JP2004270915A - ロータリジョイント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロータリジョイント1は、ジョイント本体2に形成した流路5と回転軸体3に形成した流路6とを、相対回転摺接する第1及び第2密封環29,54を具備する端面接触形メカニカルシール7により、相対回転自在に連結してなる。ジョイント本体2は、流路5が形成された第1ジョイント本体部分9と回転軸体3を軸受支持21する第2ジョイント本体部分10とに分離可能に構成される。メカニカルシール7は、第1密封環29を含む第1メカニカルシール構成部材24と第2密封環54を含む第2メカニカルシール構成部材25とからなる。第1メカニカルシール構成部材24は第1ジョイント本体部分9に取り付けられており、第2メカニカルシール構成部材25は第1メカニカルシール構成部材24と独立した形態で回転軸体3に取り付けられている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料水,純水,薬液等の供給装置やCMP装置(ChemicalMechanical Polishing法による半導体ウエハの表面研摩処理装置)等における相対回転部材間で飲料水,純水等の流体を流動させるためのロータリジョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、飲料水をペットボトル等の容器に供給する飲料水供給装置として、装置本体に、複数の容器を保持する容器台を有する回転体を回転駆動自在に設けると共に下流端を回転体の上端中心部(回転中心部)に直対向して開口させた固定側給液路を設け、回転体に、上流端を回転体の上端中心部に開口させた回転側給液路とその下流端から分岐されて各容器の口部へと導かれた複数の注液路とを設け、固定側給液路の下流端と回転側給液路の上流端とをロータリジョイントにより相対回転自在に連通接続して、飲料水を、飲料水供給源から固定側給液路、ロータリジョイント及び回転側給液路を経て各注液路から容器に注入するように構成されたものが周知である。
【0003】
而して、このような飲料水供給装置に使用されるロータリジョイントとしては、一般に、筒状のジョイント本体と、ジョイント本体の内周部に回転自在に軸受支持された回転軸体と、ジョイント本体に形成されて回転軸体の一端部に直対向して開口する第1流路と、回転軸体の中心部を軸線方向に貫通する第2流路と、ジョイント本体内において両流路の開口端間を相対回転自在に連通シールする端面接触形のメカニカルシールとを具備し、装置本体にジョイント本体を取り付けて、第1流路を固定側給液路の下流端に接続すると共に、回転軸体を回転体に取り付けて、第2流路を回転側給液路の上流端に接続するように構成されたものが周知である。
【0004】
すなわち、かかるロータリジョイントにあっては、メカニカルシールが、ジョイント本体における第1流路の開口部分に一端部が取り付けられた伸縮可能なベローズと、ベローズの他端部に環状のガスケットを介して取り付けられた第1密封環、つまりジョイント本体にベローズ及びガスケットを介して軸線方向移動可能且つ液密に保持された第1密封環と、回転軸体の一端部である第2流路の開口部分に環状のガスケットを介して液密に取り付けられた第2密封環と、第1密封環を第2密封環に押圧接触させるべく附勢するスプリングとを具備して、両密封環の相対回転摺接作用により、固定側給液路に接続された第1流路と回転側給液路に接続された第2流路とを相対回転自在に連通接続させるように構成されている。なお、一般的なロータリジョイントにあっては、通常、第1密封環をOリングを介して軸線方向移動可能且つ液密にジョイント本体に保持させるようにしているが、このようにすると、Oリング溝が液溜まりとなって雑菌発生等の問題を生じるため、飲料水用のものでは、上記した如く第1密封環をベローズ及びガスケットを介してジョイント本体に保持させている。
【0005】
ところで、飲料水供給装置にあっては、当然のことながら、ロータリジョイントを含めた飲料水流動経路における飲料水の汚染を回避する必要があり、飲料水との接触面(接液面)を有するジョイント構成部材については、飲料水を汚染しない材質のもので構成しておく必要がある。
【0006】
すなわち、端面接触形のメカニカルシールにあっては、一般に、一方の密封環を炭化珪素等の硬質材で構成し、他方の密封環をカーボン等の軟質材で構成しておくが、このような硬質材製の密封環と軟質材製の密封環との組み合わせとなすと、両密封環の相対回転摺接によって摩耗粉が発生して、これが飲料水に混入する虞れがある。そこで、飲料水供給装置におけるロータリジョイントにおいては、第1及び第2密封環をこれらの相対回転摺接によって摩耗粉を生じない同質の硬質材(炭化珪素等)で構成している。
【0007】
また、ベローズ及びガスケットの構成材としては、一般に、弾性に富むゴム材(シリコンゴム等)が使用されるが、かかるゴム材製のベローズやガスケットは、飲料水のような高度の汚染回避を必要とする流体を扱う場合には使用することができない。例えば、飲料水との接触によりベローズやガスケットから構成材成分が溶出して飲料水に混入したり、扱う飲料水を変更した場合、変更前の飲料水の臭成分がベローズやガスケットに残存して、新たな飲料水に混入する等、飲料水に種々の悪影響を及ぼす。また、飲料水供給装置では、運転開始前や運転停止後又は飲料水の変更時において、スチームや洗浄液による滅菌,洗浄処理を行うが、ゴム製のものでは耐熱性等に問題がある。そこで、飲料水供給装置のロータリジョイントにおいては、従来から、ベローズやガスケットをこのような問題を生じない合成樹脂製のものや金属製のものとしておくことが行なわれている。すなわち、ベローズを合成樹脂材(例えば、充填剤等の不純物を含まないPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)単一材)や金属材(例えば、ステンレス鋼)で構成すると共に、各ガスケットを合成樹脂材(例えば、PTFE単一材又はシリコンゴム等からなる弾性芯材の表面(少なくとも接液面に対応する部分)をPTFE,ETFE等のフッ素樹脂単一材で被覆した複合材)で構成して、上記した問題(ベローズやガスケットにおける飲料水との接触面(接液面)からの溶出等)の発生を回避するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように各密封環とベローズ又は回転軸体との間を、合成樹脂製のガスケット、例えばPTFE単一材や複合材からなるガスケット(以下、これらを総称して、『フッ素樹脂製ガスケット』という)でシールするように構成されたロータリジョイントにあっては、飲料水の汚染を回避できるものの、新たに次のような問題が生じることになり、その解決が強く要請されている。
【0009】
すなわち、フッ素樹脂製ガスケットを使用した場合、これがゴム材製ガスケットより遥かに弾性に乏しいものであるため、各密封環とベローズ又は回転軸体との間におけるガスケット挟圧力つまりガスケット締付面圧を、ゴム材製ガスケットを使用した場合に比して、大幅に高くしておく必要がある。つまり、各密封環を、適当な連結部材により、ベローズ又は回転軸体に強くクランプしておく必要があるが、各密封環をこのように強くクランプした場合、炭化珪素製の密封環に歪みが生じて、両密封環の接触が適正に行われず、両密封環の相対回転摺接によるシール機能(以下『メカニカルシール機能』という)が十分に発揮されない。換言すれば、各密封環を、これに歪みが生じる程度にまで強くクランプしておかない限り、フッ素樹脂製ガスケットによるシール機能(以下『ガスケットシール機能』という)は十分に発揮されない。
【0010】
したがって、メカニカルシール機能及びガスケットシール機能を共に十分に発揮させるためには、ロータリジョイントを組み立てた上で、両密封環の接触面(密封端面)をラッピング装置(ラップ盤)等により平滑面に修正しておく必要があるが、かかる密封端面の修正(ラッピング等)は、ロータリジョイントを分解し、密封環のクランプを解除して行うため、密封端面修正後にロータリジョイントを再度組み立てた場合に、密封端面に再び歪みが生じる虞れがある。
【0011】
このように、炭化珪素製の密封環及びフッ素樹脂製ガスケットを使用したロータリジョイントでは、メカニカルシール機能及びガスケットシール機能を共に適正に発揮させることができず、一方の機能が不十分にならざるを得ず、第1流路と第2流路とを漏れの生じない良好なシール状態で連結することが極めて困難であった。
【0012】
本発明は、このような問題を生じることなく、メカニカルシール機能及びガスケットシール機能を共に良好に発揮させることができ、飲料水供給装置やCMP装置等における相対回転部材間での流体流動を、汚染を回避しつつ良好に行うことができるロータリジョイントを提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、筒状のジョイント本体と、ジョイント本体の内周部に回転自在に軸受支持された回転軸体と、ジョイント本体に形成された第1流路と、回転軸体を軸線方向に貫通する第2流路と、ジョイント本体内において両流路の開口端間を相対回転自在に連通する状態にシールする端面接触形のメカニカルシールとを具備するロータリジョイントにおいて、上記の目的を達成すべく、特に、ジョイント本体及びメカニカルシールを次のように構成しておくことを提案するものである。
