JP2004262922A - サイクルサプリメント - Google Patents

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Abstract

【課題】 月経困難症または月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するためのサプリメントセットを提供する。
【解決手段】 月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するためのサプリメントセットであって、該サプリメントセットは、卵胞期に摂取するための卵胞期用サプリメントを少なくとも含む、サプリメントセット。好ましい実施形態では、このサプリメントセットは、月経期に摂取するための月経期用サプリメントおよび黄体期に摂取するための黄体期用サプリメントをさらに含む。 特に、卵胞期用サプリメントが、ビタミンA、β−カロチン、シスチン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、葉酸等を含み、月経期用サプリメントが、さらにヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキス、ブドウ種子抽出物、カルシウム、マグネシウム、鉄を含み、黄体期用サプリメントはさらにテアニン、大豆イソフラボン等を含む。
【選択図】 なし

Description

本発明は、月経前症候群(本明細書中では、PMSともいう)または月経困難症を緩和するためのサプリメントセットに関する。より詳細には、女性の月経周期に合わせてその都度適切な栄養素を摂取することにより、月経前症候群(PMS)または月経時の不快感を緩和することを目的としたサプリメントセットに関する。
月経前症候群(PMS:Premenstrual syndrome)は、一般に、月経前に起こる「イライラ」など、月経前に出現し、月経開始とともに消失する、女性を悩ませる種々の身体的・精神的・社会的な症状と定義される症状である。PMSとしては、下腹部痛、腰痛、頭痛、肩こり、イライラする、憂うつ、無気力、怒りやすい、落ち着きがない、食欲の異常、吐き気、便秘、むくみ、体重増加、尿量減少、乳房の痛みやはり、肌あれ、疲れやすい、動悸、眠い、のような多様な症状が報告されている。これらの症状は、黄体ホルモンが多く分泌される所謂、黄体期に起こるとされている。28日周期の女性の場合、一般に、黄体期は約2週間にわたる。
PMSを緩和するための方法としては、脱水療法、医学的療法としてはプロゲステロンなどの黄体ホルモンの投与、排卵抑制療法、および薬物的卵巣摘出療法がある。また、PMSを緩和するための、サプリメントと呼ばれる健康補助食品としては、テアニン、ローズマリー、カモミールなどの気分をリラックスさせるような成分、大豆イソフラボン、ブラックコホシュなどの女性ホルモン様の成分、痛みの原因物質プロスタグランジンの生成を抑えるといわれる月見草油またはボラージ油(γ−リノレン酸を主成分とする)、PMS症状を訴える人に不足していることが多いと言われるビタミンBなどを数種類組み合わせたものが市販されている。
月経困難症は、一般に、月経に対し異常に強い疼痛または全身障害を伴い、臥床したり仕事ができなくなるようなものと定義されている。月経困難症の症状としては、下腹痛、腰痛、悪心、嘔吐、下痢、頭痛のような症状が報告されている。本明細書では月経困難症までの程度に至らないが同様の症状を示し月経時に何らかの愁訴を訴える月経痛症も含めて広義の月経困難症をいう。月経期は、28日周期の女性の場合、通常1週間前後にわたるとされている。
月経困難症を緩和するための方法としては、医学的療法としては、メフェナム酸、インドメタシン、イブプロフェン、ジクロフェナクナトリウム、ロキソブルフェンナトリウムなどの成分からなる抗プロスタグランジン製剤、一般鎮痛剤、筋肉弛緩薬、精神安定剤、漢方薬などを用いた方法がある。サプリメントとしては、鉄剤、大豆イソフラボン、ラズベリーなどの素材を組み合わせたものが市販されている。
月経困難症の患者(本明細書中では、月経困難者ともいう)は、月経困難症の症状が重度の場合には、月経期間中に薬を使用したり、サプリメントを使用したりすることが多い。しかし、それ以外の期間には月経痛を緩和するような薬剤、サプリメントなどを使用しないのが通例である。あるいは、月経周期のうちのどの時期にあるかにかかわらず、同じ薬またはサプリメントを毎日摂取する場合がある。例えば、特許文献1(特開平05−155774号公報)には、濃縮脱脂乳、ホエー蛋白質濃縮物(WPC)、デキストリン、乳清ミネラル、無塩バター、カゼインホスホペプチド、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンDおよび鉄剤を含む顆粒を1日あたり8.5g、2〜5ヶ月毎日飲用させたところ、約70%の対象者の月経困難症の緩和が認められたことが記載されている。特許文献1は月経困難症の緩和剤を毎日飲用することを記載するとはいえ、卵胞期に積極的にサプリメントをとることによって次の黄体期および月経期のPMSおよび月経困難症が緩和されることについては記載していない。
PMSの女性に関しては、PMS自体についての認知度があまり高くないせいもあるが、ほとんどが、症状に気づいていても無対処であったり、PMSの出現時にサプリメントを使用して緩和しているのが現状である。例えば、非特許文献1(上田智子ら、日本女性心身医学会雑誌6(2),2001,234−239頁)には、L−テアニンを50mg含む錠剤を1日2回食間に2錠ずつ、排卵日から月経開始日までの約2週間にわたって摂取することによって、PMSの症状が改善されたことが記載されている。あるいは、月経周期のうちのどの時期にあるかにかかわらず、同じ薬またはサプリメントを毎日摂取する場合がある。特許文献2(特開2001−103931号公報)には、イタリアニンジンボク、イソフラボン、ビタミンB、乳糖、セルロースおよびなたね油脂末を含む錠剤を月経開始日より1日あたり1錠ずつ2生理周期間(月経開始日から次の月経の開始日を1生理周期間とする)摂取した場合に、PMSの症状が改善されたことが記載されている。特許文献2は、PMSの緩和剤を毎日摂取することを記載するが、卵胞期に積極的にサプリメントをとることによって次の黄体期および月経期のPMSおよび月経困難症が緩和されることについては記載していない。
重度のPMSの女性は、月経痛もひどい場合が多い。それゆえ、重度のPMSの女性は、PMS期間中と月経期間中との両方にわたり、なんらかの薬またはサプリメントを使用している場合がある。しかし、PMSの症状も月経困難症の症状もなくなる卵胞期(28日周期の女性の場合、通常、月経後の約1週間)には、これらの症状を緩和させるためのサプリメントを使用していないのが一般的な現状である。
このように、従来行われた方法およびサプリメントでは、特定時期の症状は緩和できても、その場しのぎの対処でしかなく、PMSまたは月経困難症の症状を改善に向かわせる措置ではなかった。
特開平05−155774号公報、第4頁(実施例3) 特開2001−103931号公報、第4頁(評価例1および2) 上田智子ら、日本女性心身医学会雑誌 6(2),2001,234−239頁
本発明は、上記問題点の解決を意図するものであり、月経困難症または月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するためのサプリメントセットを提供することを目的とする。より詳細には、女性の月経周期に合わせてその都度適切な栄養素を摂取することにより、月経前症候群(PMS)または月経時の不快感を緩和することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、PMSの症状または月経困難症の症状が現れている時期だけでなく、これらの症状が見られない時期、すなわち、卵胞期にも適切なサプリメントを摂取することにより、PMSの症状または月経困難症の症状が相乗的に緩和されることを見出し、これに基づいて本発明を完成させた。
本発明のサプリメントセットは、月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するためのサプリメントセットであって、該サプリメントセットは、卵胞期用サプリメント、月経期用サプリメントおよび黄体期用サプリメントからなり、該卵胞期用サプリメントの組成と、該月経期用サプリメントの組成と、該黄体期用サプリメントの組成とは互いに異なる。
1つの実施形態では、上記卵胞期用サプリメントは、ビタミンA、β−カロチンおよびシスチンのうちの少なくとも1種を含み得る。
1つの実施形態では、上記卵胞期用サプリメントは、シスチン、ビタミンA、β−カロチン、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEおよび葉酸を含み得る。
1つの実施形態では、上記卵胞期用サプリメントは、1日あたりの摂取量中に5mg以上100mg以下のシスチン、100μg以上1500μg以下のビタミンA、600μg以上9000μg以下のβ−カロチン、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、3mg以上100mg以下のビタミンE、ならびに70μg以上400μg以下の葉酸を含み得る。
1つの実施形態では、上記月経期用サプリメントは、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物のうちの少なくとも1種を含み得る。
1つの実施形態では、上記月経期用サプリメントは、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキス、ブドウ種子抽出物、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンCおよび葉酸を含み得る。
1つの実施形態では、上記月経期用サプリメントは、1日あたりの摂取量中に100mg以上3000mg以下のヘスペリジン、20mg以上200mg以下のラズベリー果汁、2mg以上50mg以下のセイヨウサンザシエキス、1mg以上1000mg以下のブドウ種子抽出物、100mg以上1000mg以下のカルシウム、50mg以上300mg以下のマグネシウム、2mg以上12mg以下の鉄、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、および70μg以上400μg以下の葉酸を含み得る。
1つの実施形態では、上記黄体期用サプリメントは、テアニンを含み得る。
