JPH11333227A - フィルターおよび該フィルターを用いた液体の清浄化法 - Google Patents

フィルターおよび該フィルターを用いた液体の清浄化法

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JPH11333227A
JPH11333227A JP14487598A JP14487598A JPH11333227A JP H11333227 A JPH11333227 A JP H11333227A JP 14487598 A JP14487598 A JP 14487598A JP 14487598 A JP14487598 A JP 14487598A JP H11333227 A JPH11333227 A JP H11333227A
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fibers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理液体中の金属イオンと不溶性夾雑物を
同時に効率よく除去することのできるフィルターを開発
すること。 【解決手段】 フィルター素材の少なくとも一部とし
て、繊維分子中に下記一般式[1]で示されるアシル基
を持った基が導入されたキレート形成性繊維が配置さ
れ、金属イオンと共に不溶性夾雑物を除去する性能を与
えたフィルターと、該装置を用いた流体の清浄化法を開
示する。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 は低級アルキレン基、nは1
〜4の整数を表わす)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非処理液体中の金
属イオンと不溶性夾雑物を効率よく除去して清浄化する
ことのできる新規なフィルターと、該フィルターを用い
た液体の清浄化法に関するものであり、このフィルター
は、水性液や油性液中に含まれる金属イオン、特に銅、
亜鉛、ニッケル、コバルト等の有害重金属イオンを効率
よく除去すると共に、それら被処理液体中に含まれる不
溶性夾雑物も同時に除去することができるので、例えば
産業排水、飲料水、食品加工用水等の水、あるいは食用
油や食品加工油等の油の浄化などに有効利用できる。
【0002】
【従来の技術】産業廃水等には様々の有害イオンが含ま
れていることがあり、環境汚染防止の観点からそれら有
害金属イオンは、排水処理によって十分に除去すること
が必要とされる。また河川や地下水中に含まれる重金属
成分も人体に悪影響を及ぼすので、水を有効利用するに
当たっては十分に配慮しなければならない。更に、食用
油や食品加工油などを製造する際に水素化触媒等として
混入してくる可能性のある金属についても、可及的に除
去する必要がある。
【0003】また、用水や食品加工用水、食用油や食品
加工油などとして利用する際には、上記の様な金属成分
の他に不溶性夾雑物の除去も必要となるが、これらを同
時に除去することのできる装置は提案されていない。
【0004】本発明は、これら有害金属イオンやその化
合物を水あるいは食用油等の被処理液体から効率よく吸
着除去すると共に、該被処理液体中に含まれる不溶性夾
雑物を同時に効率よく除去し清浄化することのできるフ
ィルターを提供し、更には、該フィルターを用いて水や
油などの被処理液体を清浄化することのできる技術を提
供するものである。
【0005】従来より、用排水中の有害金属イオンの除
去あるいは有益金属イオンの捕捉にはイオン交換樹脂が
広く利用されているが、低濃度の金属イオンを選択的に
吸着し分離する効果は必ずしも満足し得るものとは言え
ない。
【0006】また、金属イオンとの間でキレートを形成
してこれらを選択的に捕捉する性質をもったキレート樹
脂は、金属イオン、特に重金属イオンに対して優れた選
択捕捉性を有しているので、水処理分野での重金属の除
去や捕捉などに利用されている。しかしながら、キレー
ト樹脂の大半は単純にイミノジ酢酸を導入したものであ
ってキレート形成能が低く、特にpH域では選択吸着性
に欠けるという欠点がある。
【0007】また通常イオン交換樹脂やキレート形成性
樹脂は、ジビニルベンゼン等の架橋剤によって剛直な三
次元構造が与えられたビーズ状であり、樹脂内部への金
属イオンや再生剤の拡散速度が遅いため、処理効率にも
