JP2004269390A - 抗菌・消臭剤 - Google Patents

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【課題】固形物が析出することなく保存することができ、スプレー噴霧器のノズルを詰まらせるようなことがない抗菌・消臭剤を提供する。
【解決手段】化学式が
Ti(OH)(PO(HPO(HPO(OR)
(Rは炭素数1〜4のアルキル基、x,y,z,m,nはそれぞれ0以上の数であり、x+3y+2z+m+n=4を満たす)
で表されるリン酸チタニウム系化合物またはその縮合体と、ケイ酸チタニウム系化合物とホウ酸チタニウム系化合物のうち少なくとも一方とを含有する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプレー噴霧器で使用するのに適した抗菌・消臭剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
抗菌・消臭剤として従来から種々のものが提供されており、最近では光触媒作用で抗菌・消臭作用を行なう酸化チタンが注目されている(例えば特許文献1等参照)。しかし、酸化チタンは水や有機溶剤に溶解しないので、スプレーして使用するのには適していない。また酸化チタンは光(紫外線)が照射されないと活性化されないので、暗室では抗菌・消臭作用を期待することはできない。
【0003】
そこで、スプレーして使用することができ、また光照射なしでも活性作用を有する抗菌・消臭剤として、リン酸チタニウム系化合物またはその縮合体が提案されている(特許文献2参照)。このリン酸チタニウム系化合物またはその縮合体は、四塩化チタンを水や炭素数1〜4のアルコールと反応させ、さらにリン酸と反応させて得られるものであり、水又はアルコールなどの溶剤で希釈して使用することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−164188号公報
【特許文献2】
特開2002−308712号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のリン酸チタニウム系化合物またはその縮合体は、水やアルコールなどの溶剤で希釈された抗菌・消臭剤溶液として使用することができるものであり、スプレーによる散布に適したものである。しかしこの抗菌・消臭剤の溶液は、長期間放置することによって固形物が析出して濁りが発生し易く、析出した固形物でスプレー噴霧器のノズルを詰まらせるおそれがあるなど、使い勝手に問題を有するものであった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、固形物が析出することなく保存することができ、スプレー噴霧器のノズルを詰まらせるようなことがない抗菌・消臭剤を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る抗菌・消臭剤は、化学式が
Ti(OH)(PO(HPO(HPO(OR)
(Rは炭素数1〜4のアルキル基、x,y,z,m,nはそれぞれ0以上の数であり、x+3y+2z+m+n=4を満たす)
で表されるリン酸チタニウム系化合物またはその縮合体と、ケイ酸チタニウム系化合物とホウ酸チタニウム系化合物のうち少なくとも一方とを含有して成ることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0009】
本発明に係る抗菌・消臭剤は、リン酸チタニウム系化合物またはその縮合体(以下、リン酸チタニウム系化合物とのみ記す)からなる成分と、ケイ酸チタニウム系化合物とホウ酸チタニウム系化合物から選ばれる成分とを有効成分として含有するものである。
【0010】
リン酸チタニウム系化合物は抗菌、消臭及び防黴の有効成分であり、化学式が
Ti(OH)(PO(HPO(HPO(OR)
