JP2004269420A - 食中毒細菌不活化組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】オボムチンの酵素分解物を有効成分とする食中毒細菌不活化組成物を提供すること。
【解決手段】オボムチンをセリンプロティナーゼ、パパイン、メタロプロティナーゼ、トリプシン及びペプシンから選ばれる1種又は2種以上のプロテアーゼで反応したときの酵素分解物(平均分子量が、2.0kDa〜70.0kDa)は、食中毒細菌(毒素原性大腸菌、病原性大腸菌、細胞侵入性大腸菌、ベロ毒素産生大腸菌、病原性ビブリオ細菌、赤痢菌、緑濃菌、シュードモナス・セパシィアから選ばれる1種又は2種以上の細菌)に対して、強力な不活化作用を示す。
【選択図】 なし
【解決手段】オボムチンをセリンプロティナーゼ、パパイン、メタロプロティナーゼ、トリプシン及びペプシンから選ばれる1種又は2種以上のプロテアーゼで反応したときの酵素分解物(平均分子量が、2.0kDa〜70.0kDa)は、食中毒細菌(毒素原性大腸菌、病原性大腸菌、細胞侵入性大腸菌、ベロ毒素産生大腸菌、病原性ビブリオ細菌、赤痢菌、緑濃菌、シュードモナス・セパシィアから選ばれる1種又は2種以上の細菌)に対して、強力な不活化作用を示す。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オボムチン酵素分解物を有効成分として含有する食中毒細菌不活化組成物に関する。さらに詳しくは、オボムチンを次のプロテアーゼ群(すなわちセリンプロティナーゼ、パパイン、メタロプロティナーゼ、トリプシン及びペプシン)から選ばれる1種又は2種以上のプロテアーゼの作用により酵素分解することで得られるオボムチン酵素分解物を有効成分として含有することを特徴とする食中毒細菌不活化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年までに、多くの食品の保蔵技術、及び食品衛生思想が普及しているものの、世界的には食中毒の発生状況は好転していない。例えば、1990年の世界保健機構(WHO)の統計によれば、世界中の全死亡者の1/3は感染症によるものである。その中でも急性呼吸器感染症、下痢症及び結核の死亡者が最も多く、これらの3疾患で、年間死亡者数が1000万人に達していると言われている。
一方、近年の国際交通の増加と高速化により、人々の各国間の往来は益々頻繁になってきている。それに伴って、人の移動と共に広がる重大感染疾患の拡散が問題となっている。中でも旅行者下痢症と呼ばれる腸管感染症が、問題となってきている。この腸管感染症を引き起こす細菌としては、毒素原性大腸菌(enterotoxigenic E.coli,ETEC)、病原性ビブリオ菌(コレラ菌、腸炎ビブリオ)及び赤痢菌などの細菌が知られている。
【0003】
また、病原性大腸菌(enteropathogenic E.coli,EPEC)は、上記ETECと共に、発展途上国における乳幼児下痢症の原因菌として知られている。また、細胞侵入性大腸菌(enteroinvasive E.coli,EIEC)は、赤痢菌と同様の病原性を有することが知られている。特に、ベロ毒素産生性大腸菌である病原性大腸菌O157は、我が国においても大きな問題となっている。
食中毒細菌感染予防対策としては、食品や調理器具・食品加工機器などからの感染を未然に防止することが第一である。しかしながら、細菌感染予防に効果がある薬剤及び組成物については、食品の調理器具等に使用する場合に、安全性の面から使用が制限されるものが多い。加えて、充分に有効かつ安全なものは知られていない。また、感染後の対策に、抗生物質などの薬剤を投与する場合には、副作用や耐性菌の出現等の問題がある。
【0004】
ところで、本発明の出願人は、永年に渡って、タマゴ及びその成分の研究を鋭意継続しているものである。タマゴには多くの成分が含まれており、各成分について種々の効能が知られている。本発明は、そのような研究の一端からなされたものである。タマゴ成分の一つであるオボムチンには、従来より免疫不活作用(特開平9−40696)や血中コレステロール低下作用(特開2000−16950)が知られている。
【特許文献1】特開平9−40696号公報
【特許文献2】特開2000−16950号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、オボムチンの酵素分解物に対する細菌不活性化作用については、ほとんど調べられていなかった。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、オボムチンの酵素分解物を有効成分とする食中毒細菌不活化組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の作用、及び発明の効果】
本発明者らは、鋭意検討した結果、オボムチンをプロテアーゼで処理することによって得られたオボムチン酵素分解物の一部が、食中毒細菌に対する不活化作用があることを見出し、基本的には本発明を完成するに至った。
オボムチンとは、鳥類の卵白に含まれるタンパク質の一部を意味している。一般的には、α−オボムチンとβ−オボムチンとの二種類のサブユニットで会合体を形成することで、卵白中に存在している。本発明におけるオボムチンの供給源としては特に限定されず、例えば、鳥類由来の卵白そのもの及びその抽出物、並びに遺伝子組換え技術を応用してオボムチンを発現・精製したものなどが例示される。但し、コスト及び入手の容易さ等の観点からすると、鶏卵由来の卵白(及びその抽出物)を用いることが好ましい。
【0007】
本発明におけるオボムチン酵素分解物とは、オボムチンをプロテアーゼ処理により得られるものを指すが、好ましくは、食中毒細菌を不活化する効果の観点から、セリンプロティナーゼ、パパイン、メタロプロティナーゼ、トリプシン及びペプシンから選ばれる1種又は2種以上のプロテアーゼ処理に得られるものである。
本発明のセリンプロティナーゼとは、酵素番号(EC Number)が、EC3.4.21.143のプロテアーゼを意味しており、微生物からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されもの等を用いることができる。その由来は限定されないが、オボムチンの分解活性の強度の観点からすると、EC3.4.21.14のセリンプロティナーゼに分類されるプロティナーゼKが好ましい。
【0008】
本発明のパパインとは、酵素番号が、EC3.4.22.2のプロテアーゼを意味しており、例えば、パイナップル・パパイヤ等の果実からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができ、その由来は限定されない。