問題があった。更に、再生せず使い捨てにするタイプの
ものでは、焼却処分が困難であるため、使用済み樹脂を
如何に減容するかも大きな問題となってくる。
【0008】こうしたビーズ状キレート形成樹脂の問題
点を解消するものとして、繊維状あるいはシート状のキ
レート材が提案されている(特開平7−10925
号)。この繊維状あるいはシート状のキレート材は、比
表面積が大きく、金属イオンの吸・脱着点となるキレー
ト性官能基が表面に存在するため、吸・脱着効率が高め
られ、更には焼却処分等も容易に行なえるなど、多くの
利点を有している。しかしながら、該繊維状あるいはシ
ート状のキレート材は、その製造法が煩雑であり、また
電離性放射線を用いた方法を採用しなければならないた
め、設備面、安全性、製造コスト等の点で多くの問題が
指摘される。
【0009】更に従来のキレート樹脂あるいは繊維状や
シート状のキレート材では、前述の如くある程度の金属
イオン捕捉能を発揮するが、被処理液体中に少なからず
混入している不溶性夾雑物に対する除去までは期待され
ておらず、そのため、それら不溶性夾雑物を除去して被
処理液体を十分に清浄化するには、キレート樹脂等によ
る金属イオン除去の前あるいは後で被処理液体中の不溶
性夾雑物を除去しなければならず、確実な清浄化効果を
得るには少なくとも2工程の処理が必要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その第1の目的
は、金属イオンやその化合物に対して優れた捕捉性能を
有している他、焼却処理などが容易でしかも簡単かつ安
全な方法で安価に製造し得る様なキレート形成性繊維を
開発し、該キレート繊維の特殊性をうまく活用して、被
処理液体中の金属イオンと不溶性夾雑物を同時に効率よ
く除去することのできるフィルターを提供し、更には該
フィルターを用いて液体を効率よく清浄化することので
きる方法を確立することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係るフィルターは、フィルター素材の
少なくとも一部として、繊維分子中に下記一般式[1]
で示されるアシル基を持った基が導入されたキレート形
成性繊維が配置されたものであるところに要旨がある。
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R1 ,R2 ,R3 は低級アルキレ
ン基、nは1〜4の整数を表わす)
【0014】該フィルターの主たる構成要素となるキレ
ート形成性繊維は、ベース繊維を構成する分子の反応性
官能基に直接、もしくは繊維を構成する分子に他の反応
性官能基を導入した後、該官能基に下記一般式[2]で
示されるポリカルボン酸の酸無水物を反応させることに
よって得たものが好ましく使用され、
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R1 ,R2 ,R3 は低級アルキレ
ン基、nは1〜4の整数を表わす)
【0017】金属イオン捕捉能を高める上では、前記ア
シル基の下記式によって計算される置換率が10重量%
以上であるキレート形成性繊維を使用することが望まし
い。 置換率(重量%)=[(反応後の繊維重量−反応前の繊
維重量)/反応前の繊維重量]×100
【0018】また、該キレート生成性繊維を製造する際
に使用される前記一般式[2]で示されるポリカルボン
酸の酸無水物としては、ニトリロ三酢酸無水物、エチレ
ンジアミン四酢酸2無水物、ジエチレントリアミン五酢
酸2無水物よりなる群から選択される少なくとも1種が
好ましく、又これらキレート形成性官能基が導入される
ベース繊維としては、天然繊維、再生繊維、合成繊維を
単独で、あるいは必要により2種以上を組合せて使用で
きる。
【0019】また本発明に係る清浄化法は、前述したフ
ィルターに水性液や油性液などの液体を通し、該液体中
の金属イオンと不溶性夾雑物を除去して清浄化するとこ
ろに特徴を有している。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係るフィルターの構成素
材となる金属キレート形成性繊維は、上記の様に、繊維
分子中に前記一般式[1]で示されるアシル基を置換基
として有し、このアシル基は、その中に存在する窒素や
カルボン酸が銅、亜鉛、ニッケル、コバルト等の重金属
イオンに対して優れた選択吸着性を有しており、且つ該
