JP2004265232A - 通行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうこと(あるいは、通行しようとしていること)を検出でき、これにより不正通行を防止・抑制することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供する。
【解決手段】認証部101は、入退場の対象となるエリア11の通行口12において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて当該通行者106を認証する。ドア制御部102およびドア103は、認証部101により認証を受けた正規通行者106に対し通行口12からエリア11への入場通行を許可する。不正通行検出部104は、認証部101により認証を受けた正規通行者106の入場時、当該正規通行者106の他に認証部101により認証を受けない非正規通行者107が通行口12からエリア11へ入場通行することを検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】認証部101は、入退場の対象となるエリア11の通行口12において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて当該通行者106を認証する。ドア制御部102およびドア103は、認証部101により認証を受けた正規通行者106に対し通行口12からエリア11への入場通行を許可する。不正通行検出部104は、認証部101により認証を受けた正規通行者106の入場時、当該正規通行者106の他に認証部101により認証を受けない非正規通行者107が通行口12からエリア11へ入場通行することを検出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて通行者の認証を行なうことにより、セキュリティを必要とするエリアに対する通行者の入場通行、退出通行を制御する通行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の通行制御装置として、たとえば、あらかじめ特定して記憶しておいた特定者の顔画像などの身体的特徴情報と、入力された被識別者の顔画像などの身体的特徴情報とを照合することにより、当該被識別者が特定者か否かを識別し、この識別結果に応じてセキュリティを必要とする室のドアを開閉制御する人間識別装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−161790号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1などに代表される従来の装置では、認証を受けた正規通行者がドアを通過して入場通行する際に、認証を受けない非正規通行者が一緒にドアを通行してしまうこと(いわゆる共連れ)が発生するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうこと(あるいは、通行しようとしていること)を検出でき、これにより不正通行を防止・抑制することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうことをあらかじめ防止・抑制する効果を発揮することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて通行者を認証する認証手段と、この認証手段により認証を受け通行を許可された正規通行者に対し前記通行口からエリア内への入場を許可する通行制御手段と、当該正規通行者のエリア内への入場時、当該正規通行者の他に前記認証手段により認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者の存在を検出する不正通行検出手段とを具備している。
【0008】
また、本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において、所定の認証媒体あるいは認証情報により認証を受けて当該エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者に対し前記通行口からエリア外への退出を許可する通行制御手段と、当該正規通行者の退出時、当該正規通行者の他に認証を受けない非正規通行者が前記通行口からエリア内へ入場しようとすることを検出する不正通行検出手段とを具備している。
【0009】
また、本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて通行者を認証する認証手段と、前記エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が前記通行口を通行完了したかを検出する通行完了検出手段と、前記認証手段により認証を受け通行が許可された正規通行者に対し前記通行口からエリア内への入場を許可し、前記通行完了検出手段により正規通行者が前記通行口を通行完了したことが検出された場合、その時点で前記通行口からエリア内への入場が不可能な状態に制御する通行制御手段とを具備している。
【0010】
さらに、本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において、所定の認証媒体あるいは認証情報により認証を受けて当該エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者が前記通行口を通行完了したかを検出する通行完了検出手段と、当該正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者に対し前記通行口からエリア外への退出を許可し、前記通行完了検出手段により正規通行者が前記通行口を通行完了したことが検出された場合、その時点で前記通行口からエリア外への退出が不可能な状態に制御する通行制御手段とを具備している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて通行者の認証を行なうことにより、セキュリティを必要とするエリアに対する通行者の入場通行を制御するもので、認証を受けた正規通行者106のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)11の通行口(出入り口)12において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて当該通行者106を認証する認証手段としての認証部101、認証部101の認証結果に応じて通行口12に設けられたドア103を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部102、認証部101により認証を受けた正規通行者106の入場時、当該正規通行者106の他に認証部101により認証を受けないで通行しようとしている者(非正規通行者)107が通行口12からエリア11へ入場することを検出する不正通行検出手段としての不正通行検出部104、不正通行検出部104が非正規通行者107が通行口12からエリア11へ入場しようとしていることを検出した場合、その旨を報知する報知手段としての不正通行通知部105、不正通行検出部104が非正規通行者107が通行口12からエリア11へ入場しようとしていることを検出した場合、当該非正規通行者107の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録する記録手段としての記録部108から構成されている。
【0012】
次に、このような構成において、図2に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
まず、認証部101は、通行しようとする者が正規通行者106であるかを認証する(ステップS101,102)。この場合の認証とは、たとえば、単純に物理的な鍵による認証でもよいし、ICカードや磁気カードなどによる認証でもよいし、キー入力される暗証番号による認証でもよいし、指紋や虹彩、顔画像などの生体情報に基づく認証でもよい。
【0013】
ステップS101,102で正規通行者106が正しく認証されなかった場合、ドア制御部102はドア103を開かずに、通行を拒否する(ステップS103)。一方、ステップS101,102で正規通行者106が正しく認証された場合、ドア制御部102はドア103を開き、正規通行者106の通行を許可する(ステップS104)。
【0014】
このとき、不正通行検出部104は、ドア103の近傍をセンシングし、非正規通行者107が認証を受けずに通行(不正通行)しようとしていないかを検出し(ステップS105,S106、詳細は後述)、不正通行が検出されなかった場合、ドア制御部102はドア103を閉じる(ステップS107)。
【0015】
一方、ステップS105,S106で不正通行しようとしている者(非正規通行者107)が検出された場合、その旨の通知が不正通行通知部105および記録部108に送られることにより、不正通行通知部105は警報を発するとともに、記録部108は当該非正規通行者107の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録し(ステップS108)、ドア制御部102はドア103を閉じる(ステップS107)。
【0016】
次に、ステップS105における不正通行検出部104の処理について詳細に説明する。
不正通行検出部104は、少なくともドア103を含む領域をセンシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図3に示すように、少なくとも正規通行者106よりも後ろ側から侵入する物体(非正規通行者107)を撮影できるような側方の位置に2つの画像取得部104a,104bを設置すればよい。
