に移行する。
一方、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)の値が「0.5」未満であると判断した場合(ステップS7:No)には、二次元コードである可能性が少ないと判断し、フレームのカウント数Nを0にリセット設定(N=0)した上で(ステップS9)、ステップS2に移行し、以降の工程であるプレビュー表示処理と5フレーム毎のコード認識処理を繰り返す。
このように、CPU11aは、5フレーム毎に、被写体の撮像画像データに対し、二次元コードの認識処理を実行する。従って、CPU11aの処理負荷が低減されることとなって、並行して実行する被写体の撮像画像データの取得処理及び該撮像画像データのプレビュー表示処理への影響を軽減することができる。
【0056】
ステップS8において、CPU11aは、コード類似性係数(Q)が、「1」であるか否かを判断し、「1」であると判断した場合(ステップS8:Yes)には、二次元コードであると判断してステップS10に移行する。
一方、CPU11aは、コード類似性係数(Q)が、「0.5」以上であるが「1」ではないと判断した場合(ステップS8:No)には、二次元コード対象(情報コード対象)であると認識する。そして、CPU11aは、撮像装置16によるマクロ撮像が実行可能となるように撮像モードをマクロ撮像モードに設定する(ステップS11)。具体的には、CPU11aは、切換制御処理を実行して、撮像装置16による撮像モードを通常撮像モードからマクロ撮像モードに切り換え、このとき、遮光切換制御処理を実行することで、駆動源を制御して被覆部材41を図3における左方向に移動させ、第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを露出させるとともに被覆部材41により第一レンズ部31aを被覆する(図3(b)参照)。
【0057】
そして、CPU11aは、ステップS9に移行した後、以降の工程を実行する。すなわち、CPU11aは、マクロ撮像モードにおける撮像処理として、第二開口部41bを介して第二レンズ部31bを通過した光に基づき被写体の撮像画像データを取得し、取得した撮像画像データに基づき表示画面13aにプレビュー表示させる。また、CPU11aは、マクロ撮像モードにおける撮像処理並びにプレビュー表示処理と並行して、マクロ撮像モードにおける撮像画像データに対し、5フレーム毎のコード認識処理を実行する。このとき、マクロ撮像モードにおける撮像処理は、通常撮像モードにおける撮像処理に比べて、焦点距離が短いので、二次元コードの認識率が向上することとなり、通常撮像モードおいて二次元コードとしての可能性があるが確定ではないものとしての二次元コード対象が二次元コードとして認識される可能性が高くなる。これに伴って、被写体の撮像画像データにおける二次元コードの認識率が向上する。
【0058】
ステップS10において、CPU11aは、認識された二次元コードのデコード処理を実行し、その二次元コードのコード情報内容を表示画面13aに表示させる(ステップS12)。
ここで、表示画面13aに表示されるコード情報内容としては、例えば、URLアドレス、電子メールアドレス等の文字情報や、任意の画像情報等である。
なお、コード情報内容としての文字情報、画像情報等の表示画面13aに表示可能な内容の他、例えば、コード情報内容が音声情報である場合、送受話部18から放音処理を実行する構成であってもよい。
【0059】
次いで、CPU11aは、ユーザによる入力部12の操作により、表示画面13aに表示されたコード情報内容に対する所定の処理の指示信号が入力されたか否かを判断し(ステップS13)、指示信号が入力されたと判断した場合(ステップS13:Yes)には、該指示に応じた処理を実行して(ステップS14)、ステップS15に移行する。
ここで、コード情報内容に対する所定の処理とは、例えば、コード情報内容がURLアドレスである場合には、該URLアドレスへの接続指示、コード情報内容が電子メールアドレスである場合には、該電子メールアドレス宛の電子メールの作成指示、コード情報内容が、電話番号、電子メールアドレス等である場合にはアドレス帳等への保存処理、その他、表示部13の表示画像の保存指示等であるが、これらに限定されるものではない。
このように、ユーザは、例えば、名刺や雑誌等に付けられている二次元コードを認識、解読するために面倒な設定をしなくとも通常の撮像処理の場合と同操作をすることで、自動的に二次元コードの読取、解読を行なえることとなるので、大変使い勝手が良い。
【0060】
一方、CPU11aは、ステップS13において、ユーザからの指示信号の入力がないと判断した場合には(ステップS13:No)、ステップS15に移行する。