選択吸着活性基が繊維表面に露出しているので、この繊
維は、該アシル基の存在によって優れた金属イオン選択
吸着活性を発揮する。
【0021】尚、前記一般式[1]のR1 〜R3 で示さ
れる低級アルキレン基としては、C 1 〜C6 のアルキレ
ン基が挙げられるが、中でも特に好ましいのはメチレ
ン、エチレン、プロピレンである。また繰り返し数nと
して特に好ましいのは1または2である。
【0022】金属キレート形成能が付与されるベース繊
維の種類は特に制限されず、例えば綿、麻などを始めと
する種々の植物繊維;絹、羊毛などを始めとする種々の
動物性繊維;ビスコースレーヨン、アセテートなどを始
めとする種々の再生繊維;ポリアミド、アクリル、ポリ
エステルなどを始めとする様々の合成繊維を使用するこ
とができ、これらの繊維は必要に応じて各種の変性を加
えたものであっても構わない。
【0023】これらベース繊維の中でも特に好ましいの
は、繊維分子中にヒドロキシル基やアミノ基等の反応性
官能基を有する植物性繊維や動物性繊維、再生繊維であ
り、これらの繊維であれば、該繊維分子中の反応性官能
基を利用して前述の様な金属キレート形成能を持った基
を容易に導入することができるので好ましい。もっと
も、原料繊維自体が反応性官能基を有していない場合で
あっても、これを酸化など任意の手段で変性して反応性
官能基を導入し、この官能基を利用して前述の様な基を
導入することも可能である。
【0024】ここで用いられる繊維の性状にも特に制限
がなく、長繊維のマルチフィラメント、短繊維の紡績
糸、あるいはこれらを織物状や編物状に製織若しくは製
編した布帛、更には不織布であってもよく、2種以上の
繊維を複合もしくは混紡した繊維や織・編物を使用する
ことも勿論有効である。また木材パルプや紙、更には木
材片や木材チップ、薄板などを使用することも可能であ
る。
【0025】そして分子中に上記反応性官能基を有する
上記繊維に、前記一般式[2]で示されるポリカルボン
酸の酸無水物を反応させると、該繊維分子中に前記一般
式[1]で示されるアシル基がペンダント状に導入され
るが、該アシル基中のカルボン酸は金属イオンとのキレ
ート反応性が非常に高く、従って該アシル基の導入され
た繊維を用いて金属イオンを含む被処理液を処理する
と、その中に含まれる金属イオンは金属キレートを形成
して効率よく捕捉される。
【0026】上記一般式[1]で示されるアシル基の導
入に用いられる、前記一般式[2]で示されるポリカル
ボン酸の酸無水物の好ましい具体例としては、ニトリロ
三酢酸・無水物(NTA無水物)、エチレンジアミン四
酢酸・二無水物(EDTA・二無水物)、エチレンジア
ミン四酢酸・一無水物(EDTA・一無水物)、ジエチ
レントリアミン五酢酸・二無水物(DTPA・二無水
物)、ジエチレントリアミン五酢酸・一無水物(DTP
A・一無水物)等が例示されるが、中でも特に好ましい
のは、NTA無水物、EDTA・二無水物、DTPA・
二無水物である。
【0027】そして、これらの酸無水物と、分子中に反
応性官能基を有する前記繊維とを、N,N’−ジメチル
ホルムアミドやジメチルスルホキシド等の極性溶媒中
で、例えば60〜100℃程度で30分〜数時間程度反
応させると、酸無水物基が繊維分子中の反応性官能基
(例えば水酸基やアミノ基など)と反応して結合し、前
記一般式[1]で示されるアシル基がペンダント状に導
入され、金属イオンに対して選択的吸着性に優れた繊維
を得ることができる。
【0028】繊維を構成する分子中に反応性官能基が存
在しない場合は、該繊維を酸化、グラフト重合など任意
の手段で反応性官能基を導入してから、前記ポリカルボ
ン酸の無水物を反応させればよく、また反応性官能基が
存在する場合でも、上記ポリカルボン酸の無水物との反
応性が低い場合は、反応性の高い反応性官能基を導入し
てから前記ポリカルボン酸無水物と反応させることも有
効である。
【0029】かくして得られる金属キレート形成能を有
する繊維における、上記アシル基の導入量は、上記導入
反応に使用する上記ポリカルボン酸無水物の使用量や反
応条件等によって任意に調整することができるが、十分
な重金属捕捉能を与えるには、前記式によって計算され
るポリカルボン酸無水物の置換率を10重量%以上、よ
り好ましくは20重量%以上にすることが望ましい。置
換率の上限は特に制限されないが、置換率が高くなりす
ぎると、繊維の結晶性が高くなって脆弱になる傾向が現
