JP2004270366A - 建設機械の操作パターン切換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械動作中における操作パターンの変更、及び第三者による操作パターンの変更を防止し、安全性を向上することができる建設機械の操作パターン切換装置を提供する。
【解決手段】操作レバー装置38L,38Rの操作方向と油圧アクチュエータ16,21,22,23及びその動作方向とを対応づける操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置において、操作パターンの設定を操作者が入力可能な操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58と、表示器34の電源部56でキースイッチ33のON位置33bが検出されかつオルタネータ68でエンジン41の停止状態にあることが検出されたときには操作パターンの設定入力を有効化し、キースイッチ33のOFF位置33aが検出されるか若しくはエンジン41の回転状態にあることが検出されたときには操作パターンの設定入力を無効化する表示器34の制御部61とを備える。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に備えられた操作レバーの操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建設機械の1つである油圧ショベルは、下部走行体と、この下部走行体に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に伏仰可能に接続され、ブーム、アーム、及び作業具(例えばバケット、以下適宜、単にバケットという)を含む多関節型のフロント装置とを備えている。
【0003】
これら下部走行体、上部旋回体、及びフロント装置は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の被駆動部材を構成している。この油圧駆動装置は、一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆動する少なくとも1つの油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記ブーム、アーム、バケットをそれぞれ駆動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記上部旋回体を下部走行体に対し旋回させる旋回用油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アクチュエータをそれぞれ操作する操作手段とを有している。
【0004】
操作手段としては、通常、操作者が着座する運転席の左・右両脇に位置する十字操作式の手動操作レバーと、運転席の前方に位置する左・右走行用操作レバー(足でも操作可能)とが設けられている。
【0005】
手動操作レバーは、通常、上記複数の油圧アクチュエータのうち旋回用油圧モータ、ブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダを操作するようになっている場合が多いが、左・右2つの操作レバーの左右方向・前後方向への操作方向(都合合計4方向)の操作対象を、それぞれいずれのアクチュエータに対応づける(割り当てる)かについては、元来、各建設機械メーカごとに種々のパターンがあった。
【0006】
例えば、あるパターンでは、左側の操作レバーの前後方向操作が旋回右・左で左右方向操作がアームダンプ・クラウドとし、右側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットクラウド・ダンプとなっている。また別のパターンでは、左側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットダンプ・クラウドとし、右側の操作レバーの前後方向操作がアームクラウド・アームダンプで左右方向操作が旋回左・右となっている。さらに別のパターンでは、左側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットダンプ・クラウドとし、右側の操作レバーの前後方向操作がアームダンプ・クラウドで左右方向操作が旋回左・右となっている。
【0007】
そして、これらまちまちの操作パターンの統一規格として、JIS規格としての操作パターンが定められている。この操作パターンによれば、左側の操作レバーの前後方向操作がアームダンプ・クラウドで左右方向操作が旋回左・右とし、右側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットクラウド・ダンプとなっている。
【0008】
これに応じて、各製造メーカの製造する各機種にあっても、自社の操作パターンのみならず上記JIS規格にも適用可能なように、あるいは他社の操作パターンに慣れた操作者でも運転可能なように(特にレンタル用途の場合にはこのニーズが大きい)、複数の操作パターンを切換可能としたものが既に知られている。
【0009】
このような操作パターン切換装置の例として、従来、例えば、特許文献1に記載のものがある。この従来技術は、操作レバーが電気レバー方式(操作レバーの操作量をポテンショメータやセンサ等の検出手段で検出し電気信号に置き換え操作信号として出力する方式)である場合において、複数の操作パターンを切り換えるものである。ポテンショメータからの電気操作信号が、コントローラを介し各コントロールバルブ(電磁比例弁)のソレノイド部に出力される。このとき、運転室内に別途設けた表示装置に操作パターン切換用のスイッチが備えられており、このスイッチの入力操作に応じた操作パターンが表示装置に表示されると共に、入力操作に対応するパターン指示信号がコントローラに出力される。そして、コントローラは、入力したパターン指示信号に応じて、上記した各電気操作信号の行き先(各コントロールバルブ)を切り換え、これによって、操作パターンが切り換えられる。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−214469号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、建設機械の電源投入時に操作パターン切換用のスイッチによる操作パターンの設定が可能な構成である。したがって、特に明確に記載されていないが、通常は、電源投入用のキーを所有する本来の作業者がそのキーを挿入しキースイッチをON状態に操作して初めて操作パターンの切り換えが可能となる。この結果、例えば操作者が運転席を離れるような場合にはキーを外すことで、事実上、第三者による操作パターンの変更を防止することができる。
【0012】
ここで、上記従来技術では、操作者が操作パターン切換用のスイッチを操作し(または所定時間が経過し操作パターンの設定が変更なしと判定され)、このスイッチの入力操作に応じたパターン指示信号がコントローラに入力されるまでは、上記電気操作信号がコントロールバルブのソレノイド部に出力されない。ところが、エンジンが駆動し回転状態である場合も操作パターンの切り換えが可能であるため、操作パターン切換中においても油圧ポンプにより圧油がコントロールバルブに供給されており、万一油圧アクチュエータが誤作動する可能性をなくし安全性のさらなる向上を図るという面では改善の余地があった。
【0013】
本発明の目的は、機械動作中における操作パターンの変更、及び第三者による操作パターンの変更を防止し、安全性を向上することができる建設機械の操作パターン切換装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、複数の油圧アクチュエータと、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式の複数のコントロールバルブと、前記コントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁と、複数の方向に操作可能な少なくとも1つの操作レバーを備え、この操作レバーの操作方向及び操作量に応じた信号を出力する操作レバー装置とを有する建設機械に設けられ、前記操作レバー装置の操作方向と前記油圧アクチュエータ及びその動作方向とを対応づける操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置において、前記操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段と、この設定入力手段での設定入力に応じて前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する前記電磁弁に出力する駆動信号生成手段と、電源のON・OFFを指示するキースイッチがON位置であるかOFF位置であるかを検出するキー検出手段と、前記原動機が回転状態にあるか停止状態にあるかを検出する原動機検出手段と、前記キー検出手段で前記キースイッチのON位置が検出されかつ前記原動機検出手段で前記原動機の停止状態にあることが検出されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化し、前記キー検出手段で前記キースイッチのOFF位置が検出されるか若しくは前記原動機検出手段で前記原動機の回転状態にあることが検出されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する第1設定制御手段とを備える。
