JP2004112652A - 平面アンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】円偏波アンテナとしての使用帯域幅が広く利得も高い平面アンテナを提供すること。
【解決手段】誘電体基板11上に、第1のパッチ電極12と、この第1のパッチ電極12と同形状で向きが直交させてある第2のパッチ電極13とを並設すると共に、第1のパッチ電極12と第2のパッチ電極13に90度の位相差を保って高周波信号を給電する給電ライン14を設け、第1および第2のパッチ電極12,13から放射される電界の向きを合致させる構成とした。ここで、給電ライン14が、第1のパッチ電極12に接続された第1の給電ライン14aと、第1の給電ライン14aとは電気長が位相差90度分だけ異なり第2のパッチ電極13に接続された第2の給電ライン14bとを有するマイクロストリップ線路であれば、各パッチ電極12,13に給電する高周波信号に90度の位相差を持たせることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】誘電体基板11上に、第1のパッチ電極12と、この第1のパッチ電極12と同形状で向きが直交させてある第2のパッチ電極13とを並設すると共に、第1のパッチ電極12と第2のパッチ電極13に90度の位相差を保って高周波信号を給電する給電ライン14を設け、第1および第2のパッチ電極12,13から放射される電界の向きを合致させる構成とした。ここで、給電ライン14が、第1のパッチ電極12に接続された第1の給電ライン14aと、第1の給電ライン14aとは電気長が位相差90度分だけ異なり第2のパッチ電極13に接続された第2の給電ライン14bとを有するマイクロストリップ線路であれば、各パッチ電極12,13に給電する高周波信号に90度の位相差を持たせることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LAN(構内情報通信網)用の外部アンテナ等として用いて好適な平面アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、有線ケ−ブルを使わずに、所定周波数帯域(例えば2.4GHz帯)の信号波の送受信で情報交換が行える無線LANが普及しつつある。パソコン等の電子機器を無線LANに対応させる際には、アンテナ機能を備えた無線LANカードを装填することが多いが、無線LANカードに内蔵されているアンテナは小さくて十分な利得を得ることができないので、利得の大きい外部アンテナが必要となる場合がある。また、アクセスポイントにおいても、利得の大きなアンテナが必要となる。
【0003】
そこで従来より、無線LAN用の外部アンテナ等として、誘電体基板上に複数のパッチ電極を並設した平面アンテナが採用されている。図6はかかる従来の平面アンテナを示す正面図であり、この平面アンテナは、誘電体基板1上に円偏波電波を放射する同形状のパッチ電極2,3が並設されており、マイクロストリップ線路である給電ライン4が各パッチ電極2,3の給電点と接続されている。また、給電ライン4は給電口5を経て外部回路と接続されている。
【0004】
パッチ電極2には切欠き等からなる縮退分離素子(摂動素子)2a,2bが装荷されており、給電ライン4から所定の高周波信号を給電することにより、縮退分離素子2a,2bを両端とする共振長の短いモードと、これに直交する共振長の長いモードを励振することができる。そして、これら両モードの相対位相が約90度となるように摂動量が調整してあるため、共振長の短いモードに対応する周波数f1と共振長の長いモードに対応する周波数f2の中間の周波数をf0としたとき、パッチ電極2は共振周波数がf0付近の電波に適用可能な円偏波アンテナの放射素子となる。同様に、パッチ電極3には縮退分離素子3a,3bが装荷されている。このパッチ電極3はパッチ電極2を誘電体基板1上で真横にずらした位置に設けられており、給電ライン4の長さもパッチ電極2,3で差はないので、パッチ電極3から放射される円偏波電波はパッチ電極2の場合と同じである。したがって、図6に示す平面アンテナは、パッチ電極2(または3)だけを設けた円偏波アンテナに比べて利得を倍増させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す従来の平面アンテナにおいて、パッチ電極2,3から放射される電波の共振周波数が前記f0付近の場合には、軸比特性が良好な円偏波となるが、共振周波数が前記f1に近付くにつれて、共振長の短いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となっていく。同様に、共振周波数が前記f2に近付くにつれて、共振長の長いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となっていく。