JP3197308B2 - 殺菌剤 - Google Patents
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Description
であって、さらに詳しくは、抗生物質に対して耐性を獲
得しやすい微生物用の殺菌剤に関するものである。
無機物質が注目されている。無機系薬剤は一般に従来よ
り知られている有機系薬剤に比べて、耐熱性、耐水性に
優れた材料であり、種々の物質が提案されている。例え
ば、ヨウ素イオン(特開昭62−43431号)、銅塩
(特開平1−104390号)、銀担持活性炭(特開昭
49−61950号)、銀成分含有ガラス(特開昭63
−307807号)、抗菌性ゼオライト(特開昭60−
181002号)がある。
の一種であるメチシリンをはじめ多くの抗生物質薬剤に
対して耐性を獲得した黄色ブドウ球菌(methici
llin resistant Staphylocc
us aureus;以下MRSAと言う)が世界的に
流行しその消毒剤・殺菌剤の開発が望まれている。
の菌の産生する毒素によって食中毒の症状を発する。そ
のため、その感染防止が特に問題視されている。MRS
Aの感染防止には、特に院内感染によるものが多いこと
から、患者、医療従事者、医療器械は勿論のこと、床、
壁や空調といった病院環境全体の消毒及び殺菌が必要と
される。しかし、これまで耐性獲得がなく、かつ消毒・
殺菌効果が持続する薬剤は見い出されていなかった。
性を獲得しやすく、抗生物質によって殺菌できない微生
物がある。
つ極く少量で殺菌効果を発揮し持続性にも優れた殺菌剤
を提供することにある。
鑑みて、各種の抗菌・殺菌薬剤に関して耐性獲得性試験
及び殺菌効果持続試験を行った。その結果、有効成分と
して銀イオンを用い、かつ銀イオンを担持体に安定に保
持させることで、本発明の目的を達成できることを見い
出した。
して保持する担持体からなることを特徴とする抗生物質
に対して耐性を獲得しやすい微生物用殺菌剤に関する。
いて有効成分である銀イオンはその担持体に安定して担
持されることが必要である。ここで安定に保持されると
は、熱(例えば温度200℃以下)、水(例えば湿度1
0〜100%)による影響がなく常にイオンの状態であ
り、金属や酸化物等の非イオン状態に変化しないことを
意味する。
持体の銀安定度係数により表すことができる。イオン交
換体(担持体)Rにおける銀安定度係数KAgは、ナトリ
ウム(Na)イオン等と銀(Ag)イオンとのイオン交
換反応R・Na+Ag+ ←→R・Ag+Na+ において
平衡に達している時、下記の式により定義する。 KAg=〔イオン交換体中の銀濃度(R・Ag)〕/〔溶
液中の銀濃度(Ag+ )〕
オンを等モル存在させた溶液中にイオン交換体(担持
体)を加えて、室温下攪拌して平衡に達していることを
確認後、イオン交換体(担持体)相と溶液相の銀濃度を
測定して得られる。
る担持体は、一定量の銀イオンを長時間安定して水等の
媒液に供給できるという観点から上記銀安定度係数KAg
が、0.2以上、好ましくは15以上、より好ましくは
50以上であることが適当である。
る担持体は、例えばリン酸ジルコニウム(Zr(HPO4)2
・nH2O)、チタン酸カリウム(K2Ti2O5 )、ウラン酸カ
リウム(K2U2O7)、バナジン酸カリウム(KV2O8)、ニオ
ブ酸カリウム(KNbO8)、タングステン酸ナトリウム(Na
2W4O13) 、モリブデン酸マグネシウム(Mg2Mo2O7) 等の
酸素酸塩、ペンタホウ酸塩(Ca2(B5O9) (OH))、グラフ
ァイト(C)、結晶性アルミノケイ酸塩(xR2O・AL2O3
・ySiO2)、結晶性リン酸アルミニウム(xR2O・Al2O3 ・
yP2O5)、ヘキサシアノ鉄酸塩(R[Fe(CN)6]) 、セピオラ
イト(Mg8Si12O30(OH)4(H2O)4)、モンモリロナイト(xR
(Al.Mg)Si4O10(OH)2)等のゼオライト様物質、βーアル
ミナ(Al2O3)、含水酸化チタン(TiO4・nH2O)、ヒドロ
キシアパタイト(Ca2(PO4)(OH)・nH2O)等の含水酸化物
やスルホン基、カルボキシル基、フェノール性水酸基、
アミノ基、第4級アンモニウム基含有のイオン交換樹脂
を挙げることができる。このうち銀イオンを安定して多
量に保持できる点よりリン酸ジルコニウム、チタン酸カ
リウム、Si/Al比10以下の結晶性アルミノケイ酸
塩、P/Al比10以下の結晶性リン酸アルミニウムが
より好ましい。
銀イオンは0.2〜20重量%、より好ましくは0.5
〜15重量%であることが殺菌効果の点より良い。
溶出量が24時間当たり、0.005mg/l以上であ
ることが殺菌持続性の観点より好ましい。また該担持体