【0014】
すなわち、ジョイント本体を、第1流路が形成された第1ジョイント本体部分と回転軸体を軸受支持する第2ジョイント本体部分とに分離可能に構成すると共に、メカニカルシールを、第1ジョイント本体部分に取り付けられた第1メカニカルシール構成部材と回転軸体に取り付けられた第2メカニカルシール構成部材とに分離可能に構成しておく。第1ジョイント本体部分及び第1メカニカルシール構成部材からなる第1ジョイント構成要素と第2ジョイント本体部分、回転軸体及び第2メカニカルシール構成部材からなる第2ジョイント構成要素とは相互に独立した一体構造物をなしており、両ジョイント本体部分の連結により、両ジョイント構成要素が一体に連結されてロータリジョイントが組み立てられる。
【0015】
第1メカニカルシール構成部分は、第1ジョイント本体部分における第1流路の開口部分に一端部が取り付けられた伸縮可能なベローズと、第1ジョイント本体部分にベローズを介して軸線方向移動可能に保持された炭化珪素製の第1密封環と、ベローズの他端部と第1密封環とをその間に介在させた第1ガスケットが挟圧される状態で連結する第1連結部材又は第3連結部材とを具備するものである。また、第2メカニカルシール構成部分は、回転軸体の一端部である第2流路の開口部分に第2ガスケットを介して固定された第2密封環と、回転軸体の一端部と第2密封環とをその間に介在させた第2ガスケットが挟圧される状態で連結する第2連結部材とを具備するものであり、或いは回転軸体の一端部である第2流路の開口部分に密封環保持リング及び第2ガスケットを介して固定された炭化珪素製の第2密封環と、回転軸体の一端部と密封環保持リングとをその間に介在させた第2ガスケットが挟圧されるシール状態で連結する第4連結部材と、第2密封環と密封環保持リングとを当該密封環の背面が密封環保持リングに全面的に密着された状態で連結する第5連結部材とを具備するものである。また、ベローズは合成樹脂材(例えば、充填剤等の不純物を含有しないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)単一材)又は金属材(例えば、ステンレス鋼)で構成され、第1及び第2密封環は同質の硬質材(例えば、セラミックス又は超硬合金)で構成され、第1及び第2ガスケットは合成樹脂材(例えば、PTFE又は表面をフッ素樹脂で被覆した複合材)で構成される。
【0016】
好ましい実施の形態にあっては、ロータリジョイントが、両流路をメカニカルシールで接続してなる一連の流体通路が上下方向に延びる竪形のものとされる。また、ベローズが、中央部分を外方に膨出する一つの伸縮部に構成してなる円筒状のものであり、各密封環が、内径をベローズの内径と同一とする円環状のものであり、ベローズの伸縮部及び各密封環は、両密封環の接触端面である密封端面の内外径d1,d2が伸縮部の平均径Dm(当該伸縮部における基端部の外周面径D1と先端頂部の内周面径D2との平均値)を超えない範囲において当該平均径に近似するように、構成される。例えば、前記密封端面の外径d2を平均径Dmに一致又は略一致させると共に、当該密封端面の内径d1を伸縮部における基端部の外周面径D1より大きく設定しておく。この場合、各密封環の内周面は、密封端面へと漸次拡径するテーパ面に構成しておくことが好ましい。また、竪形のロータリジョイントにあって、各密封環の内周面を、テーパ面とせず、ベローズの内径に一致する一定径とする場合にあっては、密封端面の一方であって下側のものに、当該密封環の内周側に開口する下窄まり状の切欠溝が形成されていることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図18に基づいて具体的に説明する。
【0018】
図1〜図18に示す各実施の形態は、冒頭で述べた飲料水供給装置において固定側給液路と回転側給液路とを接続する竪形のロータリジョイントに本発明を適用した例に係るものである。
【0019】
図1〜図5は第1の実施の形態を示すもので、この実施の形態における本発明に係るロータリジョイント(以下「第1ロータリジョイント」という)1は、図1に示す如く、筒状のジョイント本体2と、ジョイント本体2の内周部に回転自在に軸受支持された回転軸体3と、ジョイント本体2に形成されて回転軸体3の一端部(上端部)4に直対向して開口する第1流路5と、回転軸体3の中心部を軸線方向(上下方向)に貫通する第2流路6と、ジョイント本体2内において両流路5,6の開口端間を相対回転自在に連通シールする端面接触形のメカニカルシール7と、洗浄機構8とを具備するものであり、図5に示す如く、各々独立して組み立てられる第1ジョイント構成要素1aと第2ジョイント構成要素1bとに軸線方向(上下方向)に分離可能な構造をなすものである。
【0020】
ジョイント本体2は、飲料水供給装置の装置本体(図示せず)に取り付けられており、図1に示す如く、軸線が上下方向に延びる円筒形状をなす金属製(SUS304等)のものであって、軸線方向において上位の第1ジョイント本体部分9と下位の第2ジョイント本体部分10とに分割されている。両ジョイント本体部分9,10の分割位置は、図1に示す如く、第2ジョイント本体部分10に支持される回転軸体3の一端部(上端部)4に対応する位置ないし後述の密封環29,54に対応する位置に設定されている。
【0021】
第1ジョイント本体部分9は、図1及び図2に示す如く、円筒状の周壁11とその上面部を閉塞する端部壁12とからなる円筒体である。端部壁12の中心部には、その上面に突設した給液路接続部13を貫通して上下方向に延びる横断面円形の第1流路5が穿設されている。この第1流路5の上流端(上端)は、給液路接続部13を介して、所定の流体(飲料水又は洗浄材)43を供給する固定側給液路14の下流端に接続されている。
【0022】
第2ジョイント本体部分10は、図1に示す如く、第1ジョイント本体部分9の下端つまり周壁11の下端にボルト15により同心状に連結された円筒状の接続部16と、接続部16の下端にボルト17により同心状に連結された円環状の仕切部18と、仕切部18の下端にボルト19により同心状に連結された円筒状の軸受部20とからなる。ジョイント本体2は、図5に示す如く、ボルト15を取外すことにより、第1ジョイント本体部分9と第2ジョイント本体部分10とに分離できるようになっている。
【0023】
回転軸体3は、その下端部が前記飲料水供給装置の回転体(図示せず)に取り付けられた円柱形状をなす金属製(SUS316等)のもので、回転体の回転駆動に伴って強制回転されるものであり、図1に示す如く、下端側部分をジョイント本体2外に露出させた状態で、ジョイント本体2に、その軸受部20に設けたベアリング21,21により、同心状且つ回転自在に軸受支持されている。回転軸体3は、その一端部たる上端部4が第1ジョイント本体部分9と第2ジョンイト本体部分10との分割位置(第1ジョイント本体部分9の下端位置ないし第2ジョイント本体部分10の上端位置)に対応する位置に位置されるように、第2ジョイント本体部分10にベアリング21,21を介して取り付けられている。
【0024】
回転軸体3の中心部には、図1に示す如く、回転軸体3を上下方向に貫通する第2流路6が形成されている。第2流路6は第1流路5と同一の横断面形状(同一径をなす円形)をなすもので、その上端(上流端)は第1流路5の下端に直対向しており、その下端(下流端)は前記回転体に形成された回転側給液路22に接続されている。なお、第2ジョイント本体部分10の仕切部18及び軸受部20と回転軸体3との対向周面間には、ベアリング21,21の収納空間を閉塞するオイルシール23,23が配設されている。
【0025】
メカニカルシール7は、図1及び図2に示す如く、第1ジョイント本体部分9に取り付けられた第1メカニカルシール構成部材24と回転軸体3に取り付けられた第2メカニカルシール構成部材25とからなり、第1流路5と第2流路6とを相対回転自在に連通接続するものである。すなわち、両流路5,6をメカニカルシール7により接続することにより、上下方向に直線状に延びる一連の流体通路82が形成される。
【0026】
第1メカニカルシール構成部分24は、図1〜図3に示す如く、第1ジョイント本体部分9に環状の第1及び第2ガスケット26,27並びにベローズ28を介して軸線方向移動可能(上下移動可能)に取付けられた第1密封環29と、ベローズ28と第1密封環29とを連結する第1連結部材30,31,32と、第1密封環29を軸線方向に附勢するスプリング33とを具備する。
【0027】
