JP2004270688A - 排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法、及び排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液 - Google Patents

排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法、及び排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液 Download PDF

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Abstract

【課題】 排気ガス浄化装置用フィルタ上に再生燃焼時等に形成され、水を用いた高圧洗浄でも除去できない水に不溶性若しくは難溶性のフィルタに付着した燃焼残存物を効果的に除去することにより、排気ガス浄化装置用フィルタを長期に亘り圧力損失の増加が少ない状態で使用することのできる燃焼残存物の洗浄方法、及び、そのための洗浄液を得る。
【解決手段】 燃焼の繰り返しによりフィルタに付着した、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の少なくとも一部と反応し、水溶性物質に変換する物質、好ましくは、燃焼残存物に含まれる金属元素と錯体を形成する物質や、燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物よりも燃焼残存物に含まれる金属元素に対する生成定数が高い物質、を含む洗浄液で洗浄する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、デイーゼルエンジンから排出される排気ガスから微粒子を取り除く排気ガス浄化装置用フィルタに堆積さらに付着した燃焼残存物の除去に関するものである。
地域環境や地球環境の保全面から、自動車などのエンジンから排出される排気ガスに含まれる有害物質の削減が求められ、特に最近は、デイーゼルエンジンからの排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を除去するために、隔壁内に細孔を有するハニカム構造体の所定の貫通孔端部を排気ガスの流入側又は流出側で交互に目封止したハニカム構造体やステンレス線をロール状に巻いたワイヤメッシュ型フィルタに代表される金属フィルタからなるDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)と呼ばれる排気ガス浄化装置用フィルタが使用されている。
ここで、本発明の燃焼残存物の除去方法の対象となる排気ガス浄化装置用フィルタの一例として、ハニカム構造体からなる排気ガス浄化装置用フィルタについて説明する。図1は、排気ガス中のPMを捕捉するハニカム構造体からなる排気ガス浄化装置用フィルタの使用例の一例を示す要部の模式断面概略図である。通常排気ガス浄化装置用フィルタ11の端面外周の形状は略円筒形状で、その外周壁11aとこの外周壁11aの内周側に各々直交する隔壁11bにより形成された複数の流路11cを有し、この流路11cの両端部が交互に流入側目封止材1a、流出側目封止材1bで封止されている。この排気ガス浄化装置用フィルタ11は、図1に示すように金属製の収納容器12内に、支持部材14を介して圧着把持され、また、支持部材13a、13bを介して軸方向に挟持され、収納されている。ここで、支持部材は一般に金属メッシュ或いはセラミックス製のマットで形成されるが、使用条件に応じて併用される。
このような構造の排気ガス浄化装置用フィルタ11での排気ガス浄化は以下の通り行われる。先ず、流入側排気ガス2aは収納容器12に収納された排気ガス浄化装置用フィルタ11の流入側端面の開口している流路11cから流入し、矢印で示すように、隔壁11bを通過し流出側排気ガス2bとして排気される。流入側排気ガス2aが隔壁11bを通過する際に、流入側排気ガス2aに含まれるPMは、隔壁11bに捕捉され、浄化された排気ガスが流出側排気ガス2bとして、大気中に放出される。隔壁11bに捕捉されたPMは一定量以上になると排気ガス浄化装置用フィルタ11の目詰まりが発生し、排気ガスの排気ガス浄化装置用フィルタ11による圧力損失が上昇するため、バーナーや電気ヒーターによりPMを燃焼除去させる、排気ガス浄化装置用フィルタ11の再生処理が行われ、この再生処理により、排気ガス浄化装置用フィルタ11の圧力損失は初期状態に再生されるとされている。
しかし、このPMを燃焼除去する排気ガス浄化装置用フィルタの再生処理を行うとアッシュ又は灰分と呼ばれる燃焼残存物が排気ガス浄化装置用フィルタ上に堆積し、圧力損失は初期状態に再生されないことが知られている。特許文献1に記載されているように、燃焼残存物の形成過程は下記のように考えられている。すなわち、内燃機関の燃料や潤滑油には、硫黄(S)成分、リン(P)成分、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)等の成分が含有されており、燃焼室内においてブローバイガス(潤滑油)中に含まれる成分と混合気(燃料)中に含まれる成分とが結合し、硫酸カルシウム(CaSO4)、リン酸カルシウム(Ca3(PO42)、あるいは硫酸マグネシウム(MgSO4)等の化合物が生成され、これらの化合物が排気ガス浄化装置用フィルタ上に粒子状物質(PM)とともに捕集される。また、硫黄(S)は煤に吸収されやすいという特性を有することから、排気ガス浄化装置用フィルタ上に煤とともに吸収された硫黄(S)が排気中のカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)と結合して、硫酸マグネシウム(MgSO4)等の化合物を生成するし、これらの化合物は排気ガス浄化装置用フィルタの再生処理の際にも燃焼除去されず、排気ガス浄化装置用フィルタ上に堆積を続け、燃焼残存物として凝集される。
