JP2004201018A - 誘電体共振器複合アンテナ - Google Patents

誘電体共振器複合アンテナ Download PDF

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デレック グレイ
Toshiaki Watanabe
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Abstract

【課題】水平方向の電波と鉛直方向の電波とが同一の帯域である場合であっても、アンテナの特性が悪化しない誘電体共振器複合アンテナを提供する。
【解決手段】誘電体共振器複合アンテナ100は、導体で形成された接地板101と、その中心に円柱状の空洞を有する円柱の高比誘電率の第1の誘電体103と、空洞の中心に配置された線状のアンテナ素子104と、空洞のアンテナ素子104の周囲に充填された、第1の誘電体よりも比較的小さな比誘電率を有する第2の誘電体102とを有する。接触することなく接地板101を貫通し、第1の誘電体103の側面下部のx軸及びy軸上に給電された、第1の給電手段105aと第2の給電手段105bと、接触することなく接地板101を貫通し、線状のアンテナ素子104に給電された、第3の給電手段105cをも有している。ここで第1の給電手段105aと第2の給電手段105bとは第1の誘電体103の中心軸を中心に、90度の相対位置に設置される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は誘電体により上方向から到来するの偏波面の異なる2つの電波を送信又は受信し、線状アンテナにより横方向から到来する電波を送信又は受信する誘電体共振器複合アンテナに関する。本発明は特に仰角の大きい円偏波と仰角の小さい通常の電波が同一の帯域である場合に特に有効である。
【0002】
【従来の技術】
下記特許文献1にはL帯の周波数で動作する円筒形の誘電体共振器アンテナ素子(特許文献1では“puck”と表現)と、その素子と同じ中心軸上にS帯の周波数で動作するクロスダイポールアンテナ素子とを持つ複合型アンテナの実施例(Fig. 4A)や、前記クロスダイポールアンテナ素子の変わりに4線巻ヘリカルアンテナ素子(QFHA)を用いた複合アンテナの実施例(図無し)や、800MHz帯で動作するモノポールアンテナ素子を前記複合アンテナのQFHAの支えとして兼用する複合型アンテナの実施例(Fig. 4B)などが開示されている。また、非特許文献1には、誘電体共振器アンテナの形状やそれに対する給電方法が例示されている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第6344833号明細書
【非特許文献1】
誘電体共振器アンテナ(A. A. Kishk, A. W. Glisson, D. Kajfez, Y. M. M.Antar, Dielectric Resonator Antennas, AP-S Short Course Text, 1996)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1記載の複合型アンテナでは、誘電体共振器内を通過する伝送線路(同軸あるいはマイクロストリップ線路)やモノポールアンテナ素子の周囲の構造についての詳細な説明がなされていないことから、線路やモノポールアンテナ素子の周囲は誘電体共振器そのもので覆われているものと考えられる。この場合、それぞれのアンテナ素子を異なる周波数帯域で動作させることを前提とした場合には、お互いのアンテナ素子の相互結合がアンテナの特性に深刻な影響を与えることが少ないが、それぞれのアンテナ素子を同一の周波数で動作させるような場合、相互結合量が増大し、アンテナの特性が悪化するという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題を解決するために成されたものであり、その目的は、上方向から到来するの偏波面の異なる2つの電波の少なくとも一方と横方向から到来する電波とが同一の帯域である場合であっても、アンテナの特性が悪化しない誘電体共振器複合アンテナを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の手段によれば、導体で形成された接地板と、接地板に垂直に配置され、その中心軸に沿って柱状の空洞を有する柱状の第1の誘電体と、空洞の中心軸に配置された線状のアンテナ素子と、空洞のアンテナ素子の周囲に充填された、第1の誘電体よりも小さな比誘電率を有する第2の誘電体と、接触することなく前記接地板を貫通し、第1の誘電体の側面下部の異なる2つの位置に各々給電する第1及び第2の給電手段と、接触することなく接地板を貫通し、線状のアンテナ素子に給電する第3の給電手段とを有することを特徴とする誘電体共振器複合アンテナである。
【0007】