ベローズ28は、図2に示す如く、外方に山形に膨出する一つの伸縮部34と、伸縮部34の両端(上下端)に連なる一対の円筒部35,36と、各円筒部35,36の端部に形成された一対の円環状フランジ部37,38とからなる円筒状のものであり、ゴムのような高度の弾性を有しない合成樹脂材又は金属材で構成されている。この例では、ベローズ28は、充填剤等の不純物を含有しないPTFE単一材で構成されている。ベローズ28の内径D0つまり伸縮部34の基端部34bの内周面径、円筒部35,36の内径及びフランジ部37,38の内径は、流路5,6の径に一致している。伸縮部34の膨出量(円筒部35,36の外周面と伸縮部34の先端頂部34aの内周面との軸線方向に直交する方向の距離)Hは、後述する如く伸縮部34の軸線方向変形能を高くして取付長での剛性が小さくなるように、可及的に大きく設定されている。
【0028】
而して、ベローズ28の一端部(上端部)であるフランジ部37は、当該フランジ部37及びこれに連なる円筒部35に外嵌状に係合させた二つ割状(径方向に二分割)の取付リング39により、第1ジョイント本体部分9における第1流路5の開口部分つまり端部壁12の下面部にシール状に取り付けられている。取付リング39は、その下位に配置した円環状のスプリング保持体40と共に、ボルト41により端部壁12に取り付けられている。端部壁12とフランジ部37との間は、そこに介在させた環状の第1ガスケット26によりシールされる。第1ガスケット26の内径は、ベローズ28の内径D0及び第1流路5の径に一致されており、ベローズ28及び第1ガスケット26は第1流路5と同心をなして端部壁12に固定されている。第1ガスケット26は、PTFE単一材又は表面(少なくとも接液面)をフッ素樹脂単一材で被覆した複合材(例えば、シリコンゴム製の環状芯材の少なくとも接液面に対応する表面部分をPTFE単一材層又はETFE単一材層等のフッ素樹脂単一材層で被覆したもの)で構成されたフッ素樹脂製ガスケットである。第1ガスケット26は、ボルト41を締め付けることにより端部壁12とフランジ部37との間に挟圧されて、両者12,37間をシールするものであるが、ボルト41の締付力は第1ガスケット26による十分なシール力が確保されるように調整される。
【0029】
また、ベローズ28の他端部(下端部)であるフランジ部38には、第1ガスケット26と同一形状且つ同一材質のフッ素樹脂製ガスケットたる第2ガスケット27を介して、第1密封環29がシール状に取り付けられている。第1密封環29はセラミックス,超硬合金等の硬質材製(この例では、炭化珪素製)のもので、図2及び図3に示す如く、本体部44とこれから軸線方向(下方向)に突出するシール部45とを備えた円筒体に構成されている。第1密封環29の内径つまり本体部44の内径d0はベローズ28の内径D0に一致しており、シール部45の先端面(第1密封環29の下端面)は軸線に直交する平滑面たる密封端面46とされている。シール部45の内周面は、本体部44から密封端面46へと漸次拡径するテーパ面45aとされている。第1密封環29は第1連結部材30,31,32によりフランジ部38に取り付けられているが、この第1連結部材は、図2に示す如く、第1密封環29の本体部44の外周部に係合させた保持リング30と、ベローズ28の円筒部36及びフランジ部38の一部に外嵌状に係合させた二つ割状(径方向に二分割)の取付リング31と、両リング30,31を締結するボルト32とからなる。保持リング30は、第1密封環29の本体部44、フランジ部38の一部及び取付リング31に外嵌されると共に第1ジョイント本体部分9の内周部(周壁11の内周部)に軸線方向に移動自在に内嵌された円環状の本体部47と、第1密封環29の本体部44の下端部に、シール部45に干渉しない状態で、係合する円環状の係合部48とからなり、ボルト32を締め付けることにより、フランジ部38と第1密封環29とを第2ガスケット27を挟圧した状態で連結するように構成されている。ボルト32の締め付けによる第2ガスケット27の挟圧力(締付面圧)は、フランジ部38と第1密封環29との間を適正にシールしうるに十分なものとされる。なお、各ガスケット26,27は、図3に示す如く、円環状板をなすガスケット本体の両面に円環状の膨出部42を形成したものであり、その位置決めを、当該ガスケット26,27の挟圧面(第1ガスケット26については端部壁12とフランジ部37との対向端面であり、第2ガスケット27については第1密封環29とフランジ部38との対向端面である)に形成した各円環状凹部に膨出部42を係合させることにより、適正に行いうるように(つまり、ガスケット26,27の内周面が第1流路5並びにベローズ28の円筒部35,36及びフランジ部37,38の内周面と面一となるように)工夫されている。
【0030】
第1密封環29は、ベローズ28の伸縮範囲内(伸縮部34の上下伸縮範囲内)において上下移動可能とされており、スプリング保持体40と保持リング30(本体部47)との間に介装された適当数(一個のみ図示)のスプリング33による附勢力により、下方へと附勢されている。そして、第1密封環29の径方向への変位は、保持リング30の本体部47が第1ジョイント本体部分9に嵌合されていることによって阻止され、周方向への変位(回転変位)は、スプリング保持体40に螺着されて下方に突出するドライブピン49を、保持リング30に形成した係合孔50に上下移動可能に係合させることによって、阻止されている。なお、第1密封環29と保持リング30との間の相対回転は、第1密封環29に形成した係合凹部51と保持リング30に突設したドライブピン52との係合によって阻止されている。
【0031】
而して、第1ジョイント構成要素1aは、図5に示す如く、第1ジョイント本体部分9に第1メカニカルシール構成部分24を組み込むことにより、組み立てられるものであり、後述する第2ジョイント構成要素1bとは完全に独立した一体構造物となっている。そして、第1ジョイント構成要素1aの組み立て、つまり第1メカニカルシール構成部分24の第1ジョイント本体部分9への組み込みは、次の手順で行なわれる。すなわち、ベローズ28の一端側部分(円筒部35及びフランジ部37)に二つ割状の取付リング39を係合させた上、スプリング保持体40及び取付リング39を、これらに挿通させたボルト41により第1本体部分9の端部壁12に取り付け、更にボルト41を適当に締め付けて、ベローズ28を端部壁12との間に第1ガスケット26を挟圧させた状態で当該端部壁12にシール状に取り付けて、第1流路5とベローズ28とを連通接続させる。このとき、第1ガスケット26の膨出部42,42を端部壁12とフランジ部37との対向端面に形成した環状凹部に係合させることにより、ガスケット26の内周面及びベローズ28の内周面は第1流路5に面一状に連なる。次に、ベローズ28の他端側部分(円筒部36及びフランジ部38)に二つ割状の取付リング31を係合させた上、保持リング30を、その係合部48に第1密封環29を係合させた状態で且つ第1密封環29とフランジ38との間に第2ガスケット27を介在させると共に保持リング30とスプリング保持体40との間にスプリング33を介在させた状態で、ボルト32により取付リング31に取り付け、更にボルト32を適当に締め付けて、ベローズ28と第1密封環29とを、両者28,29間に第2ガスケット27を挟圧させたシール状態で連結する。このとき、第2ガスケット27の膨出部42,42を第1密封環29の本体部44とフランジ部38との対向端面に形成した環状凹部に係合させることにより、第2ガスケット27の内周面及び第1密封環29の内周面はベローズ28の内周面に面一状に連なる。そして、保持リング30の係合孔50に挿通させたドラブピン49をスプリング保持体40に螺着することによって、メカニカルシール構成部分24の第1ジョイント本体部分9内への組み込みが完了し、第1ジョイント構成要素1aが組み立てられる。
【0032】
第2メカニカルシール構成部分25は、図1及び図2に示す如く、回転軸体3の一端部4である第2流路6の開口部分に環状の第3ガスケット53を介して固定された炭化珪素製の第2密封環54と、回転軸体3の一端部4と第2密封環54とをその間に介在させた第3ガスケット53が挟圧されるシール状態で連結する第2連結部材55,56,57,58,59とを具備する。
【0033】
第2密封環54は第1密封環29と同一形状且つ同一材質をなす共通部材である。すなわち、第2密封環54は、図3に示す如く、本体部60とこれから軸線方向(上方向)に突出するシール部61とを備えた円筒体に構成されている。第2密封環54の内径つまり本体部60の内径d0はベローズ28の内径D0に一致している。シール部61の先端面(第2密封環54の上端面)は、軸線に直交する平滑面たる密封端面62とされていて、スプリング33により第1密封環29の密封端面46が押圧接触せしめられている。シール部61の内周面は、本体部60から密封端面62へと漸次拡径するテーパ面61aとされている。
【0034】
