JP2004262222A - 筆記具 - Google Patents

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Osamu Torii
收 鳥居
Shuhei Kageyama
秀平 陰山
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Kotobuki and Co Ltd
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Kotobuki and Co Ltd
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Abstract

【課題】軸筒に保持される筆記体の先端を、不使用時に覆って保護する封止状態と解放した封止解除状態とに切替えることができるものとする。
【解決手段】筆記体12を保持する軸筒10内にスライド部材14を軸方向に移動自在に設け、このスライド部材14の先端部に前記軸筒10の前方に突出する筆記体12の先端部12aを覆うことが可能な封止部材15を設けると共に、スライド部材14に、軸筒の外部から操作可能で軸方向に移動可能な操作部材16を設ける。操作部材16を軸方向に移動させることにより、スライド部材14を介して封止部材15を軸方向に移動させて、筆記体12の先端部12aを保護する封止状態と筆記体12の先端部12aを解放した封止解除状態とに切替える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸筒に保持される筆記体の先端部を、不使用時に封止して保護することができる筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の筆記具においては、筆記体の先端部の保護、筆記媒体の乾燥を防止し、または、周囲を汚したりすることのないよう、不使用時は、筆記体の先端部を覆う必要があり、そのために、キャップを軸筒の先端部に着脱可能に装着する構成とすることが一般的に行われている。
【0003】
しかしながら、従来のキャップでは、キャップを外すために両手を使わなければならず、その脱着操作が面倒であり、また、外したキャップを紛失するおそれもある。
【0004】
そのため、キャップをなくしてノック操作で先端筆記部を出没させることができて、インクの漏出、乾燥及び逆流防止の機構を備えたキャップレス筆記具が提案されている(特許文献1参照。)。この特許文献1では、筆記具の本体内に筆記体の前部が貫通し得るガイドが前後移動可能でかつ一定以上の前進を規制するように設けられ、このガイドの先端に、内側面が弾性体よりなるシール蓋が開閉自在に設けられて、シール蓋に糸状部材が連結され、収納時において、該糸状部材がシール蓋を引張り、筆記体の先端をシール蓋の弾性体に密着させており、筆記体の前進時には、糸状部材の引張を緩めてシール蓋のシール状態を解除するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2714780号公報(第1欄、12行〜20行)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のものでは、本体内にシール蓋が開閉するためのスペースを設ける必要があるために、筆記体を前進させて本体の先端から突出させるまでのストローク長さが長くなるという問題がある。また、シール蓋の弾性体に筆記体の先端を密着させて筆記体の乾燥を防止しているが、筆記体の先端には、密閉空間は形成されていないために、気密性が完全でないという問題がある。
【0007】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、その目的は、筆記体のストロークを要することなく、筆記体の先端を気密的に保護する封止状態と筆記体の先端を解放した封止解除状態とに切替えることができる筆記具を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、軸筒に筆記体を保持させると共に筆記体の先端部を軸筒よりも前方に突出させ、軸筒内にスライド部材を軸方向に移動自在に設け、このスライド部材の先端部に前記筆記体の先端部を覆うことが可能な封止部材を連結すると共に、スライド部材に、軸筒の外部から操作可能で軸方向に移動可能な操作部を連結することを特徴とする。
【0009】