1つの実施形態では、上記黄体期用サプリメントは、テアニン、大豆イソフラボン、カルシウム、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンCおよび葉酸を含み得る。
1つの実施形態では、上記黄体期用サプリメントは、1日あたりの摂取量中に70mg以上400mg以下のテアニン、7mg以上30mg以下の大豆イソフラボン、100mg以上1000mg以下のカルシウム、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、および70μg以上400μg以下の葉酸を含み得る。
本発明の卵胞期用サプリメントは、月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するためのサプリメントであって、該サプリメントは、卵胞期のみに摂取される。
本発明により、月経困難症または月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和することができるサプリメントが提供される。卵胞期に適切なサプリメントを摂取することによって、その後の月経前症候群および月経困難症の症状を飛躍的に緩和することができる。また、本発明のサプリメントセットを2周期以上の長期にわたって摂取することによって、より後の周期になるほど、月経前症候群および月経困難症の症状をより劇的に緩和することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(用語の定義)
本明細書中では、「月経困難症」とは、月経期に感じて月経期が終わると感じない、不快な症状をいう。本明細書中では「月経困難症」は、最も広義で用いられる。すなわち、狭義の月経困難症だけでなく、月経困難症と類似の症状を示すがその程度が軽度のもの(月経痛症とも呼ばれる)を包含する。狭義の月経困難症とは、月経に対し異常に強い疼痛または全身障害を伴うことによって臥床したりまたは仕事ができなくなったりするようなものをいう。月経困難症の症状の例としては、下腹痛、腰痛、悪心、嘔吐、下痢および頭痛が挙げられる。
本明細書中では、「月経前症候群」とは、月経周期の黄体期に出現し、月経開始とともに消失する、身体的、精神的または社会的な症状をいう。月経前症候群に関しては、松本清一監修、「PMSの研究」、文光堂、1995、1−19頁に詳述される。
月経前症候群の身体的症状の例としては、疼痛、乳房症状、消化器症状、神経症状、アレルギー症状および皮膚粘膜症状、ならびに水分貯留症状が挙げられる。疼痛の例としては、下腹部痛および腰痛が挙げられる。乳房症状の例としては、乳房の痛み、乳房緊満感および乳頭過敏が挙げられる。消化器症状の例としては、腹部膨満感、便秘、食欲の異常(例えば、食欲増進)および吐き気が挙げられる。神経症状の例としては、頭痛、肩こりおよびめまいが挙げられる。アレルギー症状および皮膚粘膜症状の例としては、肌あれ、喘息などの悪化、結膜炎、かぶれ、にきびおよび蕁麻疹が挙げられる。水分貯留症状の例としては、体重増加、顔面四肢浮腫(いわゆる、むくみ)、尿量減少、が挙げられる。
月経前症候群の精神的症状の例としては、イライラする、憂うつ、無気力、怒りやすい、落ち着きがない、動悸、不安、疲れやすい、疲労感、不眠、眠いおよび傾眠が挙げられる。
月経前症候群の社会的症状の例としては、いつもの通り仕事ができない、整理整頓したくなる、自分の健康管理ができない、物事が面倒くさくなる、女性であることがいやになる、月経がいやになる、他人と口論する、家に引きこもる、誰も理解したり支えてくれないと思う、一人でいたい、家族や友人への暴言、および人付き合いが悪くなるなどが挙げられる。
ある女性が月経前症候群を有するか否かは、当該分野で公知の方法に従って決定され得る。例えば、以下の診断基準に従って決定され得る:
1.症状が周期的に現れること;
2.月経周期の黄体期に症状が起こること;および
3.日常生活にある程度影響するくらいに症状が重いこと。
本明細書中では、「卵胞期」とは、月経終了日の翌日からPMS発現期に入った日の前日までをいう。医学的により精密には、卵胞期は、月経終了日の翌日から排卵日までとされ得る。排卵日は、基礎体温を測定した場合に、月経終了後に基礎体温が高温期になる前日であり、基礎体温が最も低下した日であることが多い。実際は、排卵日は、月経終了後に基礎体温が一旦下降し、そして黄体期に入って上昇することによって確認される。基礎体温を測定する方法は、精密であるとはいえ、毎日測定することが必要であり、煩雑であるので、月経周期の日数が周期ごとにそれほど変動しない女性であれば、卵胞期の決定は、過去の月経周期の日数から推定され得る。例えば、月経周期が28日の女性の場合、一般に月経期は7±3日間であり、黄体期は14±2日間(例えば、14日間)であり、卵胞期は月経期と黄体期との間の期間である。月経周期が28日の女性において、月経が7日間であった場合、月経開始日を1日目として1日目〜7日目までが月経期であり、次の月経推定日は29日目であるので、黄体期は28日目以前の14±2日間(例えば、14日間)、すなわち、15日目(±2日間)〜28日目であると推定される。残りの期間、すなわち、8日目〜14日目が卵胞期であると推定される。例えば、月経周期が20日間で月経が4日間である女性の場合、月経開始日を1日目として1日目〜4日目までが月経期であり、次の月経推定日は21日目であるので、黄体期は20日目以前の14±2日間(例えば、14日間)、すなわち、7日目(±2日間)〜20日目であり、残りの期間、すなわち、5日目〜6日目が卵胞期であると推定される。月経周期が32日間で月経が7日間である女性の場合も同様にして、1日目〜7日目までが月経期であり、黄体期が19日目(±2日間)〜32日目、そして卵胞期は8日目〜18日目であると推定される。他の長さの月経周期の女性についても、同様に推定され得る。
本明細書中では、「月経期」とは、月経開始日から月経終了日までをいう。月経開始日とは、出血が始まった日であり、月経終了日とは、この月経開始日と同じ月経周期において出血が確認された最後の日である。
本明細書中では、「黄体期」とは、次の月経周期の月経開始推定日から14±2日間(例えば、14日間)をいう。医学的により精密には、黄体期は、排卵日から次の月経周期の月経開始日前日までとされ得る。
本明細書中では、「サプリメント」とは、栄養を補助するために摂取される食品をいう。サプリメントは、特定保健用食品、栄養機能食品、および他の栄養補助食品を包含する。サプリメントは、任意の形状であり得る。サプリメントの形状の例としては、錠剤、徐放性錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、ソフトジェル、ジェルカプセル、クッキー、ビスケット、ガム、チョコレート、キャンディー、粉末飲料、グミ、ゼリー、ティーバッグなどが挙げられる。
(1.サプリメントセット)
本発明のサプリメントセットは、月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するためのサプリメントセットである。本発明のサプリメントセットは、卵胞期用サプリメント、月経期用サプリメントおよび黄体期用サプリメントからなる。本発明のサプリメントセットにおいては、卵胞期用サプリメントの組成と、月経期用サプリメントの組成と、黄体期用サプリメントの組成とは互いに異なる。
(1.1 卵胞期用サプリメント)
卵胞期用サプリメントは、原則として卵胞期のみに摂取するためのサプリメントである。卵胞期用サプリメントは、月経期用サプリメントにも黄体期用サプリメントにも含まれない成分を含む。このような成分の例としては、ビタミンA、β−カロチンおよびシスチンが挙げられる。卵胞期用サプリメントは、好ましくは、ビタミンA、β−カロチンおよびシスチンのうちの少なくとも1種を含み、より好ましくはビタミンA、β−カロチンおよびシスチンのうちの少なくとも2種を含み、そして最も好ましくはビタミンA、β−カロチンおよびシスチンの全てを含む。
ビタミンAは、抗酸化能を有し、網膜、上皮細胞、軟骨および生体膜の機能維持に重要である。肌の調子を整えるために機能する。欠乏すると夜盲症になる。
β−カロチンは、動物体内で代謝されてビタミンAとなり、ビタミンAと同じ機能を発揮する。
シスチンは、体内で還元されてシステインとなり、システインは、肌、髪、爪の生成に関与し、これらのきめを整えるのに機能を発揮する。
卵胞期用サプリメント中のこれらの成分の量は、当業者によって適切に設定され得る。卵胞期用サプリメント中のこれらの成分の好ましい量の例を挙げると、例えば、1日あたりの摂取量は、シスチンは5mg以上100mg以下であり、ビタミンAは100μg以上1500μg以下であり、そしてβ−カロチンは600μg以上9000μg以下である。
卵胞期用サプリメントは、ビタミンA、β−カロチンおよびシスチンのうちの少なくとも1種に加えて、1種以上の他の成分を含み得る。このような成分の例としては、ビタミンB、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、プロリン、ハイドロキシプロリン、トリプトファン、リジン、アラニン、茶抽出物、鉄、大豆イソフラボン、ガルシニア、コラーゲン、セラミド、ローズヒップなどが挙げられる。卵胞期用サプリメントは、これらの他の成分のうちの好ましくは1種以上、より好ましくは2種以上、さらに好ましくは3種以上、特に好ましくは4種以上、最も好ましくは5種以上を含み得る。卵胞期用サプリメントは、好ましくは、シスチン、ビタミンA、β−カロチン、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEおよび葉酸を含む。
ビタミンB、ビタミンB12および葉酸は、造血機能を有するので、抗貧血作用を有する。
ビタミンCは、コラーゲン形成に関与し、また、不足すると出血を生じるので、抗壊血病作用を有する。
ビタミンEは、膜の安定化、末梢循環の促進、非特異的な抗酸化作用による過酸化脂質の生成抑制などの効果を有する。
プロリンは、コラーゲンタンパク質の主成分であり、肌のきめを整える作用を有する。
ハイドロキシプロリンは、プロリンと同様に、肌のきめを整える作用を有する。
トリプトファンは、精神の沈静に働き抗うつ作用を有する。
リジンは、骨粗しょう症の予防や体内でカルニチンの原料になり、肌を引き締める作用を有する。
アラニンは、コラーゲンを構成するアミノ酸であるヒドロキシプロリンに生体内で合成されるアミノ酸である。
茶抽出物は、抗酸化能を有し、老化を防止し、肌のきめを守る効果を作用を有する。
鉄は、抗貧血作用を有する。
大豆イソフラボンは、女性ホルモン様の作用を有し、女性ホルモンのバランスを整える作用を有する。
ガルシニアは、体脂肪の燃焼に働き肌を引き締める作用を有する。
コラーゲンは、肌のきめを整えるという作用を有する。
