JP2004270652A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

エンジンの冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004270652A
JP2004270652A JP2003066054A JP2003066054A JP2004270652A JP 2004270652 A JP2004270652 A JP 2004270652A JP 2003066054 A JP2003066054 A JP 2003066054A JP 2003066054 A JP2003066054 A JP 2003066054A JP 2004270652 A JP2004270652 A JP 2004270652A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling water
cylinder head
passage
control valve
cylinder block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003066054A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4239623B2 (ja
Inventor
Akira Kurihara
明 栗原
Tetsuya Tateishi
哲也 立石
Takeshi Umehara
健 梅原
Naoyuki Yamagata
直之 山形
Hiroyasu Uchida
浩康 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2003066054A priority Critical patent/JP4239623B2/ja
Publication of JP2004270652A publication Critical patent/JP2004270652A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4239623B2 publication Critical patent/JP4239623B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】エンジンの冷間時には暖気性を促進させ、温間時にはエンジンをその運転状態に応じて適切に冷却し得る冷却装置を提供する。
【解決手段】エンジンの冷間時には、シリンダヘッド1とシリンダブロック2との間で冷却水を循環させ、エンジンの温間軽負荷時には、シリンダヘッド1及びシリンダブロック2のうちシリンダヘッド1のみに冷却水を流すとともに、必要に応じてラジエータ21にも流し、エンジンの温間高負荷時には、シリンダヘッド1、シリンダブロック2及びラジエータ21間で冷却水を循環させるとともに、ラジエータから流出した冷却水を先にシリンダヘッド1に流し、その後にシリンダブロック2に流すようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの冷却装置に関し、特にシリンダヘッド及びシリンダブロックを冷却水により冷却するものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のエンジンの冷却装置はよく知られており、例えば特許文献1には、エンジンの冷間時(暖気時)には、シリンダヘッドウォータジャケットで熱を受けた冷却水を、シリンダブロック側と混合することなくヒータ用通路へと流し、その後にシリンダヘッドウォータジャケットへ戻すことで、早期にヒータの熱量を確保するとともに、暖気完了後(温間時)には、シリンダヘッドウォータジャケットからの冷却水を、シリンダブロックウォータジャケット及びラジエータを順次通して、その後にシリンダヘッドウォータジャケットへ戻すことで、ラジエータで放熱した冷却水を先にシリンダヘッド側へ流すことにより、シリンダヘッド側を重点的に冷却するようにすることが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、従来、暖気運転時や暖気運転完了後に関係なく常に、冷却水がシリンダヘッド排気側ウォータジャケット、シリンダヘッド吸気側ウォータジャケット、シリンダブロック排気側ウォータジャケット及びシリンダブロック吸気側ウォータジャケットを順次通るため、暖気運転時に十分なヒータ性能が得られるまでに時間がかかり、このヒータ性能を向上させるべく、シリンダヘッド排気側ウォータジャケットの下流側とシリンダヘッド吸気側ウォータジャケットの上流側との間の連通路に、所定温度以下でこの連通路を遮断する制御弁を設け、暖気運転時には、制御弁の遮断によりシリンダヘッド排気側ウォータジャケットとヒータとの間で冷却水を流すようにすることが示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−101474号公報
【特許文献2】
特開平8−218873号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、エンジンの燃焼性の向上化や排気浄化性能の向上化等が強く要求されており、この要求を満たすべく、エンジンの冷却装置においても研究が進められている。そして、エンジンの冷間時には、エンジン温度を出来る限り早く高めることが、燃焼性の向上化や排気浄化性能の向上化等に有利となる。このようにエンジン温度を早く高めるためには、上記特許文献1,2のように、エンジンのシリンダヘッド及びシリンダブロックのうちシリンダヘッドのみに冷却水を流す(ラジエータはバイパスさせる)ようにするのが一般的である。
【0006】
ところが、本発明者らが研究を進めた結果、特許文献2の従来技術として記載されているように、冷間時には、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間で冷却水を流すようにすることが、シリンダヘッドのみに流すよりもエンジン温度を早く高め得ることが判明した。すなわち、最も熱エネルギーの高いシリンダヘッドで熱を受けた冷却水を、シリンダブロック内に導入して、該シリンダブロックで放熱させることで、シリンダブロックを早期に暖め、これにより、エンジン全体として暖気性が向上することが判明した。しかも、エンジン温度を早期に高めることで、潤滑油の粘度が早く低下するため、摺動抵抗が早期に低減して燃費向上にも優れるという利点がある。
【0007】
そして、このような冷間時の対応を踏まえて、本発明者らが更なる研究を重ねた結果、エンジンの種々の運転状態に対して適切に対応可能な冷却装置の開発に至った。
【0008】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンの冷間時には暖気性を促進させ、温間時にはエンジンをその運転状態に応じて適切に冷却し得る冷却装置を提供しようとすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、エンジンの冷間時には、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間で冷却水を循環させ、エンジンの温間軽負荷時には、シリンダヘッド及びシリンダブロックのうちシリンダヘッドのみに冷却水を流すとともに、必要に応じてラジエータにも流し、エンジンの温間高負荷時には、シリンダヘッド、シリンダブロック及びラジエータ間で冷却水を循環させるとともに、ラジエータから流出した冷却水を先にシリンダヘッドに流し、その後にシリンダブロックに流すようにした。
【0010】
具体的には、請求項1の発明では、エンジンの冷却装置として、一端が、エンジンのシリンダヘッドに設けられたシリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流出口に接続され、他端がラジエータの冷却水流入口に接続されているとともに、中間に第1制御弁が配設された第1冷却水通路と、一端が上記ラジエータの冷却水流出口に接続され、他端が上記シリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流入口に接続されているとともに、中間に第2制御弁が配設された第2冷却水通路と、一端が上記第1制御弁に接続され、他端が、上記エンジンのシリンダブロックに設けられたシリンダブロックウォータジャケットの冷却水流入口に接続された第3冷却水通路と、一端が上記シリンダブロックウォータジャケットの冷却水流出口に接続され、他端が上記第1冷却水通路における上記第1制御弁に対してラジエータ側の部分に接続された第4冷却水通路と、一端が上記第1冷却水通路における上記第1制御弁に対してラジエータ側の部分又は上記第4冷却水通路の中間に接続され、他端が上記第2制御弁に接続されたラジエータバイパス通路とを備え、上記第1制御弁は、外部信号に応じて、上記第1冷却水通路における該第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分がラジエータ側の部分と連通する第1状態と、該第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分が上記第3冷却水通路と連通する第2状態とに選択的に切換え可能なものであって、上記エンジンの冷間時及び温間高負荷時には、上記第2状態となる一方、エンジンの温間軽負荷時には、上記第1状態となるように構成され、上記第2制御弁は、該第2制御弁を流れる冷却水の温度が所定温度以上であるときには、上記第2冷却水通路における該第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分がラジエータ側の部分と連通する第1状態となる一方、上記冷却水の温度が上記所定温度よりも低いときには、該第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分が上記ラジエータバイパス通路と連通する第2状態となるものであって、上記エンジンの冷間時には、上記第2状態となる一方、エンジンの温間高負荷時には、上記第1状態となるとともに、エンジンの温間軽負荷時には、第2制御弁を流れる冷却水の温度に応じて第1状態又は第2状態となるように構成されているものとする。
【0011】
上記の構成により、エンジンの冷間時には、第1制御弁が第2状態となり、第2制御弁が第2状態となるので、冷却水は、ラジエータバイパス通路が第1冷却水通路に接続されている場合には、シリンダヘッドウォータジャケット、第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分、第1制御弁、第3冷却水通路、シリンダブロックウォータジャケット、第4冷却水通路、第1冷却水通路における第4冷却水通路接続部とラジエータバイパス通路接続部との間の部分、ラジエータバイパス通路、第2制御弁、第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分と順に流れ、ラジエータバイパス通路が第4冷却水通路に接続されている場合には、シリンダヘッドウォータジャケット、第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分、第1制御弁、第3冷却水通路、シリンダブロックウォータジャケット、第4冷却水通路におけるラジエータバイパス通路接続部に対してシリンダブロックウォータジャケット側の部分、ラジエータバイパス通路、第2制御弁、第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケットに戻る。したがって、冷却水はラジエータを通らないでシリンダヘッドウォータジャケットとシリンダブロックウォータジャケットとの間で循環することになる。この結果、シリンダブロックが早期に暖められ、エンジンの暖気性が促進されるとともに、潤滑油の粘度の早期低下により、摺動抵抗が早期に低減して燃費が向上する。
