JP2004270396A - スラブに打設されるスリーブの止水および水抜装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物の骨格を構成するコンクリート躯体の成形時に、その躯体のスラブに打設されるスリーブの止水装置であって、スラブ上に溜まった雨水がスリーブの開口を通して階下に落水するのを防止するようにした。
【解決手段】スラブSに打設されるスリーブ1の開放上部に蓋体3を設け、その蓋体3は、スリーブ1の開放上面を塞ぐ天板4と、この天板4から下方に一体に設けられてスリーブ1内に嵌挿される筒体5とよりなり、その筒体5の外周面に形成した周溝6に、その筒体5とスリーブ1間を水密に閉じるパッキン8が嵌着される。
【選択図】 図4
【解決手段】スラブSに打設されるスリーブ1の開放上部に蓋体3を設け、その蓋体3は、スリーブ1の開放上面を塞ぐ天板4と、この天板4から下方に一体に設けられてスリーブ1内に嵌挿される筒体5とよりなり、その筒体5の外周面に形成した周溝6に、その筒体5とスリーブ1間を水密に閉じるパッキン8が嵌着される。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物において、型枠によるコンクリート躯体の成形時に、そのスラブに打設されるスリーブの止水装置および水抜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に鉄筋コンクリート造りの多階層の建築物を構築するに当たっては、先ず型枠の組立てにより、下階層(たとえば一階層)のコンクリート躯体を打設成形し、該下階層のコンクリート躯体の、予め定められた存置期間(その強度と養生の確認)を待ってその上に上階層(たとえば二階層)の型枠を組み立て、該型枠にコンクリートを打設して上階層のコンクリート躯体を打設成形し、さらに、該上階層のコンクリート躯体の予め定められた存置期間を待ってその上に上階層(たとえば三階層)の型枠を組み立て、該型枠にコンクリートを打設して上階層のコンクリート躯体を打設成形し、以上の繰り返しで多階層のコンクリート躯体を構築する工法が採用されており、この場合、上階層のコンクリート躯体の成形完了前に、既に成形の完了している下階層のコンクリート躯体では、天井張り、間仕切りの設置などの内装、仕上工事を行い、工事の能率化、工期の短縮化により経済性を高めるようにしている。
【0003】
ところで、各階層のコンクリート躯体の型枠による成形時に、各階層のスラブに、それぞれ空調用などの配管、電線などの配線を通すためのスリーブを打設する場合に、もし仮にそのスリーブに止水手段を施さないでおくと、上階層のスラブ上に溜まった雨水が、そのスリーブを通して下階層のコンクリート躯体に落水するため、この落水により、下階層の天井、間仕切りなどの内装材や仕上材を濡らしてしまうという不都合がある。
【0004】
そこで、従来では、
▲1▼スラブのスリーブの開口を、蓋やガムテープにより塞いで、スリーブ内に雨水が侵入するのを防ぐ。
【0005】
▲2▼スリーブをスラブのコンクリート面よりも高く立ち上げることにより、スリーブ内に雨水が侵入するのを防ぐ。
【0006】
などの止水対策がとられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記▲1▼の対策では、スリーブの止水作業が面倒であるばかりでなく、確実に落水を防ぐことができない。
【0008】
また、前記▲2▼の手段では、スラブのコンクリート面を綺麗に仕上げられないばかりでなく、コンクリート打設後のスラブ面には、雨水が溜まってしまうため、墨出し作業がしにくく、この水抜きをするには、スリーブに水抜き用の穴を別途に開口するという面倒な作業をしなければならない。
【0009】
という問題がある。
【0010】
