JP2004264440A - バーサライター、発光装置および受発光兼用駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16が接続されるマルチプレクサ11,13と、マルチプレクサ11,13に接続される駆動回路12,14と、残光像データを記憶する記憶部材86(15)と、残光像データに基づいてマルチプレクサ11,13へ制御信号を出力する制御本体15と、を備える。そして、複数個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16のうちの一部または全部が画像や文字などを読み取るための受光素子として利用され、読み取られた残光像データに基づいて発光ダイオードを発光させて画像や文字を再現する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオードを発光させるバーサライターおよび発光装置並びに発光ダイオードを発光させるために使用する受発光兼用駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、二次元残像表示具が開示されている。この二次元残像表示具は、メモリに保存されている残像データを利用して複数のLEDの発光を制御する。これにより、二次元残像表示具を手で持って振ることで、予め記憶されている残像データに基づいて、残像を形成する。
【0003】
特許文献2には、情報出力装置およびラインセンサ装置が開示されている。これらの装置は、複数の発光ダイオードと、各発光ダイオードに接続される複数個の受光回路および発光兼受光回路と、複数個の受光回路および発光兼受光回路に接続されるマルチプレクサと、このマルチプレクサや複数個の受光回路および発光兼受光回路へ制御信号を出力するCPUと、を備える。
【0004】
そして、発光兼受光回路によって発光ダイオードを発光させ、この発光する発光ダイオードに隣接する発光ダイオードの受光光量を、受光回路あるいは他の発光兼受光回路からの出力信号に基づいて読み取る。また、この発光させた発光ダイオードで読み取る場合には、他の発光兼受光回路によって他の発光ダイオードを発光させる。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−134556号公報(発明の実施の形態の欄、図面)
【特許文献2】
特開2001−197253号公報(発明の実施の形態の欄、図1、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来にも、バーサライターとしての二次元残像表示具や、発光ダイオードを受光素子として利用する装置に関する発明が存在する。
【0007】
そして、この発光ダイオードを受光素子として利用する装置を、バーサライターに適用することで、画像を読み取らせ、その読み取らせた画像を残光像として形成することを本発明者が考えついた。これにより、予め決められた文字やキャラクタ以外の像を形成することが可能となる。一般的にバーサライターに記憶されている像の数はさほど多くない。せいぜい数個程度である。このような画像の読み取りが可能となることで、画像の制限が無くなる。
【0008】
しかしながら、このような発光ダイオードを受光素子として利用する装置を、バーサライターへ適用した場合、各発光ダイオードに、受光回路あるいは発光兼受光回路を接続する必要があるため、バーサライターが大型化してしまう。
【0009】
なお、従来の発光ダイオードを受光素子として利用する装置を、バーサライター以外の発光装置に適用した場合にも、同様に、発光装置の大型化が問題となる。
【0010】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、より小さい回路規模で複数の発光ダイオードの発光を制御することができるバーサライター、発光装置および受発光兼用駆動回路を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述する目的を達成するために、本発明に係るバーサライターは、細長い略円柱形状のハウジングと、ハウジングの先端部にその先端からグリップ部に向かって並べて配置される複数個の発光ダイオードと、ハウジングの内部に配設され、複数個の発光ダイオードの発光を制御する電気回路と、を備え、電気回路は、複数個の発光ダイオードが接続されるマルチプレクサと、マルチプレクサに接続される駆動回路と、残光像データを記憶する記憶部材と、残光像データに基づいてマルチプレクサへ制御信号を出力する制御本体と、を備えるものである。
【0012】
この構成を採用すれば、制御本体は、残光像データに基づいてマルチプレクサおよび駆動回路へ制御信号を出力し、これにより複数個の発光ダイオードの発光を制御することができる。
【0013】
しかも、発光ダイオードと駆動回路との間にマルチプレクサを設け、このマルチプレクサへ残光像データに基づく制御信号を出力しているので、駆動回路の個数を発光ダイオードの個数よりも少なくすることができる。つまり、発光ダイオードに駆動回路を直接に接続した場合のように、発光ダイオードと同数の駆動回路を設ける必要が無く、より小さい回路規模で実現することができる。その結果、小型且つ軽量の振り易いバーサライターを得ることができる。
【0014】
本発明に係るバーサライターは、さらに、駆動回路およびマルチプレクサは、少なくとも2組設けられ、複数個の発光ダイオードは、少なくともその一方に隣接する発光ダイオードが、自分とは異なるマルチプレクサへ接続され、各駆動回路には、発光ダイオードの受光光量に応じて変化する受光レベル信号を出力する受光部を設け、更に、制御本体は、複数の発光ダイオードを切り替えて複数の駆動回路へ接続する制御信号を複数のマルチプレクサへ出力し、受光レベル信号と閾値とを比較した結果に基づいて残光像データを生成し、この残光像データを記憶部材に記憶させるものである。
【0015】
この構成を採用すれば、バーサライターは、発光ダイオードの受光光量に応じて変化する受光レベル信号に基づいて残光像データを生成し、この残光像データを記憶部材に記憶させることができる。そして、その記憶部材に記憶されている残光像データに基づいて、複数個の発光ダイオードの発光を制御することができる。
【0016】
本発明に係るバーサライターは、さらに、駆動回路およびマルチプレクサは、2組設けられ、複数個の発光ダイオードは、2つのマルチプレクサに先端側から順に交互に接続され、各駆動回路には、発光ダイオードの受光光量に応じて変化する受光レベル信号を出力する受光部を設け、更に、制御本体は、複数の発光ダイオードを切り替えて2つの駆動回路へ接続する制御信号を2つのマルチプレクサへ出力し、受光レベル信号と閾値とを比較した結果に基づいて残光像データを生成し、この残光像データを記憶部材に記憶させるものである。
【0017】
この構成を採用すれば、バーサライターは、発光ダイオードの受光光量に応じて変化する受光レベル信号に基づいて残光像データを生成し、この残光像データを記憶部材に記憶させることができる。そして、その記憶部材に記憶されている残光像データに基づいて、複数個の発光ダイオードの発光を制御することができる。しかも、駆動回路およびマルチプレクサは2組だけなので、小型且つ軽量の振り易いバーサライターを得ることができる。
【0018】
本発明に係るバーサライターは、さらに、各発光ダイオードで発光のために利用する残光像データは、その発光ダイオードに隣接する発光ダイオードを発光させ、その発光した光をその発光ダイオードで受光して得られる受光レベル信号に基づいて制御本体において生成されるものである。
【0019】
この構成を採用すれば、各発光ダイオードで利用する残光像データは、それ自身で受光した光に基づいて生成することができる。
【0020】
本発明に係るバーサライターは、さらに、各発光ダイオードで発光のために利用する残光像データは、その発光ダイオードを発光させ、その発光した光をその発光ダイオードに隣接する発光ダイオードで受光して得られる受光レベル信号に基づいて制御本体において生成されるものである。
【0021】
この構成を採用すれば、各発光ダイオードで利用する残光像データは、それ自身で発光した光に基づいて生成することができる。
【0022】
本発明に係るバーサライターは、さらに、制御本体は、2つの駆動回路の中の一方を発光制御に設定するとともに、他方を受光制御に設定し、発光側の駆動回路に接続されるマルチプレクサへ制御信号を出力することで、該マルチプレクサに接続される複数の発光ダイオードを順番に点灯し、各発光ダイオードが発光している間に、受光側の駆動回路に接続されるマルチプレクサへ制御信号を出力することで、発光している発光ダイオードに隣接する2つの発光ダイオードを順番に受光側の駆動回路へ接続し、さらに、受光する2つの発光ダイオードによる2つの受光レベル信号の中の一方に基づいて、受光する2つの発光ダイオードの中の一方が利用する残光像データを生成し、他方に基づいて、発光する発光ダイオードが利用する残光像データを生成するものである。
【0023】
この構成を採用すれば、偶数番目の発光ダイオードのみあるいは奇数番目の発光ダイオードのみを発光させるだけで、全ての発光ダイオードの残光像データを生成することができる。そのため、各発光ダイオード毎に、2つの駆動回路の発光状態および受光状態を切り替えた場合に比べて、読取処理が単純化され、しかも、1列分の読取速度を早くすることができる。
【0024】
本発明に係る発光装置は、複数個の発光ダイオードと、複数個の発光ダイオードが接続されるマルチプレクサと、マルチプレクサに接続される駆動回路と、像データを記憶する記憶部材と、像データに基づいてマルチプレクサへ制御信号を出力する制御本体と、を備えるものである。
【0025】
この構成を採用すれば、制御本体は、像データに基づいてマルチプレクサおよび駆動回路へ制御信号を出力し、これにより複数個の発光ダイオードの発光を制御することができる。
【0026】
しかも、発光ダイオードと駆動回路との間にマルチプレクサを設け、このマルチプレクサへ像データに基づく制御信号を出力しているので、駆動回路の個数を発光ダイオードの個数よりも少なくすることができる。つまり、発光ダイオードに駆動回路を直接に接続した場合のように、発光ダイオードと同数の駆動回路を設ける必要が無く、より小さい回路規模で実現することができる。その結果、小型で且つ軽量に形成することができる。
【0027】
本発明に係る受発光兼用駆動回路は、発光ダイオードに接続される受発光兼用駆動回路であって、発光ダイオードのカソードとグランドラインとの間に接続される第一分圧抵抗素子と、発光ダイオードに一端が接続される第二分圧抵抗素子と、発光ダイオードのアノードにゲート端子が接続される電界効果トランジスタと、電界効果トランジスタのソース端子と電源ラインとの間あるいはドレイン端子とグランドラインとの間に接続される検出抵抗素子と、発光ダイオードのアノードとグランドラインとの間に接続されるコンデンサと、発光ダイオードのアノードと電源ラインとの間に接続される制御トランジスタと、を備えるものである。
【0028】
この構成を採用すれば、制御トランジスタをオン状態に制御することで、発光ダイオードのアノードを電源ラインに接続することができる。発光ダイオードのカソードは、第一分圧抵抗素子を介してグランドラインに接続されている。これにより、発光ダイオードは発光する。
【0029】
また、制御トランジスタをオフ状態に制御することで、発光ダイオードの受光光量に応じたレベル値をコンデンサで積分し、その積分されたレベル値の変化にしたがう受光レベル信号を、検出抵抗素子から出力することができる。
【0030】
このように発光ダイオードを発光制御する回路と、受光制御する回路とを1つにすることで、より小さい回路規模で発光ダイオードの発光を制御することができる。また、この受発光兼用駆動回路を組み合わせることで、複数の発光ダイオードの発光と受光とを制御することができる。
【0031】
本発明に係る受発光兼用駆動回路は、さらに、受光する発光ダイオードのアノードの電位を変化させ、その変化タイミングを基準として、黒い画像による光を受光した場合にコンデンサの充電電圧が安定するまでの過度期間において、コンデンサの充電電圧あるいはその充電電圧に応じて変化する電圧を読み取る制御本体を有するものである。
【0032】
この構成を採用すれば、白い画像を読み取ったときのコンデンサの充電電圧あるいはその充電電圧に応じて変化する電圧と、黒い画像を読み取ったときのコンデンサの充電電圧あるいはその充電電圧に応じて変化する電圧との電圧差を、定常状態においてこれらを読み取ったときの電圧差よりも大きくすることができる。したがって、用紙の色やインクの濃さやその他の読取環境要因に応じてレベルの変動が発生したとしても、閾値を適当に設定して精度良く判定することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るバーサライター、発光装置および受発光兼用駆動回路を、図面に基づいて説明する。