本発明のメタロプロティナーゼとは、酵素番号が、EC3.4.24.4のプロテアーゼを意味しており、微生物からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができる。その由来は限定されないが、オボムチンの分解活性の強度の観点からすると、EC3.4.24.4のメタロプロティナーゼに分類され、ストレプトマイセス・グリセウスが産生するプロナーゼが好ましい。
【0009】
本発明のトリプシンとは、酵素番号が、EC3.4.21.4のプロテアーゼを意味しており、例えばウシ膵臓・ブタ膵臓等の臓器からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができ、その由来は限定されない。
本発明のペプシンとは、酵素番号が、EC3.4.23.1のプロテアーゼを意味しており、例えばウシ胃・ブタ胃等の臓器からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができ、その由来は限定されない。
本発明において、食中毒細菌不活化組成物を得るためのオボムチンの酵素分解を得るための反応温度及びpHは、使用される酵素の至適作用範囲内であれば特に問題はない。また、処理時間及び酵素の量は、使用される酵素の比活性の強さに合わせて適宜選択できる。
【0010】
本発明におけるオボムチン酵素分解物の平均分子量は、2.0kDa〜70.0kDaの範囲であり、好ましくは3.0kDa〜65.0kDaの範囲であり、さらに好ましくは3.5kDa〜60.0kDaの範囲である。また、オボムチン酵素分解物の平均分子量の測定方法は、生化学的に用いられる測定法であれば特に限定されず、例えばゲルろ過法、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法、及び超遠心法等が例示されるが、好ましくはSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法及びゲルろ過法であり、最も好ましくはSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法である。また、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法での測定方法は特に限定されないが、例えば、0.1%SDSを含む10%アクリルアミド分離ゲルと3%固定ゲルを用いたLaemmliの方法(Nature,227巻,680,1970年)等が挙げられる。ゲルろ過法での測定方法は特に限定されないが、例えば、カラム TSKgel SuperSW3000(4.6mmI.D.x 300mm,東ソー(株)製)を用い、移動層:0.1M リン酸緩衝液+0.1M硫酸ナトリウム(pH6.7)、流速:0.35mL/min、温度:25℃、検出波長:220nmの条件で、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定することができる。
【0011】
本発明において、食中毒細菌とは、下痢症及び腸炎等の疾病を引き起こす細菌を指し、好ましくは、サルモネラ属細菌を除く下痢症及び腸炎等の疾病を引き起こす細菌を指し、さらに好ましくは毒素原性大腸菌、病原性大腸菌(enteropathogenic E.coli,EPEC)、細胞侵入性大腸菌(enteroinvasive E.coli,EIEC)、ベロ毒素産生大腸菌、病原性ビブリオ細菌、赤痢菌、緑濃菌、シュードモナス・セパシィア等を指し、最も好ましくは毒素原性大腸菌、ベロ毒素産生大腸菌及び病原性ビブリオ細菌を指す。
本発明において、食中毒細菌不活化とは、オボムチン酵素分解物が食中毒細菌の細胞の表面に結合することによって、細菌の増殖抑制作用及び毒素の産生抑制作用を示すことを意味している。また、食中毒細菌不活化の程度の測定は、顕微鏡、電気泳動法及び酵素免疫測定法(ELISA)等の手法により測定可能であり、その手法は特に限定されないが、好ましくは酵素免疫測定法(ELISA)である。
【0012】
本発明の食中毒細菌不活化組成物は、単独で使用、または他の成分と併用して使用することができる。その形態としては、例えば溶液、粉末等が例示される。
粉末化の方法としては、熱風乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等、通常の公知の粉末化方法を用いることができる。
本発明の食中毒細菌不活化組成物は、医薬、食品、飼料等に添加して使用することができる。例えば、(1)上記組成物をカプセル、錠剤、打錠品、洗口液等の形態として利用する、(2)生鮮野菜、鮮魚、蒲鉾、カスタードクリーム、漬物、ソーセージ、ハム、炊飯米、鶏卵加工品等の食品に対して、腐敗防止や殺菌を目的として利用する、(3)或いは、家畜や水産動物の疾病予防を目的とした飼料添加剤や動物医薬品としての利用、等が可能である。
【0013】
また、食品調理用の機械、器具、包丁、まな板などの調理器具の殺菌、食品調理者の手指の消毒、及び室内殺菌などに用いることができる。その際、本発明の食中毒細菌不活化組成物を噴霧、または上記組成物を含有する液体を噴霧又は、この液体に対象物を浸漬することにより使用することができる。
これらの目的に使用する本発明の食中毒細菌不活化組成物の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.005質量%以上、好ましくは0.01質量%以上となるように、各種用途に応じてその使用量を適宜変える事ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、下記の実施形態によって限定されるものではなく、その要旨を変更することなく、様々に改変して実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0015】
<実施例1> オボムチンの調製
約15000個の新鮮鶏卵を割卵し、分割器を用いて、卵黄および卵白部を分離し、卵白を回収した。得られた卵白の約550kgに脱イオン水を加えて10倍に希釈し、攪拌機で穏やかに5分間撹拌した後に、4℃で一晩静置した。デカンテーションで上層を除き、沈殿部を5回遠心洗浄(遠心加速度:5000xG)した。更に、3%NaCl溶液100Lを添加して遠心洗浄(遠心加速度:5000xG)を行い、リゾチームを除去した。最後に、脱イオン水100Lを添加して遠心洗浄を行った後、沈殿部を凍結乾燥し、オボムチン約1.8kgを得た。
【0016】
<実施例2> 食中毒細菌不活化組成物の調製1
