JP2004266438A - 円偏波平面アンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放射導体11は1周がほぼ1波長である環状の導体パターンからなり、配線基板12の表面には接地導体13が、裏面には90°ハイブリッド14が形成されており、90°ハイブリッド14の全周を4等分した点の隣接する2点に接続された導体15と放射導体11とが容量的に結合されて給電され、90°ハイブリッド14の残りの2点に近接する導体16と放射導体11とが容量的に結合されるとともにそれらの導体が接地された導体パターンに接続される
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波無線機器用円偏波平面アンテナに係るもので、マイクロ波帯の複数のITSサービス(GPS,ETC等)や無線LAN用などに適した円偏波平面アンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2002−9538号公報
【特許文献2】特開2002−232227号公報
【0003】
GPS(Global Positioning System)を利用する自動車に搭載されるカー・ナビゲーション・システムなどのアンテナとして、どの方位にも最適な状態で通信がし易く、薄くてコンパクトな円偏波平面アンテナが利用されている。また、最近では、その特性(特長)から無線LANのアクセスポイントのアンテナなどとして利用範囲が広がっている。
【0004】
この円偏波平面アンテナは通常図9に示すように、配線基板92の表面の接地導体93上に放射導体91が形成された誘電体セラミクス90を搭載している。互いに偏波が直交する2つのモード#1、#2が各々独立して励振する。給電方式には、図9に示したように、直交する2つのモード#1、#2に同一点から1点給電する方式と、図10に示したように、配線基板102の裏面に形成した90°ハイブリッド104などの位相調整器を使用して異なる2点から給電する2点給電方式とがある。これらの円偏波平面アンテナでは、特性面において、周波数帯域、アンテナ利得、インピーダンスの他、軸比特性が重要視されている。軸比特性が低下すると交差偏波成分のアイソレーションが悪くなることが分かっている。
【0005】
電子機器の流れは小型化、軽量化、薄型化にあるところから、アンテナの分野において誘電体セラミクスの誘電率を高い方へと変えることや複雑な放射電極形状とすることが考えられているが、特性の低下を伴ってしまうのが現状となっている。特に、帯域特性、軸比特性の低下が著しいので、比較的広い帯域を必要とする無線LANなどの機器として適さなくなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特性の低下を極力抑えながら小型化が可能な円偏波平面アンテナを提供するものである。特に、軸比特性を改善して広帯域化を可能にする円偏波平面アンテナを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、導体パターンが形成された配線基板に放射電極が形成された誘電体セラミクスが搭載されてなる円偏波平面アンテナにおいて、放射導体は環状の導体パターンからなり、配線基板の表面には接地導体が、裏面には90°ハイブリッドが形成されており、90°ハイブリッドの全周を4等分した点の隣接する2点に接続された導体と放射電極とが容量的に結合されて給電され、90°ハイブリッドの残りの2点に近接する導体と放射電極とが容量的に結合されるとともにそれらの導体が接地された導体パターンに接続されることに特長を有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による円偏波平面アンテナの概念を図3に従って説明する。リング状の放射導体32を用い、それを4等分した点A、B、C、Dのうちの2点A、Bに給電する2点給電方式を採っている。2つの給電点A,Bは給電導体と容量的に結合されて90°ハイブリッド34に接続されて同軸ケーブル等で外部回路を接続される。残りの2点C、Dは容量的に導体と結合されて、リアクタンス素子を介して接地される。このリアクタンス素子と接続される容量結合手段を付加することによって特性が改善されるとともに、小型化が可能となる。
【0009】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。図1と図2は本発明の第1の実施体を示すもので、図1は上面および下面の斜視図、図2は平面図と底面図および側面と正面の断面図である。誘電体セラミクス10の表面には1周がほぼ1波長の四角形のリング状の放射導体11が形成されており、配線基板12の表面に形成された接地導体13上に搭載されている。配線基板12の裏面には導体パターンによって90°ハイブリッド14が形成されている。この90°ハイブリッドも全長がほぼ1波長となるように形成されている。
【0010】
90°ハイブリッドは全周を4等分した点の隣接する2点から内側に導体パターンが引き出されて給電点に対応する位置に配置された給電用ピン15と接続される。この給電用ピン15は誘電体セラミクス10に形成された穴に挿入されて先端が放射導体11と対向するように配置される。これによって、給電用ピン15は放射導体11と容量的に結合されることになる。90°ハイブリッドは入出力コネクタ17を介して(図示しない)同軸ケーブルに接続されて外部回路に接続される。また、チップ抵抗18を介して接地された導体パターンと接続される。
【0011】
90°ハイブリッドを4等分した点の残りの2点に近接する位置に配置された装架リアクタンス用ピン16も、給電用ピン15と同様に、誘電体セラミクス10に形成された穴に挿入されて先端が放射導体11と対向するように配置される。この装荷リアクタンス用ピン16の形状は給電用ピンと同一でよい。これによって、装荷リアクタンス用ピン16と放射導体11も容量的に結合される。この装架リアクタンス用ピン16はチップコンデンサ19を介して接地された導体パターンと接続される。この容量は接地導体パターンとの間のギャップによって得られる容量でもよい。これによって、図3に示した接続構造が得られる。
【0012】