この燃焼残存物の堆積が進むことにより、
(1)排気ガス浄化装置用フィルタが目詰まりを起し、圧力損失の上昇が起こる、
(2)排気ガス浄化装置用フィルタを形成するセラミック材の耐熱性が低下する
(3)排気ガス浄化装置用フィルタを形成するセラミック材の腐食が生じるという問題点があった。
そこで、堆積した燃焼残存物を除去する若しくは発生させないために種々の提案が行われている。例えば、特許文献1には、燃焼により発生する金属酸化物、硫酸塩、カルボン酸等を最小にする潤滑油が、特許文献2にはPMの排出量を低減した燃料油の発明がそれぞれ記載されている。また、特許文献3には燃料又は潤滑油に含有される燃焼残存物となる所定成分と同等以下の電気陰性度を有する金属をフィルタに担持させた発明が、特許文献4にはセラミック製の排気ガス浄化装置用フィルターの主要構成材料よりも燃焼残存物分と反応し易い物質を含むフィルターの発明が記載されている。
特開平8−48989号公報 特開平10−316981号公報 特開2001−12229号公報 特開2001−327818号公報 特開2001−50028号公報
しかしながら、上記従来の技術に開示されている燃焼残存物を除去する、若しくは発生させないための発明には、以下に示すような問題点があった。
特許文献1及び特許文献2に記載の潤滑油若しくは燃料油を燃焼残存物を形成しにくいように改良する方法は、潤滑油や燃料油にそれぞれに多量に含まれる燃焼残存物形成成分を不純物レベルまで低くする必要があり、製造設備が大掛かりになる、製造コストが上昇するなどの問題があった。
またフィルタ自体に工夫を凝らす特許文献3及び特許文献4に記載された、燃焼残存物と反応する物質を含ませたフィルタでは、フィルタに含ませる反応物質の量には限りがあるために、長期に亘り使用していると反応が進み、反応する物質が減少し、効果が減少するため、長期間の使用を行うには途中で高価なフィルタ自体の交換を行う必要があった。
そこで、上記の従来技術の問題点を解決するために、排気ガス浄化装置用フィルタに堆積した燃焼残存物を、排気ガス浄化装置用フィルタの排気ガス流出側から高圧空気を吹き付けることにより、除去することが行われていた。さらにこのような高圧空気の代わりに高圧水に代表される高圧流体により洗浄する発明が特許文献5に記載されている。特許文献5には、その実施の形態中に好ましい洗浄条件として20〜80℃の温水を3〜15MPaの圧力で排気ガス浄化装置用フィルタの一端から吹き付けることにより、排気ガス浄化装置用フィルタ上に堆積した燃焼残存物を除去し、新品の排気ガス浄化装置用フィルタと同じ程度まで完全に除去でき、そのため洗浄を施した排気ガス浄化装置用フィルタは、新品の排気ガス浄化装置用フィルタに対して同等の圧力損失特性を得ることができたとしている。
そこで、本発明者らは定期的に排気ガス浄化装置用フィルタに堆積したPMの再生処理を行うとともに、特許文献5に記載のように一定期間経過後に排気ガス浄化装置用フィルタを高圧水により、洗浄を行いながら長期間に亘り、排気ガス浄化装置用フィルタの実際の使用を摸した試験を行った。しかし、例えば定期的に排気ガス浄化装置用フィルタに堆積したPMの再生処理を行いながら、一定走行距離毎に、高圧水による洗浄を行っても、排気ガス浄化装置用フィルタの圧力損失を回復させることができずに、早期に排気ガス浄化装置用フィルタ自体の交換が必要となり、期待する寿命を得ることができない場合があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたもので、排気ガス浄化装置用フィルタ上に再生燃焼時等に形成される燃焼残存物を効果的に除去することにより、排気ガス浄化装置用フィルタを長期に亘り圧力損失の増加が少ない状態で使用することのできる燃焼残存物の洗浄方法を提供することにある。
本発明者らは、燃焼残存物が堆積した排気ガス浄化装置用フィルタに対して、高圧流体を用いた洗浄を行っても、圧力損失が初期状態まで回復しないという問題について鋭意検討を行った。水を高圧流体として用いて洗浄した排気ガス浄化装置用フィルタについて、本発明者らは詳細に検討を行ったところ、排気ガス浄化装置用フィルタ自体は例えばコージェライト等の多孔質セラミックスにより形成され、その多孔質隔壁中に連通細孔を有しているが、この細孔中に、水に不溶性若しくは難溶性の例えば針状等の燃焼残存物が複雑に絡みあい剥離しがたい状態となっている場合のあることがわかった。また、水に不溶性若しくは難溶性の例えば針状等の燃焼残存物自体が、水が介在することにより、化合物を形成して、排気ガス浄化装置用フィルタを構成するコージェライト等のセラミックスに強固に付着し、従来の高圧流体を用いた洗浄では除去できない形態となっている場合があることがわかった。
そこで、本発明者らはこのような水を用いた高圧洗浄を行っても除去できない水に不溶性若しくは難溶性のフィルタに付着した燃焼残存物を除去することにより、従来の高圧洗浄にも増して排気ガス浄化装置用フィルタの圧力損失が回復し、排気ガス浄化装置用フィルタが長期間に亘り、安定して使用できることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法は、内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタであって、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を除去する残存物除去方法において、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の少なくとも一部と反応し、水溶性物質に変換する物質を含む洗浄液で洗浄する。本発明において、フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質は、前記燃焼残存物に含まれる金属元素と錯体を形成する物質が好ましい。