【0015】
本発明においては、キースイッチがON位置にありかつ原動機が停止状態にあるときには、第1設定制御手段が設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化する。これにより、操作者が設定入力手段で操作パターンを設定入力すると、駆動信号生成手段が設定入力手段での設定入力に応じて例えばパターン記憶手段に記憶した複数通りの操作パターンの中から1つの操作パターンを読み込み、この操作パターンに基づいて操作レバー装置からの操作信号に対し駆動信号を生成し、この駆動信号を対応する電磁弁に出力する。
【0016】
一方、キースイッチがOFF位置にあるか若しくは原動機が回転状態にあるときには、第1設定制御手段が設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する。したがって、キーを持たない第三者が仮に設定入力手段で操作パターンを設定入力してもその設定入力は有効に行われないので、第三者による操作パターンの変更を防止できる。また、操作者がキーをONにし原動機を回転させた状態で仮に設定入力手段で操作パターンを設定入力しても、やはりその設定入力は有効に行われないので機械動作中における操作パターンの変更を防止できる。以上のようにして、安全性を向上することができる。
【0017】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記設定入力手段がまず操作されると切換準備段階であることを表示する準備表示手段を有し、前記設定制御手段は、前記切換準備段階の表示状態においてさらに前記設定入力手段にて所定の操作がされた場合、その操作パターンの設定を認識する。
【0018】
このように二重操作により初めて操作パターン設定の認識を行うようにすることで、設定入力手段の誤操作により操作者の意図しない操作パターンに切り換えられるのを確実に防止することができる。
【0019】
(3)上記(1)または(2)において、好ましくは、予め設定された操作パターンを複数通り記憶保持するパターン記憶手段をさらに備え、前記駆動信号生成手段は、前記設定入力手段での設定入力に応じて、前記パターン記憶手段に記憶した前記複数通りの操作パターンの中から1つの操作パターンを読み込み、その操作パターンにより前記駆動信号を生成し出力する。
【0020】
(4)上記(1)または(2)において、さらに好ましくは、前記設定入力手段は、前記設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応したパターン指示信号を出力するパターン指示信号出力手段、及び操作パターンの表示を行うパターン表示手段とともに、表示器に設けられており、前記駆動信号生成手段は、前記パターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力するパターン表示信号生成手段とともにコントローラに設けられ、前記パターン指示信号に対応する操作パターンにより前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、前記表示器の前記パターン表示手段は、前記パターン表示信号生成手段からの前記パターン表示信号を入力し、これに対応する表示を行う。
【0021】
本発明においては、操作者が表示器の設定入力手段で操作パターンを設定入力すると、パターン指示信号出力手段がこれに対応したパターン指示信号をコントローラに出力し、コントローラはパターン指示信号に対応する1つの操作パターンを実際に使用する操作パターンとして選択し設定するとともに、パターン表示信号生成手段でパターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成して表示器のパターン表示手段に出力する。これにより、パターン表示手段はパターン表示信号に対応する操作パターンを表示する。したがって、パターン表示手段は設定入力手段で設定入力した操作パターンではなくコントローラで実際に使用する操作パターンを表示するので、誤作動を確実に防止し信頼性を向上できる。
【0022】
(5)上記目的を達成するために、また本発明は、複数の油圧アクチュエータと、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式の複数のコントロールバルブと、前記コントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁と、複数の方向に操作可能な少なくとも1つの操作レバーを備え、この操作レバーの操作方向及び操作量に応じた信号を出力する操作レバー装置とを有する建設機械に設けられ、前記操作レバー装置の操作方向と前記油圧アクチュエータ及びその動作方向とを対応づける操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置において、前記操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段と、この設定入力手段での設定入力に応じて前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する前記電磁弁に出力する駆動信号生成手段と、前記コントロールバルブの開口制御に係わる状態量を検出する状態量検出手段と、この状態量検出手段の検出信号に応じて、前記コントロールバルブが開口できる状態にあるか開口できない状態にあるかを判定する判定手段と、前記判定手段で前記コントロールバルブが開口できない状態にあると判定されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化し、前記判定手段で前記コントロールバルブが開口できる状態にあると判定されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する第2設定制御手段とを備える。
【0023】
本発明においては、コントロールバルブが開口できない状態にあるときには、第2設定制御手段が設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化する。これにより、操作者が設定入力手段で操作パターンを設定入力すると、駆動信号生成手段が設定入力手段での設定入力に応じて例えばパターン記憶手段に記憶した複数通りの操作パターンの中から1つの操作パターンを読み込み、この操作パターンに基づいて操作レバー装置からの操作信号に対し駆動信号を生成し、この駆動信号を対応する電磁弁に出力する。
【0024】
一方、コントロールバルブが開口できる状態にあるときには、第2設定制御手段が設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する。したがって、コントロールバルブが油圧ポンプからの圧油の流れを制御して油圧アクチュエータが駆動するような状態で仮に設定入力手段で操作パターンを設定入力しても、やはりその設定入力は有効に行われないので機械動作中における操作パターンの変更を防止できる。以上のようにして、安全性を向上することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を図1〜図7により説明する。
【0026】
図1は、本実施形態による建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である小型の油圧ショベル(ミニショベル)の全体構造を表す側面図であり、図2は、本実施形態による建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1及び図2に示す状態にて操作者が運転席に着座した場合における操作者の前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面に向かって手前側)、右側(図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0027】
これら図1及び図2において、この油圧ショベルは、走行手段としての左・右の無限軌道履帯(クローラ)1L,1Rを備えた下部走行体2と、この下部走行体2の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、この上部旋回体3の基礎下部構造をなす旋回フレーム4に垂直ピン(図示せず)を中心にして水平方向に回動可能に取り付けられたスイングポスト5と、このスイングポスト5に上下方向に回動可能に(俯仰可能に)取り付けられた多関節型のフロント装置6と、旋回フレーム4上に設けられたいわゆるキャノピータイプの運転室7と、旋回フレーム4上の運転室7以外の大部分を覆う上部カバー8とを備えている。