操作部を手指により操作して軸方向に移動させることにより、スライド部材を介して封止部材を軸方向に移動させて、筆記体の先端部を気密的に保護する封止状態と筆記体の先端部を解放した封止解除状態とに切替えることができる。封止部材による筆記体の封止及び封止解除は、封止部材の移動により、主として軸筒外で行われるために、筆記体のストロークを要することはない。封止部材によって筆記体の先端部に密閉空間を構成することができるために、気密性を完全に保つことができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記軸筒の先端部近傍に前記封止部材を収納可能な空間部を設けることを特徴とする。封止解除状態においては、封止部材を軸筒に設けられた空間部に収納することができるため、筆記時に封止部材が邪魔になることはなく、筆記時の筆記具の全体形状を適切なものとすることができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のものにおいて、スライド部材を軸筒に対して後方へと付勢する弾性体を設けることを特徴とする。この構成により、封止部材は常時後方へと付勢されるために、封止状態においては、封止部材が筆記体の先端部を確実に封止することができ、または請求項2の構成の場合には、封止解除状態において、封止部材が空間内に確実に収まることができる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか記載のものにおいて、前記軸筒または筆記体と前記スライド部材との間にスライド部材の軸方向の運動に応じてスライド部材及び封止部材を回動させる制御手段を設けることを特徴とする。この構成により、操作部を手指で前進させる操作を行うだけで、制御手段により封止部材が前進すると、前進と共に自動的に回動することができる。制御手段によって、封止部材が筆記体の先端部と同一線上の位置と、非同一線上の位置との間で回動することにより、封止部材を封止状態と封止解除状態との間で自動的に移動させることができる。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項4記載のものにおいて、前記制御手段を、前記軸筒に設けたカム面と、スライド部材に設けて該カム面と協働する係合凸部とから構成することを特徴とする。この構成により制御手段を、簡単に製造でき、且つ確実に作動させることができる。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のものにおいて、前記筆記体の先端部に、封止部材との間の気密性を保持するべく曲面状の外周面を有する曲面部を設けることを特徴とする。この構成により、封止部材が封止する際に、多少偏心していたとしても、曲面部によって封止部材が気密性を保持して曲面部に密接することができ、封止部材を直接手指によって制御することなく、封止部材が筆記体の先端部を適正に覆うことができる。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のものにおいて、前記操作部は、軸筒の側部に取り付けられたサイドノック部材であることを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のものにおいて、前記操作部は、軸筒の後端部に取り付けられた後端ノック部材であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。尚、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る筆記具を表す縦断面図である。図において、軸筒10内には、筆記体12が収納されている。筆記体12は、軸筒10に対して固定的に保持される。この例の場合、筆記体12を前進させるための前進機構は存在していない。また、この例では、筆記体12と軸筒10とは別部品であるが、これに限るものではなく、一体品で構成されて、筆記体12を構成する部分が軸筒10を構成する部分に実質的に保持されているものであってよい。また、図示の例では軸筒10は一体品で構成されているが、これに限るものではなく、複数部品から構成されるものであってもよい。
【0019】
筆記具としては、水性(ゲルを含む)ボールペン、油性ボールペン、またはフェルトペン、万年筆等の種類のうち任意のものとすることができ、筆記体12はその種類に適合した先端部12aを備える。例えば、ボールペンの場合には、先端部12aは、ボールを備え、フェルトペンの場合には、フェルト芯を備えている。筆記体12の先端部12aは、軸筒10の先端開口10aから常時前方に突出している。また、筆記体12の後端部は、筆記インキ等の筆記媒体を収容する収容部12bとなり、収容部12bと先端部12aとの間は中継部12cとなっている。先端部12a及び中継部12cは、収容部12bよりも縮径されている。また、先端部12aには、部分球面状の外周面を有する曲面部12dが形成される。
【0020】
軸筒10内には、筆記体12と平行に、スライド部材14が進退自在、即ち軸方向に移動自在に配設される。スライド部材14は、軸筒10の横断面における占有面積を大きくしないように、図3に示すように、主として棒状部14aからなり、棒状部14aの先端部には、封止部材15が一体的に設けられている。封止部材15は、前記筆記体12の先端部12aを覆うのに適したキャップ状の形状となっている。
【0021】