セラミドは、肌の保水成分であり、肌に弾力と潤いを与える作用を有する。
ローズヒップは、ビタミンCを多く含有する植物であり、ビタミンCはコラーゲンの再生を促す作用を有する。
卵胞期用サプリメント中の各成分の量は、当業者によって適切に設定され得る。卵胞期用サプリメント中の各成分の好ましい量の例を挙げると、例えば、1日あたりの摂取量として、ビタミンBは0.5mg以上3.0mg以下であり、ビタミンB12は0.8μg以上4.8μg以下であり、葉酸は70μg以上400μg以下であり、ビタミンCは30mg以上2000mg以下であり、ビタミンEは3mg以上100mg以下であり、そしてシスチンは5mg以上100mg以下である。それゆえ、好ましい実施形態では、卵胞期用サプリメントは、1日あたりの摂取量中に5mg以上100mg以下のシスチン、100μg以上1500μg以下のビタミンA、600μg以上9000μg以下のβ−カロチン、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、3mg以上100mg以下のビタミンE、ならびに70μg以上400μg以下の葉酸を含み得る。
卵胞期用サプリメントに含まれ得る各成分は、当該分野で公知であり、容易に入手され得る。
例えば、ビタミンAは、脂溶性ビタミンであり、動物界に存在する。ビタミンAは、化学構造の類似したビタミンAとビタミンAとに分けられる。ビタミンAは、ビタミンAの約40%の生理活性を有する。ビタミンAは、ビタミンAを含む動物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。ビタミンAは、例えば、ロシュ・ビタミン・ジャパン、BASF武田ビタミンなどから販売される。ビタミンAは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
β−カロチンは、ビタミンAのプロビタミンであり、動物体内で代謝されてビタミンAとなる。β−カロチンは、ニンジンの根、トウガラシの果実、種々の緑葉などに存在する。β−カロチンは、β−カロチンを含む植物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。β−カロチンは、例えば、三共、住友製薬、田辺製薬などから販売される。β−カロチンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
シスチンは、含硫アミノ酸である。体内で還元されるとシステインになる。シスチンは純粋な形態のものであってもよく、塩(例えば、塩酸塩)の形態であってもよい。シスチンは、精製物として配合されても、他の成分を含む抽出物として配合されても、卵殻膜パウダーのようなシスチンを含む混合物として配合されてもよい。シスチンの代わりにシステインを用いてもよい。システインは、純粋な形態のものであってもよく、塩(例えば、塩酸塩)の形態であってもよい。システインは一般に、化学合成される。システイン塩酸塩は、例えば、味の素、田辺製薬、日本理化学薬品、協和発酵などから販売される。システインは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ビタミンBは、天然においては、ピリドキシン、ピリドキソール、ピリドキサールまたはピリドキサミンとして存在する。これらは、互いに生体内で変換される。ビタミンBは、天然では、大部分は、リン酸エステルとして存在する。ビタミンBは、純粋な形態のものであってもよく、塩(例えば、塩酸塩)の形態であってもよい。ビタミンBは、ビタミンBを含む動植物(例えば、植物性の油脂、穀物、野菜、酵母、肝臓、魚など)から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。ビタミンBは、例えば、第一ファインケミカルなどから販売される。ビタミンBは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ビタミンB12は、造血機能と密接な関係があるビタミンである。ビタミンB12は、ビタミンB12を含む動物から抽出されてもよく、発酵によって得てもよく、化学的に合成してもよい。ビタミンB12は、例えば、山之内製薬などから販売される。ビタミンB12は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
葉酸は、ビタミンB複合体の1つであり、抗貧血性因子である。葉酸は、葉酸を含む動植物および微生物(例えば、肝臓、酵母、緑葉)から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。葉酸は、例えば、BASF武田ビタミン、金剛薬品、ロシュ・ビタミン・ジャパンなどから販売される。葉酸は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ビタミンCは、L−アスコルビン酸とも呼ばれる、水溶性ビタミンである。ビタミンCは、ビタミンCを含む動植物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。一般にグルコースを原料として合成される。ビタミンCは、例えば、BASF武田ビタミン、第一ファインケミカル、ロシュ・ビタミン・ジャパンなどから販売される。ビタミンCは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ビタミンEは、トコフェロールとも呼ばれる。ビタミンは、ビタミンEを含む動物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。一般に、トリメチルハイドロキノンと臭化フィチルまたはイソフィトールとを触媒の存在下で縮合させることによって合成され得る。ビタミンEは、例えば、エーザイ、日清製粉、ロシュ・ビタミン・ジャパンなどから販売される。ビタミンEは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
プロリンは、非必須アミノ酸である。プロリンは、プロリンを含む動植物から抽出されてもよく、タンパク質の加水分解によって得てもよく、発酵法によって得てもよく、化学的に合成してもよい。プロリンは、例えば、味の素、協和発酵、田辺製薬、日本化薬などから販売される。プロリンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ハイドロキシプロリンは、L−オキシプロリンとも呼ばれる。ハイドロキシプロリンは、プロリンの酸化物である。ハイドロキシプロリンは、ハイドロキシプロリンを含む動植物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。ハイドロキシプロリンは、例えば、田辺製薬、日本理化学薬品、協和発酵などから販売される。ハイドロキシプロリンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
トリプトファンは、必須アミノ酸である。トリプトファンは、トリプトファンを含む動植物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。トリプトファンは、例えば、味の素、協和発酵、田辺製薬などから販売される。トリプトファンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
リジンは、水溶性の必須アミノ酸である。リジンは、リジンを含む動植物から抽出されてもよく、タンパク質の加水分解によって得てもよく、発酵法によって得てもよく、化学的に合成してもよい。リジンは、純粋な形態のものであってもよく、塩(例えば、塩酸塩)の形態であってもよい。リジンは、例えば、味の素、協和発酵などから販売される。リジンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
アラニンは、水溶性アミノ酸である。アラニンは、アラニンを含む動植物から抽出されてもよく、タンパク質の加水分解によって得てもよく、化学的に合成してもよい。アラニンは、例えば、昭和電工、協和発酵、田辺製薬、武田薬品などから販売される。アラニンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
茶抽出物とは、チャの葉から得られた、カテキン類を主成分とするものをいう。茶抽出物は、通常、ツバキ科チャ(Camellia sinensis O.KZE.)の葉より製した茶より、室温時、温時または熱時、水、酸性水溶液、含水エタノール、エタノール、含水メタノール、メタノール、アセトン、酢酸エチルまたはグリセリン水溶液で抽出したものより得られる。成分としてカテキン類を含む。茶抽出物には、いわゆる緑茶から得られるものだけでなく、チャの葉の処理方法によりウーロンチャ抽出物と呼ばれるものがある。茶抽出物は、例えば、太陽化学、三井農林などから販売される。茶抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
鉄は、通常、塩の形態で用いられる。鉄塩の例としては、塩化第二鉄、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄、三二酸化鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、乳酸鉄、ピロリン酸第二鉄が挙げられる。これらの鉄塩は種々の会社から販売されている。
大豆イソフラボンは、大豆中に存在するイソフラボンである。大豆イソフラボンは、通常、大豆種子中から抽出される。大豆イソフラボンは、例えば、フジッコ、ホーネンなどから販売される。大豆イソフラボンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ガルシニアは、タマリンドとも呼ばれ、南アジアに自生するオトギリソウ科の常緑樹の果実である。ガルシニアは、サプリメントに配合される場合、果実の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。ガルシニアは、例えば、日本新薬、シトリマックスなどから販売される。
コラーゲンは、結合組織軟骨および骨の白色線維にある主要なタンパク質である。コラーゲンは、哺乳類のタンパク質の半分以上を占める。コラーゲンは、コラーゲンを含む動物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。コラーゲンは、例えば、ロシュ・ビタミン・ジャパン、BASF武田ビタミンなどから販売される。コラーゲンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