【0028】
下部走行体2は、略H字形状のトラックフレーム9と、このトラックフレーム9の左・右両側の後端近傍に回転自在に支持された駆動輪10L,10R(但し10Lのみ図1に図示)と、駆動輪10L,10Rをそれぞれ駆動する左・右走行用油圧モータ11L,11R(但し11Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の左・右両側の前端近傍に回転自在に支持され、履帯1L,1Rを介し駆動輪10L,10Rの駆動力でそれぞれ回転される従動輪(アイドラ)12L,12R(但し12Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の前方側に上下動可能に設けられ、ブレード用油圧シリンダ13により上下動する排土用のブレード14とを備えている。また下部走行体2の中央部には旋回台軸受(旋回輪)15が配置され、この旋回輪15の中心近傍に、下部走行体2に対し旋回フレーム4を旋回させる旋回用油圧モータ16(後述の図4参照)が内蔵されている。
【0029】
スイングポスト5は、垂直ピン(図示せず)を介し旋回フレーム4に対し水平に回動可能となっている。またスイングポスト5は、旋回フレーム4に設けられたスイング用油圧シリンダ17に、連結ピン(図示せず)を介して連結されており、スイング用油圧シリンダ17の伸縮でスイングポスト5全体が鉛直方向の軸心まわりに回動することによって、フロント装置6が左・右にスイングするようになっている。
【0030】
フロント装置6は、ブーム18と、ブーム18に回動可能に結合されたアーム19と、アーム19に回動可能に結合されたバケット20とを備えている。そして、ブーム18、アーム19、及びバケット20は、それぞれブーム用油圧シリンダ21、アーム用油圧シリンダ22、及びバケット用油圧シリンダ23により動作する。
【0031】
運転室7は、上記した旋回フレーム4上の左側に設けられており、操作者が着座する座席(運転席)24と、この座席24の上方に設けられたルーフ25と、このルーフ25を支持する支柱26とを有している。図3は、この運転室7内の詳細構造を表す図1中矢印A方向から見た矢視俯瞰図である。
【0032】
この図3、及び前述の図1、図2において、運転室7内の操作者が着座する座席24より前方には、左・右走行用油圧モータ11L,11Rをそれぞれ駆動し油圧ショベルの前進又は後進走行等をさせるための手でも足でも操作可能な左・右走行用操作レバー27L,27Rが設けられている。
【0033】
左走行用操作レバー27Lのさらに左側足元部分には、オプション用油圧アクチュエータ(例えばブレーカ用油圧モータ)を駆動するためのオプション用操作ペダル28Lが設けられている。右走行用操作レバー27Rのさらに右側足元部分には、スイング用油圧シリンダ17を駆動しスイングポスト5(言い換えればフロント装置6全体)を左・右にスイングさせるためのスイング用操作ペダル28Rが設けられている。それら左・右走行用操作レバー27L,27R及び操作ペダル28L,28Rの前側には、操作者の前方への転落防止のための前ステー29が設けられている。
【0034】
座席24の左側には、操作者の左側への転落防止のためのサイドステー30と、左コンソール31とが設けられ、座席24の右側には、前側又は後側に操作することでブレード用油圧シリンダ13を駆動しブレード14を上下動させるためのブレードレバー32と、キースイッチ33及び表示器(モニタ)34等を備えた右コンソール35と、燃料タンク(図示せず)からの燃料供給を制御するための燃料レバー36とが設けられている。
【0035】
そして、座席24の左・右両側には、十字操作式の左・右手動操作レバー37L,37Rをそれぞれ備え、これら左・右手動操作レバー37L,37Rの各操作方向(前後方向又は左右方向)に対応した操作対象(上記ブーム用油圧シリンダ21、上記アーム用油圧シリンダ22、上記バケット用油圧シリンダ23、及び上記旋回用油圧モータ16)にそれぞれ作動指令を与える例えば電気レバー方式の操作レバー装置38L,38R(後述の図4参照)が設けられている。これら十字操作式の手動操作レバー37L,37Rのさらに左・右両側にはパイロットポンプ(図示せず)等の油圧源からの元圧を遮断させる誤操作防止用のロックレバー39L,39Rをそれぞれ備えたロックレバー装置(図示せず)が設けられている。また、座席24の下側には、後述するコントローラ40(図4参照)が収納されている。
【0036】
上部カバー8は、その内部に、エンジン41(後述の図4参照)、このエンジン41に駆動される油圧ポンプ42(後述の図4参照)、エンジン41の燃料を貯留する燃料タンク、油圧ポンプ42の圧油源となる作動油タンク(図示せず)、及びバッテリ43(後述の図4参照)等の機器を収納している。
【0037】
図4は、本実施形態による上記電気レバー方式の操作レバー装置38L,38Rに係わるコントローラ40の詳細機能、及び上記表示器34の詳細機能を表すブロック図である。
【0038】
この図4において、上記エンジン(原動機)41と、このエンジン41により駆動される例えば可変容量型の上記油圧ポンプ42と、この油圧ポンプ42から吐出される圧油によって駆動される上記旋回用油圧モータ16、上記ブーム用油圧シリンダ21、上記アーム用油圧シリンダ22、上記バケット用油圧シリンダ23を含む複数の油圧アクチュエータと、油圧ポンプ42からそれら旋回用油圧モータ16、ブーム用油圧シリンダ21、アーム用油圧シリンダ22、バケット用油圧シリンダ23等に供給される圧油の流れをそれぞれ制御する例えば電気−油圧変換弁タイプの旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、バケット用コントロールバルブ47を含む弁ユニット48と、上部旋回体3、ブーム18、アーム19、及びバケット20の動作を指示する上記十字操作式の左・右手動操作レバー37L,37Rをそれぞれ備えた上記電気レバー方式の操作装置38L,38Rと、上記コントローラ40と、電源のON・OFFを指示する上記キースイッチ33と、操作パターン(詳細は後述)を設定し表示する機能等を有する上記表示器34と、上記バッテリ(電源)43とが設けられている。
【0039】
操作レバー装置38Lは、前後方向及び左右方向に変位可能な上記十字操作式の左手動操作レバー37Lと、それぞれの変位を検出するレバー変位検出器(ポテンションメータ)49Lとを備えており、レバー変位検出器49Lは左手動操作レバー37Lの変位方向(十字方向のいずれの方向であるか)及び変位量(操作量)をそれぞれ検出し、これに応じた前後方向の操作信号(作動指令信号)L1または左右方向の操作信号L2をコントローラ40にそれぞれ出力するようになっている。
【0040】
また、操作レバー装置38Rは、前後方向及び左右方向に変位可能な上記十字操作式の右手動操作レバー37Rと、それぞれの変位を検出するレバー変位検出器49Rとを備えており、レバー変位検出器49Rは右手動操作レバー37Rの変位方向及び変位量をそれぞれ検出し、これに応じた前後方向の操作信号R1または左右方向の操作信号R2をコントローラ40にそれぞれ出力するようになっている。
【0041】
コントローラ40は、バッテリ43からキースイッチ33等を介し電気供給される電源部50と、操作レバー装置38L,38Rからの上記操作信号L1,L2,R1,R2を入力する第1入力部51と、左・右手動操作レバー37L,37Rの各操作方向ごとに操作対象(上記ブーム用油圧シリンダ21、上記アーム用油圧シリンダ22、上記バケット用油圧シリンダ23、及び上記旋回用油圧モータ16のうちいずれか1つ)を対応づけた例えば4つの操作パターン(詳細は後述)に対応する操作テーブルをそれぞれ記憶する記憶部52と、表示器34からのパターン指示信号を入力する第2入力部53と、このパターン指示信号に応じて4つの操作パターンの中から実際に使用する操作パターンを選択し設定し、記憶部52から対応する操作テーブルを読み込み、これに基づいて操作信号L1,L2,R1,R2に対し所定の演算処理を行う制御部54と、この制御部54で生成した駆動信号(制御信号)を旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bへそれぞれ出力する出力部55とを備えている。
【0042】
図5は、コントローラ40の記憶部52に記憶された4つの操作パターンの操作テーブルの詳細を一例として表す図である。
【0043】
この図5において、各操作パターンにおける左・右手動操作レバー37L,37Rの各操作方向(前、後、左、右方向のいずれか)に対応する操作対象(かっこ書きには各操作対象の動作方向)を示している。以下、詳細を説明する。
【0044】
(1)操作パターンA(JIS規格パターン)
