JP3709005B2 - 溶接電極の加圧力測定装置 - Google Patents

溶接電極の加圧力測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は抵抗溶接機において相対向する二つの溶接電極間の加圧力を測定する為の溶接電極の加圧力測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の測定装置としては、二つの溶接電極の間に挟まれてそれらからの加圧力を受けるようにしたチップを備え、そのチップに抵抗線歪ゲージを接着したものがある(例えば実開平5−93674号公報参照)。
【0003】
上記構成のものにあっては、溶接電極からの加圧力による荷重が上記チップに加わるとチップが圧縮変形を受ける為、歪ゲージがチップと一緒に変形し、歪ゲージの電気抵抗が変化する。従って、その抵抗値の変化から上記加圧力を電気的に測定することが出来る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の溶接電極の加圧力測定装置では溶接電極からチップに加わる荷重が過大であるとチップの圧縮変形が対応して大きくなり、チップから歪ゲージが剥がれて破損し易い問題点があった。
【0005】
本願発明の溶接電極の加圧力測定装置は上記従来技術の問題点を解決する為に提供するものである。
本願発明の目的は、二つの溶接電極からの加圧力により検出コアを変形させ、その変形による検出コアの透磁率の変化を検出コイルでもって検出することによって、電気的に上記加圧力を測定できるようにすることである。
他の目的は、上記加圧力によって検出コアに加わる荷重が過大となっても、検出コアの変形をその弾性限度内に制限させて、上記加圧力を除去すれば検出コアを初期状態に復元させて再び正常動作させられるようにした加圧力測定装置を提供することである。換言すれば、破損が生じ難いようにした加圧力測定装置を提供することである。
他の目的は、加圧力の除去により一定の無荷重出力を生ずることができるようにすることである。
他の目的は、過大となる荷重を加えさえすれば、その荷重の大きさに関係なく一定となる最大荷重出力を生ずることが出来るようにすることである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明における溶接電極の加圧力測定装置は、
相対向する二つの溶接電極8の間に介在させて用いる為の検出コアは、閉磁路が形成できるように環状に形成され、その閉磁路の途中には荷重の印加による変形によって透磁率が大きく変化する可撓部を備えており、
上記検出コアの可撓部は、上記相対向する二つの溶接電極が接近して溶接電極により加えられる加圧方向の荷重によって変形可能に二つの溶接電極相互間に配設して、上記相対向する二つの溶接電極の接近によって弾性変形することによって透磁率が変化するようにしてあり、
さらに、上記検出コアには、上記可撓部の弾性変形による透磁率の変化を検出して対応検出信号を出力する検出コイルを付設し、
さらに、上記二つの溶接電極の間には、上記相対向する二つの溶接電極が接近して溶接電極により加えられる荷重によって上記可撓部を変形させるときに溶接電極からの荷重による可撓部の弾性変形がその弾性限度内に制限され最大変形状態に止まるように、上記可撓部の加圧方向の厚み寸法と制限部材の加圧方向の厚み寸法との和でもって二つの溶接電極の接近が制限できる長さ寸法となる制限部材を介在させ、又は、
制限部材の加圧方向の厚み寸法でもって二つの溶接電極の接近を最大変形状態に制限できる長さ寸法の制限部材を上記二つの溶接電極の間に介在させた
ことを特徴とする溶接電極の加圧力測定装置。たものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本願発明の実施の形態を示す図面について説明する。加圧力測定装置の全体を示す図1において、Aは加圧力を検出しその大きさに応じた電気信号を出力する検出具、Bは検出具Aからの電気信号を受けて上記加圧力の大きさを表示する表示具を夫々示す。検出具Aは手持ちによって被測定部に宛がうようにしたものを示す。該検出具Aにおける1は握り、2は元部を握り1に連結した保持枠、3は保持枠2に取付けた検出器で、加えられる荷重を電気信号に変換する為のものである。4は検出具Aを表示具Bに対して電気的に接続する接続コードで、先端にはコネクタ5を備える。表示具Bにおける6は検出された加圧力の大きさを表示する為の表示窓、7は上記コネクタ5を着脱自在に接続する為のコネクタを夫々示す。尚8,9は抵抗溶接機における相対向する二つの溶接電極を示す。
