JP2004267503A - 浴槽 - Google Patents
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Abstract
【課題】主として要介護者の入浴用に供し、介護者が入浴者を浴槽から抱えて出入れする等の介護作業を省けると共に、介護者が要介護者の体を洗い流す等の介護作業を容易に行なえる浴槽を構成する。
【解決手段】上部側を開放した外槽1と、上部並びに前部側を開放した内槽2と、内槽2を外槽1の槽内に収容支持する載置パレット3とを備え、内槽の昇降駆動機構4を外槽1と載置パレット3との間に組み付けると共に、内槽の進退駆動機構5を載置パレット3と昇降駆動機構4との間に組み付け、内槽2を外槽1の槽内底から槽内上部まで上昇し乃至は槽内上部から槽内底まで下降し、また、外槽1の槽内上部に位置する内槽2を前部底で外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽1の槽内上部まで退却可能に構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】上部側を開放した外槽1と、上部並びに前部側を開放した内槽2と、内槽2を外槽1の槽内に収容支持する載置パレット3とを備え、内槽の昇降駆動機構4を外槽1と載置パレット3との間に組み付けると共に、内槽の進退駆動機構5を載置パレット3と昇降駆動機構4との間に組み付け、内槽2を外槽1の槽内底から槽内上部まで上昇し乃至は槽内上部から槽内底まで下降し、また、外槽1の槽内上部に位置する内槽2を前部底で外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽1の槽内上部まで退却可能に構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として要介護者の入浴用に供する浴槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
既存の浴槽は、上部を入浴者の出入り口として開放した所定高さを有する函形のものに形成されている。その浴槽では、高齢者や身障者等の介護を要する者(以下、単に「入浴者」という。)を入浴させるに際し、介護者が入浴者を抱えて槽内に入れ、また、槽外に抱え出すことが重労働になっている。
【0003】
その用に供すべく、従来、開閉扉を浴槽の前壁に取り付けて出入り自在に構成するもの(特許文献1)、入浴者の出入り個所を低く形成し、ジャバラ状の上下に伸縮自在な浴槽枠を低く形成された上端部に備えるもの(特許文献2)、入浴者を乗せて浴槽と洗い場との間を移動する昇降駆動機構を備えるもの(特許文献3)、浴槽の前壁を二層に分け、入浴者に応じて前壁の高さを調整するもの(特許文献4)等が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−26221号公報
【特許文献2】
特開平7−241251号公報
【特許文献3】
特開平10−328263号公報
【特許文献4】
特開平11−76351号公報
【0005】
その提案されている浴槽では、まず、体を温め、次に、体を洗い、再度、体を温める如く入浴させる場合、体を洗う際には浴槽から洗い場に出す必要があるところから、介護者が入浴者を抱えて出入れする労力は省けない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、主として要介護者の入浴用に供し、介護者が入浴者を浴槽から抱えて出入れする等の介護作業を省けると共に、介護者が要介護者の体を洗い流す等の介護作業を容易に行なえる浴槽を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る浴槽においては、上部側を開放した外槽と、上部並びに前部側を開放した略四面函形の内槽と、内槽を外槽の槽内に収容支持する載置パレットとを備え、内槽を外槽の槽内底から槽内上部まで上昇動し乃至は槽内上部から槽内底まで下降動する縦軸のスクリューシャフトによる昇降駆動機構を外槽と載置パレットとの間に組み付けると共に、外槽の槽内上部に位置する内槽を前部底で外槽の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽の槽内上部まで退却動する横軸のスクリューシャフトによる進退駆動機構を載置パレットと昇降駆動機構との間に組み付けることにより構成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し説明すると、図示実施の形態に係る浴槽は、図1並びに図2で示すように上部側を開放した略五面函形の外槽1と、上部並びに前部側を入浴者の出入り口として開放した略四面函形の内槽2と、内槽2を外槽1の内部に収容支持する載置パレット3とを備え、内槽の載置パレット3をベースに、内槽2を外槽1の槽内で昇降動し、また、外槽1の上部側に位置する内槽2を前後動するよう構成されている。
