JP2004268778A - エアコン制御装置 - Google Patents

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JP2004268778A JP2003063611A JP2003063611A JP2004268778A JP 2004268778 A JP2004268778 A JP 2004268778A JP 2003063611 A JP2003063611 A JP 2003063611A JP 2003063611 A JP2003063611 A JP 2003063611A JP 2004268778 A JP2004268778 A JP 2004268778A
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Masaki Kawachi
正樹 河内
Noriyuki Okawa
則行 大川
Saburo Watanabe
佐武郎 渡辺
Kaoru Sato
薫 佐藤
Takeshi Sekine
剛 関根
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Calsonic Kansei Corp
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Abstract

【課題】故障が発生しても、エンジンがオーバーヒートを起こしにくくでき、乗員の快適性を少しでも長く維持することができるエアコン制御装置を提供すること。
【解決手段】電動ファン9の異常を検出するモータ制御用PWMドライバ回路22を設け、モータ制御用PWMドライバ回路22が電動ファン9の異常を検出すると、電動ファン9の駆動を止めるようにモータ制御用PWMドライバ回路22を制御するとともに、外部制御型コンプレッサ3の出力を抑制するように外部制御型コンプレッサ3制御手段を制御するマイコン21を設けた。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファンモータ、ECV、電動ウォータポンプを協調させるよう制御するエアコン制御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンデンサやラジエータを冷却する電動のファンにおいては、ファン単独で制御されており、また、コンプレッサのECV、電動ウォータポンプもそれぞれ単独で制御されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−91250号公報(第2−3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来にあっては、個々に制御しているため、どれかが故障してしまった場合、車両、乗員の快適性に対し協調させ少しでも延命処置を施すことが困難であった。
【0005】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、故障が発生しても、エンジンがオーバーヒートを起こしにくくでき、乗員の快適性を少しでも長く維持することができるエアコン制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、車両の空調用冷媒を圧縮してコンデンサに送るコンプレッサの出力を制御するコンプレッサ制御手段を設け、少なくともコンデンサを冷却する電動ファンの駆動を制御するファン制御手段を設けたエアコン制御装置であって、電動ファンの異常を検出するファン異常検出手段を設け、ファン異常検出手段が電動ファンの異常を検出すると、電動ファンの駆動を止めるようにファン制御手段を制御するとともに、コンプレッサの出力を抑制するようにコンプレッサ制御手段を制御する統合制御手段を設けたことを特徴とする手段とした。
【0007】
請求項2記載の発明では、コンプレッサの異常を検出するコンプレッサ異常検出手段を設け、コンプレッサ異常検出手段がコンプレッサの異常を検出すると、統合制御手段が、コンプレッサの出力を抑制するようにコンプレッサ制御手段を制御するとともに、電動ファンの出力を増加させるようにファン制御手段を制御することを特徴とする手段とした。
【0008】
