JP2004267896A - 用廃水系の汚染防除方法 - Google Patents

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聖一 林
Keisuke Nakamura
佳介 中村
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Abstract

【課題】高濃度の次亜塩素酸塩と臭化塩とを用廃水系に添加する直前に混合する場合において、未反応の次亜塩素酸塩が存在する事実を見出し、かかる次亜塩素酸塩に起因する前記問題点を解決することおよびスタティックミキサーなどの高価な設備を使用せず簡便な方法で用廃水系の微生物による汚染を防除することを課題とする。
【解決手段】次亜塩素酸またはその塩を含有する水溶液と臭化塩を含有する水溶液とを予め混合して得られる遊離臭素濃度として60,000〜70,000mg/リットルの次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液を、連続的または間欠的に用廃水系に添加して、当該水系の微生物による汚染を防除することを特徴とする用廃水系の汚染防除方法により、上記の課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、用廃水系の汚染防除方法に関する。さらに詳しくは、遊離臭素濃度として60,000〜70,000mg/リットルの次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液を効率よく生成させてから用廃水系に添加する用廃水系の汚染防除方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、水系のスライム処理に、次亜塩素酸ソーダが使用されている。しかし次亜塩素酸は水系の有機物と反応し、トリハロメタンや芳香族有機塩素化合物類の生成が危惧され、環境上好ましくない。次亜臭素酸は次亜塩素酸にくらべ、アルカリ領域にて殺菌効果を有する状態で存在しやすく、結合臭素となっても殺菌効果があるなど利点がある。また水系を構成する材料への腐食性も次亜臭素酸は次亜塩素酸にくらべ小さいとの報告がある。
【0003】
次亜臭素酸は、次亜塩素酸に臭化塩イオンを反応させることにより生成することは広く知られており、次亜塩素酸塩と臭化塩とを用廃水系に添加する直前に混合した後、該水系に添加する微生物に起因する障害を防止する方法が既に提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。これらの提案では、生成した次亜臭素酸塩が不安定であるため上記二液を混合した後、速やかに添加する必要がある。特許文献1では10分以内に添加すること、特許文献2では高濃度の次亜臭素酸塩は速やかに分解することが記載されている。そこで、反応が5分程度の短時間でも99%以上反応が進行するように、補給水や循環水で1000〜1500mg/リットルとなるように希釈して水系に添加する方法が実用化されている。しかし、スタティックミキサーなどの高価な設備が必要となるばかりでなく、薬注ラインの配管に水中の硬度成分がスケール化し閉塞する等の問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−129182号公報(特許請求の範囲第1項、第2頁右上欄第5行〜第19行参照)
【特許文献2】
特許第2716126号公報(特許請求の範囲第1項、第2頁左欄第19行〜第34行参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、高濃度の次亜塩素酸塩と臭化塩とを用廃水系に添加する直前に混合した後、直ちに該水系に添加する上記方法では、未反応の次亜塩素酸塩が存在する事実を見出し、かかる次亜塩素酸塩に起因する前記問題点を解決することおよびスタティックミキサーなどの高価な設備を使用せず簡便な方法で用廃水系の微生物による汚染を防除することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明者は、高濃度の次亜塩素酸またはその塩を含有する水溶液と高濃度の臭化塩を含有する水溶液を予め混合する際に、反応時間と得られる次亜臭素酸またはその塩の反応効率に相関関係があり、特定の条件下で上記二液を混合することで、高濃度でかつ安定な次亜臭素酸またはその塩を含む水溶液が効率よく得られる事実を見出し、この発明を完成するに至った。
【0007】
かくして、この発明によれば、次亜塩素酸またはその塩を含有する水溶液と臭化塩を含有する水溶液とを予め混合して得られる遊離臭素濃度として60,000〜70,000mg/リットルの次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液を、連続的または間欠的に用廃水系に添加して、当該水系の微生物による汚染を防除することを特徴とする用廃水系の汚染防除方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明で用いられる次亜塩素酸またはその塩を含有する水溶液としては、水中で遊離塩素を発生するものの水溶液であればよく、例えば、塩素ガスを吹き込んで得られる水溶液、また、次亜塩素酸、亜塩素酸、またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、二酸化塩素、塩素化ヒダントイン、塩素化イソシアヌール酸等の水溶液が挙げられる。特に、次亜塩素酸ナトリウムの水溶液が取り扱いやすさ、経済性等の点から好ましい。