【0009】
外槽1は、プラスチック製或いはステンレス等の軽量で耐蝕性を有する金属製のもので、止水栓(図示せず)を底面に備えて湯水の出入れ可能な容器として形成されている。内槽2並びにパレット3は、強化プラスチックにより軽量で剛性を有するよう形成されている。内槽2には、湯水から受ける抵抗を少なくする湯水の出入りスリット(図示せず)を底面乃至は側面に設けるとよい。パレット3としては、内槽2の横幅より長くて前後幅より短い縦横桟を井桁状に一体成形したものを備えるとよい。
【0010】
その浴槽は、縦軸のスクリューシャフト40,40’による内槽の昇降駆動機構4を外槽1と内槽載置パレット3との間に組み付け、横軸のスクリューシャフト50,50’による内槽の進退駆動機構5を内槽載置パレット3と内槽の昇降駆動機構4との間に組み付けることにより構成されている。
【0011】
内槽の昇降駆動機構4は、内槽2を外槽1の槽内底から槽内上部まで上昇動し乃至は槽内上部から槽内底まで下降動するものとして組み付けられている。内槽の進退駆動機構5は、外槽1の上部に位置する内槽2を前部底で外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽1の槽内上部まで退却動するものとして組み付けられている。
【0012】
内槽2の昇降駆動機構4は、略四辺形に枠組みされた左右のサイドフレーム41,41’を外槽1の外部に備えて設置されている。スクリューシャフト40,40’は、サイドフレーム41,41’の中央位置で底板41a,41a’と天板41b,41b’との間に縦に立て付けて備えられている。このスクリューシャフト40,40’は、ベアリング軸受42a,42b、42a’,42b’で回転可能に軸承されている。また、ナット部材43,43’がスクリューシャフト40,40’の回転に伴って軸線上を上下動するよう備え付けられている。
【0013】
そのスクリューシャフト40,40’には、サイドフレーム41,41’の底板41a,41a’に設置する可逆モータ44,44’が動力として備え付けられている。
【0014】
その可逆モータ44,44’は、主動ギヤ45a,45a’をサイドフレーム40,40’の下部に突出するモータ軸の軸端に備え、この主動ギヤ45a,45a’をスクリューシャフト40,40’の軸端に備える従動ギヤ45b,45b’と噛合させてスクリューシャフト40,40’を回動するよう備え付けられている。主動ギヤ45a,45a’並びに従動ギヤ45b,45b’は、サイドフレーム40,40’の下部に設置されたギヤボックス46,46’の内部に収容配置されている。
【0015】
ナット部材43,43’には、外槽1の上端縁から槽内に臨む上部フランジ47a,47a’を設けた立上りプレート47,47’が下部フランジ47b,47b’で取付け固定されている。この立上りプレート47,47’は、図3で示す(片側のみ)ようにナット部材43を中央位置として両側のスライドリング48a,48bを下部フランジ47bに取り付け、そのスライドリング48a,48bをサイドフレーム41の底板41aと天板41bとの間に立て付けるガイドポスト49a,49bの軸線上に嵌め合せることから上下に移動案内可能に支持されている。
【0016】
載置パレット3と立上りプレート47,47’とは、載置パレット3の側端寄り板面と立上りプレート47,47’の上部フランジ47a,47a’との間に立て付ける内槽2の前後方向で対に備える四本の垂下シャフト3a,3b、3a’,3b’(図1並びに図2参照)で一体に連結されている。なお、上述したスライドリングを含むガイドポストも外槽1の前後方向で対49a,49b,49a’49b’(図1並びに図2参照)に備え付けられている。
【0017】
上述した構成中、スクリューシャフト40,40’とナット部材43,43’との組合せとしてはリード転造ボールねじを組み付けるようにできる。また、ナット部材43,43’は左右の屈伸リンクをサイドフレーム41,41’の底板41a,41a’との間に取り付けることから安定よく昇降動可能なパンタグラフ構造のものとして備え付けられる。
【0018】