【0017】
また、画像取得部104a,104bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部104a(104b)が、非正規通行者107が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部104aまたは104bのいずれか1つでもよい。
【0018】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部104a,104bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部104a,104bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0019】
なお、画像取得部104a,104bを用いる場合、不正通行検出部104は、たとえば、画像取得部104a,104bで取得した2つの画像を基に背景差分を得る処理(ドア103付近の平均的な輝度画像(背景)を学習しておき、入力画像データとその背景画像データとの差を見ることで変動を検知する処理)や、事後確率に基づく変動検出(中井宏章.“事後確率を用いた移動物体検出手法”.情処研報94−CV−90,pp.1−8,1994.参照)などの処理を行ない、正規通行者106が通行することのない領域、もしくは、非正規通行者107が通行する可能性のある領域(たとえば、図5に示す斜線領域E1)で人物とみなされる変動が検出されたら、不正通行が発生したと判断すればよい。 また、1つの画像取得部104a(104b)を用いる場合は、1つの画像取得部104a(104b)で複数の画像を順次取得し、この取得した複数の画像を基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0020】
あるいは、正規通行者106が通過して変動が検出されなくなった後で、かつ、ドア103が開いているとき、ドア103の付近に別の変動が検出された場合に、不正通行が発生した(あるいは、発生しようとしている)と判断してもよい。さらには、ドア103の付近で変動が検出される継続時間が所定の閾値を超えた場合に、複数の人物の通行(不正通行)が発生した(あるいは、発生しようとしている)と判断してもよい。
【0021】
また、図4に示すように、接触式・重量感知式センサ104cを、正規通行者106が認証後ドア103を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E2、もしくは、少なくとも非正規通行者107が通行する可能性のある領域E2の床に設置してもよい。
【0022】
また、図4に示すように、正規通行者106が通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E2、もしくは、少なくとも非正規通行者107が通行する可能性のある領域E2をセンシングできるような上方位置に、画像取得部(あるいは、通過センサ)104dを設置してもよい。
【0023】
なお、図2の処理は、図6で破線枠にて示すように、ステップS104でドア103を開く前に、ステップS109としてステップS105と同様の不正通行検出処理を行ない、もし不正通行を行ないうる人物が検出された場合(ステップS110)、ステップS108と同様に不正通行を警告したり、当該不正通行者の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア103を開かないようにしたりする処理(ステップS111)を行なうようにしてもよい。
【0024】
以上のような処理を行なうことによって、正規通行者106の入場通行(正規通行)によるドア103の開放に便乗して非正規通行者107が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を検出することができ、不正通行を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0025】
次に、第2の実施の形態について説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて認証を受けて入場した正規通行者のセキュリティを必要とするエリアからの退出通行を制御するもので、図示しない認証手段により認証を受けた正規通行者205のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)21の通行口(出入り口)22に正規通行者205が接近したことを検知する検知手段としての通行者センサ207、通行者センサ207の検知結果等に応じて通行口22に設けられたドア202を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部201、正規通行者205の退出時、当該正規通行者205とは異なる図示しない認証手段により認証を受けていない非正規通行者206が通行口22からエリア21へ入場しようとしていることを検出する不正通行検出手段としての不正通行検出部203、不正通行検出部203が非正規通行者206が通行口22からエリア21へ入場しようとしていることを検出した場合、その旨を報知する報知手段としての不正通行通知部204、不正通行検出部203が非正規通行者206が通行口22からエリア21へ入場しようとしていることを検出した場合、当該非正規通行者206の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報などを記録する記録手段としての記録部208から構成されている。
【0026】
次に、このような構成において、図8に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
退出しようとする正規通行者205がドア202に接近すると、通行者センサ207がそれを検知する(ステップS200)。この場合の通行者センサ207とは、たとえば、ビデオカメラで撮影した画像、あるいは、赤外線やレーザ光を用いた近接センサなどを用いてもよいし、正規通行者205自身が操作するドア202に設けられたドア開釦を用いてもよい。
【0027】
さて、通行者センサ207が正規通行者205を検知すると、ドア制御部201は当該正規通行者205を退出通行させるためにドア202を開き、正規通行者205の通行を許可する(ステップS201)。なお、図7の処理では、退出の際には正規通行者205の認証を行なっていないが、退出の際にも前述した第1の実施の形態と同様の認証部をエリア21内に設けて認証を行なうようにしてもよい。
【0028】
このとき、不正通行検出部203は、ドア202近傍のエリア21の内部領域をセンシングし、非正規通行者206が認証を受けずにエリア21内へ向けて通行しようとしていないかを検出し(ステップS202,S203、詳細は後述)、不正通行しようとしていることが検出されなかった場合、ドア制御部201はドア202を閉じる(ステップS205)。
【0029】
一方、ステップS202,S203で不正通行(非正規通行者206)が検出された場合、その旨の通知が不正通行通知部204および記録部208に送られることにより、不正通行通知部204は警報を発するとともに、記録部208は当該非正規通行者206の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録し(ステップS204)、ドア制御部201はドア202を閉じる(ステップS205)。
【0030】
次に、ステップS202における不正通行検出部203の処理について詳細に説明する。
不正通行検出部203は、ドア202近傍のエリア21の内部領域をセンシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図9に示すように、通行口22からエリア21内に侵入する物体(非正規通行者206)を撮影できるような側方の位置に2つの画像取得部203a,203bを設置すればよい。
【0031】
また、画像取得部203a,203bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部203a(203b)が、非正規通行者206が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部203aまたは203bのいずれか1つでもよい。
【0032】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部203a,203bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部203a,203bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0033】
なお、画像取得部203a,203bを用いる場合、不正通行検出部203は、たとえば、第1の実施の形態と同様に、画像取得部203a,203bで取得した2つの画像データを基に背景差分を得る処理や事後確率に基づく変動検出などの処理を行ない、正規通行者205が通過して変動が検出されなくなった後、ドア202の付近から進入する別の変動が検出された場合に、不正通行が発生したと判断すればよい。
また、1つの画像取得部203a(203b)を用いる場合は、1つの画像取得部203a(203b)で複数の画像データを順次取得し、この取得した複数の画像データを基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0034】