本発明はかかる実状に鑑みてなされたものであり、スラブに設けたスリーブの開口を簡単容易に、しかも確実に封緘して止水し、雨水がスリーブの開口を通して階下に落下するのを防止すると共に、スラブのコンクリート面上に溜まった雨水を階下のコンクリート躯体の外に水抜きすることができるようにした、新規なスラブに打設されるスリーブの止水および水抜装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的達成のため、本請求項1記載の発明は、コンクリート躯体のスラブに、上下方向に軸線をもち、かつ、スラブの上下面に開放するように打設されるスリーブの止水装置であって、前記スラブの上面よりも低位にある、前記スリーブの開放上部には、蓋体が設けられ、該蓋体は、前記スリーブの開放上面を塞ぐ天板と、この天板から下方に一体に垂設され、前記スリーブ内に嵌挿される筒体よりなり、この筒体の外周面に形成した周溝には、該外周面と、スリーブに内周面間を水密に封緘するパッキンが嵌着されていることを特徴としており、かかる特徴によれば、スリーブの開放上面を、パッキンを嵌着した筒体により水密に封緘して止水し、スリーブを通してスラブ上に溜まった雨水が落下するのを確実に防止することができる。
【0012】
前記目的達成のため、本請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記パッキンは、前記筒体の外周面を囲繞するように環状に形成され、その横断面は下方に向かって先細りの矢印状パッキン部分と、このパッキン部分の上面に係止段差を介して上方に一体に連続する延長部分よりなることを特徴としており、かかる特徴によれば、前記パッキンはスリーブと、蓋体との間の間隙を水密に封緘することができ、特に蓋体をスリーブ内に嵌挿する際に、その嵌挿をし易くし、しかもパッキンをスリーブと蓋体間の所定位置に確実に保持させることができる。
【0013】
前記目的達成のため、本請求項3記載の発明は、コンクリート躯体のスラブに、上下方向に軸線をもち、かつ、スラブの上下面に開放するように打設されるスリーブの水抜装置であって、前記スラブの上面よりも低位にある、前記スリーブの開放上部には、蓋体が設けられ、該蓋体は、前記スリーブの開放上面を塞ぐ天板と、この天板から下方に一体に垂設され、前記スリーブ内に嵌挿される筒体よりなり、前記天板には、キャップにより閉じられる水抜ソケットが設けられ、この水抜ソケットには前記スリーブ内に挿通される水抜用ホースの上端が着脱可能に接続され、また、前記筒体の外周面に形成した周溝には、該外周面と、スリーブに内周面間を水密に封緘するパッキンが嵌着されていることを特徴としており、かかる特徴によれば、スラブ上に溜まった雨水をスリーブを通してコンクリート躯体外に排水して、スラブ上に溜まった雨水の水抜を簡単容易に、かつ確実に行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の一実施例について説明する。
【0015】
図1は、階上および階下のスラブに打設したスリーブに配管を挿通した状態を示すコンクリート躯体の一部断面図、図2は、階上のスラブ上にコンクリートを打設している状態を示すコンクリート躯体の一部断面図、図3は、スリーブを打設したスラブの部分断面図、図4は、止水装置を設けたスリーブの断面図、図5は、スリーブ、蓋体およびパッキンの分解斜視図、図6(a)および(b)は、止水装置付のスリーブをスラブに打設した状態およびスリーブ上のコンクリートを裂破した状態を示す断面図、図7は、水抜装置を設けたスリーブの断面図である。
【0016】
図4,5に示すように、コンクリート躯体BのスラブSに打設されるスリーブ1は、亜鉛鉄板などの金属板により上、下端面を開放した円筒状に形成されており、その下端には、複数(4個)の釘ピース1aが周方向に間隔をあけて放射状に外向きに固定されており、これらの釘ピース1aは、型枠Mのスラブ成形用コンパネ(コンクリートパネル)14s(図12参照)上に釘2を以て固定される。そして、その固定状態では、スリーブ1は、その軸線を鉛直方向に向けて前記コンパネ14s上に起立固定される。
【0017】