また、本発明において、フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物よりも前記燃焼残存物に含まれる金属元素に対する生成定数が高い物質であると好適である。さらに詳細にはフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる非金属元素X(XはH,C,O,P,S,N,Clの少なくとも1つ以上)及びその化合物Zよりも前記燃焼残存物に含まれる金属元素M(MはAl,Si,Ca,Zn,Fe,Mg,Mo,Na,Ba,Kの少なくとも1つ以上)に対する生成定数(安定度定数)が高い物質であると好適である。
しかしながら、本発明において、フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質は、上記に限定されるものではなく、燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質であれば、あらゆる物質が使用可能である。
また本発明の別の発明の排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法は、内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタであって、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を除去する残存物除去方法において、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質で洗浄する。また、フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質が硝酸又は塩酸であると良い。
本発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液は、内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタにおいて、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の少なくとも一部と反応し、水溶性物質に変換する物質を含んでいる。
また、本発明の別の発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液は、内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタにおいて、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質を含んでいる。
本発明における作用効果について説明する。本発明の排気ガス浄化装置用フィルタの洗浄方法では、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質を含む洗浄液で洗浄する。洗浄液中の上記物質が、フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質であることから、排気ガス浄化装置用フィルタ上に燃焼残存物が付着さらには堆積することがなく、燃焼残存物により排気ガス浄化装置用フィルタの圧力損失の増加という問題は生じにくく、長期に亘り安定して使用することができる。
前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる金属元素と錯体を形成する物質であると、金属元素と水溶性の錯体を形成することのできる物質を含む洗浄液で洗浄した場合には、金属元素Mが水溶性の錯体を形成することから、洗浄時に洗浄液により容易に排気ガス浄化装置用フィルタから燃焼残存物を除去することができる。例えばフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性に変換する物質がチオ硫酸ナトリウムの場合、チオ硫酸イオンと前記燃焼残存物に含まれる金属元素がチオスルファイト錯体を形成し、このチオスルファイト錯体は水溶性となり除去される。
また、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物よりも前記燃焼残存物に含まれる金属元素に対する生成定数が高い物質であると、非金属元素及びその化合物よりも、前記燃焼残存物に含まれる金属元素との生成定数(安定度定数)が高い物質を含む洗浄液で洗浄することにより、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物中の金属元素と洗浄液中の物質が、燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物に代わって化合することから、水溶性の化合物となり、洗浄時に洗浄水により排気ガス浄化装置用フィルタから簡単に除去することができる。
さらに詳細には、前記フィルタに付着した燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、金属元素M(MはAl,Si,Ca,Zn,Fe,Mg,Mo,Na,Ba,Kの少なくとも1つ以上)に対し、前記フィルタに付着した非金属元素X(XはH,C,O,P,S,N,Clの少なくとも1つ以上)及びその化合物Zの生成定数(安定度定数)と比較し、金属元素Mとの生成定数が高い物質であると、このような非金属元素X及びその化合物Zよりも、金属元素Mとの生成定数(安定度定数)が高い物質を含む洗浄液で洗浄することにより、燃焼残存物中で金属元素Mと洗浄液中の物質が非金属元素X及びその化合物Zに代わって化合することから、水溶性の化合物となり、洗浄時に洗浄水により排気ガス浄化装置用フィルタから簡単に除去することができる。