れてくるので、経済性なども考慮して100重量%程度
以下、より一般的には50重量%程度以下に抑えるのが
よい。但し、繊維分子中の反応性官能基の種類や導入量
によっては、100〜200重量%といった高レベルの
置換率を与えることも可能であり、その様に置換率が非
常に高く、従って金属イオン捕捉性能の著しく高められ
た繊維も、用途によっては極めて有用となる。
【0030】上記アシル基の導入反応を、綿あるいは絹
とエチレンジアミン四酢酸・二無水物との反応を例にと
って模式的に示すと、下記の通りである。
【0031】(綿の場合)
【0032】
【化5】
【0033】(絹の場合)
【0034】
【化6】
【0035】尚上記では、繊維分子中の水酸基またはア
ミノ基に前記ポリカルボン酸無水物を反応させた場合を
代表的に示したが、=NH,−SHその他の反応性官能
基を利用して前記アシル基を導入する場合も、同様に考
えればよい。
【0036】かくして、繊維分子中に前記一般式[1]
で示されるアシル基を導入することによって、中性付近
はもとより低pH域においても、また金属イオン濃度の
低い被処理水に適用した場合でも、優れた重金属イオン
選択吸着活性を示し、優れた捕捉効果を得ることができ
る。
【0037】また、本発明の金属キレート形成能を有す
る繊維によって吸着・捕捉された金属は、たとえば塩酸
や硫酸等の強酸水溶液で処理すると、前記アシル基中の
カルボキシル基から簡単に離脱するので、こうした特性
を利用すれば容易に再生することができ、必要によって
は再生液から金属を有価金属として回収することも可能
となる。
【0038】上記金属キレート形成性繊維を用いた捕捉
対象となる金属としては、銅、ニッケル、コバルト、亜
鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄など、または希土類
元素であるスカンジウム、イットリウム、およびランタ
ノイド系に属するランタン、セリウム、プラセオジム、
ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリウム、ジ
スプロシウム、ホルミウム、エルビウム、イッテルビウ
ムなど、更には放射性元素であるテクネチウム、プロメ
チウム、フランシウム、ラジウム、ウラン、プルトニウ
ム、セシウムなどが例示される。
【0039】本発明で使用する上記金属キレート形成性
繊維は、用いるベース繊維の性状に応じてモノフィラメ
ント状、マルチフィラメント状、紡績糸状、不織布状、
繊維織・編物状、紐状、更には紙など任意の性状のもの
として得ることができるが、いずれにしても細径の繊維
の分子表面に導入された前述の金属キレート形成性を有
する基の実質的に全てが、金属捕捉性能を有効に発揮す
るので、従来の粒状形態のものに比べて格段に優れた金
属捕捉能を発揮する。
【0040】従って、この金属キレート形成性繊維をフ
ィルターのフィルター素材として使用し、同時に除去す
べき不溶性夾雑物の大きさに応じた網目サイズのフィル
ター層を形成すれば、被処理液が該フィルター層を通過
する際に、該被処理液中に含まれる金属イオンがキレー
ト形成性官能基によって捕捉されると共に、不溶性夾雑
物は該フィルターの網目によって通過を阻止され、処理
液から同時に除去されて清浄化される。
【0041】尚フィルターの構成自体は格別特殊なもの
ではなく、その用途に応じて前記キレート形成性繊維を
一部もしくは全構成素材として使用し、任意の繊維間隙
間を有する織・編物もしくは不織布からなる単層もしく
は複層構造のマット状に成形して適当な支持体に組み付
けた構造、あるいは通液性支持筒の外周側にキレート形
成繊維からなる紐状物を綾巻状に複数層巻回した構造、
または同繊維からなる織・編物もしくは不織布シートを
プリーツ状に折り曲げて支持部材に装着した構造、同繊
維を用いて作製した織・編物や不織布を袋状に成形した
バグフィルタータイプなど、公知の全てのフィルターと
同様に成形できる。
【0042】このとき、使用するキレート形成性繊維の
太さや織・編密度、積層数や積層密度などを調整し、ま
た紐状のキレート形成性繊維を複数層に巻回してフィル
ターとする場合は、巻回の密度や層厚、巻回張力などを
調整することによって、繊維間隙間を任意に調整できる
ので、被処理液体中に混入している不溶性夾雑物の粒径
に応じて該繊維間隙間を調整すれば、必要に応じた清浄
化性能のフィルターを得ることができる。