【0034】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るバーサライター1の構造を示す透視図である。バーサライター1は、手で持って、前後または左右に振ることで、暗闇の中でも光り輝くこととなる残像(以下、残光像と記載する。)を形成するものである。
【0035】
バーサライター1のハウジング2は、略円柱の細長い棒形状を有する。ハウジング2の長さは、約20〜60cmに形成する。ハウジング2の長手方向の一端部には、手で握るためのグリップ部3が形成されている。バーサライター1は、このグリップ部3を手で握った状態で振って、使用する。
【0036】
なお、このグリップ部3の内部に、後述する電池17が配設される。この電池17の重さにより、バーサライター1はグリップ部3寄りの重心となる。そのため、グリップ部3を手で持って振ったときに、軽い振り心地を与えることができる。
【0037】
ハウジング2の長手方向の他端からグリップ部3までのバーサライター1の先端部4には、バーサライター1の長手方向に沿って、複数の発光ダイオード、この実施の形態では16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16が一列に配列されている。この実施の形態では、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の全てについて、赤色に発光するものを使用している。
【0038】
発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、アノードがカソードよりも高い電位になることで、内部に電流が流れ、発光する。アノードの電位がカソードの電位よりも高くなればなるほど、大量の電流が流れ、強く発光する。
【0039】
発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の光電変換特性は、可逆性を有する。すなわち、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は発光していないときに光が入射すると、その光の量に応じた電流を、アノードからカソードへ流すように反応する。この電流が流れることで、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16には、微小な電圧が発生する。なお、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、入射光の光量が多くなればなるほど、大量の電流を流そうとし、その電流が流れることによってアノードとカソードとの間に発生する電圧も大きくなる。
【0040】
なお、一列に配列する発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の数は、16個以上であっても、あるいは16個以下であってもよい。一列に配列する発光ダイオードの数を多くした方が、バーサライター1で表示させる残光像がより鮮明になる。また、発光ダイオードは、二列あるいはそれ以上の列数にて配列されていてもよい。複数の列となるように発光ダイオードを配列する場合、各列の発光ダイオード同士を、たとえばバーサライター1の軸方向に対して垂直な平面を形成するように、円柱側面の周面方向に沿って一列に隣り合うように配置してよく、また、複数の列の隣り合う発光ダイオードを順番に結んで形成される線が、バーサライター1の円柱側面の周面方向に沿ってじくざくやらせん状となるように配置してもよい。
【0041】
また、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16としては、赤色以外に、緑色に発光するものや、青色に発光するものや、白色に発光するものを利用することができる。赤色に発光する発光ダイオードの替わりに、これらの中のいずれか一色のものを全ての発光ダイオードD01,D02,・・・,D16に使用してもよい。また、これら各色の発光ダイオードを組み合わせて使用してもよい。特に、赤色に発光する発光ダイオードと、青色に発光する発光ダイオードと、緑色に発光する発光ダイオードとを3列に組み合わせることで、バーサライター1で表示させる残光像をフルカラー画像にすることができる。この場合には、3色の発光ダイオードは、3列に、且つ、バーサライター1の円柱側面の周面方向に沿って一列に隣り合うように配置するとよい。これにより、グリップ部3を持ってバーサライター1を振った時に各色の発光ダイオードの軌道同士が重なる。そして、各色の発光ダイオードの発光タイミングを微妙にずらすことで、各色の発光ダイオードを同じ空間位置において発光させることができ、フルカラー画像に形成できるとともに、色ずれの発生を防止することができる。
【0042】
以下、この一列に配列される16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、それらを相互に区別して説明する場合には、バーサライター1の先端側から順番に、第一発光ダイオードD01、第二発光ダイオードD02、第三発光ダイオードD03、第四発光ダイオードD04、・・・、第十六発光ダイオードD16と記載する。
【0043】
第十六発光ダイオードD16と、グリップ部3との間には、電源スイッチ5と、モード切替スイッチ6とが配設されている。
【0044】
図2は、図1のバーサライター1の内部に配設され、16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の発光を制御する電気回路を示す回路図である。
【0045】
バーサライター1の内部に配設される電気回路は、主に、上述した16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16と、バーサライター1の先端から見て奇数番目に配置される8個の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15が接続される第一マルチプレクサ11と、第一マルチプレクサ11が接続される第一駆動回路12と、バーサライター1の先端から見て偶数番目に配置される残りの8個の発光ダイオードD02,D04,・・・,D16が接続される第二マルチプレクサ13と、第二マルチプレクサ13が接続される第二駆動回路14と、第一マルチプレクサ11、第一駆動回路12、第二マルチプレクサ13および第二駆動回路14を制御する1つのマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記載する。)15と、マイコン15に接続される速度センサ16と、を備える。第一駆動回路12および第二駆動回路14は、受発光兼用駆動回路である。
【0046】
バーサライター1の内部に配設される電気回路は、上述した電気部品以外に、電池17と、電池17のプラス端子に接続される上述した電源スイッチ5と、電源スイッチ5に接続される電源ライン18と、電池17のマイナス端子に接続されるグランドライン19と、を備える。電源スイッチ5が閉じていると、電源ライン18には、電池17の蓄電電圧が電源電圧として供給される。電源スイッチ5が開いていると、電源ライン18には、電池17の蓄電電圧が供給されない。なお、電源スイッチ5は、電池17のマイナス端子とグランドライン19との間に接続されていてもよい。
【0047】
以下、電源スイッチ5が閉じているときの電源ライン18の電位を電源電位と記載し、グランドライン19の電位をグランド電位と記載する。
【0048】
バーサライター1の内部に配設される電気回路は、さらに、電源ライン18とマイコン15の1つの信号入力端子15aとの間に接続される上述したモード切替スイッチ6と、マイコン15の信号入力端子15aとグランドライン19との間に接続される抵抗素子20と、を備える。モード切替スイッチ6が開いていると、マイコン15の信号入力端子15aには、グランド電位が入力される。モード切替スイッチ6が閉じていると、マイコン15の信号入力端子15aには、電源電位が入力される。
【0049】
なお、モード切替スイッチ6がグランドライン19に接続されて、抵抗素子20が電源ライン18に接続されていてもよい。この場合にも、モード切替スイッチ6が開くと、マイコン15の信号入力端子15aがグランド電位になり、モード切替スイッチ6が閉じると、マイコン15の信号入力端子15aが電源電位になる。
【0050】
以下、モード切替スイッチ6が閉じているときを、バーサライター1の読取モードと記載する。読取モードでは、バーサライター1は、後に図12に基づいて説明するように、紙などに印刷された文字や図形を、バーサライター1でなぞることで画像を二値化し、残光像データ90として読み取る。
【0051】
また、モード切替スイッチ6が開いているときを、バーサライター1の発光モードと記載する。発光モードでは、バーサライター1は、残光像データ90に基づいて16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の発光を制御する。これにより、バーサライター1を振った範囲には、読み取った文字や図形が残光像として形成される。
【0052】
第一マルチプレクサ11は、1つの入力端子31と、8つの出力端子32とを有する。各出力端子32と入力端子31との間それぞれには、スイッチ33が接続される。
【0053】
第一マルチプレクサ11には、マイコン15から8ビットの制御信号が入力される。そして、制御信号の各ビットは、各スイッチ33を開閉制御するための制御情報として利用される。つまり、あるビットの値が「1」である場合に、それに対応するスイッチ33は閉じる。これにより、そのスイッチ33に接続される出力端子32と入力端子31とが電気的に接続される。あるビットの値が「0」である場合に、それに対応するスイッチ33は開く。これにより、そのスイッチ33に接続される出力端子32は、入力端子31に電気的に接続されない状態となる。なお、このビットの「0」「1」の値と、スイッチ33の開閉状態との対応関係は、逆であってもよい。
【0054】
第二マルチプレクサ13は、1つの入力端子34と、8つの出力端子35とを有する。各出力端子35と入力端子34との間それぞれには、スイッチ36が接続される。
【0055】
第二マルチプレクサ13には、マイコン15から8ビットの制御信号が入力される。そして、制御信号の各ビットは、各スイッチ36を開閉制御するための制御情報として利用される。つまり、あるビットの値が「1」である場合に、それに対応するスイッチ36は閉じる。これにより、そのスイッチ36に接続される出力端子35と入力端子34とが電気的に接続される。あるビットの値が「0」である場合に、それに対応するスイッチ36は開く。これにより、そのスイッチ36に接続される出力端子35は、入力端子34に電気的に接続されない状態となる。なお、このビットの「0」「1」の値と、スイッチ35の開閉状態との対応関係は、逆であってもよい。
【0056】
第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13の、2つのマルチプレクサには、一列に配列されている16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16が交互に接続される。このように、16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16を交互に第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13へ接続することで、各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、その両側に隣接する発光ダイオードが自分とは異なるマルチプレクサへ接続されることになる。
【0057】
つまり、第一マルチプレクサ11の8つの出力端子32それぞれには、第一発光ダイオードD01のカソード、第三発光ダイオードD03のカソード、第五発光ダイオードD05のカソード、第七発光ダイオードD07のカソード、第九発光ダイオードD09のカソード、第十一発光ダイオードD10のカソード、第十三発光ダイオードD13のカソード、および第十五発光ダイオードD15のカソードの合計8つの発光ダイオードが接続される。
【0058】
第二マルチプレクサ13の8つの出力端子35それぞれには、第二発光ダイオードD02のカソード、第四発光ダイオードD04のカソード、第六発光ダイオードD06のカソード、第八発光ダイオードD08のカソード、第十発光ダイオードD10のカソード、第十二発光ダイオードD12のカソード、第十四発光ダイオードD14のカソード、および第十六発光ダイオードD16のカソードの合計8つの発光ダイオードが接続される。
【0059】