このような燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物よりも燃焼残存物に含まれる金属元素に対する生成定数が高い物質としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)等であるが、特にエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の場合には、廃液自体も無害であり好適である。また、EDTA、DTPAの変わりに同様に水溶性キレート錯体を形成するアミノポリカルボン酸化合物を用いてもよい。
排気ガス浄化装置用フィルタ表面上での主要な燃焼残存物である硫酸カルシウム(CaSO4)の場合を説明する。硫酸カルシウム(CaSO4)の生成定数は2.35である。この場合に、CaSO4は水に難溶性であることから、排気ガス浄化装置用フィルタ上に堆積するとともに一部分は排気ガス浄化装置用フィルタ上に付着して行くことになる。そこで、このCaSO4を水溶性の物質に変換するには、Caに対する生成定数が2.35以上の物質を洗浄液中に含ませれば、CaSO4は洗浄中に除去することができる。しかし、ここで新たにCaと結合して生成された物質が水に不溶性若しくは難溶性の場合には、硫酸カルシウムと同様に排気ガス浄化装置用フィルタ上に付着し続けることになるため、本発明の排気ガス浄化装置用フィルタの洗浄方法では、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質を含む洗浄液で洗浄する。このため、フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換できることから、燃焼残存物による排気ガス浄化装置用フィルタの圧力損失の増加という問題は生じにくく、長期に亘り安定して使用することができる。このようなCaに対する生成定数が2.35以上の物質としては、CO3 2-、PO4 3-、NTA、EDTA等がある。この中で、Caと反応して、水溶性の物質を形成するのはNTAやEDTA等である。また、EDTA、DTPAの変わりに同様に水溶性キレート錯体を形成するアミノポリカルボン酸化合物を用いてもよい。
燃焼残存物を形成する物質としては、他に硝酸カルシウム(Ca(NO32)、リン酸カルシウム(Ca(PO32)、硫酸マグネシウム(MgSO4)、硝酸マグネシウム(Mg(NO32)、リン酸マグネシウム(Mg3(PO42)、硫酸亜鉛(ZnSO4)、硝酸亜鉛(Zn(NO32)、リン酸亜鉛(Zn(PO42)があり、それぞれに対して、必要に応じて水溶性の物質を形成するような物質を含めば良い。例えば、代表的、燃焼残存物の生成定数は以下である。
(1)リン酸カルシウム(Ca(PO32):生成定数6.46
(2)リン酸マグネシウム(Mg3(PO42):生成定数2.85
(3)リン酸亜鉛(Zn(PO42):生成定数2.4
また、本発明の別の発明であるフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質で洗浄する場合には、排気ガス浄化装置用フィルタ上に付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を容易に除去することができる。水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質を含む洗浄液としては、硝酸、塩酸、アンモニア水またはアンモニウムイオンを含む水溶液が好ましい。特にpHの低い酸である硝酸、塩酸を含む水溶液を用いれば、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を効率よく除去することはできるが、排気ガス浄化装置用フィルタを形成するコージェライト等のセラミックスを溶解する場合があり、除去効率とセラミックへの影響を考慮して使用される。アンモニア水またはアンモニウムイオンを含む水溶液は、特に水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の主成分が硫酸カルシウムである場合に効果が大きい。また、アンモニウムイオンの供給源として、水に溶解した時、アンモニウムイオン生成する物質(例えば塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム)であればよい。アンモニアと同様に水溶性の錯体を形成する中性配位子(例えば鎖状アミン)を用いてもよい。また、チオ硫酸ナトリウムを用いても、燃焼残存物の除去を行うことができる。
また、本発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液は、内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタにおいて、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の少なくとも一部と反応し、水溶性物質に変換する物質を含むことを特徴としている。このため、この洗浄液が、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換することから、排気ガス浄化装置用フィルタ上に燃焼残存物が付着、さらには堆積することがなく、燃焼残存物により排気ガス浄化装置用フィルタの圧力損失の増加という問題は生じにくくフィルタを長期に亘り安定して使用することができる。
本発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液は、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物に含まれる金属元素と錯体を形成する物質であると、洗浄液で洗浄した際に、金属元素Mが水溶性の錯体を形成することから、洗浄時に洗浄液により容易に排気ガス浄化装置用フィルタから燃焼残存物を除去することができるため、好ましい。