つまり、かかる従来の平面アンテナは、利得を高めることはできても、軸比特性が良好な共振周波数帯域が狭いため、円偏波アンテナとしての使用帯域幅が狭いという不具合があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、円偏波アンテナとしての使用帯域幅が広く利得も高い平面アンテナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明の平面アンテナでは、誘電体基板上に、縮退分離素子を装荷した第1のパッチ電極と、この第1のパッチ電極と同形状で向きが略直交させてある第2のパッチ電極とを並設すると共に、前記第1のパッチ電極と前記第2のパッチ電極に約90度の位相差を保って高周波信号を給電する給電ラインを設け、前記第1および第2のパッチ電極から放射される電界の向きを略合致させる構成とした。
【0008】
ここで、給電ラインが、第1のパッチ電極に接続された第1の給電ラインと、この第1の給電ラインとは電気長が位相差90度分(使用する電波の波長の1/4相当分)だけ異なり第2のパッチ電極に接続された第2の給電ラインとを有するマイクロストリップ線路であれば、各パッチ電極に給電する高周波信号に90度の位相差を持たせることができる。
【0009】
このように構成された平面アンテナでは、第1のパッチ電極と第2のパッチ電極が誘電体基板上で90度旋回した位置関係になっているので、各パッチ電極の共振長の短いモードどうしは互いに直交しており、共振長の長いモードどうしも互いに直交している。そのため、仮に第1および第2のパッチ電極に同相の高周波信号を給電したとすると、各パッチ電極から放射される電波の電界(電界ベクトル)の向きは90度ずれてしまうが、このずれを解消すべく90度の位相差を保って給電するので、各パッチ電極による放射電界の向きは常に合致したものとなって利得が高まる。また、各パッチ電極から放射される電波は、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数では、長軸方向が共振長の短いモードに沿った楕円偏波となり、該周波数帯域よりも低い周波数では、長軸方向が共振長の長いモードに沿った楕円偏波となるので、第1のパッチ電極から放射される楕円偏波と第2のパッチ電極から放射される楕円偏波とは同一平面内で直交したものとなる。そして、これら一対の楕円偏波は電界の向きが常に合致しているので、共振周波数が前記周波数帯域からある程度離れている場合でも、直交した楕円偏波どうしを合成すると円偏波に近い電波となる。つまり、第1および第2のパッチ電極による放射電界を合成した電波は、広い周波数帯域に亘って円偏波に近い電波となるので、この平面アンテナは軸比特性が良好な帯域幅が広い円偏波アンテナとなり、使用周波数帯域が格段に広がる。
【0010】
また、かかる平面アンテナにおいて、誘電体基板上に対をなす第1および第2のパッチ電極を二対配設すると共に、これら第1および第2のパッチ電極の各対ごとに給電ラインを設け、一方の対と他方の対とで位相差を生じない同相の高周波信号をそれぞれの給電ラインに給電する構成にしておけば、第1および第2のパッチ電極を一対だけ配設した場合に比べ、利得を倍増させることができて好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る平面アンテナの正面図、図2は該平面アンテナにおける第1のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図、図3は該平面アンテナにおける第2のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図、図4は該平面アンテナの合成電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【0012】
図1に示す平面アンテナは、誘電体基板11上に、縮退分離素子12a,12bを装荷した第1のパッチ電極12と、縮退分離素子13a,13bを装荷した第2のパッチ電極13と、マイクロストリップ線路である給電ライン14とを配設して概略構成されている。本実施形態例において、各パッチ電極12,13は右旋円偏波用の一対の放射素子であり、互いの形状は等しいが向きを直交させてある。つまり、第2のパッチ電極13が第1のパッチ電極12を図示反時計回りに90度旋回させた位置に形成されている。給電ライン14は、第1のパッチ電極12の給電点に接続された第1の給電ライン14aと、第2のパッチ電極13の給電点に接続された第2の給電ライン14bとを有し、第1の給電ライン14aよりも第2の給電ライン14bのほうが電気長で位相差90度分(使用する電波の波長の1/4相当分)だけ長くなっている。この給電ライン14は給電口10を経て外部回路と接続されている。
【0013】