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンAの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、アーム19及び上部旋回体3を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B及び旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。
【0045】
旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bは、それらコントローラ40からの駆動信号に基づき、パイロットポンプ等の油圧源からの1次パイロット圧を減圧して操作パイロット圧を生成し、それぞれ、旋回用コントロールバルブ44のパイロット操作部44a,44b、ブーム用コントロールバルブ45のパイロット操作部45a,45b、アーム用コントロールバルブ46のパイロット操作部46a,46b、及びバケット用コントロールバルブ47のパイロット操作部47a,47bへ出力し、これによって旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0046】
この結果、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を縮み方向又は伸び方向に駆動しアーム19をダンプ又はクラウドさせるとともに、左側又は右側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるようになっている。また、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を伸び方向又は縮み方向に駆動しバケット20をクラウド又はダンプさせるようになっている。
【0047】
(2)操作パターンB
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンBの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、上部旋回体3及びアーム19を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55から旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B及びアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、上述した操作パターンA同様、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。これに応じて、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0048】
この結果、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を右側又は左側に旋回させるとともに、左側又は右側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を縮み方向又は伸び方向に駆動しアーム19をダンプ又はクラウドさせるようになっている。また、上述した操作パターンA同様、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を伸び方向又は縮み方向に駆動しバケット20をクラウド又はダンプさせるようになっている。
【0049】
(3)操作パターンC
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンCの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、アーム19及び上部旋回体3を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B及び旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44Bにそれぞれ出力される。これに応じて、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0050】
この結果、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を縮み方向又は伸び方向に駆動しバケット20をダンプ又はクラウドさせるようになっている。また、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を伸び方向又は縮み方向に駆動しアーム19をクラウド又はダンプさせるとともに、左側又は右側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるようになっている。
【0051】
(4)操作パターンD
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンDの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、上述した操作パターンC同様、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、アーム19及び上部旋回体3を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B及び旋回用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。これに応じて、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0052】
この結果、上述した操作パターンC同様、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を縮み方向又は伸び方向に駆動しバケット20をダンプ又はクラウドさせるようになっている。また、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を縮み方向又は伸び方向に駆動しアーム19をダンプ又はクラウドさせるとともに、左側又は右側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるようになっている。
【0053】
図4に戻り、キースイッチ33は、その一方がバッテリ43に接続され、他方が上記コントローラ40の電源部50と後述する表示器34の電源部56またはエンジン41の起動回路(図示せず)等に接続されており、例えば操作者が所持する操作キー等をキーシリンダ等に挿入して回転操作されるようになっている。これにより、キースイッチ33が例えばOFF位置33aに操作されると電気系統をOFF状態にするとともにエンジン41の駆動停止を指示し、例えばON位置33bに操作されると電気系統をON状態とし、例えば起動位置33cに操作されると電気系統をON状態にするとともにエンジン41の起動を指示するようになっている。
【0054】
表示器34は、バッテリ43からキースイッチ33等を介し電気供給される上記電源部56と、上述した操作パターンの設定を操作者が入力可能な操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58と、油圧ショベルの稼動に係わる状態量(例えばラジエータ水温、燃料量、及び稼動時間等)を検出する各種センサ類(詳細は後述)からの検出信号を入力する入力部59と、電源停止時にも記憶を保持可能な不揮発性の記憶部(例えばEEPROM等)60と、設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを生成して記憶部60に入力するとともに、この所定の記憶用データ、油圧ショベルの稼動に係わる状態量の検出信号に対し所定の演算処理を行う制御部61と、設定された操作パターンを表示する操作パターン表示灯62と、油圧ショベルの稼動に係わる状態量を表示する状態量表示部63と、上記コントローラ40の第2入力部53にパターン指示信号を出力する出力部64とで構成されている。
【0055】
図6は、上記表示器34の全体構造を表す上面図である。
【0056】
この図6、及び前述の図4において、上記操作パターン切換スイッチ57は、例えば上述した操作パターンA,B,C,Dにそれぞれ対応した押しボタンスイッチ57a,57b,57c,57dで構成され、これら押しボタンスイッチ57a,57b,57c,57dのいずれか1つが押されると、操作パターンA,B,C,Dのいずれか1つを選択した信号が上記制御部61に入力されるようになっている。
【0057】
上記操作パターン表示灯62は、例えば上述した操作パターンA,B,C,Dにそれぞれ対応した表示灯(LED)62a,62b,62c,62dで構成され、これら表示灯62a,62b,62c,62dのいずれか1つが制御部61からの入力パターン表示信号(詳細は後述)を入力し点滅表示し、また制御部61からの記憶パターン表示信号(詳細は後述)を入力し点灯表示するようになっている。