スリーブ1の開放上部には、該スリーブ1内に打設コンクリートが侵入するのを防止、すなわち止水するため、蓋体3が設けられる。この蓋体3は、円盤状の天板4と、その下面に固定される円筒状の筒体5とより帽状に形成されている。前記筒体5は、スリーブ1よりも小径に形成されて該スリーブ1内にその開放上面より嵌挿される。また、前記筒体5の外周面の上下方向の中間部には、断面円弧状をなす周溝6が形成され、この周溝6には、シリコンスポンジよりなるパッキン8が嵌着される。このパッキン8は環状に形成されており、断面形状が下に向かって先細りの矢印形状のパッキン部分8aと、このパッキン部分8aの上面に係止段差8bを介して上方に延長される断面長方形状の延長部分8cとより形成されている。図4に示すように、パッキン8のパッキン部分8aの内面は、前記蓋体3の筒体5に形成した前記周溝6に締代を以て嵌着される。
【0018】
図4に示すように、スリーブ1の開放上部は、蓋体3により水密に封緘される。周溝6にパッキン8を嵌着した筒体5を、スリーブ1内に、その開放上面より嵌挿すれば、パッキン8のパッキン部分8aは、周溝6とスリーブ1の内周面に密着されて、蓋体3の筒体5と、スリーブ1の内周面間を水密に封緘することができる。そして、蓋体3の筒体5をスリーブ1内に嵌挿する際には、パッキン8の断面矢印状のパッキン部分8aは、その嵌挿をし易くすると共にその係止段差8bは、周溝6のエッジに密に係合して、パッキン8が周溝6から上方に抜け出るのを防止する。蓋体3の筒体5がスリーブ1に嵌着されたのち、該蓋体3の天板4が、スリーブ1の上縁にスポット溶接10され、また、スリーブ1の上端と、天板4の裏面との継ぎ目の内側にコーキング11が施され、これにより、天板4と筒体5の接合部からスリーブ1内に雨水が侵入するのを防止することができる。
【0019】
次に図2を参照して、コンクリートの打設により、コンクリート躯体Bを成形する際に、そのスラブSに、スリーブ1を打設する場合について説明する。
【0020】
図2は、一階層F1のコンクリート躯体Bの成形が完了した後、二階層F2のコンクリート躯体Bを成形すべく、型枠Mにコンクリートを打設している状態が示されている。
【0021】
既にコンクリートが固化して、成形の完了している一階層F1のコンクリート躯体B(スラブSには、スリーブ1が打設されている)の上面、すなわちスラブS面上には、二階層F2のコンクリート躯体Bを成形すべく、コンパネ(コンクリートパネル)14による型枠Mが組み付けられる。この場合、スラブ型枠Ms用のコンパネ14sは、一階層F1のスラブS上に立設した複数の支柱13により支持される。また、このスラブ型枠Ms用のコンパネ14s上には、前述のように、蓋体3の嵌着されたスリーブ1が釘2により固定される。二階層Fに組み立てられた型枠Mのコンクリート打設空間には、図2に鎖線にて示すように、コンクリートが打設され、二階層F2のコンクリート躯体Bが成形される。このとき、スラブ型枠Msに固定されるスリーブ1は、その開口上面が蓋体3により封緘されているので、コンクリートがスリーブ1内に侵入することなく、スラブSにスリーブ1を打設することができる。コンクリートの安全な強度と養生について十分に確認し、定められた型枠存置期間をおいたのち、型枠Mの解体が行なわれ、二階層F2のコンクリート躯体Bの成形が完了する。
【0022】
コンクリート躯体Bの成形後にも、スリーブ1の開口上端は、蓋体3により覆われていることにより、スラブS上に溜まった雨水がこのスリーブ1を通って落下し、階下のコンクリート躯体Bを濡らすことがない。図6(a)に示すように、スリーブ1の蓋体3上は、薄い(約5mm)コンクリートにより覆われるが、この薄いコンクリートを図6(b)に示すように、裂破した後、蓋体3をスリーブ1から取り外せば、二階層F2のスラブSに打設されたスリーブ1に、図1に示すように空調用などの配管Pを通すことができる。この場合、スリーブ1と配管Pとの間には、断熱材19が介装される。
【0023】
ところで、再び図2に戻り、上階層、すなわち二階層F2のコンクリート打設中には、既に成形の完了している下階層、すなわち一階層F1では、間仕切り16、天井17などを内装する内装工事やそれらの仕上工事が行なわれるが、上階層F2のスリーブ1は前述したように、その開放上部が蓋体3により水密に塞がれているので、上階層F2のスラブS上に溜まった雨水がスリーブ1を通って下階層F1のコンクリート躯体Bに落水することが防止され、階下の間仕切り16、天井17などの内装材や仕上材を濡らすことがない。
