JP2004264079A - 荷重センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】構造面並びに使用面の双方で取り扱い易く、高精度に信頼性高く荷重検出が可能な荷重センサを提供すること。
【解決手段】この荷重センサは、既存のセンサ部4への荷重検出用部品として、センサ部4の対向する平面の加圧部へ一軸方向(荷重印加方向P)で平行に荷重を印加するため、センサ部4の加圧部に押圧接触される平坦面を有する押圧用本体部及びこれから一軸方向の外方に突出した突出部を一体的に有する一対の平行荷重印加部品2を備え、非磁性材の外装部品1によりセンサ部4と平行荷重印加部品2の押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納し、外装部品1は側面の局部にセンサ部4におけるコイルの両端部分のリード線3を外部へ引き出すための窓を有し、且つ両端面側で一対の平行荷重印加部品2の突出部及びそれが設けられた押圧用本体部の端面側の局部を外方へ露呈させている。
【選択図】 図2
【解決手段】この荷重センサは、既存のセンサ部4への荷重検出用部品として、センサ部4の対向する平面の加圧部へ一軸方向(荷重印加方向P)で平行に荷重を印加するため、センサ部4の加圧部に押圧接触される平坦面を有する押圧用本体部及びこれから一軸方向の外方に突出した突出部を一体的に有する一対の平行荷重印加部品2を備え、非磁性材の外装部品1によりセンサ部4と平行荷重印加部品2の押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納し、外装部品1は側面の局部にセンサ部4におけるコイルの両端部分のリード線3を外部へ引き出すための窓を有し、且つ両端面側で一対の平行荷重印加部品2の突出部及びそれが設けられた押圧用本体部の端面側の局部を外方へ露呈させている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として外部応力により磁気特性が変化する磁性材料の磁気弾性効果を利用した荷重センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁性材料の磁気特性、特に透磁率が外部応力によって変化する磁気弾性効果を利用した荷重センサは、既に多くのものが開発されている。
【0003】
その一例として、対向する両端面(平面)の加圧部に対して荷重を印加することによって歪む円柱状の本体部と、この本体部の外周部に密着されると共に、本体部の歪みに応じて磁気特性が変化する磁性材料から成る磁歪材と、磁歪材との間で閉磁路を形成するように構成された磁性体ヨークと、この磁性体ヨークに巻回されると共に、磁歪材の磁気特性の変化を電気的なインダクタンスに変換するコイルとから成るセンサ部を有する荷重センサは、磁気回路を閉磁路とするタイプのセンサとして知られている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−223565号公報(要約、図1、第4頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した荷重センサの場合、測定面である両端面の加圧部とセンサ自体の平行度が精度良く保たれていないと、加圧部(平面)中の特定の部分(局所)にしか荷重がかからないことがあり、こうした場合にはセンサの検出精度が低下してしまうばかりでなく、局所的な過荷重によりセンサ自体が破壊されてしまう危険があるため、構造面並びに使用面の双方で取り扱い難いという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消すべくなされたもので、その技術的課題は、構造面並びに使用面の双方で取り扱い易く、高精度に信頼性高く荷重検出が可能な荷重センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、対向する平面の加圧部に対して荷重を印加することによって歪む角柱状又は円柱状の本体部と、本体部の外周部に密着されると共に、該本体部の歪みに応じて磁気特性が変化する磁性材と、磁性材との間で閉磁路を形成するように構成された磁性体ヨークと、磁性体ヨークに巻回されると共に、磁性材の磁気特性の変化を電気的なインダクタンスに変換するコイルとから成るセンサ部を有する荷重センサにおいて、センサ部への荷重検出用媒介部品として、加圧部に対して一軸方向で平行に荷重を印加するための一対の平行荷重印加部品を備えた荷重センサが得られる。ここで適用された一対の平行荷重印加部品は、センサ部の加圧部を一軸方向で平行に荷重を印加するときの媒介部品として働き、荷重検出時に加圧部の局所に過荷重がかかることを防止し、高精度に荷重検出を行うための構造的な改善を図り得るように機能する。
