JP2008195054A - 乾き防止装置を備えた筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップの開閉をせずに、ペン先のインク乾き現象を防止する出没式筆記具を提供すること。
【解決手段】ペン先出没孔が形成された中空型の主管と、ノック部と、前記ノック部と一体的に結合されたカートリッジと、Oリング部、球形ドア、管状のホルダー、第1ヒンジ部、および第2ヒンジ部を含む開閉モジュールと、前記主管の内部に挿設され、前記開閉モジュールと前記カートリッジとの間で弾性反発力を作用するように結合されたスプリングと、を含んで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は筆記具に係り、より詳しくは筆記具のペン芯からインクが流出するペン先(nib)を筆記具の使用の時にだけ突出させ、非使用の時には気密な状態でペン先を筆記具の内部に没入させるようにする乾き防止装置を備えた出没式筆記具に関するものである。
一般に、筆記具は、大別し、ペン芯が固定されており、キャップ(cap)を使用する固定式と、主管の一部を回転させることで、螺旋状溝に沿って芯の一部が突出するようにする回転式(繰出式)と、主管の一部を押し込むことで、スプリングの弾性力を克服してペン芯を突出させるノック式と、ペン芯をスライドさせて突没させる出没式とがある。
出没式筆記具は、別のキャップを開けたり閉じたりする不便さなしに使用可能な利点があるが、ペン先が出没するペン先出没孔が筆記具の一端に単純に穿設されているため、油性インクなどの如く非揮発性または揮発性の低い筆記具にだけ限定的に適用可能な欠点がある。
一方、揮発性の高いマーカーペン、あるいはファイトペン、水性ペン、蛍光ペンなどは、キャップを開閉する不便さはもちろんのこと、ペン先が空気中に長期間露出したままで放置される場合、ペン先のインクなどが枯渇して筆記具の寿命を短縮させるか毀損させることができる。
故に、多くの出願らは、液状または半液状のインク、あるいは揮発性または非揮発性インクを使用する筆記具において、インクの乾燥を防止するとともにペン先を保護することができる特別な技術に対する多くの研究に努力を注いでいる。
ペン先の乾き防止と保護のための従来技術としては、‘チップ保護具を備えた出没式筆記具’がある(特許文献1参照)。これは、ペン先に乾き防止のためのチップ保護具を具備して、商品の流通過程中にペン先を密閉することで、インク乾きを防止するための技術である。
しかし、前記特許文献1の技術は、使用中にチップ保護具を廃棄しなければならないから、乾き防止の機能を失ってしまし、主にボールペン形態の筆記具に限定して適用される。
また、さらに他の従来技術としては、‘ペン先の乾き防止装置’がある(特許文献2参照)。これは、出没式筆記具の押圧部を押せば、ペン先がゴムパッキングの切開スリットを通過し露出して、ペンの使用を可能にし、押圧部を解除またはさらに押し込むことによりペン先が元の位置に戻ると、ゴムの弾性により切開スリットが密閉することにより、インク乾きの防止機能をするものである。
しかし、この方式は、ひんぱんな使用により切開スリットが塑性変形するおそれがあり、スライドする反対側の押圧部の密閉が困って、密閉効率が落ちる欠点がある。
また、さらに他の従来技術としては、‘分離できない弾性体キャップを備えた筆記具’がある(特許文献3参照)。これは、ペン先が貫通するように切開スリットをペン先の方向に形成し、反対方向の筆記具のガイド溝に密着した形を有する弾性体キャップを備え、キャップの後進の際、ペン先が露出して筆記可能な状態になり、キャップの前進の際、インク乾き防止状態になり、中間部位は筆記具の本体形状と同じ形状を維持するものである。
しかし、前記特許文献3のペン先も、切開スリットを通じて出没するため、ペン先のインクが切開スリットに付いて出ることができるとともに、弾性変形が予想されるゴムリングのような補助具で切開スリットを圧搾させる方式を採択しているから、ペン先が切開スリットに直接接触してペン先を破損させるおそれがあり、耐久性が相対的に落ちる欠点がある。また、切開スリットの周りにゴムリングが外部に露出しているから、外部物体との接触などにより、ゴムリングが毀損するだけでなく、ひんぱんな使用の時に切開スリットの変形が発生して気密性が落ちるおそれがある。
大韓民国実用新案登録第172486号明細書 大韓民国実用新案登録第174279号明細書 大韓民国特許出願第2000-65693号明細書