【0043】なお本発明のフィルターは、フィルター素
材の全てを前記キレート形成性繊維で構成し、フィルタ
ー層全体に類金属イオンと不溶性夾雑物に対する除去性
能を与えることができるが、本発明のキレート形成性繊
維は通常のフィルター素材に比べて高価であるので、被
処理液体中に含まれる金属イオンと不溶性夾雑物の含有
比率に応じて、キレート形成性繊維と通常の濾過用フィ
ルター素材を適当な比率で組み合わせ(混紡、混織・混
編、積層など)、比較的低コストで高い清浄化効果が得
られる様にすることも可能である。
【0044】また、本発明で使用する金属キレート形成
性繊維は通常のフィルター素材に比べて高価であるの
で、好ましくは被処理液体中の不溶性夾雑物の大部分を
適当な手段で予め除去しておき、その後で金属キレート
形成性繊維層を通すことによって、残りの不溶性夾雑物
と金属イオンを同時に除去することが望ましい。
【0045】また該フィルターの作製に当たっては、前
述した様な方法によって作製した金属キレート形成性繊
維よりなる不織布、織・編物、紐などをフィルター内に
組み込むことも勿論可能であるが、金属キレート形成性
化合物との反応性官能基を有する基を有し(あるいは導
入された)繊維をフィルター素材として組み込んだフィ
ルターに、金属キレート形成性化合物含有液を循環さ
せ、該フィルター素材に金属キレート形成性官能基を事
後的に導入することによって、キレート捕捉能を与える
ことも可能である。従って、例えばセルロース等をフィ
ルター構成素材とする通常のフィルターを使用し、これ
に金属キレート形成性官能基を導入することによって、
金属イオン除去性能を兼ね備えた本発明のフィルターと
することもできる。
【0046】本発明は以上の様に構成されており、フィ
ルター素材としてキレート形成性繊維を使用することに
より、次の様な利点を享受できる。
【0047】従来の粒状キレート樹脂には、キレート
捕捉に機能する部位として外周面と細孔部があるが、細
孔部は拡散が遅くて実質的に全官能基がキレート捕捉に
寄与し得ないので、キレート樹脂全体としては有効活用
率が極めて低く、且つ捕捉し得る元素の絶対量も不十分
とならざるを得ず、また不溶性夾雑物に対する除去性能
は殆んど期待できないが、本発明のフィルターでは、繊
維表面に導入されたキレート形成性官能基の全てが金属
成分のキレート捕捉に有効に活用されると共に有効比表
面積も大きいので、少量の使用で極めて高いキレート捕
捉能が得られると共に、繊維間隙間を調整することによ
って、被処理液体中の不溶性夾雑物を同時に除去するこ
とができ、一回の処理で高い清浄化効果が得られる。
【0048】キレート形成性官能基がフィルター素材
を構成する繊維表面に露出しているので、吸着速度が高
い。
【0049】粒状キレート樹脂は一般に乾燥すると脆
弱になって微粉化し、実用できなくなるが、本発明で使
用するキレート繊維は、繊維素材にキレート形成性官能
基を導入したものであるから、乾燥しても脆化すること
がなく、再生による繰り返し使用も容易である。
【0050】粒状キレート樹脂では、充填容器の形状
によって使用形態が制限されるが、本発明はキレート形
成性繊維をフィルター素材とするものであるから、不織
布状や織編物状、紐状などとすることにより、使用目的
に応じた任意の形状のフィルターに成形できる。
【0051】粒状キレート樹脂では、粒径によって空
隙率が自動的に決まってくるが、キレート繊維であれ
ば、形態を変えることによって充填密度や繊維間空隙を
任意に変更できるので、被処理液体中に含まれる不溶性
夾雑物の粒径に応じた高い清浄化効果を確保できる。
【0052】本発明のフィルターを使用すれば、キレ
ート形成性繊維で金属成分と不溶性夾雑物を捕捉した
後、例えば塩酸や硫酸等の強酸水溶液で処理することに
より、キレートを形成して捕捉された金属元素を簡単に
離脱させることができ、それにより再生液から金属成分
を有価成分として回収することも可能となる。
【0053】本発明で使用する前記のキレート形成性
繊維は、特に銅、亜鉛、ニッケル、コバルト等の重金属
イオンと選択的にキレートを形成する特性を有している
ので、その他の金属イオン、例えばMg,Ca,Na,
K等の金属、あるいはその他の陰イオン、たとえばフッ
素、塩素、沃素等のハロゲンイオン等が共存する場合で
も、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト等の重金属イオンの