の粒子径は0.2〜15μmとすることが、少量で効果
的に有効性を発揮できるという観点から好ましい。
溶液に担持体粉末を加えて攪拌することによって得るこ
とができる。使用できる銀化合物としては硝酸銀、硫酸
銀、過塩素酸銀、酢酸銀、ジアンミン銀硝酸塩、ジアン
ミン硫酸塩等を挙げることができる。攪拌は10〜80
℃、好ましくは40〜60℃で1〜50時間、好ましく
は10〜24時間バッチ式又は連続式によって行うこと
ができる。攪拌終了後、担持体を充分水洗したのち60
〜170℃で乾燥する。
が、これを二次加工することもできる。即ち、サスペン
ション、粒状体、抄紙体、ペレット体、シート、フィル
ム等の成型体、スプレー、多孔質体、繊維体の形態とす
ることができる。さらにそれらを不織布、発砲シート、
紙、プラスチック、無機質板などに加工することもでき
る。
ム陰性菌、例えばシュードモナス属、ナイセリア属、ア
シネトバクター属の細菌)、酵母、かびや藻類等広範囲
の抗生物質に対して耐性を獲得しやすい微生物の繁殖を
抑制することが望まれる各種分野に使用できる。例えば
医療分野、農林水産分野、化粧品分野、食品加工分野、
繊維衣料分野、寝装分野、建材分野、船舶分野、電子工
業分野、水処理分野等を挙げることができる。医療分野
には医薬品、手術用具、ばんそう膏、医療廃棄物容器、
リネン類等に使用するのが好ましい。
菌、酵母、かびや藻類等広範囲の微生物に対して耐性獲
得することなく、その繁殖を抑制することができ、各種
分野の殺菌剤として利用することができる。
PO4)2・nH2O) 、リン酸チタニウム(Ti(HPO4)3)、チタ
ン酸カリウム(K2Ti2O5)、ウラン酸カリウム(K2U2O7)
、バナジン酸カリウム(KV2O8)、ニオブ酸カリウム(K
NbO8)、タングステン酸ナトリウム(Na2W4O13) 、モル
ブデン酸マグネシウム(Mg2Mo2O7) 、ペンタホウ酸塩
(Ca2(B5O9)(OH))、結晶性アルミノケイ酸塩(xR2O ・Al
2O3 ・ySiO2)、結晶性リン酸アルミニウム(xR2O・Al2O
3 ・yP2O5)、ヘキサシアノ鉄酸塩(R[Fe(CN)6]) 、セピ
オライト(Mg8Si12O30(OH)4(H2O)4)、モンモリロナイト
(xR(Al 、Mg)Si4O10(OH)2)、βーアルミナ(Al2O3)、
含水酸化チタン(TiO4・nH2O)、ヒドロキシアパタイト
(Ca2(PO4)(OH)・nH2O)スルホン基含有陽イオン交換樹
脂を用い、これらを0.05N硝酸銀水溶液に入れ40
℃、15時間攪拌混合することにより本発明の銀イオン
担持殺菌剤を得た。各サンプルに含有される銀イオンの
量、各担持体の粒子径及び担持体の銀安定度係数を表1
に示す。
性獲得試験を実施した。試験方法は、任意濃度に各殺菌
剤を添加したMH液体培地にMRSAの菌液を接種培養
後、発育が阻止させた最低濃度を持って殺菌剤の最小発
育阻止濃度(MIC)とした。この際、菌の発育が見ら
れた最高濃度の培養液を接種用菌液として用い、同様の
試験を10回繰り返し最小発育濃度が高くなる(耐性を
獲得する)かどうかを測定した。結果を表2及び3に示
す。
態で50時間放置した後の銀イオンの状態変化の有無を
X線回折分析と目視による変色を観察することにより調
べた。また殺菌性を調べるために上記最小発育阻止濃度
(MIC)を1回測定した。結果を表4に示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 メシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
を、耐性を獲得されることなく殺菌するための方法であ
って、銀イオン及び該銀イオンを安定して保持する担持
体からなる殺菌剤を用いることを特徴とする殺菌方法。 - 【請求項2】 前記担持体がリン酸ジルコニウム、チタ
ン酸カリウム、ウラン酸カリウム、バナジン酸カリウ
ム、ニオブ酸カリウム、タングステン酸ナトリウム、モ
リブデン酸マグネシウム、ペンタホウ酸カルシウム、ア
ルミノケイ酸塩、リン酸アルミニウム、ヘキサシアノ鉄
ニッケル、セピオライト、モンモリロナイト、β−アル
ミナ、含水酸化チタン、ヒドロキシアパタイト、又はス
ルホ基含有交換樹脂である請求項1に記載の殺菌方法。 - 【請求項3】 前記担持体がチタン酸カリウム、ニオブ
酸カリウム、タングステン酸ナトリウム、モリブデン酸
マグネシウム、ヘキサシアノ鉄ニッケル又はセピオライ
トであることを特徴とする請求項1に記載の殺菌方法。
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1991
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