【0012】
また、エンジンの温間軽負荷時には、第1制御弁が第1状態となり、第2制御弁が、該第2制御弁を流れる冷却水の温度に応じて第1状態又は第2状態となる。この冷却水の温度が所定温度よりも低いときには、第2制御弁が第2状態となるので、冷却水は、ラジエータバイパス通路が第1冷却水通路に接続されている場合には、シリンダヘッドウォータジャケット、第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分、第1制御弁、第1冷却水通路における第1制御弁とラジエータバイパス通路接続部との間の部分、ラジエータバイパス通路、第2制御弁、第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分と順に流れ、ラジエータバイパス通路が第4冷却水通路に接続されている場合には、シリンダヘッドウォータジャケット、第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分、第1制御弁、第1冷却水通路における第1制御弁と第4冷却水通路接続部との間の部分、第4冷却水通路におけるラジエータバイパス通路接続部に対して第1冷却水通路側の部分、ラジエータバイパス通路、第2制御弁、第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケットに戻る。したがって、冷却水はラジエータ及びシリンダブロックウォータジャケットを通らずシリンダヘッドウォータジャケットのみに流される。
【0013】
一方、上記第2制御弁を流れる冷却水の温度が所定温度以上になると、第2制御弁が第1状態となるので、ラジエータバイパス通路が第1冷却水通路に接続されている場合であっても、第4冷却水通路に接続されている場合であっても、冷却水は、シリンダヘッドウォータジャケット、第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分、第1制御弁、第1冷却水通路における第1制御弁に対してラジエータ側の部分、ラジエータ、第2冷却水通路における第2制御弁に対してラジエータ側の部分、第2制御弁、第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケットに戻る。したがって、冷却水はシリンダヘッドウォータジャケットとラジエータとの間で循環することとなり、このときも、冷却水の温度が所定温度よりも低いときと同様に、シリンダブロックウォータジャケットには流されない。すなわち、温間軽負荷時には、シリンダヘッド及びシリンダブロックのうち熱的に厳しいシリンダヘッドのみに冷却水を流すとともに、シリンダヘッド温度が高くなりすぎないように、冷却水の温度が所定温度以上になると、冷却水の熱をラジエータにおいて放熱する。これにより、シリンダヘッド及びシリンダブロックの各温度をそれぞれ比較的高くかつ適切に維持し、よって、摺動抵抗を出来る限り低減して燃費を向上させることができる。
【0014】
さらに、エンジンの温間高負荷時には、第1制御弁が第2状態となり、第2制御弁が第1状態となるので、ラジエータバイパス通路が第1冷却水通路に接続されている場合であっても、第4冷却水通路に接続されている場合であっても、冷却水は、シリンダヘッドウォータジャケット、第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分、第1制御弁、第3冷却水通路、シリンダブロックウォータジャケット、第4冷却水通路、第1冷却水通路における第4冷却水通路接続部に対してラジエータ側の部分、ラジエータ、第2冷却水通路における第2制御弁に対してラジエータ側の部分、第2制御弁、第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケットに戻る。したがって、ラジエータの冷却水流出口から流出した冷却水により、熱的に厳しいシリンダヘッドを先に冷却し、その後にシリンダブロックを冷却するようにする。これにより、温間高負荷時には、冷却水によりシリンダヘッド及びシリンダブロックをそれぞれ適切に冷却することができる。
【0015】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、第1制御弁は、通電加熱により弁体を駆動する駆動手段を有する電子式サーモスタット弁であり、第2制御弁は、サーモスタット弁であるものとする。このことにより、第1制御弁及び第2制御弁としての機能を容易に実現することができる。
【0016】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、第1制御弁は、第2制御弁が第1状態にあるときに、シリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流出口より流出した冷却水の一部を、駆動手段を収容する部分に導入して、第2冷却水通路における第2制御弁に対してラジエータ側の部分に排出する弁バイパス通路を有しているものとする。
【0017】
このことにより、電子式サーモスタット弁に通常設けられている弁バイパス通路を有効に利用することで、電子式サーモスタット弁の消費電力を低減することができる。すなわち、冷却水の温度が比較的高いとき、つまり第2制御弁が第1状態にあるときには、シリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流出口より流出した冷却水の一部が駆動手段を収容する部分に導入されることで、その高温の冷却水により駆動手段が暖められ、その分だけ駆動手段への通電量を少なくすることができる。一方、冷却水の温度が低いとき、つまり第2制御弁が第2状態にあるときには、第2冷却水通路における該第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分がラジエータ側の部分と連通していないので、そのラジエータ側の部分に弁バイパス通路の冷却水を排出することはできず、このため、弁バイパス通路に冷却水は流れないことになる。したがって、低温の冷却水により駆動手段が冷却されることはなく、通電量が無駄に多くなるということはない。よって、電子式サーモスタット弁の消費電力を効果的に低減することができる。
【0018】
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれか1つの発明において、シリンダブロックは、サイアミーズタイプのものであり、シリンダブロックウォータジャケットは、シリンダブロックの上面に開口するように形成されたウォータジャケット用凹部と、該シリンダブロック及びシリンダヘッド間に配設されたシリンダヘッドガスケットとにより形成されてなるとともに、該シリンダブロックの排気側に配設されかつ一端が該シリンダブロックウォータジャケットの冷却水流入口と連通するシリンダブロック排気側通路部と、シリンダブロックの吸気側に配設され、一端が該シリンダブロック排気側通路部の他端と連通する一方、他端がシリンダブロックウォータジャケットの冷却水流出口と連通するシリンダブロック吸気側通路部とを有し、シリンダヘッドウォータジャケットは、シリンダヘッドの吸気側に配設されかつ一端が該シリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流入口と連通するシリンダヘッド吸気側通路部と、シリンダヘッドの排気側に配設され、一端が該シリンダヘッド吸気側通路部の他端と連通する一方、他端がシリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流出口と連通するシリンダヘッド排気側通路部とを有し、上記シリンダヘッドガスケットにおける上記シリンダブロック吸気側通路部のボア間部分に対応する位置に、上記シリンダヘッド吸気側通路部とシリンダブロック吸気側通路部との間で冷却水の一部を流通させるための吸気側開口部が形成され、上記シリンダヘッドガスケットにおける上記シリンダブロック排気側通路部のボア間部分に対応する位置に、上記シリンダヘッド排気側通路部とシリンダブロック排気側通路部との間で冷却水の一部を流通させるための排気側開口部が形成されているものとする。
【0019】
すなわち、サイアミーズタイプのシリンダブロックでは、ボア間には、シリンダブロック吸気側通路部とシリンダブロック排気側通路部とを連通する連通部は形成されておらず、両通路部のボア間部分は、ボア形状に沿って凹んでいるため、その部分に冷却水が淀み易くなる。しかし、この発明では、シリンダヘッドガスケットの吸気側及び排気側開口部により、シリンダブロック吸気側通路部及び排気通路部の各ボア間部分にシリンダヘッド側から少量の冷却水が流入したり、該各ボア間部分からシリンダヘッド側へ少量の冷却水が流出したりするので、冷却水の淀みがなくなり、シリンダブロックを効率良く冷却することができる。また、エンジンの温間軽負荷時には、シリンダブロックウォータジャケットには基本的に冷却水が流されないので、シリンダブロックのボア部分が局部的に温度が上昇して変形する虞れがあるが、シリンダヘッドガスケットの吸気側及び排気側開口部を介したシリンダヘッドウォータジャケット及びシリンダブロックウォータジャケット間の少量の冷却水の流通により、シリンダブロックのボア部分の変形を抑制することができる。
【0020】
請求項5の発明では、請求項4の発明において、シリンダヘッド吸気側通路部の他端とシリンダヘッド排気側通路部の一端とを連通する連通部に、該シリンダヘッド吸気側通路部からシリンダヘッド排気側通路部へ冷却水を流すためのウォータポンプが設けられており、シリンダヘッドガスケットの吸気側開口部の開口径が排気側開口部よりも小さく設定されているものとする。
【0021】
こうすることで、吸気側開口部では、ウォータポンプの吸込みにより、冷却水がシリンダブロック側からシリンダヘッド側へと流れる一方、排気側開口部では、ウォータポンプの吐出により、冷却水がシリンダヘッド側からシリンダブロック側へと流れることになる。このため、吸入空気密度を高める等の理由から冷却を必要とするシリンダヘッド吸気側通路部には、シリンダブロック吸気側通路部から温度が比較的高い冷却水が流入することになる。しかし、この発明では、吸気側開口部の開口径が排気側開口部よりも小さく設定されているので、シリンダヘッド吸気側通路部に流入する、温度が比較的高い冷却水の量を出来る限り少なくすることができる。また、ウォータポンプの吸込みにより吸気側開口部を介してシリンダブロック吸気側通路部の内圧が大きく減少するのを防止して、減圧沸騰が生じるの回避することができる。一方、排気側開口部の開口径を吸気側開口部と同程度にすると、シリンダヘッド側へと流れる冷却水量が減少して、シリンダブロックのボア部分の変形を抑制する効果が十分に得られなくなるが、この発明では、そのような問題はない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るエンジンの冷却装置の概略構成を示し、1は、このエンジンのシリンダヘッドであり、2は、そのシリンダヘッド1の下側に、後述のシリンダヘッドガスケット3(図14参照)を介して組み付けられるシリンダブロックである。尚、このエンジンは、4つのシリンダ5(シリンダブロック2に設けられている)が、クランク軸が延びる方向に直列に配設された直列4気筒ガソリンエンジンである。