また、請求項2に記載の手段によれば、線状のアンテナ素子は、第3の誘電体からなる基板上に形成された導体ストリップ状の線状のアンテナ素子であることを特徴とする。また、請求項3に記載の手段によれば、接地板は、第1の誘電体と接している部分において厚い座部を形成していることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に記載の手段によれば、空洞の形状は、円柱、正多角柱その他断面が対称性の良い凸又は凹多角形その他領域であることを特徴とする。また、請求項5に記載の手段によれば、第1の誘電体の側面の形状は、円柱、正多角柱その他断面の外周が対称性の良い凸又は凹多角形その他領域であることを特徴とする。ここで対称性が良いとは、当該断面を形成する閉じた図形が、中心を回転軸として対称性を有するもの、あるいは中心と第1、第2の給電点を結ぶ2つの線分からなる角の2等分線に対して対称であるもの等を言う。
【0009】
また、請求項6に記載の手段によれば、第1及び第2の給電手段の相対位置は、第1の誘電体の中心軸を中心として略90度の直交関係にあることを特徴とする。また、請求項7に記載の手段によれば、請求項6に記載の誘電体共振器複合アンテナにおいて、第1及び第2の給電手段の給電位相差が略90度に設定されていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項8に記載の手段によれば、第1の誘電体の比誘電率が略10よりも大であることを特徴とする。また、請求項9に記載の手段によれば、請求項8に記載の誘電体共振器複合アンテナにおいて、第2の誘電体の比誘電率が第1の誘電体の比誘電率の1/5以下であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項10に記載の手段によれば、線状アンテナ素子が対象とする電波の略1/4波長の長さをもつモノポールアンテナ素子であることを特徴とする。また、請求項11に記載の手段によれば、アンテナ素子は先端部付近が空洞から上方に露出しており、1の平面上において屈曲していることを特徴とする。ここで1の平面上において屈曲しているとは、当該アンテナ素子の太さを無視して複数個のつながった線分で表した際、その複数個のつながった線分が全て1平面上にあることを言う。また、請求項12に記載の手段によれば、線状アンテナ素子が空洞から上方に露出した部分を有するT字型モノポールアンテナ素子であり、その素子の根元から片先端までの長さが対象とする電波の略1/4波長であることを特徴とする。
【0012】
更に請求項13に記載の手段によれば、請求項11又は請求項12に記載の誘電体共振器複合アンテナにおいて、空洞から上方に露出したアンテナ部分は、第1の誘電体の中心軸を中心として、第1又は第2の給電手段に対して略45度の向きに延伸していることを特徴とする。
【0013】
【作用及び発明の効果】
請求項1に記載の手段によれば、まず第1の誘電体が、第1の給電手段により誘電体共振器アンテナ素子として励振され、且つ第2の給電手段により異なる方向の誘電体共振器アンテナ素子として励振される。即ち、第1の誘電体は2つのモードのアンテナとして動作する。この第1の誘電体は、以下に説明する通り第1の給電手段と第2の給電手段の位置及び給電の位相の設計により、上方向から到来する円偏波を受信する1のアンテナとして作用させることが有用である。こうして、第1の給電手段により励振された誘電体共振器アンテナ素子と、第2の給電手段により励振された誘電体共振器アンテナ素子と、第3の給電手段により励振される線状アンテナ素子はそれぞれほぼ独立したアンテナ素子として動作させることができる。この時、線状アンテナ素子と第1の誘電体との間には比誘電率の小さい第2の誘電体が充填されているため、第1の給電手段により励振される誘電体共振器アンテナ素子又は第2の給電手段により励振される誘電体共振器アンテナ素子による電波の帯域と、第3の給電手段により励振される線状アンテナ素子による電波の帯域とが一致しても、相互結合量を小さいものとすることができる。即ち、3つのモードを用いた単一の複合アンテナ素子として動作させることができる。
【0014】
請求項2に記載の手段によれば、線状アンテナ素子は第3の誘電体からなる基板に形成するので、線状アンテナ素子をプリント基板工程で製造でき、製造が容易で低コスト化が実現でき、且つ耐久性も向上させることができる。
【0015】
請求項3に記載の手段によれば、導体で形成された接地板の一部が厚い座部を形成しているので、当該座部に誘起される電流により再放射される電波との合成により、アンテナの仰角方向の放射指向性が変化する。これにより、第1の給電手段から給電されるアンテナ素子と、第2の給電手段から給電されるアンテナ素子の仰角方向の指向性を共に変化させることができる。
【0016】
請求項4に記載の手段によれば、線状アンテナ素子の第1の誘電体からなるアンテナからの影響が対称性が良くなり、方向依存性が低下する。また、請求項5に記載の手段によれば、第1の給電手段と第2の給電手段との対称性が良くなり、方向依存性が低下する。
【0017】
請求項6に記載の手段によれば、第1と第2の給電手段との位置関係を直交とすることで、それぞれの給電手段により励振される第1の誘電体共振器アンテナ素子と第2の誘電体共振器アンテナ素子のモードが直交関係となるため、相互の結合が極めて小さな値となる。よって異なる2つのモード間の相互結合(干渉)を大幅に低減することができる。更に請求項7に記載の手段によれば、2つの直交する電場のベクトル合成により、直交する給電手段に、90度の位相差給電を行うことで、円偏波を励振することができる。
【0018】