【0024】
図7には、蓋体3付のスリーブ1に水抜装置を設けた場合であり、蓋体3の天板4の中央部には、上下面を開放した円筒状の水抜ソケット20が固定され、この水抜ソケット20には、スリーブ1内を通した水抜用ホース21の上端を接続して、これを締付バンド22により固定する。水抜ソケット20は、図7に実線に示すように、通常はキャップとしてのゴムキャップ23により閉じられる。
【0025】
図7に鎖線にて示すように、前記ゴムキャップ23を水抜ソケット20より外せば、水抜ソケット20が開口され、スラブS上に溜まった雨水は、水抜用ホース21を通して階下のコンクリート躯体Bの外に排水することができる。
【0026】
なお、一般に各階層のスラブSには複数のスリーブ1が打設されるが、それらのスリーブ1には、いずれも前記止水装置が設けられ、また、それらの一個または数個に特定して前記水抜装置が設けられる。
【0027】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0028】
たとえば、前記実施例では、スリーブ1を円筒状に形成した場合を説明したが、これを、角筒状、楕円筒状など他の筒状に形成してもよい。
【0029】
【発明の効果】
本請求項1記載の発明によれば、コンクリート躯体のスラブに打設されるスリーブの開放上面を、パッキンを嵌着した筒体により水密に封緘してスリーブを通してスラブ上の雨水が落下するのを確実に防止することができる。
【0030】
また、本請求項2記載の発明によれば、前記パッキンはスリーブと、蓋体との間の間隙を水密に封緘することができ、特に、蓋体をスリーブ内に嵌挿する際に、その嵌挿をし易くし、しかもパッキンをスリーブと蓋体間の所定位置に確実に保持させることができる。
【0031】
さらに、本請求項3記載の発明によれば、スラブ上に溜まった雨水をスリーブを通してコンクリート躯体外に確実に排水することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】階上および階下のスラブに打設したスリーブに配管を挿通した状態を示すコンクリート躯体の一部断面図
【図2】階上のスラブ上にコンクリートを打設している状態を示すコンクリート躯体の一部断面図
【図3】スリーブを打設したスラブの部分断面図
【図4】止水装置を設けたスリーブの断面図
【図5】スリーブ、蓋体およびパッキンの分解斜視図
【図6】(a)および(b)は、止水装置付のスリーブをスラブに打設した状態およびスリーブ上のコンクリートを裂破した状態を示す断面図
【図7】水抜装置を設けたスリーブの断面図
【符号の説明】
1・・・・・スリーブ
3・・・・・蓋体
4・・・・・天板
5・・・・・筒体
6・・・・・周溝
8・・・・・パッキン
8a・・・・パッキン部分
8b・・・・係止段差
8c・・・・延長部分
20・・・・水抜ソケット
21・・・・水抜用ホース
22・・・・締付バンド
23・・・・キャップ
B・・・・・コンクリート躯体
S・・・・・スラブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物において、型枠によるコンクリート躯体の成形時に、そのスラブに打設されるスリーブの止水装置および水抜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に鉄筋コンクリート造りの多階層の建築物を構築するに当たっては、先ず型枠の組立てにより、下階層(たとえば一階層)のコンクリート躯体を打設成形し、該下階層のコンクリート躯体の、予め定められた存置期間(その強度と養生の確認)を待ってその上に上階層(たとえば二階層)の型枠を組み立て、該型枠にコンクリートを打設して上階層のコンクリート躯体を打設成形し、さらに、該上階層のコンクリート躯体の予め定められた存置期間を待ってその上に上階層(たとえば三階層)の型枠を組み立て、該型枠にコンクリートを打設して上階層のコンクリート躯体を打設成形し、以上の繰り返しで多階層のコンクリート躯体を構築する工法が採用されており、この場合、上階層のコンクリート躯体の成形完了前に、既に成形の完了している下階層のコンクリート躯体では、天井張り、間仕切りの設置などの内装、仕上工事を行い、工事の能率化、工期の短縮化により経済性を高めるようにしている。
