JP2021054200A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に搭載された内燃機関の経年変化や個体差による影響を吸収し、モータリング中に発生する吸気負圧の大きさを精度よく制御する。【解決手段】発電機に発電のための駆動力を供給できる、または駆動輪に走行のための駆動力を供給できる内燃機関と、前記内燃機関に当該内燃機関を回転させるための駆動力を供給できる電動機とを具備する車両を制御するものであって、前記電動機により前記内燃機関を回転させるモータリング中に、内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの下流に発生する吸気負圧の大きさを検出するとともに、その吸気負圧を目標値に追従させるべくスロットルバルブの開度を操作するフィードバック制御を実施し、吸気負圧が目標値に収束したときのスロットルバルブの開度を学習値として記憶する車両の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関及び電動機を搭載した車両を制御する制御装置に関する。
近時、内燃機関及び電動機の二種の動力源を備えるハイブリッド車両が一定の普及を見ている。シリーズ方式のハイブリッド車両(例えば、下記特許文献を参照)は、内燃機関により発電用モータジェネレータを駆動して発電を行い、発電した電力を蓄電装置、即ちリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等のバッテリ及び/またはキャパシタに蓄えるとともに、走行用モータジェネレータに供給する。そして、走行用モータジェネレータによって車両の駆動輪を回転させて走行する。
発電用モータジェネレータのみならず、走行用モータジェネレータもまた、回生制動により発電を行い、発電した電力を蓄電装置に蓄えることができる。蓄電装置の容量一杯まで既に電荷が蓄えられている場合には、回生制動により得られる電力を敢えて発電用モータジェネレータに供給し、これを電動機として作動させて内燃機関を回転駆動するモータリングを行うことで、余剰の電力を消費する。
ハイブリッド車両では、内燃機関が燃料を燃焼させて回転駆動力を発生させるファイアリングを行わなくとも、走行用モータジェネレータが出力する回転駆動力により車両を走行させることが可能である。故に、車両の運用中であっても、内燃機関の回転を停止している状態が継続することがある。
蓄電装置に蓄えている電荷の量が減少したときや、走行用モータジェネレータに対する要求出力が大きいときには、内燃機関を始動し気筒に燃料を供給してこれを燃焼させ、内燃機関の出力する回転駆動力を以て発電用モータジェネレータを駆動し、発電を実施して蓄電装置を充電、または走行用モータジェネレータに供給する電力を増強する。
シリーズ方式のハイブリッド車両にあって、発電用モータジェネレータは、停止した内燃機関を始動する準備として内燃機関をモータリング(または、クランキング)する役割を兼ねる。モータリング時には、蓄電装置から必要な電力の供給を受ける。
特開2019−131035号公報
内燃機関が回転していると、内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの下流には吸気負圧が発生する。吸気負圧の大きさは、そのときのスロットルバルブの開度に依存する。
しかしながら、吸気負圧とスロットルバルブの開度との関係は、恒常的に一定ではない。経年変化として、スロットルバルブの弁体やスロットルボディの内壁にはデポジットが付着、堆積してゆく。そのデポジットが吸気通路の実質的な開口断面積を狭めることにより、同等のスロットルバルブ開度に対する吸気流量は徐々に減少し、スロットルバルブ下流の吸気負圧は徐々に増大してゆく。
モータジェネレータにより内燃機関を回転駆動するモータリング中、スロットルバルブ下流の吸気負圧が大きくなりすぎると、気筒内で蒸発した潤滑油(エンジンオイル)が吸気通路側に吸い出される量が増加する。潤滑油消費量(LOC)を適正に抑制するためには、モータリング中の吸気負圧をある上限以下に制御することが要求される。
他方、従来より、車両の制動時に必要となる操作力、即ちブレーキペダルの踏力を軽減する目的で、吸気負圧を利用して踏力を倍力する真空倍力式(バキューム式)のブレーキブースタが広く採用されている。
ブレーキブースタに蓄えた負圧は、車両の運転者がブレーキペダルを踏み車両を制動することで消費される。既に述べた通り、ハイブリッド車両は、内燃機関の回転を停止したままで走行することが可能である。内燃機関の回転が停止している間は、吸気負圧をブレーキブースタに供給することができない。故に、現在ブレーキブースタに蓄えている負圧の大きさをセンシングし、その負圧が閾値まで減少したときには、内燃機関をモータリングして吸気負圧を発生させて、吸気負圧をブレーキブースタに供給する必要がある。
そして、ブレーキブースタに蓄えている負圧の回復を目的として内燃機関をモータリングする際には、吸気負圧をある下限以上に制御することが要求される。