第2密封環54は、第2連結部材55,56,57,58,59により、回転軸体3の上端部4にシール状に取り付けられているが、この第2連結部材は、第2密封環54の本体部60の外周部に係合させた保持リング55と、回転軸体3の上端側外周部に形成した環状溝63に係合させた二つ割状(径方向に二分割)の固定リング56と、保持リング55と固定リング56との間に配して回転軸体3の上端部に外嵌状に挿通させた取付リング57と、取付リング57を固定リング56に取り付けるボルト58と、保持リング55を取付リング57に締結するボルト59とからなる。取付リング57は、ボルト58により、環状溝63に係合させた固定リング56に取り付けることによって、回転軸体3の上端部に取り付けられている。この取付リング57と回転軸体3との相対回転は、取付リング57の内周部に形成した係合凹部64と回転軸体3の外周部に突設したドライブピン65との係合によって阻止される。保持リング55は、第2密封環54の本体部60に外嵌された円環状の本体部66と、第2密封環54の本体部60の上端部にシール部61に干渉しない状態で係合する円環状の係合部67とからなり、本体部66を貫通して取付リング57に螺合させたボルト59を締め付けることにより、回転軸体3と第2密封環54とを第3ガスケット53を挟圧したシール状態で連結するように構成されている。第3ガスケット53は、ボルト59を締め付けることにより回転軸体3の上端部4と第2密封環54の本体部60との間に挟圧されるが、ボルト59による挟圧力(締付面圧)は両部4,60との間を適正にシールしうるに十分なものとされる。第3ガスケット53は、PTFE単一材又は表面(少なくとも接液面)をフッ素樹脂単一材で被覆した複合材(例えば、シリコンゴム製の環状芯材の少なくとも接液面に対応する表面部分をPTFE単一材層又はETFE単一材層等のフッ素樹脂単一材層で被覆したもの)で構成されたもので、前記ガスケット26,27と同一材質,形状のフッ素樹脂製ガスケットである。すなわち、第3ガスケット53は、図3に示す如く、円環状板をなすガスケット本体の両面に円環状の膨出部42,42を形成したものであり、その位置決めを、当該第3ガスケット53の挟圧面(回転軸体3と第2密封環54との対向端面)に形成した各円環状凹部に膨出部42を係合させることにより、適正に行いうるように工夫されている。第2密封環54と保持リング55との間の相対回転は、第2密封環54の外周部に形成した係合凹部68と保持リング55の内周部に突設したドライブピン69との係合によって阻止されている。
【0035】
洗浄機構8は、図1に示す如く、ジョイント本体2内に形成されたメカニカルシール7の囲繞空間たる洗浄空間70と、第1ジョイント本体部分9の周壁11の上端部に形成されて、洗浄空間70の上部に連通する滅菌,洗浄材供給口71と、第2ジョイント本体部分10の仕切部18に形成されて、洗浄空間70の下部に連通する滅菌,洗浄材排出口72と、固定リング56の下位に配して回転軸体3の外周部にセットスクリュー73及びOリング74を介して取り付けられたスリング固定リング75と、スリング固定リング75の外周部に一体形成されて垂下する円筒状のスリング76と、第2ジョイント本体部分10の仕切部18の内周部に一体形成されており、仕切部18から上方に延びて回転軸体3とスリング76との対向周面間に挿入された円筒状のシール保持リング77と、シール保持リング77の外周部に固定保持されて、スリング76とシール保持リング77との対向周面間をシールする環状シール部材(Vシール)78と、第2ジョイント本体部分10の仕切部18に形成されて、回転軸体3とシール保持リング77との対向周面間に形成されるドレン空間79の下端部に連通するドレン80とを具備して、スチーム,洗浄液等の滅菌,洗浄材81を滅菌,洗浄材供給口71から洗浄空間70に供給する(例えば、140℃,0.3MPaGの飽和蒸気を30分供給する)ことにより、第1ロータリジョイント1内を滅菌,洗浄しうるように構成されている。なお、Oリング74等のすべてのOリング及びシール部材78のシール部分は、滅菌,洗浄材81に対して化学的に不活性であり且つ耐熱性を有するPTFE等のフッ素樹脂により構成されている。
【0036】
而して、第2ジョイント構成要素1bは、図5に示す如く、第2ジョイント本体部分10に回転軸体3及び第2メカニカルシール構成部分25を組み込むことにより、組み立てられるものであり、前記した第2ジョイント構成要素1bとは完全に独立した構造をなしている。そして、第2ジョイント構成要素1bの組み立ては、次の手順で行なわれる。回転軸体3と第2ジョイント本体部分10の軸受部20とをベアリング21,21により相対回転自在に連結した上、回転軸体3に挿通させた仕切部18をボルト19により軸受部20に取り付ける。次に、回転軸体3にスリング固定リング75をセットスクリュー73により取り付けた上、回転軸体3に第2メカニカルシール構成部分25を組み込む。すなわち、回転軸体3の環状溝63に二つ割状の固定リング56を係合させると共に、この固定リング56と回転軸体3に挿通させた取付リング57とをボルト58(図2参照)により連結する。そして、保持リング55をボルト59により取付リング57に取り付けることにより、第2密封環54を第3ガスケット53を介在させた状態で回転軸体3の端部4に取り付けた上、第2密封環54と回転軸体3とによる第3ガスケット53の挟圧力(締付面圧)が適正となるように、ボルト59を適当に締め付けて、両者3,54間が第3ガスケット53によりシールされるようにする。しかる後、第2ジョイント本体部分10の接続部16をボルト17により仕切部18に取り付けることによって、第2ジョイント構成要素1bが組み立てられる。なお、第1ジョイント構成要素1aと第2ジョイント本体部分1bとは、第1ジョイント本体部分9の周壁11と第2ジョイント本体部分10の接続部16とをボルト15により連結することにより、図1に示す如く、密封環29,54の密封端面46,62が同心状をなして相互に押圧接触して流路5,6がシール状に連通接続された第1ロータリジョイント1が組み立てられる。
【0037】
ところで、両密封環29,54の接触面圧(密封端面46,62の接触面圧)は、軸線方向に移動可能な第1密封環29に作用する背圧F1及びスプリング33による押圧力(スプリング圧)による閉力(密封端面46,62間を閉じる方向に作用する力)と密封端面46,62間に作用する開力(密封端面46,62間に形成される流体潤滑膜による)とによって決定されるが、良好なシール機能が発揮されるためには、当該接触面圧が適正となるように、この開閉力がバランスされることが必要である。而して、図4に示す如く、密封環29,54の接触端面である密封端面46,62の内外径d1,d2はベローズ28の伸縮部34の膨出量Hに応じて設定され、ベローズ28には、伸縮部34に作用する流体43の圧力(内圧)によって軸線方向の推力Fが生じる。この推力Fは、ベローズ形伸縮管継手(JIS B2352)と同様に、伸縮部34の平均径Dmによって決定され、F=(π/4)(Dm 2−D0 2)P=(π/4)(Dm 2−d0 2)P(Pは流体43の圧力)で与えられる。ここに、平均径Dmは伸縮部34の中心径であり、伸縮部34における基端部34bの外周面径D1と先端頂部34aの内周面径D2との平均値(Dm=(D1+D2)/2=D1+H/2=D2−H/2)である。したがって、第1密封環29には、その密封端面46の内周側部分(テーパ面45a)に流体43の圧力によって当該推力に抗する力F0(=(π/4)(d1 2−d0 2)P=(π/4)(d1 2−D0 2)P)が作用することから、第1密封環29には、実質的にF−F0(=(π/4)(Dm 2−d1 2)P)が背圧F1として作用することになり、この背圧F1によって前記閉力が決定される。そして、背圧F1は、密封端面46,62の内径d1を大きくするに従って小さくなり、当該内径d1を小さくするに従って大きくなる。例えば、d1=d0(=D0)とした場合、推力Fがそのまま背圧F1として作用する(F=F1)ことになる。背圧F1が必要以上に高くなると、密封端面46,62の接触面圧が適正範囲を超えて、密封端面46,62が焼き付く等の問題を生じる。一方、ベローズ28については、伸縮部34の膨出量Hが小さくなると、平均径Dmが小さくなり背圧F1も小さくできるが、ベローズ28が合成樹脂材や金属材(この例ではPTFE単一材)で構成されているため、ベローズをゴム等の弾性材で構成した場合と異なって、伸縮部34の伸縮変形能(軸線方向変形能)が低く剛性が高くなる。その結果、ベローズ28に連結された第1密封環29の軸線方向移動が円滑に行なわれず、第1密封環29の追従性が低下して、適正な接触面圧が得られず、良好なシール機能を発揮し得ない。逆に、剛性を低くするために、伸縮部34の膨出量Hを大きくすると、平均径Dmが大きくなり、流体43の圧力(流体圧)Pが高い場合には、背圧F1が必要以上に高くなり、接触面圧が適正範囲を超えることになる。また、前記開力は、密封端面46,62の内外径d1,d2によって決定され、密封端面46,62の径方向幅(シール面幅)W(=(d1−d2)/2)を一定とした場合、内外径d1,d2が大きくなるに従い大きくなり、平均径Dmを超えると背圧F1とのバランスが崩れて、スプリング圧を必要以上に高くしないと、密封端面46,62の接触面圧が低下して良好なシール機能が発揮できず、極端な場合には密封端面46,62が開いてシール機能が喪失することになる。また、スプリング圧を必要以上に高くすると、当該メカニカルシール7の開始時における密封端面46,62の接触面圧(流体43による潤滑膜が形成されないドライ運転状態における接触面圧)が高くなって、密封端面46,62が焼き付く等の問題が生じる。勿論、スプリング圧が必要以上に高い場合には、メカニカルシール構成部分24の第1ジョイント本体部分9内への組み込み(第1ジョイント構成要素1aの組み立て)が困難となる。