【0023】
この実施形態では、上記シリンダヘッド1及びシリンダブロック2の長手方向であるシリンダ列方向、つまりクランク軸が延びる方向をエンジンの前後方向とし、該クランク軸の出力端側(図1の右側になる)を後側と呼ぶ一方、その反対側(図1の左側になる)を前側と呼ぶ。また、エンジンの後側から前側を見たときの右側(エンジン右側)が排気側となっており、その反対側(エンジン左側)が吸気側となっている。さらに、シリンダ列方向と垂直な左右方向をエンジン幅方向という。尚、図1では、シリンダヘッド1を下側から見たものとして記載しているので、上側から見たものとして記載しているシリンダブロック2とは、吸気側及び排気側の位置関係が逆になっている。
【0024】
上記シリンダヘッド1には、冷却水流入口7aより流入した冷却水が流れて冷却水流出口7bより流出するシリンダヘッドウォータジャケット7が形成されている。このシリンダヘッドウォータジャケット7は、シリンダヘッド1の吸気側に配設されかつ一端が該シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流入口7aと連通するシリンダヘッド吸気側通路部7cと、シリンダヘッド1の排気側に配設され、一端が該シリンダヘッド吸気側通路部7cの他端と連通部7eを介して連通する一方、他端がシリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bと連通するシリンダヘッド排気側通路部7dとを有している。上記連通部7eには、シリンダヘッド吸気側通路部7cからシリンダヘッド排気側通路部7dへ冷却水を流すためのウォータポンプ10が設けられている。すなわち、シリンダヘッド吸気側通路部7cは、このウォータポンプ10の吸込側に相当し、シリンダヘッド排気側通路部7dはウォータポンプ10の吐出側に相当しており、冷却水流入口7aから流入した冷却水が、シリンダヘッド吸気側通路部7cを通ってウォータポンプ10に吸い込まれ、その後、ウォータポンプ10から吐出されて、シリンダヘッド排気側通路部7dを通って冷却水流出口7bから流出するようになっている。
【0025】
上記シリンダブロック2には、上記シリンダヘッド1と同様に、冷却水流入口8aより流入した冷却水が流れて冷却水流出口8bより流出するシリンダヘッドウォータジャケット8が形成されている。このシリンダヘッドウォータジャケット8は、シリンダブロック2の排気側に配設されかつ一端が該シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流入口8aと連通するシリンダブロック排気側通路部8cと、シリンダブロック2の吸気側に配設され、一端が該シリンダブロック排気側通路部8cの他端と連通部8eを介して連通する一方、他端がシリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流出口8bと連通するシリンダブロック吸気側通路部8dとを有している。上記連通部8eは、4つのシリンダ5のうち最前部に位置するシリンダ5の前側に形成されており、相隣接する2つのシリンダ5間(ボア間)には、そのような連通部は形成されていない。つまり、このシリンダブロック2は、サイアミーズタイプのものである。そして、シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流入口8aから流入した冷却水が、シリンダブロック排気側通路部8c、連通部8e及びシリンダブロック吸気側通路部8dを順に通って冷却水流出口8bから流出するようになっている。
【0026】
上記シリンダヘッドウォータジャケット7は、第1及び第2冷却水通路13,14によりラジエータ21と接続されている。すなわち、第1冷却水通路13の一端がシリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bに接続されている一方、第1冷却水通路13の他端がラジエータ21の冷却水流入口21aに接続されているとともに、第2冷却水通路14の一端がラジエータ21の冷却水流出口21bに接続されている一方、第2冷却水通路14の他端がシリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流入口7aに接続されている。
【0027】
上記第1冷却水通路13の中間には、第1制御弁22が配設されている。この第1制御弁22は、後に詳細に述べるように、第1及び第2弁体74,75と、これら第1及び第2弁体74,75を収容するケース71(図8及び図10参照)とを有し、このケース71に3つの開口部(第1〜第3開口部22a,22b,22c)が設けられており、このうち第1及び第2開口部22a,22bが第1冷却水通路13と接続されている。すなわち、第1開口部22aが、第1冷却水通路13における該第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と接続され、第2開口部22bが、第1冷却水通路13における該第1制御弁22に対してラジエータ21側の部分と接続されている。
【0028】
上記第2冷却水通路14の中間には、第2制御弁23が配設されている。この第2制御弁22も、上記第1制御弁22と同様に、第1及び第2弁体83,84と、これら第1及び第2弁体83,84を収容するケース81(図7参照)とを有し、このケース81に3つの開口部(第1〜第3開口部23a,23b,23c)が設けられており、このうち第1及び第2開口部23a,23bが第2冷却水通路14と接続されている。すなわち、第1開口部23aが、第2冷却水通路14における該第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と接続されている一方、第2開口部23bが、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してラジエータ21側の部分と接続されている。
【0029】
上記第1制御弁22の第3開口部22cには、第3冷却水通路15の一端が接続され、この第3冷却水通路15の他端は、上記シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流入口8aに接続されている。また、シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流出口8bには、第4冷却水通路16の一端が接続され、この第4冷却水通路16の他端は、上記第1冷却水通路13における上記第1制御弁22に対してラジエータ21側の部分に接続されている。
【0030】
上記第4冷却水通路16の中間には、冷却水がラジエータ21をバイパスして流れるようにするためのラジエータバイパス通路17の一端が接続され、このラジエータバイパス通路17の他端は、上記第2制御弁23の第3開口部23cに接続されている。
【0031】
上記シリンダヘッド1の具体的な形状を、図2〜図6に示す。上記シリンダヘッドウォータジャケット7のシリンダヘッド排気側通路部7dは、シリンダヘッド1の上下方向略中央部において点火プラグ装着用孔31や吸気バルブ挿通孔32、排気バルブ挿通孔33、吸気ポート34、排気ポート35等を避けながら4つのシリンダ5の略真上を連続して通るように形成されている。一方、シリンダヘッド吸気側通路部7cは、シリンダヘッド1における下壁部の吸気側部分を通るように形成されている。このシリンダヘッド吸気側通路部7cの排気側側端部は、平面視で上記シリンダヘッド排気側通路部7dの吸気側側端部と重なっていて、該シリンダヘッド排気側通路部7dの吸気側側端部の下側を通るようになされている(尚、図1では、理解しやすいように、シリンダヘッド吸気側通路部7cの排気側側端部をシリンダヘッド排気側通路部7dの吸気側側端部に重ねて記載してはいない)。
【0032】
図3、図5及び図6に示すように、上記シリンダヘッド1の下壁部において上記シリンダヘッド排気側通路部7dの排気側側端部におけるボア間に相当する位置(3箇所)には、該シリンダヘッド排気側通路部7dに連通するシリンダヘッド排気側開口部38がそれぞれ形成されている。また、上記下壁部において上記シリンダヘッド吸気側通路部7cの排気側側端部におけるボア間に相当する位置(3箇所)には、該シリンダヘッド吸気側通路部7cに連通するシリンダヘッド吸気側開口部39がそれぞれ形成されている。
【0033】
上記シリンダヘッド1の吸気側側壁部の前端部には、エンジン左側に大きく突出する突出部41が形成されており、この突出部41の先端前側部に、上記ウォータポンプ10が配設されており、この突出部41及びシリンダヘッド1の前端壁部内に、上記連通部7eがエンジン幅方向に延びるように形成されている。
【0034】
上記シリンダヘッド1の上壁部におけるボア間に相当する部分(3箇所のボア間のうち中央のボア間は除く)には、図2及び図5に示すように、該上壁部を貫通して上記シリンダヘッド排気側通路部7dに連通する貫通孔42が形成されている。この貫通孔42は、シリンダヘッド1を鋳造する際においてシリンダヘッドウォータジャケット7を形成するための砂中子の排出用として形成したものであって、図5に二点鎖線で示すように、プラグ43により閉止されるようになっている。このプラグ43は、円盤状をなす基部43aと、この基部43aの一方の面から該面と垂直な方向に延びる本体部43bとを有しており、この本体部43bの先端部は円錐形状をなしている。そして、上記貫通孔42は、上側の大径部42aと下側の小径部42bとからなっており、この小径部42bに上記本体部43bが嵌められ、上記基部43aの本体部43b側の面が、貫通孔42の大径部42aと小径部42bとの境界の段差部に当接した状態となるとともに、本体部43bの先端部が、シリンダヘッド排気側通路部7d内に入り込んだ状態となる。このように、砂中子排出用の貫通孔42を閉止するプラグ43の先端部を、シリンダヘッド1のボア間に相当する部分において比較的断面積が大きくなるように形成されたシリンダヘッド排気側通路部7d内に入れ込むようにすることで、該シリンダヘッド排気側通路部7dを流れる冷却水が出来る限り下側(つまり燃焼室側)を流れるようになり、冷却性を向上させることができる。
【0035】
上記シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流入口7a及び冷却水流出口7bは、シリンダヘッド1の後端壁部における吸気側部分及び排気側部分にそれぞれ形成されており、図7に示すように、この冷却水流出口7bの後側近傍位置に、上記第1制御弁22が配設され、冷却水流入口7aの後側近傍位置に、上記第2制御弁23が配設されている。
【0036】
上記シリンダヘッド1においてシリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7b近傍部分の下側(シリンダブロック2側)には、図8に示すように、排気側通路部46が形成されており、この排気側通路部46の一端は、シリンダヘッド1の下壁部に形成された排気側下壁開口部47に接続されている一方、他端は、シリンダヘッド1の後端壁部における上記シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bの下側(シリンダブロック2側)に形成された排気側後端壁開口部48に接続されている。尚、上記排気側下壁開口部47は、後述するように、シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流入口8a(シリンダヘッドガスケット3(図14参照)に設けられている)と連通する。