本発明は、内燃機関の経年変化や個体差による影響を吸収し、モータリング中に発生する吸気負圧の大きさを精度よく制御することを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、発電機に発電のための駆動力を供給できる、または駆動輪に走行のための駆動力を供給できる内燃機関と、前記内燃機関に当該内燃機関を回転させるための駆動力を供給できる電動機とを具備する車両を制御するものであって、前記電動機により前記内燃機関を回転させるモータリング中に、内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの下流に発生する吸気負圧の大きさを検出するとともに、その吸気負圧を目標値に追従させるべくスロットルバルブの開度を操作するフィードバック制御を実施し、吸気負圧が目標値に収束したときのスロットルバルブの開度を学習値として記憶する車両の制御装置を構成した。
本発明に係る制御装置は、特に、前記内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの下流で発生する吸気負圧を蓄えその負圧を利用してブレーキ踏力を倍力するブレーキブースタを具備する車両を制御するものであり、前記フィードバック制御における目標値を、前記ブレーキブースタに負圧を供給するために必要な最小値、または前記内燃機関の潤滑油の消費を抑制するための限度となる最大値に設定する。
本発明によれば、内燃機関の経年変化や個体差による影響を吸収して、モータリング中に発生する吸気負圧の大きさを精度よく制御することができる。
本発明の一実施形態におけるシリーズ方式のハイブリッド車両及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関の概要を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の制御装置が制御する、吸気負圧の目標値とスロットルバルブの開度の学習値との関係を模式的に示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態におけるハイブリッド車両の主要システムの概略構成を示している。このハイブリッド車両は、内燃機関1と、内燃機関1により駆動されて発電を行う発電用モータジェネレータ2と、発電用モータジェネレータ2が発電した電力を蓄える蓄電装置3と、発電用モータジェネレータ2及び/または蓄電装置3から電力の供給を受けて車両の駆動輪62を駆動する走行用モータジェネレータ4とを備えている。
本実施形態のハイブリッド車両は、内燃機関1を発電にのみ使用するシリーズハイブリッド方式の電気自動車であり、車両の駆動輪62には専ら走行用モータジェネレータ4から走行のための駆動力を供給する。内燃機関1と駆動輪62との間は機械的に切り離されており、元来両者の間で回転駆動力の伝達がなされない。つまり、内燃機関1は、走行用モータジェネレータ4及び駆動輪62から完全に独立して回転し、また完全に独立して停止することが可能である。従って、イグニッションスイッチ(パワースイッチ、またはイグニッションキー)がONに操作されている車両の運用中、運転者がアクセルペダルを踏むことで車両が走行可能な状態にあっても、蓄電装置3が充分な電荷を蓄え、かつブレーキブースタ15が充分な負圧を蓄えている状況下では、燃料の燃焼を伴う内燃機関1の運転を実施しないことがある。
内燃機関1の回転軸であるクランクシャフトは、発電用モータジェネレータ2の回転軸と歯車機構を介して機械的に接続している。そして、内燃機関1が出力する回転駆動力を発電用モータジェネレータ2に入力することで、発電用モータジェネレータ2が発電する。発電した電力は、蓄電装置3に充電し、及び/または、走行用モータジェネレータ4に供給する。また、発電用モータジェネレータ2は、自らが回転駆動力を発生させて内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動するモータリング用の電動機としても機能する。例えば、発電用モータジェネレータ2は、停止している内燃機関1を始動する準備としてのモータリング(クランキング)を実行する。
走行用モータジェネレータ4は、車両の走行のための駆動力を発生させ、その駆動力を減速機61を介して駆動輪62に入力する。また、走行用モータジェネレータ4は、駆動輪62に連れ回されて回転することで発電し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。この回生制動により発電した電力は、蓄電装置3に充電する。
尤も、既に蓄電装置3の容量一杯まで電荷が蓄えられており、それ以上の充電が困難であるならば、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を敢えて発電用モータジェネレータ2に供給し、発電用モータジェネレータ2を電動機として稼働させて内燃機関1を回転駆動する。これにより、車両の制動性能を維持しながら、余剰の電力を消尽する。また、このとき、内燃機関1の回転が保たれることから、内燃機関1の気筒への燃料供給を一時的に停止する燃料カットを実行することができる。
発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2が発電する交流電力を直流電力に変換する。そして、その直流電力を蓄電装置3または駆動機インバータ41に入力する。並びに、発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させる際に、蓄電装置3及び/または駆動機インバータ41から供給される直流電力を交流電力に変換した上で発電用モータジェネレータ2に入力する。