請求項3記載の発明では、冷却水をエンジンに送る電動ウォータポンプを設け、電動ウォータポンプの駆動を制御するウォータポンプ制御手段を設け、電動ウォータポンプの異常を検出するポンプ異常検出手段を設け、ポンプ異常検出手段が異常を検出すると、統合制御手段が、電動ウォータポンプの駆動を止めるようにウォータポンプ制御手段を制御し、かつコンプレッサの出力を抑制するようにコンプレッサ制御手段を制御するとともに、電動ファンの出力を増加させるようにファン制御手段を制御することを特徴とする手段とした。
【0009】
請求項4記載の発明では、ポンプ異常検出手段が、電動ウォータポンプの駆動電流値、エンジン冷却水温、エンジン冷却水圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたことを特徴とする手段とした。
【0010】
請求項5記載の発明では、コンプレッサが、コンプレッサ容量を外部から可変に制御する外部制御型コンプレッサであり、コンプレッサ制御手段はコンプレッサ容量を電磁弁により制御することでコンプレッサの出力を制御するものであり、コンプレッサ異常検出手段が、電磁弁の駆動電流値、コンプレッサの吐出冷媒温度、コンプレッサの吐出冷媒圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたことを特徴とする手段とした。
【0011】
請求項6記載の発明では、ファン異常検出手段が、電動ファンの駆動電流値が所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたことを特徴とする手段とした。
【0012】
【発明の作用と効果】
請求項1記載の発明では、電動ファンとコンプレッサをフェールセーフの際に統合制御手段で制御する。統合制御手段は、ファン異常検出手段が電動ファンの異常を検出すると、ファン制御手段に電動ファンを止めさせ、コンプレッサ制御手段にコンプレッサの出力を抑制するように制御させる。これにより、エアコンサイクルにおけるコンデンサの放熱量が抑制され、その分、ラジエータにおけるエンジン冷却水の放熱量が多くなるため、電動ファンの故障に対し、エンジンのオーバーヒートを起こし難くできる。
【0013】
請求項2記載の発明では、統合制御手段が、コンプレッサ異常検出手段によりコンプレッサの異常を検出すると、コンプレッサの出力を抑制するようにコンプレッサ制御手段を制御するとともに、電動ファンの出力を増加させるようにファン制御手段を制御する。これにより、エアコンサイクルにおけるコンデンサでの放熱量が増加するため、コンプレッサが故障しても車内の空調が少しでも長く維持されるようにして、乗員の快適性を維持することができる。
【0014】
請求項3記載の発明では、統合制御手段が、ポンプ異常検出手段により異常を検出すると、ウォータポンプ制御手段で電動ウォータポンプの駆動を止めさせ、コンプレッサ制御手段によりコンプレッサの出力を抑制させ、電動ファンの出力を増加させるため、ウォータポンプが故障しても、電動ウォータポンプの作動を止めてそれ以上の故障の程度が進行しないようにし、コンデンサの放熱量を抑えてラジエータでの放熱がその分多く行われるようにして、エンジン冷却水の温度上昇を抑えて、エンジンのオーバーヒートを起こし難くできる。
【0015】
請求項4記載の発明では、ポンプ異常検出手段が、電動ウォータポンプの駆動電流値、エンジン冷却水温、エンジン冷却水圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断する。よって、ポンプでの異物つまりは、電流負荷となり電流値が増加することで検知される。また、コイルショート等の異常においても電流値が変化することで検知できる。また、電動ウォータポンプが異常発熱する場合はエンジン冷却水温で検知し、ポンプ部分の異常は出力の異常となりエンジン冷却水圧で検知される。よって、電動ウォータポンプの様々な異常の形態においても異常を確実に検知できる。
【0016】
請求項5記載の発明では、コンプレッサ異常検出手段が、電磁弁の駆動電流値、コンプレッサの吐出冷媒温度、コンプレッサの吐出冷媒圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断する。よって、コンプレッサの容量を変更する電磁弁での異物のつまりは電流負荷となり電流値で検知でき、コイルショートも電流値で検知できる。また、異常発熱が生じた場合にはコンプレッサからの吐出冷媒温度で検知でき、コンプレッサの圧縮工程部分にかかる異常については吐出冷媒圧で検知できる。よって、コンプレッサの様々な異常の形態においても異常を確実に検知できる。