図1と図2に示した本発明による円偏波平面アンテナを、比誘電率が約8の直方体の誘電体セラミクスで試作した。誘電体セラミクスのサイズは縦横20mmで厚さを6mmとして、その表面に外側が16mm、内側が8mmの放射導体を形成した。リング状の放射導体の各直線部の中央の位置で、裏面から挿入した給電用ピンと装荷リアクタンス用ピンと1mmの間隔で対向させた。給電用ピンと装荷リアクタンス用ピンは上記の説明のとおりに接続した。比較のために、図10に示した素子を26mm角の誘電体セラミクスに22mm角の放射電極を形成して作製した。これは給電ピンが容量的に結合されたのもではなく、直接給電導体に接続されたものである。
【0013】
図5と図6はアンテナの周波数対アンテナ最大利得特性を示すもので、図5は右旋偏波の、図6は左旋偏波の特性を示すものである。図において、実線が本発明による円偏波平面アンテナの特性を、破線が従来のアンテナの特性を示している。図7は周波数対軸比特性を示すもので、本発明による円偏波平面アンテナでは大幅に改善されていることが分かる。これによって、広い周波数帯において利用可能なアンテナが得られる。図8は本発明による円偏波平面アンテナの垂直面放射パターンを示すももので、実線が右旋偏波を、破線が左旋偏波を示したものである。
【0014】
図4は本発明の他の実施例を示す斜視図である。図1、図2の給電用ピン、装荷リアクタンス用ピンに代えて、給電用導体45と装荷リアクタンス用導体46を誘電体セラミクス40の表面に形成したものである。この場合でも給電用導体45と装荷リアクタンス用導体46は放射導体41と容量的に結合されている。なお、この場合には90°ハイブリッド44から引き出す導体パターンは外側に形成される点が異なる。また、装荷リアクタンス用導体46は導体パターンのギャップによって容量を得る構造となっている。
【0015】
本発明における装荷リアクタンス用導体は、コンデンサだけでなく抵抗やインダクタなどのリアクタンス素子を用いて終端させることもできる。また、配線基板状の導体パターンによってそれらのリアクタンス素子を得ることもできる。さらに、放射導体の形状は円環状としてもよい。なお、90°ハイブリッドは位相調整器として作用するもので、他の位相調整器(回路)を利用してもよい。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、特性の劣化を極力抑えながら小型化が可能な円偏波平面アンテナが得られる。特に、軸比特性が改善されて広帯域化が可能な円偏波平面アンテナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の(A)は表面側、(B)は裏面側斜視図
【図2】本発明の実施例の(A)は平面図、(B)は側面断面図、(C)は正面断面図、(D)は底面図
【図3】本発明の概念の説明図
【図4】本発明の他の実施例を示す(A)は表面側、(B)は裏面側斜視図
【図5】本発明による円偏波平面アンテナの周波数対右旋偏波アンテナ最大利得特性の説明図
【図6】本発明による円偏波平面アンテナの周波数対左旋偏波アンテナ最大利得特性の説明図
【図7】本発明による円偏波平面アンテナの周波数対軸比特性の説明図
【図8】本発明による円偏波平面アンテナの垂直面放射パターンの説明図
【図9】従来の1点給電平面アンテナの斜視図
【図10】従来の2点給電平面アンテナの(A)は表面側、(B)は裏面側斜視図
【符号の説明】
10、40、90:誘電体セラミクス
11、32、41:放射導体
12、32、92、102:配線基板
13、93:接地導体
14、34、44、104:90°ハイブリッド
15:給電用ピン
45:給電用導体
16:装荷リアクタンス用ピン
46:装荷リアクタンス用導体
17:入出力コネクタ
18:チップ抵抗
19:チップコンデンサ
Claims (4)
- 導体パターンが形成された配線基板に放射電極が形成された誘電体セラミクスが搭載されてなる円偏波平面アンテナにおいて、
放射導体は環状の導体パターンからなり、
配線基板の表面には接地導体が、裏面には90°ハイブリッドが形成されており、90°ハイブリッドの全周を4等分した点の隣接する2点に接続された導体と放射電極とが容量的に結合されて給電され、
90°ハイブリッドの残りの2点に近接する導体と放射電極とが容量的に結合されるとともにそれらの導体が接地された導体パターンに接続される、
ことを特徴とする円偏波平面アンテナ。 - 導体パターンが形成された配線基板に放射電極が形成された誘電体セラミクスが搭載されてなる円偏波平面アンテナにおいて、
放射導体は環状の導体パターンからなり、
配線基板の表面には接地導体が、裏面には90°ハイブリッドが形成されており、90°ハイブリッドの全周を4等分した点の隣接する2点に接続された給電用ピンの先端と放射電極とが容量的に結合されて給電され、
90°ハイブリッドの残りの2点に近接する装荷リアクタンス用ピンと放射電極とが容量的に結合されるとともにそれらの装荷リアクタンス用ピンがリアクタンス素子を介して接地された導体パターンに接続される、
ことを特徴とする円偏波平面アンテナ。 - 導体パターンが形成された配線基板に放射電極が形成された誘電体セラミクスが搭載されてなる円偏波平面アンテナにおいて、
放射導体は環状の導体パターンからなり、
配線基板の表面には接地導体が、裏面には90°ハイブリッドが形成されており、90°ハイブリッドの全周を4等分した点の隣接する2点に接続されて誘電体セラミクスの表面に形成された給電用導体の先端と放射電極とが容量的に結合されて給電され、
90°ハイブリッドの残りの2点に近接する誘電体セラミクスの表面に形成された装荷リアクタンス用導体と放射電極とが容量的に結合されるとともにそれらの装荷リアクタンス用ピンがリアクタンス素子を介して接地された導体パターンに接続される、
ことを特徴とする円偏波平面アンテナ。 - 放射電極は1周はほぼ1波長である請求項1、請求項2または請求項3記載の円偏波平面アンテナ。
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CN111430898A (zh) * | 2020-04-07 | 2020-07-17 | 成都环宇远景科技有限责任公司 | 用于低轨卫星通信的低成本平板相控阵天线及利用其实现相控阵扫描的方法 |
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2003
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