したがって、本発明の目的は、前述した問題点を解決するために、直接電動式(direct transmission type)で速かに開閉する乾き防止装置により、ペン芯の端部であるペン先が非接触式で出没しながらも気密維持機能をなすことができ、別のキャップなどを使用しなくてもペン先でのインク乾き現象をあらかじめ防止することができるとともに、物理的にペン先を安全に保護することができ、使用の簡便な乾き防止装置を備えた出没式筆記具を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、リンク部、球形ドア部、ホルダーおよびOリングの別個の部品から構成される通常の開閉手段を開閉モジュールと一体型に成形して装着した乾き防止装置を備えた出没式筆記具を提供することにある。
前述したような目的は、インク乾き現象を防止するための開閉手段を有する筆記具において、ペン先出没孔が形成された中空型の主管と、前記主管の他側挿入孔に挿入されるノック部と、前記ペン先出没孔の軸心と一致するように前記主管に挿入され、前記ノック部と一体的に結合されたカートリッジと、ゴムタイプの弾性材質から形成され、前記ペン先出没孔と密着して面接触するOリング部、ペン先を外部から遮断させるための球面を備えた球形ドア、前記カートリッジと結合される管状のホルダー、前記Oリング部と前記球形ドアを連結する第1ヒンジ部、および前記球形ドアと前記ホルダーを互いに一体的に連結する第2ヒンジ部を含む開閉モジュールと、前記主管の内部に挿設され、前記開閉モジュールと前記カートリッジとの間で弾性反発力を作用するように結合されたスプリングと、を含んでなり、前記ノック部を押すと、ノック部とカートリッジに連動して球形ドアが回転角だけ回転しながら主管のペン先出没孔を開放させることで、ペン先が球形ドアの貫通路を通じてペン先出没孔の外部に突出するように構成される、乾き防止装置を備えた出没式筆記具により達成される。
本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具は、別のキャップを開けたり閉じたりする不便さなしに使用することができる利点とともに、ペン先の出没によって主管のペン先出没孔を開けるか閉じることができるので、インク乾き現象を防止することができる利点がある。
また、本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具は、開閉モジュールが一体的に形成されて、組立てが簡単で付属品の生産費節減ができるので、消費者に広く普及可能な市場性を持っている。
また、本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具は、球形ドアとホルダーにより、ペン先を保管する主管の内部空間を気密に密閉することで、インク寿命を相対的に増加させて製品性能を極大化させることができる利点がある。
そして、本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具は、使用者が片手で本体ケースにあたる主管を握り、指でスイッチを操作して、ペン先の出没を制御することができるので、使用が非常に便利な利点がある。
以下、添付図面の図1〜図16を参照して本発明の好ましい実施例による乾き防止装置を備えた出没式筆記具について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例による乾き防止装置を備えた出没式筆記具の外形を説明するための分解斜視図、図2〜図4は本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの前方斜視図である。
また、図5〜図7は本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの後方斜視図、図8は前記開閉モジュールの断面図である。
なお、図9は前記開閉モジュールの球形ドアの回転中心点を示す断面図、図10および図11は前記開閉モジュールの作動断面図、図12〜図16はノック部の押し込みによるペン先の出没による開閉モジュールの作動状態を簡略に説明するための断面図である。
本発明の筆記具は、単一本体ケースまたは両分可能な本体ケースのいずれか一つにあたる主管10を有する筆記具であって、特に下記に詳細に説明する直接電動式で速かに開閉する乾き防止装置を主管10の内部に備えている。
本発明において、直接電動式とは、主管10のペン先出没孔11が乾き防止装置の球形ドア120によって気密に密閉されているが、使用者のノック部(knock part)30を押圧力が直接伝達されて球形ドア120を動作させる方式をいう。
また、前記主管10は、コーン状の一端にペン先出没孔11が形成され、他端にノック部30が結合されている。
すなわち、使用者は、本発明の筆記具の主管10を片手で握った後、母指などで筆記具上端の押圧部にあたるノック部30を押すとき、ノック部30と一体的に形成されているカートリッジによって連動する球形ドア120は開放方向に回転角120°だけ回転しながら貫通路125をペン先41の軸方向と一致させて、主管10のペン先出没孔11を開放させる。