【0037】
また、シリンダヘッド1において上記排気側通路部46の吸気側には、図7及び図9に示すように、吸気側通路部49が形成されており、この吸気側通路部49の一端は、シリンダヘッド1の下壁部における上記排気側下壁開口部47の吸気側に形成された吸気側下壁開口部50に接続されている一方、他端は、シリンダヘッド1の後端壁部における上記排気側後端壁開口部48の吸気側に形成された吸気側後端壁開口部51に接続されている。尚、上記吸気側下壁開口部50は、後述するように、シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流出口8b(上記冷却水流入口8aと同様に、シリンダヘッドガスケット3に設けられている)と連通する。
【0038】
上記第1制御弁22は、図8及び図10に示すように、上記第1及び第2弁体74,75を収容する略円筒状のケース71を有しており、このケース71の周側部に上記第1開口部22aが形成され、ケース71の両端部に上記第2及び第3開口部22b,22cがそれぞれ形成されている。尚、このケース71の第2開口部22b側には、後述の第1及び第2弁体74,75を駆動する駆動手段76を収容する駆動手段収容ケース72が取り付けられている。
【0039】
上記第2制御弁23は、図7に示すように、第1制御弁22と同様に、上記第1及び第2弁体83,84を収容する略円筒状のケース81を有しており、このケース81の周側部に上記第1開口部23aが形成され、ケース81の両端部に上記第2及び第3開口部23b,23cがそれぞれ形成されている。
【0040】
上記第1制御弁22の第1開口部22aには、図8に示すように、第1接続管55の一端が接続され、この第1接続管55の他端は、上記シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bと接続されている。この第1接続管55は、上記第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分を構成する。
【0041】
また、上記第1制御弁22の第2開口部22bには、第2接続管56の一端が接続され、この第2接続管56の他端は、第1ラジエータホース88を介してラジエータ21の冷却水流入口21aと接続されている。この第2接続管56は、上記第1ラジエータホース88と共に、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してラジエータ21側の部分を構成する。
【0042】
さらに、上記第1制御弁22の第3開口部22cには、第3接続管57の一端が接続され、この第3接続管57の他端は、上記シリンダヘッド1の排気側後端壁開口部48と接続されている。この第3接続管57は、シリンダヘッド1内に形成された上記排気側通路部46と共に、第3冷却水通路15を構成する。
【0043】
上記シリンダヘッド1の吸気側後端壁開口部51には、図9に示すように、第4接続管58の一端が接続され、この第4接続管58の他端は、図10にも示すように、上記第2接続管56の中間に接続されている。この第4接続管58は、シリンダヘッド1内に形成された上記吸気側通路部49と共に、上記第4冷却水通路16を構成する。
【0044】
図7に示すように、上記第2制御弁23の第1開口部23aには、第5接続管59の一端が接続され、この第5接続管59の他端は、上記シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流入口7aと接続されている。この第5接続管59は、上記第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分を構成する。
【0045】
また、上記第2制御弁23の第2開口部23bには、第6接続管60の一端が接続され、この第6接続管60の他端は、第2ラジエータホース89を介してラジエータ21の冷却水流出口21bと接続されている。この第6接続管60は、上記第2ラジエータホース89と共に、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してラジエータ21側の部分を構成する。
【0046】
さらに、上記第2制御弁23の第3開口部23cには、第7接続管61の一端が接続され、この第7接続管61の他端は、図9にも示すように、上記第4接続管58の吸気側後端壁開口部51近傍に接続されている。この第7接続管61は、上記ラジエータバイパス通路17を構成する。つまり、このラジエータバイパス通路17は、第4冷却水通路16の中間に接続されていることになる。
【0047】
尚、この実施形態では、上記第1接続管55、第3接続管57、第4接続管58、第5接続管59、第7接続管61、第1制御弁22のケース71及び第2制御弁23のケース81は、一体形成されたものである。
【0048】
図10に示すように、上記第1制御弁22の第1弁体74は、連結軸73の一端部に結合されていて、上記第3開口部22cを開閉するように構成され、第2弁体75は、上記連結軸73の中間部に連結されていて、上記第2開口部22bを開閉するように構成されており、上記連結軸73の他端部には、該連結軸73を介して第1及び第2弁体74,75を同時に駆動する駆動手段76が結合されている。この駆動手段76は、サーモワックスと呼ばれているもので、通電加熱により、連結軸73をその軸方向に移動させて第1及び第2弁体74,75を駆動するようになっている。すなわち、第1制御弁22は、通電加熱により第1及び第2弁体74,75を駆動する駆動手段76を有する電子式サーモスタット弁とされている。
【0049】
そして、上記駆動手段76への非通電時には、駆動手段76により連結軸73が第1弁体74側に移動し、このことで、第1弁体74が第3開口部22cを閉塞状態にするとともに、第2弁体75が第2開口部22bを開放状態にする。つまり、第1制御弁22は、第1開口部22aが第2開口部22bと連通する(第1冷却水通路13における該第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分がラジエータ21側の部分と連通する)第1状態とされる(図8及び図10に示す状態)。
【0050】
一方、上記駆動手段76への通電時には、駆動手段76により連結軸73が駆動手段76側に移動し、このことで、第1弁体74が第3開口部22cを閉塞状態にするとともに、第2弁体75が第2開口部22bを開放状態にする。つまり、第1制御弁22は、第1開口部22aが第3開口部22cと連通する(第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分が第3冷却水通路15と連通する)第2状態とされる。
【0051】
したがって、第1制御弁22は、その駆動手段76への通電及び非通電に応じて、上記第1状態と第2状態とに選択的に切換え可能なものとなる。この駆動手段76への通電及び非通電の制御は、後述のコントローラ26により行われる。つまり、第1制御弁22は、コントローラ26からの外部信号に応じて、第1状態と第2状態とに選択的に切り換えられることになる。そして、この切換えにより、シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bから流出した冷却水をシリンダブロックウォータジャケット8へ供給しない状態(第1状態)にしたり、供給する状態(第2状態)にしたりできることになる。
【0052】
一方、上記第2制御弁23は、サーモスタット弁であり、図7に示すように、この第2制御弁23の第1弁体83は、連結軸82の一端部に結合されていて、上記第3開口部23cを開閉するように構成され、第2弁体84は、上記連結軸82の他端部に結合されていて、上記第2開口部23bを開閉するように構成されており、上記連結軸82の中間部には、該連結軸82を介して第1及び第2弁体83,84を同時に駆動する駆動手段85が結合されている。この駆動手段85は、上記第1制御弁22とは異なり、通電加熱により第1及び第2弁体83,84を駆動するものではなく、第2制御弁22のケース81内を流れる冷却水の温度に応じて第1及び第2弁体83,84を連結軸82の軸方向に駆動するものである。
【0053】
すなわち、上記冷却水の温度が所定温度T以上であるときには、駆動手段85により連結軸82が第1弁体83側に移動し、このことで、第1弁体83が第3開口部23cを閉塞状態にするとともに、第2弁体84が第2開口部23bを開放状態にする。つまり、第1制御弁22は、第1開口部23aが第2開口部23bと連通する(第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分がラジエータ21側の部分と連通する)第1状態とされる。
【0054】
一方、上記冷却水の温度が上記所定温度Tよりも低いときには、駆動手段85により連結軸82が第2弁体84側に移動し、このことで、第1弁体83が第3開口部23cを開放状態にするとともに、第2弁体84が第2開口部23bを閉塞状態にする。つまり、第1開口部23aが第3開口部23cと連通する(第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分がラジエータバイパス通路17と連通する)第2状態とされる。
【0055】
したがって、第2制御弁23を流れる冷却水の温度が比較的低いときには、冷却水がラジエータバイパス通路17に流れてラジエータ21には流れず、冷却水の温度が高くなると、自動的にラジエータ21に流れて、ラジエータ21における熱交換により冷却されることになる。
【0056】
また、上記第1制御弁22は、図1及び図10に示すように、弁バイパス通路77を有している。この弁バイパス通路77は、第1開口部22aからケース71内に流入した冷却水(つまり、シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bより流出した冷却水)の一部を、駆動手段76を収容する駆動手段収容ケース72に導入する導入部77a(第8接続管78により構成されている)と、この冷却水を駆動手段収容ケース72から排出する排出部77b(第9接続管79により構成されている)とを有している。この排出部77bの両端は、駆動手段収容ケース72と上記第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してラジエータ21側の部分とにそれぞれ接続されている。
【0057】
この構成により、第2制御弁23が第1状態にあるときに、シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bより流出した冷却水の一部が、駆動手段収容ケース72に導入されて、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してラジエータ21側の部分に排出されることになる。一方、第2制御弁23が第2状態にあるときには、弁バイパス通路77に冷却水は流れないことになる。したがって、冷却水の温度が比較的高いとき、つまり第2制御弁23が第1状態にあるときには、シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bより流出した冷却水の一部を駆動手段収容ケース72に導入することで、その高温の冷却水により駆動手段76を暖め、その分だけ駆動手段76への通電量を少なくする。一方、冷却水の温度が低いとき、つまり第2制御弁23が第2状態にあるときには、その低温の冷却水により駆動手段76が冷却されるのを防止し、これにより、通電量が無駄に多くなるのを防止する。尚、第1制御弁22の状態が通電加熱により切り換わる温度は、冷却水の最高温度よりもかなり高く設定されており、冷却水が駆動手段収容ケース72に導入されても、その冷却水によって切り換わることはない。