内槽2の進退駆動機構5は、図4で示す(片側のみ図示)ようにベアリング軸受51a,51bを立上りプレート47の上部フランジ47aで前後端寄りに取付け固定し、スクリューシャフト50を内槽2の前後方向で水平に配置させてベアリング軸受51a,51bで回転可能に軸承することにより構成されている。
【0019】
そのスクリューシャフト50には、垂下シャフト3a,3bの軸上端を軸受けするナット部材52a,52bが軸線に沿って移動可能に螺合装着されている。また、立上りプレート47の上部フランジ47aに取付け固定する可逆モータ53が動力として備え付けられている。
【0020】
可逆モータ53は、スクリューシャフト50のウォームと噛合するウォームギヤ54をモータ軸に備えてスクリューシャフト50を回動するよう組み付けられている。この他に、ナット部材52a,52bの移動位置を規制するストッパ55a,55bがスクリューシャフト50の軸線上に嵌装させて立上りプレート47の上部フランジ47aに取付け固定されている。
【0021】
なお、スクリューシャフト50’に付随する構成部材は図示しないが、上述した構成部材と同じものが同様に備え付けられる。可逆モータ44,53の操作スイッチは、サイドフレーム41,41’を覆うアッパーカバー(図示せず)等に備え付けられる。可逆モータ44,53は、ステッピングモータ等の応用や所定の回路設計で正転,逆転作動乃至は停止制御可能に備え付けられる。
【0022】
このように構成する浴槽においては、可逆モータ44,44’をスイッチ操作で内槽2の上昇モードに同期起動すると、ギヤ45a,45b、45a’,45b’を介してスクリューシャフト40,40’が回動することにより、図5並びに図6で示すようにナット部材43,43’がスクリューシャフト40,40’の軸線に沿って上昇動すると共に、ナット部材43,43’が立上りプレート47,47’を同調上昇させる。
【0023】
そのナット部材43,43’が立上りプレート47,47’を同調上昇させると、載置パレット3が垂下シャフト3a,3b、3a’,3b’で持ち上げられるため、内槽2が外槽1の上端縁まで上昇動する。その内槽2を下降させるときは、可逆モータ44,44’を別のスイッチ操作で内槽2の下降モードに同期させて起動し、スクリューシャフト40,40’を逆回動させればよい。
【0024】
上述した内槽2の上昇後、内槽2を前部底で外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進動するよう可逆モータ53をスイッチ操作すると、スクリューシャフト50がウォームギヤ54を介して回動し、図7で示すように垂下シャフト3a,3bの軸上端を軸受けするナット部材52a,52bがスクリューシャフト50の軸線に沿って移動すると共に、垂下シャフト3a,3bが内槽の載置パレット3を移動することにより、内槽2が前部底を外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進動する。
【0025】
その内槽2の前進状態では、図8で示すように載置パレット3の前端側が外槽1の前壁に当接することから停止位置を規制できる。この内槽2の上昇,前進状態では、図9で示すように介護者が略立ち姿勢のままで入浴者を内槽2に出し入れでき、また、入浴者を内槽2の内側に座らせたままで体を楽に洗い流せる。
【0026】
その内槽2を退却動させるときは、可逆モータ53を別のスイッチ操作で起動し、スクリューシャフト53を逆回動させればよい。この内槽2の昇降乃至は前後動に際しては、可逆モータ44,44’、53の回転数を適度に保つことから内槽2を低速で上げ下げしまたは前進,後退動させるとよい。
【0027】
その入浴にあたり、まず、体を温め、次に、体を洗い、再度、体を温める如く入浴させる場合、入浴者を内槽2に一旦乗せれば、まず、体を温めるにも、可逆モータ53から可逆モータ44,44’の順に逆に駆動させて内槽2を退却,降下し、一方、可逆モータ44,44’から可逆モータ53の順に駆動させて内槽2を上昇,前進することから全てを行なえる。また、内槽2を上昇すれば、入浴者を洗い場に出なくても、体を内槽2の内側で洗えるため、介護者が入浴者を抱えて出し入れする労力を省ける。
【0028】
上述した実施の形態は、要介護者を主体に説明したが、常人が一般家庭で内槽2を降下させたまま入浴すれば、要介護者と兼用で使用するようにもできる。また、外槽1を含む槽全体を載置する基枠フレーム6(図1参照)をギヤボックス46,46’と一体に設け、四個のキャスター7a,7b、7a’(図1並びに図3)を備えることにより移動式の浴槽としても構成できる。