また、図10に示すように、接触式・重量感知式センサ203cを、正規通行者205がドア202を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E3、もしくは、少なくとも非正規通行者206が通行する可能性のある領域E3の床に設置してもよい。
【0035】
また、図10に示すように、正規通行者205がドア202を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E3、もしくは、少なくとも非正規通行者206が通行する可能性のある領域E3をセンシングできるような床の上方位置に、画像取得部(あるいは、通過センサ)203dを設置してもよい。
【0036】
また、正規通行者205が認証後ドア202を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域、もしくは、非正規通行者206が通行する可能性のある領域(たとえば、図5に示す斜線領域E1)で人物とみなされる変動が検出されたら、不正通行が発生した(発生しようとしている)と判断してもよい。さらには、ドア202の付近で変動が検出される継続時間が所定の閾値を超えた場合に、複数の人物の通行(不正通行)が発生した(発生しようとしている)と判断してもよい。
【0037】
なお、図8の処理は、図11で破線枠にて示すように、ステップS201でドア202を開く前に、前述した第1の実施の形態におけるステップS109〜S111(図6参照)と同様の不正通行検出処理を行ない、もしドア202の外側に不正通行を行ないうる人物が検出された場合、不正通行を警告したり、当該不正通行者の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア202を開かないようにしたりする処理を行なうようにしてもよい。この場合、図1に示したような不正通行検出部104を設置し、ドア202の外部領域をセンシングすることになる。
【0038】
以上のような処理を行なうことによって、正規通行者205の退出通行(正規通行)によるドア202の開放に便乗して非正規通行者206が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を検出することができ、不正通行を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0039】
次に、第3の実施の形態について説明する。
図12は、第3の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて通行者の認証を行なうことにより、セキュリティを必要とするエリアに対する通行者の入場通行を制御するもので、認証を受けた正規通行者305のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)31の通行口(出入り口)32において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて当該通行者305を認証する認証手段としての認証部301、認証部301の認証結果に応じて通行口32に設けられたドア303を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部302、認証部301により認証を受けた正規通行者305が通行口32を通行完了したかを検出する通行完了検出手段としての通行完了検出部304から構成されている。
【0040】
次に、このような構成において、図13に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
認証部301が通行しようとする者が正規通行者305であるかを認証し、認証された場合にドア303を開くまでの処理(ステップS301,S302,S303,S304)は、前述した第1の実施の形態における処理(図2のステップS101,S102,S103,S104)と同様である。
【0041】
その後、通行完了検出部304は、少なくともドア103近傍の領域をセンシングし、認証された正規通行者305が通行口32を通行完了したかを検出する(ステップS305,S306、詳細は後述)。正規通行者305が入場通行を完了していたら、ドア制御部302はただちにドア303を閉じる(ステップS307)。
【0042】
次に、ステップS305における通行完了検出部304の処理について詳細に説明する。
通行完了検出部304は、少なくともドア303を含む領域センシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図14に示すように、通行口32からエリア31内に進入する物体(正規通行者305)を撮影できるような側方の位置に2つの画像取得部304a,304bを設置すればよい。
【0043】
また、画像取得部304a,304bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部304a(304b)が、非正規通行者306が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部304aまたは304bのいずれか1つでもよい。
【0044】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部304a,304bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部304a,304bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0045】
なお、画像取得部304a,304bを用いる場合、通行完了検出部304は、たとえば、第1の実施の形態における不正通行検出部104と同様に、画像取得部304a,304bで取得した2つの画像データを基に背景差分を得る処理や事後確率に基づく変動検出などの処理を行なって変動を検出し、変動が検出されなくなったことで正規通行者305が入場通行を完了したと判断すればよい。
また、1つの画像取得部304a(304b)を用いる場合は、1つの画像取得部304a(304b)で複数の画像データを順次取得し、この取得した複数の画像データを基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0046】
また、図14に示すように、接触式・重量感知式センサ304cを、正規通行者205が認証後ドア303を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E4の床に設置し、センサ304cの反応がなくなったことで正規通行者305の入場通行が完了したと判断してもよい。
さらには、図14に示すように、正規通行者205が認証後ドア303を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E4をセンシングできるような床の上方位置に画像取得部(あるいは、通過センサ)を設置してもよい。
【0047】
なお、図13の処理は、図15で破線枠にて示すように、ステップS304でドア303を開く前に、前述した第1の実施の形態におけるステップS109〜S111(図6参照)と同様の不正通行検出処理を行ない、もしドア303の外側に不正通行を行ないうる人物(不正通行者306)が検出された場合、不正通行を警告したり、当該不正通行者306の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア303を開かないようにしたりする処理を行なうようにしてもよい。この場合、図1に示したような不正通行検出部104を設置し、ドア303の外側領域をセンシングすることになる。
【0048】
以上のように、正規通行者305の入場通行が完了したことが検出された場合に、直ちにドア303を閉じる処理を行なうことによって、正規通行者305の入場通行によるドア303の開放に便乗して非正規通行者306が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0049】
次に、第4の実施の形態について説明する。
図16は、第4の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて認証を受けて入場した正規通行者のセキュリティを必要とするエリアからの退出通行を制御するもので、図示しない認証手段により認証を受けた正規通行者404のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)41の通行口(出入り口)42に正規通行者404が接近したことを検知する検知手段としての通行者センサ407、通行者センサ407の検知結果等に応じて通行口42に設けられたドア402を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部401、正規通行者404が通行口42を通行完了したかを検出する通行完了検出手段としての通行完了検出部403から構成されている。
【0050】
次に、このような構成において、図17に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
退出しようとする正規通行者404がドア402に接近すると、通行者センサ407がそれを検知する(ステップS400)。この場合の通行者センサ407とは、たとえば、ビデオカメラで撮影した画像、あるいは、赤外線やレーザ光を用いた近接センサなどを用いてもよいし、正規通行者404自身が操作するドア402に設けられたドア開釦を用いてもよい。
【0051】
さて、通行者センサ407が正規通行者404を検知すると、ドア制御部401は当該正規通行者404を退出通行させるためにドア402を開き、正規通行者404の通行を許可する(ステップS401)。なお、図17の処理では、退出の際には正規通行者404の認証を行なっていないが、退出の際にも前述した第1の実施の形態と同様の認証部をエリア41内に設けて認証を行なうようにしてもよい。