以下、16個のスイッチを互いに区別する場合には、第一発光ダイオードD01に接続されるスイッチ33は、第一スイッチと記載する。第二発光ダイオードD02に接続されるスイッチ36は、第二スイッチと記載する。第三発光ダイオードD03に接続されるスイッチ33は、第三スイッチと記載する。以下、同様の規則に従って各スイッチを記載する。
【0060】
第一駆動回路12は、第一マルチプレクサ11の入力端子31に接続される第一制御端子41と、第一マルチプレクサ11に接続された8つの発光ダイオードD01,D03,・・・,D15の全てのアノードに接続される第二制御端子42と、マイコン15からの制御信号が入力される第一制御入力端子43と、マイコン15からの制御信号が入力される第二制御入力端子44と、マイコン15に接続される出力端子45と、を備える。
【0061】
第一駆動回路12は、第二制御端子42とグランドライン19との間に接続される第一分圧抵抗素子としての抵抗素子46と、第二制御端子42と第二制御入力端子44との間に接続される第二分圧抵抗素子としての抵抗素子47と、を備える。
【0062】
第二制御端子42は、第二制御入力端子44の電位を、この2つの抵抗素子46,47で分圧した電位になる。第二制御入力端子44の電位は、マイコン15により制御される。したがって、マイコン15が第二制御入力端子44をたとえば電源電位に制御すると、第二制御端子42には、電源電位を2つの抵抗素子46,47で分圧した電位になる。そして、この電位が発光ダイオードD01,D03,・・・,D15のアノードの電位となる。また、マイコン15が第二制御入力端子44をたとえばグランド電位に制御すると、第二制御端子42は、グランド電位になる。そして、この電位が発光ダイオードD01,D03,・・・,D15のアノードの電位となる。なお、いずれの場合にも、発光ダイオードD01,D03,・・・,D15のアノードの電位は、電源電位よりも低い電位である。
【0063】
第一駆動回路12は、電源ライン18と第一制御端子41との間に接続される制御トランジスタとしてのPNPトランジスタ51と、電源ライン18とPNPトランジスタ51のベース端子に接続される抵抗素子52と、PNPトランジスタ51のベース端子と第一制御入力端子43との間に接続される抵抗素子53と、を備える。
【0064】
マイコン15が第一制御入力端子43を、たとえばグランド電位などの電源ライン18よりも低いローレベルに制御すると、電源電位と第一制御入力端子43の電位との電位差を、2つの抵抗素子52,53で分圧した電位がPNPトランジスタ51のベース端子に入力される。このベース端子の電位は、PNPトランジスタ51のエミッタ端子の電位(=電源電位)よりも低い。これにより、PNPトランジスタ51は、オン状態となる。
【0065】
PNPトランジスタ51がオン状態になると、第一制御端子41は、電源ライン18に接続される。このとき、たとえば第一マルチプレクサ11のいずれかのスイッチ33が閉じていると、そのスイッチ33に接続されている発光ダイオードD01,D03,・・・,D15のカソードは、電源ライン18に接続されることになる。上述したように、発光ダイオードD01,D03,・・・,D15のアノードは、電源電位よりも低い。したがって、発光ダイオードD01,D03,・・・,D15のカソードはアノードよりも高い電位となる。つまり、第一マルチプレクサ11の閉じたスイッチ33に接続される発光ダイオードD01,D03,・・・,D15は、発光する。
【0066】
第一駆動回路12は、第一制御端子41とグランドライン19との間に接続されるコンデンサ54と、第一制御端子41にゲートが接続されるFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)55と、FET55のソース端子と電源ライン18との間に接続される検出抵抗素子としての抵抗素子56と、FET55のドレイン端子とグランドライン19との間に接続される抵抗素子57と、を備える。FET55のソース端子が、出力端子45に接続される。この出力端子45の電圧が、受光レベル信号となる。また、FET55、抵抗素子56および抵抗素子57によって、受光部が構成される。
【0067】
マイコン15が第一制御入力端子43を、たとえば電源ライン18と同じハイレベルに制御すると、PNPトランジスタ51のベース端子も、電源ライン18と同じレベルになる。これにより、PNPトランジスタ51は、オフ状態となる。この状態において、たとえば第一マルチプレクサ11のいずれかのスイッチ33が閉じていると、そのスイッチ33に接続されている発光ダイオードD01,D03,・・・,D15のカソードは、FET55のゲート端子に接続されることになる。上述したように、発光ダイオードD01,D03,・・・,D15は、受光光量に応じた電圧を発生する。
【0068】
FET55のゲート端子の電位は、コンデンサ54の充電電圧によって決まる。コンデンサ54の充電電圧は、定常状態では、抵抗素子46の電圧に、発光ダイオードD01,D03,・・・,D15が発生する電圧を加えた電圧となる。発光ダイオードD01,D03,・・・,D15の受光光量が変化して、それに応じて発光ダイオードD01,D03,・・・,D15が発生する電圧が変化すると、コンデンサ54の充電電圧は、その発光ダイオードD01,D03,・・・,D15が発生する電圧の変化を積分した波形で変化する。したがって、FET55のソース端子に接続される抵抗素子56に発生する電圧や、出力端子45に現れる電位も、発光ダイオードD01,D03,・・・,D15が発生する電圧の変化を積分した波形で変化する。出力端子45の電位は、発光ダイオードD01,D03,・・・,D15の単位時間あたりの受光光量が大きければ大きいほど、低い電位になる。
【0069】
第二駆動回路14は、第二マルチプレクサ13の入力端子34に接続される第一制御端子61と、第二マルチプレクサ13に接続された8つの発光ダイオードD02,D04,・・・,D16の全てのアノードに接続される第二制御端子62と、マイコン15からの制御信号が入力される第一制御入力端子63と、マイコン15からの制御信号が入力される第二制御入力端子64と、マイコン15に接続される出力端子65と、を備える。
【0070】
第二駆動回路14は、第二制御端子62とグランドライン19との間に接続される第一分圧抵抗素子としての抵抗素子66と、第二制御端子62と第二制御入力端子64との間に接続される第二分圧抵抗素子としての抵抗素子67と、を備える。
【0071】
第二制御端子62は、マイコン15による第二制御入力端子64の制御電圧をこの2つの抵抗素子66,67で分圧した電位になる。したがって、マイコン15が第二制御入力端子64をたとえば電源電圧に制御すると、第二制御端子62には、電源電位を2つの抵抗素子66,67で分圧した電位になる。そして、この電位が発光ダイオードD02,D04,・・・,D16のアノードの電位となる。また、マイコン15が第二制御入力端子64をたとえばグランド電位に制御すると、第二制御端子62は、グランド電位になる。そして、この電位が発光ダイオードD02,D04,・・・,D16のアノードの電位となる。なお、いずれの場合にも、発光ダイオードD02,D04,・・・,D16のアノードの電位は、電源電位よりも低い電位になる。
【0072】
第二駆動回路14は、電源ライン18と第一制御端子61との間に接続される制御トランジスタとしてのPNPトランジスタ71と、電源ライン18とPNPトランジスタ71のベース端子に接続される抵抗素子72と、PNPトランジスタ71のベース端子と第一制御入力端子63との間に接続される抵抗素子73と、を備える。
【0073】
マイコン15が第一制御入力端子63を、たとえばグランド電位などの電源ライン18よりも低いローレベルに制御すると、電源電位と第一制御入力端子63の電位との電位差を2つの抵抗素子72,73で分圧した電位が、PNPトランジスタ71のベース端子に入力される。このベース端子の電位は、PNPトランジスタ71のエミッタ端子の電位(=電源電位)よりも低い。これにより、PNPトランジスタ71は、オン状態となる。
【0074】
PNPトランジスタ71がオン状態になると、第一制御端子61は、電源ライン18に接続される。このとき、たとえば第二マルチプレクサ13のいずれかのスイッチ36が閉じていると、そのスイッチ36に接続されている発光ダイオードD02,D04,・・・,D16のカソードは、電源ライン18に接続されることになる。発光ダイオードD02,D04,・・・,D16のアノードは、電源電位よりも低い。したがって、発光ダイオードD02,D04,・・・,D16のカソードはアノードよりも高い電位となり、第二マルチプレクサ13において閉じているスイッチ36に対応する発光ダイオードD02,D04,・・・,D16は発光する。
【0075】
第二駆動回路14は、第一制御端子61とグランドライン19との間に接続されるコンデンサ74と、第一制御端子61にゲートが接続されるFET75と、FET75のソース端子と電源ライン18との間に接続される検出抵抗素子としての抵抗素子76と、FET75のドレイン端子とグランドライン19との間に接続される抵抗素子77と、を備える。FET75のソース端子が出力端子65に接続される。この出力端子65の電圧が、受光レベル信号となる。FET75、抵抗素子76および抵抗素子77で、受光部が構成される。
【0076】
マイコン15が第一制御入力端子63を、たとえば電源ライン18と同じハイレベルに制御すると、PNPトランジスタ71のベース端子も電源ライン18と同じレベルになる。これにより、PNPトランジスタ71は、オフ状態となる。この状態で、たとえば第二マルチプレクサ13のいずれかのスイッチ36が閉じていると、そのスイッチ36に接続されている発光ダイオードD02,D04,・・・,D16のカソードは、コンデンサ74と、FET75のゲート端子とに接続されることになる。発光ダイオードD02,D04,・・・,D16は、受光光量が大きければ大きいほど、大きな電圧を発生する。
【0077】
FET75のゲート端子の電位は、コンデンサ74の充電電圧によって決まる。コンデンサ74の充電電圧は、抵抗素子66の電圧に、発光ダイオードD02,D04,・・・,D16が発生する電圧を加えた電圧となる。発光ダイオードD02,D04,・・・,D16の受光光量が変化すると、それに応じて発光ダイオードD02,D04,・・・,D16が発生する電圧も変化する。コンデンサ74の充電電圧は、その発光ダイオードD02,D04,・・・,D16が発生する電圧の変化を積分した波形で変化する。したがって、FET75のソース端子に接続される抵抗素子76の電圧や、出力端子65に現れる電位も、発光ダイオードD02,D04,・・・,D16が発生する電圧の変化を積分した波形で変化する。また、出力端子65の電位は、発光ダイオードD02,D04,・・・,D16の単位時間あたりの受光光量が大きければ大きいほど、低い電位になる。
【0078】
速度センサ16は、速度に応じたアナログ値を出力する。つまり、バーサライター1の振り速度(角速度)に応じたアナログ値を出力する。なお、速度センサ16は、たとえば、加速度の大きさに応じたレベル信号を出力する加速度センサと、この加速度センサの出力に接続されたコンデンサと、で構成することができる。このコンデンサは、加速度センサが出力するレベル信号を積分する。加速度を積分すると、速度になる。
【0079】
なお、このような速度センサ16の出力するアナログのレベル信号は、マイコン15に入力される。マイコン15は、速度0の場合のレベルを基準として、バーサライター1が右方向に振られる場合のアナログ値を、プラスの値として読み取る。バーサライター1が左方向に振られる場合のアナログ値を、マイナスの値として読み取る。
【0080】
図3は、図2中のマイコン15の構成を示す回路図である。
【0081】
マイコン15は、主に、I/Oポート81と、タイマ82と、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)83と、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)84と、ROM(Read Only Memory:読出専用メモリ)85と、記憶部材としてのEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory:電気消去式プログラマブルROM85)86と、これらを接続するシステムバス87と、を備える。
【0082】
タイマ82は、クロック信号を出力する。I/Oポート81、CPU83、RAM84、ROM85およびEEPROM86は、このクロック信号に同期して動作する。
【0083】