【0058】
上記シリンダブロック2の具体的な形状を、図11〜図13に示す。このシリンダブロック2は、所謂オープンデッキ構造のものであり、該シリンダブロック2の上面に開口するように形成されたウォータジャケット用凹部63を有している。この凹部63の開口が、シリンダヘッド1及びシリンダブロック2間に配設されたシリンダヘッドガスケット3(図14参照)により閉塞されることで、上記シリンダブロックウォータジャケット8が構成されることになる。
【0059】
上記ウォータジャケット用凹部63は、シリンダブロック2を鋳造するときには、4つのシリンダ5全体の周囲を囲むように環状に形成されるが、その鋳造後に、該凹部63における最後部に位置するシリンダ5の後側部分に、仕切り部材64が取り付けられることで、この部分で冷却水が流通しないようになされている。この仕切り部材64により、シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流入口8aから流入した冷却水が、シリンダブロック吸気側通路部8dに直接流れるようなことはなく、シリンダブロック排気側通路部8c、連通部8e及びシリンダブロック吸気側通路部8dを順に通って冷却水流出口8bから流出するようになる。
【0060】
上記仕切り部材64は、上下方向に延びる弾性部材からなる仕切り部64aと、この仕切り部64aの上端部に水平方向に延びるように固定された金属製の支持部64bとで構成されており、上記仕切り部64aの下端部には、ウォータジャケット用凹部63の底面に前後方向から見て略三角形状なすように突出形成された凸部63aの上端部に嵌合する嵌合凹部64cが形成されている。そして、この嵌合凹部64cが上記凸部63の上端部に嵌合されるとともに、上記支持部64bが凹部63の内壁面(シリンダブロック2の後端壁部の内側面)にエンジン幅方向に延びるように貼り付けられて、仕切り部材64が取り付けられる。尚、上記仕切り部64aの厚みは、当該凹部63の幅(最後部に位置するシリンダ5の周壁部と後端壁部との間の間隔)よりも僅かに大きく設定されており、取付状態では、厚み方向に収縮した状態となり、この部分で冷却水が流通するのを確実に防止している。
【0061】
上記ウォータジャケット用凹部63の底面におけるボア間部分に対応する位置(6箇所)には、図11及び図13に示すように、該凹部63の深さを他の部分よりも深くする凹陥部63bが形成されている。尚、図11及び図13中、65は、シリンダブロック2に設けられ、シリンダヘッド1をシリンダヘッドガスケット3を介してシリンダブロック2に締結するためのヘッドボルトがねじ込まれるヘッドボルト穴であり、上記シリンダヘッド1には、このヘッドボルト穴65に対応位置して上記ヘッドボルトが挿通されるボルト挿通孔52が形成されている(図2、図3及び図5参照)。
【0062】
図14に示すように、上記シリンダヘッドガスケット3における上記シリンダブロック吸気側通路部8dのボア間部分に対応する位置(3箇所)には、吸気側開口部91がそれぞれ形成されている。そして、シリンダヘッド1がシリンダヘッドガスケット3を介してシリンダブロック2に取り付けられた状態では、上記各吸気側開口部91のシリンダヘッド1側端は、上記シリンダヘッド吸気側開口部39を介してリンダヘッド吸気側通路部7cと連通する一方、各吸気側開口部91のシリンダブロック2側端は、シリンダブロック吸気側通路部8dと連通しており、このことで、各吸気側開口部91は、上記シリンダヘッド吸気側開口部39と共に、シリンダヘッド吸気側通路部7cとシリンダブロック吸気側通路部8dとの間で冷却水の一部(第3冷却水通路15を流れる冷却水よりもかなり少量の冷却水)をそれぞれ流通させる役目を有することになる。
【0063】
また、同様に、上記シリンダヘッドガスケット3における上記シリンダブロック排気側通路部8cのボア間部分に対応する位置(3箇所)には、排気側開口部92がそれぞれ形成されている。この各排気側開口部92のシリンダヘッド1側端は、上記シリンダヘッド排気側開口部38を介してシリンダヘッド排気側通路部7dと連通する一方、各排気側開口部92のシリンダブロック2側端は、シリンダブロック排気側通路部8cと連通しており、このことで、各排気側開口部92は、上記シリンダヘッド排気側開口部38と共に、シリンダヘッド排気側通路部7dとシリンダブロック排気側通路部8cとの間で冷却水の一部(第3冷却水通路15を流れる冷却水よりもかなり少量の冷却水)をそれぞれ流通させる役目を有することになる。
【0064】
したがって、上記シリンダヘッドガスケット3の各吸気側開口部91及び各排気側開口部92により、シリンダブロック排気通路部8c及び吸気側通路部8dにおいて冷却水の淀みが生じ易い各ボア間部分にシリンダヘッド1側から少量の冷却水が流入したり、該各ボア間部分からシリンダヘッド1側へ少量の冷却水が流出したりするので、冷却水の淀みがなくなり、シリンダブロック2を効率良く冷却することができる。また、上記第1制御弁22が第1状態にあって、シリンダブロックウォータジャケット8に冷却水が流されないときでも、シリンダヘッドガスケット3の吸気側及び排気側開口部91,92を介してシリンダヘッドウォータジャケット7及びシリンダブロックウォータジャケット8間で少量の冷却水が流通するので、シリンダブロック2のボア部分が局部的に温度が上昇して変形するのを抑制することができる。
【0065】
ところで、この実施形態では、上記したように、シリンダヘッド吸気側通路部7cがウォータポンプ10の吸込側に相当し、シリンダヘッド排気側通路部7dがウォータポンプ10の吐出側に相当するので、上記各吸気側通路部91では、ウォータポンプ10の吸込みにより、冷却水がシリンダブロック2側からシリンダヘッド1側へと流れる一方、各排気側開口部92では、ウォータポンプ10の吐出により、冷却水がシリンダヘッド1側からシリンダブロック2側へと流れることになる。このため、吸入空気密度を高める等の理由から冷却を必要とするシリンダヘッド吸気側通路部7cに、シリンダブロック吸気側通路部8dから温度が比較的高い冷却水が流入することになるが、このような温度が比較的高い冷却水のシリンダヘッド吸気側通路部7cへの流入量を出来る限り少なくするために、各吸気側開口部91の開口径を各排気側開口部92よりも小さく設定している。また、このような開口径の設定により、各排気側開口部92の開口径は比較的大きくなるので、シリンダヘッド1側へと流れる冷却水量はある程度確保することができ、シリンダブロック2のボア部分の変形を抑制する効果が十分に得られる。さらに、各吸気側開口部91の開口径を小さくすることで、ウォータポンプ10の吸込みにより各吸気側開口部91を介してシリンダブロック吸気側通路7cの内圧が大きく減少するのを防止して、減圧沸騰が生じるの回避することができる。
【0066】
上記シリンダヘッドガスケット3の後端部における排気側及び吸気側部分には、上記シリンダブロックウォータジャケット8の冷却水流入口8a及び冷却水流出口8bがそれぞれ形成されている。そして、シリンダヘッド1がシリンダヘッドガスケット3を介してシリンダブロック2に取り付けられた状態では、上記冷却水流入口8aが、上記シリンダヘッド1の下壁部における排気側部分に形成された上記排気側下壁開口部47と連通するとともに、冷却水流出口8bが、該下壁部における吸気側部分に形成された上記吸気側下壁開口部50と連通する。
【0067】
尚、図14中、93は、シリンダヘッドガスケット3に形成され、上記シリンダヘッド1のボルト挿通孔52及びシリンダブロック2のヘッドボルト穴65に対応位置して上記ヘッドボルトが該シリンダヘッド1のボルト挿通孔52と共に挿通されるボルト挿通孔である。
【0068】
図1に示すように、上記第4冷却水通路16におけるラジエータバイパス通路17接続部に対してシリンダブロックウォータジャケット8側の部分には、該部分を流れる冷却水の温度を検出する第1温度センサ27が設けられている。また、上記第1冷却水通路13における第1制御弁22と第4冷却水通路16接続部との間の部分には、該部分を流れる冷却水の温度を検出する第2温度センサ28が設けられている。
【0069】
上記第1及び第2温度センサ27,28の出力信号は、コントローラ26に入力されるようになっており、このコントローラ26は、これら信号に基づいて、上記第1制御弁22の駆動手段76への通電及び非通電を制御するようになっている。
【0070】
上記コントローラ26の具体的な処理を図15のフローチャートにより説明する。尚、この処理は、エンジンの始動(イグニッションスイッチのON作動)により実行される。
【0071】
先ず、最初のステップS1で、エンジンの暖気運転が完了したか否かを判定する。この判定は、上記第1温度センサ27により検出された冷却水温度に基づいて行われ、その冷却水温度が設定温度T1以上であるときには、暖気運転が完了したと判定し、設定温度T1よりも低いときには、暖気運転が完了していないと判定する。この設定温度T1は、上記第2制御弁23の状態切換えに関する所定温度Tよりも小さい温度に設定される。例えば、上記設定温度T1は60℃に、上記所定温度Tは85℃にそれぞれ設定される。
【0072】
上記ステップS1の判定がNOであるとき(つまりエンジンの冷間時)には、ステップS2に進んで、第1制御弁22の駆動手段76に通電を行って第1制御弁22を第2状態にし、しかる後に、ステップS1に戻る一方、判定がYESであるとき(つまりエンジンの温間時)には、ステップS3に進む。
【0073】
上記ステップS3では、エンジンが高負荷状態にあるか否かを判定する。この判定は、上記第1温度センサ27又は第2温度センサ28により検出された冷却水温度に基づいて行われる。すなわち、当該判定時に第1制御弁22が第2状態にあるときにおいては、第1温度センサ27により検出された冷却水温度が基準温度T2以上であるときに、エンジンが高負荷状態にあると判定し、その冷却水温度が基準温度T2よりも低いときに、高負荷状態にはない(軽負荷状態にある)と判定する。また、当該判定時に第1制御弁22が第1状態にあるときにおいては、第2温度センサ28により検出された冷却水温度が基準温度T2以上であるときに、エンジンが高負荷状態にあると判定し、その冷却水温度が基準温度T2よりも低いときに、高負荷状態にはない(軽負荷状態にある)と判定する。上記基準温度T2は、上記設定温度T1よりも高く、かつ所定温度Tよりも高く設定される(例えば、90℃)。
【0074】
上記ステップS3の判定がNOであるとき(つまりエンジンの温間軽負荷時)には、ステップS4に進んで、第1制御弁22の駆動手段76への通電を停止して、第1制御弁22を第1状態にし、しかる後に、ステップS3に戻る一方、判定がYESであるとき(つまりエンジンの温間高負荷時)には、ステップS5に進んで、第1制御弁22を第2状態にし、しかる後に、ステップS6に進む。
【0075】
上記ステップS6では、エンジンが停止されたか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップS3に戻る一方、判定がYESであるときには、そのまま終了する。
【0076】