ステップS15において、CPU11aは、ユーザによる入力部12の操作により、撮像処理の終了指示が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断した場合には(ステップS15:Yes)、撮像装置16に撮像処理の終了指示を出力することにより、本撮像制御処理を終了する。
一方、CPU11aは、撮像処理の終了指示の入力がないと判断した場合(ステップS15:No)は、ステップS9に移行した後、以降の工程を繰り返す。
【0061】
以上のように、本実施の形態の携帯電話機1によれば、被写体を通常撮像モード及びマクロ撮像モードのいずれか一方の撮像モードで撮像する場合に、通常撮像モードに対応する第一レンズ部31aとマクロ撮像モードに対応する第二レンズ部31bのうち、被写体の撮像時に使用される一方のレンズ部を当該レンズ部に対応する被覆部材41の開口部を介して露出し、前記被写体の撮像に使用されない他方のレンズ部を被覆部材41により被覆するので、一方のレンズ部を通過した光を一つの撮像素子22に集光して、他方のレンズ部に入射する光の影響を受けることなく被写体の撮像を適正に行うことができる。すなわち、第一及び第二レンズ部31a、31bは一つの撮像素子22を共有しているので、被写体を通常撮像モード及びマクロ撮像モードで撮像する撮像装置16であっても、撮像モード二つに対して同数の撮像素子22を必要としないこととなって、撮像装置16を小型化することができる。
また、第一レンズ部31a及び第二レンズ部31bが光学部材31に一体に形成されているので、撮像素子22の数を減少させることができるだけでなく、光学部材31の数も減少させることができる。つまり、価格の高い撮像素子22並びに光学部材31の数を減少させることができるので、部品そのものにかかるコストを低減できるだけでなく、これら撮像素子22及び光学部材31の部品点数の減少に基づき、これらの部品の位置決め作業を効率化でき、その結果、撮像装置16の製造にかかるコストも低減できる。
このように、撮像装置16の携帯電話機1に占める領域を小さくできるので、携帯電話機1を小型化でき、ユーザにとって利便性の良い携帯電話機1とすることができるとともに、携帯電話機1のコストを低減することができ、携帯電話機1をユーザに対して安価に提供できる。
【0062】
なお、上記実施の形態であっては、例えば、被覆部材41が図3(b)における位置よりもさらに左側に移動可能となるように構成し、撮像装置16を使用しないような状況において、被覆部材41にて第一及び第二レンズ部31a、31bを両方とも被覆するようにしても良い。
また、被覆部材41による第一及び第二レンズ部31a、31bの被覆は、例えば、携帯電話機1に、被覆部材41に接続された所定の操作スイッチを設けて、この操作スイッチがユーザにより操作されることにより行われても良い。
【0063】
<変形例>
以下に、撮像装置の変形例について、図5を参照して説明する。
ここで、図5は、撮像装置の変形例を示す部分断面図である。
図5に示すように、撮像装置116には、通過光の光軸が異なる方向となるように第一レンズ部131a及び第二レンズ部131bが形成された光学部材131と、第一及び第二レンズ部131a、131bの各々に対応して設けられ、各レンズ部131a、131bに入射する光を遮光する遮光機構としての第一遮光部材141a、第二遮光部材141bとが設けられている。
【0064】
第一レンズ部131aは、その通過光の光軸が光電変換部22aに対して垂直となるように光学部材131に設けられている。第二レンズ部131bは、その通過光の光軸と光電変換部22aの上面によってなす角が所定の角度Rとなるように光学部材131に設けられている。すなわち、光学部材131には、各々の通過光の光軸が光電変換部22aにて交わるような位置に第一レンズ部131a及び第二レンズ部131bが形成されている。
【0065】
第一遮光部材141a及び第二遮光部材141bは、例えば板状の部材であり、このうち、第一遮光部材141aは、第一レンズ部131aに入射する光を遮光自在となるように図5における左右方向Bに移動自在に設けられ、第二遮光部材141bは、第二レンズ部131bに入射する光を遮光自在となるように、第二レンズ部131bの光軸に対する垂直方向Cに移動自在に設けられている。
すなわち、第一レンズ部131aを用いて被写体の撮像を行う際には、第二遮光部材141bはその略中央が第二レンズ部131bの光軸と同軸上に位置するように移動して、第二レンズ部131bに入射してくる光を遮光する一方で、第二レンズ部131bを用いて被写体の撮像を行う際には、第一遮光部材141aはその略中央が第一レンズ部131aの光軸と同軸上に位置するように移動して、第一レンズ部131aに入射してくる光を遮光するようになっている。
