JP2005009911A - 荷重センサ - Google Patents

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Kikuo Tsuruga
紀久夫 敦賀
Masaya Kawabe
雅也 川辺
Akihiro Iwasaki
明裕 岩崎
Koji Matsubara
浩二 松原
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Honda Motor Co Ltd
Tokin Corp
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
NEC Tokin Corp
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Abstract

【課題】測定対象へ磁気的悪影響を与えることなく検出感度が低下されずに高精度に荷重測定を行うことができる簡素な構造の荷重センサを提供すること。
【解決手段】この荷重センサは、周回状の単一な閉磁路構造を持つ磁性材料による磁心(荷重が加えられることで歪む周回状の本体部1、及び本体部1の表面に成膜された磁性材料による磁性膜2から成る)とその磁心の周囲に巻線を巻回して成るコイル3とを含む検出部を有する他、コイル3にコンデンサを並列接続したLC発振回路4と、荷重に対応して検出部で得られるインダクタンスの変化をLC発振回路4から得られる発振周波数の変化として示す直流電圧に変換する周波数/電圧(F/V)変換回路5とによる検出回路を備えており、磁性膜2における対向する側面に対して直接荷重(加圧力)f1,f2を作用させて荷重測定が可能となっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として外部から加えられた応力(荷重の加圧力により生じるもの)により磁気特性が変化する磁性材料の磁気弾性効果を利用した荷重センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁性材料の磁気特性として、外部から加えられた応力により透磁率が変化する磁気弾性効果を利用した荷重センサは、既に多くのタイプのものが開発されている。
【0003】
このような荷重センサの一例では、荷重(その作用)によって歪む円柱状の本体部と、本体部の外周表面に溶射され、本体部の歪みに応じて磁気特性が変化する帯状の磁歪材と、磁歪材の外周に配され、磁歪材の磁気特性の変化を電気的なインピーダンスの変化に変換するコイルとを磁気シールド(ケース)でシールドして覆った要部を持ち、信号処理回路において荷重によって歪む磁歪材の磁気特性の変化をコイルにおいて電気的なインピーダンスの変化として変換したものを検出することで本体部の歪みを測定(荷重測定)するようになっている(特許文献1参照)。
【0004】
又、荷重センサの他例では、励磁コイルの軸心に配された中実ロッド状の磁性体を含んで構成される検出部(これも磁気シールドケースで覆われた構成を持つ)を有し、励磁コイルによって磁性体を磁化させた上、荷重を作用させて磁性体を歪ませ、その歪みに応じた透磁率の変化に基づくインダクタンスの変化によって荷重を検出(原理的には特許文献1の場合と同様に、荷重によって歪む磁性体の磁気特性の変化をコイルにおいて電気的なインピーダンスの変化として変換したものを検出する場合と同様とみなさせる)する荷重検出装置を構成している(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−223565号公報(要約)
【0006】
【特許文献2】
特開平11−241955号公報(要約)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1の荷重センサの場合、磁歪材と磁気シールドとの配置に際して開磁路を構成して磁歪材のインダクタンスの変化を検出することになるが、開磁路を構成したときに開磁路に沿って帯状の磁歪材の端部には磁極が発生し、帯状の磁歪材の内部にコイルが発生する磁界とは逆向きの磁界である反磁界が発生してしまい、これが磁歪材の実効的透磁率を大きく低下させることになるため、結果として荷重が加えられたときの磁歪材の透磁率の変化が小さくなってしまうことにより、検出感度を高めることができないという問題を抱えている。
【0008】
又、特許文献2の荷重検出装置(荷重センサ)の場合においても、同様に開磁路を構成して磁性体のインダクタンスの変化を検出することになるため、特許文献1の場合と同じ理由により検出感度を高めることができないという問題を抱えている。
【0009】
以下は、ここでの荷重によって本体部が変形する際のインダクタンスの変化を検出感度(インダクタンスの変化の大きさ)と磁気回路との関係で説明する。