【0052】
このとき、通行完了検出部403は、少なくともドア402近傍のエリア41の内部領域をセンシングし、退出する正規通行者404が通行口42を通行完了したかを検出する(ステップS402,S403、詳細は後述)。正規通行者404が退出通行を完了していたら、ドア制御部401はただちにドア402を閉じる(ステップS404)。
【0053】
次に、ステップS402における通行完了検出部403の処理について詳細に説明する。
通行完了検出部403は、ドア402近傍のエリア41の内部領域をセンシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図18に示すように、通行口42からエリア41外に退出する物体(正規通行者404)を撮影できるような側方および上方の位置に2つの画像取得部403a,403bを設置すればよい。
【0054】
また、画像取得部403a,403bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部403a(403b)が、非正規通行者306が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部403aまたは403bのいずれか1つでもよい。
【0055】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部403a,403bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部403a,403bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0056】
なお、画像取得部403a,403bを用いる場合、通行完了検出部403は、たとえば、第1の実施の形態における不正通行検出部104と同様に、画像取得部403a,403bで取得した2つの画像データを基に背景差分を得る処理や事後確率に基づく変動検出などの処理を行なって変動を検出し、変動が検出されなくなったことで正規通行者404が入場通行を完了したと判断すればよい。
また、1つの画像取得部403a(403b)を用いる場合は、1つの画像取得部403a(403b)で複数の画像データを順次取得し、この取得した複数の画像データを基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0057】
また、図18に示すように、接触式・重量感知式センサ403cを、正規通行者404がドア402を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E5の床に設置し、センサ404cの反応がなくなったことで正規通行者404の入場通行が完了したと判断してもよい。
【0058】
さらには、図18に示すように、正規通行者404がドア402を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E5をセンシングできるような床の上方位置に画像取得部(あるいは、通過センサ)を設置してもよい。
【0059】
なお、図17の処理は、図19で破線枠にて示すように、ステップS401でドア402を開く前に、前述した第1の実施の形態におけるステップS109〜S111(図6参照)と同様の不正通行検出処理を行ない、もしドア402の外側に不正通行を行ないうる人物(不正通行者405)が検出された場合、不正通行を警告したり、当該不正通行者405の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア402を開かないようにしたりする処理を行なうようにしてもよい。この場合、図1に示したような不正通行検出部104を設置し、ドア402の外部領域をセンシングすることになる。
【0060】
以上のように、正規通行者404の退出通行が完了したことが検出された場合に、直ちにドア402を閉じる処理を行なうことによって、正規通行者404の退出通行によるドア402の開放に便乗して非正規通行者405が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうこと(あるいは、通行しようとしていること)を検出でき、これにより不正通行を防止・抑制することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供できる。
【0062】
また、本発明によれば、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうことをあらかじめ防止・抑制する効果を発揮することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図2】第1の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図3】第1の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の例を説明する模式図。
【図4】第1の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の他の例を説明する模式図。
【図5】第1の実施の形態に係る通行制御装置において正規通行者が通行しない領域の例を説明する模式図。
【図6】第1の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【図7】第2の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図8】第2の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図9】第2の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の例を説明する模式図。
【図10】第2の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の他の例を説明する模式図。
【図11】第2の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【図12】第3の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図13】第3の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図14】第3の実施の形態に係る通行制御装置における通行完了検出部の設置位置の例を説明する模式図。
【図15】第3の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【図16】第4の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図17】第4の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図18】第4の実施の形態に係る通行制御装置における通行完了検出部の設置位置の例を説明する模式図。
【図19】第4の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【符号の説明】
11,21,31,41…エリア、12,22,32,42…通行口、101,301…認証部(認証手段)、102,201,302,401…ドア制御部(通行制御手段)、103,202,303,402…ドア(通行制御手段)、104,203…不正通行検出部(不正通行検出手段)、105,204…不正通行通知部(報知手段)、106,205,305,404…正規通行者、107,206,306,405…非正規通行者、108,208…記録部(記録手段)、207,407…通行者センサ(検知手段)、304,403…通行完了検出部(通行完了検出手段)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて通行者の認証を行なうことにより、セキュリティを必要とするエリアに対する通行者の入場通行、退出通行を制御する通行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の通行制御装置として、たとえば、あらかじめ特定して記憶しておいた特定者の顔画像などの身体的特徴情報と、入力された被識別者の顔画像などの身体的特徴情報とを照合することにより、当該被識別者が特定者か否かを識別し、この識別結果に応じてセキュリティを必要とする室のドアを開閉制御する人間識別装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−161790号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1などに代表される従来の装置では、認証を受けた正規通行者がドアを通過して入場通行する際に、認証を受けない非正規通行者が一緒にドアを通行してしまうこと(いわゆる共連れ)が発生するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうこと(あるいは、通行しようとしていること)を検出でき、これにより不正通行を防止・抑制することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうことをあらかじめ防止・抑制する効果を発揮することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて通行者を認証する認証手段と、この認証手段により認証を受け通行を許可された正規通行者に対し前記通行口からエリア内への入場を許可する通行制御手段と、当該正規通行者のエリア内への入場時、当該正規通行者の他に前記認証手段により認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者の存在を検出する不正通行検出手段とを具備している。