上記コントローラ26の制御により、第1制御弁22は、エンジンの冷間時及び温間高負荷時には第2状態とされる一方、エンジンの温間軽負荷時には第1状態とされる。また、第2制御弁23は、上記所定温度Tが設定温度T1よりも高くかつ基準温度T2よりも低いことから、エンジンの冷間時には第2状態とされる一方、エンジンの温間高負荷時には第1状態とされるとともに、エンジンの温間軽負荷時には、第2制御弁23を流れる冷却水の温度に応じて第1状態又は第2状態とされる。
【0077】
ここで、上記エンジン状態毎に、冷却水の流れを詳細に説明する。尚、エンジン始動前は、第1制御弁22は第1状態となっており、第2制御弁23は第2状態となっている。
【0078】
エンジンが始動されると、その直後に第1制御弁22が第2状態に切り換えられ、第2制御弁23はそのまま第2状態となっている。この状態は、エンジンの暖機運転が完了するまで(つまりエンジンの冷間時)、言い換えれば、第1温度センサ27により検出された冷却水温度が設定温度T1以上になるまで継続される。
【0079】
このエンジンの冷間時には、図1において矢印で示すように、冷却水は、シリンダヘッドウォータジャケット7、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分、第1制御弁22、第3冷却水通路15、シリンダブロックウォータジャケット8、第4冷却水通路16におけるラジエータバイパス通路17接続部に対してシリンダブロックウォータジャケット8側の部分、ラジエータバイパス通路17、第2制御弁23、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケット7に戻る。
【0080】
したがって、このエンジンの冷間時には、冷却水はラジエータ21を通らないでシリンダヘッドウォータジャケット7とシリンダブロックウォータジャケット8との間で循環することになる。この結果、シリンダブロック2が早期に暖められ、エンジンの暖気性が促進されるとともに、潤滑油の粘度の早期低下により、摺動抵抗が早期に低減して燃費が向上する。
【0081】
また、エンジンの冷間時には、第2制御弁22が第2状態にあるため、弁バイパス通路77に冷却水は流れない。これにより、低温の冷却水によって第1制御弁22の駆動手段76が冷却されることはなく、該駆動手段76への通電量が無駄に多くなるのを防止することができる。
【0082】
上記エンジンの暖機運転が完了した温間時でかつ軽負荷時には、第1制御弁22が第1状態となり、第2制御弁23が、該第2制御弁23を流れる冷却水の温度に応じて第1状態又は第2状態となる。この第2制御弁23が第2状態にあるときには、図16において矢印で示すように、シリンダヘッドウォータジャケット7、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分、第1制御弁22、第1冷却水通路13における第1制御弁22と第4冷却水通路16接続部との間の部分、第4冷却水通路16におけるラジエータバイパス通路17接続部に対して第1冷却水通路13側の部分、ラジエータバイパス通路17、第2制御弁23、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケット7に戻る。このときも、弁バイパス通路77に冷却水は流れない。
【0083】
したがって、エンジンの温間軽負荷時において第2制御弁23が第2状態にあるには、冷却水はシリンダブロックウォータジャケット8及びラジエータ21を通らずシリンダヘッドウォータジャケット7のみに流される。
【0084】
一方、第2制御弁23が第1状態にあるときには、図17において矢印で示すように、冷却水は、シリンダヘッドウォータジャケット7、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分、第1制御弁22、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してラジエータ21側の部分、ラジエータ21、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してラジエータ21側の部分、第2制御弁23、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケット7に戻る。
【0085】
したがって、エンジンの温間軽負荷時において第2制御弁23が第1状態にあるときには、冷却水はシリンダヘッドウォータジャケット7とラジエータ21との間で循環することとなり、このときも、第2制御弁23を流れる冷却水の温度が所定温度よりも低いときと同様に、シリンダブロックウォータジャケット8には流されない。すなわち、温間軽負荷時には、シリンダヘッド1及びシリンダブロック2のうち熱的に厳しいシリンダヘッド1のみに冷却水を流すとともに、シリンダヘッド1温度が高くなりすぎないように、冷却水の温度が所定温度T以上になると、冷却水の熱をラジエータ21において放熱する。これにより、シリンダヘッド1及びシリンダブロック2の各温度をそれぞれ比較的高くかつ適切に維持し、よって、摺動抵抗を出来る限り低減して燃費を向上させることができる。
【0086】
また、エンジンの温間軽負荷時において第2制御弁23が第1状態にあるときには、弁バイパス通路77に、シリンダヘッドウォータジャケット7の冷却水流出口7bから流出した比較的温度が高い冷却水の一部が流れ、この冷却水により第1制御弁22の駆動手段76が暖められ、これにより、この後にエンジンが高負荷状態になって第1制御弁22を第2状態に切り換える際に、その駆動手段76への通電量を少なくすることができる。
【0087】
そして、冷却水の温度がさらに高くなった温間高負荷時には、第1制御弁22が第2状態となり、第2制御弁23が第1状態となる。このときには、図18において矢印で示すように、冷却水は、シリンダヘッドウォータジャケット7、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分、第1制御弁22、第3冷却水通路15、シリンダブロックウォータジャケット8、第4冷却水通路16、第1冷却水通路13における第4冷却水通路16接続部に対してラジエータ21側の部分、ラジエータ21、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してラジエータ21側の部分、第2制御弁23、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケット7に戻る。このときも、弁バイパス通路77に冷却水が流れる。
【0088】
したがって、エンジンの温間高負荷時には、シリンダヘッド1、シリンダブロック2及びラジエータ21間で冷却水を循環させるとともに、ラジエータ21の冷却水出口21から流出した冷却水を、熱的に厳しいシリンダヘッド1に先に流し、その後にシリンダブロック2に流すようにする。この冷却の順序により、温間高負荷時には、冷却水によりシリンダヘッド1及びシリンダブロック2をそれぞれ適切に冷却することができる。
【0089】
以上のように、上記実施形態では、エンジンの冷間時には暖気性を促進させることができ、これにより、エンジンの燃焼性の向上化や排気浄化性能の向上化、燃費の向上化を図ることができる。また、エンジンの温間軽負荷時には、シリンダヘッド1及びシリンダブロック2の各温度をそれぞれ比較的高くかつ適切に維持して燃費の向上化を図ることができる。さらに、エンジンの温間高負荷時には、シリンダヘッド1及びシリンダブロック2をそれぞれ適切に冷却することができる。
【0090】
尚、上記実施形態では、ラジエータバイパス通路17の一端を第4冷却水通路16の中間に接続し、他端を第2制御弁23の第3開口部23cに接続したが、このラジエータバイパス通路17の上記一端を、第4冷却水通路16に接続する代わりに、第1冷却水通路13における第4冷却水通路16接続部に対してラジエータ21側の部分に接続するようにしてもよく(図19参照)、第1冷却水通路13における第1制御弁22と第4冷却水通路16接続部との間の部分に接続するようにしてもよい。要するに、ラジエータバイパス通路17の一端は、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してラジエータ21側の部分又は第4冷却水通路16の中間に接続されていればよい(ラジエータバイパス通路17の他端は、上記実施形態と同じく、第2制御弁23の第3開口部23cに接続する)。
【0091】
図19に示すように、上記ラジエータバイパス通路17の一端を、第1冷却水通路13における第4冷却水通路16接続部に対してラジエータ21側の部分に接続した場合には、エンジンの暖気運転が完了したか否かの判定及びエンジンが高負荷状態にあるか否かの判定を行うために、第1冷却水通路13における第4冷却水通路16接続部とラジエータバイパス通路17接続部との間の部分に、該部分を流れる冷却水の温度を検出する温度センサ29を1つ設けるだけでよく、この温度センサ29により検出された冷却水温度が、設定温度T1以上であるときには、暖気運転が完了したと判定し、さらに基準温度T2以上であるときには、高負荷状態にあると判定すればよい。
【0092】
上記のようにラジエータバイパス通路17の一端を、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してラジエータ21側の部分に接続した場合の冷却水の流れは以下のようになる(ラジエータバイパス通路17の一端を、第1冷却水通路13における第1制御弁22と第4冷却水通路16接続部との間の部分に接続しても、冷却水の流れは同様である)。
【0093】
すなわち、エンジンの冷間時には、図19において矢印で示すように、冷却水は、シリンダヘッドウォータジャケット7、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分、第1制御弁22、第3冷却水通路15、シリンダブロックウォータジャケット8、第4冷却水通路16、第1冷却水通路13における第4冷却水通路16接続部とラジエータバイパス通路17接続部との間の部分、ラジエータバイパス通路17、第2制御弁23、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケット7に戻る。
【0094】
また、エンジンの温間軽負荷時において第2制御弁23が第2状態にあるときには、図20において矢印で示すように、冷却水は、シリンダヘッドウォータジャケット7、第1冷却水通路13における第1制御弁22に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分、第1制御弁22、第1冷却水通路13における第1制御弁22とラジエータバイパス通路17接続部との間の部分、ラジエータバイパス通路17、第2制御弁23、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分と順に流れて、その後にシリンダヘッドウォータジャケット7に戻る。
【0095】
さらに、エンジンの温間軽負荷時で第2制御弁23が第2状態にあるとき、及び温間高負荷時には、上記実施形態とそれぞれ同様の流れとなるので、その説明は省略する。
【0096】