【0038】
したがって、密封端面46,62の内外径d1,d2を、平均径Dmを超えない範囲(d2≦Dm)において、所定のシール面幅W(=(d2−d1)/2)が確保されること及び推力に抗する力F0が発生すること(d1>D0)を条件として、平均径Dmに近似させておくことにより、伸縮部34の膨出量Hを可及的に大きくしても背圧F1を前記開閉力がバランスされる範囲で小さくしておくことができ、流体圧Pが高い場合にも、密封端面46,62の接触面圧を適正に維持して良好なシール機能を発揮させることができる。この例では、図4に示す如く、密封端面42,62の外径d2を平均径Dmに一致又は略一致させると共に、内径d1を所定のシール面幅Wが確保できることを条件としてd1>D1の範囲で可及的に大きくしてある。なお、d1>D0とすることによって流体通路82に凹凸が生じるため、流体43の円滑な流動が妨げられたり、澱みが生じる等の虞れがあるが、かかる虞れは、前述した如く密封環29,54の内周面にテーパ面45a,61aを形成しておくことによって回避することができる。なお、図示していないが、流体通路82に望む角部(例えば、密封環29,54の内周面とテーパ面45a,61aとの接合部)は円弧状に形成して、当該角部による流体43の円滑な流動が角部によって妨げられないように工夫されている。
【0039】
以上のように構成された第1ロータリジョイント1にあっては、第1流路5と第2流路6とがベローズ28、ガスケット26,27,53及び密封環29,54を介して連通接続された一連の流体通路82が形成されている。この流体通路82の周壁面は、両流路5,6の周壁面、ベローズ28の最小内周面(円筒部35,36及びフランジ部37,38の内周面)、ガスケット26,27,53の内周面及び密封環29,54の内周面が同一径且つ同心とされていることから、ベローズ28の伸縮部34及びテーパ面45a,61aによって形成される流体通路部分を除いて、上下方向に直線状に延びる円柱面をなしている。したがって、当該流体通路部分(伸縮部34又はテーパ面45a,61aで形成される環状凹部)がV字形状をなすものであることとも相俟って、流体通路82には流体43が滞留する部分つまり液溜まりが生じず、流体43が円滑に流体通路82を下方へと円滑に流動することになり、液溜まりによる雑菌発生の虞れはない。
【0040】
また、ボルト32,59による締め付け力つまり密封環29,54とベローズ28又は回転軸体3との間におけるガスケット27,53の挟圧力(締付面圧)は、フッ素樹脂製ガスケット27,53によるガスケットシール機能が十分に発揮されるように設定されるが、そのため密封環29,54の密封端面46,62に歪みが生じる。ところで、第1ロータリジョイント1は、図5に示す如く、第1ジョイント本体部分9に第1メカニカルシール構成部材24を組み込んでなる第1ジョイント構成要素1aと、第2ジョイント本体部分10に回転軸体3及び第2メカニカルシール構成部材25を組み込んでなる第2ジョイント構成要素1bとを各別に組み立てた上、両ジョイント構成要素1a,1bを、図1に示す如く、ボルト15により連結することによって、組み立てられる。したがって、各ジョイント構成要素1a,1bを、各々、ラッピング装置(ラップ盤)等にセットして、当該ジョイント構成要素1a,1bの組み立て(ボルト32,59の締め付け)によって生じた密封端面46,62の歪みを修正した上で、両ジョイント構成要素1a,1bをボルト15により連結することにより、密封端面46,62が歪みのない平滑面とされた第1ロータリジョイント1を得ることができる。すなわち、冒頭で述べた如く、密封端面の歪み修正後に密封環を組み込むようにせざるを得ない場合に比して、密封端面46,62の接触状態を適正且つ高精度に確保することができる。
【0041】
このようにして組み立てられた第1ロータリジョイント1にあっては、メカニカルシール機能及びガスケット機能が適正に発揮されることになり、第1流路5から第2流路6へと漏れのない良好なシール状態で流体43を流動させることができる。
【0042】
また、ベローズ28の伸縮部34の膨出量Hを可及的に大きくすることによって、ベローズ28が弾性能力の低い材質のものであるにも拘らず、密封環29の追従性が向上する。また、伸縮部34の膨出量Hを大きくしたに拘らず、密封端面の内外径D1,D2を平均径Dmに近づけておくことにより、流体43の圧力Pが高い場合にも、背圧F1を小さくして密封端面46,62の接触面圧を適正に維持することができる。これらのことから、メカニカルシール7によるシール機能が良好に発揮されて、相対回転部材間での流体流動を良好に行なうことができる。
【0043】
また、飲料水供給装置の運転開始前、運転停止後又は供給させるべき飲料水を変更する際には、滅菌,洗浄材81を滅菌,洗浄材供給口71から洗浄空間70に供給する(例えば、140℃,0.3MPaGの飽和蒸気を30分供給する)ことにより、第1ロータリジョイント1内を滅菌,洗浄する。この場合、密封端面29,54間から洗浄空間70に漏洩した流体43は、滅菌,洗浄材81と共に滅菌,洗浄材排出口72から排出されることになり、かかる漏洩流体によりロータリジョイント1内における雑菌発生が回避される。
【0044】
また、図6〜図9は第2の実施の形態を示すもので、この実施の形態における本発明に係るロータリジョイント(以下「第2ロータリジョイント」という)101は、図6に示す如く、筒状のジョイント本体102と、ジョイント本体102の内周部に回転自在に軸受支持された回転軸体103と、ジョイント本体102に形成されて回転軸体103の一端部(上端部)104に直対向して開口する第1流路105と、回転軸体103の中心部を軸線方向に貫通する第2流路106と、ジョイント本体102内において両流路105,106の開口端間を相対回転自在に連通シールする端面接触形のメカニカルシール107と、洗浄機構108とを具備するものであり、図9に示す如く、軸線方向(上下方向)において第1ジョイント構成要素101aと第2ジョイント構成要素101bとに分離可能な構造をなすものである。
【0045】
なお、第2ロータリジョイント101は、メカニカルシール107及びその取付構造を除いて、第1ロータリジョイント1と同一構造をなすものであるから、第1ロータリジョイント1における構成部分と同一の構成部分(材質,形状が同一であるもの)については、図6〜図9において図1〜図5と同一符号を付することによって、その詳細な説明は省略することとする。また、密封環、ガスケット及びOリングを除くジョイント構成部分は、全て、ステンレス鋼等の金属製である。
【0046】
ジョイント本体102は、前記飲料水供給装置の装置本体(図示せず)に取り付けられており、図6に示す如く、軸線が上下方向に延びる円筒形状をなすものであって、軸線方向(上下方向)において上位の第1ジョイント本体部分109と下位の第2ジョイント本体部分110とに分割されている。第1ジョイント本体部分109は、円筒状の周壁111とその上面部を閉塞する端部壁112とをボルト113により連結してなる円筒体である。第2ジョイント本体部分110は、第1ロータリジョイント1の第2ジョイント本体部分10と同一構造をなしており、第1ジョイント本体部分109の周壁111にボルト15により連結された接続部16と、接続部16にボルト17により連結された仕切部18と、仕切部18にボルト19により連結された軸受部20とからなる。回転軸体103は、第1ロータリジョイント1の回転軸体3と同様に、その一端部(上端部)104が両ジョイント本体部分109,110の分割位置(第1ジョイント本体部分109の下端位置ないし第2ジョイント本体部分110の上端位置)に対応する位置に位置されるように、第2ジョイント本体110の軸受部20にベアリング21,21を介して回転自在に軸受支持されている。
【0047】
メカニカルシール107は、図6に示す如く、第1ジョイント本体部分109に取り付けられた第1メカニカルシール構成部材124と回転軸体103に取り付けられた第2メカニカルシール構成部材125とからなる。
【0048】
第1メカニカルシール構成部分124は、第1ジョイント本体部分109に環状の第1及び第2ガスケット(フッ素樹脂製ガスケット)26,27並びにベローズ28を介して軸線方向移動可能(上下移動可能)に取り付けられた第1密封環29と、ベローズ28と第1密封環29とを連結する第3連結部材185,186,187,188,189と、第1密封環29を軸線方向に附勢するスプリング33とを具備する。