セラミドは、N−アシルスフィンゴシンともいう。一般式CH(CH12CH=CH‐CHOH‐CH(CHOH)‐NH‐CO‐Rの長鎖塩基またはスフィンゴイド(例えばスフィンガニン、スフィンゴシン)のN‐アシル(脂肪酸)誘導体、スフィンゴリピド類の属名である。ここで、Rは脂肪酸残基であり、この場合4‐スフィンゲニン(スフィンゴシン)とアミド結合している。セラミドは、セラミドを含む動物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。セラミドは、例えば、日本油脂、ユニチカなどから販売される。セラミドは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ローズヒップは、ノイバラ、特にRosa canina、R.gallica、R.condita、R.Rugosaなどのバラ科の果実または実をいう。ローズヒップは、多量のビタミンC(アスコルビン酸)を含む。ローズヒップは、サプリメントに配合される場合、果実の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。ローズヒップは、例えば、日本粉末薬品、常盤植物化学研究所から販売される。
卵胞期用サプリメントは、その剤形に応じて、当該分野で周知の方法に従って製造され得る。例えば、卵胞期用サプリメントが錠剤である場合、従来の錠剤製造に用いられている手法および設備をそのまま利用して製造することができる。例えば、主成分と添加剤などとを混合して直接打錠する方法、成分を湿式または乾式で顆粒化した後に打錠する方法などが採用できる。
卵胞期用サプリメントが液剤である場合、従来の液剤製造に用いられている手法および設備をそのまま利用して製造することができる。例えば、液体状の成分をそのまま用いるか、または成分を溶剤に溶解することによって製造し得る。
卵胞期用サプリメントがカプセル剤である場合、成分を液状、懸濁状、のり状、粉末状または顆粒状などの形でカプセルに充填するかまたはカプセル基材で被包成型することによって製造され得る。カプセル剤は、硬カプセル剤であっても軟カプセル剤であってもよい。
卵胞期用サプリメントが散剤である場合、成分をそのまま、または成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤または他の適切な添加剤を加え、適切な方法で粉末または微粒状とすることによって製造され得る。
卵胞期用サプリメントが乳剤である場合、固形の成分に懸濁化剤または他の適切な添加剤と精製水または油を加え、適切な方法で懸濁して全質を均等にすることによって製造され得る。
卵胞期用サプリメントが懸濁剤である場合、液状の成分に乳化剤と精製水を加え、適切な方法で乳化し、全質を均等にすることによって製造され得る。
卵胞期用サプリメントがこれら以外の形態であっても、当業者は、当該分野で公知の方法に従って適切な形態のサプリメントを製造し得る。
卵胞期用サプリメントは、1回あたりの摂取量毎に個包装されていてもよく、1日あたりの摂取量毎に個包装されていてもよく、あるいは、数日分まとめて包装されていてもよい。
(1.2 月経期用サプリメント)
月経期用サプリメントは、原則として月経期のみに摂取するためのサプリメントである。月経期用サプリメントは、当該分野で通常用いられてきた月経期用サプリメントであり得る。月経期用サプリメントは、卵胞期用サプリメントにも黄体期用サプリメントにも含まれない成分を含む。このような成分の例としては、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物が挙げられる。月経期用サプリメントは、好ましくは、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物のうちの少なくとも1種を含み、より好ましくはヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物のうちの少なくとも2種を含み、さらに好ましくはヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物のうちの少なくとも3種を含み、そして最も好ましくはヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物の全てを含む。
ヘスペリジンは、血流改善作用を有する。
ラズベリー果汁は、成分にフラボノイドを含み、収斂作用および血流促進作用を有する。
セイヨウサンザシエキスは、成分にフラボノイド、サポニン、プロアントシアニジンを含み、収斂作用および血流促進作用を有する。
ブドウ種子抽出物は、成分にプロアントシアニジンを含み、抗酸化作用、末梢血管拡張作用を有する。
月経期用サプリメント中のこれらの成分の量は、当業者によって適切に設定され得る。月経期用サプリメント中のこれらの成分の好ましい量の例を挙げると、例えば、1日あたりの摂取量は、ヘスペリジンは100mg以上3000mg以下であり、ラズベリー果汁は20mg以上200mg以下であり、セイヨウサンザシエキスは2mg以上50mg以下であり、ブドウ種子抽出物は1mg以上1000mg以下である。
月経期用サプリメントは、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物のうちの少なくとも1種に加えて、1種以上の他の成分を含み得る。このような成分の例としては、カルシウム、鉄、マグネシウム、ビタミンB、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、大豆イソフラボン、カプサイシン、イチョウ葉、レッドクローバー、チェストツリー、キャッツクロー、セントジョーンズワート、プロアントシアニジン、アンゼリカ、ザクロ、ローズヒップ、γ−リノレン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸などが挙げられる。月経期用サプリメントは、これらの他の成分のうちの好ましくは1種以上、より好ましくは2種以上、さらに好ましくは3種以上、特に好ましくは4種以上、最も好ましくは5種以上を含み得る。月経期用サプリメントは、好ましくは、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキス、ブドウ種子抽出物、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンCおよび葉酸を含む。
これらの他の成分のうち、月経期用サプリメントのみに含まれ得る成分は、カプサイシン、イチョウ葉、レッドクローバーおよびセントジョーンズワートである。
カプサイシンは、健胃作用、殺菌作用、体を温める作用などを有する。
イチョウ葉は、女性ホルモン分泌促進作用、血管拡張作用、冷えの改善、頭痛軽減などの作用を有する。
レッドクローバーは、イソフラボンを含有し、女性ホルモン様の作用を有し、女性ホルモンのバランスを整える作用を有する。
セントジョーンズワートは、鎮静作用、抑鬱作用、イライラ感の解消作用、殺菌作用などを有する。
チェストツリーは、下腹部痛、乳房の痛み、イライラ感、憂鬱、肩こり、冷えなどの緩和という作用を有する。
キャッツクローは、鎮痛作用、腰痛緩和、肩こり緩和、免疫増強、利尿作用などを有する。
プロアントシアニジンは、抗酸化作用、血管弾力性回復、毛細血管の浸透性を高める、コラーゲン強化、良性の脂肪酸の生成促進、炎症細胞組織の修復援助、視力および網膜に対する栄養学的サポート、月経前症候群に関連した症状に対する栄養学的援助などの作用を有する。
アンゼリカは、消化不良の解消、抗貧血作用、抗腹痛作用、抗細菌作用、抗真菌作用、発汗作用、月経痛の緩和などの作用を有する。
ザクロは、女性ホルモン様の作用を有する物質を含み、この物質は、女性ホルモンのバランスを整える作用を有する。
γ−リノレン酸は、利尿作用を有しナトリウムの排泄を促すことでむくみを防止する作用を有する。
イコサペンタエン酸は、血流を促進する作用を有する。
ドコサヘキサエン酸は、血流を促進する作用を有する。
月経期用サプリメント中の各成分の量は、当業者によって適切に設定され得る。月経期用サプリメント中の各成分の好ましい量の例を挙げると、例えば、1日あたりの摂取量として、ヘスペリジンは100mg以上3000mg以下であり、セイヨウサンザシエキスは2mg以上50mg以下であり、カルシウムは100mg以上1000mg以下であり、鉄は2mg以上12mg以下であり、マグネシウムは50mg以上300mg以下であり、ビタミンBは0.5mg以上3.0mg以下であり、ビタミンB12は0.8μg以上4.8μg以下であり、葉酸は70μg以上400μg以下であり、ビタミンCは30mg以上2000mg以下であり、ビタミンEは3mg以上100mg以下であり、そして大豆イソフラボンは7mg以上30mg以下である。それゆえ、好ましい実施形態では、月経期用サプリメントは、1日あたりの摂取量中に100mg以上3000mg以下のヘスペリジン、20mg以上2000mg以下のラズベリー果汁、2mg以上50mg以下のセイヨウサンザシエキス、1mg以上1000mg以下のブドウ種子抽出物、100mg以上1000mg以下のカルシウム、50mg以上300mg以下のマグネシウム、2mg以上12mg以下の鉄、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、および70μg以上400μg以下の葉酸を含み得る。
月経期用サプリメントに含まれ得る各成分は、当該分野で公知であり、容易に入手され得る。
ヘスペリジンは、ビタミンPとも呼ばれる物質である。一般にヘスペリジンとして販売されるのは、柑橘類の果皮、果汁または種子より、室温時アルカリ性水溶液で抽出して得られたものである。この抽出物の成分はヘスペリジンである。ヘスペリジンは、例えば、林原、東洋精糖などから販売される。ヘスペリジンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ラズベリー果汁は、バラ科のラズベリーの果実のジュースである。ラズベリー果汁は、サプリメントに配合される場合、液体であっても固体(果汁の乾燥物)であってもよい。好ましくは、固体である。ラズベリー果汁は、例えば、松浦薬業、日本粉末薬品などから販売される。ラズベリー果汁は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