【0008】
次に検出器3を詳細に示す図2、図3について説明する。11は検出コアで、自体に加えられる荷重を電気的検出が可能な変量に変換する為のものであり、加えられる荷重の大きさに対応して透磁率が変化するようにした磁気コアを示す。該検出コア11は加えられる荷重の大きさに対して出来るだけ大きな検出信号を得られるようにする為に高磁歪材料例えばパーマロイやニッケルクロム鋼等のニッケル鉄合金で形成すると良い。12は検出コア11の透磁率の変化の検出の為に該検出コア11を励磁する励磁コイルである。13は検出コア11の透磁率の変化を検出して対応検出信号を出力する為の検出コイルで、透磁率の大きさに応じた数の磁束が鎖交することによりその磁束数に対応した電圧が誘起されるようにしたコイルを示す。12a,13aはそれらのコイルのリード線で前記コード4に接続している。14,15は被測定荷重を上記検出コア11に伝達する為の荷重伝達部材を示す。
【0009】
上記検出コア11について説明する。検出コア11は、閉磁路が形成され、且つその閉磁路の途中に荷重の印加によって透磁率が大きく変化する部分が存在するよう、図4に符号17,18,19,20で示される部分から成る環状の形状に形成している。上記閉磁路の形成の目的は、透磁率の変化の検出効率を高める為である。透磁率が大きく変化する部分をその閉磁路の途中に存在させる目的は、透磁率の変化の検出を容易化する為である。17,18は上記荷重の印加により変形して透磁率が大きく変化するようにした可撓部で、相対向する二つの溶接電極8,9からの加圧力を受ける為に相互間に間隙G0を隔てて相対向する状態に備わっている。これらの可撓部17,18は、図2の状態において夫々の中央部に上下からの荷重を受けることにより撓み変形するようにした梁形状のものを例示する。該可撓部17,18はその撓み変形により透磁率が変化する。17a,18aは夫々荷重を受ける為の荷重受面を示す。19,20は上記可撓部17,18をそれらが撓み変形を生ずることが出来るように支える為の支持部で、可撓部17,18をそれらの両端で支持するようにしている。上記可撓部17,18における21は荷重伝達部材14,15を装着する為の装着孔で、部材14,15から加えられる荷重を荷重受面17a,18aの夫々中央部で受けるようにする為に、各可撓部材17,18の夫々中央部に形成している。支持部19における22はコイル装着部を示し、励磁コイル12及び検出コイル13は該装着部22の周囲に巻回させることによって備えられている。
【0010】
次に、荷重伝達部材14,15は、溶接電極8,9において被溶接物と接触する為の先端8a,9aの形状の違いによらず、それらの電極8,9からの加圧力を検出コア11における荷重受面17a,18aの各所定位置(この例では夫々の中央部)に加え得るようにする為に備えたものである。荷重伝達部材14について説明する。該部材14は、該加圧力測定装置で測定しようとする最大の荷重に対しても耐え得る充分な強度を保有せしめる為にその本体24を金属材料で形成し、その一面に溶接電極8との絶縁の為の絶縁体25を備えさせて構成している。上記本体24は検出コア11に対して磁気的な影響を与えぬようにする為に非磁性材料を用いている。例えばステンレスで形成している。絶縁体25は、溶接電極8,9間の加圧力の測定を行う場合に、誤ってそれらの電極8,9間に溶接用の電圧が加わっていても短絡事故が発生することを防止する為のものである。該絶縁体25としては例えば補強用の布が埋め込まれている布入りベークライトが用いられ、上記本体24に接着手段により取付けている。26は可撓部17に対する部材14の止付の為の止付片で、着脱操作を可能にする為に装着孔21に対する抜き差しを自在にしてある。27は止付片26が装着孔21から不測的に脱落することを防止し、一方手操作による抜き差しは可能にする為の部材で、例えば止付片26の周囲に嵌着したスナップリングである。28は後述する制限部材32の為の保持部で、止付片26の先に装着孔21から突出するように備えさせている。29は荷重受面17aに当接してそこに荷重を伝える為の伝達部で、可撓部17において支持部19,20と接続している部分から出来るだけ離れた箇所に荷重を印加する為に、止付片26に隣接したその周囲の場所に凸状に周設して、装着孔21の周縁部分の荷重受面17aのみに局所的に荷重を印加するようにしている。G1は可撓部17が撓んだときに荷重伝達部材14における不要箇所が荷重受面17aに接触することを防止する為の隙間で、上記伝達部29を設けることによりその周囲の部分における本体24の前面30と荷重受面17aとの間に形成している。