【0029】
【発明の効果】
以上の如く、本発明に係る浴槽に依れば、上部側を開放した外槽と、上部並びに前部側を開放した内槽と、内槽を外槽の槽内に収容支持する載置パレットとを備え、内槽の昇降駆動機構を外槽と内槽載置パレットとの間に組み付けると共に、内槽の進退駆動機構を内槽載置パレットと昇降駆動機構との間に組み付け、内槽を外槽の槽内底から槽内上部まで上昇動し乃至は槽内上部から槽内底まで下降動し、また、外槽の槽内上部に位置する内槽を前部底で外槽の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽の槽内上部まで退却動することにより、要介護者の入浴用に供し、介護者が入浴者を浴槽から抱えて出入れする等の作業を省けて要介護者の入浴介護を楽に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浴槽を正面から示す断面図である。
【図2】図1の浴槽を示す平面図である。
【図3】図1の浴槽を示す側面図である。
【図4】図1の浴槽を図1のA−A線で示す断面図である。
【図5】図1の浴槽における内槽の上昇状態を正面から示す断面図である。
【図6】図5の浴槽における内槽の上昇状態を示す側面図である。
【図7】図5の浴槽における内槽の前進状態を図5のB−B線で示す断面図である。
【図8】図7の浴槽における内槽の前進状態を示す側面図である。
【図9】図1の浴槽を使用状態で示す説明図である。
【符号の説明】
1 外槽
2 内槽
3 内槽載置パレット
4 内槽の昇降駆動機構
40,40’ 縦軸スクリューシャフト
5 内槽の進退駆動機構
50,50’ 横軸スクリューシャフト
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として要介護者の入浴用に供する浴槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
既存の浴槽は、上部を入浴者の出入り口として開放した所定高さを有する函形のものに形成されている。その浴槽では、高齢者や身障者等の介護を要する者(以下、単に「入浴者」という。)を入浴させるに際し、介護者が入浴者を抱えて槽内に入れ、また、槽外に抱え出すことが重労働になっている。
【0003】
その用に供すべく、従来、開閉扉を浴槽の前壁に取り付けて出入り自在に構成するもの(特許文献1)、入浴者の出入り個所を低く形成し、ジャバラ状の上下に伸縮自在な浴槽枠を低く形成された上端部に備えるもの(特許文献2)、入浴者を乗せて浴槽と洗い場との間を移動する昇降駆動機構を備えるもの(特許文献3)、浴槽の前壁を二層に分け、入浴者に応じて前壁の高さを調整するもの(特許文献4)等が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−26221号公報
【特許文献2】
特開平7−241251号公報
【特許文献3】
特開平10−328263号公報
【特許文献4】
特開平11−76351号公報
【0005】
その提案されている浴槽では、まず、体を温め、次に、体を洗い、再度、体を温める如く入浴させる場合、体を洗う際には浴槽から洗い場に出す必要があるところから、介護者が入浴者を抱えて出入れする労力は省けない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、主として要介護者の入浴用に供し、介護者が入浴者を浴槽から抱えて出入れする等の介護作業を省けると共に、介護者が要介護者の体を洗い流す等の介護作業を容易に行なえる浴槽を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る浴槽においては、上部側を開放した外槽と、上部並びに前部側を開放した略四面函形の内槽と、内槽を外槽の槽内に収容支持する載置パレットとを備え、内槽を外槽の槽内底から槽内上部まで上昇動し乃至は槽内上部から槽内底まで下降動する縦軸のスクリューシャフトによる昇降駆動機構を外槽と載置パレットとの間に組み付けると共に、外槽の槽内上部に位置する内槽を前部底で外槽の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽の槽内上部まで退却動する横軸のスクリューシャフトによる進退駆動機構を載置パレットと昇降駆動機構との間に組み付けることにより構成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し説明すると、図示実施の形態に係る浴槽は、図1並びに図2で示すように上部側を開放した略五面函形の外槽1と、上部並びに前部側を入浴者の出入り口として開放した略四面函形の内槽2と、内槽2を外槽1の内部に収容支持する載置パレット3とを備え、内槽の載置パレット3をベースに、内槽2を外槽1の槽内で昇降動し、また、外槽1の上部側に位置する内槽2を前後動するよう構成されている。