セイヨウサンザシエキスは、バラ科のセイヨウサンザシの花、葉または果実の抽出物である。セイヨウサンザシエキスは、例えば、松浦薬業、日本粉末薬品などから販売される。セイヨウサンザシエキスは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ブドウ種子抽出物とは、アメリカブドウまたはブドウの種子から得られた、プロアントシアニジンを主成分とするものをいう。ブドウ種子抽出物は、例えば、ブドウ科アメリカブドウ(Vitis labrusca LINNE)またはブドウ科ブドウ(Vitis vinifera LINNE)の種子より、熱時水、温時エタノール若しくは室温時アセトンで抽出することによって得られ得る。またはこの抽出物を、酵母を用いて発酵処理したものより得てもよく、もしくはタンナーゼにより加水分解処理したものより得てもよい。主成分はプロアントシアニジンである。ブドウ種子抽出物は、例えば、INDENA、キッコーマンなどから販売される。ブドウ種子抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
カルシウムは、通常、カルシウム塩の形状でまたはカルシウム塩を多量に含む物質として用いられる。カルシウム塩の例としては、未焼成カルシウム、骨未焼成カルシウム、が挙げられる。未焼成カルシウムの例としては、貝殻未焼成カルシウム、サンゴ未焼成カルシウム、真珠層未焼成カルシウム、卵殻未焼成カルシウム、ミルクカルシウムが挙げられる。カルシウムは、例えば、N.Cコーポレーション、太陽化学などから販売される。カルシウムは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
マグネシウムは、通常、塩の形態で用いられる。マグネシウム塩の例としては、塩化マグネシウム、L−グルタミン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウムが挙げられる。これらのマグネシウム塩は種々の会社から販売されている。
カプサイシンは、主にトウガラシに含まれる辛味成分である。トランス‐8‐メチル‐N‐バニリル‐6‐ノネンアミドとも呼ばれる。トウガラシ属Capsicumの多くの種の果実のアルカロイド成分である。カプサイシンは、トウガラシの果実から抽出されてもよく、化学合成されてもよい。カプサイシンは、例えば、日本新薬、ハチ食品などから販売される。カプサイシンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
イチョウ葉は、イチョウの葉である。イチョウ葉は、青葉の時に採取されたものであることが好ましい。イチョウ葉は、サプリメントに配合される場合、葉の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。イチョウ葉抽出物は、例えば、日本新薬、INDEAなどから販売される。イチョウ葉抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
レッドクローバーは、アカツメクサとも呼ばれ、ヨーロッパ原産のシャジクソウ属の植物である。レッドクローバーは主に、花が利用される。レッドクローバーは、サプリメントに配合される場合、主に抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれる。レッドクローバー抽出物は、例えば、日本粉末薬品、松浦薬業などから販売される。レッドクローバー抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
チェストツリーは、イタリアニンジンボク、セイヨウニンジンボクとも呼ばれる、クマツヅラ科の植物である。通常、果実が利用される。チェストツリーは、サプリメントに配合される場合、果実の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。チェストツリー抽出物は、例えば、日本粉末薬品、松浦薬業などから販売される。チェストツリー抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
キャッツクローは、南米ペルーの標高400m〜800mのアマゾン奥地に自生する、アカネ科カギカズラ属の蔓性植物である。キャッツクローは主に、根が利用される。キャッツクローは、サプリメントに配合される場合、根の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。キャッツクロー抽出物は、例えば、日本粉末薬品、松浦薬業などから販売される。キャッツクロー抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
セントジョーンズワートは、オトギリソウ科のセイヨウオトギリソウである。通常、地上部が用いられる。セントジョーンズワートは、サプリメントに配合される場合、地上部の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。セントジョーンズワート抽出物は、例えば、日本粉末薬品、松浦薬業などから販売される。セントジョーンズワート抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
プロアントシアニジンは、ブドウ種子抽出物に含まれるポリフェノールである。プロアントシアニジンは、ブドウ種子以外に、セイヨウサンザシ、黒大豆、ブルーベリーなどにも含まれる。プロアントシアニジンは、通常、プロアントシアニジンを含む植物から抽出される。プロアントシアニジンは、例えば、キッコーマン、INDENAなどから販売される。プロアントシアニジンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
アンゼリカは、ヨーロッパトウキとも呼ばれるセリ科の植物である。通常、根、茎、種子、花などが利用される。アンゼリカは、サプリメントに配合される場合、これらの部位の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。アンゼリカ抽出物は、例えば、日本粉末薬品、常盤植物化学研究所などから販売される。アンゼリカ抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ザクロは、ザクロ科のPunica granatumの果実である。ザクロは、サプリメントに配合される場合、果実または果肉の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、ジュースの乾燥物または抽出物である。ザクロ抽出物は、例えば、日本粉末薬品、常盤植物化学研究所などから販売される。ザクロ抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
γ−リノレン酸は、CH(CHCH=CH)(CHCOOHで示される、動物の栄養素として必須の脂肪酸である。γ−リノレン酸は、γ−リノレン酸を含む植物から抽出されてもよく、化学合成されてもよい。γ−リノレン酸は、例えば、ホーネンなどから販売される。γ−リノレン酸は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
イコサペンタエン酸は、エイコサペンタエン酸とも呼ばれる、炭素数20で二重結合を5個有する不飽和脂肪酸の総称である。天然物としては、二重結合の位置が5、8、11、14、17で全てシス形の直鎖5価不飽和n−3系脂肪酸がある。イコサペンタエン酸は、イワシ、サバのような「青もの」と呼ばれる魚の脂肪に含まれる。イコサペンタエン酸は、イコサペンタエン酸を含む魚から抽出されてもよく、化学合成されてもよい。イコサペンタエン酸は、例えば、ニッスイ、マルハなどから販売される。イコサペンタエン酸は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ドコサヘキサエン酸は、4、7、10、13、16、19位にシス二重結合を有する炭素数22のn−3系の直鎖不飽和脂肪酸である。ドコサヘキサエン酸は、イワシ、アジ、サバ、サケ、ニシンなどに多く含まれる。ドコサヘキサエン酸は、ドコサヘキサエン酸を含む魚から抽出されてもよく、化学合成されてもよい。ドコサヘキサエン酸は、例えば、ニッスイ、マルハなどから販売される。ドコサヘキサエン酸は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ビタミンB、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、鉄、大豆イソフラボン、ローズヒップは、上記1.1に記載のとおりである。鉄は、月経期用サプリメントのみに含まれることが好ましい。
月経期用サプリメントは、その剤形に応じて、当該分野で周知の方法に従って製造され得る。その剤形に応じた製造方法の例は、上記1.1に記載のとおりである。
月経期用サプリメントは、1回あたりの摂取量毎に個包装されていてもよく、1日あたりの摂取量毎に個包装されていてもよく、あるいは、数日分まとめて包装されていてもよい。
(1.3 黄体期用サプリメント)
黄体期用サプリメントは、黄体期のみに摂取するためのサプリメントである。黄体期用サプリメントは、当該分野で通常用いられてきた黄体期用サプリメントであり得る。黄体期用サプリメントは、卵胞期用サプリメントにも月経期用サプリメントにも含まれない成分を含む。このような成分の例は、テアニンである。黄体期用サプリメントは、好ましくは、テアニンを含む。テアニンは、脳のα波を引き出してイライラを解消する作用を有する。
黄体期用サプリメント中のテアニンの量は、当業者によって適切に設定され得る。黄体期用サプリメント中のテアニンの好ましい量の例を挙げると、例えば、1日あたりの摂取量は、70mg以上400mg以下である。
黄体期用サプリメントは、テアニンに加えて、1種以上の他の成分を含み得る。このような成分の例としては、鉄、大豆イソフラボン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ブラックコホシュ、キャッツクロー、デビルズクロー、パッションフラワー、チェストツリー、ボラージ油、イブニングプリムローズ、プロアントシアニジン、食物繊維、アンゼリカ、ザクロ、メリロート、ゴツコラ、γ−リノレン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸などが挙げられる。黄体期用サプリメントは、これらの他の成分のうちの好ましくは1種以上、より好ましくは2種以上、さらに好ましくは3種以上、特に好ましくは4種以上、最も好ましくは5種以上を含み得る。黄体期用サプリメントは、好ましくは、テアニン、大豆イソフラボン、カルシウム、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンCおよび葉酸を含む。