【0066】
また、第一遮光部材141aと第一レンズ部131aとの間、第二遮光部材141bと第二レンズ部131bとの間には、第一レンズ部131a及び第二レンズ部131bの各々に入射する光の量を調節する第一絞り板61a、第二絞り板61bが設けられている。
【0067】
以上のように、この変形例の撮像装置116によれば、所定の角度Rずれて配置された二つの被写体の撮像を携帯電話機1の向きを変えることなく行うことができ、この場合において、第一及び第二遮光部材141a、141bが設けられているので、被写体の撮像に使用しないレンズ部に入射してくる光の影響を受けることがなく、被写体の撮像を適正に行うことができる。
【0068】
なお、上記変形例にあっては、第二レンズ部131bの通過光の光軸が光電変換部22aに対して垂直となっていないため、第二レンズ部131bの通過光に基づく被写体像が斜めに歪んで結像されてしまう。そのため、前記被写体像の歪みを補正するための補正手段(図示略)が設けられるのが好ましい。この補正手段としては、例えば、光電変換部22aにて生成された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理手段や、光軸に対して非対称な非球面形状とされたレンズ部等が挙げられる。
【0069】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施の形態では、撮像装置16は、通常撮像モードとマクロ撮像モードとを備える構成としたが、撮像モードの個数は複数であれば適宜任意に変更可能であり、例えば3つ以上の撮像モードを備える構成であっても良い。なお、この場合には、光学部材に各撮像モードに対応するようにレンズ部が設けられる構成となる。
【0070】
また、上記実施の形態では、被覆部材41並びに第一及び第二遮光部材141a、141bとして板状の部材を例示したが、これに限られるものではなく、第一レンズ部31a(131a)及び第二レンズ部31b(131b)に入射する光を遮光可能な部材であれば如何なるものであっても良い。
【0071】
さらに、上記実施の形態にあっては、撮像モードの切換を、例えばマクロ撮像モードと通常撮像モードとを切り換えるための撮像モード切換キーを配して、このキーがユーザにより操作されることにより行われても良いし、被写界距離に基づいて、撮像モードの切換が自動的に行われるようにしても良い。
【0072】
また、上述の撮像制御処理において、二次元コードをデコードすると、そのコード情報内容を表示画面13aに表示させた上で、ユーザによる所定の処理の指示に基づいて、二次元コードの情報内容に応じた各種処理を実行する構成で説明を行ったが、CPU11aにより、コード情報内容が解読されると自動的に所定の処理を実行する構成であってもよい。
【0073】
また、上記実施の形態では、撮像制御処理におけるコード認識処理において、CPU11aは、コード類似性係数(Q)の値に基づきステップS7及びステップS8の2段階の判断処理に基づき、その後の制御処理を選択するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、コード類似性係数(Q)の値が、「0.5」以上であるのか否かの判断処理(ステップS7)を行わずに、「1」であるか否かの判断処理(ステップS8)のみを行って、その後の制御処理を選択するようにしても良い。
【0074】
さらに、上記実施の形態では、携帯端末として携帯電話機1を例示したが、これに限られるものではなく、例えばPDA(Personal Digital Assistant)等であっても良い。また、携帯電話機1の撮像装置16(116)が搭載される場所は、任意であり、携帯電話機1の如何なる場所であっても良い。
【0075】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、被写体を少なくとも二つの撮像モードで撮像する撮像装置であっても、撮像モード二つに対して同数の撮像素子を必要としないこととなって、撮像装置を小型化することができる。また、価格の高い撮像素子並びに光学部材の数を減少させることができるので、部品そのものにかかるコストを低減できるだけでなく、これら撮像素子及び光学部材の部品点数の減少に基づき、これらの部品の位置決め作業を効率化でき、その結果、撮像装置の製造にかかるコストも低減できる。