第1のパッチ電極12は、第1の給電ライン14aから所定の高周波信号が給電されると、縮退分離素子12a,12bを両端とする共振長の短いモードと、これに直交する共振長の長いモードとが励振され、これら両モードの相対位相が約90度となるように摂動量が調整してあるため、円偏波の電波を放射する。ここで、共振長の短いモードに対応する周波数をf1、共振長の長いモードに対応する周波数をf2、f1とf2の中間の周波数をf0とすると、第1のパッチ電極12から放射される電波の共振周波数がf0付近の場合には、放射電界(電界ベクトル)の軌跡は図2(b)に示すようになり、軸比特性の良好な円偏波となる。しかるに、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数f3の電波を放射する場合には、図2(c)に示すように、放射電界の軌跡は共振長の短いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となる。また、軸比特性が良好な周波数帯域よりも低い周波数f4の電波を放射する場合には、図2(a)に示すように、放射電界の軌跡は共振長の長いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となる。
【0014】
同様に、第2のパッチ電極13は、第2の給電ライン14bから所定の高周波信号が給電されると、縮退分離素子13a,13bを両端とする共振長の短いモードと、これに直交する共振長の長いモードとが励振されて、円偏波の電波を放射する。そして、第2のパッチ電極13から放射される電波の共振周波数がf0付近の場合には、図3(b)に示すように、放射電界の軌跡は軸比特性の良好な円偏波となるが、それよりも高い周波数f3の電波や低い周波数f4の電波を放射する場合には、それぞれ図3(c),(a)に示すような楕円偏波となる。
【0015】
また、これら第1および第2のパッチ電極12,13は、共振長の短いモードどうしが互いに直交し、共振長の長いモードどうしも互いに直交しているので、仮に第1および第2のパッチ電極12,13に同相の高周波信号を給電したとすると、第2のパッチ電極13からの放射電界の位相が第1のパッチ電極12からの放射電界の位相よりも90度進んでしまうことになる。しかし本実施形態例では、第2の給電ライン14bを第1の給電ライン14aよりも電気長で位相差90度分だけ長くしてあり、第2のパッチ電極13には第1のパッチ電極12よりも位相が90度遅れた信号が給電されるようになっているので、結局、各パッチ電極12,13による放射電界の向きは常に合致したものとなり、放射された電界がうまく合成されて円偏波電界になる。
【0016】
また、各パッチ電極12,13から放射される電波は、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数では、長軸方向が共振長の短いモードに沿った楕円偏波となり、該周波数帯域よりも低い周波数では、長軸方向が共振長の長いモードに沿った楕円偏波となるが、第1のパッチ電極12から放射される楕円偏波と、第1のパッチ電極12を90度旋回させた位置にある第2のパッチ電極13から放射される楕円偏波は、同一平面内で直交したものとなる。そして、上述したようにこれら一対の楕円偏波は電界の向きが常に合致しているので、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数f3の電波を放射する場合には、図2(c)に示す楕円偏波と図3(c)に示す楕円偏波とを合成してなる図4(c)に示すようなほぼ円偏波の電波が、この平面アンテナから放射されることになる。また、該周波数帯域よりも低い周波数f4の電波を放射する場合にも、図2(a)に示す楕円偏波と図3(a)に示す楕円偏波を合成してなる図4(a)に示すようなほぼ円偏波の電波が、この平面アンテナから放射されることになる。
【0017】
このように本実施形態例に係る平面アンテナは、対をなす第1および第2のパッチ電極12,13を互いに直交する位置関係で並設すると共に、各パッチ電極12,13から放射される電界の向きが合致するように位相をずらした信号を給電するというものなので、各パッチ電極12,13による放射電界を合成した電波を、広い周波数帯域に亘って円偏波に近い電波となすことができる。それゆえ、この平面アンテナは、使用周波数帯域が広くて利得も高い円偏波アンテナとして動作させることができる。
【0018】
図5は本発明の他の実施形態例に係る平面アンテナの正面図であり、図1と対応する部分には同一符号が付してある。図5に示す平面アンテナは、対をなす第1および第2のパッチ電極12,13を二対配設し、図示上段の各パッチ電極12,13を給電ライン14によって給電し、図示下段の各パッチ電極12,13を給電ライン15によって給電するというものである。ここで、図示上段に配設されている各パッチ電極12,13と給電ライン14は、図1に示す前記実施形態例と同等のものである。また、図示下段に配設されている各パッチ電極12,13は、図示上段に配設されている各パッチ電極12,13を誘電体基板11上で平行移動させた位置に形成されている。給電ライン15は給電ライン14と電気的に同等であり、図示下段の第1のパッチ電極12の給電点に接続された第1の給電ライン15aと、図示下段の第2のパッチ電極13の給電点に接続された第2の給電ライン15bとを有し、第1の給電ライン15aよりも第2の給電ライン15bのほうが電気長で位相差90度分だけ長くなっている。給電ライン14と給電ライン15は給電口10を経て外部回路と接続されており、各給電ライン14,15には同相の高周波信号が給電される。