また、本発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液が、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物よりも前記燃焼残存物に含まれる金属元素に対する生成定数(安定定数)が高い物質であると、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物中の金属元素と洗浄液中の物質が、燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物に代わって化合することから、水溶性の化合物となり、洗浄時に洗浄水により排気ガス浄化装置用フィルタから簡単に除去することができるため、好ましい。
さらに本発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液が、金属元素M(MはAl,Si,Ca,Zn,Fe,Mg,Mo,Na,Ba,Kの少なくとも1つ以上)に対し、前記フィルタに付着した非金属元素X(XはH,C,O,P,S,N,Clの少なくとも1つ以上)及びその化合物Zの生成定数(安定度定数)と比較し、金属元素Mとの生成定数が高い物質であると、このような非金属元素X及びその化合物Zよりも、金属元素Mとの生成定数(安定度定数)が高い物質を含む洗浄液で洗浄することにより、燃焼残存物中で金属元素Mと洗浄液中の物質が非金属元素X及びその化合物Zに代わって化合することから、水溶性の化合物となり、洗浄時に洗浄水により排気ガス浄化装置用フィルタから簡単に除去することができるため好ましい。
さらに本発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液が、金属元素M(MはAl,Si,Ca,Zn,Fe,Mg,Mo,Na,Ba,Kの少なくとも1つ以上)に対し、前記フィルタに付着した非金属元素X(XはH,C,O,P,S,N,Clの少なくとも1つ以上)及びその化合物Zの生成定数(安定度定数)と比較し、金属元素Mとの生成定数が高い物質であると、このような非金属元素X及びその化合物Zよりも、金属元素Mとの生成定数(安定度定数)が高い物質を含む洗浄液で洗浄することにより、燃焼残存物中で金属元素Mと洗浄液中の物質が非金属元素X及びその化合物Zに代わって化合することから、水溶性の化合物となり、洗浄時に洗浄水により排気ガス浄化装置用フィルタから簡単に除去することができるため好ましい。
また、本発明の排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液は、内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタにおいて、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質を含むと、排気ガス浄化装置用フィルタ上に付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を容易に除去することができる。また、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質を含む洗浄液としては、硝酸、塩酸、アンモニア水またはアンモニウムイオンを含む水溶液が好ましい。特にpHの低い酸である硝酸、塩酸を含む水溶液を用いれば、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を効率よく除去することはできるが、排気ガス浄化装置用フィルタを形成するコージェライト等のセラミックスを溶解する場合があり、除去効率とセラミックへの影響を考慮して使用される。アンモニア水またはアンモニウムイオンを含む水溶液は、特に水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の主成分が硫酸カルシウムである場合に効果が大きい。また、アンモニウムイオンの供給源として、水に溶解した時、アンモニウムイオン生成する物質(例えば塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム)であればよい。アンモニアと同様に水溶性の錯体を形成する中性配位子(例えば鎖状アミン)を用いてもよい。また、チオ硫酸ナトリウムを用いても、燃焼残存物の除去を行うことができる。
以上の説明は、特に効果の優れるセラミックス製の排気ガス浄化装置用フィルタについて説明したが、本発明の除去方法等は、金属製の排気ガス浄化装置用フィルタにも適用できる。
本発明の排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法及び排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去用洗浄液によれば、内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の少なくとも一部と反応し、水溶性物質に変換する物質を含む洗浄液或いは、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質で洗浄していることから、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を容易に除去することができるため、排気ガス浄化装置用フィルタの圧力損失を初期段階まで回復させることができ、長期間に亘り、排気ガス浄化装置用フィルタを使用することができる。
(実施例)