駆動機インバータ41は、蓄電装置3及び/または発電機インバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換した上で走行用モータジェネレータ4に入力する。並びに、駆動機インバータ41は、車両の回生制動を行うときに走行用モータジェネレータ4が発電する交流電力を直流電力に変換した上で蓄電装置3または発電機インバータ21に入力する。発電機インバータ21及び駆動機インバータ41は、PCU(Power Control Unit)の一部をなす。
蓄電装置3は、バッテリ及び/またはキャパシタ等である。バッテリは、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の、エネルギ密度の大きい高電圧の二次電池である。蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々が発電する電力を充電して蓄える。並びに、蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々を電動機として作動させるための電力を放電し、それらモータジェネレータ2、4に必要な電力を供給する。
図2に、本実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関1の概要を示している。内燃機関1は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒11(例えば、三気筒。図1には、そのうち一つを図示)を包有している。各気筒11の吸気ポート近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ111を設けている。また、各気筒11の燃焼室の天井部に、点火プラグ112を取り付けてある。点火プラグ112は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路13は、外部から空気を取り入れて各気筒11の吸気ポートへと導く。吸気通路13上には、エアクリーナ131、電子スロットルバルブ132、サージタンク133、吸気マニホルド134を、上流からこの順序に配置している。エアクリーナ131は、吸気通路13における最上流の位置、即ち空気を取り入れる吸気口に所在する。吸気口は、冷たい空気を取り入れて内燃機関の充填効率を上げるために、車両の前方に開口している。電子スロットルバルブ132の弁体は、サーボモータまたはステッピングモータ等により駆動する。
排気を排出するための排気通路14は、気筒11内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒11の排気ポートから外部へと導く。この排気通路14上には、排気マニホルド142及び排気浄化用の三元触媒141を配置している。
外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置12は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものである。EGR装置12は、排気通路14における触媒141の上流側と吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流側とを連通する外部EGR通路121と、EGR通路121上に設けたEGRクーラ122と、EGR通路121を開閉し当該EGR通路121を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ123とを要素とする。EGR通路121の入口は、排気通路14における排気マニホルド142またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路121の出口は、吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク133に接続している。
内燃機関1には、各気筒1の少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを可変制御できる吸気VVT(Variable Valve Timing)機構17が付帯している。吸気バルブタイミングを調節するためのVVT機構17は、例えば、各気筒1の吸気バルブを駆動する吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧(潤滑油圧)によって変化させるベーン式のものや、電動機によって変化させる電動式のもの(モータドライブVVT)である。周知の通り、内燃機関1の吸気カムシャフト及び排気カムシャフトは、クランクシャフトから回転駆動力の供給を受け、クランクシャフトに従動して回転する。クランクシャフトとカムシャフトとの間には、回転駆動力を伝達するための巻掛伝動装置が介在している。巻掛伝動装置は、クランクシャフト側に設けたクランクスプロケット(または、プーリ)と、カムシャフト側に設けたカムスプロケット(または、プーリ)と、これらスプロケット若しくはプーリに巻き掛けるタイミングチェーン(または、ベルト)とを要素とする。VVT機構17は、カムシャフトをカムスプロケットに対し相対的に回動させることを通じて、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させ、以て吸気バルブの開閉タイミングを変更する。