(Rは炭素数1〜4のアルキル基、x,y,z,m,nはそれぞれ0以上の数であり、x+3y+2z+m+n=4を満たす)
で表されるものである。Rの炭素数が少なすぎると、抗菌・消臭剤溶液の粘度が低くなって、スプレーして製膜したときの膜厚が薄くなり、抗菌、消臭または防黴の効果が低くなる傾向がある。逆に炭素数が多すぎると、抗菌・消臭剤溶液の粘度が高くなって膜厚が大きくなり、製膜したときの皮膜が剥離し易くなる傾向がある。Rはエチル基またはイソプロピル基であることが好ましい。
【0011】
このリン酸チタニウム系化合物としては、例えば、Ti(OH)(HPO(OR)、Ti(OH)(PO)、Ti(OH)(HPO)(OR)、Ti(OH)(HPO)(OR)、Ti(OH)(HPO)(HPO)、Ti(OH)(HPO、Ti(OH)(HPO)、Ti(OH)(OR)などが好ましい。
【0012】
そしてこのリン酸チタニウム系化合物を製造するにあたっては、まず四塩化チタンを、水もしくは炭素数1〜4のアルコール、あるいはこれらの混合溶液と反応させる。水とアルコールの混合溶液を用いる場合、水が30〜70体積%であることが好ましい。また四塩化チタンの添加量は、体積比で水もしくはアルコール、または混合溶液100部に対して、0.01〜30部の範囲が好ましい。四塩化チタンと水やアルコールとの反応温度は常温、例えば5〜35℃であればよい。四塩化チタンと水やアルコールを混合する際の相対湿度は、10〜80%、特に20〜60%であることが好ましい。相対湿度が80%を超えると四塩化チタンの黄色粉末が多く生じ、その粒径が大きくなって活性が低下する傾向がある。逆に10%未満では白色粉末が生じ、膜硬度、活性の持続性に問題が生じる傾向がある。反応終了時の反応溶液のpHは、通常約1となる。
【0013】
次に、このようにして得られた反応溶液を水又はアルコールなどの溶剤で10〜500倍の範囲で希釈した後、リン酸を添加して反応させる。希釈が10倍未満では、リン酸を少量添加しただけでも白濁する傾向がある。白濁液には白色固形物が析出しているのでスプレーノズルを詰まらせるおそれがあり、またスプレー塗布した膜の表面に白色粉末が現出したり、膜硬度が下がって剥離や脱落が生じ持続性に問題が生じる。リン酸の添加量は、体積比で、前記の反応溶液100部に対して8〜500部の範囲が好ましい。500部を超えると溶液が白濁する傾向があり、450部以下、特に400部以下であることが好ましい。そしてこのように上記反応溶液にリン酸を添加すると、室温で直ちに反応が生じ、リン酸チタニウム系化合物が生成し、リン酸チタニウム系化合物の水溶液もしくはアルコール溶液、水とアルコールの混合溶液にケイ酸チタニウム系化合物が溶解した溶液を得ることができる。
【0014】
一方、ケイ酸チタニウム系化合物やホウ酸チタニウム系化合物は消臭の有効成分であり、ケイ酸チタニウム系化合物とホウ酸チタニウム系化合物はいずれか一方を用いる他に、両方を併用することもできる。
【0015】
ケイ酸チタニウム系化合物は、四塩化ケイ素と四塩化チタンを主原料として製造することができるものであり、まず四塩化ケイ素を水もしくはアルコール、あるいは水とアルコールの混合溶液と反応させる。アルコールとしては炭素数1〜4の脂肪族アルコールを用いるのが好ましく、なかでもイソプロピルアルコールが最も好ましい。水とアルコールの混合溶液を用いる場合、体積比で、水30〜70%、アルコール70%〜30%の範囲が好ましい。水やアルコールに対する四塩化ケイ素の添加量は、体積比で、水やアルコール100部に対して0.01〜30部の範囲が好ましい。四塩化ケイ素の量が0.01部未満であると、消臭活性が低く、十分な消臭効果を得ることができない。また四塩化ケイ素の量が30部を超えると白濁状態になり易くなる。水やアルコールに四塩化ケイ素を添加して反応させる際の、雰囲気の相対湿度は10〜80%、特に20〜60%であることが望ましい。相対湿度が80%を超えると、四塩化ケイ素の黄色粉末が生じてその粒径が大きくなり、消臭活性が低下する傾向がある。また相対湿度が10%未満であると、四塩化ケイ素の白色粉末が生じるおそれがある。上記の反応は室温で行なうことができるものであり、水やアルコールに四塩化ケイ素を添加すると直ちに反応が生じ、溶液のpHは約1になる。