請求項8に記載の手段によれば、誘電体共振器アンテナ素子の共振周波数は誘電体の実効的な比誘電率の2乗根に反比例するので、同一の共振周波数を得るための第1の誘電体の容量を大幅に小さくすることができる。また、請求項9に記載の手段によれば、第1の誘電体と第2の誘電体との比誘電率の差が大きいほど結合量が低下するので、第1又は第2の給電手段と、第3の給電手段との間に発生する結合を大幅に低減することができる。
【0019】
請求項10に記載の手段によれば、1/4波長の長さのモノポールアンテナは同素子長で共振するので、誘電体共振器アンテナと同一の周波数で動作し、異なる偏波と指向性をもつ線状アンテナ素子を同時に実現できる。更に請求項11に記載の手段によれば、同じ効果をもちながら、低姿勢化を実現できる。この時、屈曲したアンテナ素子の先端部における電流分布は、給電点近傍に比べて小さいため、先端部を変形しても、モノポールの基本特性を損なうことなく、アンテナ素子を水平方向に延伸できるからである。請求項12に記載の手段によれば、全く同じ理由でT字モノポールアンテナも同様に低姿勢化を実現できる。更に請求項13に記載の手段によれば、第1の誘電体共振器アンテナ素子から見た線状アンテナ素子と、第2の誘電体共振器アンテナ素子から見た線状アンテナ素子との関係が対称となるため、モノポールアンテナ素子からの、第1の給電手段から給電されるアンテナ素子の指向性への影響と、第2の給電手段から給電されるアンテナ素子の指向性への影響を同量にすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を具体的に例示する。以下の図ではxyz座標系を一点破線にて示す。ここで、xy平面が水平面を示し、z軸方向が鉛直方向を示す。尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、各図においては、第2の誘電体として空気等の外気を用いたものを示しているが、他の誘電体を第2の誘電体として充填しても良い。
【0021】
〔第1実施例〕
図1は、本発明の具体的な第1の実施例に係る誘電体共振器複合アンテナ100の構成をxyz座標と共に示した斜視図、図2は誘電体共振器複合アンテナ100のzx面における断面図である。図1に示すように、誘電体共振器複合アンテナ100は、導体で形成された接地板101と、接地板101に垂直に立設され、その中心に円柱状の空洞(中心軸はz軸に一致)を有する、円柱(中心軸はz軸に一致)の高比誘電率の第1の誘電体103と、空洞の中心に配置された線状のアンテナ素子104(中心軸はz軸に一致)と、空洞のアンテナ素子104の周囲に充填された、第1の誘電体よりも比較的小さな比誘電率を有する第2の誘電体102とを有する。また、接触することなく接地板101を貫通し、第1の誘電体103の側面下部のx軸及びy軸上に給電された、第1の給電手段105aと第2の給電手段105bと、接触することなく接地板101を貫通し、線状のアンテナ素子104に給電された、第3の給電手段105c(図2に記載)をも有している。ここで第1の給電手段105aと第2の給電手段105bとは第1の誘電体103の中心軸(z軸に一致)を中心に、90度の相対位置に設置される。
【0022】
また、第1乃至第3の給電手段としては、同軸線路やマイクロストリップ線路などを用いることができるが、図2のようにコネクタ型の同軸線路107a、107cを用いるものを示す。尚、図1では第3の給電手段105cが、図2では第2の給電手段105bが示されていないが、本明細書においては各実施例ごとに、第1乃至第3の給電手段は同様の構成であるものを例示する。図2のように第1の給電手段105aがコネクタ型の同軸線路107aとして示されているように、図2で図示しない第2の給電手段105bもコネクタ型の同軸線路により構成されるものである。
【0023】
また、第1の誘電体103で形成されている誘電体共振器アンテナ素子部は、円筒形の空洞をもつ円筒形で、内部半径a、外部半径b、高さH、誘電体の比誘電率をεr1として、使用する周波数に応じてその寸法等が適宜設定される。また、第2の誘電体102は、第1の誘電体103に比べて小さい比誘電率εr2をもつ材料が好ましく、空気(εr2=1)でもよい。例えば、εr1=44.8、εr2=1の誘電体材料を用いた場合、a=3.4mm、b=8mm、H=15mmと設定することで、第1の誘電体103は2.3GHzの周波数において、HE11δモードで共振する。これを図3に示す。
【0024】
一方、線状アンテナ素子104は、例えばλ/4(λは対象とする電波の波長)のモノポールアンテナ素子が用いられる。接地板101からの長さL=32mmと設定することで、2.45GHzの周波数で共振し、且つ広帯域特性を有する。これを図4に示す。
【0025】
図5は、上記の設計において、共振周波数2.3GHzにおける、第2の誘電体102の比誘電率を変化させたときの、誘電体共振器アンテナ素子100に給電されたうちの一つである第1の給電手段105a(ポート1)と、モノポールアンテナ素子104に給電された第3の給電手段105c(ポート3)との相互結合量の値S31を表したグラフ図である。このように、それぞれのアンテナ素子を同一周波数で動作させた場合、従来例で示したように、線状アンテナ素子の周囲が第1の誘電体材料と同様に高い比誘電率材料で覆われていた場合(本図でB点をあらわす)、相互結合量S31が-10dB程度となり、各アンテナ素子に相互に悪影響を及ぼすのは明白である。これに対し、A点で示すように、モノポールアンテナ素子104の周囲を比較的低い比誘電率をもつ誘電材料(本実施例では空気)を第2の誘電体102とすると、相互結合量S31が-30dB程度となり、各アンテナ素子の相互の悪影響は極めて少ない。以上のような構成により、すべてのアンテナ素子を同一周波数で動作することが可能な誘電体共振器複合アンテナ実現可能となる。