【0017】
請求項6記載の発明では、ファン異常検出手段が、電動ファンの駆動電流値が所定の範囲から逸脱すると異常と判断する。よって、ファンへの異物つまりは電流負荷となり電流値で検知され、コイルショートも電流値で検知される。よって、電動ファンのファン部分、電気駆動部分の両方の異常を確実に検知できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアコン制御装置を実現する実施の形態を、請求項1〜6に係る発明に対応する実施例に基づいて説明する。
【0019】
(実施例)
【0020】
まず、構成を説明する。
図1は実施例のエアコン制御装置を示す全体システム図である。図2〜図4は実施例のエアコン制御装置における処理の流れを示すフローチャート図である。図1における主要符号を説明すると、1はエンジン、2はラジエータ、3は外部制御型コンプレッサ(コンプレッサ)、4はコンデンサ、5はリキッドタンク、6は温度式自動膨張弁、7はエバポレータ、8はオルタネータ、9は電動ファン、91はファンモータ(9と電動ファンを構成する)、11はコントロールバルブ(電磁弁)、12はブロワファン、13はブロワモータ、14は電動ウォータポンプ、20は統合制御コントローラ、21はマイコン(統合制御手段)、22はモータ制御用PWMドライバ回路(ファン制御手段であり、ファン異常検出手段を兼ねる)、23はコンプレッサ駆動回路(コンプレッサ制御手段でありコンプレッサ異常検出手段を兼ねる)、30は電動ウォータポンプ駆動回路(ウォータポンプ制御手段であり、ポンプ異常検出手段を兼ねる)、31は冷媒吐出圧センサ(コンプレッサ異常検出手段)、32は冷媒吐出温センサ(コンプレッサ異常検出手段)、33は冷却水温センサ(ポンプ異常検出手段)、34は冷却水圧センサ(ポンプ異常検出手段)である。
【0021】
エンジン1の冷却系統は、ラジエータ2により冷却されたエンジン冷却水を電動ウォータポンプ14によりエンジン1を介して、ラジエータ2に送るようにして循環させるものである。
エアコンサイクルは、外部制御型コンプレッサ3によって圧縮した高圧冷媒をコンデンサ4に送って放熱冷却させ冷媒を液化し、その後リキッドタンク5で水分やゴミを除去して液化した冷媒を温度式膨張弁に送り、温度式膨張弁で冷媒を低圧に膨張させてエバポレータ7に送り、エバポレータ7で冷媒を蒸発させてブロワファン12が車室内に送る空気を冷却し、蒸発した低圧冷媒を外部制御型コンプレッサ3に送るようにして循環させるものである。
【0022】
本実施例におけるエアコンサイクルのコンデンサ4は、ラジエータ2の前面に配置され、ラジエータ2の後方に配置する電動ファン9により発生させる空気流によって、ラジエータ2とともに効率よく冷却を行う。
電動ファン9は、エンジン1の駆動で発電するオルタネータ8の電源でファンモータ91駆動させるものであり、モータ駆動電圧をPWM制御で制御するものである。
なお、PWM(=Pulse Width Modulationの略称)とは、振幅及び繰り返し周期が一定なパルスの時間幅(デューティ%)を、信号波の波形に応じて変化させるパルス幅変調方式をいう。
【0023】
また、コンプレッサは、図示しないが内蔵された斜板の傾きを変化させることにより、吐出容量の制御を行う。つまり、外部制御型コンプレッサ3内に組み込まれたデューティ制御される電磁弁構造を持つコントロールバルブ11に対するデューティ信号により、高圧ボール弁のリフト量を変化させ、高圧室(=吐出側圧力Pd)から高圧ボール弁を経過してクランク室へ流れ込む冷媒流量を制御し、コンプレッサ内のクランク室の圧力(=クランク室圧力Pc)を変え、斜板の傾きを変化させる。
高圧ボール弁のリフト量は、コントロールバルブ11内に設けたダイアフラムに係る低圧圧力(=吸込側圧力Ps)とコントロールバルブ11内に設けられるスプリングのバネ荷重とコイルが発する電磁力のバランスにより決まる。
このコントロールバルブ11のコイルには、コンプレッサ駆動回路23から例えば400Hzのデューティ信号(パルスON−OFF信号)が送られる。この信号がコイルに流れることにより、デューティ%に応じて発される電磁力が増減し、この電磁力に対応して高圧ボール弁のリフト量が制御される。