【0016】
次に、このようにして得られた反応溶液に四塩化チタンを添加して反応させる。四塩化チタンの添加量は、体積比で、上記の反応溶液100部に対して8〜100部の範囲が好ましい。四塩化チタンの量が8部未満であると、消臭活性が低く、十分な消臭効果を得ることができない。また四塩化チタンの量が多過ぎると、スプレー塗布して形成される塗膜の製膜状態が悪くなって、剥離し易くなるので、100部以下が好ましく、50部以下がより好ましい。そしてこのように上記反応溶液に四塩化チタンを添加すると、室温で直ちに反応が生じ、ケイ酸チタニウム系化合物が生成し、ケイ酸チタニウム系化合物の水溶液もしくはアルコール溶液、水とアルコールの混合溶液にケイ酸チタニウム系化合物が溶解した溶液を得ることができる。生成されたケイ酸チタニウム系化合物は、分析結果によれば、TiO・SiOの化学組成を有する化合物である。
【0017】
また、ホウ酸チタニウム系化合物は、ホウ酸と四塩化チタンを主原料として製造することができるものであり、まずホウ酸を水もしくはアルコール、あるいは水とアルコールの混合溶液に溶解させる。アルコールとしては炭素数1〜4の脂肪族アルコールを用いるのが好ましく、なかでもイソプロピルアルコールが最も好ましい。水とアルコールの混合溶液を用いる場合、混合比率は特に制限されないが、体積比で、水30〜70%、アルコール70%〜30%の範囲が好ましい。水やアルコールに対するホウ酸の添加量は、体積比で、水やアルコール100部に対して、ホウ酸0.01〜30部の範囲が好ましい。ホウ酸の量が0.01部未満であると、消臭活性が低く、十分な消臭効果を得ることができない。またホウ酸の量が30部を超えると、白濁状態になり易くなる。
【0018】
次に、このようにして得られたホウ酸溶液に四塩化チタンを添加して反応させる。四塩化チタンの添加量は、体積比で、上記の反応溶液100部に対して8〜100部の範囲が好ましい。四塩化チタンの量が8部未満であると、消臭活性が低く、十分な消臭効果を得ることができない。また四塩化チタンの量が多過ぎると、スプレー塗布して形成される塗膜の製膜状態が悪くなって、剥離し易くなるので、100部以下が好ましく、50部以下がより好ましい。そしてこのように上記のホウ酸溶液に四塩化チタンを添加すると、室温で直ちに反応が生じ、ホウ酸チタニウム系化合物が生成し、ホウ酸チタニウム系化合物の水溶液もしくはアルコール溶液、あるいは水とアルコールの混合溶液にホウ酸チタニウム系化合物が溶解した溶液を得ることができる。生成されたホウ酸チタニウム系化合物は、分析結果によれば、TiO・Bの化学組成を有する化合物である。
【0019】
上記のようにして得られた、リン酸チタニウム系化合物の溶液に、ケイ酸チタニウム系化合物の溶液とホウ酸チタニウム系化合物の溶液のうち少なくとも一方を添加して混合することによって、本発明に係る抗菌・消臭剤を得ることができるものである。リン酸チタニウム系化合物に対するケイ酸チタニウム系化合物やホウ酸チタニウム系化合物の添加量は、各溶液の体積比で、リン酸チタニウム系化合物100部に対してケイ酸チタニウム系化合物やホウ酸チタニウム系化合物を10〜60部の範囲、特に20〜50部の範囲に設定するのが好ましい。ケイ酸チタニウム系化合物やホウ酸チタニウム系化合物の添加量が10部未満であると、固形物の析出を防止して長期保存安定性を高める効果を十分に得ることができず、逆に60部を超えると、リン酸チタニウム系化合物による抗菌効果が不十分になるおそれがある。
【0020】