実施例1により調製したオボムチン100gと、セリンプロティナーゼ(シグマアルドリッチジャパン(株)製、プロテイナーゼK、トリティラチウム・アルブム由来)10gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれセリンプロティナーゼ(プロテイナーゼK)を10g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後に反応溶液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、分解反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物74gを得た(サンプル1)。
【0017】
<実施例3> 食中毒細菌不活化組成物の調製2
実施例1により調製したオボムチン100gと、セリンプロティナーゼ(大和化成(株)製、プロチンA、バチルス・ズブチリス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれセリンプロティナーゼ(プロチンA)を40g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後に反応溶液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、分解反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物85gを得た(サンプル2)。
【0018】
<実施例4> 食中毒細菌不活化組成物の調製3
実施例1により調製したオボムチン100gと、パパイン(天野エンザイム(株)製、パパイン−W40、パパイヤ由来)30gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.0)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれパパインを30g追加して加え、24時間まで反応させた。
24時間後に反応溶液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物84gを得た(サンプル3)。
【0019】
<実施例5> 食中毒細菌不活化組成物の調製4
実施例1により調製したオボムチン100gと、メタロプロティナーゼ(科研製薬(株)製、アクチナーゼE、ストレプトマイセス・グリセウス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれメタロプロティナーゼを40g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物80gを得た(サンプル4)。
【0020】
<実施例6> 食中毒細菌不活化組成物の調製5
実施例1により調製したオボムチン100gと、トリプシン(シグマアルドリッチジャパン(株)製、ウシ膵臓由来、TypeI)30gとを10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれトリプシンを30g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物83gを得た(サンプル5)。
【0021】
<実施例7> 食中毒細菌不活化組成物の調製6
実施例1により調製したオボムチン100gと、ペプシン(シグマアルドリッチジャパン(株)製、ブタ胃粘膜由来)34gとを0.15N塩酸20Lに添加し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれペプシンを34g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物78gを得た(サンプル6)。
【0022】
<実施例8> チューインガムへの利用
ガムベース20.0質量%、砂糖60.0質量%、結晶ブドウ糖18.9質量%、香料1.0質量%、及びサンプル1の0.1質量%からなるチューインガムを常法により作成した。
<実施例9> 養豚用飼料への利用
脱脂粉乳32.1質量%、小麦粉29.9質量%、パン粉7.0質量%、大豆粕5.0質量%、魚粉5.0質量%、砂糖4.0質量%、ブドウ糖9.0質量%、油脂2.0質量%、ビタミン・ミネラル類3.0質量%、及びサンプル2の1.0質量%を混合し、常法により養豚用飼料を作成した。
【0023】
<実施例10> ブロイラー用飼料への利用
トウモロコシ58.0質量%、大豆粕15.9質量%、ふすま5.0質量%、魚粉6.0質量%、アルファルファ3.0質量%、炭酸カルシウム7.0質量%、リン酸カルシウム1.6質量%、食塩0.4質量%、ビタミン・ミネラル類0.1質量%、大豆油2.0質量%、及びサンプル3の1.0質量%を混合し、常法によりブロイラー用飼料を作成した。
<実施例11> 養殖魚用飼料への利用
魚粉3.2kg、小麦グルテン0.5kg、デキストリン0.4kg、ビタミン・ミネラル類0.25kg、セルロース0.15kg、タラ肝油0.25kg、及びサンプル4の0.05kgを混合し、湿式造粒後、乾燥し養殖魚用飼料5.0kgを得た。
【0024】
<実施例12> トローチ剤への利用
アラビアガム6.0質量%、ブドウ糖72.0質量%、モノフルオロリン酸ナトリウム0.7質量%、ゼラチン1.0質量%、乳糖19.0質量%、香料1.0質量%、サンプル5の1.5質量%、及びステアリン酸マグネシウム適量を混合し、常法によりトローチ剤を作成した。
<実施例13> 飲料への利用
果糖ぶどう糖液糖15.0質量%、クエン酸0.2質量%、香料、着色料適量、及びサンプル6の0.1質量%を混合し、常法により飲料を作成した。
【0025】
<実施例14> かまぼこへの利用
冷凍ヘイクすり身1kgにサンプル1の0.5質量%を混合し、空ずりした後、食塩30gを加え塩ずりし、澱粉30g及び水100gを加えてねり上げ、成型した後、90℃で30分間加熱し、冷却してかまぼこを作成した。
<実施例15> 魚肉ソーセージへの利用
冷凍スケソウダラすり身150g、マグロ挽肉60g、バレイショ澱粉35g、食塩20g、砂糖5g、亜硝酸ナトリウム0.2g、リン酸ナトリウム3g、香辛料を適量加え、サイレントカッターで2分間混合した。これにサンプル2の15gを加え、さらに3分間混合した。得られた混合物をフィルムケーシングに充填し、85℃で60分間の加熱を行い、魚肉ソーセージを得た。
【0026】
<実施例16> 鶏卵加工品への利用
コーンサラダ油74.0質量%、全卵液15.0質量%、リンゴ酢5.0質量%、水2.3質量%、食塩2.0質量%、辛子粉0.5質量%、キサンタンガム0.2質量%、サンプル3の1.0質量%とした配合割合で、常法により、水中油型のドレッシングを調製した。
<比較例1>
実施例1により調製したオボムチン100gと、メタロプロティナーゼ(科研製薬(株)製、アクチナーゼE、ストレプトマイセス・グリセウス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、及び8時間後に、それぞれメタロプロティナーゼ40gを追加して加え、12時間まで反応させた。12時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、比較品33gを得た(比較品1)。