【0008】
又、本発明によれば、上記荷重センサにおいて、一対の平行荷重印加部品は、センサ部の加圧部に押圧接触される平坦面を有する押圧用本体部と、押圧用本体部から一軸方向の外方に突出した突出部を一体的に有しており、該突出部が荷重印加に供される荷重センサが得られる。この荷重センサにおいて、突出部は、先端部分が凸状に突出した略半球面型であることは好ましい。ここで一対の平行荷重印加部品は、基本構造として押圧用本体部の平坦面がセンサ部の加圧部に押圧接触され、且つ押圧用本体部から外方に突出した突出部が荷重印加に供されることにより、突出部から印加された荷重を押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部の加圧部に向かって十分な面積を持つ面で安定して伝達印加できる。又、突出部の先端部分を略半球面型とすることで荷重印加検出体(測定対象体)にあっての荷重印加作用点(接触面積)が小さい場合でも十分に検出可能な構造としている。
【0009】
更に、本発明によれば、上記何れかの荷重センサにおいて、センサ部と一対の平行荷重印加部品における押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納すると共に、側面の局部に該センサ部におけるコイルの両端部分のリード線を外部へ引き出すための窓を有し、且つ両端面側で該一対の平行荷重印加部品における突出部を外方へ露呈させた非磁性材から成る外装部品を備えた荷重センサが得られる。ここでのセンサ部及び一対の平行荷重印加部品の押圧用本体部を収納した外装部品は、一対の平行荷重印加部品への荷重印加時における一軸方向以外への動きを規制して荷重検出を安定して行わせ、且つセンサ部を外部負荷から保護するための筐体部品となっている。
【0010】
加えて、本発明によれば、上記何れか一つの荷重センサにおいて、一対の平行荷重印加部品は、非磁性材の金属体から成る荷重センサが得られる。ここでは一対の平行荷重印加部品を非磁性材の金属体から成るものとしているため、荷重印加時における機械的強度を十分に確保できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一つの実施の形態に係る荷重センサの基本構成を示した外観斜視図である。又、図2は、この荷重センサにおける細部構造を外装部品1を長手方向で断面にして示した側面図である。
【0012】
この荷重センサは、後述する既存のセンサ部4への荷重検出用部品として、センサ部4の対向する平面の加圧部に対して一軸方向(矢印の荷重印加方向P)で平行に荷重Pを印加するため、センサ部4の加圧部に押圧接触される平坦面を有する押圧用本体部及びこれから一軸方向の外方に突出した突出部を一体的に有する一対の平行荷重印加部品2を備えており、更に、非磁性材から成る外装部品1によりセンサ部4と各平行荷重印加部品2における押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納し、外装部品1は側面の局部にセンサ部4におけるコイルの両端部分のリード線3を外部へ引き出すための窓を有し、且つ両端面側で各平行荷重印加部品2における突出部及びそれが設けられた押圧用本体部の端面側の局部を外方へ露呈させている。ここで、一対の平行荷重印加部品2は、非磁性材の金属体から成るもので、突出部の先端部分は凸状に突出した略半球面型となっている。
【0013】
即ち、この荷重センサの場合、センサ部4が一対の平行荷重印加部品2の間に挟まれた状態で外装部品1内に収納され、外装部品1における側面の局部のセンサ部4が露呈された窓からセンサ部4におけるコイルの両端部分のリード線3が引き出された外観を呈しており、外装部品1の両端側で露呈された各平行荷重印加部品2の各突出部から各押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部4の双方の平面の加圧部に向かって荷重を伝達印加できる構造となっている。
【0014】
このうち、一対の平行荷重印加部品2は、センサ部4の加圧部を一軸方向で平行に荷重を印加するときの媒介部品として働き、これにより荷重検出時に加圧部平面の局所に過荷重がかかることを防止し、高精度に荷重検出を行うための構造的な改善を図り得るように機能する。その基本構造として押圧用本体部の平坦面がセンサ部4の加圧部に押圧接触され、且つ押圧用本体部から外方に突出した突出部が荷重印加に供されることにより、突出部から印加された荷重を押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部の平面の加圧部に向かって所定の十分な面積を持つ面で安定して伝達印加させることができ、又突出部の先端部分を略半球面型とすることで荷重印加検出体(測定対象体)にあっての荷重印加作用点(接触面積)が小さい場合でも十分に検出可能な構造としている。更に、センサ部4及び一対の平行荷重印加部品2の押圧用本体部を収納した外装部品1は、各平行荷重印加部品2への荷重印加時における一軸方向以外への動きを規制して荷重検出を安定して行わせると共に、センサ部4を外部負荷から保護するための筐体部品となっている。加えて、各平行荷重印加部品2を非磁性材の金属体から成るものとしているので、荷重印加時における機械的強度を十分に確保できる。