軸筒10と筆記体12との間には、スライド部材14の棒状部14aを軸筒10の軸方向に移動自在に且つ自転可能に軸支するべくガイド部17、17が形成されている。
【0022】
また、スライド部材14と一体に、操作部材16が設けられる。操作部材16は、この例では、軸筒10の側部に取り付けられたサイドノック部材となっており、軸筒10の側周面に形成された長孔10cから外部へと露出して軸筒10の外部から操作可能となっており、長孔10c内において、軸方向に移動可能となっている。図3に示したように、操作部材16の横断面は、円形形状をしているとよく、操作部材16に隣接する筆記体12の収容部12bの側周面は、該操作部材16と干渉することがないような円弧状となっているとよい。これにより、操作部材16は、スライド部材14と共に回動(自転)自在となる。
【0023】
軸筒10と筆記体12の中継部12cとの間には、空間18が形成されており、この空間18内に、前記封止部材15が収納可能となっている。また、この空間18は、軸筒10の先端開口10bに連通しており、先端開口10bを通過して、封止部材15及びスライド部材14の先端部が進退自在となっている。
【0024】
図1は、封止部材15によって筆記体12の先端部12aが覆われて保護されている状態を表している。この状態から、筆記を行うには、手指で操作部材16を操作して前進させる。これにより、スライド部材14及び封止部材15が前進して、封止部材15が筆記体12の先端部12aから離脱する。さらに、この状態から操作部材16を回動させると、封止部材15は、棒状部14aを回動中心として回動して、筆記体12の先端部12aの同一線上の位置から非同一線上の位置へと移動する。さらに、操作部材16を後退させると、封止部材15は前記先端開口10bを通過して空間18内へと収容される。こうして、筆記体12の先端部12aが完全に解放されて、使用に供されることができる。
【0025】
封止部材15を空間18内に収容した状態を維持するために、スライド部材14を、弾性体によって常時、後方へと付勢することができる。そして、弾性体の付勢力によって、封止部材15を空間18内へと収容しておくことができる。または、弾性体の代わりに、封止部材15を空間18内で軽く係止するようにしてもよい。
【0026】
筆記終了後は、先と逆の手順によって、封止部材15で筆記体12の先端部12aを覆うことができる。封止部材15が後退して筆記体12の先端部12aを包囲する際に、封止部材15が筆記体12の先端部12aの同一線上位置から僅かに偏心していたとしても、封止部材15の円錐状の内周面が曲面状の外周面となった曲面部12dと接触することによって、封止部材15の位置が自動的に調整されるか、または、僅かに偏心したままであっても、必ず封止部材15が先端部12aを気密状態で封止することができる。
【0027】
こうして、操作部材16の操作のみによって、筆記体12の先端部12aを保護する封止状態と筆記体12の先端部12aを解放する封止解除状態とに切替えることができる。
【0028】
以上の説明では、操作者が操作部材16を軸方向に移動させるだけでなく、回動操作することにより、封止部材15を移動させることについて説明した。回動操作をする代わりに、封止部材15を定められた順路に沿って移動させるために、スライド部材14と、軸筒10(または筆記体12でもよい)との間に、制御手段を設けることができる。
【0029】
図5は、制御手段を構成するカム面を表す軸筒10の内周面の展開図である。図において、軸筒10の内周面にはカム面20が形成されており、このカム面20にスライド部材14に設けられた係合凸部14bが当接し、カム面20によって形成されるカム路を移動する。このカム面20と係合凸部14bにより制御手段が構成される。カム路は、スライド部材14を軸方向に誘導する第1直線路20a及び第2直線路20bと、第1直線路20aと第2直線路20bとの間にあってスライド部材14を回動方向に誘導する第1カム路20c及び第2カム路20dとを有する。
【0030】
封止部材15が、筆記体12の先端部12aを保護している状態においては、スライド部材14の係合凸部14bは、第2直線路20bの終点位置にある。この状態から操作部材16を前進に操作すると、係合凸部14bは第2直線路20bから出発して、第2カム路20dを移動する。このとき、スライド部材14及び封止部材15は前進しながら回動する。係合凸部14bが第2カム路20dの頂点を越えた所で、操作部材16を後退させると、係合凸部14bは、第2カム路20dから第1直線路20aへと移行して第1直線路20aの終点位置に達する。このスライド部材14の移動に追随して、封止部材15は、筆記体12の先端部12aから離脱した後、回動して、空間18内へと移動する。こうして、筆記体12の先端部12aが封止部材15から解放されて筆記に供される。
【0031】