I/Oポート81には、3つのADコンバータ88が接続される。3つのADコンバータ88には、速度センサ16と、第一駆動回路12の出力端子45と、第二駆動回路14の出力端子65とが接続される。I/Oポート81には、さらに、モード切替スイッチ6と、第一マルチプレクサ11と、第一駆動回路12の第一制御入力端子43および第二制御入力端子44と、第二マルチプレクサ13と、第二駆動回路14の第一制御入力端子63および第二制御入力端子64と、が接続される。
【0084】
そして、I/Oポート81は、クロック信号に同期して、入力信号をサンプリングし、その値をI/Oポート81内のバッファに書き込む。また、クロック信号に同期して、制御信号のレベルを、バッファの値に応じたレベルへ切り替える。
【0085】
ROM85には、制御プログラム89が記憶されている。CPU83は、クロック信号に同期して、ROM85から制御プログラム89を読み込み、これを実行する。これにより、制御本体が実現される。この読み込んだ制御プログラム89や、その制御プログラム89の実行に必要な一時データなどは、RAM84に記憶される。
【0086】
EEPROM86には、像データとしての残光像データ90が記憶されている。なお、この残光像データ90を記憶するためのメモリは、残光像データ90を、更新可能に記憶するものであればよく、EEPROM86以外のメモリであってもよい。このようなメモリとしては、他にもたとえば、紫外線消去型のROMや、電源スイッチ5が開いている状態でも電池17の蓄電電力が常に供給されるように給電されているRAMなどがある。
【0087】
図4は、残光像データ90の一例を示す説明図である。図4に示す残光像データ90は、16行×19列の行列データになっている。行列の各要素には、「0」あるいは「1」のデータが格納される。
【0088】
第一行は、第一発光ダイオードD01の発光データである。第二行は、第二発光ダイオードD02の発光データである。第三行は、第三発光ダイオードD03の発光データである。第四行は、第四発光ダイオードD04の発光データである。第五行は、第五発光ダイオードD05の発光データである。第六行は、第六発光ダイオードD06の発光データである。以下、同様に第七行から第十六行が第七発光ダイオードD07から第十六発光ダイオードD16の各発光データとなる。
【0089】
CPU83は、この残光像データ90を、1列ずつ順番にI/Oポート81へ書き込む。たとえばバーサライター1がそれを目視する人から見て左から右へ振られるとき、すなわち、振る人から見て右から左へ振るときには、CPU83は、後述する制御によって、図4の最も左側の列データから順番にI/Oポート81へ書き込む。クロック信号に同期して、この列データは、第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13へ出力される。第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13は、「1」のデータに対応するスイッチ33,36を閉じ、「0」のデータに対応するスイッチ33,36を開く。スイッチ33,36が閉じている発光ダイオードD01,D02,・・・,D16のみが光る。これにより、バーサライター1を振った空間に、「GO」の文字を、残光像として形成することができる。
【0090】
また、バーサライター1を目視する人から見て、一旦右端まで振られたバーサライター1が折り返し左へ振られ始めると、CPU83は、図4の最も右側の列データから順番にI/Oポートへ書き込む。これによって先の場合とは逆の順番に各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16が光る。これような制御を繰り返すことによって、バーサライター1を左右に振り続ける間「GO」の文字が残光像として空間に形成され続ける。
【0091】
なお、残光像データ90の各列には、速度積算値が対応付けられている。この速度積算値は、残光像データ90とともに、EEPROM86に記憶される。この各列に対応付けらけれる速度積算値は、後述するように、バーサライター1の振り位置に応じて積算される速度積算値と、比較される。この実施の形態1では、図4の各列の速度積算値は、その左側の列のものよりも大きな値になっている。また、図4の最も右側の列の速度積算値は、プラスの値になっている。なお、隣り合う2つの列の速度積算値同士の差は、この実施の形態1のように全ての速度積算値同士の組み合わせにおいて等しくなっていてもよいが、速度積算値同士の組合せ毎に異なっていてもよい。
【0092】
次に、バーサライター1全体の制御を説明する。
【0093】
電源スイッチ5が閉じられると、電源ライン18が電池17に接続され、この電源ライン18から供給される電力によって、マイコン15その他の回路素子は動作を開始する。マイコン15のCPU83は、制御プログラム89を読み込んで実行する。図5は、CPU83が実行するメインルーチンを示すフローチャートである。
【0094】
CPU83は、モードを確認する(ST1)。具体的には、モード切替スイッチ6に対応するI/Oポート81のバッファ値を読み込む。
【0095】
そして、このバッファ値が「1」(電位レベルとしてはハイレベル)である場合には、読取モードと判断して読取ステップを実行する(ST2)。逆に、バッファ値が「0」(電位レベルとしてはローレベル)である場合には、発光モードと判断して発光ステップを実行する(ST3)。なお、読取ステップは、読取制御に相当し、発光ステップは、発光制御に相当する。
【0096】
図6は、発光ステップ(ST3)の詳細なステップを示すフローチャートである。
【0097】
発光ステップ(ST3)では、まず、CPU83は、2つのステップST11,ST12からなる初期設定ステップを実行する。
【0098】
初期設定ステップにおいてCPU83は、まず、発光モード設定処理を行う(ST11)。具体的には、第一駆動回路12の第一制御入力端子43および第二駆動回路14の第一制御入力端子63をローレベルに制御するとともに、第一駆動回路12の第二制御入力端子44および第二駆動回路14の第二制御入力端子64をハイレベルに制御する。これにより、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16のカソードは、電源電位を2つの抵抗素子46,47(66,67)で分圧した電位となり、第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13の入力端子31,34は、電源ライン18に接続される。
【0099】
初期設定ステップにおいてCPU83は、次に、速度センサ16の値に基づいて、バーサライター1の位置を特定するための速度値の積算処理を開始する(ST12)。具体的には、速度センサ16の値が0からプラスへ変化するタイミングのバーサライター1の位置を振り始めの基準位置Aとして、速度センサ16が出力する速度値の加算処理を開始する。これは、速度値を積分するのと等価な処理である。これにより、速度積算値が、バーサライター1の位置に対応付けられる。つまり、同じ振り幅でバーサライター1を振っている場合または回転させている場合において、バーサライター1が同じ振り位置にあるときには、速度積算値は同じ値になる。
【0100】
なお、速度センサ16の値が0となるときは、バーサライター1が停止しているとき、あるいは、バーサライター1の振り方向(回転方向)が切り替わるときである。バーサライター1の振り方向が変わるタイミングと、CPU83のバッファ読み込みタイミングとは非同期である。そのため、これらのタイミング同士の関係によっては、バッファの値は、0になることなくマイナスの速度値からプラスの速度値へ変わってしまっうことがありえる。そのような場合には、マイナスの速度値から最初にプラスの速度値へ変わるタイミングから速度センサ16が出力する速度値の加算を開始すればよい。この場合、バーサライター1の振り始めの位置と、積算速度値が0となる基準位置Aとは一致しないことになるが、バーサライター1の振り位置に対して速度積算値を対応付けることができるので、制御上の問題は無い。
【0101】
次に、CPU83は、積算されている速度積算値と、記憶している速度積算値とを比較し(ST13)、一致したときにEEPROM86に記憶されている残光像データ90から速度積算値に対応した一列を抽出する(ST14)。具体的には、CPU83は、EEPROM86において残光像データ90の各列に対応付けて記憶されている速度積算値と、CPU83が積算している速度積算値とを比較する(ST13)。そして、積算している速度積算値が、記憶している速度積算値と一致したときに、その一致する列データを抽出し、I/Oポート81のバッファに書き込む(ST14)。
【0102】
なお、CPU83は、タイマ82のクロック信号に同期して動作するので、CPU83が積算している速度積算値が、記憶している速度積算値と一致しない場合が生ずるが、この実施の形態では記憶している速度積算値をはさむ状態が生じた場合、その挟んでいる2回分の速度積算値の後者が生じた時に、I/Oポート81のバッファにその挟み込まれた速度積算値に一致する列データを書き込むようにしている。
【0103】
I/Oポート81は、そのバッファに書き込まれた列データを、第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13へ出力する。バッファ値が「1」であるスイッチ33,36は閉じる。各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の中で、閉じたスイッチ33,36に接続されているものが発光する。
【0104】
次に、CPU83は、バーサライター1の停止を判定する(ST15)。具体的には、たとえば、I/Oポート81のバッファ値に基づいて、所定の速度値以下の状態が継続して発生しているか、速度積算値が変化しなくなったかなどを判断し、これらの条件のいずれか1つまたは複数を満たす場合には終了と判定する。これにより、CPU83は、図5のメインルーチンへ復帰することができる。
【0105】
なお、バーサライター1が停止していない場合には、CPU83は、速度積算値を比較するステップ(ST13)と、残光像データ90から新たな一列を抽出するステップ(ST14)と、停止判定ステップ(ST15)とを繰り返す。これにより、I/Oポート81のバッファには、常に、CPU83が積算処理した速度積算値と一致する速度積算値が対応付けられた列データ、あるいは、積算処理した速度積算値に最も近い速度積算値が対応付けられた列データが、書き込まれることになる。また、バーサライター1が所定の範囲において左右、前後などに振り続けられている限り、または一定方向に回転したり往復回転している限り、停止と判定することはないので、CPU83は、このような発光制御を継続して実行する。
【0106】
これにより、バーサライター1の振り位置が変化すると、積算される速度積算値も変化するので、I/Oポート81のバッファに書き込まれている列データは変化する。バーサライター1が同じ振り位置にあるときは、積算される速度積算値も略等しくなるので、同じ列データがI/Oポート81のバッファに書き込まれる。
【0107】
その結果、バーサライター1を一定の範囲において往復させて振り続けることで、「GO」の文字を、残光像として形成し続けることができる。
【0108】
図7は、このような発光モードの制御によって形成される残光像の一例を示す説明図であり、図4に示す残光像データから得られる残光象である。図7の左端に示すAは、積算される速度積算値が0となるバーサライター1の基準位置である。
【0109】
たとえば、この基準位置Aからバーサライター1が図7の右側に移動するにつれて、約5度毎に、CPU83が積算する速度積算値が10ずつ増加するものとする。図4の残光像データ90では、列データの速度積算値同士の差は10である。したがって、バーサライター1を90(=5度×(19−1)以上の振り角度で振ることで、図4に示す「GO」の残光像データ90に基づいて、バーサライター1の振り範囲に、図7に示すような「GO」の表示をあらわすことができる。
【0110】
CPU83は、バーサライター1の速度積算値、すなわち移動距離となる振り位置を判定し、その位置に応じた列データをI/Oポート81のバッファに書き込むようにしているので、バーサライター1が同じ振り位置にくれば、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、同じ列データに基づいて発光する。その結果、「GO」の残光文字は、バーサライター1の振り速度が一定にならなくても、あるいは、バーサライター1の振り範囲が一定にならなくても、常に同じ位置に表示される。
【0111】
図8は、読取ステップST2の詳細なステップを示すフローチャートである。
【0112】