【0058】
上記状態量表示部63は、例えば液晶画面等で形成され、エンジン41を冷却するラジエータ(図示せず)の冷却水温度を表示する水温計63aと、燃料タンク内の燃料量を表示する燃料計63bと、油圧ショベルの稼動時間の累計を表示するアワーメータ63c等で構成されている。また、表示器34には操作者に異常を報知するための警告ランプ類65が設けられ、この警告ランプ類65は、例えば、エンジンオイル油圧警告灯65aと、ラジエータ水温警告灯65bと、燃料量警告灯65cと、バッテリ充電警告灯65d等で構成されている。
【0059】
そして、表示器34は、ラジエータの冷却水温度を検出する温度センサ66、燃料タンク内の燃料量を検出する燃料センサ67、エンジン41駆動時に発電するオルタネータ68からの検出信号が入力部59に入力され、これら検出信号に対し制御部61で所定の演算処理が行われ、ラジエータ水温、燃料量、及び稼動時間をそれぞれ表示させる状態量表示信号を生成し、これら状態量表示信号を水温計63a、燃料計63b、及びアワーメータ63cにそれぞれ出力し表示するようになっている。
【0060】
また、制御部61では上記算出したラジエータ水温及び燃料量が予め定められた所定値(例えば固定値として設定記憶されているか、あるいは適宜の外部設定手段により入力されてもよい)未満であるかどうかを判定する。ラジエータ水温または燃料量が所定値未満である場合は、所定の演算処理を行って生成した駆動信号をラジエータ水温警告灯65bまたは燃料量警告灯65cに出力し点灯表示するようになっている。また、表示器34は、エンジンオイルの油圧を検出する油圧センサ69、エンジン回転を検出するオルタネータ68からの検出信号が入力部59に入力されない場合は、制御部61で所定の演算処理を行って生成した駆動信号をエンジンオイル油圧警告灯65aまたはバッテリ充電警告灯65dに出力し点灯表示するようになっている。
【0061】
次に、本実施形態の大きな特徴である上記表示器34の操作パターン設定の制御手順を説明する。図7は、表示器34による操作パターン設定及び表示の制御処理内容を表すフローチャートである。
【0062】
この図7において、まずステップ100で、電源部56でキースイッチ33がON位置33bにあるかどうかを判定する。キースイッチ33がON位置33bにある場合は、ステップ100の判定が満たされ、ステップ110に移る。ステップ110では、制御部61で入力したオルタネータ68からの検出信号によりエンジン41が駆動しているかどうかを判定する。
【0063】
エンジン41が駆動していない場合は、ステップ110の判定が満たされず、ステップ120に移る。ステップ120では、操作パターン切換スイッチ57からの入力信号を有効状態(入力信号に対し所定の演算処理を行う状態)となるように設定する。そして、ステップ130に進んで、操作パターン切換スイッチ57からの信号入力の継続時間tが所定時間t以上である(言い換えれば、操作パターン切換スイッチ57が所定時間t以上操作されている)かどうかを判定する。
【0064】
操作パターン切換スイッチ57の信号入力の継続時間がt≧tである場合は、ステップ130の判定が満たされ、ステップ140に移る。ステップ140では、操作パターン切換スイッチ57の入力信号に対し所定の演算処理が行われ、入力された操作パターンに対応した入力パターン表示信号を生成し、この入力パターン表示信号を操作パターン表示灯62へ出力し点滅表示させる。そして、ステップ150に進んで、操作パターン切換スイッチ57の信号入力が継続されつつセットスイッチ58からの信号が入力された(言い換えれば、操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58が同時に操作された)かどうかを判定する。セットスイッチ58からの信号入力がなく操作パターン切換スイッチ57の信号入力が継続している場合は、ステップ150の判定が満たされず、上記したステップ130,140,150の手順が繰り返し行われる。
【0065】
操作パターン切換スイッチ57の信号入力が継続されつつセットスイッチ58からの信号入力がある場合は、ステップ150の判定が満たされ、ステップ160に移る。ステップ160では、操作パターン切換スイッチ57の設定入力信号に対し所定の演算処理が行われ、設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを生成し、この記憶用データを記憶部60に入力し書き換える。その後、ステップ170に進んで、設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを記憶部60から読み込み(なお、記憶部60には初期設定として例えば操作パターンA(JIS規格パターン)に対応する記憶用データが記憶されている)、ステップ180に進み、この記憶用データに対し所定の演算処理が行われ、生成した記憶パターン表示信号を操作パターン表示灯62へ出力し点灯表示させ、ステップ190に進み、生成したパターン指示信号を表示器34の出力部64からコントローラ40の第2入力部53へ出力する。ステップ190が終了すると、ステップ100に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0066】
ステップ130で、操作パターン切換スイッチ57の信号入力の継続時間がt<tである(または操作パターン切換スイッチ57の信号入力の継続時間がt≧tの場合でも、その間にセットスイッチ58からの信号が入力されない)場合は、判定が満たされず、ステップ170に移る。ステップ170では、前回設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを記憶部60から読み込む。その後、上述したステップ180及び190を同様に行い、ステップ190が終了すると、ステップ100に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0067】
一方、ステップ110で、エンジン41が駆動している場合は、判定が満たされて、ステップ200に移る。ステップ200では、操作パターン切換スイッチ57からの入力信号を無効状態(入力信号に対し所定の演算処理を行わない状態)となるように設定する。その後、上述したステップ160,170,180,190を同様に行い、ステップ190が終了すると、ステップ100に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0068】
また、ステップ100で、キースイッチ33がOFF位置33aにある場合は、判定が満たされず、ステップ200に移る。ステップ200では、操作パターン切換スイッチ57からの入力信号が無効状態(入力信号がない状態)となる。その後、上述したステップ160,170,180,190を同様に行い、ステップ190が終了すると、ステップ100に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0069】
なお、上記において、操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58は各請求項記載の操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段を構成し、オルタネータ68は各請求項記載の原動機が回転状態にあるか停止状態にあるかを検出する原動機検出手段を構成する。また、表示器34の電源部56は、電源のON・OFFを指示するキースイッチがON位置であるかOFF位置であるかを検出するキー検出手段を構成し、表示器34の制御部61が行うステップ100,110,120,200は、キー検出手段でキースイッチのON位置が検出されかつ原動機検出手段で原動機の停止状態にあることが検出されたときには、設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化し、キー検出手段でキースイッチのOFF位置が検出されるか若しくは原動機検出手段で原動機の回転状態にあることが検出されたときには、設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する第1設定制御手段を構成する。
【0070】
また、表示器34の制御部61が行うステップ190は、設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応したパターン指示信号を出力するパターン指示信号出力手段を構成する。また、コントローラ40の記憶部52は、予め設定された操作パターンを複数通り記憶保持するパターン記憶手段を構成し、コントローラ40の制御部54は、設定入力手段での設定入力に応じて操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する電磁弁に出力する駆動信号生成手段を構成する。
【0071】