【0015】
図3は、この荷重センサに備えられるセンサ部4の基本構造を示した側面断面図である。
【0016】
センサ部4は、対向する平面の加圧部に対して荷重を印加することによって歪む角柱状(或いは円柱状でも良い)の本体部5と、本体部5の外周部に密着されると共に、本体部5の歪みに応じて磁気特性が変化する磁性材であって、本体部5の表面全体に電気メッキによってFe50wt%−Ni50wt%(何れも質量%を示す)の高磁歪パーマロイから成るメッキ膜6と、メッキ膜6との間で閉磁路を形成するように構成された磁性体ヨーク7と、磁性体ヨーク7に巻回されると共に、メッキ膜6の磁気特性の変化を電気的なインダクタンスに変換するコイル8とから成る周知構造のものとなっている。尚、ここでも矢印は荷重印加方向Pを示すものとする。
【0017】
このうち、磁性体ヨーク7には高透磁率のPCパーマロイを用いるものとするが、その形状は図示される形態に限定されるものでなく、本体部5に溶接接合する際の都合により変更可能なものである。コイル8は、磁性体ヨーク7に耐熱性のカプトンテープを巻回した上、導線を巻回して構成されている。尚、ここでは磁性体ヨーク7を本体部5において完全に接する2つの辺部に対してレーザ溶接して本体部5に固定している。
【0018】
そこで、精密機械強度試験機を用いて本実施の形態に係る荷重センサ、及び従来の荷重センサに荷重を印加して動作試験し、その荷重(kgf/cm2 )に対応したインダクタンス(μH)を測定して比較したところ、図4に示されるような結果となった。但し、ここでの荷重の印加方法として、本実施の形態の荷重センサでは、一対の平行荷重印加部品2の各突出部に印加し、従来の荷重センサではセンサ部4の平面の加圧部に直接印加するものとした上、精密機械強度試験機により±2kgf/cm2 の精度で荷重を制御して目的の荷重に到達したところで保持することにより、最大荷重400kgf/cm2 に到達するまで順次荷重を強めるように印加し、その荷重(kgf/cm2 )に対応したインダクタンス(μH)を得た。
【0019】
図4を参照すれば、従来のセンサ部4の平面の加圧部に直接的に荷重を印加するタイプの荷重センサの場合、最大荷重400kgf/cm2 に対してインダクタンスは1050μHから735μHまでの30%低下が認められたのに対し、一対の平行荷重印加部品2の各突出部に荷重を印加してセンサ部4の平面の加圧部を押圧するタイプの本実施の形態の荷重センサの場合、最大荷重400kgf/cm2 に対してインダクタンスは1050μHから693μHまでの34%低下が認められたことにより、一対の平行荷重印加部品2を使用して荷重を印加すればセンサ精度を向上できることが判った。
【0020】
【発明の効果】
以上に説明した通り、本発明の荷重センサによれば、既存のセンサ部の対向する平面の加圧部に直接的に荷重を印加する構成に代え、一対の平行荷重印加部品を介して荷重印加してセンサ部の加圧部を押圧する構造、即ち、外装部品によりセンサ部と一対の平行荷重印加部品の押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納し、且つ外装部品の両端側で露呈された各平行荷重印加部品の各突出部から押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部の加圧部に向かって所定の十分な面積を持つ面で荷重を安定して伝達印加できる構造としているので、センサ精度を一層向上できるようになり、結果として構造面並びに使用面の双方で取り扱い易く、高精度に信頼性高く荷重検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る荷重センサの基本構成を示した外観斜視図である。
【図2】図1に示す荷重センサにおける細部構造を外装部品を長手方向で断面にして示した側面図である。
【図3】図1に示す荷重センサに備えられるセンサ部の基本構造を示した側面断面図である。
【図4】精密機械強度試験機を用いて図1に示す荷重センサ、及び従来の荷重センサに荷重を印加して動作試験し、その荷重に対応したインダクタンスを測定して比較した結果を示したものである。
【符号の説明】
1 外装部品
2 平行荷重印加部品