読取ステップST2では、CPU83は、第一発光ダイオードD01から第十六発光ダイオードD16まで順番に、16回の読取処理を行う(ST21,ST22,・・・,ST36)。また、第十六発光ダイオードD16の読取処理ST36が完了した時点で、モード切替スイッチ6の状態を検出し、モード切替スイッチ6が読取モード以外のモードになっていた場合には、つまりこの実施の形態1では発光モードになっていた場合には、読取処理を終了する(ST37)。これにより、CPU83は、図5のメインルーチンへ復帰することができる。
【0113】
図9は、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16毎の読取処理(ST21,ST22,・・・,ST36)の詳細なステップを示すフローチャートである。
【0114】
各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の読取処理において、CPU83は、まず、6つのステップST41〜ST46からなる初期設定ステップを行う。
【0115】
たとえば、読み取りを行う発光ダイオードが1番目とする。具体的には、第1発光ダイオードが接続される第一駆動回路12(以下、受光側駆動回路と記載する。)の第一制御入力端子43および第二制御入力端子44をハイレベルに制御する(ST41,ST42)。他方である第二駆動回路14(以下、発光側駆動回路と記載する。)の第一制御入力端子63をローレベルに制御するとともに第二制御入力端子64をハイレベルに制御する(ST43,ST44)。第1発光ダイオードが接続される側の第一マルチプレクサ11(以下、受光側マルチプレクサと記載する。)に、第1スイッチを閉じる制御信号を出力する(ST45)。第二マルチプレクサ13(以下、発光側マルチプレクサと記載する。)に、第2スイッチを閉じる制御信号を出力する(ST46)。
【0116】
CPU83は、次に、測光処理を行う(ST47)。図10は、測光処理ST47の詳細なステップを示すフローチャートである。
【0117】
測光処理においてCPU83は、まず、受光側駆動回路の第二制御入力端子44をハイレベルからローレベルに変化させる(ST61)。これにより、第1発光ダイオードのアノードはグランド電位となる。このとき、受光側駆動回路のコンデンサ54に電荷が蓄電されている場合には、第1発光ダイオードに順方向電圧が印加されることになり、コンデンサ54の電荷が第1発光ダイオードを介して放電されることになる。そして、受光側駆動回路の第二制御入力端子44をローレベルに1msほど制御することで、コンデンサ54は完全に放電し、第1発光ダイオードのカソードもグランド電位となる。その結果、受光側駆動回路のFET55のソース端子とドレイン端子との間には電流が流れないので、受光側駆動回路の出力端子45は、ハイレベルとなる。これにより、コンデンサ54のリセットがなされる。
【0118】
受光側駆動回路の第二制御入力端子44を1msの間ローレベルに制御した後(ST62)、CPU83は、その第二制御入力端子44を再びハイレベルに切り替える(ST63)。第二制御入力端子44がローレベルからハイレベルへ切り替えられると、電源電位を2つの抵抗素子46,47で分圧した電圧が、第1発光ダイオードのアノードに印加される。第1発光ダイオードは、受光光量に応じた電圧を発生する。コンデンサ54には、この第1発光ダイオードに発生する電圧を積分した電圧が生じる。この第1発光ダイオードに発生する電圧を積分した電圧が、FET55のゲート端子に印加される。
【0119】
図11は、受光側駆動回路の出力端子45の電位変化を示す波形図である。横軸は、時間であり、縦軸は、出力端子45の電位である。図11の上側の波形Aは、読み取る画像が黒色である場合の、出力端子45の電位波形である。図11の下側の波形Bは、読み取る画像が白色である場合の、出力端子45の電位波形である。
【0120】
図11の例の場合、読み取る画像が黒色である場合、受光側駆動回路の出力端子45の電位は、受光側駆動回路の第二制御入力端子44をローレベルからハイレベルへ切り替えてから約70msで、4.5Vから2.5Vまで下がる。この約70msの期間が過度期間である。読み取る画像が白色である場合、受光側駆動回路の出力端子45の電位は、第二制御入力端子44をローレベルからハイレベルへ切り替えてから約10msで、4.5Vから1.5Vまで下がる。なお、読み取る画像が灰色の場合、約10〜70msの間で、2.5Vと1.5Vとの間の電位まで下がる。
【0121】
なお、FET55のゲートにコンデンサ54が接続されていない場合、受光側駆動回路の出力端子45の電位は、画像の色に関係なく、数msの間に急激に、2.5V〜1.5Vの間の電圧に下がってしまう。
【0122】
次に、CPU83は、図10に示すように、受光側駆動回路の第二制御入力端子44をローレベルからハイレベルへ切り替えてから、つまり受光する発光ダイオードのアノードの電位を変化させてから10ms後に(ST64)、受光側駆動回路の出力端子45のレベルを、I/Oポート81から読み取る(ST65)。これにより、測光処理ST47は、終了する。
【0123】
測光処理ST47が終了すると、CPU83は、図9のフローチャートに示すように、この読み取った受光側駆動回路の出力端子45のレベルが2.75V(閾値)よりも高いか否かを判定する(ST48)。そして、高い場合には黒と判定し、CPU83は、EEPROM86の残光像データ90の第1行に「1」を書き込む(ST49)。読み取ったレベルが2.75V以下である場合には、CPU83は、白と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第1行に「0」を書き込む(ST50)。
【0124】
CPU83は、図9および図10に示す以上の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16毎の読取処理を、第1発光ダイオードD01,D02,・・・,D16から第十六発光ダイオードD16まで繰り返す。すなわち、n(nは1から16までの整数)番目の発光ダイオードが受光素子となる場合は、n+1番目の発光ダイオードが発光素子となる状態をnが1〜16まで順次、実行していく。これにより、EEPROM86には、1列分の残光像データ90が格納される。また、nが偶数である場合、第二駆動回路14が受光側駆動回路となり、第一駆動回路12が発光側駆動回路となる。同様に、第二マルチプレクサ13が受光側マルチプレクサとなり、第一マルチプレクサ11が発光側マルチプレクサとなる。
【0125】
1列分の残光像データ90をEEPROM86に格納すると、図8に示すように、CPU83は、モード切替スイッチ6が読取モード以外のモードに切り替えられているか否かを判定する。CPU83が読取モードであると判断すると、読取モードを継続する。その後、バーサライター1の読取位置がずれたことを検出する(ST38)。たとえば、先の図7に示す例では、5度に相当する距離を移動したか否かを判定すればよい。そして、ST21からST37までを再度実行する。このようにして、モード切替スイッチ6が読取モード以外のモードに切り替えられるまで、バーサライター1のわずかずつの移動を検出しながら、1列分の画像の読取処理を繰り返す(ST37)。
【0126】
これにより、利用者は、モード切替スイッチ6を読取モードへ切り替えた後、たとえば図12に示すような用紙に書かれた「GO」の文字の上を、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16を下向きにした状態で、バーサライター1を順次移動させることで、図4に示す残光像データ90を、EEPROM86に記憶させることができる。なお、EEPROM86への書込みは、モード切替スイッチ6を発光モードへ切り替えるときに行わせるようにし、それ以前はRAM84に一時的に記憶させるようにしてもよい。
【0127】
なお、EEPROM86において残光像データ90の各列に対応付けて記憶する速度積算値は、残光像データ90の各列に対応付けて、予め固定的に記憶されていても良いが、たとえば、上述した読取時の速度センサ16の値を積分し、この積分値を、各列に対応付けて記憶させるようにした方がよい。この場合、図8のフローチャート中の5度に相当する距離ずつの移動の検出の替わりに、CPU83による速度積分値が所定の値、図4の例ではその値が「10」となるまで待つ処理となる。
【0128】
これにより、読取時のバーサライター1の移動速度が速くなったり、遅くなったり、または、送り速度が混在したとしても、発光時にはその影響が全く生じない画像を再現することができる。
【0129】
以上のように、この実施の形態1に係るバーサライター1は、用紙などに記載される文字や画像を読取モードで読み取ることができる。また、その読み取った画像を、発光モードにおいて残光像として形成することができる。
【0130】
しかも、発光ダイオードD01,D02,・・・・,D16を発光させる回路と受光させる回路とを第一駆動回路12あるいは第二駆動回路14として1つに兼用しているので、より小さい回路規模で複数の発光ダイオードD01,D02,・・・・,D16の発光と受光とを制御することができる。また、発光ダイオードD01,D02,・・・・,D16と2つの駆動回路12,14との間にそれぞれマルチプレクサ11,14を設け、この2つのマルチプレクサ11,14へ残光像データに基づく制御信号を出力しているので、駆動回路の個数(この実施の形態では2個)は、発光ダイオードの個数(この実施の形態では16個)よりも少なくなる。特に、駆動回路およびマルチプレクサは2組だけなので、小型且つ軽量の振り易いバーサライター1を得ることができる。つまり、各発光ダイオードに駆動回路を直接に接続した場合のように、発光ダイオードと同数の駆動回路を設ける必要が無く、より小さい回路規模で実現することができる。その結果、小型且つ軽量の振り易いバーサライターを得ることができる。
【0131】
ところで、第一駆動回路12の第一制御端子41や第二駆動回路14の第一制御端子61とグランドライン19との間にコンデンサ54やコンデンサ74を接続することには、以下の意味がある。
【0132】
第一に、読取時の発光ダイオードの受光光量に対する出力端子45,75の電圧過度変化がゆっくりになるので、二値化の精度が向上する。
【0133】
コンデンサ54,74が無い場合には、出力端子45,65の電位はすぐに定常状態になってしまうので、この定常状態の条件化で二値化判定をしなければならない。そして、定常状態では、図11に示すように、白い画像の読取電位と黒い画像の読取電位との電位差は、1V程度しかない。白い画像の読取電位や、黒い画像の読取電位は、用紙の色やインクの濃さやその他の読取環境要因に応じて、0.5〜1V程度は簡単に変動する。その結果、このような各種の画像読取環境に対して、二値化のための閾値を適当に設定するのは難しく、場合によっては画像を適切に読み取ることができない。
【0134】
これに対して、この実施の形態1のように、第一制御端子41,61とグランドライン19との間にコンデンサ54,74を接続して、読取時の発光ダイオードの受光光量に対する出力端子45,65の電圧過度変化をゆっくりにし、そのゆっくりと変化する過度状態の期間において、出力端子45,65の電圧を読み取った場合には、最大で約3V程度(図11で10ms付近)の電位差を確保することができる。その結果、読取環境要因に応じて0.5〜1V程度の変動が発生したとしても、二値化のための閾値を適当に設定し、精度良く二値化判定をすることができる。
【0135】
第二に、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16が発生する電圧を積分した電圧値を読み取ることになるので、画像の読取安定性が向上する。
【0136】
図13(A)に示す画像を読み取る場合と、図13(B)に示す画像を読み取る場合とを、比較する。バーサライター1は、点線格子の横線に沿って、紙面の左側から右側へ移動するものとする。つまり、各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、2つの横線の間を移動する。図13では、D(n−1)番目の発光ダイオードと、D(n)番目の発光ダイオードと、D(n+1)番目の発光ダイオードのみを図示している。また、CPU83は、点線格子の縦線にバーサライター1が重なるタイミングで、受光側駆動回路の出力端子45(65)の値を読み取るものとする。図13では、各発光ダイオードの受光光量は、T1,T2,T3,T4,T5のタイミングで読み取られる。
【0137】
白黒画像の斜めのエッジabに対する点線格子との重なり具合を比較すれば判るように、図13(A)での各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の読取位置は、図13(B)での各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の読取位置よりも、若干上側にずれている。たとえば、D(n−1)番目のダイオードは、図13(A)の場合には、T1のタイミングでは黒を読み取り、T2のタイミングでは白を読み取っているのに対して、図13(B)の場合には、T1のタイミングでは黒を読み取り、T2のタイミングでも黒を読み取っている。