【0010】
磁気回路のインダクタンスは、一般に磁性材の透磁率,磁路長,磁路断面積,及びコイル巻線数で決まる。このうち、コイル用巻線の巻回数についてはセンサの寸法等の制約により構成面でおのずと限界があり、磁性材の透磁率は材料組成で決まるため、インダクタンスを向上させる余地は、磁気回路を形づくる磁路長と磁路断面積とで決定されるものとみなすことができる。
【0011】
即ち、インダクタンスL(閉磁路)を示すLαは、μを真空透磁率,μを磁性材の比透磁率,lを磁路長,Aを磁路断面積,Nを巻線数とした場合、Lα=μ×(μAN/l)なる関係式1として表わされる。
【0012】
又、この関係式1において、磁気回路が開磁路になるときの空気中の透磁率を考慮すれば、lgを開磁路となって磁束が通る空気中の磁路長とした場合、インダクタンスL(開磁路)を示すLβは、Lβ=μ×{μAN/(1+μ×lg)}なる関係式2として表わされる。
【0013】
この関係式2からは、開磁路の空気中の部分がそれ程長くなくても磁性材の透磁率倍となるため、関係式2で与えられるインダクタンスLβは関係式1のインダクタンスLαより著しく小さくなることが判る。このことから、磁性材の透磁率特性を最大限に活かすためには、関係式2において、空気中の磁路長lgを限りなく小さくすることが必要になる。即ち、結果として磁気回路を閉磁路構造とすれば、磁性材の透磁率特性を最大限に活かせることが判る。
【0014】
更に、荷重センサにおいて利用する磁性材の透磁率変化に対するインダクタンスの変化率を考察するために、関係式2を磁性材の比透磁率μについて微分すると、その微分係数を示すLγは、Lγ=μ{lAN/(1+μlg)}なる関係式3として表わされる。
【0015】
関係式3からは、空気中の磁路lgの発生により微分係数が小さくなり、これによって磁性材の透磁率が変化してもそれに対応してインダクタンスが変化しない状況になることが判る。即ち、この結果が荷重センサのダイナミックレンジを低下させる原因となっているといえる。
【0016】
以上により、従来の荷重センサにおいては、磁気回路を開磁路で構成していることに起因して検出感度が低下されてしまうという構造面での根本的な問題がある他、荷重の発生源により磁性体が密着したときに磁束が磁気回路内のみならずに荷重の発生源も通ってしまうことにより測定対象によっては磁気的に悪影響を受ける危険性があり、しかも本体部が磁性シールドケースでシールドされるという複雑な基本構造となっていることにより作製に手間がかかってコスト高になり易いという問題もある。
【0017】
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、測定対象へ磁気的な悪影響を与えることなく検出感度が低下されずに高精度に荷重測定を行うことができる簡素な構造の荷重センサを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、周回状の単一な閉磁路構造を持つ磁性材料による磁心と該磁心の周囲に巻線を巻回して成るコイルとを含んで構成される検出部を有し、該検出部に直接荷重を作用させて該検出部の歪みに応じた該磁性材料の磁気特性の変化を該コイルにおいて電気的なインダクタンスの変化として変換したものを検出することによって荷重測定が可能である荷重センサが得られる。ここでの荷重センサは、周回状の単一な閉磁路構造の磁心をコイルで磁化する構成の検出部を持つため、センサ構造を簡素に小型化できる上、インダクタンス検出用の磁心が閉磁路であることにより、測定対象へ磁気的な悪影響を与えることなく検出感度が低下されずに高精度に荷重測定を行うことができる。
【0019】
又、本発明によれば、上記荷重センサにおいて、磁心は、荷重が加えられることで歪む周回状の本体部と、本体部の表面に成膜された磁性材料としての磁性膜とから成る荷重センサが得られる。ここでの荷重センサは、磁心を周回状の本体部の表面に磁性材料としての磁性膜を成膜した構造とすることにより、検出部の磁心局部において外部から加えられた荷重により磁気特性として特に透磁率の変化が適確に発現されることを可能にしている。
【0020】
更に、本発明によれば、上記荷重センサにおいて、本体部は、シート状のものを所定枚数積層して成る荷重センサが得られる。ここでの荷重センサは、磁心における本体部を多層の積層構造とすることにより、本体部の作製に際しての加工が容易になり、しかも高精度に本体部を作製可能であることにより、荷重に応じて一層透磁率の変化が適確に発現されることを可能にしている。
【0021】