【0049】
ベローズ28は、図8に示す如く、第1ロータリジョイント1におけると同様に伸縮部34の膨出量Hを大きくして、剛性を小さくしたものである。ベローズ28の一端部(上端部)であるフランジ部37は、円筒部35に外嵌状に係合させた二つ割状(径方向に二分割)の取付リング190及びその下面外周縁部に係合させた押圧リング191により、第1ガスケット26を介在した状態で第1ジョイント本体部分109における第1流路105の開口部分つまり端部壁112の下面部に取り付けられている。すなわち、フランジ部37は、端部壁112を貫通して押圧リング191に螺合させたボルト114を締め付けることにより、当該フランジ部37と端部壁112との間に挟圧された第1ガスケット26により、端部壁112にシール状に取り付けられている。ベローズ28の内径(円筒部35,36及びフランジ部37,38の内径)D0及び第1ガスケット26の内径は第1流路105の径に一致されており、ベローズ28及び第1ガスケット26は第1流路105と同心をなして端部壁112に固定されている。第1ガスケット26は、ボルト114を締め付けることにより端部壁112とフランジ部37との間に挟圧されて、両者37,112間をシールするものであるが、ボルト114の締付力は第1ガスケット26による十分なシール力が確保されるように調整される。
【0050】
ベローズ28の他端部(下端部)であるフランジ部38には、第3連結部材185,186,187,188,189により、第1密封環29が第2ガスケット(フッ素樹脂製ガスケット)27を介してシール状に取り付けられている。すなわち、第3連結部材は、図7に示す如く、円筒部36に外嵌させた二つ割状(径方向に二分割)の取付リング185と、フランジ部38に第2ガスケット27を介在した状態で衝合する保持リング186と、保持リング186に第1密封環29を連結させる連結リング187と、取付リング185と保持リング186とを締結するボルト188と、保持リング186と連結リング187とを締結するボルト189とからなる。
【0051】
フランジ部38と保持リング186とのボルト188による締付力は、両者38,186間をシールするに十分な締付面圧(第2ガスケット27の挟圧力)が得られるように調整されるが、保持リング186は、その軸線方向の厚みを大きくして、かかる締付力によっては歪を生じないような剛性を有するものとされている。
【0052】
保持リング186の下端面には、第1密封環29の背面(本体部44の基端面たる上端面)115が全面的に衝合する平滑な環状シール面(バフ仕上げされた鏡面)116が形成されており、連結リング187の内周部には、当該本体部44の先端面(下端面)にシール部45の近傍部位において係合する環状の係合突起117が形成されている。そして、保持リング186と連結リング187とを締結するボルト189を締め付けて、係合突起117により第1密封環29をシール面116へと押し付けることにより、第1密封環29が保持リング186のシール面116に密着されて、両者29,186がシール状に連結される。
【0053】
このように、第3連結部材185,186,187,188,189によりベローズ28にシール状に連結された第1密封環29は、ベローズ28の伸縮範囲内(伸縮部34の上下伸縮範囲内)において上下移動可能とされるが、更に、スプリング33を含む次のような手段により、径方向変位及び周方向変位(回転変位)を阻止された状態で下方へと附勢されている。
【0054】
すなわち、保持リング186の外周部は、大径部195とその下位の小径部196とが形成された階段状に構成されており、小径部196を、第1ジョイント本体部分109の周壁111の内周部に突設した環状保持部197に軸線方向(上下方向)に摺動可能に内嵌保持させることにより、第1密封環29の径方向変位を阻止している。また、環状保持部197を上下方向に貫通する複数個(一個のみ図示)のドライブピン198を保持リング186の大径部195に螺合させることにより、第1密封環29の回転変位を阻止している。また、環状保持部197から下方に突出するドライブピン198の下端側部分に、環状保持部197に対向するスプリング保持リング199が、当該ドライブピン198の下端頭部198aで規制される範囲において上下動自在に挿通保持されていると共に、環状保持部197とスプリング保持リング199との間に複数個(一個のみ図示)のスプリング33が介装されていて、第1密封環29をスプリング33による附勢力により下方へと附勢させている。
【0055】
而して、第1ジョイント構成要素101aは、図9に示す如く、第1ジョイント本体部分109に第1メカニカルシール構成部分124を組み込むことにより、組み立てられるものであり、後述する第2ジョイント構成要素101bとは完全に独立した構造をなしている。そして、第1ジョイント構成要素101aの組み立て、つまり第1メカニカルシール構成部分124の第1ジョイント本体部分109への組み込みは、次の手順で行なわれる。すなわち、第3連結部材185,186,187,188,189によりベローズ28と第1密封環29とを連結した上、ベローズ28をボルト114により取付リング190及び押圧リング191を介して第1ジョイント本体部分109の端部壁112に取り付ける。そして、周壁111をボルト113により端部壁112に取り付けた上、スプリング保持リング199と環状保持部197との間にスプリング33を介在させた状態で、両者197,199に挿通させたドライブピン198を保持リング186の大径部195に螺合させることによって、メカニカルシール構成部分124の第1ジョイント本体部分109内への組み込みが完了し、第1ジョイント構成要素101aが組み立てられる。
【0056】
ところで、ベローズ28と保持リング186との間はガスケット27によりシールさせることができ、かかるガスケットシール機能を発揮させる必要なフッ素樹脂製ガスケット27の締付面圧はボルト188の締め付けによって得られるが、その締め付けによっては第1密封環29に歪みが生じることがない。一方、第1密封環29は、その背面(上端面)が保持リング186の鏡面(シール面)116に全面的に密着されることから、ボルト189を第1密封環29に歪みが生じる程度にまで強く締め付けずとも、両者29,186間は良好にシールされる。したがって、第1ロータリジョイント1のように第1密封環29をフッ素樹脂製ガスケット27を介してベローズ28に取り付ける場合と異なって、第1密封環29をベローズ28にシール状態で取り付けることにより密封端面46に歪みが生じることがなく、第1ジョイント構成要素101aについては密封端面46の歪み修正はこれを必要としない。勿論、仮にボルト189の締め付けにより密封端面46に歪みが生じることがあったとしても、係合突起117による密封環29の押圧個所を密封端面46に近接させていることから、その歪みは極く僅かであり、第1ジョイント構成要素101aをラッピング装置等にセットすることにより密封端面42の歪み修正を良好に行うことができる。
【0057】
第2メカニカルシール構成部分125は、図6及び図7に示す如く、回転軸体103の一端部である第2流路106の開口部分104に密封環保持リング121及び環状の第3ガスケット(フッ素樹脂製ガスケット)53を介して固定された炭化珪素製の第2密封環54と、回転軸体103の一端部(上端部)104と密封環保持リング121とをその間に介在させた第3ガスケット53が挟圧されるシール状態で連結する第4連結部材122,123,124,125と、第2密封環54と密封環保持リング121とを当該密封環54の背面126が密封環保持リング101に全面的に密着された状態で連結する第5連結部材127,128とを具備する。
【0058】
すなわち、密封環保持リング121は、第2密封環54と同一内径を有する金属製(回転軸体103と同一材質)のもので、一端部(上端部)には第2密封環54の背面(本体部60の基端面たる下端面)126が全面的に密着しうる平滑な環状シール面(バフ仕上げされた鏡面)129が形成されている。第4連結部材は、密封環保持リング121の他端部(下端部)に衝合した状態で、回転軸体103に嵌合された固定筒122と、固定筒122を回転軸体103に固定する適当数のセットスクリュー123と、外周部を固定筒122の上面部に形成した環状溝118に係合されると共に内周部を回転軸体103に形成した環状溝119に係合された二つ割状のストッパリング124と、上下方向において密封環保持リング121を貫通して固定筒122に螺着された適当数のボルト125とからなる。而して、固定筒122は、セットスクリュー123及びストッパリング124により回転軸体103に対する上方への変位を確実に阻止されていることから、ボルト125を締め付けることにより、密封環保持リング121を、ガスケット53を圧縮する方向に移動させることができる。したがって、ボルト125の締め付け量を調整することにより、密封環保持リング121と回転軸体103の上端部104との間における第3ガスケット53の挟圧力(締付面圧)を、両者104,121間をシールするに十分なものとできる。なお、密封環保持リング121は、その軸線方向の厚みを大きくして、ボルト125による締付力によっては歪を生じないような剛性を有するものとされている。また、固定筒122の端部(下端部)には、第1ロータリジョイント1におけると同様のスリング76が一体形成されている。このスリング76とシール保持リング77との間は、第1ロータリジョイント1と同様に、環状シール部材(Vシール)78によりシールされている。