【0138】
第一制御端子41とグランドライン19との間や、第一制御端子61とグランドライン19との間にコンデンサ54,74が接続されていない場合、受光側駆動回路の出力端子からは、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の受光光量の瞬時値が出力される。CPU83は、この瞬時値を読み込んで二値化判定に利用する。そのため、図13(A)の画像を読み取った場合には、図14(A)の残光像データ90がEEPROM86に記憶される。図13(B)の画像を読み取った場合には、図14(B)の残光像データ90がEEPROM86に記憶される。図14の各行列において、第一行は、D(n−1)番目の発光ダイオードの読取データ、第二行は、D(n)番目の発光ダイオードの読取データ、第三行は、D(n+1)番目の発光ダイオードの読取データである。また、第一列はタイミングT1での読取データ、第二列はタイミングT2での読取データ、第三列はタイミングT3での読取データ、第四列はタイミングT4での読取データ、第五列はタイミングT5での読取データである。
【0139】
図14(A)の残光像データ90での「1」と「0」との境界位置と、図14(B)の残光像データ90での「1」と「0」との境界位置とは、異なっている。「1」と「0」との境界の位置が異なると、それに基づいて形成される残光像の位置も異なってくる。
【0140】
このように、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の受光光量の瞬時値を二値化した場合、画像に対するバーサライター1の読取位置が若干ずれてしまうだけで、残光像の位置が変化してしまう。つまり、画像の読取安定性が良くない。同様に、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の受光光量の瞬時値を二値化した場合、画像に対するバーサライター1の読取位置が若干ずれてしまうだけで、残光像の位置が変化するだけでなく、残光像の外形も異なってしまうことになる。
【0141】
これに対して、第一制御端子41,61とグランドライン19との間にコンデンサ54,74が接続されている場合、出力端子45,65のうち受光側駆動回路となる出力端子からは、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の受光光量の積分値が出力される。すなわち、たとえばT2のタイミングでは、T1からT2の間の総量を読み取ることとなる。CPU83は、この積分値を読み込んで二値化判定に利用する。図13(A)の画像を読み取った場合には、図15(A)の残光像データ90がEEPROM86に記憶される。図13(B)の画像を読み取った場合には、図15(B)の残光像データ90がEEPROM86に記憶される。図15の各行列において、第一行は、D(n−1)番目の発光ダイオードの読取データ、第二行は、D(n)番目の発光ダイオードの読取データ、第三行は、D(n+1)番目の発光ダイオードの読取データである。また、第一列はタイミングT1での読取データ、第二列はタイミングT2での読取データ、第三列はタイミングT3での読取データ、第四列はタイミングT4での読取データ、第五列はタイミングT5での読取データである。
【0142】
図15(A)の残光像データ90での「1」と「0」との境界位置と、図15(B)の残光像データ90での「1」と「0」との境界位置とは、一致する。「1」と「0」との境界の位置が一致するので、それに基づいて形成される残光像も同じになる。同様に、画像に対するバーサライター1の読取位置が若干ずれても、残光像の外形は同じになる。
【0143】
このように、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の受光光量の積分値を二値化した場合、バーサライター1の読取位置が若干ずれたとしても、同じ残光像データ90を読み込み、同じ残光像を形成することができる。つまり、画像の読取安定性が改善される。
【0144】
なお、第一制御端子41と電源ライン18との間や、第一制御端子61と電源ライン18との間にコンデンサ54,74を接続しても、同様の効果を得ることができる。
【0145】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係るバーサライター1のハードウェア構成は、実施の形態1に係るバーサライター1のハードウェア構成と同一である。そのため、バーサライター1の各構成要素には、実施の形態1の同名の構成要素と同一の符号を使用して、バーサライター1のハードウェア構成の図示および説明を省略する。また、本発明の実施の形態2に係るバーサライター1の、発光モードでの制御プログラム89は、実施の形態1に係るバーサライター1の、発光モードでの制御プログラム89と同一である。そのため、発光モードのフローチャートの図示および説明は、省略する。
【0146】
ところで、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、少ない消費電力で高い輝度の光を発する回路素子である。そのため、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の頭頂部方向へは高い輝度の光を発するが、その頭頂部方向から少し方向がずれると、急激に輝度が低くなる発光特性を有する。
【0147】
そのため、図1に示すようにバーサライター1の先端部4に、一列に発光ダイオードD01,D02,・・・,D16を配列した場合、全ての発光ダイオードD01,D02,・・・,D16を発光させた場合の輝度分布は、おおよそ図16に示すような輝度分布となる。つまり、各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の頭頂部方向(図16で点線方向)での輝度は高くなるが、隣接する2つの発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の間の方向での輝度は低くなる。
【0148】
その結果、読取モードにおいて、たとえば、第四発光ダイオードD04を発光させて第三発光ダイオードD03で受光した場合における受光側駆動回路の出力端子45のレベルと、第三発光ダイオードD03を発光させて第四発光ダイオードD04で受光した場合における受光側駆動回路の出力端子65のレベルとは、発光させた発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の、頭頂部方向の位置の違いおよび頭頂部方向の強い光に基づく画像での散乱状態の相違の影響を受けて、当然に異なるレベルになる。
【0149】
しかしながら、図16の各発光ダイオードD01,D02,・・・,D16の各中間に対応する位置の用紙部分からの反射光を受光すると考えた場合、第四発光ダイオードD04を発光させて第三発光ダイオードD03で受光した場合における受光側駆動回路の出力端子45のレベルと、第三発光ダイオードD03を発光させて第四発光ダイオードD04で受光した場合における受光側駆動回路の出力端子65のレベルとは、略同一レベルになる、と判断される。この判断に基づいて発明者らが実験を行ったところ、実際に、略同一レベルとなつた。実施の形態2は、この実験結果に基づくものである。
【0150】
図17は、本発明の実施の形態2に係るバーサライター1の読取ステップの詳細なステップを示すフローチャートである。
【0151】
CPU83は、まず、初期設定ステップを行う(ST71)。具体的には、第二駆動回路14の第一制御入力端子63をローレベルに制御するとともに第二制御入力端子64をハイレベルに制御する。第一駆動回路12の第一制御入力端子43および第二制御入力端子44をハイレベルに制御する。これにより、偶数の番号の発光ダイオードD02,D04,・・・,D16は、発光状態に制御可能な状態となり、奇数の番号の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15は、受光状態に制御可能な状態となる。
【0152】
次に、CPU83は、2n−1のスイッチを閉じるとともに、2nのスイッチを閉じる制御を行う。具体的には、CPU83は、まず、制御変数nに「1」を代入した後(ST72)、第二(=2×1)発光ダイオードD02を発光させる制御信号を、第二マルチプレクサ13へ出力し、第一(=2×1−1)発光ダイオードD01を受光とする制御信号を、第一マルチプレクサ11へ出力する(ST73)。
【0153】
次に、CPU83は、測光処理を行う(ST74)。具体的には、第一駆動回路12の出力端子45のレベルを読み取り、そのレベルと閾値とを比較する(ST75)。そして、この読み取った第一駆動回路12の出力端子45のレベルが2.75V(閾値)よりも高い場合には、黒と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第1(=2×1−1)行に「1」を書き込む(ST76)。逆に、低い場合には、白と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第1(=2×1−1)行に「0」を書き込む(ST77)。
【0154】
引き続き、CPU83は、第三(=2×1+1)発光ダイオードD03を受光とする制御信号を、第一マルチプレクサ11へ出力する(ST78)。また、CPU83は、測光処理を行う(ST79)。具体的には、第一駆動回路12の出力端子45のレベルを読み取り、そのレベルと閾値とを比較する(ST80)。そして、この読み取った第一駆動回路12の出力端子のレベルが2.75V(閾値)よりも高い場合には、黒と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第2(=2×1)行に「1」を書き込む(ST81)。逆に、低い場合には、白と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第2(=2×1)行に「0」を書き込む(ST82)。
【0155】
CPU83は、制御変数nに1を加算するとともに(ST83)、nが8以下であるか否かを判定する(ST84)。そして、nが8以下である場合には、発光ダイオードD02,D04,・・・,D16の中の1つを発光させている間に、2つの二値化データを読み取る処理(ST73〜ST82)を繰り返す。繰り返し回数は合計で8回になる。これにより、第一発光ダイオードD01から第十六発光ダイオードD16までの一列分の二値化データを、EEPROM86に記憶させることができる。
【0156】
このように、CPU83は、偶数番目の発光ダイオードD02,D04,・・・,D16を順次発光させるとともに、発光させた発光ダイオードよりも1つ少ない奇数番目の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15で受光し、これを二値化することで、その奇数番目の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15の残光像データ90を得る。また、偶数番目の発光ダイオードD02,D04,・・・,D14を順次発光させるとともに、発光させた発光ダイオードよりも1つ多い奇数番目の発光ダイオードD03,D05,・・・,D15で受光し、これを二値化することで、その偶数番目の発光ダイオードD02,D04,・・・,D14の残光像データ90を得る。
【0157】
nが8以下でなくなると、CPU83は、モード判定を行う(ST85)。そして、モード切替スイッチ6が読取モード以外のモードに切り替えられるまで、上述した1列分の画像の読取処理(ST72〜84)を繰り返す。このとき、バーサライター1は、順次移動させられる。
【0158】
これにより、バーサライター1の使用者は、モード切替スイッチ6を読取モードへ切り替えた後、読み取る画像が記載された用紙の上を、発光ダイオードD01,D02,・・・,D16を下向きにした状態で、バーサライター1を移動させることで、所望の残光像データ90を、EEPROM86に記憶させることができる。なお、EEPROM86への書込みは、モード切替スイッチ6を発光モードへ切り替えたときに行わせるようにし、それより前は、RAM84などに一時的に記憶させるようにしてもよい。
【0159】
以上のように、この実施の形態2に係るバーサライター1は、用紙などに記載される文字や画像を読取モードで読み取り、実施の形態1と同じ残光像データ90を得ることができる。
【0160】