吸気VVT機構17に加えて、各気筒1の排気バルブの開閉タイミングを可変制御できる排気VVT機構が付帯していることもある。排気バルブタイミングを調節するためのVVT機構もまた、例えば、各気筒1の排気バルブを駆動する排気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧や電動機によって変化させるものである。このVVT機構は存在しないことがあり、その場合、排気バルブタイミングは不変である。
また、内燃機関1には、車両の制動時に必要となる操作力、即ちブレーキペダルの踏力を軽減するためのブレーキブースタ15を付設している。ブレーキブースタ15は、吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流側の部位(または、サージタンク133)から吸気負圧を導き入れ、その負圧を用いてブレーキペダルの踏力を倍力する、この分野では広く知られている真空倍力式(バキューム式)のものである。ブレーキブースタ15は、負圧を蓄える定圧室(負圧室)と、大気圧が加わる変圧室(大気圧室)とを有し、定圧室が負圧管路151を介して吸気通路13に接続している。負圧管路151は、スロットルバルブ132の下流側の吸気負圧を定圧室へと導く。負圧管路151上には、負圧を定圧室内に留め、定圧室に正圧が加わることを防止するためのチェックバルブ152を設けてある。
運転者によりブレーキペダルが操作されていないとき、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室が大気圧から隔絶される。ブレーキペダルが操作されると、定圧室と変圧室との間が遮断され、かつ変圧室に大気が導入される。結果、定圧室と変圧室との圧力差が、ブレーキペダルの踏力を倍力する制御圧力となる。ブレーキブースタ15により増幅されたブレーキ踏力は、マスタシリンダ16において液圧力に変換される。マスタシリンダ16が出力するマスタシリンダ圧、即ちマスタシリンダ16が吐出するブレーキ液の圧力は、液圧回路を介してブレーキキャリパやホイールシリンダ等といったブレーキ装置に伝達され、当該ブレーキ装置による車両の制動に用いられる。
内燃機関1、発電用モータジェネレータ2、蓄電装置3、インバータ21、41及び走行用モータジェネレータ4の制御を司る制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECU、即ち内燃機関1を制御するEFI(Electronic Fuel Injection)ECU01、発電用モータジェネレータ2及び発電機インバータ21を制御する発電機ECU02、蓄電装置3を制御するBMS(Battery Management System)ECU03、走行用モータジェネレータ4及び駆動機インバータ41を制御する駆動機ECU04等、並びに、それらの制御を統括する上位のコントローラであるHV(Hybrid Vehicle)ECUが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。
ECU0に対しては、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者によるアクセルペダルの踏込量をアクセル開度(いわば、運転者が車両に対して要求している駆動力)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、運転者がブレーキペダルを踏んでいることを検出するスイッチ、運転者によるブレーキペダルの踏込量を検出するセンサまたはマスタシリンダ16から吐出されるブレーキ液の圧力であるマスタシリンダ圧を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路13(特に、サージタンク133または吸気マニホルド134)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフト及び/または排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、蓄電装置3に蓄えている電荷量(または、SOC(State Of Charge))を検出するセンサ(特に、バッテリ電流及び/またはバッテリ電圧センサ)から出力されるバッテリ信号h、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号o、ブレーキブースタ15の定圧室に蓄えている負圧を検出する負圧センサから出力される負圧信号p等が入力される。
そして、ECU0は、各種センサを介してセンシングしている、運転者が操作するアクセル開度や、シフトポジション即ちシフトレバー(セレクタレバー)の位置、運転者が操作するスイッチのON/OFF、現在の車両の車速、路面の勾配、蓄電装置3が蓄えている電荷の量、ブレーキブースタ15が蓄えている負圧の大きさ、発電用モータジェネレータ2の発電電力等に応じて、走行用モータジェネレータ4が出力する回転駆動力、内燃機関1が出力する回転駆動力、及び発電用モータジェネレータ2が発電する電力の大きさを増減制御する。