【0019】
このように誘電体基板11上に対をなす第1および第2のパッチ電極12,13を二対配設し、一方の対と他方の対とで位相差を生じないように給電しておけば、第1および第2のパッチ電極12,13を一対だけ配設した前記実施形態例に比べて利得を倍増させることができる。また、使用周波数帯域は前記実施形態例と同様に広いものとなる。
【0020】
なお、上述した各実施形態例では、略正方形のパッチ電極12,13を採用した場合について説明したが、略円形等の他の形状のパッチ電極でもよく、装荷する縮退分離素子が切欠き状でなくてもよい。また、各パッチ電極が左旋円偏波用であってもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】
対をなす第1および第2のパッチ電極を互いに略直交する位置関係で並設し、各パッチ電極から放射される電界の向きが略合致するように位相をずらした信号を給電するという平面アンテナなので、各パッチ電極による放射電界を合成した電波を広い周波数帯域に亘って円偏波に近い電波となすことができ、それゆえ使用周波数帯域が広く利得も高い円偏波アンテナとして動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る平面アンテナの正面図である。
【図2】該平面アンテナにおける第1のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【図3】該平面アンテナにおける第2のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【図4】該平面アンテナの合成電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態例に係る平面アンテナの正面図である。
【図6】従来例に係る平面アンテナを示す正面図である。
【符号の説明】
11 誘電体基板
12 第1のパッチ電極
12a,12b 縮退分離素子
13 第2のパッチ電極
13a,13b 縮退分離素子
14,15 給電ライン
14a,15a 第1の給電ライン
14b,15b 第2の給電ライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LAN(構内情報通信網)用の外部アンテナ等として用いて好適な平面アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、有線ケ−ブルを使わずに、所定周波数帯域(例えば2.4GHz帯)の信号波の送受信で情報交換が行える無線LANが普及しつつある。パソコン等の電子機器を無線LANに対応させる際には、アンテナ機能を備えた無線LANカードを装填することが多いが、無線LANカードに内蔵されているアンテナは小さくて十分な利得を得ることができないので、利得の大きい外部アンテナが必要となる場合がある。また、アクセスポイントにおいても、利得の大きなアンテナが必要となる。
【0003】
そこで従来より、無線LAN用の外部アンテナ等として、誘電体基板上に複数のパッチ電極を並設した平面アンテナが採用されている。図6はかかる従来の平面アンテナを示す正面図であり、この平面アンテナは、誘電体基板1上に円偏波電波を放射する同形状のパッチ電極2,3が並設されており、マイクロストリップ線路である給電ライン4が各パッチ電極2,3の給電点と接続されている。また、給電ライン4は給電口5を経て外部回路と接続されている。
【0004】
パッチ電極2には切欠き等からなる縮退分離素子(摂動素子)2a,2bが装荷されており、給電ライン4から所定の高周波信号を給電することにより、縮退分離素子2a,2bを両端とする共振長の短いモードと、これに直交する共振長の長いモードを励振することができる。そして、これら両モードの相対位相が約90度となるように摂動量が調整してあるため、共振長の短いモードに対応する周波数f1と共振長の長いモードに対応する周波数f2の中間の周波数をf0としたとき、パッチ電極2は共振周波数がf0付近の電波に適用可能な円偏波アンテナの放射素子となる。同様に、パッチ電極3には縮退分離素子3a,3bが装荷されている。このパッチ電極3はパッチ電極2を誘電体基板1上で真横にずらした位置に設けられており、給電ライン4の長さもパッチ電極2,3で差はないので、パッチ電極3から放射される円偏波電波はパッチ電極2の場合と同じである。