【0024】
本実施例のエンジン1の冷却系統に用いている電動ウォータポンプ14は、エンジン1を制御するエンジン1のコントロールユニットに制御される電動ウォータポンプ駆動回路30により駆動が制御される。
次に、電動ファン9のファンモータ91をPWM制御するモータ制御用PWMドライバ回路22と、コンプレッサのコントロールバルブ11をデューティ制御するコンプレッサ駆動回路23を統合制御コントローラ20に設け、モータ制御用PWMドライバ回路22とコンプレッサ駆動回路23を制御するマイコン21を統合制御コントローラ20に設ける。
この統合制御コントローラ20のマイコン21はモータ制御用PWMドライバ回路22とコンプレッサ駆動回路23から駆動電流値を入力されるようにする。さらに、マイコン21には電動ウォータポンプ駆動回路30から駆動電流値が入力されるようにする。
また、マイコン21は電動ウォータポンプ駆動回路30に電動ウォータポンプ14の停止を要求する信号を出力できるようにする。エンジン1のコントロールユニットの制御の形態によっては、電動ウォータポンプ14の停止要求信号はエンジン1のコントロールユニットに出力するようにしてもよい。
【0025】
さらに、統合制御コントローラ20のマイコン21には、冷媒吐出圧センサ31により検知されるコンプレッサの吐出側圧力Pd、冷媒吐出温センサ32により検知される冷媒吐出温、冷却水温センサ33により検出されるエンジン冷却水温度、冷却水圧センサ34により検知されるエンジン冷却水圧を入力する。
【0026】
次に、作用を説明する。
【0027】
[電動ファンの電流値に起因する制御]
図2は実施例のエアコン制御装置の統合制御コントローラ20のマイコン21で実行される電動ファン9の電流値に対する処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0028】
ステップS101では、モータ制御用PWMドライバ回路22から得られるファンモータ91の電流値がしきい値を超えたかどうかを判断し、しきい値を超えた場合にはステップS102に移行し、しきい値を超えない場合にはステップS104に移行する。
【0029】
ステップS102では、マイコン21からモータ制御用PWMドライバ回路22にファンモータ91への出力デューティ比を0%にしてファンモータ91を停止させる。
【0030】
ステップS103では、コントロールバルブ11への出力デューティ比を0%にしてディストローク側へ制御してコンプレッサの出力を抑制させる。
【0031】
ステップS104では、通常の制御を行う。
【0032】
[コンプレッサのコントロールバルブに起因する制御]
図3は実施例のエアコン制御装置の統合制御コントローラ20のマイコン21で実行されるコンプレッサのコントロールバルブ11の電流値、吐出温、吐出圧に対する処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0033】
ステップS201では、コンプレッサ駆動回路23から得られるコントロールバルブ11の電流値がしきい値を超えたかどうかを判断し、しきい値を超えた場合にはステップS202に移行し、しきい値を超えない場合にはステップS204に移行する。
【0034】
ステップS202では、コントロールバルブ11への出力デューティ比を0%にしてディストローク側へ制御してコンプレッサの出力を抑制させる。
【0035】
ステップS203では、マイコン21からモータ制御用PWMドライバ回路22にファンモータ91への出力デューティ比を100%にして電動ファン9の出力を増加させる。
【0036】
ステップS204では、冷媒吐出圧センサ31で検出される冷媒吐出圧がしきい値を超えたかどうかを判断し、しきい値を超えた場合にはステップS202に移行し、しきい値を超えない場合にはステップS205に移行する。
【0037】
ステップS205では、冷媒吐出温センサ32で検出される冷媒吐出温がしきい値を超えたかどうかを判断し、しきい値を超えた場合にはステップS202に移行し、しきい値を超えない場合にはステップS206に移行する。
【0038】
ステップS206では、通常の制御を行う。
【0039】
[電動ウォータポンプに起因する制御]