この状態から操作部材16を再び前進させると、スライド部材14の係合凸部14bは、第1直線路20aの終点位置から出発して、第1カム路20cを移動する。このとき、スライド部材14及び封止部材15は前進しながら回動する。係合凸部14bが第1カム路20cの頂点を越えた所で、操作部材16を後退させると、係合凸部14bは、第1カム路20cから第2直線路20bへと移行して第2直線路20bの終点位置に達する。このスライド部材14の移動に追随して、封止部材15は、空間18から離脱した後、回動して、筆記体12の先端部12aを覆うことができる。
【0032】
こうして、カム面20及び係合凸部14bからなる制御手段により、スライド部材14の軸方向の運動に応じて、スライド部材14と封止部材15を自動的に回動させることができる。
【0033】
図6は、制御手段の他の例を構成するカム面20’と係合凸部14’bを表す図である。係合凸部14’bは、スライド部材14に対してヒンジを介して枢着される。カム面20’によって形成されるカム路は、スライド部材14を軸方向に誘導する第1直線路20’a及び第2直線路20’bと、第1直線路20’aと第2直線路20’bとの間にあってスライド部材14を回動方向に誘導するカム路20’cとを有する。カム路20’cは2つの頂点20’d、20’eを有している。
【0034】
封止部材15が、筆記体12の先端部12aを保護している状態においては、スライド部材14の係合凸部14’bは、第2直線路20’bの終点位置にある。この状態から操作部材16を前進に操作すると、係合凸部14’bは第2直線路20’bから出発して、頂点20’eへと移動する。そこで、係合凸部14’bの向きが変わった所で、操作部材16を後退させると、係合凸部14’bは、第1直線路20’aに向かって移動して第1直線路20’aの終点位置に達する。このスライド部材14の移動に追随して、封止部材15は、筆記体12の先端部12aから離脱した後、回動して、空間18内へと移動する。こうして、筆記体12の先端部12aが封止部材15から解放されて筆記に供される。
【0035】
この状態から操作部材16を再び前進させると、スライド部材14の係合凸部14’bは、第1直線路20’aの終点位置から出発して、頂点20’dへと移動する。そこで、係合凸部14’bの向きが変わった所で、操作部材16を後退させると、係合凸部14’bは、第2直線路20’bに向かって移動して第2直線路20’bの終点位置に達する。このスライド部材14の移動に追随して、封止部材15は、空間18から離脱した後、回動して、筆記体12の先端部12aを覆うことができる。
【0036】
こうして、カム面20’及び係合凸部14’bからなる制御手段により、スライド部材14の軸方向の運動に応じて、スライド部材14と封止部材15を自動的に回動させることができる。
【0037】
図9及び図10は、さらに制御手段の他の例を表す図である。軸筒10内には、内筒部10dが形成されており、内筒部10d内を、スライド部材14が貫通している。内筒部10dの内周面には、カム面21が周方向に亘って形成されており、スライド部材14に設けられた係合凸部14bがカム面21によって形成されるカム路を移動する。制御手段は、カム面21と係合凸部14bとから構成される。カム路は、スライド部材14を軸方向に誘導する第1直線路21a及び第2直線路21bと、第1直線路21aと第2直線路21bとの間にあってスライド部材14を回動方向に誘導する第1カム路21c及び第2カム路21dとを有する。
【0038】
封止部材15が、筆記体12の先端部12aを保護している状態においては、スライド部材14の係合凸部14bは、第2直線路21bの終点位置にある。この状態から操作部材16を前進に操作すると、係合凸部14bは第2直線路21bから出発して、前進した後、第2カム路21dを移動する。係合凸部14bが第2カム路21dに進んだ所で、操作部材16を後退させると、係合凸部14bは、第2カム路21dに沿って移行して、第1直線路21aの終点位置に達する。このスライド部材14の移動に追随して、封止部材15は、筆記体12の先端部12aから直線的に前進して離脱した後、回動して、空間18内へと移動する。こうして、筆記体12の先端部12aが封止部材15から解放されて筆記に供される。
【0039】
この状態から操作部材16を再び前進させると、スライド部材14の係合凸部14bは、第1直線路21aの終点位置から出発して、前進した後、第1カム路21cを移動する。係合凸部14bが第1カム路21cに進んだ所で、操作部材16を後退させると、係合凸部14bは、第1カム路21cに沿って移行して、係合凸部14bは、第1カム路21cから第2直線路21bへと移行して第2直線路21bの終点位置に達する。このスライド部材14の移動に追随して、封止部材15は、空間18から直線的に前進して離脱した後、回動し、さらに、直線的に後退して、筆記体12の先端部12aを覆うことができる。尚、図示は省略するが、封止部材15の内部に平パッキン等を取り付けて、筆記具12の先端部12aを覆ったときの密閉性を向上させてもよい。