【0026】
〔第2実施例〕
図6は、本発明の具体的な第2の実施例に係る誘電体共振器複合アンテナ200の構成をxyz座標と共に示した斜視図、図7は誘電体共振器複合アンテナ200のzx面における断面図である。図6及び図7の接地板201、空洞を有する第1の誘電体203、空洞に充填された第2の誘電体202、第1乃至第3の給電手段205a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路207a〜cは、図1及び図2の接地板101、空洞を有する第1の誘電体103、空洞に充填された第2の誘電体102、第1乃至第3の給電手段105a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路107a〜cと同様に構成される。図1及び図2の誘電体共振器複合アンテナ100で線状のアンテナ素子104であったものを、図6及び図7の誘電体共振器複合アンテナ200では、誘電体基板206に形成されたストリップ導体状のアンテナ素子204とした。ここで、誘電体基板206の厚みを0.6mm、比誘電率を2.2と設定した場合、アンテナ素子の寸法パラメタは第1の実施例とほぼ同様に構成することができる。また、入力特性、結合特性等もほぼ同様な結果となる。このように、線状アンテナ素子を誘電体基板上のストリップ導体として構成したことにより、製造が容易となり、低コスト化を実現できる。
【0027】
〔第3実施例〕
図8は、本発明の具体的な第3の実施例に係る誘電体共振器複合アンテナ300の構成をxyz座標と共に示した斜視図、図9は誘電体共振器複合アンテナ300のzx面における断面図である。図8及び図9の空洞を有する第1の誘電体303、空洞に充填された第2の誘電体302、線状アンテナ素子304、第1乃至第3の給電手段305a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路307a〜cは、図1及び図2の空洞を有する第1の誘電体103、空洞に充填された第2の誘電体102、線状アンテナ素子104、第1乃至第3の給電手段105a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路107a〜cと同様に構成される。また、接地板301は、第1の誘電体303と接している部分において厚い座部310を有する。
【0028】
ここで、図9に示すように、座部310の厚みTを5mm、半径Rを15mmとしたときの、第1の給電手段の出力(入力)端における、yz平面内の指向性パターンを図10に実線で示す。また、図1の誘電体共振器複合アンテナ100の同じ出力端におけるyz平面内の指向性パターンを図10に破線であわせて示した。角度は、z軸方向を0度とし、y軸の正方向を90度、負方向を−90度とした。円形の導体板からなる座部310の構成を追加することで、指向性が広角となり、低仰角方向への指向性が強くなっている。このような指向性は、衛星を用いた通信や放送受信用のアンテナとして好適である。なお、この実施例では指向性を広角にする例を示したが、円板の寸法を適宜設定することで、狭角な指向性にすることも可能である。
【0029】
〔第4実施例〕
図11は、本発明の具体的な第4の実施例に係る誘電体共振器複合アンテナ400の構成をxyz座標と共に示した斜視図である。図11の誘電体共振器複合アンテナ400は、図1の誘電体共振器複合アンテナ100の線状のアンテナ素子104を、T字モノポールアンテナ404に置き換えたものである。その他、図11の接地板401、空洞を有する第1の誘電体403、空洞に充填された第2の誘電体402、第1乃至第3の給電手段405a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路407a〜cは、図1及び図2の接地板101、空洞を有する第1の誘電体103、空洞に充填された第2の誘電体102、第1乃至第3の給電手段105a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路107a〜cと同様に構成される。
【0030】
誘電体共振器複合アンテナ400の線状アンテナ素子404のT字の鉛直部の長さをL、水平部の長さを2Mとすると、それぞれL=20mm、M=15mmと設定することで、2.45GHzの周波数で共振し、且つ広帯域特性を有する。これを図12に示す。また、T字の先端の水平部分は、第1あるいは第2の給電手段に対し、第1の誘電体403の中心軸を中心にに略45度の向き延伸している。即ち、xy平面に平行で、その方向は直線y=−xに一致する。尚、直線y=xに一致させても良い。これにより、第1及び第2の給電手段からの影響を均等かつ最小にすることができ、誘電体共振器アンテナ素子の指向性を悪化させることなく、モノポールアンテナ素子を低姿勢化することができる。