【0009】
この発明で用いられる臭化塩を含有する水溶液としては、水中で臭化塩イオンを発生する化合物の水溶液であれば特に限定されることはなく、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化アンモニウム等の水溶液等が挙げられる。特に、臭化ナトリウムの水溶液が取り扱いやすさ、経済性等の点から好ましい。
【0010】
この発明において、遊離臭素濃度として60,000〜70,000mg/リットルの次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液は、10〜12重量%の次亜塩素酸またはその塩を含有する水溶液と、35〜46重量%の臭化塩を含有する水溶液とを、予め混合してから概ね20分以上、より好ましくは30分以上保持させることにより得られる。この保持時間は、混合する上記二液の濃度、温度条件、撹拌条件により変化することに留意する必要がある。なお、次亜臭素酸を含有する水溶液は不安定な物質であるため、上記保持時間の経過後速やかに水系に添加することが好ましい。
【0011】
この発明において、遊離臭素濃度として60,000〜70,000mg/リットルの次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液を、用廃水系内の遊離臭素濃度が2〜100mg/リットルとなるように添加することで、スライムの分解を効率よく行なうことができる。また、用廃水系内の遊離臭素濃度が0.1〜0.5mg/リットルとなるように添加することで、微生物の発生を抑制することができる。
【0012】
この発明において、上記の方法により得られる次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液を、連続的または間欠的に用廃水系に添加することで、当該水系の微生物による汚染を、効率よく防除することができる。
【0013】
この発明の対象となる用廃水系としては、工業用冷却水系や製紙工程水等の各種工業用用廃水系が挙げられる。
【0014】
この発明の微生物による汚染の防除とは、用廃水系の微生物を殺菌すること、または用廃水系に一旦付着したスライムを分解除去することである。
【0015】
【実施例】
この発明を実施例により以下に説明するが、これらの実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
実施例1
12%重量の次亜塩素酸ナトリウム水溶液6.1755gと40重量%の臭化ナトリウム水溶液2.6208gを三角フラスコにて混合し静置した。混合してから3分後に混合液を採取し、イオン交換水に希釈し、遊離ハロゲン濃度(遊離塩素濃度と遊離臭素濃度の和)と、遊離臭素濃度の測定を行った。遊離ハロゲン濃度の測定は、DPDを指示薬として硫酸第一鉄アンモニウム水溶液を用いて滴定法(DPD−FAS法)により求めた。遊離臭素濃度は、DPD指示薬を添加前に、キシダ化学社製グリシン(特級)を添加し、DPD−FAS法により求めた。同様の操作を14分、21分、27分、34分に実施した。求めた遊離臭素濃度と次亜臭素酸濃度から反応効率を式(1)より算出した。得られた結果を表1に示す。
反応効率(%)=(遊離臭素濃度 ÷ 遊離ハロゲン濃度)× 100・・・(1)
【0017】
【表1】
Figure 2004267896
【0018】
表1の結果から、次亜塩素酸塩を含有する水溶液と臭化塩を含有する水溶液を混合してから21分保持させることで、反応効率が90%を示し、本発明のスライム処理に必要な60,000mg/リットル以上となった。また、21分後においては、水溶液中に遊離塩素がほとんど残存しなかった。
【0019】
【発明の効果】
次亜塩素酸またはその塩を含有する水溶液と臭化塩を含有する水溶液とを予め混合して得られる遊離臭素濃度として60,000〜70,000mg/リットルの次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液を、連続的または間欠的に用廃水系に添加することで、当該水溶液内に残存する未反応の次亜塩素酸塩の用廃水系への添加を極力抑えて、当該水系の微生物による汚染を効率よく防除することができる。

Claims (3)

  1. 次亜塩素酸またはその塩を含有する水溶液と臭化塩を含有する水溶液とを予め混合して得られる遊離臭素濃度として60,000〜70,000mg/リットルの次亜臭素酸またはその塩を含有する水溶液を、連続的または間欠的に用廃水系に添加して、当該水系の微生物による汚染を防除することを特徴とする用廃水系の汚染防除方法。
  2. 微生物による汚染の防除が、用廃水系の微生物を殺菌することである請求項1に記載の用廃水系の汚染防除方法。
  3. 微生物による汚染の防除が、用廃水系に一旦付着したスライムを分解除去することである請求項1に記載の用廃水系の汚染防除方法。
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