【0040】
こうして、カム面21及び係合凸部14bからなる制御手段により、スライド部材14の軸方向の運動に応じて、スライド部材14と封止部材15を自動的に回動させることができる。
【0041】
図7は、さらに他の実施形態を表す。図7において、先端部分は、図1と同一であるため図示を省略する。この例では、操作部材16’がスライド部材14の後端に一体的に取り付いている。軸筒10の後端には、スライドキャップ22が装着されており、スライドキャップ22と軸筒10との間には、両者を離反する方向に付勢する弾性体24が介挿されている。前記操作部材16’は、スライドキャップ22の後端面22aに形成された貫通孔22bを貫通して後端面22aに係止されている。弾性体24によって、操作部材16’及びスライド部材14は、軸筒10に対して常時後方へと付勢される。操作部材16’をスライドキャップ22と共に前方へと押圧し、且つ操作部材16’を貫通孔22bを中心として揺動させた後、力を解除することにより、前実施形態と同様に、封止部材15を、筆記体12の先端部12aの封止状態から封止解除状態へと、または、筆記体12の先端部12aの封止解除状態から封止状態へと、移動させることができる。封止状態及び封止解除状態のいずれの状態においても、封止部材15は、後方へと付勢されるために、筆記体12の先端部12aを確実に気密状態で封止することができ、または空間18内に確実に収まることができる。
【0042】
図11ないし図13は、さらに別の実施形態を表す図である。この実施形態では、図7に示す実施形態におけるスライドキャップ22自体が操作部材16”となって、操作部材16”は、軸筒10の後端部に取り付けられた後端ノック部材となっている。操作部材16”は、スライド部材14の後端に相対回転可能に連結される。操作部材16”と軸筒10との間には、両者を離反する方向に付勢する弾性体24が介挿されている。弾性体24によって、操作部材16”及びスライド部材14は、軸筒10に対して常時後方へと付勢される。
【0043】
スライド部材14には係合凸部14bが形成されており、一方、筆記体12の収容部12bの後部の外周面にはカム面20が形成されており、このカム面20と係合凸部14bとから制御手段が構成される。この制御手段は、図5に示したようなものと同様な構成とすることができる。筆記体12の長さが短い場合には、第1直線路20aを筆記体12の後端まで伸ばして最後端で開放にするとよく、スライド部材14が後退するときに、係合凸部14bが、第1直線路20aの最後端から第1直線路20aを脱出して、筆記体12よりも後方まで移動できるようにするとよい。但し、制御手段は、図6または図10に示す制御手段とすることも可能である。
【0044】
また、スライド部材14の先端は軸筒10の外部へと突出しており、スライド部材14の先端部に設けられる封止部材15は、筆記体12の先端部12aの封止解除状態において、軸筒10内に収納されておらず、軸筒10の先端部の細径部10eの傍らに配置されている。
【0045】
操作部材16”を前方へと押圧した後、力を解除すると、前実施形態と同様に、封止部材15を、筆記体12の先端部12aの封止状態から封止解除状態へと、または、筆記体12の先端部12aの封止解除状態から封止状態へと、移動させることができる。
【0046】
例えば、図11に示す状態において、操作部材16”を前進させると、制御手段により、スライド部材14の係合凸部14bがカム面20によって形成されるカム路を移動して、スライド部材14及び封止部材15は前進し回動した後、後退する。封止部材15は回動することにより、筆記体12の傍らにある偏心状態から、軸心上へと移動して、筆記体12の先端部12aを覆うことができる(図12)。
【0047】
また、再び、操作部材16”を前進させると、制御手段により、スライド部材14の係合凸部14bがカム面20によって形成されるカム路を移動して、スライド部材14及び封止部材15は前進し回動した後、後退する。封止部材15は回動することにより、筆記体12の先端部12aから離脱した後、偏心して、筆記体12の傍らにある状態へと戻る。
【0048】
尚、以上の各実施形態では、スライド部材14を、操作部材16への手指の操作により、または制御手段14b、14’b、20、20’、21により回動するものとしたがこれに限るものではなく、スライド部材14を可撓性のある材料で構成した場合には、スライド部材14が回動する代わりにスライド部材14自身が撓んで変形することにより、封止部材15を筆記体12の先端部12aと同一線上の位置と、非同一線上の位置との間で回動させることができる。
【0049】