【0008】
また、本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において、所定の認証媒体あるいは認証情報により認証を受けて当該エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者に対し前記通行口からエリア外への退出を許可する通行制御手段と、当該正規通行者の退出時、当該正規通行者の他に認証を受けない非正規通行者が前記通行口からエリア内へ入場しようとすることを検出する不正通行検出手段とを具備している。
【0009】
また、本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて通行者を認証する認証手段と、前記エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が前記通行口を通行完了したかを検出する通行完了検出手段と、前記認証手段により認証を受け通行が許可された正規通行者に対し前記通行口からエリア内への入場を許可し、前記通行完了検出手段により正規通行者が前記通行口を通行完了したことが検出された場合、その時点で前記通行口からエリア内への入場が不可能な状態に制御する通行制御手段とを具備している。
【0010】
さらに、本発明の通行制御装置は、入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において、所定の認証媒体あるいは認証情報により認証を受けて当該エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者が前記通行口を通行完了したかを検出する通行完了検出手段と、当該正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者に対し前記通行口からエリア外への退出を許可し、前記通行完了検出手段により正規通行者が前記通行口を通行完了したことが検出された場合、その時点で前記通行口からエリア外への退出が不可能な状態に制御する通行制御手段とを具備している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて通行者の認証を行なうことにより、セキュリティを必要とするエリアに対する通行者の入場通行を制御するもので、認証を受けた正規通行者106のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)11の通行口(出入り口)12において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて当該通行者106を認証する認証手段としての認証部101、認証部101の認証結果に応じて通行口12に設けられたドア103を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部102、認証部101により認証を受けた正規通行者106の入場時、当該正規通行者106の他に認証部101により認証を受けないで通行しようとしている者(非正規通行者)107が通行口12からエリア11へ入場することを検出する不正通行検出手段としての不正通行検出部104、不正通行検出部104が非正規通行者107が通行口12からエリア11へ入場しようとしていることを検出した場合、その旨を報知する報知手段としての不正通行通知部105、不正通行検出部104が非正規通行者107が通行口12からエリア11へ入場しようとしていることを検出した場合、当該非正規通行者107の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録する記録手段としての記録部108から構成されている。
【0012】
次に、このような構成において、図2に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
まず、認証部101は、通行しようとする者が正規通行者106であるかを認証する(ステップS101,102)。この場合の認証とは、たとえば、単純に物理的な鍵による認証でもよいし、ICカードや磁気カードなどによる認証でもよいし、キー入力される暗証番号による認証でもよいし、指紋や虹彩、顔画像などの生体情報に基づく認証でもよい。
【0013】
ステップS101,102で正規通行者106が正しく認証されなかった場合、ドア制御部102はドア103を開かずに、通行を拒否する(ステップS103)。一方、ステップS101,102で正規通行者106が正しく認証された場合、ドア制御部102はドア103を開き、正規通行者106の通行を許可する(ステップS104)。
【0014】
このとき、不正通行検出部104は、ドア103の近傍をセンシングし、非正規通行者107が認証を受けずに通行(不正通行)しようとしていないかを検出し(ステップS105,S106、詳細は後述)、不正通行が検出されなかった場合、ドア制御部102はドア103を閉じる(ステップS107)。
【0015】
一方、ステップS105,S106で不正通行しようとしている者(非正規通行者107)が検出された場合、その旨の通知が不正通行通知部105および記録部108に送られることにより、不正通行通知部105は警報を発するとともに、記録部108は当該非正規通行者107の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録し(ステップS108)、ドア制御部102はドア103を閉じる(ステップS107)。
【0016】
次に、ステップS105における不正通行検出部104の処理について詳細に説明する。
不正通行検出部104は、少なくともドア103を含む領域をセンシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図3に示すように、少なくとも正規通行者106よりも後ろ側から侵入する物体(非正規通行者107)を撮影できるような側方の位置に2つの画像取得部104a,104bを設置すればよい。
【0017】
また、画像取得部104a,104bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部104a(104b)が、非正規通行者107が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部104aまたは104bのいずれか1つでもよい。
【0018】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部104a,104bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部104a,104bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0019】
なお、画像取得部104a,104bを用いる場合、不正通行検出部104は、たとえば、画像取得部104a,104bで取得した2つの画像を基に背景差分を得る処理(ドア103付近の平均的な輝度画像(背景)を学習しておき、入力画像データとその背景画像データとの差を見ることで変動を検知する処理)や、事後確率に基づく変動検出(中井宏章.“事後確率を用いた移動物体検出手法”.情処研報94−CV−90,pp.1−8,1994.参照)などの処理を行ない、正規通行者106が通行することのない領域、もしくは、非正規通行者107が通行する可能性のある領域(たとえば、図5に示す斜線領域E1)で人物とみなされる変動が検出されたら、不正通行が発生したと判断すればよい。 また、1つの画像取得部104a(104b)を用いる場合は、1つの画像取得部104a(104b)で複数の画像を順次取得し、この取得した複数の画像を基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0020】
あるいは、正規通行者106が通過して変動が検出されなくなった後で、かつ、ドア103が開いているとき、ドア103の付近に別の変動が検出された場合に、不正通行が発生した(あるいは、発生しようとしている)と判断してもよい。さらには、ドア103の付近で変動が検出される継続時間が所定の閾値を超えた場合に、複数の人物の通行(不正通行)が発生した(あるいは、発生しようとしている)と判断してもよい。
【0021】
また、図4に示すように、接触式・重量感知式センサ104cを、正規通行者106が認証後ドア103を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E2、もしくは、少なくとも非正規通行者107が通行する可能性のある領域E2の床に設置してもよい。
【0022】
また、図4に示すように、正規通行者106が通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E2、もしくは、少なくとも非正規通行者107が通行する可能性のある領域E2をセンシングできるような上方位置に、画像取得部(あるいは、通過センサ)104dを設置してもよい。
【0023】
なお、図2の処理は、図6で破線枠にて示すように、ステップS104でドア103を開く前に、ステップS109としてステップS105と同様の不正通行検出処理を行ない、もし不正通行を行ないうる人物が検出された場合(ステップS110)、ステップS108と同様に不正通行を警告したり、当該不正通行者の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア103を開かないようにしたりする処理(ステップS111)を行なうようにしてもよい。