また、上記実施形態では、エンジンが高負荷状態にあるか否かの判定を、第1又は第2温度センサ27,28により検出された冷却水温度に基づいて行うようにしたが、アクセル開度に基づいて行うようにしてもよい。すなわち、アクセル開度が所定開度以上であるときには、エンジンが高負荷状態にあると判定し、所定開度よりも小さいときには、軽負荷状態にあると判定すればよい。こうすれば、第2温度センサ28は不要となる。また、第1又は第2温度センサ27,28(或いは、上記1つの温度センサ29)により検出された冷却水温度、アクセル開度及びエンジン回転数からなるマップに基づいて判定するようにしてもよい。さらに、第2冷却水通路14における第2制御弁23に対してシリンダヘッドウォータジャケット7側の部分に第3温度センサを配設して、この第3温度センサにより検出された冷却水温度と、第1又は第2温度センサ27,28(或いは、上記1つの温度センサ29)により検出された冷却水温度との差(つまりエンジン入口水温と出口水温との差)に基づいて判定するようにしてもよい。
【0097】
さらにまた、上記実施形態では、シリンダヘッド1のシリンダヘッドウォータジャケット7では、冷却水が、シリンダヘッド吸気側通路部7cから先に流れてその後にシリンダヘッド排気側通路部7dを流れるようにしたが、この流れを逆にしてもよい。但し、吸入空気密度を高めたり、ノッキングを生じ難くする等の観点から、上記実施形態のように流す方が好ましい。
【0098】
また、シリンダブロック2のシリンダブロックウォータジャケット8においても、上記実施形態とは逆方向に冷却水を流すようにしても、本発明を適用することができる。さらに、シリンダブロック3は、サイアミーズタイプのものに限らず、相隣接するシリンダ5間(3箇所)に、シリンダブロックウォータジャケット8のシリンダブロック排気側通路部8cとシリンダブロック吸気側通路部8dとを連通する連通部がそれぞれ形成されたものであってもよい。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のエンジンの冷却装置によると、エンジンの冷間時には、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間で冷却水を循環させ、エンジンの温間軽負荷時には、シリンダヘッド及びシリンダブロックのうちシリンダヘッドのみに冷却水を流すとともに、必要に応じてラジエータにも流し、エンジンの温間高負荷時には、シリンダヘッド、シリンダブロック及びラジエータ間で冷却水を循環させるとともに、ラジエータからの冷却水をシリンダヘッド及びシリンダブロックの順で流すようにしたことにより、エンジンの冷間時には暖気性を促進させつつ、温間時には軽負荷及び高負荷状態に応じてエンジンを適切に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンの冷却装置を示す概略構成図である。
【図2】エンジンのシリンダヘッドの平面図である。
【図3】シリンダヘッドの底面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】図2のVI−VI線断面図である。
【図7】第1及び第2制御弁の配置を示すシリンダヘッド底面側から見た部分断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図7のIX−IX線断面図である。
【図10】図7のX−X線断面図である。
【図11】エンジンのシリンダブロックの平面図である。
【図12】図11のXII−XII線断面図である。
【図13】図11のXIII−XIII線断面図である。
【図14】シリンダヘッドガスケットの平面図である。
【図15】コントローラの処理動作を示すフローチャートである。
【図16】エンジンの温間軽負荷時において第2制御弁が第2状態にあるときの冷却水の流れを示す図1相当図である。
【図17】エンジンの温間軽負荷時において第2制御弁が第1状態にあるときの冷却水の流れを示す図1相当図である。
【図18】エンジンの温間高負荷時の冷却水の流れを示す図1相当図である。
【図19】ラジエータバイパス通路の一端を、第1冷却水通路における第4冷却水通路接続部に対してラジエータ側の部分に接続した場合を示す図1相当図である。
【図20】エンジンの温間軽負荷時において第2制御弁が第2状態にあるときの冷却水の流れを示す図19相当図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッドガスケット
7 シリンダヘッドウォータジャケット
7a 冷却水流入口
7b 冷却水流出口
7c シリンダヘッド吸気側通路部
7d シリンダヘッド排気側通路部
7e 連通部
8 シリンダブロックウォータジャケット
8a 冷却水流入口
8b 冷却水流出口
8c シリンダブロック排気側通路部
8d シリンダブロック吸気側通路部
8e 連通部
10 ウォータポンプ
13 第1冷却水通路
14 第2冷却水通路
15 第3冷却水通路
16 第4冷却水通路
17 ラジエータバイパス通路
21 ラジエータ
22 第1制御弁
23 第2制御弁
63 ウォータジャケット用凹部
74 第1弁体
75 第2弁体
76 駆動手段
77 弁バイパス通路
91 吸気側開口部
92 排気側開口部

Claims (5)

  1. 一端が、エンジンのシリンダヘッドに設けられたシリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流出口に接続され、他端がラジエータの冷却水流入口に接続されているとともに、中間に第1制御弁が配設された第1冷却水通路と、
    一端が上記ラジエータの冷却水流出口に接続され、他端が上記シリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流入口に接続されているとともに、中間に第2制御弁が配設された第2冷却水通路と、
    一端が上記第1制御弁に接続され、他端が、上記エンジンのシリンダブロックに設けられたシリンダブロックウォータジャケットの冷却水流入口に接続された第3冷却水通路と、
    一端が上記シリンダブロックウォータジャケットの冷却水流出口に接続され、他端が上記第1冷却水通路における上記第1制御弁に対してラジエータ側の部分に接続された第4冷却水通路と、
    一端が上記第1冷却水通路における上記第1制御弁に対してラジエータ側の部分又は上記第4冷却水通路の中間に接続され、他端が上記第2制御弁に接続されたラジエータバイパス通路とを備え、
    上記第1制御弁は、外部信号に応じて、上記第1冷却水通路における該第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分がラジエータ側の部分と連通する第1状態と、該第1冷却水通路における第1制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分が上記第3冷却水通路と連通する第2状態とに選択的に切換え可能なものであって、上記エンジンの冷間時及び温間高負荷時には、上記第2状態となる一方、エンジンの温間軽負荷時には、上記第1状態となるように構成され、
    上記第2制御弁は、該第2制御弁を流れる冷却水の温度が所定温度以上であるときには、上記第2冷却水通路における該第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分がラジエータ側の部分と連通する第1状態となる一方、上記冷却水の温度が上記所定温度よりも低いときには、該第2冷却水通路における第2制御弁に対してシリンダヘッドウォータジャケット側の部分が上記ラジエータバイパス通路と連通する第2状態となるものであって、上記エンジンの冷間時には、上記第2状態となる一方、エンジンの温間高負荷時には、上記第1状態となるとともに、エンジンの温間軽負荷時には、第2制御弁を流れる冷却水の温度に応じて第1状態又は第2状態となるように構成されていることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの冷却装置において、
    第1制御弁は、通電加熱により弁体を駆動する駆動手段を有する電子式サーモスタット弁であり、
    第2制御弁は、サーモスタット弁であることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  3. 請求項2記載のエンジンの冷却装置において、
    第1制御弁は、第2制御弁が第1状態にあるときに、シリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流出口より流出した冷却水の一部を、駆動手段を収容する部分に導入して、第2冷却水通路における第2制御弁に対してラジエータ側の部分に排出する弁バイパス通路を有していることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンの冷却装置において、
    シリンダブロックは、サイアミーズタイプのものであり、
    シリンダブロックウォータジャケットは、シリンダブロックの上面に開口するように形成されたウォータジャケット用凹部と、該シリンダブロック及びシリンダヘッド間に配設されたシリンダヘッドガスケットとにより形成されてなるとともに、該シリンダブロックの排気側に配設されかつ一端が該シリンダブロックウォータジャケットの冷却水流入口と連通するシリンダブロック排気側通路部と、シリンダブロックの吸気側に配設され、一端が該シリンダブロック排気側通路部の他端と連通する一方、他端がシリンダブロックウォータジャケットの冷却水流出口と連通するシリンダブロック吸気側通路部とを有し、
    シリンダヘッドウォータジャケットは、シリンダヘッドの吸気側に配設されかつ一端が該シリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流入口と連通するシリンダヘッド吸気側通路部と、シリンダヘッドの排気側に配設され、一端が該シリンダヘッド吸気側通路部の他端と連通する一方、他端がシリンダヘッドウォータジャケットの冷却水流出口と連通するシリンダヘッド排気側通路部とを有し、
    上記シリンダヘッドガスケットにおける上記シリンダブロック吸気側通路部のボア間部分に対応する位置に、上記シリンダヘッド吸気側通路部とシリンダブロック吸気側通路部との間で冷却水の一部を流通させるための吸気側開口部が形成され、
    上記シリンダヘッドガスケットにおける上記シリンダブロック排気側通路部のボア間部分に対応する位置に、上記シリンダヘッド排気側通路部とシリンダブロック排気側通路部との間で冷却水の一部を流通させるための排気側開口部が形成されていることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  5. 請求項4記載のエンジンの冷却装置において、
    シリンダヘッド吸気側通路部の他端とシリンダヘッド排気側通路部の一端とを連通する連通部に、該シリンダヘッド吸気側通路部からシリンダヘッド排気側通路部へ冷却水を流すためのウォータポンプが設けられており、
    シリンダヘッドガスケットの吸気側開口部の開口径が排気側開口部よりも小さく設定されていることを特徴とするエンジンの冷却装置。
JP2003066054A 2003-03-12 2003-03-12 エンジンの冷却装置 Expired - Fee Related JP4239623B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003066054A JP4239623B2 (ja) 2003-03-12 2003-03-12 エンジンの冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003066054A JP4239623B2 (ja) 2003-03-12 2003-03-12 エンジンの冷却装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004270652A true JP2004270652A (ja) 2004-09-30