【0027】
<比較例2>
実施例1により調製したオボムチン100gと、メタロプロティナーゼ(科研製薬(株)製、アクチナーゼE、ストレプトマイセス・グリセウス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、20及び36時間後に、それぞれメタロプロティナーゼ40gを追加して加え、48時間まで反応させた。48時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、比較品92gを得た(比較品2)。
【0028】
<試験例1> 食中毒細菌不活化組成物の平均分子量の測定
実施例2〜実施例7で得られたサンプル1〜サンプル6の平均分子量と、比較例1及び比較例2で得られた比較品1及び比較品2の平均分子量とをそれぞれ測定した。平均分子量は、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定した。測定は、0.1%SDSを含む10%アクリルアミド分離ゲルと3%固定ゲルを用いて、Laemmliの方法(Nature,227巻,680,1970年)に準じて行った。
その結果、サンプル1、サンプル2、サンプル3、サンプル4、サンプル5及びサンプル6の平均分子量は、それぞれ39.2kDa、40.7kDa、7.0kDa、6.3kDa、4.0kDa及び4.3kDaであった。一方、比較品1及び2の平均分子量は、それぞれ81.3kDa及び1.3kDaであった。
【0029】
<試験例2> 食中毒細菌に対する不活化効果の測定
実施例2〜実施例7で得られたサンプル1〜サンプル6と、比較例1及び比較例2で得られた比較品1及び比較品2とが、食中毒細菌に対して示す不活化効果を96ウェルのイムノプレートを用いた酵素免疫測定法(ELISA)により測定した。
食中毒細菌として、Escherichia coli O157(ベロ毒素産生大腸菌)、E.coli ATCC 31705(毒素原性大腸菌)及びVibrio parahaemolyticus(病原性ビブリオ細菌)の三種類の菌株を用いた。
【0030】
まず、これらの菌体をPBSに添加して、660nmにおける吸光度が1.0となるように調製した菌体懸濁液を用いて菌体のビオチン化を行った。菌体懸濁液に、ビオチン化試薬であるEZ−Link Sulfo−NHS−LC−ビオチン(PIERCE社製)を1mg/mLとなるように添加し、室温で2時間インキュベートした。その後、未反応のビオチン化試薬を除去するために、遠心分離(2800xG、4℃、30分間)で上清を除去後、沈殿菌体を3mLのPBSに懸濁し、再度遠心分離(2800xG、4℃、30分間)した。さらに上清除去後、沈殿菌体をPBSに再懸濁し、遠心分離を2回行った後、遠心分離前の液量と同じ量のPBSを加え、懸濁した菌体をビオチン化菌体とした。
【0031】
サンプル1〜サンプル6、比較品1、及び比較品2をそれぞれ1mg/mLとなるように、0.1M炭酸−炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)に溶解後、順次2倍希釈し、100μLづつ96ウェルプレート(Nunc社製)に分注し、4℃で1晩インキュベートした。また、ネガティブコントロールとしてゼラチン加水分解物((株)ニッピ製、TypeA、平均分子量:0.9kDa)を分注し、ブランクとして0.1M炭酸−炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)を同様な方法で分注した。
インキュベート後、10mMリン酸緩衝液−0.15M NaCL(pH6.8、以下:PBSと略す)200μLで3回洗浄し、1%BSA/PBSを200μLづつ96ウェルプレートに分注し、室温で2時間ブロッキングした。PBS200μLで3回洗浄後、ビオチン化菌体/PBS懸濁液を100μLづつ分注し、室温で1時間インキュベートした。200μLのPBSで3回洗浄後、菌体をウエルに固定するために、60℃で15分間プレートを乾燥した。プレートを自然冷却後、1%BSA/PBSで2000倍に希釈したアルカリフォスファターゼ標識ストレプトアビジン(Zymed社製)を100μLづつ分注し、室温で1時間インキュベートした。次に、200μLのPBSで3回洗浄後、0.1%p−ニトロフェニルリン酸二ナトリウム/ジエタノールアミン−塩酸緩衝液(pH9.8)を100μLづつ分注し、室温でインキュベートした。5M水酸化ナトリウム溶液を20μLづつ分注することで、アルカリフォスファターゼの反応を停止した後、マイクロプレートリーダー(東ソー(株)製、MPR−4I型)を用いて、405nmの吸光度を測定し、菌体に対する不活化効果を測定した。数値は、供試試料100μg当たりの405nmにおける吸光度で示した。上記試験の結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
表1に示したように、本発明の実施形態品であるサンプル1〜サンプル6は、E.coli O157(ベロ毒素産生大腸菌)、E.coli ATCC 31705(毒素原性大腸菌)及びV.parahaemolyticus(病原性ビブリオ細菌)といった食中毒細菌に対して、強い不活化効果を示した。
一方、比較品1及び比較品2は、ネガティブコントロールであるゼラチン加水分解物と同程度の値であり、食中毒細菌の不活化効果は認められなかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の食中毒細菌不活化組成物は、食中毒の原因となっている細菌を不活化し、下痢症及び腸炎等の疾病の発生を抑制することが可能となる。また、本発明の食中毒細菌不活化組成物は、鳥類の卵白に含まれているオボムチンを酵素分解して得られるものであり、天然物由来であり安全性も高いことから、食品及び食品関連機器に対して極めて有効に利用することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、オボムチン酵素分解物を有効成分として含有する食中毒細菌不活化組成物に関する。さらに詳しくは、オボムチンを次のプロテアーゼ群(すなわちセリンプロティナーゼ、パパイン、メタロプロティナーゼ、トリプシン及びペプシン)から選ばれる1種又は2種以上のプロテアーゼの作用により酵素分解することで得られるオボムチン酵素分解物を有効成分として含有することを特徴とする食中毒細菌不活化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年までに、多くの食品の保蔵技術、及び食品衛生思想が普及しているものの、世界的には食中毒の発生状況は好転していない。例えば、1990年の世界保健機構(WHO)の統計によれば、世界中の全死亡者の1/3は感染症によるものである。その中でも急性呼吸器感染症、下痢症及び結核の死亡者が最も多く、これらの3疾患で、年間死亡者数が1000万人に達していると言われている。