また、操作パターン表示灯62の点滅表示機能(ステップ140)は、設定入力手段がまず操作されると切換準備段階であることを表示する準備表示手段を構成し、操作パターン表示灯62の点灯表示機能(ステップ180)は、操作パターンの表示を行うパターン表示手段を構成する。
【0072】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
例えば十字操作式の手動操作レバー37L,37Rを操作して上部旋回体3を旋回させたり多関節型フロント装置6を所望の態様に屈曲動作させたりして掘削作業等を行う場合、手動操作レバー37L,37Rの各操作方向の操作対象を所望の操作パターン(上述した操作パターンA、操作パターンB、操作パターンC、操作パターンDのいずれか)に変更しようとして、操作者がまずキースイッチ33をOFF位置33aからON位置33bに操作すると、ステップ100の判定が満たされて表示器34及びコントローラ40がバッテリ43から電気供給され、最初はエンジン41が駆動していない状態なのでステップ110の判定が満たされず、ステップ120において表示器34の制御部61が操作パターン切換スイッチ57からの入力信号を有効状態となるように設定する。
【0073】
そして、操作者が操作パターン切換スイッチ57を所定時間t以上操作して所望の操作パターンを入力する(詳細には、押しボタンスイッチ58a,58b,58c,58dのいずれか1つを所定時間t以上長押しする)と、ステップ130の判定が満たされ、ステップ140で操作パターン切換スイッチ58からの入力信号に対し所定の演算処理が行われ、操作パターン表示灯62に入力パターン表示信号が出力されて対応する操作パターンを点滅表示する(詳細には、表示灯62a,62b,62c,62dのいずれか1つが点滅表示する)。その後、操作者がそのまま操作パターン切換スイッチ57を入力操作しつつセットスイッチ58を操作すると、ステップ150の判定が満たされ、ステップ160で操作パターン切換スイッチ57からの設定入力信号に応じて実際に使用する操作パターンを設定し、これに応じた所定の記憶用データを記憶部60に入力する。
【0074】
そして、ステップ170,180,190において表示器34の制御部61は設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを記憶部60から読み込んで所定の演算処理が行われ、操作パターン表示灯62に記憶パターン表示信号が出力されて対応する操作パターンを点灯表示する(詳細には、表示灯62a,62b,62c,62dのいずれか1つが点灯表示する)とともに、コントローラ40にパターン指示信号が出力される。
【0075】
その後、操作者がキースイッチ33をON位置33bから起動位置33cに操作すると、エンジン41が起動し油圧ポンプ42が駆動して、ステップ110の判定が満たされず、ステップ200において表示器34の制御部61が操作パターン切換スイッチ57からの入力信号を無効状態となるように設定する。
【0076】
そして、コントローラ40が、表示器34からの上記パターン指示信号に対応する操作テーブルに基づいて操作レバー装置38L,38Rからの操作量信号L1,L2,R1,R2に対し駆動信号を生成し、この駆動信号を旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bに出力する。
【0077】
これにより、旋回用コントロールバルブ44のパイロット操作部44a,44b、ブーム用コントロールバルブ45のパイロット操作部45a,45b、アーム用コントロールバルブ46のパイロット操作部46a,46b、及びバケット用コントロールバルブ47のパイロット操作部47a,47bへの操作パイロット圧がそれぞれ制御され、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47が切り換えられる。この結果、旋回用油圧モータ16、ブーム用油圧シリンダ21、アーム用油圧シリンダ22、及びバケット用油圧シリンダ23が駆動する。
【0078】
また、例えば操作者が作業を中断または中止して運転席から離れるような場合、操作者がキースイッチ33をOFF位置33aに操作する(例えば操作キーをキーシリンダから引き抜く)と、ステップ100の判定が満たされず、ステップ200において操作パターン切換スイッチ57の入力信号が無効状態となる。
【0079】
以上のように、本実施形態の操作パターン切換装置においては、キースイッチ33がON位置33bにありかつエンジン41が停止状態にあるときには、表示器34の制御部61が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58による操作パターンの設定入力を有効化する。これにより、操作者が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58で操作パターンを設定入力すると、コントローラ40の制御部54が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58での設定入力に応じて記憶部52に記憶した複数通りの操作パターンの中から1つの操作パターンを読み込み、この操作パターンに基づいて操作レバー装置38L,38Rからの操作信号に対し駆動信号を生成し、この駆動信号を対応する電磁比例弁44A,44B,45A,45B,46A,46B,47A,47Bにそれぞれ出力する。
【0080】
一方、キースイッチ33がOFF位置33aにあるか若しくはエンジン41が回転状態にあるときには、表示器34の制御部61が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58による操作パターンの設定入力を無効化する。したがって、操作キーを持たない第三者が仮に操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58で操作パターンを設定入力してもその設定入力は有効に行われないので、第三者による操作パターンの変更を防止できる。また、操作者がキースイッチ33を起動位置33cに操作しエンジン41を回転させた状態で仮に操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58で操作パターンを設定入力しても、やはりその設定入力は有効に行われないので機械動作中における操作パターンの変更を防止できる。以上のようにして、安全性を向上することができる。
【0081】
また、操作パターン切換スイッチ57を所定時間t以上操作しつつセットスイッチ58を操作するような二重操作により初めて表示器34の制御部61が操作パターン設定の認識を行うようにするので、誤操作により操作者の意図しない操作パターンに切り換えられるのを確実に防止することができる。
【0082】
なお、上記第1実施形態では、キースイッチ33がON位置33bであるかOFF位置33aであるかを検出するキー検出手段として、表示器34の電源部56を例に取り説明したが、これに限らない。すなわち、キー検出手段として例えばキースイッチ33と表示器34の制御部61との間にNOT回路を設け、キースイッチ33がON位置33bにある場合はこのNOT回路からの信号が制御部61に入力されず、キースイッチ33がOFF位置33aにある場合はNOT回路からの信号が制御部61に入力されるような構成としてもよい。この場合にも、上記第1実施形態同様の効果を得ることができる。
【0083】
また、上記第1実施形態では、エンジン41が回転状態にあるか停止状態にあるかを検出する原動機検出手段として、オルタネータ68により検出する方法を例に取り説明したがこれに限らない。すなわち、例えばエンジン41の出力軸等に設けられ実回転数を検出する回転センサまたはエンジン始動回路等からの信号によりエンジン41の回転状態を検出してもよい。この場合にも、上記第1実施形態同様の効果を得ることができる。
【0084】
また、上記第1実施形態では、キースイッチ33がON位置33bにありかつエンジン41が停止状態にあるときには操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58による操作パターンの設定入力を有効化し、キースイッチ33がOFF位置33aにありかつエンジン41が回転状態にあるときには操作パターンの設定入力を無効化する構成について説明したが、これに代えて、エンジン41が回転状態にあるときでも弁ユニット48(コントロールバルブ44,45,46,47)が開口できる状態(言い換えれば、電磁比例弁44A,44B,45A,45B,46A,46B,47A,47Bが操作パイロット圧を生成できる状態)にあるかどうかを判断して、操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58による操作パターンの設定入力を無効化・有効化する構成としてもよい。
【0085】
この変形例における表示器34’の操作パターン設定の制御手順を説明する。図8は、本変形例の表示器34’による操作パターン設定及び表示の制御処理内容を表すフローチャートである。なお、この図8において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0086】