しかも、偶数番目の発光ダイオードD02,D04,・・・,D16を順次発光状態に制御し、発光した発光ダイオードの前後に位置する奇数番目の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15の中の2つを受光状態に制御し、それを繰り返すだけで、奇数番目の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15の二値化データおよび偶数番目の発光ダイオードD02,D04,・・・,D16の二値化データを読み取ることができる。
【0161】
さらに、各発光ダイオードを発光している間に、発光している発光ダイオードに隣接する2つの発光ダイオードを順番に受光側の駆動回路へ接続するので、実施の形態1のように発光側と受光側とを切り替えて読み取る場合に比べて、読取処理が単純化され、しかも、1列分の読取速度を早くすることができる。
【0162】
なお、この実施の形態2では、偶数番目の発光ダイオードD02,D04,・・・,D16を発光させ、奇数番目の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15を受光させているが、奇数番目の発光ダイオードD01,D03,・・・,D15を発光させ、偶数番目の発光ダイオードD02,D04,・・・,D16を受光させるようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0163】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係るバーサライター1のハードウェア構成は、実施の形態1に係るバーサライター1のハードウェア構成と同一である。そのため、バーサライター1の各構成要素には、実施の形態1の同名の構成要素と同一の符号を使用して、バーサライター1のハードウェア構成の図示および説明を省略する。また、本発明の実施の形態3に係るバーサライター1の、発光モードでの制御プログラム89は、実施の形態1に係るバーサライター1の、発光モードでの制御プログラム89と同一である。そのため、発光モードのフローチャートの図示および説明は、省略する。さらに、本発明の実施の形態3に係るバーサライター1の、読取モードの基本的なフローは、図8に示すフローチャートとなる。
【0164】
図18は、本発明の実施の形態3に係るバーサライター1の、発光ダイオード毎の読取制御を示すフローチャートである。このフローチャートは、第二発光ダイオードD02から第十五発光ダイオードD15までの各発光ダイオードD02,D03,・・・,D15での読取制御に用いられる。
【0165】
図18に示す各発光ダイオードD02,D03,・・・,D15の読取制御において、CPU83は、まず、初期設定を行う(ST91)。たとえば、読み取りを行う発光ダイオードを2番目とする。この場合、第2発光ダイオードが接続される側の第二駆動回路14(以下、受光側駆動回路と記載する。)の第一制御入力端子63および第二制御入力端子64をハイレベルに制御する。第一駆動回路12(以下、発光側駆動回路と記載する。)の第一制御入力端子43をローレベルに制御するとともに第二制御入力端子44をハイレベルに制御する。第二発光ダイオードが接続される側の第二マルチプレクサ13(以下、受光側マルチプレクサと記載する。)に、第二スイッチ36を閉じる制御信号を出力する。第一マルチプレクサ11(以下、発光側マルチプレクサと記載する。)に、第3スイッチ33を閉じる制御信号を出力する。
【0166】
次に、CPU83は、測光処理を行う(ST92)。測光処理の具体的な手順は、図10と同様である。そして、この測光処理で読み取った2番目の発光ダイオードの受光光量に基づく受光側駆動回路の出力端子65のレベルが3.5V(高閾値)よりも高いか否かを判定し(ST92)、高い場合には、黒と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第2行に「1」を書き込む(ST99)。3.5V以下である場合には、さらに読み取ったレベルが1V(低閾値)よりも低いか否かを判定し(ST94)、低い場合には、白と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第2行に「0」を書き込む(ST100)。
【0167】
これらの高閾値と低閾値との比較判定において、黒あるいは白とも判定がつかない場合には、CPU83は、発光側マルチプレクサに、第3スイッチ33を閉じる制御信号を出力する(ST95)。その後、CPU83は、図10と同様の測光処理を行い(ST96)、新たに読み取った受光側駆動回路の出力端子65のレベルと、既に読み取っていた受光側駆動回路の出力端子65のレベルとの平均値を演算する(ST97)。そして、この平均値が2.75V(中間閾値)よりも高いか否かを判定し(ST98)、高い場合には、黒と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第2行に「1」を書き込む(ST99)。2.75V以下である場合には、白と判定し、EEPROM86の残光像データ90の第2行に「0」を書き込む(ST100)。
【0168】
CPU83は、このような図18のフローチャートに基づく各発光ダイオード毎の読取処理を、第二発光ダイオードD02から第十五発光ダイオードD15までのそれぞれについて行う。なお、たとえば第三発光ダイオードD03などの奇数番目の発光ダイオードについての読取処理では、第二駆動回路14が発光側駆動回路となり、第二マルチプレクサ13が発光側マルチプレクサとなり、第一駆動回路12が受光側駆動回路となり、第一マルチプレクサ11が受光側マルチプレクサとなる。
【0169】
なお、第一発光ダイオードD01と、第十六発光ダイオードD16とについては、実施の形態1の図9に示す読取処理を実行する。すなわち、第一発光ダイオードD01の残光像データは、第一発光ダイオードD01を受光とし、第二発光ダイオードD02を発光とし、そのときのレベル値が2.75Vを超える黒と判定し、2.75V以下であると白と判定する。同様に、第十六発光ダイオードD16の残光像データは、第十五発光ダイオードD15を受光とし、第十六発光ダイオードD16を発光とし、そのときのレベル値が2.75Vを超える黒と判定し、2.75V以下であると白と判定する。これにより、EEPROM86には、1列分の残光像データ90が格納される。
【0170】
また、CPU83は、図8のフローチャートに示すように、一列分の残光像データ90を読み取るごとにモード確認を行い(ST37)、読取モード以外のモードへ切り替えられるまで、一列分の残光像データ90の読取処理を繰り返す。
【0171】
以上のように、この実施の形態3に係るバーサライター1は、用紙などに記載される文字や画像を読取モードで読み取り、実施の形態1と同じ残光像データ90を得ることができる。
【0172】
しかも、第二番目から第十五番目の発光ダイオードD02,D03,・・・,D15用の二値化データは、受光している発光ダイオード、たとえば発光ダイオードシ07の一方側の発光ダイオードD06を発光させたときに白黒をはっきり判定することができない場合には、さらに、他方側の発光ダイオードD08を発光させて平均値をとり、その平均値で最終的な白黒判定をする。このように受光している発光ダイオードの両側の発光ダイオードを順次発光させて、2つの値の平均値を考慮して白黒判定をしている。そのため、受光している発光ダイオードD02,D03,・・・,D15に対向する位置や、その位置と一方側の発光ダイオードD01,D02,・・・,D14との中間位置に、白黒のエッジが位置するような場合や、灰色の画像が位置するような場合であって、その判定だけでは受光している発光ダイオードD02,D03,・・・,D15に対向する位置における安定で且つ正確な二値化判定が難しいような場合であっても、平均値との比較(重み付け)によって、受光している発光ダイオードD02,D03,・・・,D15に対向する位置における白黒判定を、正確に判定することができる。
【0173】
さらに、両側の発光ダイオードを発光させて平均値に基づく判定処理を行う場合とは、高閾値および低閾値では判定できない場合だけである。そのため、両側の発光ダイオードを発光させる場合は、一列分の読取の間にはあっては多くとも数回である。したがって、一列分の画像読取の時間が、実施の形態1に比べて極端に長くなってしまうことはない。つまり、この実施の形態3での画像の読取時間は、実施の形態1での画像の読取時間と遜色ない時間となり、実用上問題視されてしまうことはない。
【0174】
なお、この実施の形態3では、実施の形態1での読取ステップと組み合わせて、第二番目から第十五番目の発光ダイオードD02,D03,・・・,D15用の二値化データの安定性と精度とを向上させている。この他にもたとえば、実施の形態2での読取ステップと組み合わせて、高閾値、中間閾値および低閾値の3つの閾値での判定処理を行うことで、同様に、第二番目から第十五番目の発光ダイオードD02,D03,・・・,D15用の二値化データの安定性と精度とを向上させることができる。
【0175】
図19は、実施の形態2での読取ステップと組み合わせた場合のフローを示すフローチャートである。図19において、2つの測光判定ステップST111,ST112では、図18のステップST92〜ST100までの処理に相当する処理を行う。これ以外の各ステップは、実施の形態2での図17に図示したステップと同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0176】
以上の実施の形態1〜3は、本発明の好適な実施の形態であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0177】
実施の形態3で示した図18のフローチャートでは、受光値が中間的な値であるとき、受光している発光ダイオードの2つのレベルの平均値を演算し、この平均値と中間閾値とを比較している。また、その平均値と比較する中間閾値は、高閾値と低閾値との平均値になっている。
【0178】
上述する各実施の形態では、ダイオード列の両端に位置する第一発光ダイオードD01および/または第十六発光ダイオードD16については、第二番目から第十五番目の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16とは異なる読取処理を行うようにしている。この他にもたとえば、読取時のみに発光あるいは受光させ発光モードでは使用しない発光ダイオードを、第一発光ダイオードD01および/または第十六発光ダイオードD16の外側に隣接して設けてもよい。これにより、第一発光ダイオードD01および/または第十六発光ダイオードD16の読取処理を、その他の第二番目から第十五番目の発光ダイオードD02,D03,・・・,D15での読取処理と同じ処理にすることができる。これにより、制御プログラムは単純化されて小さくなる。
【0179】
上述する各実施の形態では、残光像データ90の各列に速度積算値を対応付けて記憶させ、速度センサ16の出力を積分した値と比較することで、発光モードの制御を行っている。この他にもたとえば、一定の時間間隔や、一定の振り角度に応じて、順番に、残光像データ90の各列データを利用するように構成してもよい。
【0180】
上述する各実施の形態では、16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13に交互に接続されている。この他にもたとえば、第一発光ダイオードD01を第一マルチプレクサ11に接続し、第二発光ダイオードD02および第三発光ダイオードD03を第二マルチプレクサ13に接続し、第四発光ダイオードD04および第五発光ダイオードD05を第一マルチプレクサ11に接続し、第六発光ダイオードD06および第七発光ダイオードD07を第二マルチプレクサ13に接続し、すなわち、ダイオード列の両端を除く発光ダイオードは、2つずつ交互に接続しても、隣接する発光ダイオードの発光光を各発光ダイオードで受光し、これに基づいて二値化された残光像データを生成することができる。
【0181】
上述する各実施の形態では、16個の発光ダイオードD01,D02,・・・,D16は、奇数番目と偶数番目の各8個ずつが第一マルチプレクサ11および第二マルチプレクサ13の2つのマルチプレクサにそれぞれ接続されている。この他にもたとえば、2個、4個、16個などの複数個の発光ダイオードを1つのマルチプレクサへ接続したり、複数個の発光ダイオード毎に1つのマルチプレクサに接続し、計3つ以上のマルチプレクサに接続するようにしてもよい。なお、駆動回路の個数は、マルチプレクサの個数と同数である。このように、マルチプレクサを使用することで、駆動回路の個数を発光ダイオードの個数よりも少なくすることができる。その結果、バーサライター1の小型化や軽量化を図ることができる。特に、複数個の発光ダイオードを3つ以上のマルチプレクサに接続した場合には、上述した各実施の形態の場合と同様に、隣接する発光ダイオードの発光光を各発光ダイオードで受光し、これに基づいて二値化された残光像データを生成することができる。