図4は実施例のエアコン制御装置の統合制御コントローラ20のマイコン21で実行される電動ウォータポンプ14の電流値、水温、水圧に対する処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0040】
ステップS301では、電動ウォータポンプ駆動回路30から得られる電流値がしきい値を超えるかどうかを判断し、しきい値を超える場合にはステップS302に移行し、しきい値を超えない場合にはステップS305に移行する。
【0041】
ステップS302では、コントロールバルブ11への出力デューティ比を0%にしてディストローク側へ制御してコンプレッサの出力を抑制させる。
【0042】
ステップS303では、マイコン21からモータ制御用PWMドライバ回路22にファンモータ91への出力デューティ比を100%にして電動ファン9の出力を増加させる。
【0043】
ステップS304では、電動ウォータポンプ駆動回路30に電動ウォータポンプ14を停止させるよう要求する信号を出力する。
【0044】
ステップS305では、冷却水温センサ33で検知されるエンジン冷却水の水温がしきい値を超えたかどうかを判断し、しきい値を超える場合にはステップS302に移行し、しきい値を超えない場合にはステップS306に移行する。
【0045】
ステップS306では、冷却水圧センサ34で検知されるエンジン冷却水の圧力がしきい値を超えたかどうかを判断し、しきい値を超える場合にはステップS302に移行し、しきい値を超えない場合にはステップS307に移行する。
【0046】
ステップS307では、通常の制御を行う。
【0047】
[電動ファンの異常に対するオーバーヒートの抑制作用]
本実施例では、電動ファン9に異物が噛みこむと電流負荷となるため、駆動する電流値が増大することとなる。また、コイルショートによっても、抵抗値の減少により電流値が増大することとなる。この異常をしきい値によりステップS101で検知して、ステップS102でファンモータ91を停止させ、ステップS103でコンプレッサのコントロールバルブ11をディストローク側に制御してコンプレッサの出力を抑制する。これにより、電動ファン9が異常発熱しないようにするとともに、コンデンサ4の発熱を抑制して、ラジエータ2での放熱量を確保するようにしてエンジン1のオーバーヒートが起こりにくくする。
【0048】
[コンプレッサの異常に対する乗員の快適性の確保作用]
コンプレッサの容量を変更するコントロールバルブ11での異物のつまりは電流負荷となり電流値が増大する。また、コントロールバルブ11のコイルショートも電流値を増大させる。この電流値がしきい値を超えることは、ステップS201で判断される。また、異常発熱を生じた際には、冷媒の吐出冷媒温度が上昇するのを冷媒吐出温センサ32で検知する。この冷媒吐出温度がしきい値を超えたことはステップS305で判断される。また、コンプレッサの圧縮工程部分に異常が生じると吐出冷媒圧が異常となる。これは、冷媒吐出圧センサ31で検出してしきい値を超えたかどうかをステップS306で判断する。このいずれかに異常があった際には、ステップS202でコンプレッサのコントロールバルブ11をディストローク側に制御してコンプレッサの出力を抑制し、ステップS203で電動ファン9の出力を増大させて、エアコンの機能を下げても維持を行うようにする。
【0049】
[電動ウォータポンプの異常に対するオーバーヒートの抑制作用]
電動ウォータポンプ14における異物のつまりによる電流負荷の増加、コイルショートによる電流値の増加が発生し電流値が増加することは、電動ウォータポンプ駆動回路30からの電流値で検出され、しきい値を超えることはステップS301で判断される。また、異常発熱は冷却水温センサ33による冷却水の温度上昇で検知でき、ステップS305で判断される。さらに、ポンプ部分の異常が冷却水圧センサ34で検知され、ステップS306で判断される。
異常と判断した際には、このいずれかに異常があった際には、ステップS302でコンプレッサのコントロールバルブ11をディストローク側に制御してコンプレッサの出力を抑制し、ステップS303で電動ファン9の出力を増大させ、かつ電動ウォータポンプ14を停止させる。よって、エアコンの出力を抑制した分と電動ファン9の出力増加分をラジエータ2の冷却に当てることでラジエータ2での放熱量を確保するようにしてエンジン1のオーバーヒートが起こりにくくする。