一方、近年の国際交通の増加と高速化により、人々の各国間の往来は益々頻繁になってきている。それに伴って、人の移動と共に広がる重大感染疾患の拡散が問題となっている。中でも旅行者下痢症と呼ばれる腸管感染症が、問題となってきている。この腸管感染症を引き起こす細菌としては、毒素原性大腸菌(enterotoxigenic E.coli,ETEC)、病原性ビブリオ菌(コレラ菌、腸炎ビブリオ)及び赤痢菌などの細菌が知られている。
【0003】
また、病原性大腸菌(enteropathogenic E.coli,EPEC)は、上記ETECと共に、発展途上国における乳幼児下痢症の原因菌として知られている。また、細胞侵入性大腸菌(enteroinvasive E.coli,EIEC)は、赤痢菌と同様の病原性を有することが知られている。特に、ベロ毒素産生性大腸菌である病原性大腸菌O157は、我が国においても大きな問題となっている。
食中毒細菌感染予防対策としては、食品や調理器具・食品加工機器などからの感染を未然に防止することが第一である。しかしながら、細菌感染予防に効果がある薬剤及び組成物については、食品の調理器具等に使用する場合に、安全性の面から使用が制限されるものが多い。加えて、充分に有効かつ安全なものは知られていない。また、感染後の対策に、抗生物質などの薬剤を投与する場合には、副作用や耐性菌の出現等の問題がある。
【0004】
ところで、本発明の出願人は、永年に渡って、タマゴ及びその成分の研究を鋭意継続しているものである。タマゴには多くの成分が含まれており、各成分について種々の効能が知られている。本発明は、そのような研究の一端からなされたものである。タマゴ成分の一つであるオボムチンには、従来より免疫不活作用(特開平9−40696)や血中コレステロール低下作用(特開2000−16950)が知られている。
【特許文献1】特開平9−40696号公報
【特許文献2】特開2000−16950号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、オボムチンの酵素分解物に対する細菌不活性化作用については、ほとんど調べられていなかった。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、オボムチンの酵素分解物を有効成分とする食中毒細菌不活化組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の作用、及び発明の効果】
本発明者らは、鋭意検討した結果、オボムチンをプロテアーゼで処理することによって得られたオボムチン酵素分解物の一部が、食中毒細菌に対する不活化作用があることを見出し、基本的には本発明を完成するに至った。
オボムチンとは、鳥類の卵白に含まれるタンパク質の一部を意味している。一般的には、α−オボムチンとβ−オボムチンとの二種類のサブユニットで会合体を形成することで、卵白中に存在している。本発明におけるオボムチンの供給源としては特に限定されず、例えば、鳥類由来の卵白そのもの及びその抽出物、並びに遺伝子組換え技術を応用してオボムチンを発現・精製したものなどが例示される。但し、コスト及び入手の容易さ等の観点からすると、鶏卵由来の卵白(及びその抽出物)を用いることが好ましい。
【0007】
本発明におけるオボムチン酵素分解物とは、オボムチンをプロテアーゼ処理により得られるものを指すが、好ましくは、食中毒細菌を不活化する効果の観点から、セリンプロティナーゼ、パパイン、メタロプロティナーゼ、トリプシン及びペプシンから選ばれる1種又は2種以上のプロテアーゼ処理に得られるものである。
本発明のセリンプロティナーゼとは、酵素番号(EC Number)が、EC3.4.21.143のプロテアーゼを意味しており、微生物からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されもの等を用いることができる。その由来は限定されないが、オボムチンの分解活性の強度の観点からすると、EC3.4.21.14のセリンプロティナーゼに分類されるプロティナーゼKが好ましい。
【0008】
本発明のパパインとは、酵素番号が、EC3.4.22.2のプロテアーゼを意味しており、例えば、パイナップル・パパイヤ等の果実からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができ、その由来は限定されない。
本発明のメタロプロティナーゼとは、酵素番号が、EC3.4.24.4のプロテアーゼを意味しており、微生物からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができる。その由来は限定されないが、オボムチンの分解活性の強度の観点からすると、EC3.4.24.4のメタロプロティナーゼに分類され、ストレプトマイセス・グリセウスが産生するプロナーゼが好ましい。
【0009】
本発明のトリプシンとは、酵素番号が、EC3.4.21.4のプロテアーゼを意味しており、例えばウシ膵臓・ブタ膵臓等の臓器からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができ、その由来は限定されない。
本発明のペプシンとは、酵素番号が、EC3.4.23.1のプロテアーゼを意味しており、例えばウシ胃・ブタ胃等の臓器からの抽出物、又は遺伝子組換え技術により生産されたもの等を用いることができ、その由来は限定されない。
本発明において、食中毒細菌不活化組成物を得るためのオボムチンの酵素分解を得るための反応温度及びpHは、使用される酵素の至適作用範囲内であれば特に問題はない。また、処理時間及び酵素の量は、使用される酵素の比活性の強さに合わせて適宜選択できる。
【0010】
本発明におけるオボムチン酵素分解物の平均分子量は、2.0kDa〜70.0kDaの範囲であり、好ましくは3.0kDa〜65.0kDaの範囲であり、さらに好ましくは3.5kDa〜60.0kDaの範囲である。また、オボムチン酵素分解物の平均分子量の測定方法は、生化学的に用いられる測定法であれば特に限定されず、例えばゲルろ過法、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法、及び超遠心法等が例示されるが、好ましくはSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法及びゲルろ過法であり、最も好ましくはSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法である。また、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法での測定方法は特に限定されないが、例えば、0.1%SDSを含む10%アクリルアミド分離ゲルと3%固定ゲルを用いたLaemmliの方法(Nature,227巻,680,1970年)等が挙げられる。ゲルろ過法での測定方法は特に限定されないが、例えば、カラム TSKgel SuperSW3000(4.6mmI.D.x 300mm,東ソー(株)製)を用い、移動層:0.1M リン酸緩衝液+0.1M硫酸ナトリウム(pH6.7)、流速:0.35mL/min、温度:25℃、検出波長:220nmの条件で、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定することができる。