【0031】
〔第5実施例〕
図13は、本発明の具体的な第5の実施例に係る誘電体共振器複合アンテナ500の構成をxyz座標と共に示した斜視図である。図13の誘電体共振器複合アンテナ500は、図1の誘電体共振器複合アンテナ100の線状のアンテナ素子104を、メアンダーアンテナ504に置き換えたものである。その他、図13の接地板501、空洞を有する第1の誘電体503、空洞に充填された第2の誘電体502、第1乃至第3の給電手段505a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路507a〜cは、図1及び図2の接地板101、空洞を有する第1の誘電体103、空洞に充填された第2の誘電体102、第1乃至第3の給電手段105a〜cとそれを構成するためのコネクタ型の同軸線路107a〜cと同様に構成される。
【0032】
誘電体共振器複合アンテナ500のメアンダーアンテナ504は、平面y=−x内で、空洞部から露出した先端部が屈曲した構成を有している。尚、平面y=x内で、空洞部から露出した先端部が屈曲した構成としても良い。図13の誘電体共振器複合アンテナ500は、図11の誘電体共振器複合アンテナ400と同様、第1及び第2の給電手段からの影響を均等かつ最小にすることができ、誘電体共振器アンテナ素子の指向性を悪化させることなく、モノポールアンテナ素子を低姿勢化することができる。
【0033】
〔第6実施例〕
図14は、本発明の具体的な第6の実施例に係る誘電体共振器複合アンテナ600の構成をxyz座標と共に示した斜視図、図15は誘電体共振器複合アンテナ600のzx面における断面図である。図14の誘電体共振器複合アンテナ600は、図1の誘電体共振器複合アンテナ100の接地板101を、誘電体基板606の表面に形成した導体による接地板601とし、誘電体基板606の裏面にストリップ導体607a〜cを形成すると共にスルーホール608a〜cを設け、給電手段605a〜cに各々接続するとしたものである。第1及び第2の給電手段605a及びbは、本実施例では板状の電極で構成している。また、第3の給電手段605cは、誘電体基板606の表面の導体部分で形成する。その他、図14の空洞を有する第1の誘電体603、空洞に充填された第2の誘電体602、線状のアンテナ素子604は、図1及び図2の空洞を有する第1の誘電体103、空洞に充填された第2の誘電体102、線状のアンテナ素子104と同様に構成される。このように、第1の誘電体側面に、給電用の導体電極をメタライズすることにより、プローブなどの特別な部品を必要としないために、コストを低減できる。また、1枚の導体からなる接地板に代えて3本のマイクロストリップ線路を構成する誘電体基板606の表面の導体板(接地板601)とストリップ導体607a〜cの構成とすることで、裏面側にスペースを実質的に必要としない、コンパクトなアンテナとすることができる。
【0034】
〔変形例〕
図16に第1の誘電体の形状の変形例を、図17に第2の誘電体の形状(空洞の形状)の変形例を示す。図16(a)、(b)、(c)は、第1の誘電体の側面形状を円柱側面に代えて(a)では正方柱、(b)では正六角柱、(c)では凹12面柱(十字柱)とした例である。このような形状においても、円柱状の第1の誘電体とした場合と同様の効果を得ることができる。また、図17(a)、(b)、(c)は、第1の誘電体の空洞部の形状を円柱に代えて(a)では正方柱、(b)では正六角柱、(c)では凹12面柱(十字柱)とした例である。このような形状においても、円柱状の第1の誘電体の空洞部とした場合と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す斜視図。
【図2】第1実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す断面図。
【図3】第1実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの、第1の誘電体部分の入力反射の周波数特性を示すグラフ図。
【図4】第1実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの、線状アンテナ素子の入力反射の周波数特性を示すグラフ図。
【図5】第1実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの、第2の誘電体の比誘電率と、第1の給電手段と第3の給電手段間の相互結合量を示すグラフ図。
【図6】第2実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す斜視図。
【図7】第2実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す断面図。
【図8】第3実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す斜視図。
【図9】第3実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す断面図。
【図10】第3実施例に係る誘電体共振器複合アンテナと第1実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの指向性パターンの違いを示すグラフ図。