これらの他の成分のうち、黄体期用サプリメントのみに含まれ得る成分は、カリウム、ブラックコホシュ、デビルズクロー、パッションフラワー、ボラージ油、イブニングプリムローズ、食物繊維、メリロートおよびゴツコラである。
黄体期用サプリメントと月経期用サプリメントとに含まれ得るが卵胞期用サプリメントには含まれない成分は、カルシウム、マグネシウム、チェストツリー、キャッツクロー、アンゼリカ、プロアントシアニジン、ザクロ、γ−リノレン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸である。
黄体期用サプリメントと卵胞期用サプリメントとに含まれ得るが月経期用サプリメントに含まれない成分は、ない。
黄体期用サプリメントには含まれないが、月経期用サプリメントと卵胞期用サプリメントとには含まれ得る成分は、ビタミンEおよびローズヒップである。
3つの時期の全てのサプリメントに含まれ得る成分は、ビタミンB、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、鉄および大豆イソフラボンである。
カリウムは、利尿効果を有し、ナトリウムを排出し、むくみを取る作用を有する。
ブラックコホシュは、女性ホルモン様の作用を有し、女性ホルモンのバランスを整える作用を有する。
デビルズクローは、抗炎症作用を有し、生理痛などの症状を緩和する。
パッションフラワーは、鎮静、催眠、精神安定、緩和、鎮痙、鎮痛などの作用を有する。
ボラージ油は、痛みの原因物質プロスタグランジンの生成を抑えるという作用を有する。
イブニングプリムローズは、血流改善作用を有し、プロスタグランジンのバランスを整えるという作用を有する。
食物繊維は、整腸作用を有する。
メリロートは、むくみを解消する、血行を促進するなどの作用を有する。
ゴツコラは、コラーゲンまたはヒアルロン酸の合成、皮膚、爪、毛髪の発育促進などの作用を有したり、むくみを解消する。。
黄体期用サプリメント中の各成分の量は、当業者によって適切に設定され得る。黄体期用サプリメント中の各成分の好ましい量の例を挙げると、例えば、1日あたりの摂取量として、テアニンは70mg以上400mg以下であり、カルシウムは100mg以上1000mg以下であり、ビタミンBは0.5mg以上3.0mg以下であり、ビタミンB12は0.8μg以上4.8μg以下であり、葉酸は70μg以上400μg以下であり、ビタミンCは30mg以上2000mg以下であり、そして大豆イソフラボンは7mg以上30mg以下である。それゆえ、好ましい実施形態では、黄体期用サプリメントは、1日あたりの摂取量中に70mg以上400mg以下のテアニン、7mg以上30mg以下の大豆イソフラボン、100mg以上1000mg以下のカルシウム、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、および70μg以上400μg以下の葉酸を含み得る。
黄体期用サプリメントに含まれ得る各成分は、当該分野で公知であり、容易に入手され得る。
テアニンは、アミノ酸の一種であり、L−グルタミン酸−γ−モノエチルアミドとも呼ばれる。玉露のうまみ成分として知られる。テアニンは、テアニンを含む植物から抽出されてもよく、化学的に合成してもよい。テアニンは例えば、L−グルタミン酸を高圧下で加熱してピロリドンカルボン酸を作り、銅塩としたのち、これに無水モノエチルアミンを加えて高圧下で加熱することによって製造され得る。テアニンは、例えば、太陽化学などから販売される。テアニンは、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
カリウムは、通常、塩の形態で用いられる。カリウム塩の例としては、塩化カリウム、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、グルコン酸カリウム、L−グルタミン酸カリウム、臭素酸カリウム、dl−酒石酸水素カリウム、硝酸カリウム、水酸化カリウム、ソルビン酸カリウム、炭酸カリウム、ピロリン酸四カリウム、ポリリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、硫酸アルミニウムカリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウムが挙げられる。これらのカリウム塩は種々の会社から販売されている。
ブラックコホシュは、アメリカショウマとも呼ばれる、北アメリカ西部原産の植物である。主に、根および根茎が利用される。ブラックコホシュは、サプリメントに配合される場合、これらの部位の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。ブラックコホシュ抽出物は、例えば、皇漢薬品、日本粉末薬品などから販売される。ブラックコホシュ抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
デビルズクローは、アフリカ、カラハリ砂漠地帯、ナミビアの草原に自生する植物(Harpogophytum procumbens)である。主に、球根が利用される。デビルズクローは、サプリメントに配合される場合、球根の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。デビルズクロー抽出物は、例えば、皇漢薬品、研光通商などから販売される。デビルズクロー抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
パッションフラワーは、トケイソウ科の蔓性植物である。通常、葉の部分を含む全草が利用される。パッションフラワーは、サプリメントに配合される場合、全草の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。パッションフラワー抽出物は、例えば、皇漢薬品、常盤植物化学研究所などから販売される。パッションフラワー抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ボラージ油は、地中海原産のハーブの一種であるボラージ草(Borago officinalis L.)の種子から採取された油である。ボラージ油は、γ−リノレン酸を多く含む。ボラージ油は、例えば、日本油脂、萬邦通商などから販売される。ボラージ油は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
イブニングプリムローズは、南米チリの原産であり、月見草またはメマツヨイグサともいう。イブニングプリムローズは、主に種子が利用される。イブニングプリムローズの種子から採取された油は、月見草油とも呼ばれ、γ−リノレン酸を多く含む。イブニングプリムローズは、サプリメントに配合される場合、種子の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、油、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。イブニングプリムローズ抽出物は、例えば、常盤植物化学研究所、皇漢薬品などから販売される。イブニングプリムローズ抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよく、月見草油として配合されてもよい。
食物繊維とは、動物または人の消化酵素によって消化されない、食品もしくは食品原料中に含まれる植物細胞壁の構造物質である多糖類またはリグニンなどから構成される繊維をいう。食物繊維は、種々の植物中に含まれる。食物繊維は、サプリメントに配合される場合、植物の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。食物繊維は、例えば、太陽化学、松谷化学などから販売される。食物繊維は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
メリロートは、スイートクローバー、セイヨウエビラハギ、シナガワハギなどとも呼ばれる、マメ科の植物である。通常、花、茎部および葉部が利用される。メリロートは、サプリメントに配合される場合、これらの部位の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。メリロート抽出物は、例えば、常盤植物化学研究所、日本粉末薬品などから販売される。メリロート抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
ゴツコラは、アフリカおよびインドから東南アジアにかけての広い地域に分布する、セリ科の植物である。ゴツコラは通常、地上部、好ましくは葉が利用される。ゴツコラは、サプリメントに配合される場合、葉の粉砕物(例えば、乾燥粉末、ジュース、ペーストなど)として含まれてもよく、抽出物(例えば、抽出液、抽出液の乾燥粉末など)として含まれてもよい。好ましくは、抽出物である。より好ましくはエタノール水溶液での抽出物である。ゴツコラ抽出物は、例えば、日本新薬などから販売される。ゴツコラ抽出物は、精製物として配合されても他の成分を含む抽出物として配合されてもよい。
鉄、大豆イソフラボン、ビタミンB、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ビタミンEおよびローズヒップは、上記1.1に記載のとおりである。
カルシウム、マグネシウム、キャッツクロー、チェストツリー、プロアントシアニジン、アンゼリカ、ザクロ、チェストツリー、γ−リノレン酸、イコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸は、上記1.2に記載のとおりである。
黄体期用サプリメントは、その剤形に応じて、当該分野で周知の方法に従って製造され得る。その剤形に応じた製造方法の例は、上記1.1に記載のとおりである。
黄体期用サプリメントは、1回あたりの摂取量毎に個包装されていてもよく、1日あたりの摂取量毎に個包装されていてもよく、あるいは、数日分まとめて包装されていてもよい。
(1.4 それぞれの時期に含まれる成分のまとめ)
上記1.1〜1.3に記載したサプリメントに含まれる成分のまとめを以下の表1に示す。
Figure 2004262922
1つの実施形態では、各サプリメントは、◎のうちの少なくとも1つの成分を必ず含み、そして○の成分を含んでもよい。通常、×の成分は含まない。
(2.本発明のサプリメントセットの製造法)
本発明のサプリメントセットは、卵胞期用サプリメントと、月経期用サプリメントと、黄体期用サプリメントとを組み合わせることによって製造され得る。本発明のサプリメントセットは、箱、袋、缶、瓶などの容器に入れて包装され得る。本発明のサプリメントセットは、1周期を1単位として複数単位分のセットであってもよいが、好ましくは1周期分のセットである。