このようにして得られた抗菌・消臭剤は、水またはエタノール等のアルコール、あるいはこれらの混合溶液であり、必要に応じて10〜500倍程度に希釈して使用することができるものである。上記の各化合物の反応終了時のpHは3〜4であるが、水酸化ナトリウムやアンモニアなどを加えてpH6〜7に調整することによって中性で使用することもできる。そしてリン酸チタニウム系化合物を単独で使用する場合には、既述のように、長期間放置することによって固形物が析出して濁りが発生し易く、析出した固形物でスプレー噴霧器のノズルを詰まらせるおそれがあるが、ケイ酸チタニウム系化合物とホウ酸チタニウム系化合物の少なくとも一方を併用することによって、長期保存安定性が高まり、長期間放置しても固形物が析出せず、スプレー噴霧器のノズルを詰まらせるようなこともなくなるものである。しかも、リン酸チタニウム系化合物が有する抗菌・消臭効果及び防黴効果に、さらにケイ酸チタニウム系化合物やホウ酸チタニウム系化合物が有する消臭効果が付加されるので、より消臭効果が高い抗菌・消臭剤を得ることができるものである。
【0021】
本発明に係る抗菌・消臭剤は、例えば、家屋の壁面、インテリア用品、衣類、寝装品、身の回り品、日用品、レジャー用品など任意のものに、スプレー噴霧器からスプレーすることによって、抗菌・防黴効果及び消臭効果を得ることができるものである。
【0022】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0023】
(実施例1)
イソプロピルアルコール25mlと精製水25mlの混合溶液に、室温で攪拌しながら四塩化チタン5mlを混合して反応させ、この反応溶液を精製水で100倍に希釈した。次に、これに85質量%濃度のリン酸水溶液5mlを加えて反応させることによって、リン酸チタニウム系化合物の溶液を得た。得られたリン酸チタニウム系化合物は、分析の結果、Ti(OH)(PO(HPO(HPO(OCH(CHの化学組成又はこれが縮合した化学組成であると推定された。
【0024】
一方、精製水100mlとイソプロピルアルコール100mlの混合溶液に四塩化ケイ素を30g添加し、室温で反応させた。次にこの反応溶液に四塩化チタンを50g添加し、室温で反応させることによって、ケイ酸チタニウム系化合物の溶液を得た。得られたケイ酸チタニウム系化合物は、TiO・SiOの化学組成であると推定された。
【0025】
そして、上記のようにして得られたリン酸チタニウム系化合物溶液100容量部とケイ酸チタニウム系化合物溶液20容量部を混合し、さらに精製水で10倍に希釈して、抗菌・消臭剤として調製した。
【0026】
(実施例2)
精製水50mlにホウ酸粉末を50g添加し、室温で溶解させた。次にこのホウ酸水溶液に四塩化チタンを10g添加し、室温で反応させることによって、ホウ酸チタニウム系化合物の溶液を得た。得られたホウ酸チタニウム系化合物は、TiO・Bの化学組成であると推定された。
【0027】
そして、実施例1で得られたリン酸チタニウム系化合物溶液100容量部とホウ酸チタニウム系化合物溶液50容量部を混合し、さらに精製水で10倍に希釈して、抗菌・消臭剤として調製した。
【0028】
(比較例1)
比較のために、実施例1で得られたリン酸チタニウム系化合物溶液を精製水で10倍に希釈して、抗菌・消臭剤として使用した。
【0029】
(抗菌性試験)
実施例1,2及び比較例1で調製した抗菌・消臭剤をスプレー噴霧器によってウレタンスポンジに約0.1gの塗布量でスプレーし、これを室温で乾燥させたのち、微生物試験に供した。すなわち、肉エキス・ペプトン培地(0.5%の肉エキス、1%のペプトンを含む)を0.4%の食塩を含む殺菌水で500倍に希釈した。そこへ普通ブイヨンで培養した大腸菌(Escherichia coli IFO3301)を懸濁した。得られた菌懸濁液0.2mlを容量50mlのガラス容器に入れた上記のウレタンスポンジに接種した。そして容器を30℃の暗所に保ち、摂取直後および24時間後に容器に10mlの生理食塩水を加えてよく攪拌し、生理食塩水中の生菌数を測定し、これをウレタンスポンジに接種した菌懸濁液1mlあたりの生菌数に換算した。生菌数の測定は、「衛生試験法・注解(1990)」の148頁記載の微生物試験法(3)菌数測定 1)混釈平板培養法に従って行なった。ただし、微生物の培養には、普通寒天培地を用いた。結果を表1に示す。また比較のために抗菌・消臭剤をスプレーしないウレタンスポンジについても同様に試験を行ない、表1にブランクとして表示した。