原則として、蓄電装置3が現在充分な電荷を蓄えており、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が小さいならば、内燃機関1への燃料の供給を遮断して内燃機関1を運転しない。翻って、蓄電装置3が蓄えている電荷の量が減少し、または走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいならば、内燃機関1を始動し気筒に燃料を供給してこれを燃焼させるファイアリングを実行し、内燃機関1の出力する回転駆動力を以て発電機モータジェネレータ2を駆動し、発電を実施して蓄電装置3を充電、または走行用モータジェネレータ4に供給する電力を増強する。
内燃機関1の気筒に燃料を供給して内燃機関1を運転しておらず、走行用モータジェネレータ4により駆動輪62を駆動して車両を走行させている最中に、内燃機関1を始動して発電用モータジェネレータ2による発電を実行しようとするためには、まず、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させ、これにより内燃機関1の始動のためのモータリングを行う。そして、内燃機関1のクランクシャフトが所定回数以上または所定角度以上回転し、内燃機関1の各気筒の現在の行程またはピストンの位置を知得する気筒判別が完了した後、内燃機関1の各気筒の行程に合わせて適切なタイミングで燃料を噴射し、かつ適切なタイミングで燃料を着火燃焼させるファイアリングを開始する。内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及び回転速度即ちエンジン回転数は、発電用モータジェネレータ2に付帯するレゾルバを介して(発電機ECU02において)検出することができ、内燃機関1に付帯するクランク角センサを介して(EFI ECU01において)検出することもできる。
内燃機関1が自立的に回転し発電のために必要な回転駆動力を出力可能な状態となった、換言すれば発電用モータジェネレータ2の出力を低減させてもなおエンジン回転数が上昇傾向を維持できるようになったならば、電動機として作動させている発電用モータジェネレータ2の出力を0まで低減させてモータリングを終了し、今度は内燃機関1により発電用モータジェネレータ2を回転駆動する。さらに、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させ、その発電電力を0から増大させる。
しかして、エンジン回転数を段階的に引き上げられる目標回転数に追従させるように、内燃機関1の気筒1に供給する吸気量及び燃料噴射量、並びに発電用モータジェネレータ2の発電電力を増減調整するフィードバック制御を実施する。最終的な目標回転数は、内燃機関1を最適または最適に近い効率で運転でき燃料消費率にとって最も有利な回転数、あるいは、内燃機関1が最大トルク若しくは最大出力またはこれに近いトルク若しくは出力を達成できるような回転数に設定する。
なお、ECU0の一部をなすEFI ECU01は、内燃機関1の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、o、pを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒11に吸入される空気量を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を実現するために必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)、吸気バルブの開閉タイミング等といった内燃機関1の運転パラメータを決定する。このEFI ECU01は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、mを、出力インタフェースを介して点火プラグ112のイグナイタ、インジェクタ111、スロットルバルブ132、EGRバルブ123、VVT機構17等に対して出力する。
ブレーキブースタ15の定圧室に蓄えた負圧は、車両の運転者がブレーキペダルを踏み車両を制動することで消費される。ハイブリッド車両は、内燃機関1の回転を停止したままで走行することが可能である。内燃機関1の回転が停止している間は、吸気負圧をブレーキブースタ15に供給することができない。それ故、現在ブレーキブースタ15の定圧室に蓄えている負圧が閾値まで減少したときには、走行用モータジェネレータ4に対する現在の要求出力の大小にかかわらず、発電用モータジェネレータ2により内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動するモータリングを行う。内燃機関1のクランクシャフトを回転させ、各気筒1のピストン及び吸排気バルブを運動させれば、吸気通路13において吸気の流通が起こり、吸気絞り弁であるスロットルバルブ132の下流に吸気負圧が発生して、その負圧をブレーキブースタ15の定圧室に補充することができる。但し、内燃機関1のモータリングに代えて、内燃機関1を始動し気筒11に燃料を供給してクランクシャフトを自立的に回転させるファイアリングを実行することを妨げない。