【0009】
外槽1は、プラスチック製或いはステンレス等の軽量で耐蝕性を有する金属製のもので、止水栓(図示せず)を底面に備えて湯水の出入れ可能な容器として形成されている。内槽2並びにパレット3は、強化プラスチックにより軽量で剛性を有するよう形成されている。内槽2には、湯水から受ける抵抗を少なくする湯水の出入りスリット(図示せず)を底面乃至は側面に設けるとよい。パレット3としては、内槽2の横幅より長くて前後幅より短い縦横桟を井桁状に一体成形したものを備えるとよい。
【0010】
その浴槽は、縦軸のスクリューシャフト40,40’による内槽の昇降駆動機構4を外槽1と内槽載置パレット3との間に組み付け、横軸のスクリューシャフト50,50’による内槽の進退駆動機構5を内槽載置パレット3と内槽の昇降駆動機構4との間に組み付けることにより構成されている。
【0011】
内槽の昇降駆動機構4は、内槽2を外槽1の槽内底から槽内上部まで上昇動し乃至は槽内上部から槽内底まで下降動するものとして組み付けられている。内槽の進退駆動機構5は、外槽1の上部に位置する内槽2を前部底で外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽1の槽内上部まで退却動するものとして組み付けられている。
【0012】
内槽2の昇降駆動機構4は、略四辺形に枠組みされた左右のサイドフレーム41,41’を外槽1の外部に備えて設置されている。スクリューシャフト40,40’は、サイドフレーム41,41’の中央位置で底板41a,41a’と天板41b,41b’との間に縦に立て付けて備えられている。このスクリューシャフト40,40’は、ベアリング軸受42a,42b、42a’,42b’で回転可能に軸承されている。また、ナット部材43,43’がスクリューシャフト40,40’の回転に伴って軸線上を上下動するよう備え付けられている。
【0013】
そのスクリューシャフト40,40’には、サイドフレーム41,41’の底板41a,41a’に設置する可逆モータ44,44’が動力として備え付けられている。
【0014】
その可逆モータ44,44’は、主動ギヤ45a,45a’をサイドフレーム40,40’の下部に突出するモータ軸の軸端に備え、この主動ギヤ45a,45a’をスクリューシャフト40,40’の軸端に備える従動ギヤ45b,45b’と噛合させてスクリューシャフト40,40’を回動するよう備え付けられている。主動ギヤ45a,45a’並びに従動ギヤ45b,45b’は、サイドフレーム40,40’の下部に設置されたギヤボックス46,46’の内部に収容配置されている。
【0015】
ナット部材43,43’には、外槽1の上端縁から槽内に臨む上部フランジ47a,47a’を設けた立上りプレート47,47’が下部フランジ47b,47b’で取付け固定されている。この立上りプレート47,47’は、図3で示す(片側のみ)ようにナット部材43を中央位置として両側のスライドリング48a,48bを下部フランジ47bに取り付け、そのスライドリング48a,48bをサイドフレーム41の底板41aと天板41bとの間に立て付けるガイドポスト49a,49bの軸線上に嵌め合せることから上下に移動案内可能に支持されている。
【0016】
載置パレット3と立上りプレート47,47’とは、載置パレット3の側端寄り板面と立上りプレート47,47’の上部フランジ47a,47a’との間に立て付ける内槽2の前後方向で対に備える四本の垂下シャフト3a,3b、3a’,3b’(図1並びに図2参照)で一体に連結されている。なお、上述したスライドリングを含むガイドポストも外槽1の前後方向で対49a,49b,49a’49b’(図1並びに図2参照)に備え付けられている。
【0017】
上述した構成中、スクリューシャフト40,40’とナット部材43,43’との組合せとしてはリード転造ボールねじを組み付けるようにできる。また、ナット部材43,43’は左右の屈伸リンクをサイドフレーム41,41’の底板41a,41a’との間に取り付けることから安定よく昇降動可能なパンタグラフ構造のものとして備え付けられる。
【0018】