【0003】
ところで、各階層のコンクリート躯体の型枠による成形時に、各階層のスラブに、それぞれ空調用などの配管、電線などの配線を通すためのスリーブを打設する場合に、もし仮にそのスリーブに止水手段を施さないでおくと、上階層のスラブ上に溜まった雨水が、そのスリーブを通して下階層のコンクリート躯体に落水するため、この落水により、下階層の天井、間仕切りなどの内装材や仕上材を濡らしてしまうという不都合がある。
【0004】
そこで、従来では、
▲1▼スラブのスリーブの開口を、蓋やガムテープにより塞いで、スリーブ内に雨水が侵入するのを防ぐ。
【0005】
▲2▼スリーブをスラブのコンクリート面よりも高く立ち上げることにより、スリーブ内に雨水が侵入するのを防ぐ。
【0006】
などの止水対策がとられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記▲1▼の対策では、スリーブの止水作業が面倒であるばかりでなく、確実に落水を防ぐことができない。
【0008】
また、前記▲2▼の手段では、スラブのコンクリート面を綺麗に仕上げられないばかりでなく、コンクリート打設後のスラブ面には、雨水が溜まってしまうため、墨出し作業がしにくく、この水抜きをするには、スリーブに水抜き用の穴を別途に開口するという面倒な作業をしなければならない。
【0009】
という問題がある。
【0010】
本発明はかかる実状に鑑みてなされたものであり、スラブに設けたスリーブの開口を簡単容易に、しかも確実に封緘して止水し、雨水がスリーブの開口を通して階下に落下するのを防止すると共に、スラブのコンクリート面上に溜まった雨水を階下のコンクリート躯体の外に水抜きすることができるようにした、新規なスラブに打設されるスリーブの止水および水抜装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的達成のため、本請求項1記載の発明は、コンクリート躯体のスラブに、上下方向に軸線をもち、かつ、スラブの上下面に開放するように打設されるスリーブの止水装置であって、前記スラブの上面よりも低位にある、前記スリーブの開放上部には、蓋体が設けられ、該蓋体は、前記スリーブの開放上面を塞ぐ天板と、この天板から下方に一体に垂設され、前記スリーブ内に嵌挿される筒体よりなり、この筒体の外周面に形成した周溝には、該外周面と、スリーブに内周面間を水密に封緘するパッキンが嵌着されていることを特徴としており、かかる特徴によれば、スリーブの開放上面を、パッキンを嵌着した筒体により水密に封緘して止水し、スリーブを通してスラブ上に溜まった雨水が落下するのを確実に防止することができる。
【0012】
前記目的達成のため、本請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記パッキンは、前記筒体の外周面を囲繞するように環状に形成され、その横断面は下方に向かって先細りの矢印状パッキン部分と、このパッキン部分の上面に係止段差を介して上方に一体に連続する延長部分よりなることを特徴としており、かかる特徴によれば、前記パッキンはスリーブと、蓋体との間の間隙を水密に封緘することができ、特に蓋体をスリーブ内に嵌挿する際に、その嵌挿をし易くし、しかもパッキンをスリーブと蓋体間の所定位置に確実に保持させることができる。
【0013】
前記目的達成のため、本請求項3記載の発明は、コンクリート躯体のスラブに、上下方向に軸線をもち、かつ、スラブの上下面に開放するように打設されるスリーブの水抜装置であって、前記スラブの上面よりも低位にある、前記スリーブの開放上部には、蓋体が設けられ、該蓋体は、前記スリーブの開放上面を塞ぐ天板と、この天板から下方に一体に垂設され、前記スリーブ内に嵌挿される筒体よりなり、前記天板には、キャップにより閉じられる水抜ソケットが設けられ、この水抜ソケットには前記スリーブ内に挿通される水抜用ホースの上端が着脱可能に接続され、また、前記筒体の外周面に形成した周溝には、該外周面と、スリーブに内周面間を水密に封緘するパッキンが嵌着されていることを特徴としており、かかる特徴によれば、スラブ上に溜まった雨水をスリーブを通してコンクリート躯体外に排水して、スラブ上に溜まった雨水の水抜を簡単容易に、かつ確実に行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の一実施例について説明する。