コージェライト化原料を混合、混練し、公知の押出成形法によりハニカム構造体を成形した後、1400℃で焼成を行い、外径267mm、長さ305mm、隔壁の厚さが0.3mm、隔壁のピッチが1.47mm、外周壁の厚さが1.5mmであるコージェライト質セラミックハニカム焼成体を得た。次いで、セラミックハニカム構造体の流路端部を交互に目封止がなされると共に、外周壁近傍の流路に対しては両端部が目封止されるように公知の技術により、コージェライト化原料からなる目封止材スラリーを充填した後、目封止材スラリーの乾燥、焼成を行い、コージェライト質セラミックからなる排気ガス浄化装置用フィルタを得た。得られた排気ガス浄化装置用フィルタに関して、圧力損失テストスタンドにて、空気流量15m/minの時のハニカムフィルタ流入前と流出後の圧力差を測定して圧力損失の評価を行った。
得られた排気ガス浄化装置用フィルタを実際のディーゼルエンジンの運転状況を摸した試験装置を用いて、一定のPMが捕集されたと判断された段階で、電気式ヒーターによる再生処理を行い、実際の走行距離4万Kmに相当する試験を行った後に、試験装置から取り外して、上記と同様に圧力損失の評価を行った。次に表1に示す本発明例1〜8の8種類の洗浄液中にハニカムフィルタを60分間浸漬した後、1MPaの高圧水による洗浄を行って、乾燥する洗浄試験を行った。この時の洗浄液の温度は30℃とした。
試験完了後、上記と同様に圧力損失の評価を行い、(洗浄試験開始前の圧力損失−洗浄試験終了後の圧力損失)/(洗浄試験開始前の圧力損失−初期の圧力損失)の式から、洗浄による圧力損失回復の割合を評価した結果を表1に示す。
本発明例1は洗浄液中にチオ硫酸ナトリウムを含んでいることから、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物中の金属元素(例えばCa)が洗浄液中のチオ硫酸イオンと結合して水溶性のチオスルファイト錯体を生成するため、容易に水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を除去することができ、圧力損失回復割合は95%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。
本発明例2はフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物よりも前記燃焼残存物に含まれる金属元素に対する生成定数が高い物質であるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を用いていることから、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物中の金属元素(例えばCa)とEDTAとの生成定数が10.73であるが、燃焼残存物中の例えば硫酸イオンの場合には、生成定数が2.35となり、EDTAの方が大きくなるため化合し、この化合生成物は水溶性となる。このため、容易に水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を除去することができ、圧力損失回復割合は95%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。
本発明例3はフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質である塩酸を用いているために、燃焼残存物を容易に溶解することができ、圧力損失回復割合は97%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。
た。
本発明例4はフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質である硝酸を用いているため、燃焼残存物を容易に溶解することができ、圧力損失回復割合は98%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。
本発明例5はフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質であるアンモニアを用いているため、燃焼残存物を容易に溶解することができ、圧力損失回復割合は93%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。洗浄液中に中性配位子のアンモニアを含んでいることから、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を形成する金属元素が洗浄液中のアンモニアと結合して水溶性のアンモニア錯体を生成するため、容易に水に不溶性若しくは難溶性の物質を生成することなく燃焼残存物を除去することができる。
本発明例6はフィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質であるアンモニウムイオンを用いているため、燃焼残存物を容易に溶解することができ、圧力損失回復割合は94%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。
本発明例7は洗浄液に本発明例2で示したEDTAと同類のアミノポリカルボン酸のジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を含むDTPA・5Na水溶液を用いたため、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を形成する金属元素(例えばCa)とDTPAがキレート錯体を形成するため、この金属元素が容易に水に不溶性若しくは難溶性の物質を生成することなく燃焼残存物を除去することができ、圧力損失回復割合は96%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。
本発明例8は洗浄液にアセチルアセトンを含んでいることから、水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を形成する金属元素とレート錯体を形成するため、この金属元素が容易に水に不溶性若しくは難溶性の物質を生成することなく燃焼残存物を除去することができ、圧力損失回復割合は92%となり、残存物除去効果の大きいことがわかる。