【0011】
本発明において、食中毒細菌とは、下痢症及び腸炎等の疾病を引き起こす細菌を指し、好ましくは、サルモネラ属細菌を除く下痢症及び腸炎等の疾病を引き起こす細菌を指し、さらに好ましくは毒素原性大腸菌、病原性大腸菌(enteropathogenic E.coli,EPEC)、細胞侵入性大腸菌(enteroinvasive E.coli,EIEC)、ベロ毒素産生大腸菌、病原性ビブリオ細菌、赤痢菌、緑濃菌、シュードモナス・セパシィア等を指し、最も好ましくは毒素原性大腸菌、ベロ毒素産生大腸菌及び病原性ビブリオ細菌を指す。
本発明において、食中毒細菌不活化とは、オボムチン酵素分解物が食中毒細菌の細胞の表面に結合することによって、細菌の増殖抑制作用及び毒素の産生抑制作用を示すことを意味している。また、食中毒細菌不活化の程度の測定は、顕微鏡、電気泳動法及び酵素免疫測定法(ELISA)等の手法により測定可能であり、その手法は特に限定されないが、好ましくは酵素免疫測定法(ELISA)である。
【0012】
本発明の食中毒細菌不活化組成物は、単独で使用、または他の成分と併用して使用することができる。その形態としては、例えば溶液、粉末等が例示される。
粉末化の方法としては、熱風乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等、通常の公知の粉末化方法を用いることができる。
本発明の食中毒細菌不活化組成物は、医薬、食品、飼料等に添加して使用することができる。例えば、(1)上記組成物をカプセル、錠剤、打錠品、洗口液等の形態として利用する、(2)生鮮野菜、鮮魚、蒲鉾、カスタードクリーム、漬物、ソーセージ、ハム、炊飯米、鶏卵加工品等の食品に対して、腐敗防止や殺菌を目的として利用する、(3)或いは、家畜や水産動物の疾病予防を目的とした飼料添加剤や動物医薬品としての利用、等が可能である。
【0013】
また、食品調理用の機械、器具、包丁、まな板などの調理器具の殺菌、食品調理者の手指の消毒、及び室内殺菌などに用いることができる。その際、本発明の食中毒細菌不活化組成物を噴霧、または上記組成物を含有する液体を噴霧又は、この液体に対象物を浸漬することにより使用することができる。
これらの目的に使用する本発明の食中毒細菌不活化組成物の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.005質量%以上、好ましくは0.01質量%以上となるように、各種用途に応じてその使用量を適宜変える事ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、下記の実施形態によって限定されるものではなく、その要旨を変更することなく、様々に改変して実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0015】
<実施例1> オボムチンの調製
約15000個の新鮮鶏卵を割卵し、分割器を用いて、卵黄および卵白部を分離し、卵白を回収した。得られた卵白の約550kgに脱イオン水を加えて10倍に希釈し、攪拌機で穏やかに5分間撹拌した後に、4℃で一晩静置した。デカンテーションで上層を除き、沈殿部を5回遠心洗浄(遠心加速度:5000xG)した。更に、3%NaCl溶液100Lを添加して遠心洗浄(遠心加速度:5000xG)を行い、リゾチームを除去した。最後に、脱イオン水100Lを添加して遠心洗浄を行った後、沈殿部を凍結乾燥し、オボムチン約1.8kgを得た。
【0016】
<実施例2> 食中毒細菌不活化組成物の調製1
実施例1により調製したオボムチン100gと、セリンプロティナーゼ(シグマアルドリッチジャパン(株)製、プロテイナーゼK、トリティラチウム・アルブム由来)10gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれセリンプロティナーゼ(プロテイナーゼK)を10g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後に反応溶液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、分解反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物74gを得た(サンプル1)。
【0017】
<実施例3> 食中毒細菌不活化組成物の調製2
実施例1により調製したオボムチン100gと、セリンプロティナーゼ(大和化成(株)製、プロチンA、バチルス・ズブチリス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれセリンプロティナーゼ(プロチンA)を40g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後に反応溶液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、分解反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物85gを得た(サンプル2)。
【0018】
<実施例4> 食中毒細菌不活化組成物の調製3
実施例1により調製したオボムチン100gと、パパイン(天野エンザイム(株)製、パパイン−W40、パパイヤ由来)30gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.0)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれパパインを30g追加して加え、24時間まで反応させた。
24時間後に反応溶液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物84gを得た(サンプル3)。
【0019】
<実施例5> 食中毒細菌不活化組成物の調製4
