JP2004270679A - 可変圧縮比エンジンの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ECU200は、各種センサからセンサ値を入力し、車が制動状態か、つまりモータ20に回生させるかどうか判定する。モータ20に回生をさせるならば、エンジン100の圧縮比が、通常走行時より低圧縮比となるよう電動アクチュエータ133を駆動する。それにより、エンジン100におけるフリクションロスが低減するので、モータ20の回生効率が向上する。
【選択図】 図1
Description
駆動軸から動力を出力して走行可能な車両であって、
燃焼室の容積を変更することによって圧縮比を変更する圧縮比変更機構を有するエンジンと、
前記駆動軸の回転によって電力を回生することが可能な位置に結合され、更に前記エンジンの回転軸と結合された電動機と、
前記電動機が回生を行なうべき状態にあるか否かを判断する判断部と、
前記判断部が回生を行なうべきと判断した場合には、前記圧縮比変更機構によって、前記エンジンの圧縮比を、回生を行なわないときよりも低い値または実現可能な最低値へと変更する圧縮比制御手段と
を備えることを特徴とする。
前記電動機が回生により得た電力を用いて、前記蓄電手段を充電する充電手段と
を備えていても良い。
A.装置構成:
A1.ハイブリッド車両の概略構成:
A2.可変圧縮比エンジンの構成:
B.エンジン及びモータ制御の概要:
C.エンジン及びモータ制御:
C1.運転モード判定処理:
C2.エンジンの圧縮比設定処理:
C3.モータ制御:
D.効果:
E.変形例:
A1.ハイブリッド車両の概略構成:
図1は実施例としてのハイブリッド車両の概略構成を示す説明図である。このハイブリッド車両は駆動力源として、エンジン100とモータ20を有する。以下では、エンジン100は、いわゆる火花点火式のエンジンであるものとして説明するが、もちろん、ディーゼルエンジンなどの圧縮着火式のエンジンに適用することもできる。エンジン100は、電動アクチュエータ133により、圧縮比を変更可能な可変圧縮比エンジンである。可変圧縮比エンジンについて詳しくは後述する。
図2は、圧縮比可変機構を備えた本実施例のエンジン100の構成を模式的に示した説明図である。図示されているように、エンジン100は、大きくはシリンダヘッド120と、シリンダブロックASSY130と、メインムービングASSY140と、吸気通路150と、排気通路158と、ECU200などから構成されている。
次に、上述した構成を有するエンジン100の動作について説明する。図3は、ECU200がエンジン100の動作を制御する流れを示したフローチャートである。以下、フローチャートに従って説明する。
上述したように、本実施例のエンジン100は、圧縮比を変更することが可能であり、エンジンの運転モードを考慮して適切な圧縮比に設定することによって、燃料消費効率を大きく改善することが可能となっている。以下では、先ず、運転モードを判定する処理(図3のステップS102)について説明した後、運転モードを考慮して圧縮比を設定する処理(図3のステップS104)について説明する。
図6は、エンジン100とモータ20の運転モードを判定する処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、前述したエンジン及びモータ制御ルーチンの中でECU200によって実行される。尚、以下に説明する運転モード判定処理は、後述するように、エンジン及びモータ制御ルーチン中で検出したアクセル開度も利用する。以下、フローチャートに従って説明する。
以上のようにして、運転モードを判定したら、判定結果を考慮しながら圧縮比を設定する。図8は、本実施例のエンジン100が圧縮比を設定する処理の流れを示したフローチャートである。この処理は、図3におけるステップS104に相当し、エンジン及びモータ制御ルーチンが一回、回る度にECU200によって実行される。以下、図8に従って説明する。
先に説明したエンジン100の燃料噴射制御(ステップS106)、点火制御(ステップS108)を行なった後、モータ20の制御を行なう(ステップS109)。
以上に説明したように、本実施例のエンジン100では、運転モードを考慮して圧縮比を設定している。つまり、ハイブリッド車両が制動状態となり、モータ20に回生を行なわせる場合には、エンジン100の圧縮比を通常走行状態の時より低圧縮比にすることで、フリクションロスを防ぎ、回生効率を向上することが可能である。また、バルブタイミングの制御を行なうことにより、エミッションの悪化を防ぐことなども可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、更に様々な形態で実施しうることは勿論である。例えば、以上の説明では、エンジン100の圧縮比は連続的に変更可能として説明したが、もちろん、圧縮比を何段階かに切り換え可能としても構わない。こうすれば、制御内容を簡素なものとすることが可能となる。
20...モータ
22...フライホイール
25...ロータ
26...ステータ
30...クラッチ
31...出力軸
32...入力軸
40...トランスミッション
50...ディファレンシャルギヤ
51...駆動軸
52...駆動輪
100...エンジン
120...シリンダヘッド
121...吸気バルブ
122...排気バルブ
123...吸気ポート
124...排気ポート
130...シリンダブロックASSY
131...アッパーブロック
132...ロアブロック
133...電動アクチュエータ
134...シリンダ
140...メインムービングASSY
141...ピストン
142...コネクティングロッド
143...クランクシャフト
150...吸気通路
152...スロットルバルブ
153...電動アクチュエータ
155...燃料噴射弁
156...吸気圧センサ
158...排気通路
170...クランク角センサ
200...ECU(エンジン制御用ユニット)
201...アクセル開度センサ
204...車速度センサ
205...シフトポジション信号
210...バッテリ
211...残容量センサ
220...インバータ
Ne...エンジン回転速度
Θ...アクセル開度
NE...エンジン回転数
Claims (7)
- 駆動軸から動力を出力して走行可能な車両であって、
燃焼室の容積を変更することによって圧縮比を変更する圧縮比変更機構を有するエンジンと、
前記駆動軸の回転によって電力を回生することが可能な位置に結合され、更に前記エンジンの回転軸と結合された電動機と、
前記電動機が回生を行なうべき状態にあるか否かを判断する判断部と、
前記判断部が回生を行なうべきと判断した場合には、前記圧縮比変更機構によって、前記エンジンの圧縮比を、回生を行なわないときよりも低い値または実現可能な最低値へと変更する圧縮比制御手段と
を備えた車両。 - 請求項1記載の車両であって、
前記圧縮比変更機構は、前記電動機が回生により得た電力を用いて、前記圧縮比を変更する車両。 - 請求項1記載の車両であって、
前記判断部は、前記エンジンの運転状態がエンジンブレーキの状態であるとき、前記電動機が回生を行なうべきと判断する車両。 - 請求項1記載の車両であって、
前記エンジンの回転軸と前記電動機が切り離し不能に結合された車両。 - 請求項1記載の車両であって、
前記エンジンは、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方について、開弁特性を変更可能な可変動弁系を備えている車両。 - 請求項1記載の車両であって、
充放電可能な蓄電手段と、
前記電動機が回生により得た電力を用いて、前記蓄電手段を充電する充電手段と
を備えた車両。 - 駆動軸から動力を出力して走行可能な車両の制御方法であって、
前記車両は、
燃焼室の容積を変更することによって圧縮比を変更する圧縮比変更機構を有するエンジンと、
前記駆動軸の回転によって電力を回生することが可能な位置に結合され、更に前記エンジンの回転軸と結合された電動機と、
を備え、
前記電動機が回生を行なうべき状態にあるか否かを判断する判断工程と、
前記判断部が回生を行なうべきと判断した場合には、前記圧縮比変更機構によって、前記エンジンの圧縮比を、回生を行なわないときよりも低い値または実現可能な最低値へと変更する圧縮比制御工程と
を備える制御方法。
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