内槽2の進退駆動機構5は、図4で示す(片側のみ図示)ようにベアリング軸受51a,51bを立上りプレート47の上部フランジ47aで前後端寄りに取付け固定し、スクリューシャフト50を内槽2の前後方向で水平に配置させてベアリング軸受51a,51bで回転可能に軸承することにより構成されている。
【0019】
そのスクリューシャフト50には、垂下シャフト3a,3bの軸上端を軸受けするナット部材52a,52bが軸線に沿って移動可能に螺合装着されている。また、立上りプレート47の上部フランジ47aに取付け固定する可逆モータ53が動力として備え付けられている。
【0020】
可逆モータ53は、スクリューシャフト50のウォームと噛合するウォームギヤ54をモータ軸に備えてスクリューシャフト50を回動するよう組み付けられている。この他に、ナット部材52a,52bの移動位置を規制するストッパ55a,55bがスクリューシャフト50の軸線上に嵌装させて立上りプレート47の上部フランジ47aに取付け固定されている。
【0021】
なお、スクリューシャフト50’に付随する構成部材は図示しないが、上述した構成部材と同じものが同様に備え付けられる。可逆モータ44,53の操作スイッチは、サイドフレーム41,41’を覆うアッパーカバー(図示せず)等に備え付けられる。可逆モータ44,53は、ステッピングモータ等の応用や所定の回路設計で正転,逆転作動乃至は停止制御可能に備え付けられる。
【0022】
このように構成する浴槽においては、可逆モータ44,44’をスイッチ操作で内槽2の上昇モードに同期起動すると、ギヤ45a,45b、45a’,45b’を介してスクリューシャフト40,40’が回動することにより、図5並びに図6で示すようにナット部材43,43’がスクリューシャフト40,40’の軸線に沿って上昇動すると共に、ナット部材43,43’が立上りプレート47,47’を同調上昇させる。
【0023】
そのナット部材43,43’が立上りプレート47,47’を同調上昇させると、載置パレット3が垂下シャフト3a,3b、3a’,3b’で持ち上げられるため、内槽2が外槽1の上端縁まで上昇動する。その内槽2を下降させるときは、可逆モータ44,44’を別のスイッチ操作で内槽2の下降モードに同期させて起動し、スクリューシャフト40,40’を逆回動させればよい。
【0024】
上述した内槽2の上昇後、内槽2を前部底で外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進動するよう可逆モータ53をスイッチ操作すると、スクリューシャフト50がウォームギヤ54を介して回動し、図7で示すように垂下シャフト3a,3bの軸上端を軸受けするナット部材52a,52bがスクリューシャフト50の軸線に沿って移動すると共に、垂下シャフト3a,3bが内槽の載置パレット3を移動することにより、内槽2が前部底を外槽1の前部フランジに掛け渡すまで前進動する。
【0025】
その内槽2の前進状態では、図8で示すように載置パレット3の前端側が外槽1の前壁に当接することから停止位置を規制できる。この内槽2の上昇,前進状態では、図9で示すように介護者が略立ち姿勢のままで入浴者を内槽2に出し入れでき、また、入浴者を内槽2の内側に座らせたままで体を楽に洗い流せる。
【0026】
その内槽2を退却動させるときは、可逆モータ53を別のスイッチ操作で起動し、スクリューシャフト53を逆回動させればよい。この内槽2の昇降乃至は前後動に際しては、可逆モータ44,44’、53の回転数を適度に保つことから内槽2を低速で上げ下げしまたは前進,後退動させるとよい。
【0027】
その入浴にあたり、まず、体を温め、次に、体を洗い、再度、体を温める如く入浴させる場合、入浴者を内槽2に一旦乗せれば、まず、体を温めるにも、可逆モータ53から可逆モータ44,44’の順に逆に駆動させて内槽2を退却,降下し、一方、可逆モータ44,44’から可逆モータ53の順に駆動させて内槽2を上昇,前進することから全てを行なえる。また、内槽2を上昇すれば、入浴者を洗い場に出なくても、体を内槽2の内側で洗えるため、介護者が入浴者を抱えて出し入れする労力を省ける。
【0028】
上述した実施の形態は、要介護者を主体に説明したが、常人が一般家庭で内槽2を降下させたまま入浴すれば、要介護者と兼用で使用するようにもできる。また、外槽1を含む槽全体を載置する基枠フレーム6(図1参照)をギヤボックス46,46’と一体に設け、四個のキャスター7a,7b、7a’(図1並びに図3)を備えることにより移動式の浴槽としても構成できる。
【0029】
【発明の効果】