ブレーキブースタ15に負圧を補充するためには、内燃機関1のモータリング中のスロットルバルブ132の開度を絞り、スロットルバルブ132の下流に発生する吸気負圧をある下限以上に高めることが必須である。その一方で、吸気負圧が大きすぎると、気筒11内で蒸発した潤滑油が吸気通路13側に吸い出される量が増加する。潤滑油消費量(LOC)を適正に抑制するためには、モータリング中の吸気負圧をある上限以下に制御することも要求される。
吸気負圧の大きさはスロットルバルブ132の開度に依存するが、吸気負圧とスロットルバルブ132の開度との関係は恒常的に一定ではない。内燃機関1の経年変化として、スロットルバルブ132の弁体やスロットルボディの内壁にはデポジットが少しずつ付着し、堆積してゆく。そのデポジットが吸気通路13の実質的な開口断面積を狭めてゆくことにより、同一のスロットルバルブ132開度に対する吸気流量は徐々に減少し、スロットルバルブ132下流の吸気負圧は徐々に増大してゆく。
内燃機関1の経年変化や個体差による影響を吸収し、モータリング中に発生する吸気負圧の大きさを精度よく制御するため、本実施形態のECU0は、スロットルバルブ132の開度と吸気負圧との関係を適時学習し、その後の制御に反映させる。
図3に示すように、本実施形態のECU0は、内燃機関1のモータリングを実行する機会において(ステップS1)、スロットルバルブ132の開度を学習する必要性を認めるときに(ステップS2)、吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流に発生する吸気負圧に第一の目標値を設定し(ステップS3)、吸気負圧の実測値を当該目標値に追従させるようにスロットルバルブ132の開度を操作するフィードバック制御を実施する(ステップS4)。吸気負圧の実測値は、大気圧センサにより検出する大気圧と、吸気圧センサにより検出するサージタンク133内または吸気マニホルド134内の吸気圧との差分である。
ステップS1のモータリングは、典型的には、負圧センサにより検出するブレーキブースタ15の定圧室内の負圧の大きさが閾値以下に低下したことを条件として実行する。
ステップS3にいう第一の目標値は、例えば、ブレーキブースタ15に蓄えている負圧を回復するために最低限必要な吸気負圧の下限値P1とする。
ステップS4のフィードバック制御では、内燃機関1の回転数及び吸気バルブの開閉タイミング等の、吸気負圧の大きさに影響を与え得るパラメータをある一定値(特に、ブレーキブースタ15に負圧を供給することを目的としたモータリングを実行するときの値)に固定した上、当該目標値に対応するスロットルバルブ132の開度の基本値、または過去に学習した開度の学習値にスロットルバルブ132を操作して、しかる後吸気負圧の実測値と当該目標値との偏差を縮小する方向にスロットルバルブ132の開度を拡縮調整する。スロットルバルブ132の開度の基本値は、予めECU0の不揮発性メモリに記憶保持している、車両の出荷時から不変の値であり、吸気負圧の目標値が高いほど小さくなる。
そして、吸気負圧の実測値と第一の目標値との偏差(の絶対値)が一定以下に縮小した状態が一定時間以上継続した時点で、そのときのスロットルバルブ132の開度と第一の目標値に対応するスロットルバルブ132の開度の基本値との差分である開度補正量を、第一の目標値に対応する学習値としてECU0の不揮発性メモリに記憶する(ステップS5)。
ステップS5にて学習した開度補正量が所定の判定値以上に増大している場合には(ステップS6)、さらに、吸気負圧について第一の目標値とは異なる第二の目標値を設定し(ステップS7)、吸気圧センサを介して実測している吸気負圧を当該目標値に追従させるようにスロットルバルブ132の開度を操作するフィードバック制御を実施する(ステップS8)。
ステップS4と同様、ステップS8のフィードバック制御でも、内燃機関1の回転数及び吸気バルブの開閉タイミング等のパラメータをある一定値に固定した上、当該目標値に対応するスロットルバルブ132の開度の基本値、または過去に学習した開度の学習値にスロットルバルブ132を操作して、しかる後吸気負圧の実測値と当該目標値との偏差を縮小する方向にスロットルバルブ132の開度を拡縮調整する。
しかして、吸気負圧の実測値と第二の目標値との偏差が一定以下に縮小した状態が一定時間以上継続した時点で、そのときのスロットルバルブ132の開度と第二の目標値に対応するスロットルバルブ132の開度の基本値との差分である開度補正量を、第二の目標値に対応する学習値としてECU0の不揮発性メモリに記憶する(ステップS9)。
図4に、内燃機関1の経年変化を受けて変動する、スロットルバルブ132の開度補正量と吸気負圧との関係を模式的に示している。図4中、破線はスロットルバルブ132に堆積しているデポジットの量が少ない、経年変化が進行していないときの開度補正量を表す。実線は、スロットルバルブ132に多くの量のデポジットが堆積した、経年変化が進行したときの開度補正量を表す。スロットルバルブ132にデポジットが堆積していない車両の出荷時における開度補正量は、内燃機関1の個体差を無視すれば、吸気負圧の目標値によらず0である。その上で、スロットルバルブ132の開度補正量は、スロットルバルブ132にデポジットが堆積してゆくほど大きくなる。つまり、経年変化が進行するほど、吸気負圧を目標値に制御するべくスロットルバルブ132を大きく開かなければならないということである。