【0182】
上述する各実施の形態では、マルチプレクサ11,13などを使用しているが、実施の形態2や実施の形態3の読取方法は、マルチプレクサ11,13を使用しない電気回路、すなわち駆動回路の個数を発光ダイオードの個数と同じとした電気回路を用いた場合にも有効な方法となる。
【0183】
上述する各実施の形態では、マイコン15は、読取モードにおいて各駆動回路12,14から出力されるレベル値を二値化して残光像データとしている。この他にもたとえば、マイコンは、読取モードにおいて各駆動回路から出力されるレベル値を、三値以上に多値化してもよい。このように、多値化した残光像データに基づいて各発光ダイオードを発光させる場合には、たとえば、多値化したデータのビット数と同数の駆動回路およびマルチプレクサを設け、この複数個の駆動回路の第一制御入力端子を互いに異なるレベルに設定し、マイコンは多値化データに基づいてマルチプレクサを選択するように構成する。これにより、マイコンは、各発光ダイオードを、多値化データの各値に対応付けられた駆動回路へ接続し、濃淡を含む残光像を形成することができる。
【0184】
上述する各実施の形態では、マイコン15は、読取モードにおいて、基本的に、各発光ダイオードの受光レベルを読み取る毎に、そのレベルに基づく二値化データを生成している。この他にもたとえば、一列分の発光ダイオードの受光レベルを読み取ったら、その列の二値化データを生成してもよい。また、モード切替スイッチ6が読取モードに設定されてから解除されるまでの発光ダイオードの受光レベルを読み取ったら、その読取モードの解除操作をトリガとして、各発光ダイオードの受光レベルに基づく二値化データを生成してもよい。このように、読取モードの解除操作をトリガとして二値化データを生成することで、読み取り中の処理が軽くなる。その分、読取時にバーサライター1を移動させる速度を上げても、適切に画像を読み取ることができる。また、そのように全てのレベルを読み取ることで画像の色の分布情報が得られるので、各二値化データを演算する場合には、その周囲のレベル情報との重み付け演算をし、その重み付け演算をされたレベル値に基づいて生成することができる。これにより、残光像データの輪郭と読み取る画像の輪郭とが、よりずれ難くなる。
【0185】
上述した各実施の形態では、読取モードの際、受光する発光ダイオードと発光する発光ダイオードを動作させる際、同時に動作させるのはそれぞれ1つずつとしているが、実施の形態1の場合において、発光させる発光ダイオードを受講する発光ダイオードの両隣の2つとしたり、4つとしたり、他の全ての発光ダイオードとしてもよい。また、実施の形態2や3の場合において、受光する発光ダイオード一方側の複数を発光させ、その後、他方側の複数を発光させるようにしてもよい。
【0186】
上述する各実施の形態は、バーサライター1に適用した場合の例である。バーサライター1は、手で振るための、単位時間あたり振り角度が安定していない。そのため、各実施の形態で示したように、速度積算値などの読取速度に応じた変数を、各列対応付けるのがこのましい。これに対して、たとえば、バーサライター1と同様の構造のものを、一定のリズムで振ることで時間を表示する時計などにあっては、その振り角度、振り範囲、リズムなとが安定しているので、一定の時間間隔や、一定の振り角度に応じて、順番に、残光像データ90の各列データを利用するように構成しても、読み取った画像を残光像として表示することができる。
【0187】
上述した各実施の形態では、先端部4の先端からグリップ部3に向かって一列に配置される例を示したが、バーサライター1の軸方向に垂直な平面となるように周面方向に円形状に発光ダイオードを配置し、バーサライター1を軸方向に左右に揺らすように動作させてもよい。その他にも、風船状にバーサライター1を形成し、その罫線方向、また保線方向に発光ダイオードを並べて配置するようにしてもよい。
【0188】
上述する各実施の形態は、コンサートやイベント会場などで利用されるバーサライター1に適用した例である。この他にもたとえば、警察官や道路工事の交通誘導員が手にもって使用する点滅ライトや、パトカーや消防車などに載せたり防犯のために設置したりする警光灯、回転灯、信号灯などにも、本発明の構成を適用することができる。そして、これらの発光装置に、任意の画像や文字を像データとして読み込ませて表示させることで、単に点滅したり点灯したりする場合に比べて、それぞれの目的にあったメッセージなどを表示して、より的確で理解し易い指示や表示を簡単に行うことが可能となるとともに変更が容易となる。
【0189】
【発明の効果】
本発明では、より小さい回路規模で複数の発光ダイオードの発光を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るバーサライターの構造を示す透視図である。
【図2】図1のバーサライターの内部に配設され、16個の発光ダイオードの発光を制御する電気回路を示す回路図である。
【図3】図2中のマイコンの構成を示す回路図である。
【図4】図3中のEEPROMに記憶される残光像データの一例を示す説明図である。
【図5】図3中のCPUが実行するメインルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図5のフローチャート中に示される発光ステップの詳細なステップを示すフローチャートである。
【図7】図4に示される残光像データに基づいて形成される残光像の一例を示す説明図である。
【図8】図5のフローチャート中に示される読取ステップの詳細なステップを示すフローチャートである。
【図9】図8に示されるフローチャートの各発光ダイオード毎に行われる読取処理の詳細なステップを示すフローチャートである。
【図10】図9のフローチャート中に示される測光処理の詳細なステップを示すフローチャートである。
【図11】図2に示す回路図中の受光側駆動回路の出力端子の電位変化を示す波形図である。
【図12】図1のバーサライターによる画像の読取方を説明する説明図である。
【図13】図1のバーサライターによる画像の読取位置の違いを説明する説明図である。
【図14】図13に示す画像を読み込んで得られる二値化データを示す説明図で、図2の回路図において第一制御端子とグランドラインとの間にコンデンサが接続されていない場合の二値化データである。
【図15】図13に示す画像を読み込んで得られる二値化データを示す説明図で、図2の回路図に示すように、第一制御端子とグランドラインとの間にコンデンサが接続されている場合の二値化データである。
【図16】図1のバーサライターの輝度分布を示す説明図である。
【図17】本発明の実施の形態2に係るバーサライターの読取ステップの詳細なステップを示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態3に係るバーサライターの、発光ダイオード毎の読取制御を示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施の形態3に係る読取制御フローを、実施の形態2での読取ステップと組み合わせた場合のフローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 バーサライター
4 ハウジング
11 第一マルチプレクサ(マルチプレクサ)
12 第一駆動回路(駆動回路、受発光兼用駆動回路)
13 第二マルチプレクサ(マルチプレクサ)
14 第二駆動回路(駆動回路、受発光兼用駆動回路)
15 マイコン(制御本体)
51,71 PNPトランジスタ(制御トランジスタ)
55,75 FET(電界効果トランジスタ、受光部)
56,76 抵抗素子(検出抵抗素子、受光部)
57,77 抵抗素子(受光部)
54,74 コンデンサ
46,66 抵抗素子(第一分圧抵抗素子)
47,67 抵抗素子(第二分圧抵抗素子)
86 EEPROM(記憶部材)
90 残光像データ(像データ)
D01,D02,・・・,D16 発光ダイオード
Claims (9)
- 細長い略円柱形状のハウジングと、
上記ハウジングの先端部にその先端からグリップ部に向かって並べて配置される複数個の発光ダイオードと、
上記ハウジングの内部に配設され、上記複数個の発光ダイオードの発光を制御する電気回路と、を備え、
上記電気回路は、上記複数個の発光ダイオードが接続されるマルチプレクサと、
上記マルチプレクサに接続される駆動回路と、
残光像データを記憶する記憶部材と、
上記残光像データに基づいて上記マルチプレクサへ制御信号を出力する制御本体と、を備えることを特徴とするバーサライター。 - 前記駆動回路および前記マルチプレクサは、少なくとも2組設けられ、
前記複数個の発光ダイオードは、少なくともその一方に隣接する発光ダイオードが、自分とは異なる前記マルチプレクサへ接続され、
前記各駆動回路には、前記発光ダイオードの受光光量に応じて変化する受光レベル信号を出力する受光部を設け、更に、
前記制御本体は、前記複数の発光ダイオードを切り替えて前記複数の駆動回路へ接続する制御信号を前記複数のマルチプレクサへ出力し、上記受光レベル信号と閾値とを比較した結果に基づいて前記残光像データを生成し、この残光像データを前記記憶部材に記憶させることを特徴とする請求項1記載のバーサライター。 - 前記駆動回路および前記マルチプレクサは、2組設けられ、
前記複数個の発光ダイオードは、2つの前記マルチプレクサに先端側から順に交互に接続され、
前記各駆動回路には、前記発光ダイオードの受光光量に応じて変化する受光レベル信号を出力する受光部を設け、更に、
前記制御本体は、前記複数の発光ダイオードを切り替えて2つの前記駆動回路へ接続する制御信号を前記2つのマルチプレクサへ出力し、上記受光レベル信号と閾値とを比較した結果に基づいて前記残光像データを生成し、この残光像データを前記記憶部材に記憶させることを特徴とする請求項1記載のバーサライター。 - 各発光ダイオードで発光のために利用する残光像データは、その発光ダイオードに隣接する発光ダイオードを発光させ、その発光した光をその発光ダイオードで受光して得られる受光レベル信号に基づいて前記制御本体によって生成されることを特徴とする3記載のバーサライター。
- 各発光ダイオードで発光のために利用する残光像データは、その発光ダイオードを発光させ、その発光した光をその発光ダイオードに隣接する発光ダイオードで受光して得られる受光レベル信号に基づいて前記制御本体によって生成されることを特徴とする3記載のバーサライター。
- 前記制御本体は、
前記2つの駆動回路の中の一方を発光制御に設定するとともに、他方を受光制御に設定し、
上記発光側の駆動回路に接続される前記マルチプレクサへ制御信号を出力することで、該マルチプレクサに接続される前記複数の発光ダイオードを順番に点灯し、
前記各発光ダイオードが発光している間に、上記受光側の駆動回路に接続される前記マルチプレクサへ制御信号を出力することで、上記発光している発光ダイオードに隣接する2つの前記発光ダイオードを順番に上記受光側の駆動回路へ接続し、さらに、
受光する上記2つの前記発光ダイオードによる2つの前記受光レベル信号の中の一方に基づいて、上記受光する上記2つの前記発光ダイオードの中の一方が利用する前記残光像データを生成し、他方に基づいて、上記発光する前記発光ダイオードが利用する前記残光像データを生成することを特徴とする3記載のバーサライター。 - 複数個の発光ダイオードと、
上記複数個の発光ダイオードが接続されるマルチプレクサと、
上記マルチプレクサに接続される駆動回路と、
像データを記憶する記憶部材と、
上記像データに基づいて上記マルチプレクサへ制御信号を出力する制御本体と、を備えることを特徴とする発光装置。 - 発光ダイオードに接続される受発光兼用駆動回路であって、
上記発光ダイオードのカソードとグランドラインとの間に接続される第一分圧抵抗素子と、
上記発光ダイオードに一端が接続される第二分圧抵抗素子と、
上記発光ダイオードのアノードにゲート端子が接続される電界効果トランジスタと、
上記電界効果トランジスタのソース端子と電源ラインとの間あるいはドレイン端子と上記グランドラインとの間に接続される検出抵抗素子と、
上記発光ダイオードのアノードと上記グランドラインとの間に接続されるコンデンサと、
上記発光ダイオードのアノードと上記電源ラインとの間に接続される制御トランジスタと、を備えることを特徴とする受発光兼用駆動回路。 - 受光する前記発光ダイオードのアノードの電位を変化させ、
その変化タイミングを基準として、黒い画像による光を受光した場合に前記コンデンサの充電電圧が安定するまでの過度期間において、前記コンデンサの充電電圧あるいはその充電電圧に応じて変化する電圧を読み取る制御本体を有することを特徴とする請求項8記載の受発光兼用駆動回路。
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