【図11】第4実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す斜視図。
【図12】第4実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの、T字モノボールアンテナ素子の入力反射の周波数特性を示すグラフ図。
【図13】第5実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す斜視図。
【図14】第6実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す斜視図。
【図15】第6実施例に係る誘電体共振器複合アンテナの構成を示す断面図。
【図16】変形例に係る第1の誘電体の形状を示す斜視図。
【図17】変形例に係る第2の誘電体が充填された第1の誘電体の空洞の形状を示す平面図。
【符号の説明】
101 接地板
102 第2の誘電体
103 第1の誘電体
104 線状アンテナ素子
105a〜c 第1〜第3の給電手段
107a〜c コネクタ型の同軸線路
204 ストリップ導体
206 第3の誘電体からなる基板
310 接地板の座部
404 T字モノポールアンテナ
504 メアンダーアンテナ
601 誘電体基板表面の接地板
606 誘電体基板
607a〜c 誘電体基板裏面のストリップ導体
608a〜c 誘電体基板裏面と表面を接続するスルーホール

Claims (13)

  1. 導体で形成された接地板と、
    前記接地板に垂直に配置され、その中心軸に沿って柱状の空洞を有する柱状の第1の誘電体と、
    前記空洞の中心軸に配置された線状のアンテナ素子と、
    前記空洞の前記アンテナ素子の周囲に充填された、前記第1の誘電体よりも小さな比誘電率を有する第2の誘電体と、
    接触することなく前記接地板を貫通し、前記第1の誘電体の側面下部の異なる2つの位置に各々給電する第1及び第2の給電手段と、
    接触することなく前記接地板を貫通し、前記線状のアンテナ素子に給電する第3の給電手段と
    を有することを特徴とする誘電体共振器複合アンテナ。
  2. 前記線状のアンテナ素子は、第3の誘電体からなる基板上に形成された導体ストリップ状の線状のアンテナ素子であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  3. 前記接地板は、前記第1の誘電体と接している部分において厚い座部を形成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  4. 前記空洞の形状は、円柱、正多角柱その他断面が対称性の良い凸又は凹多角形その他領域であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  5. 前記第1の誘電体の側面の形状は、円柱、正多角柱その他断面の外周が対称性の良い凸又は凹多角形その他領域であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  6. 前記第1及び第2の給電手段の相対位置は、前記第1の誘電体の中心軸を中心として略90度の直交関係にあることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  7. 前記第1及び第2の給電手段の給電位相差が略90度に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  8. 前記第1の誘電体の比誘電率が略10よりも大であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  9. 前記第2の誘電体の比誘電率が前記第1の誘電体の比誘電率の1/5以下であることを特徴とする請求項8に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  10. 前記線状アンテナ素子が対象とする電波の略1/4波長の長さをもつモノポールアンテナ素子であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  11. 前記線状アンテナ素子は先端部付近が前記空洞から上方に露出しており、1の平面上において屈曲していることを特徴とする請求項10に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  12. 前記線状アンテナ素子が前記空洞から上方に露出した部分を有するT字型モノポールアンテナ素子であり、その素子の根元から片先端までの長さが対象とする電波の略1/4波長であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
  13. 前記空洞から上方に露出したアンテナ部分は、前記第1の誘電体の中心軸を中心として、第1又は第2の給電手段に対して略45度の向きに延伸していることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の誘電体共振器複合アンテナ。
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