図8において、上記第1実施形態におけるステップ110(前述の図7参照)が行われず、ステップ240が行われる。ステップ240では、弁ユニット48(コントロールバルブ44,45,46,47)が開口できる状態にあるかどうかを、制御部61に入力した例えばロックレバー39L,39Rを備えたロックレバー装置からの信号等(または例えばコントローラ40からの信号出力を禁止する指示を操作者が入力可能な出力停止スイッチを別途設け、この出力停止スイッチからの信号等)で判定する。
【0087】
例えばロックレバー装置からの信号が入力されず、弁ユニット48が開口できない状態にある(言い換えれば、ロックレバー39L,39Rが上昇位置に引き上げられてロックレバー装置内のスイッチが開き状態(ロック位置)となり、このスイッチからの駆動停止信号によりロック弁が閉じる方向に作動してパイロットポンプ等の油圧源からの1次パイロット圧を遮断している)場合は、ステップ240の判定が満たされず、ステップ120に移る。ステップ120では、上記第1実施形態同様、操作パターン切換スイッチ57からの入力信号を有効状態となるように設定する。
【0088】
一方、例えばロックレバー装置からの信号が制御部61に入力され、弁ユニット48が開口できる状態にある(言い換えれば、ロックレバー39L,39Rが下降位置に引き下げられてロックレバー装置内のスイッチが閉じ状態(アンロック位置)となり、このスイッチからの駆動信号によりロック弁が開く方向に駆動してパイロットポンプ等の油圧源からの1次パイロット圧が電磁比例弁44A,44B,45A,45B,46A,46B,47A,47Bにそれぞれ導かれる)場合は、ステップ240の判定が満たされ、ステップ200に移る。ステップ200では、操作パターン切換スイッチ57からの入力信号を無効状態となるように設定する。
【0089】
なお、上記において、ロックレバー装置は各請求項記載の状態量検出手段を構成する。また、表示器34’の制御部61’が行うステップ240は、状態量検出手段の検出信号に応じて、コントロールバルブが開口できる状態にあるか開口できない状態にあるかを判定する判定手段を構成し、表示器34’の制御部61’が行うステップ100,240,120,200は、判定手段でコントロールバルブが開口できない状態にあると判定されたときには、設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化し、判定手段でコントロールバルブが開口できる状態にあると判定されたときには、設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する第2設定制御手段を構成する。また、表示器34’の制御部61’が行うステップ190は、設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応したパターン指示信号を出力するパターン指示信号出力手段を構成する。
【0090】
このように本変形例の操作パターン切換装置においては、弁ユニット48が開口できない状態にあるときには、表示器34’の制御部61’が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58による操作パターンの設定入力を有効化する。これにより、操作者が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58で操作パターンを設定入力すると、コントローラ40の制御部54が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58での設定入力に応じて記憶部52に記憶した複数通りの操作パターンの中から1つの操作パターンを読み込み、この操作パターンに基づいて操作レバー装置38L,38Rからの操作信号に対し駆動信号を生成し、この駆動信号を対応する電磁比例弁44A,44B,45A,45B,46A,46B,47A,47Bにそれぞれ出力する。
【0091】
一方、弁ユニット48が開口できる状態にあるときには、表示器34’の制御部61’が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58による操作パターンの設定入力を無効化する。したがって、弁ユニット48が油圧ポンプ42からの圧油の流れを制御して油圧アクチュエータ16,21,22,23が駆動するような状態で仮に操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58で操作パターンを設定入力しても、やはりその設定入力は有効に行われないので機械動作中における操作パターンの変更を防止できる。以上のようにして、安全性を向上することができる。
【0092】
本発明の第2実施形態を図9により説明する。
本実施形態は、コントローラがパターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力する実施形態である。
【0093】
図9は、本実施形態による上記電気レバー方式の操作レバー装置38L,38Rに係わるコントローラの詳細機能、及び表示器の詳細機能を表すブロック図である。なお、この図9において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0094】
本実施形態において、コントローラ70は、表示器34からのパターン指示信号に応じて実際に使用する操作パターンを選択し設定し、記憶部52から対応する操作テーブルを読み込んで所定の演算処理を行うとともに、パターン指示信号に応じてパターン表示信号を生成する制御部71と、この制御部71で生成した駆動信号を旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bへそれぞれ出力する第1出力部72と、制御部71で生成したパターン表示信号を表示器34の操作パターン表示灯62へ出力する第2出力部73とを備えている。
【0095】
表示器34の操作パターン表示灯62を構成する表示灯62a,62b,62c,62dは、制御部61にトランジスタ74を介して接続され、コントローラ70の第2出力部73にトランジスタ75を介して接続されている。これにより、表示灯62a,62b,62c,62dは、表示器34の制御部61からの入力パターン表示信号を入力して点滅表示し、またコントローラ70の第2出力部73からのパターン表示信号を入力して点灯表示するようになっている。
【0096】
なお、上記において、コントローラ70の制御部71は各請求項記載のパターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力するパターン表示信号生成手段を構成し、かつ、設定入力手段での設定入力に応じて操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する電磁弁に出力する駆動信号生成手段を構成する。
【0097】
本実施形態においては、上記第1実施形態同様、操作者が表示器34の操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58の所定の操作により操作パターンを設定入力すると、表示器34の制御部61がこれに対応したパターン指示信号を生成してコントローラ70に出力する。そして、コントローラ70はパターン指示信号に対応する1つの操作パターンを実際に使用する操作パターンとして選択し設定するとともに、制御部71でパターン指示信号に対し所定の演算処理を行ってパターン表示信号を生成し、このパターン表示信号が操作パターン表示灯62に出力され(すなわち、上記第1実施形態のステップ180における記憶パターン表示信号が操作パターン表示灯62に出力されず)、操作パターン表示灯62が対応する操作パターンを点灯表示する。
【0098】
このように本実施形態においては、操作パターン表示灯62は、操作者が操作パターン切換スイッチ57及びセットスイッチ58で設定入力した操作パターンを表示するのではなく、コントローラ40が実際に使用する操作パターンを表示するので、例えば断線・短絡等の原因による設定操作パターン表示と実際動作の不一致から生じるような誤作動を確実に防止し信頼性を向上できる。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、機械動作中における操作パターンの変更、及び第三者による操作パターンの変更を防止し、安全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である小型の油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である小型の油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。
【図3】図1中矢印A方向から見た矢視俯瞰図である。