実施例1により調製したオボムチン100gと、メタロプロティナーゼ(科研製薬(株)製、アクチナーゼE、ストレプトマイセス・グリセウス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれメタロプロティナーゼを40g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物80gを得た(サンプル4)。
【0020】
<実施例6> 食中毒細菌不活化組成物の調製5
実施例1により調製したオボムチン100gと、トリプシン(シグマアルドリッチジャパン(株)製、ウシ膵臓由来、TypeI)30gとを10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれトリプシンを30g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物83gを得た(サンプル5)。
【0021】
<実施例7> 食中毒細菌不活化組成物の調製6
実施例1により調製したオボムチン100gと、ペプシン(シグマアルドリッチジャパン(株)製、ブタ胃粘膜由来)34gとを0.15N塩酸20Lに添加し、37℃で反応させた。反応開始4、8、及び20時間後に、それぞれペプシンを34g追加して加え、24時間まで反応させた。24時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、食中毒細菌不活化組成物78gを得た(サンプル6)。
【0022】
<実施例8> チューインガムへの利用
ガムベース20.0質量%、砂糖60.0質量%、結晶ブドウ糖18.9質量%、香料1.0質量%、及びサンプル1の0.1質量%からなるチューインガムを常法により作成した。
<実施例9> 養豚用飼料への利用
脱脂粉乳32.1質量%、小麦粉29.9質量%、パン粉7.0質量%、大豆粕5.0質量%、魚粉5.0質量%、砂糖4.0質量%、ブドウ糖9.0質量%、油脂2.0質量%、ビタミン・ミネラル類3.0質量%、及びサンプル2の1.0質量%を混合し、常法により養豚用飼料を作成した。
【0023】
<実施例10> ブロイラー用飼料への利用
トウモロコシ58.0質量%、大豆粕15.9質量%、ふすま5.0質量%、魚粉6.0質量%、アルファルファ3.0質量%、炭酸カルシウム7.0質量%、リン酸カルシウム1.6質量%、食塩0.4質量%、ビタミン・ミネラル類0.1質量%、大豆油2.0質量%、及びサンプル3の1.0質量%を混合し、常法によりブロイラー用飼料を作成した。
<実施例11> 養殖魚用飼料への利用
魚粉3.2kg、小麦グルテン0.5kg、デキストリン0.4kg、ビタミン・ミネラル類0.25kg、セルロース0.15kg、タラ肝油0.25kg、及びサンプル4の0.05kgを混合し、湿式造粒後、乾燥し養殖魚用飼料5.0kgを得た。
【0024】
<実施例12> トローチ剤への利用
アラビアガム6.0質量%、ブドウ糖72.0質量%、モノフルオロリン酸ナトリウム0.7質量%、ゼラチン1.0質量%、乳糖19.0質量%、香料1.0質量%、サンプル5の1.5質量%、及びステアリン酸マグネシウム適量を混合し、常法によりトローチ剤を作成した。
<実施例13> 飲料への利用
果糖ぶどう糖液糖15.0質量%、クエン酸0.2質量%、香料、着色料適量、及びサンプル6の0.1質量%を混合し、常法により飲料を作成した。
【0025】
<実施例14> かまぼこへの利用
冷凍ヘイクすり身1kgにサンプル1の0.5質量%を混合し、空ずりした後、食塩30gを加え塩ずりし、澱粉30g及び水100gを加えてねり上げ、成型した後、90℃で30分間加熱し、冷却してかまぼこを作成した。
<実施例15> 魚肉ソーセージへの利用
冷凍スケソウダラすり身150g、マグロ挽肉60g、バレイショ澱粉35g、食塩20g、砂糖5g、亜硝酸ナトリウム0.2g、リン酸ナトリウム3g、香辛料を適量加え、サイレントカッターで2分間混合した。これにサンプル2の15gを加え、さらに3分間混合した。得られた混合物をフィルムケーシングに充填し、85℃で60分間の加熱を行い、魚肉ソーセージを得た。
【0026】
<実施例16> 鶏卵加工品への利用
コーンサラダ油74.0質量%、全卵液15.0質量%、リンゴ酢5.0質量%、水2.3質量%、食塩2.0質量%、辛子粉0.5質量%、キサンタンガム0.2質量%、サンプル3の1.0質量%とした配合割合で、常法により、水中油型のドレッシングを調製した。
<比較例1>
実施例1により調製したオボムチン100gと、メタロプロティナーゼ(科研製薬(株)製、アクチナーゼE、ストレプトマイセス・グリセウス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、及び8時間後に、それぞれメタロプロティナーゼ40gを追加して加え、12時間まで反応させた。12時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、比較品33gを得た(比較品1)。
【0027】
<比較例2>
実施例1により調製したオボムチン100gと、メタロプロティナーゼ(科研製薬(株)製、アクチナーゼE、ストレプトマイセス・グリセウス由来)40gとを10mMリン酸緩衝液(pH8.4)20Lに溶解し、37℃で反応させた。反応開始4、8、20及び36時間後に、それぞれメタロプロティナーゼ40gを追加して加え、48時間まで反応させた。48時間後の反応液を100℃の沸騰水中に5分間放置することで、反応を停止した。得られた反応液を遠心分離(12000xG、30分)した後、蒸留水に対して透析した。透析後の溶液を凍結乾燥することで、比較品92gを得た(比較品2)。
【0028】
<試験例1> 食中毒細菌不活化組成物の平均分子量の測定
実施例2〜実施例7で得られたサンプル1〜サンプル6の平均分子量と、比較例1及び比較例2で得られた比較品1及び比較品2の平均分子量とをそれぞれ測定した。平均分子量は、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定した。測定は、0.1%SDSを含む10%アクリルアミド分離ゲルと3%固定ゲルを用いて、Laemmliの方法(Nature,227巻,680,1970年)に準じて行った。
その結果、サンプル1、サンプル2、サンプル3、サンプル4、サンプル5及びサンプル6の平均分子量は、それぞれ39.2kDa、40.7kDa、7.0kDa、6.3kDa、4.0kDa及び4.3kDaであった。一方、比較品1及び2の平均分子量は、それぞれ81.3kDa及び1.3kDaであった。
【0029】
<試験例2> 食中毒細菌に対する不活化効果の測定
実施例2〜実施例7で得られたサンプル1〜サンプル6と、比較例1及び比較例2で得られた比較品1及び比較品2とが、食中毒細菌に対して示す不活化効果を96ウェルのイムノプレートを用いた酵素免疫測定法(ELISA)により測定した。