次に荷重伝達部材15は絶縁体25を備えぬ点を除き上記部材14と均等の構成であって説明が重複するので、均等の構成の部分には部材14と同じ符号を付して重複する説明を省略する。31は溶接電極9の先端9aに対して宛がう為の当部を示し、先端9aに対して宛がうべき位置を明確にし且つ宛がった状態で先端9aに対する横ずれを防止する為に凹部の形状に形成している。尚上記荷重伝達部材15は、種々の形状の溶接電極例えばスポット溶接用の電極或いはシーム溶接用の電極などの夫々の先端に対応した形状の当部31を備えるものを複数種準備し、それらを交換的に可撓部18に取付けて利用すると良い。
【0011】
次に32は、検出コア11の破損防止の為に可撓部17,18の変形をそれらの弾性限度内に制限する制限部材であり、両可撓部17,18の間に配設している。32a,32bは可撓部17,18を夫々受け止める為の受面で、該部材32の一方及び他方の端面をもって構成している。該制限部材32は検出コア11に磁気的な影響を与えぬよう非磁性材料例えばステンレス製であり、円環状に形成して上記保持部28の周囲に位置させている。G2は可撓部17,18の変形を許容する隙間を示し、その大きさは、可撓部17,18の変形をそれらの弾性限度内に留め得る大きさ(例えば0.1mm)にしてある。該隙間G2は、図では制限部材32と可撓部17における荷重受面17aとは反対側の面(以下反対面と呼ぶ)17bとの間に生じている状態を示すが、制限部材32と可撓部18における反対面18bとの間或いはそれらの両方の箇所に分かれて生じている場合もある。
【0012】
上記構成の検出器3は図3に示される止付部材例えばビス34によって上記保持枠2に止め付けている。尚保持枠2は検出要素に磁気的な影響を与えぬよう非磁性材料例えばステンレス製である。33は検出コア11の側面の開口部からごみや埃が入ることを防止する為のカバーで、保持枠2の一部をもって構成している。
【0013】
図5は上記表示具Bの回路構成をブロックで示すものである。36は励磁コイル12に励磁信号を与える為の励磁回路である。励磁信号としては、検出コア11や励磁及び検出コイル12,13を効率よく機能させる為に例えば数KHz乃至数10KHzの交流信号を用いる。37は検出コイル13からの検出信号を受けて加圧力の大きさの表示を行う表示回路を示す。該表示回路37は検出コイル13の検出信号例えばその電圧値から所定の変換テーブルに基づいて加圧力の値を求めその値を表示窓6に表示するようにしたものである。
【0014】
上記構成の加圧力測定装置による溶接電極8,9相互間の加圧力の測定は以下のように行う。検出具Aの握り1を手に持ち当部31を溶接電極9の先端9aに宛がう。次に溶接電極8を下降させてその先端8aを絶縁体25の面25aに当接させ、更に溶接電極8を下降させて絶縁体25の面25aに加圧力を加える。するとその加圧力が検出器3で検出され、検出信号が表示具Bに与えられてその数値が表示窓6に表示される。
【0015】
上記測定の場合における検出器3の動作は以下の通りである。励磁コイル12は励磁回路36から与えられる励磁信号により磁束を発生し、検出コア11にはその透磁率に応じた磁束が通っている。この磁束は、励磁信号が前述のような周波数であるので、表皮効果により検出コア11の主として表層を通る磁束Φ1a,Φ1bとなっている。検出コア11の外周側の表層を通る磁束を符号Φ1aで、内周側の表層を通る磁束を符号Φ1bで夫々示す。そして検出コイル13はそれらの磁束Φ1a,Φ1bの総和に応じた検出信号例えば電圧値を出力している。
【0016】
検出コア11に荷重が加わっていない場合、可撓部17,18は何等変形のない状態(この状態を本件明細書中においては初期状態と呼ぶ)であって、その透磁率はそれに応じた値(この値を本件明細書中においては初期値と呼ぶ)であり、検出コイル13の出力はそれに対応した出力(この出力を本件明細書中においては無荷重出力と呼ぶ)である。
【0017】
加圧力の測定の場合、上記のような操作によって溶接電極8を下降させ、溶接電極8,9相互間を接近させると、電極8,9相互間の加圧力は、検出コア11の可撓部17,18に荷重として加わる。可撓部17,18はその荷重により変形して検出コア11の透磁率が変化する。その結果、検出コイル13による検出信号が変化する。詳細に説明すると、上記溶接電極8,9間の接近に伴う加圧力は、荷重伝達部材14,15を介して検出コア11の可撓部17,18にそれらに対する荷重として加わり、可撓部17,18が加圧方向の内方向に撓む。即ち、各荷重伝達部材14,15の伝達部29が相互に接近し、荷重受面17a,18aを押す。この為、可撓部17,18は夫々の反対面17b,18bが相互に接近する方向に弾性変形する。すると各可撓部17,18における荷重受面17a,18a側の部分は夫々圧縮応力が加わり、反対面17b,18b側の部分は引張応力が加わる。