【0015】
図1は、階上および階下のスラブに打設したスリーブに配管を挿通した状態を示すコンクリート躯体の一部断面図、図2は、階上のスラブ上にコンクリートを打設している状態を示すコンクリート躯体の一部断面図、図3は、スリーブを打設したスラブの部分断面図、図4は、止水装置を設けたスリーブの断面図、図5は、スリーブ、蓋体およびパッキンの分解斜視図、図6(a)および(b)は、止水装置付のスリーブをスラブに打設した状態およびスリーブ上のコンクリートを裂破した状態を示す断面図、図7は、水抜装置を設けたスリーブの断面図である。
【0016】
図4,5に示すように、コンクリート躯体BのスラブSに打設されるスリーブ1は、亜鉛鉄板などの金属板により上、下端面を開放した円筒状に形成されており、その下端には、複数(4個)の釘ピース1aが周方向に間隔をあけて放射状に外向きに固定されており、これらの釘ピース1aは、型枠Mのスラブ成形用コンパネ(コンクリートパネル)14s(図12参照)上に釘2を以て固定される。そして、その固定状態では、スリーブ1は、その軸線を鉛直方向に向けて前記コンパネ14s上に起立固定される。
【0017】
スリーブ1の開放上部には、該スリーブ1内に打設コンクリートが侵入するのを防止、すなわち止水するため、蓋体3が設けられる。この蓋体3は、円盤状の天板4と、その下面に固定される円筒状の筒体5とより帽状に形成されている。前記筒体5は、スリーブ1よりも小径に形成されて該スリーブ1内にその開放上面より嵌挿される。また、前記筒体5の外周面の上下方向の中間部には、断面円弧状をなす周溝6が形成され、この周溝6には、シリコンスポンジよりなるパッキン8が嵌着される。このパッキン8は環状に形成されており、断面形状が下に向かって先細りの矢印形状のパッキン部分8aと、このパッキン部分8aの上面に係止段差8bを介して上方に延長される断面長方形状の延長部分8cとより形成されている。図4に示すように、パッキン8のパッキン部分8aの内面は、前記蓋体3の筒体5に形成した前記周溝6に締代を以て嵌着される。
【0018】
図4に示すように、スリーブ1の開放上部は、蓋体3により水密に封緘される。周溝6にパッキン8を嵌着した筒体5を、スリーブ1内に、その開放上面より嵌挿すれば、パッキン8のパッキン部分8aは、周溝6とスリーブ1の内周面に密着されて、蓋体3の筒体5と、スリーブ1の内周面間を水密に封緘することができる。そして、蓋体3の筒体5をスリーブ1内に嵌挿する際には、パッキン8の断面矢印状のパッキン部分8aは、その嵌挿をし易くすると共にその係止段差8bは、周溝6のエッジに密に係合して、パッキン8が周溝6から上方に抜け出るのを防止する。蓋体3の筒体5がスリーブ1に嵌着されたのち、該蓋体3の天板4が、スリーブ1の上縁にスポット溶接10され、また、スリーブ1の上端と、天板4の裏面との継ぎ目の内側にコーキング11が施され、これにより、天板4と筒体5の接合部からスリーブ1内に雨水が侵入するのを防止することができる。
【0019】
次に図2を参照して、コンクリートの打設により、コンクリート躯体Bを成形する際に、そのスラブSに、スリーブ1を打設する場合について説明する。
【0020】
図2は、一階層F1のコンクリート躯体Bの成形が完了した後、二階層F2のコンクリート躯体Bを成形すべく、型枠Mにコンクリートを打設している状態が示されている。
【0021】