【0024】
以上のような処理を行なうことによって、正規通行者106の入場通行(正規通行)によるドア103の開放に便乗して非正規通行者107が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を検出することができ、不正通行を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0025】
次に、第2の実施の形態について説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて認証を受けて入場した正規通行者のセキュリティを必要とするエリアからの退出通行を制御するもので、図示しない認証手段により認証を受けた正規通行者205のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)21の通行口(出入り口)22に正規通行者205が接近したことを検知する検知手段としての通行者センサ207、通行者センサ207の検知結果等に応じて通行口22に設けられたドア202を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部201、正規通行者205の退出時、当該正規通行者205とは異なる図示しない認証手段により認証を受けていない非正規通行者206が通行口22からエリア21へ入場しようとしていることを検出する不正通行検出手段としての不正通行検出部203、不正通行検出部203が非正規通行者206が通行口22からエリア21へ入場しようとしていることを検出した場合、その旨を報知する報知手段としての不正通行通知部204、不正通行検出部203が非正規通行者206が通行口22からエリア21へ入場しようとしていることを検出した場合、当該非正規通行者206の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報などを記録する記録手段としての記録部208から構成されている。
【0026】
次に、このような構成において、図8に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
退出しようとする正規通行者205がドア202に接近すると、通行者センサ207がそれを検知する(ステップS200)。この場合の通行者センサ207とは、たとえば、ビデオカメラで撮影した画像、あるいは、赤外線やレーザ光を用いた近接センサなどを用いてもよいし、正規通行者205自身が操作するドア202に設けられたドア開釦を用いてもよい。
【0027】
さて、通行者センサ207が正規通行者205を検知すると、ドア制御部201は当該正規通行者205を退出通行させるためにドア202を開き、正規通行者205の通行を許可する(ステップS201)。なお、図7の処理では、退出の際には正規通行者205の認証を行なっていないが、退出の際にも前述した第1の実施の形態と同様の認証部をエリア21内に設けて認証を行なうようにしてもよい。
【0028】
このとき、不正通行検出部203は、ドア202近傍のエリア21の内部領域をセンシングし、非正規通行者206が認証を受けずにエリア21内へ向けて通行しようとしていないかを検出し(ステップS202,S203、詳細は後述)、不正通行しようとしていることが検出されなかった場合、ドア制御部201はドア202を閉じる(ステップS205)。
【0029】
一方、ステップS202,S203で不正通行(非正規通行者206)が検出された場合、その旨の通知が不正通行通知部204および記録部208に送られることにより、不正通行通知部204は警報を発するとともに、記録部208は当該非正規通行者206の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録し(ステップS204)、ドア制御部201はドア202を閉じる(ステップS205)。
【0030】
次に、ステップS202における不正通行検出部203の処理について詳細に説明する。
不正通行検出部203は、ドア202近傍のエリア21の内部領域をセンシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図9に示すように、通行口22からエリア21内に侵入する物体(非正規通行者206)を撮影できるような側方の位置に2つの画像取得部203a,203bを設置すればよい。
【0031】
また、画像取得部203a,203bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部203a(203b)が、非正規通行者206が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部203aまたは203bのいずれか1つでもよい。
【0032】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部203a,203bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部203a,203bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0033】
なお、画像取得部203a,203bを用いる場合、不正通行検出部203は、たとえば、第1の実施の形態と同様に、画像取得部203a,203bで取得した2つの画像データを基に背景差分を得る処理や事後確率に基づく変動検出などの処理を行ない、正規通行者205が通過して変動が検出されなくなった後、ドア202の付近から進入する別の変動が検出された場合に、不正通行が発生したと判断すればよい。
また、1つの画像取得部203a(203b)を用いる場合は、1つの画像取得部203a(203b)で複数の画像データを順次取得し、この取得した複数の画像データを基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0034】
また、図10に示すように、接触式・重量感知式センサ203cを、正規通行者205がドア202を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E3、もしくは、少なくとも非正規通行者206が通行する可能性のある領域E3の床に設置してもよい。
【0035】
また、図10に示すように、正規通行者205がドア202を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域E3、もしくは、少なくとも非正規通行者206が通行する可能性のある領域E3をセンシングできるような床の上方位置に、画像取得部(あるいは、通過センサ)203dを設置してもよい。
【0036】
また、正規通行者205が認証後ドア202を通行する際に通行することのない(あるいは、可能性が低い)領域、もしくは、非正規通行者206が通行する可能性のある領域(たとえば、図5に示す斜線領域E1)で人物とみなされる変動が検出されたら、不正通行が発生した(発生しようとしている)と判断してもよい。さらには、ドア202の付近で変動が検出される継続時間が所定の閾値を超えた場合に、複数の人物の通行(不正通行)が発生した(発生しようとしている)と判断してもよい。
【0037】
なお、図8の処理は、図11で破線枠にて示すように、ステップS201でドア202を開く前に、前述した第1の実施の形態におけるステップS109〜S111(図6参照)と同様の不正通行検出処理を行ない、もしドア202の外側に不正通行を行ないうる人物が検出された場合、不正通行を警告したり、当該不正通行者の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア202を開かないようにしたりする処理を行なうようにしてもよい。この場合、図1に示したような不正通行検出部104を設置し、ドア202の外部領域をセンシングすることになる。
【0038】
以上のような処理を行なうことによって、正規通行者205の退出通行(正規通行)によるドア202の開放に便乗して非正規通行者206が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を検出することができ、不正通行を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0039】
次に、第3の実施の形態について説明する。
図12は、第3の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて通行者の認証を行なうことにより、セキュリティを必要とするエリアに対する通行者の入場通行を制御するもので、認証を受けた正規通行者305のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)31の通行口(出入り口)32において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて当該通行者305を認証する認証手段としての認証部301、認証部301の認証結果に応じて通行口32に設けられたドア303を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部302、認証部301により認証を受けた正規通行者305が通行口32を通行完了したかを検出する通行完了検出手段としての通行完了検出部304から構成されている。
【0040】