【0050】
次に、効果を説明する。
【0051】
実施例のエアコン制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0052】
(1)車両の空調用冷媒を圧縮してコンデンサ4に送る外部制御型コンプレッサ3の出力を制御するコンプレッサ駆動回路23を設け、少なくともコンデンサ4を冷却する電動ファン9の駆動を制御するファン制御手段を設けたエアコン制御装置であって、電動ファン9の異常を検出するモータ制御用PWMドライバ回路22を設け、モータ制御用PWMドライバ回路22が電動ファン9の異常を検出すると、電動ファン9の駆動を止めるようにモータ制御用PWMドライバ回路22を制御するとともに、外部制御型コンプレッサ3の出力を抑制するようにコンプレッサ駆動回路23を制御するマイコン21を設けたため、電動ファン9の故障に対し、エンジン1のオーバーヒートを起こし難くできる。
【0053】
(2)外部制御型コンプレッサ3の異常を検出するコンプレッサ駆動回路23、冷媒吐出圧センサ31、冷媒吐出温センサ32を設け、外部制御型コンプレッサ3の異常を検出すると、マイコン21が、外部制御型コンプレッサ3の出力を抑制するようにコンプレッサ駆動回路23を制御するとともに、電動ファン9の出力を増加させるようにモータ制御用PWMドライバ回路22を制御するため、乗員の快適性を維持することができる。
【0054】
(3)冷却水をエンジン1に送る電動ウォータポンプ14を設け、電動ウォータポンプ14の駆動を制御する電動ウォータポンプ駆動回路30を設け、電動ウォータポンプ14の異常を検出する電動ウォータポンプ駆動回路30、冷却水圧センサ34、冷却水温センサ33を設け、異常を検出すると、マイコン21が、電動ウォータポンプ14の駆動を止めるように電動ウォータポンプ駆動回路30を制御し、かつ外部制御型コンプレッサ3の出力を抑制するようにコンプレッサ駆動回路23を制御するとともに、電動ファン9の出力を増加させるようにモータ制御用PWMドライバ回路22を制御するため、エンジン1のオーバーヒートを起こし難くできる。
【0055】
(4)ポンプ異常検出手段が、電動ウォータポンプ駆動回路30で検出する電動ウォータポンプ14の駆動電流値、冷却水温センサ33で検出するエンジン冷却水温、冷却水圧センサ34で検出するエンジン冷却水圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたため、電動ウォータポンプ14の様々な異常の形態においても異常を確実に検知できる。
【0056】
(5)外部制御型コンプレッサ3が、コンプレッサ容量を外部から可変に制御する外部制御型コンプレッサ3であり、コンプレッサ駆動回路23はコンプレッサ容量をコントロールバルブ11により制御することで外部制御型コンプレッサ3の出力を制御するものであり、コンプレッサ異常検出手段が、コンプレッサ駆動回路23で検出するコントロールバルブ11の駆動電流値、冷媒吐出圧センサ31で検出する外部制御型コンプレッサ3の吐出冷媒温度、冷媒吐出温センサ32で検出する外部制御型コンプレッサ3の吐出冷媒圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたため、コンプレッサの様々な異常の形態においても異常を確実に検知できる。
【0057】
(6)モータ制御用PWMドライバ回路22が、電動ファン9の駆動電流値が所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたため、電動ファン9のファン部分、電気駆動部分の両方の異常を確実に検知できる。
【0058】
以上、本発明のエアコン制御装置を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0059】
例えば、実施例では、ファン制御手段と、電流値を検出するファン異常検出手段とをモータ制御用PWMドライバ回路が兼ねていたが、別回路に分けるようにしてもよい。
また、実施例では、コンプレッサ制御手段と、電流値を検出するコンプレッサ異常検出手段とをコンプレッサ駆動回路が兼ねていたが、別回路に分けるようにしてもよい。