既にコンクリートが固化して、成形の完了している一階層F1のコンクリート躯体B(スラブSには、スリーブ1が打設されている)の上面、すなわちスラブS面上には、二階層F2のコンクリート躯体Bを成形すべく、コンパネ(コンクリートパネル)14による型枠Mが組み付けられる。この場合、スラブ型枠Ms用のコンパネ14sは、一階層F1のスラブS上に立設した複数の支柱13により支持される。また、このスラブ型枠Ms用のコンパネ14s上には、前述のように、蓋体3の嵌着されたスリーブ1が釘2により固定される。二階層Fに組み立てられた型枠Mのコンクリート打設空間には、図2に鎖線にて示すように、コンクリートが打設され、二階層F2のコンクリート躯体Bが成形される。このとき、スラブ型枠Msに固定されるスリーブ1は、その開口上面が蓋体3により封緘されているので、コンクリートがスリーブ1内に侵入することなく、スラブSにスリーブ1を打設することができる。コンクリートの安全な強度と養生について十分に確認し、定められた型枠存置期間をおいたのち、型枠Mの解体が行なわれ、二階層F2のコンクリート躯体Bの成形が完了する。
【0022】
コンクリート躯体Bの成形後にも、スリーブ1の開口上端は、蓋体3により覆われていることにより、スラブS上に溜まった雨水がこのスリーブ1を通って落下し、階下のコンクリート躯体Bを濡らすことがない。図6(a)に示すように、スリーブ1の蓋体3上は、薄い(約5mm)コンクリートにより覆われるが、この薄いコンクリートを図6(b)に示すように、裂破した後、蓋体3をスリーブ1から取り外せば、二階層F2のスラブSに打設されたスリーブ1に、図1に示すように空調用などの配管Pを通すことができる。この場合、スリーブ1と配管Pとの間には、断熱材19が介装される。
【0023】
ところで、再び図2に戻り、上階層、すなわち二階層F2のコンクリート打設中には、既に成形の完了している下階層、すなわち一階層F1では、間仕切り16、天井17などを内装する内装工事やそれらの仕上工事が行なわれるが、上階層F2のスリーブ1は前述したように、その開放上部が蓋体3により水密に塞がれているので、上階層F2のスラブS上に溜まった雨水がスリーブ1を通って下階層F1のコンクリート躯体Bに落水することが防止され、階下の間仕切り16、天井17などの内装材や仕上材を濡らすことがない。
【0024】
図7には、蓋体3付のスリーブ1に水抜装置を設けた場合であり、蓋体3の天板4の中央部には、上下面を開放した円筒状の水抜ソケット20が固定され、この水抜ソケット20には、スリーブ1内を通した水抜用ホース21の上端を接続して、これを締付バンド22により固定する。水抜ソケット20は、図7に実線に示すように、通常はキャップとしてのゴムキャップ23により閉じられる。
【0025】
図7に鎖線にて示すように、前記ゴムキャップ23を水抜ソケット20より外せば、水抜ソケット20が開口され、スラブS上に溜まった雨水は、水抜用ホース21を通して階下のコンクリート躯体Bの外に排水することができる。
【0026】
なお、一般に各階層のスラブSには複数のスリーブ1が打設されるが、それらのスリーブ1には、いずれも前記止水装置が設けられ、また、それらの一個または数個に特定して前記水抜装置が設けられる。
【0027】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0028】
たとえば、前記実施例では、スリーブ1を円筒状に形成した場合を説明したが、これを、角筒状、楕円筒状など他の筒状に形成してもよい。
【0029】
【発明の効果】
本請求項1記載の発明によれば、コンクリート躯体のスラブに打設されるスリーブの開放上面を、パッキンを嵌着した筒体により水密に封緘してスリーブを通してスラブ上の雨水が落下するのを確実に防止することができる。
【0030】
また、本請求項2記載の発明によれば、前記パッキンはスリーブと、蓋体との間の間隙を水密に封緘することができ、特に、蓋体をスリーブ内に嵌挿する際に、その嵌挿をし易くし、しかもパッキンをスリーブと蓋体間の所定位置に確実に保持させることができる。
【0031】
さらに、本請求項3記載の発明によれば、スラブ上に溜まった雨水をスリーブを通してコンクリート躯体外に確実に排水することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】階上および階下のスラブに打設したスリーブに配管を挿通した状態を示すコンクリート躯体の一部断面図
【図2】階上のスラブ上にコンクリートを打設している状態を示すコンクリート躯体の一部断面図