3 リード線
4 センサ部
5 本体部
6 メッキ膜
7 磁性体ヨーク
8 コイル
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として外部応力により磁気特性が変化する磁性材料の磁気弾性効果を利用した荷重センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁性材料の磁気特性、特に透磁率が外部応力によって変化する磁気弾性効果を利用した荷重センサは、既に多くのものが開発されている。
【0003】
その一例として、対向する両端面(平面)の加圧部に対して荷重を印加することによって歪む円柱状の本体部と、この本体部の外周部に密着されると共に、本体部の歪みに応じて磁気特性が変化する磁性材料から成る磁歪材と、磁歪材との間で閉磁路を形成するように構成された磁性体ヨークと、この磁性体ヨークに巻回されると共に、磁歪材の磁気特性の変化を電気的なインダクタンスに変換するコイルとから成るセンサ部を有する荷重センサは、磁気回路を閉磁路とするタイプのセンサとして知られている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−223565号公報(要約、図1、第4頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した荷重センサの場合、測定面である両端面の加圧部とセンサ自体の平行度が精度良く保たれていないと、加圧部(平面)中の特定の部分(局所)にしか荷重がかからないことがあり、こうした場合にはセンサの検出精度が低下してしまうばかりでなく、局所的な過荷重によりセンサ自体が破壊されてしまう危険があるため、構造面並びに使用面の双方で取り扱い難いという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消すべくなされたもので、その技術的課題は、構造面並びに使用面の双方で取り扱い易く、高精度に信頼性高く荷重検出が可能な荷重センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、対向する平面の加圧部に対して荷重を印加することによって歪む角柱状又は円柱状の本体部と、本体部の外周部に密着されると共に、該本体部の歪みに応じて磁気特性が変化する磁性材と、磁性材との間で閉磁路を形成するように構成された磁性体ヨークと、磁性体ヨークに巻回されると共に、磁性材の磁気特性の変化を電気的なインダクタンスに変換するコイルとから成るセンサ部を有する荷重センサにおいて、センサ部への荷重検出用媒介部品として、加圧部に対して一軸方向で平行に荷重を印加するための一対の平行荷重印加部品を備えた荷重センサが得られる。ここで適用された一対の平行荷重印加部品は、センサ部の加圧部を一軸方向で平行に荷重を印加するときの媒介部品として働き、荷重検出時に加圧部の局所に過荷重がかかることを防止し、高精度に荷重検出を行うための構造的な改善を図り得るように機能する。
【0008】
又、本発明によれば、上記荷重センサにおいて、一対の平行荷重印加部品は、センサ部の加圧部に押圧接触される平坦面を有する押圧用本体部と、押圧用本体部から一軸方向の外方に突出した突出部を一体的に有しており、該突出部が荷重印加に供される荷重センサが得られる。この荷重センサにおいて、突出部は、先端部分が凸状に突出した略半球面型であることは好ましい。ここで一対の平行荷重印加部品は、基本構造として押圧用本体部の平坦面がセンサ部の加圧部に押圧接触され、且つ押圧用本体部から外方に突出した突出部が荷重印加に供されることにより、突出部から印加された荷重を押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部の加圧部に向かって十分な面積を持つ面で安定して伝達印加できる。又、突出部の先端部分を略半球面型とすることで荷重印加検出体(測定対象体)にあっての荷重印加作用点(接触面積)が小さい場合でも十分に検出可能な構造としている。
【0009】
更に、本発明によれば、上記何れかの荷重センサにおいて、センサ部と一対の平行荷重印加部品における押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納すると共に、側面の局部に該センサ部におけるコイルの両端部分のリード線を外部へ引き出すための窓を有し、且つ両端面側で該一対の平行荷重印加部品における突出部を外方へ露呈させた非磁性材から成る外装部品を備えた荷重センサが得られる。ここでのセンサ部及び一対の平行荷重印加部品の押圧用本体部を収納した外装部品は、一対の平行荷重印加部品への荷重印加時における一軸方向以外への動きを規制して荷重検出を安定して行わせ、且つセンサ部を外部負荷から保護するための筐体部品となっている。