また、実施例では、ウォータポンプ制御手段と、電流値を検出するポンプ異常検出手段とを電動ウォータポンプ駆動回路が兼ねていたが、別回路に分けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のエアコン制御装置を示す全体システム図である。
【図2】実施例のエアコン制御装置における処理の流れを示すフローチャート図である。
【図3】実施例のエアコン制御装置における処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】実施例のエアコン制御装置における処理の流れを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 ラジエータ
3 外部制御型コンプレッサ
4 コンデンサ
5 リキッドタンク
6 温度式自動膨張弁
7 エバポレータ
8 オルタネータ
9 電動ファン
91 ファンモータ
11 コントロールバルブ
12 ブロワファン
13 ブロワモータ
14 電動ウォータポンプ
20 統合制御コントローラ
21 マイコン
22 モータ制御用PWMドライバ回路
23 コンプレッサ駆動回路
30 電動ウォータポンプ駆動回路
31 冷媒吐出圧センサ
32 冷媒吐出温センサ
33 冷却水温センサ
34 冷却水圧センサ

Claims (6)

  1. 車両の空調用冷媒を圧縮してコンデンサに送るコンプレッサの出力を制御するコンプレッサ制御手段を設け、少なくともコンデンサを冷却する電動ファンの駆動を制御するファン制御手段を設けたエアコン制御装置であって、
    前記電動ファンの異常を検出するファン異常検出手段を設け、同ファン異常検出手段が電動ファンの異常を検出すると、電動ファンの駆動を止めるように前記ファン制御手段を制御するとともに、コンプレッサの出力を抑制するように前記コンプレッサ制御手段を制御する統合制御手段を設けたことを特徴とするエアコン制御装置。
  2. 請求項1に記載されたエアコン制御装置において、
    コンプレッサの異常を検出するコンプレッサ異常検出手段を設け、同コンプレッサ異常検出手段がコンプレッサの異常を検出すると、統合制御手段が、コンプレッサの出力を抑制するように前記コンプレッサ制御手段を制御するとともに、電動ファンの出力を増加させるようにファン制御手段を制御することを特徴とするエアコン制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたエアコン制御装置において、
    冷却水をエンジンに送る電動ウォータポンプを設け、同電動ウォータポンプの駆動を制御するウォータポンプ制御手段を設け、前記電動ウォータポンプの異常を検出するポンプ異常検出手段を設け、同ポンプ異常検出手段が異常を検出すると、統合制御手段が、電動ウォータポンプの駆動を止めるように前記ウォータポンプ制御手段を制御し、かつコンプレッサの出力を抑制するように前記コンプレッサ制御手段を制御するとともに、電動ファンの出力を増加させるようにファン制御手段を制御することを特徴とするエアコン制御装置。
  4. 請求項3に記載されたエアコン制御装置において、
    ポンプ異常検出手段が、電動ウォータポンプの駆動電流値、エンジン冷却水温、エンジン冷却水圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたことを特徴とするエアコン制御装置。
  5. 請求項2〜請求項4に記載されたエアコン制御装置において、
    コンプレッサが、コンプレッサ容量を外部から可変に制御する外部制御型コンプレッサであり、コンプレッサ制御手段は前記コンプレッサ容量を電磁弁により制御することで前記コンプレッサの出力を制御するものであり、
    コンプレッサ異常検出手段が、前記電磁弁の駆動電流値、コンプレッサの吐出冷媒温度、コンプレッサの吐出冷媒圧のいずれかが所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたことを特徴とするエアコン制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5に記載されたエアコン制御装置において、ファン異常検出手段が、電動ファンの駆動電流値が所定の範囲から逸脱すると異常と判断するようにしたことを特徴とするエアコン制御装置。
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