選択的捕捉材としても極めて有効に活用することができ
る。従って、様々の製造工程において、Mg,Ca,N
a,Kなどが含まれる工程液から有害な重金属だけを除
去し、あるいは、例えば飲料水や食品加工用水中に含ま
れることのあるMg,Ca,Na,K等を残して有害な
重金属のみを除去することも可能である。
【0054】かくして本発明のフィルターであれば、構
成素材として使用するキレート形成性繊維独自の金属キ
レート形成能によって金属を効率よく除去できると共
に、不溶性夾雑物を同時に除去することができるので、
例えば次に示す様な被処理液体の清浄化に有効に活用で
きる。
【0055】a.飲料水や食品加工用水の浄化(特に重
金属を含む有害イオン性物質と不溶性夾雑物の同時除
去)。
【0056】b.食用油脂などに含まれることのあるニ
ッケル等の金属イオンと共に不溶性夾雑物の除去。
【0057】c.エンジンオイルやモータオイル等の廃
油中に金属触媒等とし混入することのある銅、ニッケル
等の金属イオンと共に不溶性夾雑物の除去(廃油処
理)。 d.超純水製造時における微量重金属と共に不溶性夾雑
物の除去。
【0058】e.各種有機溶剤や重合性モノマーの製造
工程あるいは保存中に不純物などとして混入することの
ある銅、ニッケル、鉄などの金属イオンと共に不溶性夾
雑物の除去。 f.過酸化水素水精製時における微量重金属と共に不溶
性夾雑物の除去。
【0059】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はもと
より下記実施例によって制限を受けるものではなく、前
後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施
することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の
技術的範囲に含まれる。
【0060】実施例 綿製の紡績糸をステンレス製のコア材に綾巻き状に巻回
した市販のカートリッジフィルター(アドバンテック東
洋社製、商品名「TCW−1−CSS」:公称孔径1μ
m)を、ステンレス製ハウジング(アドバンテック東洋
社製、商品名「1TS」)に装着し、これに、エチレン
ジアミン四酢酸・2無水物177gをN,N’−ジメチ
ルホルムアミド1000mlに80℃で加熱溶解した溶
液を、循環ポンプを用いて15リットル/分の流速で8
0℃×6時間循環させた。次いで反応液を排出した後、
蒸留水3000mlを循環させながら、アンモニア水を
用いてpHを約10に調整してから約1時間循環するこ
とにより、未反応のエチレンジアミン四酢酸を溶解し、
更に蒸留水を用いて洗浄水が中性になるまで循環・排液
を繰り返した。その後、0.1規定の硫酸水溶液300
0mlを1時間循環した後、蒸留水を用いて洗浄水が中
性になるまで循環・排液を繰り返し、金属キレート形成
性フィルターを得た。
【0061】この金属キレート形成性フィルターを、ポ
リプロピレン製ハウジング(アドバンテック東洋社製商
品名「1PP−1−000」)に装着し、Cu,Zn,
Ni,Coを各々約50ppmを含有し、pH5に調製
した希硫酸水溶液10リットルに、不溶性夾雑物として
平均粒径10μmの二酸化珪素微粉末2.21gを分散
させた試験液を、15リットル/分の流速で25℃で3
0分間循環させた。
【0062】その後、試験液中に残存したCu2+,Zn
2+,Ni2+,Co2+の各金属イオン濃度を定量したとこ
ろ、いずれも1ppm以下となっていることが確認され
た。また、該試験液1リットルを孔径0.1μmのメン
ブランフィルターに通し、残存する二酸化珪素を定量す
ることによってその除去率を求めたところ、98%であ
ることが確認された。
【0063】実施例2 上記実施例1において、エチレンジアミン四酢酸・2無
水物に代えてニトリロ三酢酸・無水物177gを使用し
た以外は実施例1と同様にして、金属キレート形成性フ
ィルターを得た。得られた金属キレート形成性フィルタ
ーを用いて実施例1と同様の試験を行なったところ、C
2+,Zn2+,Ni2+,Co2+の各金属イオン濃度はい
ずれも1ppm以下となっており、二酸化珪素の除去率
は98%であることが確認された。
【0064】実施例3 上記実施例1において、綿製の紡績糸をステンレス製の
コア材に綾巻き状に巻回したカートリッジフィルターに
代えて、セルロース繊維ろ紙をプリーツ状に成形したカ