次に、このような構成において、図13に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
認証部301が通行しようとする者が正規通行者305であるかを認証し、認証された場合にドア303を開くまでの処理(ステップS301,S302,S303,S304)は、前述した第1の実施の形態における処理(図2のステップS101,S102,S103,S104)と同様である。
【0041】
その後、通行完了検出部304は、少なくともドア103近傍の領域をセンシングし、認証された正規通行者305が通行口32を通行完了したかを検出する(ステップS305,S306、詳細は後述)。正規通行者305が入場通行を完了していたら、ドア制御部302はただちにドア303を閉じる(ステップS307)。
【0042】
次に、ステップS305における通行完了検出部304の処理について詳細に説明する。
通行完了検出部304は、少なくともドア303を含む領域センシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図14に示すように、通行口32からエリア31内に進入する物体(正規通行者305)を撮影できるような側方の位置に2つの画像取得部304a,304bを設置すればよい。
【0043】
また、画像取得部304a,304bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部304a(304b)が、非正規通行者306が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部304aまたは304bのいずれか1つでもよい。
【0044】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部304a,304bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部304a,304bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0045】
なお、画像取得部304a,304bを用いる場合、通行完了検出部304は、たとえば、第1の実施の形態における不正通行検出部104と同様に、画像取得部304a,304bで取得した2つの画像データを基に背景差分を得る処理や事後確率に基づく変動検出などの処理を行なって変動を検出し、変動が検出されなくなったことで正規通行者305が入場通行を完了したと判断すればよい。
また、1つの画像取得部304a(304b)を用いる場合は、1つの画像取得部304a(304b)で複数の画像データを順次取得し、この取得した複数の画像データを基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0046】
また、図14に示すように、接触式・重量感知式センサ304cを、正規通行者205が認証後ドア303を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E4の床に設置し、センサ304cの反応がなくなったことで正規通行者305の入場通行が完了したと判断してもよい。
さらには、図14に示すように、正規通行者205が認証後ドア303を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E4をセンシングできるような床の上方位置に画像取得部(あるいは、通過センサ)を設置してもよい。
【0047】
なお、図13の処理は、図15で破線枠にて示すように、ステップS304でドア303を開く前に、前述した第1の実施の形態におけるステップS109〜S111(図6参照)と同様の不正通行検出処理を行ない、もしドア303の外側に不正通行を行ないうる人物(不正通行者306)が検出された場合、不正通行を警告したり、当該不正通行者306の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア303を開かないようにしたりする処理を行なうようにしてもよい。この場合、図1に示したような不正通行検出部104を設置し、ドア303の外側領域をセンシングすることになる。
【0048】
以上のように、正規通行者305の入場通行が完了したことが検出された場合に、直ちにドア303を閉じる処理を行なうことによって、正規通行者305の入場通行によるドア303の開放に便乗して非正規通行者306が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0049】
次に、第4の実施の形態について説明する。
図16は、第4の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示すものである。この通行制御装置は、たとえば、鍵やICカード等の認証媒体、暗証番号もしくは生体情報等の認証情報を用いて認証を受けて入場した正規通行者のセキュリティを必要とするエリアからの退出通行を制御するもので、図示しない認証手段により認証を受けた正規通行者404のみが入場可能なエリア(たとえば、セキュリティ重視の部屋等)41の通行口(出入り口)42に正規通行者404が接近したことを検知する検知手段としての通行者センサ407、通行者センサ407の検知結果等に応じて通行口42に設けられたドア402を開閉制御する通行制御手段としてのドア制御部401、正規通行者404が通行口42を通行完了したかを検出する通行完了検出手段としての通行完了検出部403から構成されている。
【0050】
次に、このような構成において、図17に示すフローチャートを参照して処理の流れについて説明する。
退出しようとする正規通行者404がドア402に接近すると、通行者センサ407がそれを検知する(ステップS400)。この場合の通行者センサ407とは、たとえば、ビデオカメラで撮影した画像、あるいは、赤外線やレーザ光を用いた近接センサなどを用いてもよいし、正規通行者404自身が操作するドア402に設けられたドア開釦を用いてもよい。
【0051】
さて、通行者センサ407が正規通行者404を検知すると、ドア制御部401は当該正規通行者404を退出通行させるためにドア402を開き、正規通行者404の通行を許可する(ステップS401)。なお、図17の処理では、退出の際には正規通行者404の認証を行なっていないが、退出の際にも前述した第1の実施の形態と同様の認証部をエリア41内に設けて認証を行なうようにしてもよい。
【0052】
このとき、通行完了検出部403は、少なくともドア402近傍のエリア41の内部領域をセンシングし、退出する正規通行者404が通行口42を通行完了したかを検出する(ステップS402,S403、詳細は後述)。正規通行者404が退出通行を完了していたら、ドア制御部401はただちにドア402を閉じる(ステップS404)。
【0053】
次に、ステップS402における通行完了検出部403の処理について詳細に説明する。
通行完了検出部403は、ドア402近傍のエリア41の内部領域をセンシング範囲に含む位置に設置されたビデオカメラなどの画像取得部もしくは赤外線やレーザ光を用いた通過センサを備えている。たとえば、画像取得部を用いる場合は、図18に示すように、通行口42からエリア41外に退出する物体(正規通行者404)を撮影できるような側方および上方の位置に2つの画像取得部403a,403bを設置すればよい。
【0054】
また、画像取得部403a,403bのうち、いずれか一方を用いるだけでもよい。その場合、画像取得部403a(403b)が、非正規通行者306が通行する可能性のある領域をセンシングできる位置に設置されたものであれば、画像取得部403aまたは403bのいずれか1つでもよい。
【0055】
また、通過センサを用いる場合も、画像取得部403a,403bと同様に、2つの通過センサを設置すればよい。なお、通過センサを用いる場合についても、画像取得部403a,403bと同様、2つ用いる必要はなく、いずれか1つでもよい。
【0056】
なお、画像取得部403a,403bを用いる場合、通行完了検出部403は、たとえば、第1の実施の形態における不正通行検出部104と同様に、画像取得部403a,403bで取得した2つの画像データを基に背景差分を得る処理や事後確率に基づく変動検出などの処理を行なって変動を検出し、変動が検出されなくなったことで正規通行者404が入場通行を完了したと判断すればよい。
また、1つの画像取得部403a(403b)を用いる場合は、1つの画像取得部403a(403b)で複数の画像データを順次取得し、この取得した複数の画像データを基に上記同様な処理を行なえばよい。
【0057】
また、図18に示すように、接触式・重量感知式センサ403cを、正規通行者404がドア402を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E5の床に設置し、センサ404cの反応がなくなったことで正規通行者404の入場通行が完了したと判断してもよい。
【0058】
さらには、図18に示すように、正規通行者404がドア402を通行する際に通行する(あるいは、可能性が高い)領域E5をセンシングできるような床の上方位置に画像取得部(あるいは、通過センサ)を設置してもよい。
【0059】
なお、図17の処理は、図19で破線枠にて示すように、ステップS401でドア402を開く前に、前述した第1の実施の形態におけるステップS109〜S111(図6参照)と同様の不正通行検出処理を行ない、もしドア402の外側に不正通行を行ないうる人物(不正通行者405)が検出された場合、不正通行を警告したり、当該不正通行者405の全身あるいは少なくとも顔を含む領域の画像データや年月日、時間などの履歴情報を記録したり、あるいは、ドア402を開かないようにしたりする処理を行なうようにしてもよい。この場合、図1に示したような不正通行検出部104を設置し、ドア402の外部領域をセンシングすることになる。