したがって、図6に示す平面アンテナは、パッチ電極2(または3)だけを設けた円偏波アンテナに比べて利得を倍増させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す従来の平面アンテナにおいて、パッチ電極2,3から放射される電波の共振周波数が前記f0付近の場合には、軸比特性が良好な円偏波となるが、共振周波数が前記f1に近付くにつれて、共振長の短いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となっていく。同様に、共振周波数が前記f2に近付くにつれて、共振長の長いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となっていく。つまり、かかる従来の平面アンテナは、利得を高めることはできても、軸比特性が良好な共振周波数帯域が狭いため、円偏波アンテナとしての使用帯域幅が狭いという不具合があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、円偏波アンテナとしての使用帯域幅が広く利得も高い平面アンテナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明の平面アンテナでは、誘電体基板上に、縮退分離素子を装荷した第1のパッチ電極と、この第1のパッチ電極と同形状で向きが略直交させてある第2のパッチ電極とを並設すると共に、前記第1のパッチ電極と前記第2のパッチ電極に約90度の位相差を保って高周波信号を給電する給電ラインを設け、前記第1および第2のパッチ電極から放射される電界の向きを略合致させる構成とした。
【0008】
ここで、給電ラインが、第1のパッチ電極に接続された第1の給電ラインと、この第1の給電ラインとは電気長が位相差90度分(使用する電波の波長の1/4相当分)だけ異なり第2のパッチ電極に接続された第2の給電ラインとを有するマイクロストリップ線路であれば、各パッチ電極に給電する高周波信号に90度の位相差を持たせることができる。
【0009】
このように構成された平面アンテナでは、第1のパッチ電極と第2のパッチ電極が誘電体基板上で90度旋回した位置関係になっているので、各パッチ電極の共振長の短いモードどうしは互いに直交しており、共振長の長いモードどうしも互いに直交している。そのため、仮に第1および第2のパッチ電極に同相の高周波信号を給電したとすると、各パッチ電極から放射される電波の電界(電界ベクトル)の向きは90度ずれてしまうが、このずれを解消すべく90度の位相差を保って給電するので、各パッチ電極による放射電界の向きは常に合致したものとなって利得が高まる。また、各パッチ電極から放射される電波は、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数では、長軸方向が共振長の短いモードに沿った楕円偏波となり、該周波数帯域よりも低い周波数では、長軸方向が共振長の長いモードに沿った楕円偏波となるので、第1のパッチ電極から放射される楕円偏波と第2のパッチ電極から放射される楕円偏波とは同一平面内で直交したものとなる。そして、これら一対の楕円偏波は電界の向きが常に合致しているので、共振周波数が前記周波数帯域からある程度離れている場合でも、直交した楕円偏波どうしを合成すると円偏波に近い電波となる。つまり、第1および第2のパッチ電極による放射電界を合成した電波は、広い周波数帯域に亘って円偏波に近い電波となるので、この平面アンテナは軸比特性が良好な帯域幅が広い円偏波アンテナとなり、使用周波数帯域が格段に広がる。
【0010】
また、かかる平面アンテナにおいて、誘電体基板上に対をなす第1および第2のパッチ電極を二対配設すると共に、これら第1および第2のパッチ電極の各対ごとに給電ラインを設け、一方の対と他方の対とで位相差を生じない同相の高周波信号をそれぞれの給電ラインに給電する構成にしておけば、第1および第2のパッチ電極を一対だけ配設した場合に比べ、利得を倍増させることができて好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る平面アンテナの正面図、図2は該平面アンテナにおける第1のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図、図3は該平面アンテナにおける第2のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図、図4は該平面アンテナの合成電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【0012】