食中毒細菌として、Escherichia coli O157(ベロ毒素産生大腸菌)、E.coli ATCC 31705(毒素原性大腸菌)及びVibrio parahaemolyticus(病原性ビブリオ細菌)の三種類の菌株を用いた。
【0030】
まず、これらの菌体をPBSに添加して、660nmにおける吸光度が1.0となるように調製した菌体懸濁液を用いて菌体のビオチン化を行った。菌体懸濁液に、ビオチン化試薬であるEZ−Link Sulfo−NHS−LC−ビオチン(PIERCE社製)を1mg/mLとなるように添加し、室温で2時間インキュベートした。その後、未反応のビオチン化試薬を除去するために、遠心分離(2800xG、4℃、30分間)で上清を除去後、沈殿菌体を3mLのPBSに懸濁し、再度遠心分離(2800xG、4℃、30分間)した。さらに上清除去後、沈殿菌体をPBSに再懸濁し、遠心分離を2回行った後、遠心分離前の液量と同じ量のPBSを加え、懸濁した菌体をビオチン化菌体とした。
【0031】
サンプル1〜サンプル6、比較品1、及び比較品2をそれぞれ1mg/mLとなるように、0.1M炭酸−炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)に溶解後、順次2倍希釈し、100μLづつ96ウェルプレート(Nunc社製)に分注し、4℃で1晩インキュベートした。また、ネガティブコントロールとしてゼラチン加水分解物((株)ニッピ製、TypeA、平均分子量:0.9kDa)を分注し、ブランクとして0.1M炭酸−炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)を同様な方法で分注した。
インキュベート後、10mMリン酸緩衝液−0.15M NaCL(pH6.8、以下:PBSと略す)200μLで3回洗浄し、1%BSA/PBSを200μLづつ96ウェルプレートに分注し、室温で2時間ブロッキングした。PBS200μLで3回洗浄後、ビオチン化菌体/PBS懸濁液を100μLづつ分注し、室温で1時間インキュベートした。200μLのPBSで3回洗浄後、菌体をウエルに固定するために、60℃で15分間プレートを乾燥した。プレートを自然冷却後、1%BSA/PBSで2000倍に希釈したアルカリフォスファターゼ標識ストレプトアビジン(Zymed社製)を100μLづつ分注し、室温で1時間インキュベートした。次に、200μLのPBSで3回洗浄後、0.1%p−ニトロフェニルリン酸二ナトリウム/ジエタノールアミン−塩酸緩衝液(pH9.8)を100μLづつ分注し、室温でインキュベートした。5M水酸化ナトリウム溶液を20μLづつ分注することで、アルカリフォスファターゼの反応を停止した後、マイクロプレートリーダー(東ソー(株)製、MPR−4I型)を用いて、405nmの吸光度を測定し、菌体に対する不活化効果を測定した。数値は、供試試料100μg当たりの405nmにおける吸光度で示した。上記試験の結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
表1に示したように、本発明の実施形態品であるサンプル1〜サンプル6は、E.coli O157(ベロ毒素産生大腸菌)、E.coli ATCC 31705(毒素原性大腸菌)及びV.parahaemolyticus(病原性ビブリオ細菌)といった食中毒細菌に対して、強い不活化効果を示した。
一方、比較品1及び比較品2は、ネガティブコントロールであるゼラチン加水分解物と同程度の値であり、食中毒細菌の不活化効果は認められなかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の食中毒細菌不活化組成物は、食中毒の原因となっている細菌を不活化し、下痢症及び腸炎等の疾病の発生を抑制することが可能となる。また、本発明の食中毒細菌不活化組成物は、鳥類の卵白に含まれているオボムチンを酵素分解して得られるものであり、天然物由来であり安全性も高いことから、食品及び食品関連機器に対して極めて有効に利用することができる。
Claims (4)
- オボムチン酵素分解物を有効成分とすることを特徴とする食中毒細菌不活化組成物。
- 前記オボムチン酵素分解物が、セリンプロティナーゼ、パパイン、メタロプロティナーゼ、トリプシン及びペプシンから選ばれる1種又は2種以上のプロテアーゼの分解作用により得られるものであることを特徴とする請求項1に記載の食中毒細菌不活化組成物。
- 前記オボムチン酵素分解物の平均分子量が、2.0kDa〜70.0kDaの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の食中毒細菌不活化組成物。
- 食中毒細菌が、毒素原性大腸菌、病原性大腸菌、細胞侵入性大腸菌、ベロ毒素産生大腸菌、病原性ビブリオ細菌、赤痢菌、緑濃菌、シュードモナス・セパシィアから選ばれる1種又は2種以上の細菌であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の食中毒細菌不活化組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003062075A JP2004269420A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 食中毒細菌不活化組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003062075A JP2004269420A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 食中毒細菌不活化組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004269420A true JP2004269420A (ja) | 2004-09-30 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004269420A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009128713A1 (en) * | 2008-04-14 | 2009-10-22 | Newtricious B.V. | Egg protein hydrolysates |
-
2003
- 2003-03-07 JP JP2003062075A patent/JP2004269420A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009128713A1 (en) * | 2008-04-14 | 2009-10-22 | Newtricious B.V. | Egg protein hydrolysates |
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