【0060】
以上のように、正規通行者404の退出通行が完了したことが検出された場合に、直ちにドア402を閉じる処理を行なうことによって、正規通行者404の退出通行によるドア402の開放に便乗して非正規通行者405が入場通行(非正規通行)してしまうこと(いわゆる共連れ)を防止・抑制することができるようになるため、セキュリティをより高めることができる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうこと(あるいは、通行しようとしていること)を検出でき、これにより不正通行を防止・抑制することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供できる。
【0062】
また、本発明によれば、正規通行者が入場あるいは退出通行する際に非正規通行者が一緒に通行してしまうことをあらかじめ防止・抑制する効果を発揮することができ、よりセキュリティを高めることができる通行制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図2】第1の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図3】第1の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の例を説明する模式図。
【図4】第1の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の他の例を説明する模式図。
【図5】第1の実施の形態に係る通行制御装置において正規通行者が通行しない領域の例を説明する模式図。
【図6】第1の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【図7】第2の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図8】第2の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図9】第2の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の例を説明する模式図。
【図10】第2の実施の形態に係る通行制御装置における不正通行通知部の設置位置の他の例を説明する模式図。
【図11】第2の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【図12】第3の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図13】第3の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図14】第3の実施の形態に係る通行制御装置における通行完了検出部の設置位置の例を説明する模式図。
【図15】第3の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【図16】第4の実施の形態に係る通行制御装置の構成を概略的に示す構成図。
【図17】第4の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れについて説明するフローチャート。
【図18】第4の実施の形態に係る通行制御装置における通行完了検出部の設置位置の例を説明する模式図。
【図19】第4の実施の形態に係る通行制御装置の処理の流れの変形例について説明するフローチャート。
【符号の説明】
11,21,31,41…エリア、12,22,32,42…通行口、101,301…認証部(認証手段)、102,201,302,401…ドア制御部(通行制御手段)、103,202,303,402…ドア(通行制御手段)、104,203…不正通行検出部(不正通行検出手段)、105,204…不正通行通知部(報知手段)、106,205,305,404…正規通行者、107,206,306,405…非正規通行者、108,208…記録部(記録手段)、207,407…通行者センサ(検知手段)、304,403…通行完了検出部(通行完了検出手段)。
Claims (10)
- 入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて通行者を認証する認証手段と、
この認証手段により認証を受け通行を許可された正規通行者に対し前記通行口からエリア内への入場を許可する通行制御手段と、
当該正規通行者のエリア内への入場時、当該正規通行者の他に前記認証手段により認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者の存在を検出する不正通行検出手段と、
を具備したことを特徴とする通行制御装置。 - 前記通行制御手段が前記認証手段により認証を受け通行を許可された正規通行者が前記通行口からエリア内へ入場するために前記通行口を開くように当該通行口へ信号を送信する前に、前記認証手段により認証を受け通行を許可された正規通行者の他に、前記認証手段により認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者を検出する第2の不正通行検出手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の通行制御装置。
- 入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において、所定の認証媒体あるいは認証情報により認証を受けて当該エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者に対し前記通行口からエリア外への退出を許可する通行制御手段と、
当該正規通行者の退出時、当該正規通行者の他に認証を受けない非正規通行者が前記通行口からエリア内へ入場しようとすることを検出する不正通行検出手段と、
を具備したことを特徴とする通行制御装置。 - 前記通行制御手段が当該正規通行者の前記通行口からエリア外へ退出許可するために前記通行口を開くように当該通行口へ信号を送信する前に、認証を受けた正規通行者の他に認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者を検出する第2の不正通行検出手段をさらに具備したことを特徴とする請求項3記載の通行制御装置。
- 前記不正通行検出手段が認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者を検出した場合、その旨を報知するとともに少なくとも当該非正規通行者を撮像して記録する手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1または請求項3記載の通行制御装置。
- 前記不正通行検出手段は、前記通行口を人物が通行していると判定するために必要な継続時間が所定の閾値を超えた場合に正規通行者の他に認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者が前記通行口からエリア内へ入場したと判定することを特徴とする請求項1または請求項3記載の通行制御装置。
- 入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において所定の認証媒体あるいは認証情報を用いて通行者を認証する認証手段と、
前記エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が前記通行口を通行完了したかを検出する通行完了検出手段と、
前記認証手段により認証を受け通行が許可された正規通行者に対し前記通行口からエリア内への入場を許可し、前記通行完了検出手段により正規通行者が前記通行口を通行完了したことが検出された場合、その時点で前記通行口からエリア内への入場が不可能な状態に制御する通行制御手段と、
を具備したことを特徴とする通行制御装置。 - 前記通行制御手段が前記認証手段により認証を受け通行を許可された正規通行者が前記通行口からエリア内へ入場するために前記通行口を開くように当該通行口へ信号を送信する前に、前記認証手段により認証を受け通行を許可された正規通行者の他に、前記認証手段により認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者を検出する不正通行検出手段をさらに具備したことを特徴とする請求項7記載の通行制御装置。
- 入退場の対象となるエリアの開閉可能な通行口において、所定の認証媒体あるいは認証情報により認証を受けて当該エリア内に入場を許可されて入場した正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者が前記通行口を通行完了したかを検出する通行完了検出手段と、
当該正規通行者が当該エリアから退出する際、当該正規通行者に対し前記通行口からエリア外への退出を許可し、前記通行完了検出手段により正規通行者が前記通行口を通行完了したことが検出された場合、その時点で前記通行口からエリア外への退出が不可能な状態に制御する通行制御手段と、
を具備したことを特徴とする通行制御装置。 - 前記第1の通行制御手段が当該正規通行者の前記通行口からエリア外へ退出許可するために前記通行口を開くように当該通行口へ信号を送信する前に、認証を受けた正規通行者の他に認証を受けないで前記エリア内へ入場しようとする非正規通行者を検出する不正通行検出手段をさらに具備したことを特徴とする請求項9記載の通行制御装置。
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