サプリメントセットを入れた容器には、本発明のサプリメントセットの使用法を説明した説明書が入っていてもよいし、容器表面に使用法が記載されていてもよい。
(3.本発明のサプリメントセットの摂取法)
本発明のサプリメントセットは、月経困難症または月経前症候群を有する女性によって摂取され得る。本発明のサプリメントセットを摂取することにより、月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状が緩和される。本発明のサプリメントセットを摂取する際には、卵胞期に卵胞期用サプリメントが、月経期に月経期用サプリメントが、そして黄体期に黄体期用サプリメントが摂取され得る。ある時期に、その時期とは異なった時期のためのサプリメントは摂取しないことが好ましい。すなわち、月経期に卵胞期用サプリメントを摂取しないことが好ましい。また、1日に2種以上の異なる時期用のサプリメントを摂取しないことが好ましい。
各時期においては、各時期の長さの好ましくは1/3以上、より好ましくは1/2以上、さらに好ましくは2/3以上、最も好ましくは全ての日において各時期のためのサプリメントを摂取することが好ましい。
各時期のためのサプリメントを摂取する日数の上限は、好ましくは、各時期の日数+2日であり、より好ましくは各時期の日数+1日である。例えば、月経期が7日間であれば、最大9日間であることが好ましく、最大8日間であることがより好ましく、そして最大7日間であることが最も好ましい。卵胞期についても同様である。黄体期が14日間であれば、最大16日間であることが好ましく、最大15日間であることがより好ましく、最大14日間であることが最も好ましい。このように、各時期の境界の時期には、実際は適切でないサプリメントを摂取する日が1日または2日存在しても本発明のサプリメントセットによる効果は得られる。
例えば、月経周期が28日の女性の場合、通常、約7日間が月経期である。それゆえ、月経期の2日間以上で摂取することが好ましく、3日間以上で摂取することがより好ましく、4日間以上で摂取することがさらに好ましく、5日以上で摂取することが特に好ましく、6日間以上で摂取することが最も好ましい。月経期用サプリメントは、月経周期の1周期の長さ、すなわち個人差によって異なるが、通常は、月経期のうちの3日〜10日にわたって摂取されることが好ましい。
月経周期が28日の女性の場合、通常、約7日間が卵胞期である。それゆえ、卵胞期の2日間以上で摂取することが好ましく、3日間以上で摂取することがより好ましく、4日間以上で摂取することがさらに好ましく、5日以上で摂取することが特に好ましく、6日間以上で摂取することが最も好ましい。卵胞期用サプリメントは、月経周期の1周期の長さ、すなわち個人差によって異なるが、通常は、卵胞期のうちの5日〜20日にわたって摂取されることが好ましい。
月経周期が28日の女性の場合、通常、約14日間が黄体期である。それゆえ、黄体期の4日間以上で摂取することが好ましく、6日間以上で摂取することがより好ましく、8日間以上で摂取することがさらに好ましく、10日以上で摂取することが特に好ましく、12日間以上で摂取することが最も好ましい。黄体期用サプリメントは、月経周期の1周期の長さ、すなわち個人差によって異なるが、通常は、黄体期のうちの12日〜17日にわたって摂取されることが好ましい。
本発明のサプリメントセットのサプリメントを摂取する際に、摂取する女性は、自分が今どの時期にあるかを認識または意識して適切なサプリメントを摂取する必要がある。自分がどの時期にあるかは、基礎体温を測定することによって最も正確に決定され得る。例えば、月経血が出ている間は、月経期であるので、月経期用サプリメントを摂取する。月経期が終了したら卵胞期に入るので、卵胞期用サプリメントを摂取する。卵胞期と黄体期の境界は、排卵日後の基礎体温の上昇によって判断される。排卵日翌日から次の月経期前までが黄体期である。
より簡便な摂取法としては、月経血が出ている間を月経期とし、月経終了後から、次の月経周期の月経開始推定日の約14±2日前(例えば、14日間)までを卵胞期とし、次の月経周期の月経開始推定日前14±2日間(例えば、14日間)を黄体期としてもよい。月経周期が安定しない女性に関しては、月経血が出ている間を月経期とし、月経終了後から、月経前症候群の発現する日の前日までの期間を卵胞期とみなし、そして月経前症候群が発現した日から次の月経開始日前日までを黄体期としてもよい。卵胞期と黄体期との境界はわかりにくい場合が多いので、数日間(好ましくは3日間以下、より好ましくは2日間以下、さらに好ましくは1日間以下)にわたっては、実際の境界と摂取サプリメントの種類とが不一致であっても、そのことによる本発明のサプリメントセットの効果の低下は許容範囲内である。
サプリメントは、1日に1回以上の頻度で摂取することが好ましいが、2日に1回、3日に1回、4日に1回などという頻度で摂取してもよい。2日に1回摂取する場合、1回に2日分を摂取してもよい。3日に1回摂取する場合、1回に2日分または3日分を摂取してもよい。4日に1回摂取する場合、1回に2日分、3日分または4日分を摂取してもよい。ビタミン類の吸収効率がより高くなるので、1日に2回以上にわけて摂取することがより好ましい。
サプリメントを摂取するタイミングは、特に限定されない。食前、食間、食後、起床後、就寝前、頓服のいずれであってもよい。食前とは、食事の約1時間前〜約30分前をいう。食間とは、食事と食事との間の期間であり、例えば、食事後約2時間経過した時点は食間である。食後とは、食事の約30分後〜約1時間後をいう。本発明のサプリメントは、好ましくは食後に摂取される。どのタイミングで摂取させるかによって適切な剤形を選択し得る。
(製造例1:月経期用サプリメントの製造)
月経期用サプリメントとして、錠剤6粒あたりヘスペリジン(林原製;商品名 ヘスペリジンPA−T)を200mg、ラズベリー果汁(松浦薬業製;商品名 ラズベリー果汁エキス)を82mg、セイヨウサンザシエキス(松浦薬業製;商品名 セイヨウサンザシエキスF)を2mg、ブドウ種子抽出物(キッコーマン製;商品名 グラヴィノール)を2mg、カルシウム(協和発酵製;商品名 ドロマイト)を160mg、マグネシウム(協和発酵製;商品名 ドロマイト)を80mg、鉄(富田製薬製;商品名 ピロリン酸第二鉄)を4mg、ビタミンB(BASF武田ビタミン製;商品名 ビタミンB)を1.5mg、ビタミンB12(BASF武田ビタミン製;商品名 ビタミンB12)を2.4μg、ビタミンC(BASF武田ビタミン製;商品名 アスコルビン酸)を100mg、葉酸(BASF武田ビタミン製;商品名 葉酸)を200μgを配合した錠剤を作成し、1日の摂取分とした。錠剤の製造は、添加剤として砂糖およびコーンスターチを用い、流動層造粒機を用いて顆粒を作成し、ロータリー式の打錠機を用いて打錠を行った。
(製造例2:卵胞期用サプリメントの製造)
卵胞期用サプリメントとして、錠剤6粒あたりシスチン(キューピー製;商品名EMパウダー300)を13mg、ビタミンA(三共製;商品名 ドライビタミンA)を210μg、βカロチン(ロッシュビタミン製;商品名 β−カロチン10%CWS)を1000μg、ビタミンB(BASF武田ビタミン製;商品名 ビタミンB)を1.5mg、ビタミンB12(BASF武田ビタミン製;商品名 ビタミンB12)を2.4μg、ビタミンC(BASF武田ビタミン製;商品名 アスコルビン酸)を200mg、ビタミンE(理研ビタミン製;商品名 粉末トコフェロール)を50mg、葉酸(BASF武田ビタミン製;商品名 葉酸)を200μgを配合した錠剤を作成し、1日の摂取分とした。錠剤の製造は、添加剤として砂糖およびコーンスターチを用い、流動層造粒機を用いて顆粒を作成し、ロータリー式の打錠機を用いて打錠を行った。
(製造例3:黄体期用サプリメントの製造)
黄体期用サプリメントとして、錠剤6粒あたりテアニン(太陽化学製;商品名 サンテアニン)を200mg、大豆イソフラボン(フジッコ製;商品名 フジフラボンP10)を10mg、カルシウム(N.Cコーポレーション製;商品名 ペンタカルシウム)を200mg、ビタミンB(BASF武田ビタミン製;商品名 ビタミンB)を3.0mg、ビタミンB12(BASF武田ビタミン製;商品名 ビタミンB12)を2.4μg、ビタミンC(BASF武田ビタミン製;商品名 アスコルビン酸)を200mg、葉酸(BASF武田ビタミン製;商品名 葉酸)を200μgを配合した錠剤を作成し、1日の摂取分とした。錠剤の製造は、添加剤として砂糖およびコーンスターチを用い、流動層造粒機を用いて顆粒を作成し、ロータリー式の打錠機を用いて打錠を行った。
(実施例1および比較例1:本発明のサプリメントセットの評価1)
本発明のサプリメントセットを、月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を有する被験者に摂取させることによって、本発明のサプリメントセットの効果を評価した。評価には、PMSメモリースコアの測定を用いた。本評価では、黄体期のみならず、月経期および卵胞期においても同じ評価項目で評価した。
ここで、PMSメモリースコアとは、以下の表2に示す各症状についてPMSメモリーに各被験者が記入した各症状の点数を加算して集計したものである。
PMSメモリーとは、PMSの診断用として月経連絡協議会および社団法人日本家族計画協会により開発されたものであり、日本女性に頻度の多い月経に伴う症状を検討してそのリストを添付し、被験者自身が毎日の症状と程度を記録するように作成された冊子である。具体的には、症状リストには身体症状として25症状、精神症状15症状、社会症状として12症状からあてはまる症状があり(表2)、被験者は4段階(0:症状なし、1:少しあるが日常生活には影響なし、2:日常生活に影響する程度にある、3:はげしい)で程度をあらわす。PMSメモリースコアは被験者が記入した各症状の点数を加算し、集計したものである。例えばある被験者が1日にある3症状をそれぞれ1、3、3の程度で訴えた場合、その日のスコアは合計7になる。
PMSメモリーはPMSの診断用に限らず、女性の体調記録にも利用できるようになっている。食品の効果検証試験にも用いられ、摂取周期と非摂取周期などのPMSメモリースコアを比較し効果を判定している。
Figure 2004262922
本評価においては、無処理の期間(月経期、卵胞期および黄体期)のPMSメモリースコアの平均値に差が出ないように、被験者24名を12名づつ2群にわけた。これらの被験者は、月経周期の日数が比較的安定している(すなわち、周期ごとのばらつきが少ない)女性であった。
実施例1評価群の被験者には、製造例1で製造した月経期用サプリメントを月経期に、製造例2の卵胞期用サプリメントを卵胞期に、そして製造例3の黄体期用サプリメントを黄体期に、各期間毎日2回摂取してもらった。