【0059】
第5連結部材は、第2密封環54を密封環保持リング121に連結させるための連結リング127と、連結リング127を密封環保持リング121に締結させるための適当数のボルト128とからなり、第2密封環54をその背面126が密封環保持リング121のシール面129に全面的に密着する状態で密封環保持リング121に取り付けるものである。連結リング127は、前記連結リング187と同一の共通部材であり、その内周部には第2密封環54の本体部60の先端面(上端面)にシール部61の近傍部位において係合する環状の係合突起130が形成されている。そして、密封環保持リング121と連結リング127とを締結するボルト128を締め付けて、係合突起130により第2密封環54をシール面129へと押し付けることにより、第2密封環54が密封環保持リング121のシール面129に密着されて、両者54,121がシール状に連結される。
【0060】
而して、第2ジョイント構成要素101bは、図9に示す如く、第2ジョイント本体部分110に回転軸体103及び第2メカニカルシール構成部分125を組み込むことにより、組み立てられるものであり、前記した第2ジョイント構成要素101aとは完全に独立した構造をなしている。そして、第2ジョイント構成要素101bの組み立ては、次のように行なわれる。すなわち、まず、回転軸体103を第2ジョイント本体部分110に軸受支持させると共に、スリング76を有する固定筒123を回転軸体103に挿通させる。次に、ストッパリング124を回転軸体103に係合させると共に、固定筒123をストッパリング124に係合させた状態でセットスクリュー123により回転軸体103に固定する。さらに、密封環保持リング121をガスケット53を介在した状態で回転軸体103に嵌合させると共に、ボルト125により密封環保持リング121と固定筒123とを連結した上、第2密封環54を密封環保持リング121に取り付ける。ところで、回転軸体103は長尺のものであることから、その上端面104は高度の平滑面(鏡面)に加工しておくことが困難であるが、回転軸体103と密封環保持リング121との間は、当該上端面104を高度の平滑面にしておかずとも、ガスケット53により良好にシールされる。かかるガスケットシール機能を発揮させる必要なフッ素樹脂製ガスケット53の締付面圧はボルト125の締め付けによって得られるが、その締め付けによっては第2密封環54に歪みが生じることがない。一方、第2密封環54は、その背面126が密封環保持リング121の鏡面(シール面)129に全面的に密着されることから、ボルト128を第2密封環54に歪みが生じる程度にまで強く締め付けずとも、両者54,121間は良好にシールされる。したがって、第1ロータリジョイント1のように第2密封環54をフッ素樹脂製ガスケット53を介して回転軸体3の上端面4に取り付ける場合と異なって、第2密封環54を回転軸体103にシール状態で取り付けることにより密封端面62に歪みが生じることがなく、第2ジョイント構成要素101bについては密封端面62の歪み修正はこれを必要としない。勿論、仮にボルト128の締め付けにより密封端面62に歪みが生じることがあったとしても、係合突起130による密封環54の押圧個所を密封端面62に近接させていることから、その歪みは極く僅かであり、第2ジョイント構成要素101bをラッピング装置等にセットすることにより密封端面62の歪み修正を良好に行うことができる。
【0061】
なお、密封環29,54は、第1ロータリジョイント1におけると同一形状をなす共通部材であり、密封端面46,62の内外径d1,d2を、平均径Dmを超えない範囲(d2≦Dm)において、所定のシール面幅W(=(d2−d1)/2)が確保されること及び推力に抗する力F0が発生すること(d1>D0)を条件として、平均径Dmに近似させてある。すなわち、図8に示す如く、伸縮部34の膨出量Hを可及的に大きくしても背圧F1を前記開閉力がバランスされる範囲で小さくしておくことができるように、密封端面42,62の外径d2を平均径Dmに一致又は略一致させると共に、内径d1を所定のシール面幅Wが確保できることを条件としてd1>D1の範囲で可及的に大きくしてある。また、洗浄機構108は、第1ロータリジョイント1の洗浄機構8と同一構造をなしている。
【0062】
なお、本発明は上記した各実施の形態に限定されるものでなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲で適宜に改良,変更することができる。例えば、図10は第3の実施の形態を示すもので、この実施の形態における本発明に係るロータリジョイント(以下「第3ロータリジョイント」という)201は、以下の点を除いて、第2ロータリジョイント101と同一構造をなすものであり、第1及び第2ロータリジョイント1,101と同様の作用効果を奏しうるものである。すなわち、第3ロータリジョイント201においては、図10に示す如く、第2ロータリジョイント101のドライブピン198に対応するドライブピン298を、押圧リング191に螺合させると共に保持リング186に挿通係合させ、且つスプリング33を保持リング186と押圧リング191との間に介装させてある。このように構成することによって、第2ロータリジョイント101における第2スプリング保持リング199に対応する部材を不要とすることができ、ロータリジョイント構造を簡略化できる。また、第3ロータリジョイント201にあっては、保持リング186を、第1ロータリジョイント1におけると同様に、第1ジョイント本体部分109の内周部(周壁111の内周部)に軸線方向に移動自在に内嵌させることにより、第1密封環29の径方向変位を阻止している。
【0063】
また、図11及び図12は第4の実施の形態を示すもので、この実施の形態における本発明に係るロータリジョイント(以下「第4ロータリジョイント」という)301は、以下の点を除いて、第3ロータリジョイント201と同一構造をなすものであり、第1〜第3ロータリジョイント1,101,201と同様の作用効果を奏しうるものである。すなわち、第4ロータリジョイント301においては、図11に示す如く、第4連結部材が、密封環保持リング121と固定筒122とスリング76とからなる一体構造物と、回転軸体103の上端側外周部に形成された断面三角形状の環状溝302と、固定筒122に形成された複数のネジ孔303と、各ネジ孔303に螺合された複数のセットスクリュー304とからなる。各ネジ孔303は、固定筒122をその外周面から内周面へと傾斜状に貫通するものであり、各セットスクリュー304を環状溝302の底面に衝合するように締め付けることにより、密封環保持リング121を回転軸体103の上端部104に近接する方向に移動させる。したがって、各セットスクリュー304の締め付け量を調整することにより、密封環保持リング121と回転軸体103の上端部104との間における第3ガスケット53の挟圧力(締付面圧)を、両者104,121間をシールするに十分なものとできる。
【0064】
ところで、第1〜第4ロータリジョイント1,101,201,301にあっては、図3又は図8に示す如く、密封環29,54の内周面をテーパ45a,61aとして、密封端面46,62の内外径d1,d2を平均径Dmに近似させておくことにより、流体圧Pが高い場合にも、背圧F1を過大とすることなくベローズ28の伸縮部34の膨出量Hを大きくできるように工夫されている。しかし、流体通路82を流動する流体43の圧力Pが低い場合やベローズ28が比較的軟質材で構成される場合等のシール条件によっては、このような工夫を格別必要としないこともある。したがって、このようなシール条件で使用される第1〜第4ロータリジョイント1,101,201,301においては、図13〜図16に示す如く、密封環29,54の内周面を密封端面46,62の内径d1に一致する一定径の円柱面に形成しておくことも可能である。なお、図13〜図16に示す第1〜第4ロータリジョイント1,101,201,301にあっては、密封端面46,62間には流体43による潤滑膜が形成されることから、両密封端面46,62がカーボンの如き自己潤滑性を有しない硬質材(炭化珪素等)製のものであるにも拘わらず、密封端面46,62が焼き付いたり、騒音(鳴き)を生じたりすることなく、円滑に相対回転摺接して、摩耗粉を発生しないが、かかる密封端面46,62間における流体43による潤滑膜の形成をより確実に行わしめるためには、図17及び図18に例示する如く、密封端面46,62の一方に、周方向に等間隔を隔てて複数の切欠溝54aを形成して、流体43を切欠溝54aにより密封端面46,62間に積極的に導入させるように工夫しておくことが好ましい。切欠溝54aは、当該密封環の内周側に開口するものとされるが、液溜まりを発生しないように、図17及び図18に示す如く、下側の密封端面62に形成され且つ下窄まり状の断面三角形状(平面形状は図18に示す如く半円ないし円弧をなす)のテーパ溝としておくことが好ましい。