JP4239623B2 JP4239623B2 (ja) 2009-03-18

Family

ID=33126872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003066054A Expired - Fee Related JP4239623B2 (ja) 2003-03-12 2003-03-12 エンジンの冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4239623B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321637A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toyota Motor Corp エンジンの冷却装置
JP2008038733A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Toyota Motor Corp メタル製シリンダヘッドガスケット
GB2452920A (en) * 2007-09-18 2009-03-25 Lotus Car Multi-cylinder Internal Combustion Engine with Cabin and De-activated Cylinder Heating using Coolant Flow
JP2009216028A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Toyota Motor Corp 内燃機関の冷却装置
DE112009005419T5 (de) 2009-12-04 2012-11-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Motorkühlvorrichtung
JP2013177843A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Mikuni Corp 冷却水制御バルブ装置
DE112009005498T5 (de) 2009-10-19 2013-12-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Kühlvorrichtung für eine Maschine
FR3002281A1 (fr) * 2013-02-19 2014-08-22 Peugeot Citroen Automobiles Sa Circuit de refroidissement pilote pour moteur thermique de vehicule automobile et moteur thermique de vehicule automobile correspondant
CN108119223A (zh) * 2016-11-30 2018-06-05 株式会社斯巴鲁 多气缸发动机冷却装置
JP2020020335A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company 流量制御装置、これを含む冷却システムおよびその制御方法
JP7491205B2 (ja) 2020-12-16 2024-05-28 マツダ株式会社 エンジンのシリンダヘッド構造

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4670737B2 (ja) * 2006-05-31 2011-04-13 トヨタ自動車株式会社 エンジンの冷却装置
JP2007321637A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toyota Motor Corp エンジンの冷却装置
JP2008038733A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Toyota Motor Corp メタル製シリンダヘッドガスケット
GB2452920A (en) * 2007-09-18 2009-03-25 Lotus Car Multi-cylinder Internal Combustion Engine with Cabin and De-activated Cylinder Heating using Coolant Flow
JP2009216028A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Toyota Motor Corp 内燃機関の冷却装置
DE112009005498T5 (de) 2009-10-19 2013-12-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Kühlvorrichtung für eine Maschine
US8807095B2 (en) 2009-12-04 2014-08-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Engine cooling device
DE112009005419T5 (de) 2009-12-04 2012-11-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Motorkühlvorrichtung
DE112009005419B4 (de) 2009-12-04 2018-04-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Motorkühlvorrichtung zum kühlen eines motors in abhängigkeit von der zylinderkopftemperatur
JP2013177843A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Mikuni Corp 冷却水制御バルブ装置
US9518503B2 (en) 2012-02-28 2016-12-13 Toru Tsuchiya Cooling water control valve apparatus
FR3002281A1 (fr) * 2013-02-19 2014-08-22 Peugeot Citroen Automobiles Sa Circuit de refroidissement pilote pour moteur thermique de vehicule automobile et moteur thermique de vehicule automobile correspondant
CN108119223A (zh) * 2016-11-30 2018-06-05 株式会社斯巴鲁 多气缸发动机冷却装置
JP2018091163A (ja) * 2016-11-30 2018-06-14 株式会社Subaru 多気筒エンジン冷却装置
US10337392B2 (en) 2016-11-30 2019-07-02 Subaru Corporation Multicylinder engine cooling apparatus
CN108119223B (zh) * 2016-11-30 2019-08-30 株式会社斯巴鲁 多气缸发动机冷却装置
JP2020020335A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company 流量制御装置、これを含む冷却システムおよびその制御方法
JP7122949B2 (ja) 2018-07-31 2022-08-22 現代自動車株式会社 流量制御装置、これを含む冷却システムおよびその制御方法
JP7491205B2 (ja) 2020-12-16 2024-05-28 マツダ株式会社 エンジンのシリンダヘッド構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4239623B2 (ja) 2009-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101936459B1 (ko) 배기측 블럭인서트, 이를 포함하는 실린더블럭 조립체 및 이를 포함하는 엔진 열관리 시스템
RU2698379C2 (ru) Система охлаждения двигателя внутреннего сгорания и узел термостатов для системы охлаждения
JP6036668B2 (ja) 多気筒エンジンの冷却構造
JP6090138B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP5742702B2 (ja) 冷却装置の制御装置
KR101637779B1 (ko) 차량의 배기열 회수 장치 및 방법
JP6079594B2 (ja) 多気筒エンジンの冷却構造
JP2013108429A (ja) 内燃機関のウォータアウトレット構造
JP2011047305A (ja) 内燃機関
JP4239623B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP2005016364A (ja) エンジンの冷却装置
JP5565283B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2006046139A (ja) シリンダヘッド
JP2010151067A (ja) エンジンの冷却装置
JP2009074380A (ja) エンジンの2系統式冷却装置
JP2012072668A (ja) 内燃機関システム
KR20200049982A (ko) 엔진의 냉각장치
JP4578415B2 (ja) V型内燃機関の熱交換器配置構造
JPH10212946A (ja) 内燃機関における冷却装置
JP2008157102A (ja) 内燃機関の冷却装置
JP3104538B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2010065627A (ja) エンジンの冷却装置
JP4214890B2 (ja) エンジンの冷却装置
JPH0639085Y2 (ja) エンジンのシリンダブロツク構造
JPH0571416A (ja) 多気筒内燃機関の冷却水通路構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060113

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081127

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081215

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140109

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees