JPH08502017A - 月経前症候群の治療方法 - Google Patents

月経前症候群の治療方法

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JPH08502017A
JPH08502017A JP50431190A JP50431190A JPH08502017A JP H08502017 A JPH08502017 A JP H08502017A JP 50431190 A JP50431190 A JP 50431190A JP 50431190 A JP50431190 A JP 50431190A JP H08502017 A JPH08502017 A JP H08502017A
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コーエン,マイケル
Original Assignee
エーエムアール・インターナショナル,エヌ.ブイ.
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Abstract

(57)【要約】 平成2年12月1日前の出願であるので、条約に定める要約の翻訳文の提出が義務づけられていないため、要約及び選択図は掲載しない。

Description

【発明の詳細な説明】 月経前症候群の治療方法発明の分野 本出願は月経前症候群の症状を緩和する方法に関する。もっと詳細には、本出 願は月経前症候群の症状を緩和するに十分な投与量のメラトニンを投与すること から成るその様な方法に関する。発明の背景 女性での月経前症候群(PMS)は多数の身体的症状と心的症状の両方を特徴 とする医学的状態である。この状態はFrank,ArchNeurolPsychiatr.26:105 3(1931年)によって最初に述べられた。PMSの症状は、女性の月経周期 と関連しており、月経周期の排卵に続く期間中にのみ現れる。従って、PMSは 月経周期の黄体期の症候群である。 PMSは慢性状態であり、それに悩む女性は、典型的には、彼女の人生の出産 可能期間中、即ち女性が閉経期 に入る前の期間である最初の月経周期(初潮)と最後の月経周期との間の各周期 でそれを経験する。しかしながら、PMSのひどさは周期によってしばしば変動 し、月によっては他の月よりも著しく多い困難が伴う。女性が彼女の生殖生活の 異なる時期を経るにつれて、症候群の徴候の強度も年によって異なることがある 。 典型的には、女性は彼女の人生の生殖時期の間中毎月排卵する。従って、PM Sは長年の女性の人生にとって著しい廃疾となることがある。PMSは悩まされ る女性の働く能力に激しい影響を及ぼし、女性の一生にわたる多くの労働日数の 損失を引き起こすことがある。アメリカ合衆国のみでのPMSに起因する労働日 数の損失は年間100億ドルを越えると推定されている。更に、PMSは夫婦問 題と家族問題に至り、それに悩む人の側の極度の苦しみを引き起こす。 上記に特筆されたように、PMSの症状の時期は女性の月経周期のある部分と 一致する。典型的には、状態は排卵後(即ち月経周期の黄体期中)に現れ、女性 が月経開始に近づくにつれて強まる。最も普通には、症状は彼女の周期の黄体期 の最後の7〜10日、即ち彼女の月経出血の開始前の最後の7〜10日の間に最 も顕著である。 ひとたび月経血損失が始まると、症状は軽くなり患者の状態は改善する。 PMSの最もよく起こる身体的症状は胸部の腫脹と圧 痛、腹痛、骨盤の痛みと痙攣、腸骨窩の痛み、鼓脹感と体重増加感、活動と能率 と行動の低下、発汗、皮膚病変浮腫、めまいと下痢または便秘等である。それほ ど普通には起こらない症状は目の痛み、間接痛、喘息、てんかん等である。 最もよく起こる心的症状は興奮性、動揺、不安、錯乱疲労、精神的抑うつ、嗜 眠、不眠または睡眠過剰、性欲減退、自信と判断の損失、自殺観念化、事故を起 こしやすい傾向、精神集中および注意期間の低下、食物特にチョコレート等の甘 い物に対する渇望等である。 PMSに悩む人が経験することがある身体的および心的症状の組み合わせは、 社会的孤立、仕事場と家庭で機能する能力の欠陥および家族構成員になじむこと の困難に至ることがある。 一部の医師によると、PMSを分類された患者に特徴的な症状群によって決ま る多数の異なる亜症候群として分類することができるのが最もよい。Abraham,J .Repro ductive Med.32(6):405(1987年)を参照せよ。このPMS分類体 系(月経前緊張症候群と称される)では、下記の亜種が存在する。 a)PMT- A:症状は、主として、周期半ばから月経までの期間中に進行し て抑うつ的気分変化としばしば関連する不安、興奮性、神経緊張等である。 b)PMT- H:主な症状は月経前体重増加感、腹部 鼓脹および圧痛、胸部うっ血と乳房痛そして時折見られるほんのわずかな浮腫等 である。 c)PMT- C:この亜群では、主要な症状は月経周期の黄体期での食欲増加 である。食物渇望と空腹は主として精製糖に向けられる。食物渇望は感情的緊張 と関連している。 d)PMT- D:この亜症候群は主として極度の錯乱状態と脱社会と自殺観念 化を特徴とする。患者は自分のエネルギーレベルの変化も経験するかもしれず、 一部の患者は無気力になり他の患者は非常に興奮しやすくなる。これらの患者の 多くは言葉に表すことの困難を訴える。 PMSの病因は十分には理解されていない。この状態を説明するために多数の 相反する理論が提案されている。しかしながら、50年間の鋭意研究にもかかわ らず、ほとんどの権威者がこの複雑な身体的状態についての明確な病因と病態生 理は解明されていないことに同意する。 PMSが月経周期に関連しているという事実を考慮して、多くの理論は、この 状態はこの症候群に悩む女性での根本的「内分泌不均衡」に関連しているという 想定に基づいている。注意が特に卵巣ホルモンに集中された。一部の科学者はプ ロゲステロン欠乏がPMSで役割を果たすと考えたけれど、他の科学者はこの状 態をエストロゲンまたはアンドロゲンの過剰と関連させた。他の科学者達は内分 泌異常がコルチコステロイド(ヒドロコルチ ゾン)やミネラルコルチコイド(アンドロステロン)等の副腎皮質ホルモンと関 連していると考えた。 更に他の理論では、乳房痛と流体停留が下垂体機能不全そして特にホルモンプ ロラクチンの過剰分泌に関連していると考えられた。いくつかの研究はPMSに 関連する根本的機能不全がプロスタグランジンの分泌と代謝に関連していると考 えた。他の理論はセロトニン欠乏症候群と「神経内分泌不均衡」と仮定されるも のを考えた。 他の科学者達はPMSをビタミンB複合体特にビタミンB- 6(ピロキシジン )または必要脂肪酸特にリノレン酸の栄養素欠乏と関連させた。他の科学者達は 、「毒素」の産生を伴うカンジダ・アルビカンスの過度増殖の結果であると考え られた「酵母過度増殖症候群」を発表した。いくつかの更なる研究はPMSの説 明として様々な食物アレルギーと呼吸器アレルギーを予期した。 これらの様々な理論をまとめている論評はO'Brien,P.,J.Reprod.Med.30( 2):113(1985年)、Claire,A.,Canadian J.Psych.30(7):474(1985 年)Bancroft,J.and T,Bachstrom,Clin.Endocrin.22:313(1985年) 、Abraham,G.E.,J.Reprod.Med. 28(7):433(1987年)およびAbraham,G .E.,J.Reprod.Med.32(6):387(1987年)等である。 すべてのこれらの努力にもかかわらず、明確な病因は決定されていない。その 結果、PMSの治療は非常に多 くの形をとってきており、その原因に関する非常に様々な理論を反映してきた。 最も普通には、PMSの治療はアスピリンやナパロキセンやインドメタシンやメ フェナム酸やイブプロフェンやピロキシカム等の非ステロイド性抗炎症薬の投与 によって処理されてきた。Shapiro,S.S.Drugs 36:475(1988年)を参照せ よ。 他の治療様式では、医師達は炭酸リチウムやベンゾジアゼピンや三環系抗うつ 薬等の精神活性薬を処方し、しばしばそれらを集中的精神医学治療と組み合わせ てきた。 更に他の治療様式は、様々な避妊薬剤の組み合わせ投与によって十分に理解さ れていない「内分泌不均衡」を治療するための努力に集中されてきた。しかしな がら、あいにく、多くの女性は経口避妊薬を服用すると気分が悪くなったと訴え た。Cullberg,J.Acta Psychiatr.Scand.236(supp. 1):1(1972年)を 参照せよ。他の内分泌治療は月経周期の黄体期でのプロゲステロンの投与を伴っ た。例えば、毎朝100mgと毎夕200mg投与されたプロゲステロンはPM Sの女性にとって著しく有利であることがわかつた。Dennerstein等,Br.Med. J .(Clin.Res.)290(6482):1617(1985年)を参照せよ。他の治療では、 デポ剤メトキシプロゲステロンが投与されて効果的であることが報告されている 。しかしながら、プロゲステロン投与後にPMSの症状のほとんどが消失しない という点で、プロゲステロンでの治 療の有用性には限界がある。 試みられた他の治療方法は、甲状腺ホルモン投薬による状態の内分泌制御、プ ロラクチンの合成と分泌を低下させるためのブロモクリプチン投与、および卵巣 ステロイド生成に関与する多くの酵素を阻害し周期半ばの黄体化ホルモンの出現 を防ぐためのダナゾール投与等である。この最後の治療方法は一部の患者で効果 的であるが、エストロゲン撤退と早期更年期症状の危険を伴う。それはまた長期 使用においてオステオポローシスを引き起こすことがある。 現存するPMS治療方法の欠点と不十分さを考慮して、新しい治療法が求めら れている。従って、PMSの症状を効果的に緩和する方法を提供することが本発 明の目的である。最低限度の有害副作用を伴うその様な方法を提供することが本 発明の更なる目的である。発明の要約 本発明の方法に従うと、PMSの症状を緩和する方法はPMSの症状に悩む出 産可能年齢の人間の女性に症状を緩和するに十分な投与量のメラトニンを投与す ることから成る。本発明の一態様では、プロゲストゲンをメラトニンと組み合わ せて投与することができる。発明の詳細な説明 本発明は、周期予定を立てて、好ましくは月経周期の黄体期中に毎日の投薬量 のメラトニン(N-acetyl-5-methoxytryptamine)を女性に投与するとPMSの症 状がかなり減少するという予期しない発見に基づく。メラトニンがノルエチステ ロンや微子プロゲステロンカプセル等のプロゲストゲンと組み合わせられた場合 には、メラトニンの効果が高められ過去に治療に抵抗性であった患者ででさえも PMSの症状が事実上消失することが更に発見された。 メラトニンは松果体によって合成され分泌されるホルモンである。このホルモ ンの正確な役割はまだ決定されていない。ヒトでの外因性メラトニン投与は、異 常メラトニンリズムが内因性抑うつと関連しているという仮説と結び付けて、そ して薬物動態学的目的のために(Waldhauser,F.,Neuroendocrinology 39:307( 1984年)睡眠−目覚めリズムおよびタイムゾーンの変化と関連している飛行 機旅行後の「時差ぼけ」という現象と関連させて研究されてきた。出産可能年齢 の女性に薬理学的投与量のメラトニンを毎日投与すると排卵を防ぐに十分なだけ 正常な月経中間期の黄体化ホルモンの出現が抑制されることが最近発見された。 避妊薬としてのメラトニンの使用については、1987年3月23日に提出され た 米国特許出願連続番号029,229に記載されている。 理論に縛られるのは望まないけれども、PMSに悩む女性はたぶん少なくとも ある程度はPMSの発生の原因である低メラトニン血症として知られている状態 にも悩むらしい。もしこれが真実であるならば、PMSに悩む女性は、メラトニ ン不足のためにそしてたぶんこのホルモンの不足に対する感受性のためにも、正 常で症状を伴わない月経周期を経験しない。女性でPMSを低下させるかまたは 取り除くメラトニンの作用の機序は十分には理解されていないけれども、それは たぶん卵巣での卵胞発育の阻害によって達成される。この様に、卵胞発生の低下 は、PMSの発生に直接関連しておりそれの原因である視床下部、下垂体および 卵巣ホルモン産生の減少に関連している。あるいは、卵胞発育、卵胞破壊および 排卵過程と黄体形成で役割を果たす様々な性ホルモンに対する膜および細胞質レ セプターにメラトニンが影響を及ぼす可能性が有る。 好ましくは彼女達の周期の黄体期中に女性にメラトニンを投与するとPMSの 症状のかなりの減少そして場合によっては消失に至ることがわかっている。周期 の最後の3〜14日、即ち月経血損失の開始の直前の3〜14日のうちに毎日メ ラトニンを投与するのが好ましい。一般的には、メラトニンは一日当たり約2m gから約2000mgに及ぶ量だけ投与される。一日当たり約30m g〜約300mg投与されるのが好ましい。毎日の投薬で与えられる量は選ばれ た投与方法によって異なることがある。 PMSの症状をかなり減少させるか取り除くために必要な最低日数の間メラト ニンを投与するのが望ましい。女性の周期のうちの彼女がPMSの症状を経験し ている日にだけメラトニンを投与することがしばしば必要である。例えば、もし 女性が彼女の月経出血開始前の最後の4日間中にのみPMSに悩むならば、彼女 の周期のうちのそれらの4日間だけメラトニンを上記の一日当たりの投薬量レベ ルで投与すれば十分であるかもしれない。しかしながら、もしこれが彼女の症状 を緩和するのに不十分であることが判明するならば、彼女の症状の開始直前の1 日以上の間メラトニンを更に投与することができる。場合によっては、患者の周 期の黄体期の間毎日メラトニンを投与するのが望ましいかもしれない。 本発明の代わりの態様では、PMSに悩む女性を彼女の周期の卵胞期の一部の 間または卵胞期の間中ずっとおよび黄体期の間最高連続約21日または28日の 間さえも(即ち周期の間中ずっと連続して)少量の一日投薬量のメラトニンで治 療することができる。この様な投与レジメンは、彼女の周期の卵胞期と関連して おり結局はPMSの原因であると理論立てられるホルモンプロフィールに終わる ホルモン産生をある程度抑制する働きをする。 発明のこの態様では、投薬量は一般的に周期中ずっと一日当たり約2mgから約 300mgまで、好ましくは一日当たり2mgから100mgまでである。 驚くべきことに、参考文献として上記に記載されている米国特許出願029,229 に記載されているように、排卵を防ぐに十分な投薬量とレジメンでメラトニンを 投与することの副利益がPMSの症状の緩和であることがあることもわかった。 従って、本発明の別の態様では、女性の正常排卵日直前の約4〜約14日の間毎 日メラトニンを投与することができる。排卵は典型的には女性の周期の14日目 または彼女の周期の9日目と17日目の間に起こる。この態様では、メラトニン は典型的には一日当たり約2〜約500mg、好ましくは一日当たり約30〜約 300mgの投薬量で投与される。基本的な理論は十分には理解されていないけ れども、その様なレジメンのメラトニン投与は現存するホルモン欠乏を除きホル モン平衡を取り戻すことによってPMSの症状を緩和する役割を果たすことがで きるらしい。従来の避妊薬が一部の女性でPMSの症状を悪化させることがわか っているので、この結果は排卵阻止には関連していないらしい。 メラトニンは経口的に、非経口的に、あるいはインプラントの形で女性に投与 することができる。メラトニンがカプセル剤や錠剤や懸濁液や溶液等の経口投薬 形態である場合に投与が最も便利である。カプセル剤または錠 剤が好ましい。化合物を薬用賦形剤と混合した後に従来の方法に従って混合物を ゼラチンカプセル中に詰めることによってカプセル剤を調製することができる。 あるいは、メラトニンをステアリン酸やステアリン酸マグネシウム等の一種以上 の滑沢剤、じゃがいもでんぷんやアルギン酸等の崩壊剤、ゼラチンやとうもろこ しでんぷん等の結合剤、および/または乳糖やとうもろこしでんぷんやスクロー ス等の錠剤基剤と混合した後に圧縮して錠剤にすることができる。 経口投与の代わりとして、メラトニンを非経口的にまたはインプラントの形で 投与することができる。非経口投与の場合には、薬用担体を含有する生理的希釈 剤中にホルモンが入った注入可能投与量の溶液または懸濁液中に提供される。担 体は水または油から成っていてもよく、任意に界面活性剤または他の薬用添加剤 も含んでいてもよい。好適な油はピーナッツ油や大豆油やとうもろこし油や胡麻 油やヒマシ油や鉱油等の動物油、野菜油、石油油、合成油等である。好ましい液 体担体は水、食塩水、糖水溶液、およびプロピレングリコールやポリエチレング リコール等のグリコール等である。 メラトニンが徐々に放出するように製剤化されたインプラントの形でメラトニ ンを投与することができる。インプラントを作るためには、従来インプラント技 術に従ってメラトニンを圧縮して小さい円柱状にして生体内分 解性または多孔性高分子等の殻材料内に入れればよい。同様に、これもまたメラ トニンの徐放性を提供するだろう坐剤の形でメラトニンを投与することができる 。メラトニンを従来の坐剤基剤、即ち体温で溶解可能な生理的材料と混合すれば よい。 本発明の好ましい態様では女性の排卵後の彼女の周期の一部の間のみ毎日メラ トニンが投与されるので、女性がいつメラトニンを服用するかを覚えているのを 容易にするためにメラトニンをプラセボとの連続組み合わせで投与するのが望ま しいかもしれない。即ち、女性の最終月経周期からの出血の停止後の第一日目に 始めて一定日数の間彼女の周期の各日にプラセボを投与すればよい。その後に、 女性の月経出血の開始まで彼女の周期のうちの一定日数の間メラトニンを投与す る。 上記の発明の態様のいずれにおいても、メラトニンをプロゲストゲンと組み合 わせて投与することができる。上記に特筆したように、プロゲストゲンの単独投 与は一部の女性でPMS治療の効果的な形式であることがわかっている。メラト ニンと組み合わせてのプロゲストゲン投与は特に効果的な治療形式を提供するこ とが今やわかっている。どんな月経前期有効化合物も本発明で使用するのに好適 である。好適なプロゲストゲンはプロゲステロンやその誘導体等である。現在好 ましいプロゲストゲンはノルエチステロン(即ち19-nor-17 α-ethynyl-17 β -hydroxy-4-androsten-3-one)とノルゲストレル(13β-ethyl-17 α -ethyn yl-17 β -hydroxygon-4-en-3-one)である。他のプロゲストゲンは酢酸クロル マジノン(6-chloro-17-hydroxy-pregna-4,6-diene-3,20-dione acetate)、 ノルエチノドレル(17 a -ethynyl-17-hydroxy-estr-5(10)-en)、酢酸メドロキ シプロゲステロン(17 α-acetoxy-6α -methyl-pregn-4-ene-3,20-dione)、 酢酸メゲストロール(17 α -acetoxy-6-methyl-pregna-4,6-diene-3,20-dion e)、リネストレノール(17 α -ethynyl-17 β -hydroxy-estr-4-ene)、キノ ゲストロン(3-cyclopentyloxy-pregna-3,5-diene-20-one)、酢酸ノルエチン ドロン(17 β -acetoxy-17 α -ethynyl-estr-4-ene-3-on)、酢酸エチノジオ ール(3β,17 β -diacetoxy-17 α -ethynyl-estr-4-ene)、ジメチステロン [17 β -hydroxy-6α -methyl-17(-1-propynyl)-androst-4-ene-3-one)および レボノルゲストレル等である。 メラトニンがプロゲストゲンと組み合わせて投与される場合には、メラトニン の投薬量は例によってプロゲストゲンの非存在下に投与される場合よりも低くて よく、即ち、メラトニンの投薬量は一般的に一日当たり約7.5mg〜約125 mgの範囲内である。一日当たりの投薬量の中に与えられるプロゲストゲンの実 際量は選ばれた特別なプロゲストゲン、その相対的効力および選ばれた投薬方法 によって決まるだろう。例えば、より少量の より効力の大きいプロゲストゲンがより大量のより効力の小さいプロゲストゲン と同じ結果を達成するかもしれない。例えば、もし投与されるプロゲストゲンが ノルエチステロンであるならば、それは一般的に一日当たり約25μgから約7 50μgの範囲で投与される。別のプロゲストゲンが投与される場合には、与え られる量はその効力が上述した範囲内のノルエチステロンの量の効力にほぼ等し いのが望ましい。当業者はこれらの指針の範囲内でのあるプロゲストゲンの望ま しい投薬量を容易に決定することができる。上記に特筆したように、プロゲスト ゲンの量は投与方式によっても異なることがあり、典型的には経口投与の場合よ りもインプラントまたは静脈内注射液の投与の場合の方が少ない投与量が必要と される。 メラトニンをプロゲストゲンと組み合わせて投与する場合には、二つの有効化 合物を物理的に組み合わせて一緒に投与するのが便利であるけれども、それらを 別々に投与することもできる。 本発明の好ましい態様では、発明の組成物を経口投薬形、好ましくはピルまた はカプセルの形で投与する。ピルまたはカプセルは好ましい配達と使用に好適な どんな形態に包装することもできる。毎日の単位投薬形が女性が彼女の生殖周期 の適切な時期にピルを服用できるように連続的な逐次的な順序に提供されるかま たは並べられ ている薬用キットまたはパッケージの形でそれらが包装されるのが好ましい。好 適なキットまたはパッケージは、曲げやすいプラスティック製シートの中に女性 の周期の間に服用されるべき数のピルのための個々のバブルが入った従来の経口 避妊薬用バブルプラスティックパッケージ等である。バブルは、バブルが押圧さ れた時に破けてピルを放つことができるプラスティック製シートで封をされる。 投薬の第一日目に、それにメラトニン(またはメラトニンとプロゲストゲンの組 み合わせ)が入っていようがプラセボが入っていようが、連続服用ピルのうちの 最初のピルがパッケージの個々のくぼみから取り出されて服用される。連続服用 ピルのうちの次のピルは次の日に服用され、ディスペンサーが空になるまでその 後これが繰り返される。彼女の次の周期の適切な日に新しいディスペンサーが使 われ始める。使用者に薬剤の好ましい使用法を指導するかまたは教えるために、 分与キット上に適切な注意または指示を書きつけておくことができる。本発明を 下記の実施例に従って更に説明するが、これらの実施例は情報提供の目的のため にのみに示されるものであり本発明を限定するものとみなされるべきではない。 実施例I 26才の女性が、彼女の月経周期の最後の10日間のひどい興奮性と嗜眠と抑 うつを含むPMSの症状を有した。彼女が月経周期の第一日目に近づくにつれて 、彼女の症状は自殺観念化の発作と号泣と分別のない行動と攻撃性を有するまで に悪化した。彼女は、月経周期の16日目から28日目にかけて、一日当たり1 00mgの投与量のメラトニンを与えられた。彼女のPMSの症状はかなり弱め られたけれど、ある程度の嗜眠は持続し、彼女の感情的不安定と抑うつ症状は消 失した。 実施例II 鼓脹感や胸部痛や骨盤不快感や甘い食べ物に対する渇望や抑うつ等のPMSの ひどい症状を有する24才の女性が、彼女の周期の18日目に始めて28日目ま で続けて一日当たり125mgのメラトニンを投与された。症状は著しく改善し たが、消失はしなかった。一日当たり250mgまで投薬量を増やしても彼女の 症状が更に弱められることはなかった。一日当たり500mgのノルエチステロ ンと一日当たり125mgのメラトニンの組み合わせから成る新しい投薬計画が 指示された。この投薬は彼女の月経周期の最後の10日間(18日目から28日 目にかけて)について指示された。今度は、薬物投与の結果彼女の症状のすべて が完全に消失した。 実施例III PMSの長い病歴を有する33才の女性が1日当たり300mgのメラトニン を連続的に2カ月間投与されて、すべての症状がやわらげられた。2カ月後に彼 女の周期はその規則正しさを失った。即ち、投薬が彼女の周期の卵胞期を長くし て黄体期を短くしたのである。その結果、彼女の周期は規則的な26日周期から 37日周期へと変化し、その後は41日周期、52日周期および40日周期とな った。しかしながら、この患者は月経前緊張を感じず、投薬で何等の有害副作用 を経験しなかった。 周期中規則的に内分泌測定が行われた。それらは、卵胞発育がわずかに阻害さ れ患者のエストロゲンレベルがわずかに抑制され彼女の卵胞刺激ホルモン(FS H)もまた低かった(6nmol/1以下)ことを証明した。 更に、黄体化ホルモン(LH)の正常な出現も抑制された。プロゲステロンレベ ルは30nmol/1以下であったが、これは正常周期でよりも低い。 実施例IV 別の研究で、月経前緊張、興奮性、胸部痛および下部背中痛等のPMS症状を 有した27才の女性にメラトニンが投与された。メラトニンは彼女の周期の7日 目から 17日目にかけて一日当たり300mg投与された。これは上記の彼女のPMS の症状のすべてを著しく低下させたことがわかった。更に、メラトニン投与後に 、しばしばひどい頭痛と関連していたこの女性の砂糖とチョコレートに対する渇 望が消失した。FSHとLHとエストラジオールとプロゲステロンの血液値が低 下した。この患者の卵胞発育はわずかに低下したが、彼女の周期の卵胞期は長く なった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)PMSの症状に悩む出産可能年齢の女性に、メラトニンを、該症状を緩 和するに十分な投薬量レベルで、一定日数の間、周期予定を立てて投与すること から成るPMSを緩和する方法。 (2)女性の月経出血の開始直前の女性の月経周期の黄体期の間の約3〜約1 4日間メラトニンを投与する請求の範囲第1項に記載の方法。 (3)一日当たりの投薬量レベルが一日当たり約2mg〜約2000mgの範 囲内である請求の範囲第2項に記載の方法。 (4)一日当たりの投薬量レベルが一日当たり約30mg〜約300mgの範 囲内である請求の範囲第3項に記載の方法。 (5)女性の月経周期の黄体期の間毎日と卵胞期の少なくとも数日の間メラト ニンを投与する請求の範囲第1項に記載の方法。 (6)一日当たりの投薬量レベルが約2mg〜約300mgの範囲内である請 求の範囲第5項に記載の方法。 (7)一日当たりの投薬量レベルが約2mg〜約100mgの範囲内である請 求の範囲第6項に記載の方法。 (8)女性の正常排卵日直前の約3〜約14日の間メラトニンを投与する請求 の範囲第1項に記載の方法。 (9)一日当たりの投薬量レベルが約2mg〜500mgの範囲内である請求 の範囲第8項に記載の方法。 (10)一日当たりの投薬量レベルが約30〜約300mgの範囲内である請求 の範囲第9項に記載の方法。 (11)PMSの症状に悩む出産可能年齢の女性に、メラトニンとプロゲストゲ ンの組み合わせを、該症状を緩和するに十分な投薬量レベルで、一定日数の間、 周期予定を立てて投与することから成るPMSを緩和する方法。 (12)女性の月経出血の開始直前の女性の月経周期の黄体期の間の約3〜約1 4日間メラトニンとプロゲストゲンを投与する請求の範囲第9項に記載の方法。 (13)メラトニンの一日当たりの投薬量レベルが約2mg〜約2000mgの 範囲内でありプロゲストゲンの一日当たりの投薬量レベルがノルエチステロン相 当で約25μg〜約750μgの範囲内である請求の範囲第12項に記載の方法 。 (14)メラトニンの一日当たりの投薬量レベルが約7.5mg〜約125mg の範囲内である請求の範囲第13項に記載の方法。 (15)女性の月経周期の黄体期の間毎日と卵胞期の少なくとも数日の間メラト ニンとプロゲストゲンを各々投与する請求の範囲第11項に記載の方法。 (16)メラトニンの一日当たりの投薬量レベルが約 2mg〜約300mgでありプロゲストゲンの一日当たりの投薬量レベルがノル エチステロン相当で約25μg〜約750μgの範囲内である請求の範囲第15 項に記載の方法。 (17)メラトニンの一日当たりの投薬量レベルが約7.5mg〜約125mg の範囲内である請求の範囲第14項に記載の方法。 (18)女性の正常排卵日直前の約3〜約14日の間メラトニンとプロゲストゲ ンを投与する請求の範囲第11項に記載の方法。 (19)メラトニンの一日当たりの投薬量レベルが約2mg〜約500mgの範 囲内でありプロゲストゲンの一日当たりの投薬量レベルがノルエチステロン相当 で約25μg〜約750μgの範囲内である請求の範囲第18項に記載の方法。 (20)一日当たりの投薬量レベルが約30〜約300mgの範囲内である請求 の範囲第19項に記載の方法。 (21)プロゲストゲンがノルエチステロン、ノルゲストレル、酢酸クロルマジ ノン、ノルエチノドレル、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸マゲストロール 、キノゲストロン、酢酸ノルエチンドロン、リネストレノール、酢酸エチノジオ ール、レボノルゲストレルおよびジメチステロンから成る群から選ばれる請求の 範囲第11項に記載の方法。 (22)プロゲストゲンがノルエチステロン、ノルゲストレルまたはリネストレ ノールである請求の範囲第21項に記載の方法。 (23)投与方法が経口投与である請求の範囲第1項または第11項に記載の方 法。 (24)投与方法が生理的に好適な担体中に入れての静脈内注射である請求の範 囲第1項または第11項に記載の方法。 (25)投与方法がインプラントによるものである請求の範囲第1項または第1 1項に記載の方法。 (26)投与方法が坐剤によるものである請求の範囲第1項または第11項に記 載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004262922A (ja) * 2003-02-13 2004-09-24 Ezaki Glico Co Ltd サイクルサプリメント

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