図1に示す平面アンテナは、誘電体基板11上に、縮退分離素子12a,12bを装荷した第1のパッチ電極12と、縮退分離素子13a,13bを装荷した第2のパッチ電極13と、マイクロストリップ線路である給電ライン14とを配設して概略構成されている。本実施形態例において、各パッチ電極12,13は右旋円偏波用の一対の放射素子であり、互いの形状は等しいが向きを直交させてある。つまり、第2のパッチ電極13が第1のパッチ電極12を図示反時計回りに90度旋回させた位置に形成されている。給電ライン14は、第1のパッチ電極12の給電点に接続された第1の給電ライン14aと、第2のパッチ電極13の給電点に接続された第2の給電ライン14bとを有し、第1の給電ライン14aよりも第2の給電ライン14bのほうが電気長で位相差90度分(使用する電波の波長の1/4相当分)だけ長くなっている。この給電ライン14は給電口10を経て外部回路と接続されている。
【0013】
第1のパッチ電極12は、第1の給電ライン14aから所定の高周波信号が給電されると、縮退分離素子12a,12bを両端とする共振長の短いモードと、これに直交する共振長の長いモードとが励振され、これら両モードの相対位相が約90度となるように摂動量が調整してあるため、円偏波の電波を放射する。ここで、共振長の短いモードに対応する周波数をf1、共振長の長いモードに対応する周波数をf2、f1とf2の中間の周波数をf0とすると、第1のパッチ電極12から放射される電波の共振周波数がf0付近の場合には、放射電界(電界ベクトル)の軌跡は図2(b)に示すようになり、軸比特性の良好な円偏波となる。しかるに、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数f3の電波を放射する場合には、図2(c)に示すように、放射電界の軌跡は共振長の短いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となる。また、軸比特性が良好な周波数帯域よりも低い周波数f4の電波を放射する場合には、図2(a)に示すように、放射電界の軌跡は共振長の長いモードに沿った長軸に比べて短軸が不所望に短い楕円偏波となる。
【0014】
同様に、第2のパッチ電極13は、第2の給電ライン14bから所定の高周波信号が給電されると、縮退分離素子13a,13bを両端とする共振長の短いモードと、これに直交する共振長の長いモードとが励振されて、円偏波の電波を放射する。そして、第2のパッチ電極13から放射される電波の共振周波数がf0付近の場合には、図3(b)に示すように、放射電界の軌跡は軸比特性の良好な円偏波となるが、それよりも高い周波数f3の電波や低い周波数f4の電波を放射する場合には、それぞれ図3(c),(a)に示すような楕円偏波となる。
【0015】
また、これら第1および第2のパッチ電極12,13は、共振長の短いモードどうしが互いに直交し、共振長の長いモードどうしも互いに直交しているので、仮に第1および第2のパッチ電極12,13に同相の高周波信号を給電したとすると、第2のパッチ電極13からの放射電界の位相が第1のパッチ電極12からの放射電界の位相よりも90度進んでしまうことになる。しかし本実施形態例では、第2の給電ライン14bを第1の給電ライン14aよりも電気長で位相差90度分だけ長くしてあり、第2のパッチ電極13には第1のパッチ電極12よりも位相が90度遅れた信号が給電されるようになっているので、結局、各パッチ電極12,13による放射電界の向きは常に合致したものとなり、放射された電界がうまく合成されて円偏波電界になる。
【0016】
また、各パッチ電極12,13から放射される電波は、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数では、長軸方向が共振長の短いモードに沿った楕円偏波となり、該周波数帯域よりも低い周波数では、長軸方向が共振長の長いモードに沿った楕円偏波となるが、第1のパッチ電極12から放射される楕円偏波と、第1のパッチ電極12を90度旋回させた位置にある第2のパッチ電極13から放射される楕円偏波は、同一平面内で直交したものとなる。そして、上述したようにこれら一対の楕円偏波は電界の向きが常に合致しているので、軸比特性が良好な周波数帯域よりも高い周波数f3の電波を放射する場合には、図2(c)に示す楕円偏波と図3(c)に示す楕円偏波とを合成してなる図4(c)に示すようなほぼ円偏波の電波が、この平面アンテナから放射されることになる。また、該周波数帯域よりも低い周波数f4の電波を放射する場合にも、図2(a)に示す楕円偏波と図3(a)に示す楕円偏波を合成してなる図4(a)に示すようなほぼ円偏波の電波が、この平面アンテナから放射されることになる。
【0017】
このように本実施形態例に係る平面アンテナは、対をなす第1および第2のパッチ電極12,13を互いに直交する位置関係で並設すると共に、各パッチ電極12,13から放射される電界の向きが合致するように位相をずらした信号を給電するというものなので、各パッチ電極12,13による放射電界を合成した電波を、広い周波数帯域に亘って円偏波に近い電波となすことができる。それゆえ、この平面アンテナは、使用周波数帯域が広くて利得も高い円偏波アンテナとして動作させることができる。