また、以上の各実施形態では、封止部材15及び操作部材16を、スライド部材14と一体に形成していたものもあるが、これに限るものではなく、別部品からなる封止部材15または操作部材16を任意の結合手段によりスライド部材14に結合して、連結することも可能である。また、封止部材15または操作部材16とスライド部材14の連結は一体的な連結に限るものではなく、操作部材16または封止部材15が、スライド部材14の軸方向の方向に追随して移動することができる範囲での連結でよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、操作部を手指により操作して軸方向に移動させることにより、スライド部材を介して封止部材を軸方向に移動させて、筆記体の先端を気密的に保護する封止状態と筆記体の先端を解放した封止解除状態とに切替えることができる。封止部材による筆記体の封止及び封止解除は、封止部材の移動により、主として軸筒外で行われるために、筆記体のストロークを要することはなく、コンパクトに構成することができる。また、封止部材によって筆記体の先端部に密閉空間を構成することができるために、気密性を完全に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る筆記具を表す縦断面図であり、封止部材によって筆記体の先端が封止された状態を表す。
【図2】図1の2−2線に沿って見た矢視図である。
【図3】図1の3−3線に沿って見た断面図である。
【図4】図1の筆記具の封止部材が筆記体の先端を封止していない状態を表す縦断面図である。
【図5】制御手段を構成するカム面が形成された軸筒の内周面の展開図である。
【図6】制御手段の他の例を構成するカム面が形成された軸筒の内周面の展開図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る筆記具を表す後部の縦断面図である。
【図8】図7の8−8線に沿って見た矢視図である。
【図9】制御手段の他の例を表す筆記具を表す縦断面図である。
【図10】制御手段を構成するカム面が形成された軸筒の内筒部の展開図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る筆記具を表す縦断面図であり、封止部材が筆記体の先端を封止していない状態を表す。
【図12】本発明の他の実施形態に係る筆記具を表す縦断面図であり、封止部材が筆記体の先端を封止している状態を表す。
【図13】図11の13−13線に沿って見た断面図である。
【符号の説明】
10 軸筒
12 筆記体
12a 先端部
12d 曲面部
14 スライド部材
14b、14’b 係合凸部
15 封止部材
16、16’、16” 操作部材(操作部)
18 空間(空間部)
20、20’、21 カム面
24 弾性体

Claims (8)

  1. 軸筒に筆記体を保持させると共に筆記体の先端部を軸筒よりも前方に突出させ、軸筒内にスライド部材を軸方向に移動自在に設け、このスライド部材の先端部に前記筆記体の先端部を覆うことが可能な封止部材を連結すると共に、スライド部材に、軸筒の外部から操作可能で軸方向に移動可能な操作部を連結することを特徴とする筆記具。
  2. 前記軸筒の先端部近傍に前記封止部材を収納可能な空間部を設けることを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  3. スライド部材を軸筒に対して後方へと付勢する弾性体を設けることを特徴とする請求項1または2記載の筆記具。
  4. 前記軸筒または筆記体と前記スライド部材との間にスライド部材の軸方向の運動に応じてスライド部材及び封止部材を回動させる制御手段を設けることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の筆記具。
  5. 前記制御手段を、前記軸筒に設けたカム面と、スライド部材に設けて該カム面と協働する係合凸部とから構成することを特徴とする請求項4記載の筆記具。
  6. 前記筆記体の先端部に、封止部材との間の気密性を保持するべく曲面部を設けることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の筆記具。
  7. 前記操作部は、軸筒の側部に取り付けられたサイドノック部材であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の筆記具。
  8. 前記操作部は、軸筒の後端部に取り付けられた後端ノック部材であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の筆記具。
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JP2016020056A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 三菱鉛筆株式会社 筆記具
JP2016203453A (ja) * 2015-04-20 2016-12-08 三菱鉛筆株式会社 ノック式筆記具

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