ートリッジフィルター(アドバンテック東洋社製商品名
「TC−1」:公称孔径1μm)を使用した以外は実施
例1と同様にして、金属キレート形成性フィルターを得
た。得られた金属キレート形成性フィルターを用いて実
施例1と同様の試験を行なったところ、Cu2+,Z
2+,Ni2+,Co2+の各金属イオン濃度はいずれも1
ppm以下となっており、二酸化珪素の除去率は97%
であることが確認された。
【0065】実施例4 上記実施例1と同様にして得た金属キレート形成性フィ
ルターを、ステンレス製ハウジング(アドバンテック東
洋社製、商品名「1TS」)に装着し、Niを1300
ppb,Cuを30ppb,Feを460ppb含有す
るパーム硬化油2リットルを60℃に加温して融かし、
更に不溶性夾雑物として平均粒径10μmの二酸化珪素
微粉末0.51gを分散させた試験液を、1リットル/
分の流速で60℃で5分間循環させた。
【0066】その後、パーム油中の各金属残存量を測定
したところ、Niは10ppb以下、CuとFeはいず
れも5ppb以下に低減していた。また、該試験液50
0mlをトリクロルエチレンで希釈した後、孔径0.1
μmのメンブレンフィルターに通し、残存する二酸化珪
素量を定量することによってその除去率を求めたとこ
ろ、94%であることが確認された。
【0067】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、フ
ィルター素材として金属成分に対して高い捕捉能を有し
且つ不溶夾雑物除去性能を兼ね備えた金属キレート捕捉
性繊維を使用することによって、被処理液体中の金属成
分、特に銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、鉄などと不溶
性夾雑物を同時に除去することができ、それらの清浄化
を極めて効率よく行なうことができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルター素材の少なくとも一部とし
    て、繊維分子中に下記一般式[1]で示されるアシル基
    を持った基が導入されたキレート形成性繊維が配置され
    ていることを特徴とするフィルター。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 は低級アルキレン基、nは1
    〜4の整数を表わす)
  2. 【請求項2】 キレート形成性繊維が、繊維を構成する
    分子の反応性官能基に直接、もしくは繊維を構成する分
    子に他の反応性官能基を導入した後、該官能基に下記一
    般式[2]で示されるポリカルボン酸の酸無水物を反応
    させることによって得たものである請求項1に記載のフ
    ィルター。 【化2】 (式中、R1 ,R2 ,R3 は低級アルキレン基、nは1
    〜4の整数を表わす)
  3. 【請求項3】 前記アシル基の下記式によって計算され
    る置換率が10重量%以上である請求項2に記載のフィ
    ルター。 置換率(重量%)=[(反応後の繊維重量−反応前の繊
    維重量)/反応前の繊維重量]×100
  4. 【請求項4】 前記一般式[2]で示されるポリカルボ
    ン酸の酸無水物が、ニトリロ三酢酸無水物、エチレンジ
    アミン四酢酸2無水物、ジエチレントリアミン五酢酸2
    無水物よりなる群から選択される少なくとも1種である
    請求項1〜3のいずれかに記載のフィルター。
  5. 【請求項5】 繊維が天然繊維、再生繊維、合成繊維か
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれ
    かに記載のフィルター。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載されたフ
    ィルターに液体を通し、該液体中の金属イオンと不溶性
    夾雑物を除去することを特徴とする液体の清浄化法。
  7. 【請求項7】 液体が水性液である請求項6に記載の清
    浄化法。
  8. 【請求項8】 液体が油性液である請求項6に記載の清
    浄化法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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