【0065】
また、本発明のロータリジョイントは、ジュース,ミルク,ウイスキー等の飲料水を扱う飲料水供給装置の他、純水,研磨液等を扱うCMP装置や薬液供給装置等、高度の汚染回避を必要とする装置において相対回転部材間で流体流動させる場合にも好適に使用することができる。かかる場合、密封環、ベローズ及びガスケット以外のジョイント構成部材(特に接液面を有するもの)については、扱う流体に対して不活性(耐薬品性,耐熱性等)な材質のものとしておくことは勿論である。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明のロータリジョイントは、ジョイント本体に形成された第1流路と回転軸体に形成された第2流路とを端面接触形のメカニカルシールにより良好に連結させておくことができるものであり、冒頭で述べた如き問題を生じることなく、飲料水供給装置やCMP装置等における相対回転部材間での流体流動を汚染を回避しつつ良好に行うことができる極めて実用性に富むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1ロータリジョイントを示す縦断正面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】図2の要部の更なる拡大図である。
【図4】第1ロータリジョイントにおける推力と背圧との関係を示す要部の拡大縦断正面図である。
【図5】第1ロータリジョイントを第1ジョイント構成要素と第2ジョイント構成要素とに分離した状態を示す図1対応の縦断正面図である。
【図6】第2ロータリジョイントを示す縦断正面図である。
【図7】図1の要部の拡大図である。
【図8】第2ロータリジョイントにおける推力と背圧との関係を示す要部の拡大縦断正面図である。
【図9】第2ロータリジョイントを第1ジョイント構成要素と第2ジョイント構成要素とに分離した状態を示す図6対応の縦断正面図である。
【図10】第3ロータリジョイントを示す一部切欠の縦断正面図である。
【図11】第4ロータリジョイントを示す縦断正面図である。
【図12】図11の要部の拡大図である。
【図13】第1ロータリジョイントの変形例を示す一部切欠の縦断正面図である。
【図14】第2ロータリジョイントの変形例を示す縦断正面図である。
【図15】第3ロータリジョイントの変形例を示す一部切欠の縦断正面図である。
【図16】第4ロータリジョイントの変形例を示す縦断正面図である。
【図17】第1ロータリジョイントの他の変形例を示す要部の縦断正面図である。
【図18】図17のXVII−XVII線に沿う要部の横断平面図である。
【符号の説明】
1…第1ロータリジョイント、101…第2ロータリジョイント、201…第3ロータリジョイント、301…第4ロータリジョイント、1a,101a…第1ジョイント構成要素、1b,101b…第2ジョイント構成要素、2,102…ジョイント本体、3,103…回転軸体、4,104…回転軸体の一端部(回転軸体における第2流路の開口部分)、5,105…第1流路、6,106…第2流路、7,107…メカニカルシール、8,108…洗浄機構、9,109…第1ジョイント本体部分、10,110…第2ジョイント本体部分、24,124…第1メカニカルシール構成部材、25,125…第2メカニカルシール構成部材、27,53…ガスケット、28…ベローズ、29…第1密封環、30,31,32…第1連結部材、33…スプリング、43…流体(飲料水)、46,62…密封端面、54…第2密封環、55,56,57,58,59…第2連結部材、185,186,187,188,189…第3連結部材、101,102,103…第4連結部材、104,105…第5連結部材。
Claims (6)
- 筒状のジョイント本体と、ジョイント本体の内周部に回転自在に軸受支持された回転軸体と、ジョイント本体に形成された第1流路と、回転軸体を軸線方向に貫通する第2流路と、ジョイント本体内において両流路の開口端間を相対回転自在に連通する状態にシールする端面接触形のメカニカルシールとを具備するロータリジョイントであって、
ジョイント本体が、第1流路が形成された第1ジョイント本体部分と回転軸体を軸受支持する第2ジョイント本体部分とに分離可能に構成されており、
メカニカルシールが、第1ジョイント本体部分に取り付けられた第1メカニカルシール構成部材と回転軸体に取り付けられた第2メカニカルシール構成部材とに分離可能に構成されており、して、第1ジョイント本体部分及び第1メカニカルシール構成部材と第2ジョイント本体部分、回転軸体及び第2メカニカルシール構成部材とを夫々独立した一体構造物となし、
第1メカニカルシール構成部分は、第1ジョイント本体部分における第1流路の開口部分に一端部が取り付けられた伸縮可能なベローズと、第1ジョイント本体部分にベローズを介して軸線方向移動可能に保持された第1密封環と、ベローズの他端部と第1密封環とをその間に介在させたガスケットが挟圧される状態で連結する第1連結部材とを具備するものであり、
第2メカニカルシール構成部分は、回転軸体の一端部である第2流路の開口部分にガスケットを介して固定された炭化珪素製の第2密封環と、回転軸体の一端部と第2密封環とをその間に介在させた当該ガスケットが挟圧される状態で連結する第2連結部材とを具備するものであり、
ベローズが合成樹脂材又は金属材で構成されており、各密封環が硬質材で構成されており、各ガスケットが合成樹脂材で構成されていることを特徴とするロータリジョイント。 - 筒状のジョイント本体と、ジョイント本体の内周部に回転自在に軸受支持された回転軸体と、ジョイント本体に形成された第1流路と、回転軸体を軸線方向に貫通する第2流路と、ジョイント本体内において両流路の開口端間を相対回転自在に連通する状態にシールする端面接触形のメカニカルシールとを具備するロータリジョイントであって、
ジョイント本体が、第1流路が形成された第1ジョイント本体部分と回転軸体を軸受支持する第2ジョイント本体部分とに分離可能に構成されており、
メカニカルシールが、第1ジョイント本体部分に取り付けられた第1メカニカルシール構成部材と回転軸体に取り付けられた第2メカニカルシール構成部材とに分離可能に構成されており、
第1メカニカルシール構成部分は、第1ジョイント本体部分における第1流路の開口部分に一端部が取り付けられた伸縮可能なベローズと、第1ジョイント本体部分にベローズを介して軸線方向移動可能に保持された第1密封環と、ベローズの他端部と第1密封環とをその間に介在させたガスケットが挟圧される状態で連結する第3連結部材とを具備するものであり、
第2メカニカルシール構成部分は、回転軸体の一端部である第2流路の開口部分に密封環保持リング及びガスケットを介して固定された第2密封環と、回転軸体の一端部と密封環保持リングとをその間に介在させた当該ガスケットが挟圧されるシール状態で連結する第4連結部材と、第2密封環と密封環保持リングとを当該密封環の背面が密封環保持リングに全面的に密着された状態で連結する第5連結部材とを具備するものであり、
ベローズが合成樹脂材又は金属材で構成されており、各密封環が硬質材で構成されており、各ガスケットが合成樹脂材で構成されていることを特徴とするロータリジョイント。 - ベローズがポリテトラフルオロエチレンで構成されており、各密封環が炭化珪素で構成されており、各ガスケットがポリテトラフルオロエチレン又は表面をフッ素樹脂で被覆した複合材で構成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載するロータリジョイント。
- 両流路をメカニカルシールで接続してなる一連の流体通路が上下方向に延びており、両密封環の接触端面である密封端面の一方であって下側のものに、当該密封環の内周側に開口する下窄まり状の切欠溝が形成されていることを特徴とする、請求項1、請求項2又は請求項3に記載するロータリジョイント。
- ベローズが、中央部分を外方に膨出する一つの伸縮部に構成してなる円筒状のものであり、各密封環が、内径をベローズの内径と同一とする円環状のものであり、ベローズの伸縮部及び各密封環を、両密封環の接触端面である密封端面の内外径d1,d2が伸縮部の平均径Dm(当該伸縮部における基端部の外周面径D1と先端頂部の内周面径D2との平均値)を超えない範囲において当該平均径Dmに近似するように、構成してあることを特徴とする、請求項1、請求項2又は請求項3に記載するロータリジョイント。
- 各密封環の内周面が密封端面へと漸次拡径するテーパ面に構成されていることを特徴とする、請求項5に記載するロータリジョイント。
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