加えて、本発明によれば、上記何れかの荷重センサにおいて、磁性膜は、電気メッキ又は無電界メッキにより成膜された荷重センサが得られる。ここでの荷重センサは、磁心における本体部表面上に成膜される磁性膜の形成を容易にするためのもので、本体部の表面上に電気メッキにより成膜することを基本とするが、無電界メッキにより成膜することも可能である。
【0022】
一方、本発明によれば、上記何れか一つの荷重センサにおいて、検出部は、全体の形状が略円柱状,略円筒状,略角柱状,略角筒状の何れかである荷重センサが得られる。ここでの荷重センサは、センサ構造の要部である検出部の全体形状を幾つかの形態とできることにより、実際の使用条件下や測定対象物の形状に応じた自由度を持たせることが可能となる。
【0023】
他方、本発明によれば、上記何れか一つの荷重センサにおいて、コイルにコンデンサを並列接続したLC発振回路と、荷重に対応して検出部で得られるインダクタンスの変化をLC発振回路から得られる発振周波数の変化として示す直流電圧に変換する周波数/電圧変換回路とを備えた荷重センサが得られる。ここでの荷重センサは、LC発振回路及び周波数/電圧(F/V)変換回路による簡素な構成の検出回路を持ち、荷重に対応して検出部で得られるインダクタンスの変化を直流電圧における発振周波数の変化として得た上で高精度に荷重測定を行うことができる。
【0024】
又、本発明によれば、上記荷重センサにおいて、LC発振回路はコイルを駆動し、磁性膜はコイルが発生する磁場によって磁化される荷重センサが得られる。ここでの荷重センサは、LC発振回路がコイルを駆動することで磁性膜を磁化すると共に、磁性膜に加えられた荷重に応じて発振周波数が変化する機能を有することにより、検出回路の簡素化を具現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一つの実施の形態に係る荷重センサの基本構成を検出回路を含めて示した側面断面図である。
【0026】
この荷重センサは、周回状の単一な閉磁路構造を持つ磁性材料による磁心とその磁心の周囲に巻線を巻回して成るコイル3とを含んで構成される検出部を有する他、検出回路として、コイル3にコンデンサを並列接続したLC発振回路4と、荷重に対応して検出部で得られるインダクタンスの変化をLC発振回路4から得られる発振周波数の変化として示す直流電圧に変換する周波数/電圧(F/V)変換回路5とを備えている。
【0027】
このうち、磁心は、荷重が加えられることで歪む周回状の本体部1と、本体部1の表面に電気メッキ又は無電界メッキにより成膜された磁性材料としての磁性膜2とから成る。LC発振回路4は、コイル3を駆動することでコイル3が発生する磁場によって磁性膜2を磁化する働きを持つ。
【0028】
この荷重センサの場合、検出部にあっての本体部1の表面を覆った磁性膜2における対向する側面(或いは端面)に対して図示されるような向き合う方向に直接荷重(加圧力)f1,f2を作用させて検出部の歪みに応じた磁性材料の磁気特性の変化をコイル3において電気的なインダクタンスの変化として変換したものを検出することにより荷重測定が可能となっているが、このときに荷重に対応して検出部で得られるインダクタンスの変化を検出回路で直流電圧における周波数の変化として得られるようにしており、これによって高精度に荷重測定を行うことができるようになっている。
【0029】
このような荷重センサの場合、周回状の単一な閉磁路構造の磁心をコイル3で磁化する構成の検出部を持つため、センサ構造を簡素に小型化できる上、インダクタンス検出用の磁心が閉磁路であることにより、測定対象へ磁気的な悪影響を与えることなく検出感度が低下されずに高精度に荷重測定を行うことができる他、磁心を周回状の本体部1の表面に磁性材料としての磁性膜2を成膜した構造とすることにより、検出部の磁心局部において外部から加えられた荷重により磁気特性として特に透磁率の変化が適確に発現されることを可能にしている。又、磁心における本体部表面上に成膜される磁性膜2を電気メッキ又は無電界メッキにより形成するようにしているので、磁性膜2の形成が容易となり、しかもLC発振回路4及び周波数/電圧(F/V)変換回路5による検出回路を持ち、LC発振回路4がコイル3を駆動することで磁性膜2を磁化すると共に、磁性膜2に加えられた荷重に応じて発振周波数が変化する機能を有することにより、検出回路の簡素化を具現した上、荷重に対応して検出部で得られるインダクタンスの変化を周波数/電圧(F/V)変換回路5で直流電圧における周波数の変化として得ることができるため、高精度にして容易に荷重測定が可能になる。
【0030】
以下は、この荷重センサについて、製造工程を含めて図1を参照して具体的に説明する。
【0031】