【0018】
上記可撓部17,18の各部に上記のような応力が加わると上記磁束が通っている場所の透磁率が夫々変化する。透磁率の変化は、ニッケル系磁性材料の一般的性質として、圧縮に対しては減少であってその変化の程度は大きく、引張に対しては増加であってその変化の程度は小さい。従って上記磁束Φ1aは大きく減少し、磁束Φ1bは僅かに増加する。その結果、検出コア11を通る磁束の総和は減少し、検出コイル13によって検出される電圧値は減少する。該減少した電圧値が検出信号として出力される。
【0019】
溶接電極8を荷重伝達部材14から離反させて検出コア11に対する荷重をゼロにすると可撓部17,18は初期状態に復元し、検出コア11の透磁率は初期値に復元する。その結果、検出コイル13の検出信号は無荷重出力に戻る。
【0020】
次に上記構成の加圧力測定装置においては、上記測定の場合、誤って溶接電極8,9間に加圧力測定装置の最大測定荷重を越える過大な加圧力が加わっても、検出器3の破損は防止される。即ち、荷重伝達部材14,15から可撓部17,18に加わる荷重が増大するとそれに応じて可撓部17,18の変形は大きくなる。しかしその変形が可撓部17,18の弾性限度を越える前に反対面17b,18bが制限部材32の受面32a,32bに当接する。その結果、可撓部の加圧方向の厚み寸法と制限部材の加圧方向の厚み寸法との和が2つの溶接電極8,9の接近を制限できる長さ寸法となるので、可撓部17,18は制限部材32に受止められてそれ以上の変形が阻止される。これにより検出コア11は永久変形から免れ、上記加圧力の除去による初期状態への復元が可能な状態に保たれる。尚上記最大測定荷重とは、上記反対面17b,18bが制限部材32に当接する状態となる場合の最小の荷重をいう。又本件明細書中では、そのときの検出コア11の変形状態を最大変形状態と呼び、そのときの透磁率を最大変化値と呼び、そのときの検出コイルの出力を最大荷重出力と呼ぶ。
【0021】
次に上記検出具Aにあっては、荷重伝達部材14,15に加える荷重の除去によって検出信号を無荷重出力に出来るは勿論のこと、次のような操作により容易に検出信号を最大荷重出力とすることが出来る。即ち、大きな加圧力を加えることの出来る手近な器具例えばバイスを用い、図6に示すように検出器3をバイス40の一対の口金41,41の間に挟む。そしてバイスを徐々に締めて荷重伝達部材14,15間に徐々に荷重を加えていく。このとき検出コイル13の出力は荷重の増加と共に例えば図7に示すように変化する。そして荷重が最大測定荷重となると、図6に示すように可撓部17,18が制限部材32に当接する。このとき検出コイル13の出力は最大荷重出力となる。その後は荷重を増加させても可撓部17,18は変形せぬので、検出コイル13は最大荷重出力を出力したままである。即ちバイスを検出信号が変化せぬようになるところまで締めることによって、容易に最大荷重出力を生じさせることが出来る。このようにして容易に出力させることの出来る最大荷重出力と上記無荷重出力とは、表示回路37の校正に利用することが出来る。
【0022】
次に検出コアにおける可撓部の変形を弾性限度内に制限する為の手段の異なる実施形態を示す図8、9について説明する。これらの図は、可撓部に最大測定荷重以上の力が決して加わらぬようにすることにより検出器の精度保持の安定性を向上させることを目的とするものである。図において、制限部材43は各荷重伝達部材14e,15eにおける止付片26eの先部にそれと一体形成することによって備えさせている。各荷重伝達部材14e,15eにおける制限部材43の長さは、可撓部17e,18eの変形が夫々の弾性限度の範囲内にある状態において制限部材43の先端相互が当接する状態となり、二つの溶接電極の接近を最大変形状態に制限できる長さ寸法にしている。
【0023】