しかも、経年変化が進行した後の開度補正量は、吸気負圧の目標値、換言すればスロットルバルブ132の開度の基本値に応じた変化が大きくなり、吸気負圧の目標値が高いほど増大する傾向を有する。ステップS6の条件が成立し、ステップS7ないしS9の追加的な学習を実行するのは、内燃機関1の経年変化が進行したことで、吸気負圧の下限値P1に対応する学習値だけでなく、より高い吸気負圧に対応した学習値も制御の精度を高く保つために必要となることによる。
吸気負圧の第一の目標値が、ブレーキブースタ15に蓄えている負圧を回復するために最低限必要な吸気負圧の下限値P1であるのに対して、第二の目標値は、例えば、内燃機関1の潤滑油の消費量を適正範囲内に抑制するために要求される吸気負圧の上限値P2に設定する。あるいは、第二の目標値を、吸気負圧の下限値P1と上限値P2との中間の値に設定してもよい。
加えて、ステップS7ないしS9の学習において、複数の吸気負圧の目標値を設定し、それら各目標値についてそれぞれフィードバック制御を実施し、かつ吸気負圧の実測値が当該目標値に収束したときの開度補正量を、各目標値に対応する学習値としてECU0の不揮発性メモリに記憶してもよい。要するに、三つ以上の複数の吸気負圧の目標値について、当該目標値を具現し得るスロットルバルブ132の開度の学習値を学習することがある。
ECU0のメモリに記憶保持した学習値は、以後、発電用モータジェネレータ2により内燃機関1をモータリングする際のスロットルバルブ132の開度の制御に用いることができ、そのモータリング中に発生する吸気負圧の大きさを下限値P1と上限値P2との間の任意の値に精度よく制御することが可能になる。内燃機関1のモータリングは、ブレーキブースタ15に蓄えている負圧が減少したときだけでなく、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を発電用モータジェネレータ2において消費したい(走行用モータジェネレータ4が回生制動を実行しているが、蓄電装置3には既に十分な電荷が蓄えられておりこれ以上充電することが難しい)ときや、後の加速要求に備えて予め内燃機関1を回転させておく(既に車速がある程度以上高い状況下で、運転者がアクセルペダルをさらに踏み込んだことに呼応して速やかに内燃機関1を始動し発電用モータジェネレータ2による発電を開始して走行用モータジェネレータ4に必要十分な電力を供給できるようにする)とき等に実行することがある。
また、ECU0のメモリに記憶保持した学習値は、以後、内燃機関1を始動しファイアリングした上でアイドル運転またはアイドル運転に近い低負荷率の運転状態とするときにも用いることができる。ハイブリッド車両では、内燃機関1をアイドル運転することは少ないが、走行用モータジェネレータ4に対する要求出力が大きい(蓄電装置3が出力可能な電力を全て走行用モータジェネレータ4に振り向けたい)、現在蓄電装置3に蓄えている電荷量が少ない(モータリングに電力を消費したくない、またいずれ発電を開始することが予測される)とき、内燃機関1の排気浄化用の触媒141の温度を高める(触媒141の温度が降下すると排気に含まれる有害物質の浄化能率が低下する)とき等に実行することがある。
本実施形態では、発電機2に発電のための駆動力を供給できる内燃機関1と、前記内燃機関1に当該内燃機関1を回転させるための駆動力を供給できる電動機2とを具備する車両を制御するものであって、前記電動機2により前記内燃機関1を回転させるモータリング中に、内燃機関1の吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流に発生する吸気負圧の大きさを検出するとともに、その吸気負圧を目標値に追従させるべくスロットルバルブ132の開度を操作するフィードバック制御を実施し、吸気負圧が目標値に収束したときのスロットルバルブ132の開度を学習値として記憶する車両の制御装置0を構成した。
前記フィードバック制御における目標値は、前記ブレーキブースタ15に負圧を供給するために必要な最小値P1、または前記内燃機関1の潤滑油の消費を抑制するための限度となる最大値P2に設定する。
本実施形態によれば、内燃機関1の経年変化や個体差による影響を吸収し、内燃機関1のモータリング中に発生する吸気負圧の大きさを精度よく制御することができるようになる。吸気負圧の制御の精度が向上することで、ブレーキブースタ15に負圧を供給することを目的とするモータリングの実行時に、吸気負圧の目標値をその上限値P2または上限値P2に近い値に設定しても、気筒1から潤滑油が持ち去られて潤滑油の消費量が増加する問題を引き起こさない。
そして、モータリング中の吸気負圧の目標値を上限値P2またはこれに近い値に設定すれば、速やかにブレーキブースタ15に充分な負圧を蓄えることができ、モータリングの期間を短縮して電力消費を低減することが可能となる。及び/または、吸気負圧の目標値を高める分、モータリング中の内燃機関1及び発電用モータジェネレータ2の回転数を低く抑え、これらが発生させる騒音を低減して、車両のNVH(Noise,Vibration and Harshness)性能の向上を図ることもできる。