【図3】スリーブを打設したスラブの部分断面図
【図4】止水装置を設けたスリーブの断面図
【図5】スリーブ、蓋体およびパッキンの分解斜視図
【図6】(a)および(b)は、止水装置付のスリーブをスラブに打設した状態およびスリーブ上のコンクリートを裂破した状態を示す断面図
【図7】水抜装置を設けたスリーブの断面図
【符号の説明】
1・・・・・スリーブ
3・・・・・蓋体
4・・・・・天板
5・・・・・筒体
6・・・・・周溝
8・・・・・パッキン
8a・・・・パッキン部分
8b・・・・係止段差
8c・・・・延長部分
20・・・・水抜ソケット
21・・・・水抜用ホース
22・・・・締付バンド
23・・・・キャップ
B・・・・・コンクリート躯体
S・・・・・スラブ
Claims (3)
- コンクリート躯体(B)のスラブ(S)に、上下方向に軸線をもち、かつ、スラブ(S)の上下面に開放するように打設されるスリーブ(1)の止水装置であって、
前記スラブ(S)の上面よりも低位にある、前記スリーブ(1)の開放上部には、蓋体(3)が設けられ、該蓋体(3)は、前記スリーブ(1)の開放上面を塞ぐ天板(4)と、この天板(4)から下方に一体に垂設され、前記スリーブ(1)内に嵌挿される筒体(5)よりなり、この筒体(5)の外周面に形成した周溝(6)には、該外周面と、スリーブ(1)に内周面間を水密に封緘するパッキン(8)が嵌着されていることを特徴とする、スラブに打設されるスリーブの止水装置。 - 前記パッキン(8)は、前記筒体(5)の外周面を囲繞するように環状に形成され、その横断面は下方に向かって先細りの矢印状パッキン部分(8a)と、このパッキン部分(8a)の上面に係止段差(8b)を介して上方に一体に連続する延長部分(8c)よりなることを特徴とする、前記請求項1記載のスラブに打設されるスリーブの止水装置。
- コンクリート躯体(B)のスラブ(S)に、上下方向に軸線をもち、かつ、スラブ(S)の上下面に開放するように打設されるスリーブ(1)の水抜装置であって、
前記スラブ(S)の上面よりも低位にある、前記スリーブ(1)の開放上部には、蓋体(3)が設けられ、該蓋体(3)は、前記スリーブ(1)の開放上面を塞ぐ天板(4)と、この天板(4)から下方に一体に垂設され、前記スリーブ(1)内に嵌挿される筒体(5)よりなり、前記天板(4)には、キャップ(23)により閉じられる水抜ソケット(20)が設けられ、この水抜ソケット(20)には前記スリーブ(1)内に挿通される水抜用ホース(21)の上端が着脱可能に接続され、また、前記筒体(5)の外周面に形成した周溝(6)には、該外周面と、スリーブ(1)に内周面間を水密に封緘するパッキン(8)が嵌着されていることを特徴とする、スラブに打設されるスリーブの水抜装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100815193B1 (ko) | 2006-11-03 | 2008-03-19 | 정종태 | 배수트랩조립체 |
JP2011026945A (ja) * | 2009-04-22 | 2011-02-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 基礎部の配管構造及び基礎部の配管工法 |
JP2013142247A (ja) * | 2012-01-11 | 2013-07-22 | Asano Miki | コンクリート貫通孔用スリーブ |
-
2003
- 2003-03-12 JP JP2003065928A patent/JP2004270396A/ja not_active Withdrawn
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JP2011026945A (ja) * | 2009-04-22 | 2011-02-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 基礎部の配管構造及び基礎部の配管工法 |
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