以上の如く、本発明に係る浴槽に依れば、上部側を開放した外槽と、上部並びに前部側を開放した内槽と、内槽を外槽の槽内に収容支持する載置パレットとを備え、内槽の昇降駆動機構を外槽と内槽載置パレットとの間に組み付けると共に、内槽の進退駆動機構を内槽載置パレットと昇降駆動機構との間に組み付け、内槽を外槽の槽内底から槽内上部まで上昇動し乃至は槽内上部から槽内底まで下降動し、また、外槽の槽内上部に位置する内槽を前部底で外槽の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽の槽内上部まで退却動することにより、要介護者の入浴用に供し、介護者が入浴者を浴槽から抱えて出入れする等の作業を省けて要介護者の入浴介護を楽に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浴槽を正面から示す断面図である。
【図2】図1の浴槽を示す平面図である。
【図3】図1の浴槽を示す側面図である。
【図4】図1の浴槽を図1のA−A線で示す断面図である。
【図5】図1の浴槽における内槽の上昇状態を正面から示す断面図である。
【図6】図5の浴槽における内槽の上昇状態を示す側面図である。
【図7】図5の浴槽における内槽の前進状態を図5のB−B線で示す断面図である。
【図8】図7の浴槽における内槽の前進状態を示す側面図である。
【図9】図1の浴槽を使用状態で示す説明図である。
【符号の説明】
1 外槽
2 内槽
3 内槽載置パレット
4 内槽の昇降駆動機構
40,40’ 縦軸スクリューシャフト
5 内槽の進退駆動機構
50,50’ 横軸スクリューシャフト
Claims (1)
- 上部側を開放した外槽と、上部並びに前部側を開放した内槽と、内槽を外槽の槽内に収容支持する載置パレットとを備え、内槽を外槽の槽内底から槽内上部まで上昇動し乃至は槽内上部から槽内底まで下降動する縦軸のスクリューシャフトによる昇降駆動機構を外槽と載置パレットとの間に組み付けると共に、外槽の槽内上部に位置する内槽を前部底で外槽の前部フランジに掛け渡すまで前進し乃至は前進位置から外槽の槽内上部まで退却動する横軸のスクリューシャフトによる進退駆動機構を載置パレットと昇降駆動機構との間に組み付けたことを特徴とする浴槽。
Priority Applications (1)
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ID=33124865
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003063237A Withdrawn JP2004267503A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 浴槽 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004267503A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105055155A (zh) * | 2015-08-21 | 2015-11-18 | 河北工程大学 | 助眠安神的多功能药浴保健仪 |
CN105213168A (zh) * | 2015-08-21 | 2016-01-06 | 河北工程大学 | 可美容养颜的药浴及中药熏蒸保健仪 |
CN105232309A (zh) * | 2015-08-21 | 2016-01-13 | 河北工程大学 | 可舒筋活血的具有按摩功能的药浴保健仪 |
CN114010088A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-02-08 | 深圳市第二人民医院(深圳市转化医学研究院) | 一种儿科护理用多功能清洗设备 |
-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003063237A patent/JP2004267503A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105213168B (zh) * | 2015-08-21 | 2017-07-11 | 河北工程大学 | 可美容养颜的药浴及中药熏蒸保健仪 |
CN114010088A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-02-08 | 深圳市第二人民医院(深圳市转化医学研究院) | 一种儿科护理用多功能清洗设备 |
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