【0018】
図5は本発明の他の実施形態例に係る平面アンテナの正面図であり、図1と対応する部分には同一符号が付してある。図5に示す平面アンテナは、対をなす第1および第2のパッチ電極12,13を二対配設し、図示上段の各パッチ電極12,13を給電ライン14によって給電し、図示下段の各パッチ電極12,13を給電ライン15によって給電するというものである。ここで、図示上段に配設されている各パッチ電極12,13と給電ライン14は、図1に示す前記実施形態例と同等のものである。また、図示下段に配設されている各パッチ電極12,13は、図示上段に配設されている各パッチ電極12,13を誘電体基板11上で平行移動させた位置に形成されている。給電ライン15は給電ライン14と電気的に同等であり、図示下段の第1のパッチ電極12の給電点に接続された第1の給電ライン15aと、図示下段の第2のパッチ電極13の給電点に接続された第2の給電ライン15bとを有し、第1の給電ライン15aよりも第2の給電ライン15bのほうが電気長で位相差90度分だけ長くなっている。給電ライン14と給電ライン15は給電口10を経て外部回路と接続されており、各給電ライン14,15には同相の高周波信号が給電される。
【0019】
このように誘電体基板11上に対をなす第1および第2のパッチ電極12,13を二対配設し、一方の対と他方の対とで位相差を生じないように給電しておけば、第1および第2のパッチ電極12,13を一対だけ配設した前記実施形態例に比べて利得を倍増させることができる。また、使用周波数帯域は前記実施形態例と同様に広いものとなる。
【0020】
なお、上述した各実施形態例では、略正方形のパッチ電極12,13を採用した場合について説明したが、略円形等の他の形状のパッチ電極でもよく、装荷する縮退分離素子が切欠き状でなくてもよい。また、各パッチ電極が左旋円偏波用であってもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】
対をなす第1および第2のパッチ電極を互いに略直交する位置関係で並設し、各パッチ電極から放射される電界の向きが略合致するように位相をずらした信号を給電するという平面アンテナなので、各パッチ電極による放射電界を合成した電波を広い周波数帯域に亘って円偏波に近い電波となすことができ、それゆえ使用周波数帯域が広く利得も高い円偏波アンテナとして動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る平面アンテナの正面図である。
【図2】該平面アンテナにおける第1のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【図3】該平面アンテナにおける第2のパッチ電極の電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【図4】該平面アンテナの合成電界ベクトルの軌跡を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態例に係る平面アンテナの正面図である。
【図6】従来例に係る平面アンテナを示す正面図である。
【符号の説明】
11 誘電体基板
12 第1のパッチ電極
12a,12b 縮退分離素子
13 第2のパッチ電極
13a,13b 縮退分離素子
14,15 給電ライン
14a,15a 第1の給電ライン
14b,15b 第2の給電ライン
Claims (3)
- 誘電体基板上に、縮退分離素子を装荷した第1のパッチ電極と、この第1のパッチ電極と同形状で向きが略直交させてある第2のパッチ電極とを並設すると共に、前記第1のパッチ電極と前記第2のパッチ電極に約90度の位相差を保って高周波信号を給電する給電ラインを設け、前記第1および第2のパッチ電極から放射される電界の向きを略合致させたことを特徴とする平面アンテナ。
- 請求項1の記載において、前記給電ラインが、前記第1のパッチ電極に接続された第1の給電ラインと、この第1の給電ラインとは電気長が位相差90度分だけ異なり前記第2のパッチ電極に接続された第2の給電ラインとを有するマイクロストリップ線路であることを特徴とする平面アンテナ。
- 請求項1または2の記載において、前記誘電体基板上に対をなす前記第1および第2のパッチ電極を二対配設すると共に、これら第1および第2のパッチ電極の各対ごとに前記給電ラインを設け、一方の対と他方の対とで位相差を生じない同相の高周波信号をそれぞれの前記給電ラインに給電することを特徴とする平面アンテナ。
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2002
- 2002-09-20 JP JP2002275366A patent/JP2004112652A/ja not_active Withdrawn
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