スロットルバルブ132の下流の吸気負圧を目標値に追従させるフィードバック制御は、そのときの内燃機関1の温度、即ちフリクションロスの影響を殆ど受けない。そのため、内燃機関1が既に暖機されているか否かを問わず、当該フィードバック制御及びスロットルバルブ132の開度の学習を実施することが可能である。内燃機関1が低温であるときに学習した学習値も、十分に高い精度が保証される。
非ハイブリッド車両では、内燃機関をアイドル運転しているときにスロットルバルブの開度の学習を実施することができるが、ハイブリッド車両では、内燃機関1をアイドル運転することがそもそも少ない。本実施形態では、ブレーキブースタ15に負圧を供給するためのモータリングを実行する機会を利用して、スロットルバルブ132の開度の学習を実施するようにしており、学習の頻度を必要十分に高めることができる。
また、内燃機関1のアイドル運転中は、混合気の燃焼及びアイドル回転数の安定性を保ち、かつアイドル回転数を不必要に上昇させないために、スロットルバルブ132の開度の大きさが制約される。これに対し、本実施形態では、燃料噴射及び点火燃焼を伴わない内燃機関1のモータリング中にスロットルバルブ132の開度の学習を行うことから、吸気負圧の目標値、ひいてはスロットルバルブ132の開度を自由に設定することが許される。例えば、内燃機関1のモータリング中のフィードバック制御における吸気負圧の第一の目標値P1または第二の目標値P2は、燃料噴射及び点火燃焼を伴う内燃機関1のアイドル運転中の吸気負圧よりも大きい(モータリング中のフィードバック制御におけるスロットルバルブ132の開度が、アイドル運転中のスロットルバルブ132の開度よりも縮小する)ことがある。
また、スロットルバルブ132の開度の学習のみを目的として内燃機関1をアイドル運転することは、車両の走行に寄与しない無駄な燃料消費を招くことになる。内燃機関1のモータリング中に学習を遂行することで、余分な燃料消費を避けることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態における車両はシリーズ方式のハイブリッド車両であり、内燃機関1が出力する駆動力を発電機2ではなく車両の駆動輪62に入力することは考えられていなかった。
だが、他の方式のハイブリッド車両、内燃機関が出力する駆動力を車両の走行のために駆動輪に供給する態様のハイブリッド車両に、本発明を適用することも可能である。このときには、内燃機関と駆動輪との間に、両者の間で駆動力を伝達可能な状態と、両者の間で駆動力を伝達せず内燃機関が駆動輪から独立して回転/停止可能な状態とを切換可能な動力伝達機構(断接切換可能なクラッチや、遊星歯車を利用した伝達機構等)を介設しておく。そして、アクセル開度等に対応した要求出力に応じて、内燃機関を運転するか停止するかを判断し、内燃機関を運転する場合には動力伝達機構を後者の状態として内燃機関をモータリングしたり、気筒に燃料を供給して内燃機関をファイアリングし、かつ動力伝達機構を前者の状態として内燃機関が出力する駆動力を駆動輪に供給したりできるようにする。内燃機関の運転を停止する場合には、動力伝達機構を後者の状態とすることは言うまでもない。
その他、各部の具体的な構成や処理の内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、内燃機関及び電動機を搭載した車両の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…内燃機関
11…気筒
13…吸気通路
132…スロットルバルブ
15…ブレーキブースタ
2…発電機、モータリング用電動機(発電用モータジェネレータ)
3…蓄電装置
4…走行用電動機(走行用モータジェネレータ)
62…駆動輪

Claims (2)

  1. 発電機に発電のための駆動力を供給できる、または駆動輪に走行のための駆動力を供給できる内燃機関と、
    前記内燃機関に当該内燃機関を回転させるための駆動力を供給できる電動機とを具備する車両を制御するものであって、
    前記電動機により前記内燃機関を回転させるモータリング中に、内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの下流に発生する吸気負圧の大きさを検出するとともに、その吸気負圧を目標値に追従させるべくスロットルバルブの開度を操作するフィードバック制御を実施し、吸気負圧が目標値に収束したときのスロットルバルブの開度を学習値として記憶する車両の制御装置。
  2. 前記内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの下流で発生する吸気負圧を蓄えその負圧を利用してブレーキ踏力を倍力するブレーキブースタを具備する車両を制御するものであり、
    前記フィードバック制御における目標値を、前記ブレーキブースタに負圧を供給するために必要な最小値、または前記内燃機関の潤滑油の消費を抑制するための限度となる最大値に設定する請求項1記載の車両の制御装置。
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