比較例1評価群の被験者には、卵胞期にあたる期間においてはサプリメントを摂取しないこと以外は実施例1評価群と同様に各期間毎日1回サプリメントを摂取してもらった。
それぞれ月経周期を通して、サプリメント無摂取期間1周期およびサプリメント摂取期間3周期の間の、月経期、卵胞期、および黄体期におけるそれぞれのPMSメモリーの数値の増減を確認した。
サプリメントの摂取の際に、被験者に、各々、出血期を月経期とし、月経期の翌日から排卵日までを卵胞期とし、排卵日翌日から次の月経周期の月経開始前日までを黄体期と判断してもらった。被験者には、各自の月経周期の日数から次の月経開始日およびその前約2週間頃から黄体期が始まるであろうことを予測してもらいながら基礎体温をつけてもらった。このように意識しながら基礎体温を測ってもらうと、体調の変化が基礎体温の変化に敏感に現れやすい傾向がある。被験者には、どの時期にどのサプリメントを摂取したかについても記録してもらった。
各時期のスコアについては、月経期は月経開始日から7日間、卵胞期は月経開始から8日目から12日目までの5日間、黄体期は次の月経開始日からさかのぼった10日間のスコアをそれぞれ合計し、被験者の人数でこの合計を除算することによって、各時期の平均スコアを求めた。
得られた平均スコアから、サプリメントの摂取による、症状の改善率を計算した。症状の改善率は、無摂取期(0周期目)を基準値とし、次式(数1)によって求めた。
Figure 2004262922
数1に示される数式の利用した例として、次式(数2)をあげる。
Figure 2004262922
これらの結果を以下の表3に示す。
Figure 2004262922
この結果、月経期および黄体期のみにサプリメントを摂取すると、月経期および黄体期における月経困難症またはPMSの症状の緩和が得られるが、卵胞期にはかえって症状が悪化する傾向があることがわかった。また、卵胞期にサプリメントを摂取すると、卵胞期の症状は複数の周期を経るほど症状が改善され、しかも、卵胞期のみならず月経期および黄体期の月経困難症またはPMSの症状が飛躍的に改善されることがわかった。このことから、月経困難症またはPMSの症状を感じたときだけでなく、不快症状のほとんどない卵胞期にも適切なサプリメントを摂取することが、これらの症状の緩和のために極めて重要であることがわかる。さらに、1周期だけでなく、2周期、3周期と長期にわたって本発明のサプリメントセットを摂取することによって、累積的に症状の緩和が見られることがわかった。このことから、本発明のサプリメントセットを、長期にわたり継続的に摂取することが好ましいことがわかった。
特に、ビタミンA、β−カロチンおよびシスチンが卵胞期に摂取されることにより、月経困難症およびPMSが著しく改善されることが理解される。
(比較製造例1:従来の月経困難症予防用サプリメントの製造)
特許文献1の実施例1および2に従って、月経困難症予防用サプリメントを製造した。
(比較製造例2:従来の月経前症候群予防用サプリメントの製造)
特許文献2の実施例1に従って、月経前症候群予防用サプリメントを製造した。
(実施例2および比較例2:本発明のサプリメントセットと、従来の月経困難症予防用サプリメントおよび月経前症候群予防用サプリメントの併用との比較評価)
本発明のサプリメントセットを摂取したときの効果と、従来の月経困難症予防用サプリメントおよび月経前症候群予防用サプリメントを併用して連続摂取したときの効果とを比較するために、評価1と同様にして評価を行った。
まず、実施例1および比較例1(評価1)と同様に、無処理の期間(月経期、卵胞期および黄体期)のPMSメモリースコアの平均値に差が出ないように、被験者13名を6名と7名との2群に分けた。これらの被験者は、月経周期の日数が比較的安定している(すなわち、周期ごとのばらつきが少ない)女性であった。
実施例2評価群の被験者(6名)には、製造例1で製造した月経期用サプリメントを月経期に、製造例2の卵胞期用サプリメントを卵胞期に、そして製造例3の黄体期用サプリメントを黄体期に、各期間毎日2回摂取してもらった。
比較例2評価群の被験者(7名)には、月経期、卵胞期および黄体期を通して、比較例1で製造した月経困難症用サプリメントを8.5g(すなわち、特許文献1の実施例3で摂取した量と同量)づつ毎日1回、そして比較例2で製造した月経前症候群改善用サプリメントを200mg(すなわち、特許文献2の評価例1で摂取した量と同量)づつ、毎日1回摂取してもらった。
使用したサプリメント以外の評価方法については、評価1と同様にしてPMSメモリーの数値の増減を確認し、スコアを集計し、そして改善率を計算した。
結果を以下の表4に示す。
Figure 2004262922
この結果、従来の月経困難症予防用サプリメントと月経前症候群予防用サプリメントとを併用して連続摂取するよりも、本発明のサプリメントセットを月経期、卵胞期および黄体期に合わせて適切に摂取する方が顕著に優れた改善率が得られることがわかった。特に、従来のサプリメントを併用して連続摂取した場合、長期間摂取しないと症状の改善が余り見られず、摂取1周期目にはほとんど改善されなかった。一方、本発明のサプリメントセットを用いれば、摂取1周期目であっても約30%を超える改善率が得られ、その上、評価1と同様に、1周期だけでなく、2周期、3周期と長期にわたって本発明のサプリメントセットを摂取することによって、累積的に症状の緩和が見られる(例えば、摂取6周期目では約60%を超える改善率が得られる)ことがわかった。このことから、本発明のサプリメントセットを、長期にわたり継続的に摂取することが好ましいことがわかった。
さらに、従来のサプリメントを併用して摂取した場合、卵胞期の症状が悪化するかまたはほとんど改善しなかったが、本発明のサプリメントセットを摂取した場合は、卵胞期の症状も飛躍的に改善された。これらのことから、本発明のサプリメントセットは、従来の月経困難症予防用サプリメントと月経前症候群予防用サプリメントとを単に併用するのと比較しても極めて顕著に優れた効果を有することがわかった。それゆえ、月経期、卵胞期および黄体期といった各時期に適切なサプリメントを摂取することが重要であることがわかった。
本発明は、月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を煩う女性に対して、これらの症状を緩和することができるサプリメントセットを提供する。

Claims (11)

  1. 月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するためのサプリメントセットであって、該サプリメントセットは、卵胞期用サプリメント、月経期用サプリメントおよび黄体期用サプリメントからなり、該卵胞期用サプリメントの組成と、該月経期用サプリメントの組成と、該黄体期用サプリメントの組成とは互いに異なる、サプリメントセット。
  2. 前記卵胞期用サプリメントが、ビタミンA、β−カロチンおよびシスチンのうちの少なくとも1種を含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  3. 前記卵胞期用サプリメントが、シスチン、ビタミンA、β−カロチン、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEおよび葉酸を含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  4. 前記卵胞期用サプリメントが、1日あたりの摂取量中に5mg以上100mg以下のシスチン、100μg以上1500μg以下のビタミンA、600μg以上9000μg以下のβ−カロチン、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、3mg以上100mg以下のビタミンE、ならびに70μg以上400μg以下の葉酸を含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  5. 前記月経期用サプリメントが、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキスおよびブドウ種子抽出物のうちの少なくとも1種を含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  6. 前記月経期用サプリメントが、ヘスペリジン、ラズベリー果汁、セイヨウサンザシエキス、ブドウ種子抽出物、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンCおよび葉酸を含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  7. 前記月経期用サプリメントが、1日あたりの摂取量中に100mg以上3000mg以下のヘスペリジン、20mg以上200mg以下のラズベリー果汁、2mg以上50mg以下のセイヨウサンザシエキス、1mg以上1000mg以下のブドウ種子抽出物、100mg以上1000mg以下のカルシウム、50mg以上300mg以下のマグネシウム、2mg以上12mg以下の鉄、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、および70μg以上400μg以下の葉酸を含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  8. 前記黄体期用サプリメントが、テアニンを含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  9. 前記黄体期用サプリメントが、テアニン、大豆イソフラボン、カルシウム、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンCおよび葉酸を含む、請求項1に記載のサプリメントセット。
  10. 前記黄体期用サプリメントが、1日あたりの摂取量中に70mg以上400mg以下のテアニン、7mg以上30mg以下の大豆イソフラボン、100mg以上1000mg以下のカルシウム、0.5mg以上3.0mg以下のビタミンB、0.8μg以上4.8μg以下のビタミンB12、30mg以上2000mg以下のビタミンC、および70μg以上400μg以下の葉酸を含む、請求項10に記載のサプリメントセット。
  11. 月経困難症および月経前症候群の少なくとも一方の症状を緩和するための卵胞期用サプリメントであって、該サプリメントは、卵胞期のみに摂取される、サプリメント。
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