この荷重センサにおいて、荷重(応力)f1,f2を受ける本体部1及びその表面に成膜された磁性膜2による立方体の外形寸法は、縦が13mm,横が10mm,奥行きが10mmであり、本体部1の材料はSUS304とし、この本体部1の全表面に成膜される磁性膜2の磁性材料は電気メッキにより膜厚50μmでメッキされたFe50wt%(以下も同様であるように質量比を示すものとする)−Ni50wt%の高磁歪パーマロイとしている。又、コイル3は、巻線の断線を避けるために磁性体ヨークに厚みが50μmの耐熱性カプトンテープを2層巻きにした上、巻線の巻回数200として構成されている。更に、コイル3とLC発振回路4との結線には、本体部1の表面を覆った磁性膜2の側面に対してガラスエポキシ板上に電極2個が設けられて成る端子板を両面テープにより貼り付けた後、この端子板上で磁性体ヨークの巻線の端部をその導電パターンの所定箇所に半田付けして一旦固定し、更に導電パターンに接続された端子電極に対してLC発振回路4への結線用リード線を半田付けすることにより検出信号を取り出せるようにした。
【0032】
尚、ここでの本体部1及び磁性膜2とコイル3とにより構成される検出部は、全体の形状が略角筒状である場合を示しているが、その他にも略円柱状,略円筒状,略角柱状の何れかの形態にすることも可能である。このようにセンサ構造の要部である検出部の全体形状を幾つかの形態とすれば、実際の使用条件下や測定対象物の形状に応じた自由度を持たせることが可能となる。
【0033】
次に、この荷重センサの基本動作を説明する。この荷重センサの場合、パーマロイによる磁性膜2はLC発振回路4で駆動されるコイル3が発生する磁場によって磁化されており、この磁化された磁性膜2に対して図1に示される方向で荷重(加圧力)f1,f2が作用すると磁性膜2に対して圧縮力が働き、磁気弾性効果(磁歪効果)により磁性膜2の透磁率が減少するように変化し、これに伴ってコイル3のインダクタンスが変化するため、これに応じてLC発振回路4の発振周波数が変化する。ここでのLC発振回路4の発振周波数は、周波数/電圧 (F/V)変換回路5で直流出力電圧に変換され、増幅出力される。
【0034】
そこで、このような荷重センサについて、実際に荷重測定した結果を以下に説明する。荷重測定に際しては、精密機械強度試験機を使用した上、図1に示される荷重(加圧力)f1,f2の方向に従うものとし、±2kgfの精度で荷重を制御しながら目的の荷重に到達したところで保持することで、荷重センサにおける荷重(kgf)に対応した検出回路出力電圧(V)を測定したところ、図3に示すような結果となった。
【0035】
図3では、荷重は最大400kgfであり、検出回路の出力電圧が3Vから3.7Vの範囲で変化しており、この変化から荷重センサの検出感度は1.8mV/kgfであり、従来の特許文献1や特許文献2の場合(それらの実測値は略図する)と比べて検出感度が格段と高感度になっていることが判る。
【0036】
又、同様にして荷重センサにおける荷重(kgf)に対応したインダクタンス(μH)の変化を測定したところ、図4に示すような結果となった。
【0037】
図4では、非荷重0kgf状態から最大400kgfの荷重推移に対してインダクタンスは1050μHから735μHまで30%変化し、従来の特許文献1や特許文献2の場合(それらの実測値は略図する)と比べてインダクタンスが安定して大きな変化を示していることが判る。
【0038】
図2は、本発明の他の実施の形態に係る荷重センサの基本構成を示した外観斜視図である。
【0039】
この荷重センサの場合、先の一つの実施の形態の場合と比べ、検出部における本体部6がシート状のものを所定枚数積層して成る点が相違しており、その他の磁心を成すように本体部6表面を覆った磁性材料による磁性膜7を有する点やコイル8を備えた点は同じである。ここでの荷重センサは、磁心における本体部6を多層の積層構造とすることにより、本体部6の作製に際しての加工が容易になり、しかも高精度に本体部6を作製可能であることにより、荷重に応じて一層透磁率の変化が適確に発現されることを可能にしている。
【0040】
具体的に言えば、ここでの本体部6は、厚さ0.5mmのSUS304のシートを周回状に加工した上でそれらを積層して成るものである。この本体部6の全表面に成膜される磁性膜7の磁性材料は電気メッキにより膜厚50μmでメッキされたFe50wt%−Ni50wt%の高磁歪パーマロイであり、本体部6には先の一つの実施の形態の場合と同様にインダクタンス検出用のコイル8が備えられる。尚、ここでの本体部6及びその表面に成膜された磁性膜7による立方体の外形寸法についても、先の一つの実施の形態の場合と同様に、縦が13mm,横が10mm,奥行きが10mmである。
【0041】
図5は、この荷重センサにおける荷重(kgf)に対応したインダクタンス (μH)の変化を測定した結果を示したものである。
【0042】