本発明例1〜8では洗浄前に対する圧力損失の回復割合は、いずれも90%以上で、非常に高く、使用前の初期の圧力損失に近いレベルまで回復している。このため本発明の残存物除去方法及び洗浄液を採用することにより、ディーゼルエンジンの寿命に到達するまでの間、圧力損失上昇によりハニカムフィルタが使用出来なくなるという事態を生じさせることなく、使用することができる。
Figure 2004270688
Figure 2004270688
(比較例)
実施例と同様にして作製した、コージェライト質セラミック製の排気ガス浄化装置用フィルタの圧力損失を測定した後、実際のディーゼルエンジンの運転状況を摸した試験装置を用いて、一定のPMが捕集されたと判断された段階で、電気式ヒーターによる再生処理を行い、実際の走行距離4万Kmに相当する試験を行った後に、試験装置から取り外して、上記と同様に圧力損失の評価を行った。次に表2に示すように比較例1では、特別の洗浄液を用いず、30℃の温水を3MPaの条件で10分間吹き付けて洗浄を行った。また、比較例2では洗浄を実施しなかった。
従来行われている高圧流体として水を用いた洗浄を摸した比較例1の場合には、圧力損失回復割合が60%程度であり、初期の段階の圧力損失に比べ、大きくなっていることがわかる。従って、この洗浄を繰り返して使用した場合は、短期的には使用できるものの、長期間の場合には、この圧力損失の増加が堆積され使用出来なくなることは容易に想像することができる
また、比較例2の全く洗浄を行わなかった場合には、試験開始前に対する圧力損失の回復が全く行われなかった。このため、ディーゼルエンジン自体の性能に対する影響も大きく、長期に亘り使用することが出来ないことが判る。
排気ガス浄化装置用フィルタの一例の断面模式図である。
符号の説明
1a:流入側目封止材
1b:流出側目封止材
2a:流入側排気ガス
2b:流出側排気ガス
11:排気ガス浄化装置用フィルタ
11a:外周壁
11b:隔壁
11c:流路
12:収納容器
13a、13b:支持部材
14:支持部材

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタであって、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を除去する残存物除去方法において、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の少なくとも一部と反応し、水溶性物質に変換する物質を含む洗浄液で洗浄することを特徴とする排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法。
  2. 前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる金属元素と錯体を形成する物質であることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法。
  3. 前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる非金属元素及びその化合物よりも前記燃焼残存物に含まれる金属元素に対する生成定数が高い物質であることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法。
  4. 前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物と反応し、水溶性物質に変換する物質が、前記燃焼残存物に含まれる非金属元素X(XはH,C,O,P,S,N,Clの少なくとも1つ以上)及びその化合物Zよりも前記燃焼残存物に含まれる金属元素M(MはAl,Si,Ca,Zn,Fe,Mg,Mo,Na,Ba,Kの少なくとも1つ以上)に対する生成定数(安定度定数)が高い物質であることを特徴とする請求項3に記載の排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法。
  5. 内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタであって、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を除去する残存物除去方法において、前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質で洗浄することを特徴とする排気ガス浄化装置用フィルタの残存物除去方法。
  6. 前記フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質が硝酸又は塩酸であることを特徴とする請求項5に記載の残存物除去方法。
  7. 内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタにおいて、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物の少なくとも一部と反応し、水溶性物質に変換する物質を含むことを特徴とする排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液。
  8. 内燃機関の排気流路上に設けられたケーシング内に収容され、内燃機関から排出されるパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタにおいて、その燃焼の繰り返しにより同フィルタに付着した水に不溶性若しくは難溶性の燃焼残存物を溶解する物質を含むことを特徴とする排気ガス浄化装置用フィルタ残存物用洗浄液。
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