【0010】
加えて、本発明によれば、上記何れか一つの荷重センサにおいて、一対の平行荷重印加部品は、非磁性材の金属体から成る荷重センサが得られる。ここでは一対の平行荷重印加部品を非磁性材の金属体から成るものとしているため、荷重印加時における機械的強度を十分に確保できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一つの実施の形態に係る荷重センサの基本構成を示した外観斜視図である。又、図2は、この荷重センサにおける細部構造を外装部品1を長手方向で断面にして示した側面図である。
【0012】
この荷重センサは、後述する既存のセンサ部4への荷重検出用部品として、センサ部4の対向する平面の加圧部に対して一軸方向(矢印の荷重印加方向P)で平行に荷重Pを印加するため、センサ部4の加圧部に押圧接触される平坦面を有する押圧用本体部及びこれから一軸方向の外方に突出した突出部を一体的に有する一対の平行荷重印加部品2を備えており、更に、非磁性材から成る外装部品1によりセンサ部4と各平行荷重印加部品2における押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納し、外装部品1は側面の局部にセンサ部4におけるコイルの両端部分のリード線3を外部へ引き出すための窓を有し、且つ両端面側で各平行荷重印加部品2における突出部及びそれが設けられた押圧用本体部の端面側の局部を外方へ露呈させている。ここで、一対の平行荷重印加部品2は、非磁性材の金属体から成るもので、突出部の先端部分は凸状に突出した略半球面型となっている。
【0013】
即ち、この荷重センサの場合、センサ部4が一対の平行荷重印加部品2の間に挟まれた状態で外装部品1内に収納され、外装部品1における側面の局部のセンサ部4が露呈された窓からセンサ部4におけるコイルの両端部分のリード線3が引き出された外観を呈しており、外装部品1の両端側で露呈された各平行荷重印加部品2の各突出部から各押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部4の双方の平面の加圧部に向かって荷重を伝達印加できる構造となっている。
【0014】
このうち、一対の平行荷重印加部品2は、センサ部4の加圧部を一軸方向で平行に荷重を印加するときの媒介部品として働き、これにより荷重検出時に加圧部平面の局所に過荷重がかかることを防止し、高精度に荷重検出を行うための構造的な改善を図り得るように機能する。その基本構造として押圧用本体部の平坦面がセンサ部4の加圧部に押圧接触され、且つ押圧用本体部から外方に突出した突出部が荷重印加に供されることにより、突出部から印加された荷重を押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部の平面の加圧部に向かって所定の十分な面積を持つ面で安定して伝達印加させることができ、又突出部の先端部分を略半球面型とすることで荷重印加検出体(測定対象体)にあっての荷重印加作用点(接触面積)が小さい場合でも十分に検出可能な構造としている。更に、センサ部4及び一対の平行荷重印加部品2の押圧用本体部を収納した外装部品1は、各平行荷重印加部品2への荷重印加時における一軸方向以外への動きを規制して荷重検出を安定して行わせると共に、センサ部4を外部負荷から保護するための筐体部品となっている。加えて、各平行荷重印加部品2を非磁性材の金属体から成るものとしているので、荷重印加時における機械的強度を十分に確保できる。
【0015】
図3は、この荷重センサに備えられるセンサ部4の基本構造を示した側面断面図である。
【0016】
センサ部4は、対向する平面の加圧部に対して荷重を印加することによって歪む角柱状(或いは円柱状でも良い)の本体部5と、本体部5の外周部に密着されると共に、本体部5の歪みに応じて磁気特性が変化する磁性材であって、本体部5の表面全体に電気メッキによってFe50wt%−Ni50wt%(何れも質量%を示す)の高磁歪パーマロイから成るメッキ膜6と、メッキ膜6との間で閉磁路を形成するように構成された磁性体ヨーク7と、磁性体ヨーク7に巻回されると共に、メッキ膜6の磁気特性の変化を電気的なインダクタンスに変換するコイル8とから成る周知構造のものとなっている。尚、ここでも矢印は荷重印加方向Pを示すものとする。
【0017】
このうち、磁性体ヨーク7には高透磁率のPCパーマロイを用いるものとするが、その形状は図示される形態に限定されるものでなく、本体部5に溶接接合する際の都合により変更可能なものである。コイル8は、磁性体ヨーク7に耐熱性のカプトンテープを巻回した上、導線を巻回して構成されている。尚、ここでは磁性体ヨーク7を本体部5において完全に接する2つの辺部に対してレーザ溶接して本体部5に固定している。