上記構成のものにあっては、荷重伝達部材14e,15eに加えられる荷重が最大測定荷重までの範囲では、それらを介して可撓部17e,18eに加わる荷重に応じて可撓部17e,18eが撓む。荷重伝達部材14e,15eに加わる荷重の大きさが最大測定荷重となると、図9に示すように上記制限部材43の先端面43aが相互に当接する。そしてそれ以上の荷重が荷重伝達部材14e,15eに加わると、最大測定荷重を越える分に対しては制限部材43が応え、可撓部17e,18eには最大測定荷重のみが加わる。このように可撓部には最大測定荷重以上の荷重は何等加わらぬ為、それらは機械的或いは磁気的な変性が生じ難く、従って長期にわたって安定な作動を行わせることが出来、良好な精度を安定に保持させることが出来る。なお、機能上前図のものと同一又は均等の構成で説明が重複すると考えられる部分には、前図と同一の符号にアルファベットのeを付して重複する説明を省略した。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本願発明にあっては、二つの溶接電極8,9から検出コア11の二つの可撓部17,18に加圧力を加えると、それらの可撓部17,18が上記加圧力に応じて内方向に変形して検出コア11の透磁率が変化し、検出コイル13がその透磁率の変化を検出するので、検出コイル13からの検出信号の大きな変化による電気的を利用して上記加圧力を測定できる効果がある。
しかも上記測定の場合、上記加圧力が過大であったときには、上記二つの可撓部17,18の内方向への変形が、それらの間にある制限部材32によって両可撓部の弾性限度内に制限される。この為上記加圧力を除去すれば検出コア11の可撓部17,18は必然的に初期状態に復元する特長がある。このことは上記過大な加圧力の印加に対しても破損を生じ難いことであり、高い耐久性を発揮させられる効果がある。
更に本願発明の加圧力測定装置にあっては、検出コア11の可撓部17,18への荷重を除去すれば、検出コア11は初期の状態に復元してその透磁率が初期の値に戻る。従って検出コイル13からは一定の出力(無荷重出力)を生じさせることが出来る。又、可撓部17,18に過大な荷重を加えれば、それらは制限部材32によって制限される一定の変形状態まで変形して検出コア11の透磁率はそれに対応した一定の値まで変化する。従って検出コイル13からは加える過大な荷重の大きさによらず一定となる出力(最大荷重出力)を生じさせることが出来る。このように無荷重出力及び最大荷重出力を簡便に出力させることが出来るので、例えば検出コイル13からの検出信号を利用する表示回路の校正を、それらの信号を用いて簡便に行うことを可能に出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 加圧力測定装置の正面図。
【図2】 検出器の縦断面図。
【図3】 図2におけるIII−III線断面図。
【図4】 検出コアの斜視図。
【図5】 表示具の回路構成を示す図。
【図6】 検出器から最大荷重出力を出力させる手段の一例を示す断面図。
【図7】 荷重と検出信号との関係の一例を示すグラフ。
【図8】 検出器における制限部材の異なる実施形態を示す一部破断図。
【図9】 図8の検出器に最大測定荷重が加わっている状態を示す一部破断図。
【符号の説明】
8,9 溶接電極
11 検出コア
13 検出コイル
17,18 可撓部
32 制限部材

Claims (1)

  1. 相対向する二つの溶接電極8の間に介在させて用いる為の検出コアは、閉磁路が形成できるように環状に形成され、その閉磁路の途中には荷重の印加による変形によって透磁率が大きく変化する可撓部を備えており、
    上記検出コアの可撓部は、上記相対向する二つの溶接電極が接近して溶接電極により加えられる加圧方向の荷重によって変形可能に二つの溶接電極相互間に配設して、上記相対向する二つの溶接電極の接近によって弾性変形することによって透磁率が変化するようにしてあり、
    さらに、上記検出コアには、上記可撓部の弾性変形による透磁率の変化を検出して対応検出信号を出力する検出コイルを付設し、
    さらに、上記二つの溶接電極の間には、上記相対向する二つの溶接電極が接近して溶接電極により加えられる荷重によって上記可撓部を変形させるときに溶接電極からの荷重による可撓部の弾性変形がその弾性限度内に制限され最大変形状態に止まるように、上記可撓部の加圧方向の厚み寸法と制限部材の加圧方向の厚み寸法との和でもって二つの溶接電極の接近が制限できる長さ寸法となる制限部材を介在させ、又は、
    制限部材の加圧方向の厚み寸法でもって二つの溶接電極の接近を最大変形状態に制限できる長さ寸法の制限部材を上記二つの溶接電極の間に介在させた
    ことを特徴とする溶接電極の加圧力測定装置。
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