さらに、被写体の撮像に使用しないレンズ部に入射してくる光を遮光して、この光の影響を受けることなく被写体の撮像を適正に行うことができる。
【0076】
請求項2に記載の発明によれば、被写体の撮像時に、一方のレンズ部の露出と他方のレンズ部の遮光とを略同じタイミングで行うことができる。
【0077】
請求項3に記載の発明によれば、異なる方向にある被写体の撮像を携帯端末の向きを変えることなく行うことができる。
【0078】
請求項4に記載の発明によれば、撮像装置の携帯端末に占める領域を小さくできるので、携帯端末を小型化でき、ユーザにとって利便性の良い携帯端末とすることができるとともに、携帯端末のコストを低減することができ、携帯端末をユーザに対して安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された携帯端末の一実施の形態として例示する折り畳み式の携帯電話機を示す斜視図である。
【図2】図1の携帯電話機の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1のX−X部分を示した部分断面図である。
【図4】図1の携帯電話機による撮像制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】撮像装置の変形例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機(携帯端末)
16、116 撮像装置
22 撮像素子
22a 光電変換部
31、131 光学部材
31a、131a 第一レンズ部(レンズ部)
31b、131b 第二レンズ部(レンズ部)
4 遮光機構
41 被覆部材
41a 第一開口部(開口部)
41b 第二開口部(開口部)
141a 第一遮光部材(遮光機構)
141b 第二遮光部材(遮光機構)
PC 基板
Claims (4)
- 被写体を複数の撮像モードで撮像する撮像装置であって、
基板に配設された撮像素子と、前記撮像素子上に各々集光させるとともに、前記複数の撮像モードのうち、いずれか二つの撮像モードの各々に対応して設けられた二つのレンズ部が一体に形成された光学部材と、前記二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた前記被写体の撮像時に、他方のレンズ部に入射する光を遮光する遮光機構とを備えることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
前記遮光機構は、前記二つのレンズ部を被覆自在となるように形成され、且つ前記レンズ部の各々に対応して設けられた二つの開口部を有する被覆部材を備え、
前記被覆部材は、前記二つのレンズ部のうち、いずれか一方のレンズ部を用いた前記被写体の撮像時に、前記一方のレンズ部に対応する開口部を介して前記一方のレンズ部を露出させ、且つ他方のレンズ部を被覆するように構成されていることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1又は2に記載の撮像装置において、
前記撮像素子の一面には、入射した光を光電変換する光電変換部が形成されており、
前記二つのレンズ部は、各レンズ部の通過光の光軸が、異なる方向となり、且つ前記光電変換部にて交わるような位置に形成されていることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置を備えることを特徴とする携帯端末。
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JP2003064670A JP2004272053A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 撮像装置及び携帯端末 |
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JP2003064670A JP2004272053A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 撮像装置及び携帯端末 |
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JP2015152780A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-24 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 光学系およびそれを用いた撮像装置 |
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