【0030】
【表1】
Figure 2004269390
【0031】
表1にみられるように、実施例1,2のものは、比較例1と同様に高い抗菌性能を有することが確認される。
【0032】
(消臭性試験)
実施例1,2及び比較例1で調製した抗菌・消臭剤をスプレー噴霧器によってウレタンスポンジに約0.1gの塗布量でスプレーし、これを室温で乾燥させたのち、消臭試験に供した。すなわち、まず5リットルの容器に空気4リットルおよびホルムアルデヒド水溶液1mlを注入したのち密封し、24時間以上静置して、ホルムアルデヒドガスを調製した。別に用意した5リットルの容器に空気4リットルおよび上記のウレタンスポンジを入れ、上記のように調製したホルムアルデヒドガス250mlを注入したのち、密閉した。2時間後、この容器内の空気100mlを純水に吸収させたのち、MBTH試薬(セントラル科学社製)を加えて反応させ、反応溶液の630nmにおける吸光度から検量線によりホルムアルデヒドの濃度を求めた。結果を表2に示す。また比較のために抗菌・消臭剤をスプレーしないウレタンスポンジについても同様に試験を行ない、表2にブランクとして表示した。
【0033】
【表2】
Figure 2004269390
【0034】
表2にみられるように、実施例1,2のものは、比較例1よりもさらに高い消臭性能を有することが確認される。
【0035】
(保存安定性試験)
実施例1,2及び比較例1で調製した抗菌・消臭剤を500mlビーカーに300ml入れ、20℃、湿度65%RHの恒温恒湿室内に放置し、抗菌・消臭剤に濁りが発生するか否かを観察した。結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
Figure 2004269390
【0037】
表3にみられるように、比較例1のものは24時間放置することによって白濁が発生し、固形物が析出したが、実施例1,2のものは720時間放置後においても濁りが発生せず、固形物の析出はみられなかった。
【0038】
【発明の効果】
上記のように本発明に係る抗菌・消臭剤は、化学式が
Ti(OH)(PO(HPO(HPO(OR)
(Rは炭素数1〜4のアルキル基、x,y,z,m,nはそれぞれ0以上の数であり、x+3y+2z+m+n=4を満たす)
で表されるリン酸チタニウム系化合物またはその縮合体と、ケイ酸チタニウム系化合物とホウ酸チタニウム系化合物のうち少なくとも一方とを含有するので、リン酸チタニウム系化合物またはその縮合体によって抗菌、消臭及び防黴の効果を得ることができることに加えて、ケイ酸チタニウム系化合物やホウ酸チタニウム系化合物による消臭効果を相乗的に得ることができるものであり、しかもリン酸チタニウム系化合物またはその縮合体が固形物として析出することを防ぐことができ、スプレーを行なうにあたってスプレー噴霧器のノズルを詰まらせるようなことがなくなり、使い勝手を高めることができるものである。

Claims (1)

  1. 化学式が
    Ti(OH)(PO(HPO(HPO(OR)
    (Rは炭素数1〜4のアルキル基、x,y,z,m,nはそれぞれ0以上の数であり、x+3y+2z+m+n=4を満たす)
    で表されるリン酸チタニウム系化合物またはその縮合体と、ケイ酸チタニウム系化合物とホウ酸チタニウム系化合物のうち少なくとも一方とを含有して成ることを特徴とする抗菌・消臭剤。
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