【0018】
そこで、精密機械強度試験機を用いて本実施の形態に係る荷重センサ、及び従来の荷重センサに荷重を印加して動作試験し、その荷重(kgf/cm2 )に対応したインダクタンス(μH)を測定して比較したところ、図4に示されるような結果となった。但し、ここでの荷重の印加方法として、本実施の形態の荷重センサでは、一対の平行荷重印加部品2の各突出部に印加し、従来の荷重センサではセンサ部4の平面の加圧部に直接印加するものとした上、精密機械強度試験機により±2kgf/cm2 の精度で荷重を制御して目的の荷重に到達したところで保持することにより、最大荷重400kgf/cm2 に到達するまで順次荷重を強めるように印加し、その荷重(kgf/cm2 )に対応したインダクタンス(μH)を得た。
【0019】
図4を参照すれば、従来のセンサ部4の平面の加圧部に直接的に荷重を印加するタイプの荷重センサの場合、最大荷重400kgf/cm2 に対してインダクタンスは1050μHから735μHまでの30%低下が認められたのに対し、一対の平行荷重印加部品2の各突出部に荷重を印加してセンサ部4の平面の加圧部を押圧するタイプの本実施の形態の荷重センサの場合、最大荷重400kgf/cm2 に対してインダクタンスは1050μHから693μHまでの34%低下が認められたことにより、一対の平行荷重印加部品2を使用して荷重を印加すればセンサ精度を向上できることが判った。
【0020】
【発明の効果】
以上に説明した通り、本発明の荷重センサによれば、既存のセンサ部の対向する平面の加圧部に直接的に荷重を印加する構成に代え、一対の平行荷重印加部品を介して荷重印加してセンサ部の加圧部を押圧する構造、即ち、外装部品によりセンサ部と一対の平行荷重印加部品の押圧用本体部とを一軸方向で可動にして係止可能に収納し、且つ外装部品の両端側で露呈された各平行荷重印加部品の各突出部から押圧用本体部の平坦面を押圧面としてセンサ部の加圧部に向かって所定の十分な面積を持つ面で荷重を安定して伝達印加できる構造としているので、センサ精度を一層向上できるようになり、結果として構造面並びに使用面の双方で取り扱い易く、高精度に信頼性高く荷重検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る荷重センサの基本構成を示した外観斜視図である。
【図2】図1に示す荷重センサにおける細部構造を外装部品を長手方向で断面にして示した側面図である。
【図3】図1に示す荷重センサに備えられるセンサ部の基本構造を示した側面断面図である。
【図4】精密機械強度試験機を用いて図1に示す荷重センサ、及び従来の荷重センサに荷重を印加して動作試験し、その荷重に対応したインダクタンスを測定して比較した結果を示したものである。
【符号の説明】
1 外装部品
2 平行荷重印加部品
3 リード線
4 センサ部
5 本体部
6 メッキ膜
7 磁性体ヨーク
8 コイル
Claims (5)
- 対向する平面の加圧部に対して荷重を印加することによって歪む角柱状又は円柱状の本体部と、前記本体部の外周部に密着されると共に、該本体部の歪みに応じて磁気特性が変化する磁性材と、前記磁性材との間で閉磁路を形成するように構成された磁性体ヨークと、前記磁性体ヨークに巻回されると共に、前記磁性材の磁気特性の変化を電気的なインダクタンスに変換するコイルとから成るセンサ部を有する荷重センサにおいて、前記センサ部への荷重検出用媒介部品として、前記加圧部に対して一軸方向で平行に荷重を印加するための一対の平行荷重印加部品を備えたことを特徴とする荷重センサ。
- 請求項1記載の荷重センサにおいて、前記一対の平行荷重印加部品は、前記センサ部の前記本体部にあっての前記加圧部に押圧接触される平坦面を有する押圧用本体部と、前記押圧用本体部から前記一軸方向の外方に突出した突出部を一体的に有しており、該突出部が荷重印加に供されることを特徴とする荷重センサ。
- 請求項2記載の荷重センサにおいて、前記突出部は、先端部分が凸状に突出した略半球面型であることを特徴とする荷重センサ。
- 請求項2又は3記載の荷重センサにおいて、前記センサ部と前記一対の平行荷重印加部品における前記押圧用本体部とを前記一軸方向で可動にして係止可能に収納すると共に、側面の局部に該センサ部における前記コイルの両端部分のリード線を外部へ引き出すための窓を有し、且つ両端面側で該一対の平行荷重印加部品における前記突出部を外方へ露呈させた非磁性材から成る外装部品を備えたことを特徴とする荷重センサ。
- 請求項1〜4の何れか一つに記載の荷重センサにおいて、前記一対の平行荷重印加部品は、非磁性材の金属体から成ることを特徴とする荷重センサ。
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