図5では、先の図4に示した一つの実施の形態の場合と同様にインダクタンスが安定して大きな変化を示している他、シート状の本体部6が高精度に作製可能であることにより、荷重に応じて一層透磁率の変化が適確に発現されることを示唆していることが判る。
【0043】
【発明の効果】
以上に述べた通り、本発明の荷重センサによれば、周回状の単一な閉磁路構造を持つ磁性材料による磁心の周囲に巻線を巻回して成るコイルを備え、磁心をコイルで磁化する構成の検出部を持つため、センサ構造を簡素に小型化できる上、インダクタンス検出用の磁心が閉磁路であることにより、測定対象へ磁気的な悪影響を与えることなく検出感度が低下されずに高精度に荷重測定を行うことができるようになる。又、磁心を周回状の本体部の表面に磁性材料から成る磁性膜を成膜した構造としているため、検出部の磁心局部において外部から加えられた荷重により磁気特性として特に透磁率の変化が適確に発現されるようになる。更に、磁心における本体部表面上に成膜される磁性膜を電気メッキ又は無電界メッキにより形成するようにしているので、磁性膜の形成が容易となり、しかもLC発振回路及び周波数/電圧(F/V)変換回路による検出回路を持ち、LC発振回路がコイルを駆動することで磁性膜を磁化すると共に、磁性膜に加えられた荷重に応じて発振周波数が変化する機能を有することにより、検出回路の簡素化を具現した上、荷重に対応して検出部で得られるインダクタンスの変化を周波数/電圧(F/V)変換回路で直流電圧における周波数の変化として得ることができるため、高精度にして容易に荷重測定を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る荷重センサの基本構成を検出回路を含めて示した側面断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る荷重センサの基本構成を示した外観斜視図である。
【図3】図1に示す荷重センサにおける荷重に対応した検出回路出力電圧を測定した結果を示したものである。
【図4】図1に示す荷重センサにおける荷重に対応したインダクタンスの変化を測定した結果を示したものである。
【図5】図2に示す荷重センサにおける荷重に対応したインダクタンスの変化を測定した結果を示したものである。
【符号の説明】
1 本体部
2,7 磁性膜
3,8 コイル
4 LC発振回路
5 周波数/電圧(F/V)変換回路
6 シート状本体部
f1,f2 荷重

Claims (7)

  1. 周回状の単一な閉磁路構造を持つ磁性材料による磁心と該磁心の周囲に巻線を巻回して成るコイルとを含んで構成される検出部を有し、該検出部に直接荷重を作用させて該検出部の歪みに応じた該磁性材料の磁気特性の変化を該コイルにおいて電気的なインダクタンスの変化として変換したものを検出することによって荷重測定が可能であることを特徴とする荷重センサ。
  2. 請求項1記載の荷重センサにおいて、前記磁心は、荷重が加えられることで歪む周回状の本体部と、前記本体部の表面に成膜された前記磁性材料としての磁性膜とから成ることを特徴とする荷重センサ。
  3. 請求項2記載の荷重センサにおいて、前記本体部は、シート状のものを所定枚数積層して成ることを特徴とする荷重センサ。
  4. 請求項2又は3記載の荷重センサにおいて、前記磁性膜は、前記本体部の表面に電気メッキ又は無電界メッキにより成膜されたことを特徴とする荷重センサ。
  5. 請求項1〜4の何れか一つに記載の荷重センサにおいて、前記検出部は、全体の形状が略円柱状,略円筒状,略角柱状,略角筒状の何れかであることを特徴とする荷重センサ。
  6. 請求項1〜5の何れか一つに記載の荷重センサにおいて、前記コイルにコンデンサを並列接続したLC発振回路と、荷重に対応して前記検出部で得られる前記インダクタンスの変化を前記LC発振回路から得られる発振周波数の変化として示す直流電圧に変換する周波数/電圧変換回路とを備えたことを特徴とする荷重センサ。
  7. 請求項6記載の荷重センサにおいて、前記LC発振回路は前記コイルを駆動し、前記磁性膜は前記コイルが発生する磁場によって磁化されることを特徴とする荷重センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006349624A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Nec Tokin Corp 荷重センサ及びその製造方法
JP2007033296A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Nec Tokin Corp 荷重センサ及びその使用方法並びに製造方法

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