【図4】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成する電気レバー方式の操作レバー装置に係わるコントローラの詳細機能、及び表示器の詳細機能を表すブロック図である。
【図5】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成するコントローラに記憶された操作パターン選択テーブルの詳細を一例として表す図である。
【図6】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成する表示器の全体構造を表す上面図である。
【図7】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成する表示器による操作パターン設定及び表示の制御処理内容を表すフローチャートである。
【図8】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の変形例を構成する表示器による操作パターン設定及び表示の制御処理内容を表すフローチャートである。
【図9】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第2実施形態を構成する電気レバー方式の操作レバー装置に係わるコントローラの詳細機能、及び表示器の詳細機能を表すブロック図である。
【符号の説明】
16 旋回用油圧モータ
21 ブーム用油圧シリンダ
22 アーム用油圧シリンダ
23 バケット用油圧シリンダ
33 キースイッチ
34 表示器
37L 操作レバー
37R 操作レバー
38L 操作レバー装置
38R 操作レバー装置
41 エンジン(原動機)
42 油圧ポンプ
44 旋回用コントロールバルブ
44A 電磁比例弁
44B 電磁比例弁
45 ブーム用コントロールバルブ
45A 電磁比例弁
45B 電磁比例弁
46 アーム用コントロールバルブ
46A 電磁比例弁
46B 電磁比例弁
47 バケット用コントロールバルブ
47A 電磁比例弁
47B 電磁比例弁
52 記憶部(パターン記憶手段)
54 制御部(駆動信号生成手段)
56 電源部(キー検出手段)
57 操作パターン切換スイッチ(設定入力手段)
58 セットスイッチ(設定入力手段)
61 制御部(第1設定制御手段、パターン指示信号出力手段)
61’ 制御部(判定手段、第2設定制御手段、パターン指示信号出力手段)
62 操作パターン表示灯(準備表示手段、パターン表示手段)
68 オルタネータ(原動機検出手段)
70 コントローラ
71 制御部(駆動信号生成手段、パターン表示信号生成手段)

Claims (5)

  1. 複数の油圧アクチュエータと、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式の複数のコントロールバルブと、前記コントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁と、複数の方向に操作可能な少なくとも1つの操作レバーを備え、この操作レバーの操作方向及び操作量に応じた信号を出力する操作レバー装置とを有する建設機械に設けられ、前記操作レバー装置の操作方向と前記油圧アクチュエータ及びその動作方向とを対応づける操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置において、
    前記操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段と、
    この設定入力手段での設定入力に応じて前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する前記電磁弁に出力する駆動信号生成手段と、
    電源のON・OFFを指示するキースイッチがON位置であるかOFF位置であるかを検出するキー検出手段と、
    前記原動機が回転状態にあるか停止状態にあるかを検出する原動機検出手段と、
    前記キー検出手段で前記キースイッチのON位置が検出されかつ前記原動機検出手段で前記原動機の停止状態にあることが検出されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化し、前記キー検出手段で前記キースイッチのOFF位置が検出されるか若しくは前記原動機検出手段で前記原動機の回転状態にあることが検出されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する第1設定制御手段とを備えることを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。
  2. 請求項1記載の建設機械の操作パターン切換装置において、前記設定入力手段がまず操作されると切換準備段階であることを表示する準備表示手段を有し、前記設定制御手段は、前記切換準備段階の表示状態においてさらに前記設定入力手段にて所定の操作がされた場合、その操作パターンの設定を認識することを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。
  3. 請求項1又は2記載の建設機械の操作パターン切換装置において、予め設定された操作パターンを複数通り記憶保持するパターン記憶手段をさらに備え、前記駆動信号生成手段は、前記設定入力手段での設定入力に応じて、前記パターン記憶手段に記憶した前記複数通りの操作パターンの中から1つの操作パターンを読み込み、その操作パターンにより前記駆動信号を生成し出力することを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。
  4. 請求項1又は2記載の建設機械の操作パターン切換装置において、前記設定入力手段は、前記設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応したパターン指示信号を出力するパターン指示信号出力手段、及び操作パターンの表示を行うパターン表示手段とともに、表示器に設けられており、
    前記駆動信号生成手段は、前記パターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力するパターン表示信号生成手段とともにコントローラに設けられ、前記パターン指示信号に対応する操作パターンにより前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、
    前記表示器の前記パターン表示手段は、前記パターン表示信号生成手段からの前記パターン表示信号を入力し、これに対応する表示を行うことを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。
  5. 複数の油圧アクチュエータと、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式の複数のコントロールバルブと、前記コントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁と、複数の方向に操作可能な少なくとも1つの操作レバーを備え、この操作レバーの操作方向及び操作量に応じた信号を出力する操作レバー装置とを有する建設機械に設けられ、前記操作レバー装置の操作方向と前記油圧アクチュエータ及びその動作方向とを対応づける操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置において、
    前記操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段と、
    この設定入力手段での設定入力に応じて前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する前記電磁弁に出力する駆動信号生成手段と、
    前記コントロールバルブの開口制御に係わる状態量を検出する状態量検出手段と、
    この状態量検出手段の検出信号に応じて、前記コントロールバルブが開口できる状態にあるか開口できない状態にあるかを判定する判定手段と、
    前記判定手段で前記コントロールバルブが開口できない状態にあると判定されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を有効化し、前記判定手段で前記コントロールバルブが開口できる状態にあると判定されたときには、前記設定入力手段による操作パターンの設定入力を無効化する第2設定制御手段とを備えることを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。
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JP2019182623A (ja) * 2018-04-13 2019-10-24 三菱ロジスネクスト株式会社 作業者用端末および荷役作業車

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