その後、ペン先41は球形ドア120の貫通路125を通じてペン先出没孔11の外部に突出されて使用可能な状態になる。
これと反対に、使用者がノック部30をもう一度押す場合、内装の第1および第2スプリングにより、前記突出したペン先41が元の位置に戻り、つまり主管10の内部に没入することになる。その後、第1および第2スプリングにより、前記球形ドア120は閉塞方向に回転角120゜だけ回転しながら貫通路をペン先41の軸方向に対して垂直に回転させて、主管10のペン先出没孔11を閉塞させる。
まず、図1を参照すれば、本発明による乾き防止装置を備えた出没式筆記具は、主管10、カートリッジ40、第1スプリング60、第2スプリング65、および開閉モジュール100の総5個の部品からなる。これは、従来技術において10個以上の部品を使用したものに比べて相対的に少ない部品数を有し、組立てが容易である特徴を本発明に付与する。
このような本発明において、主管10は、単一本体ケースまたは両分可能な本体ケースのいずれか一つであって、ゴム、シリコン、軟質のプラスチック素材のいずれか1種の材質から、射出成形、またはモールド成形の方式で製作可能である。
また、主管10は、プラスチック素材の一般的な特性、つまり弾性、可撓性、伸縮性のいずれか一つを持っている。
ここで、前記主管10の一側には、カートリッジ40のペン先41が挿入可能な大きさのペン先出没孔11が軸心方向に沿って貫設され、主管10の他側には、カートリッジ40の本体が挿入可能な大きさのカートリッジ挿入孔14が形成されている。
また、主管10の他側外周面には、多様な形式に設計された出没動作制御部13が一体型に形成され、あるいは器具的に結合されている。このような出没動作制御部13は、当該結合部位47との結合関係によって、ペン先41の突出または没入によって停止動作を行うように、連動可能に構成されることが望ましい。
すなわち、前記ノック部30を継続して押すことにより、カートリッジのペン先41がペン先出没孔11を貫通して前進した状態で、ノック部30を放しても、前記カートリッジと本体との間に介設されている第1スプリングの復元力によりペン先を含むカートリッジが後退しないようにするため、前記当該結合部位47と動作制御部13が噛み合うように結合される。このような結合によりペン先が突出したままで固定されている状態で、ノック部30を押せば、前記結合関係が解除されるので、ノック部30を放す瞬間、第1スプリングの復元力によってカートリッジが後退してペン先が没入することになるものである。
また、主管10は、ペン先出没孔11がコーン状の一端に形成され、ノック部30を含む下記の構成要素が挿合できるほどの内径大きさを有する挿入孔14が他端に形成されている。外形から見て、ノック部30は挿入孔14に結合される一体型になる。
図1を参照すれば、ノック部30は使用者の押圧力をカートリッジ40に伝達する役目をする。このノック部30は、小口径外周面と大口径外周面を有するチューブ状のもので、小口径側一端が開口され、大口径側他端が密閉されている。
また、本発明において、カートリッジ40は、インクタンクの容量に対応する有限時間の間にペン先41を通じてインクを均一で連続的に放出させることができる大容量タンク部を持っている。
ここで、カートリッジ40の一側にはペン先41が配設され、このペン先41は、ペン先延長軸45の一端結合孔を通じてインクを受けることができるように、固定されている。
このペン先延長軸45は、インク供給のため、中空の断面円形チューブ形状を有するもので、タンク部の直径より相対的に小さな直径を持っている。
また、ペン先延長軸45の端部には、タンク部から、通常のインク供給方式(例えば、毛細管現象、圧力差、吸入など)によって、インク、あるいはタンク部に保管されている内容物を当該筆記具の種類に応じて受けることができるように、ペン先41が固定できる。
ペン先41は、筆記具の種類によって、油性または水性インク用チップ、ホワイト液排出用チップ、蛍光ペン用チップ、マーカーペン用チップなどが使用され、それぞれのチップに対応するインク供給方式が適用できることはもちろんである。
前記カートリッジ40は前記出没動作制御部13と連動し、通常のペン芯型筆記具に使用される通常の出没メカニズムが当該結合部位47に形成できる。
また、カートリッジ40は前記出没動作制御部13と連動し、本発明者により出願された安全ノック式筆記具の低騷音ペン芯出没メカニズム(2003年大韓民国特許出願第55414号、同第56940号)に開示された安全ノック方式と類似あるいは同一の出没メカニズムが当該結合部位47に形成できる。
このようなカートリッジ40は、主管10のカートリッジ挿入孔14を通じて結合された後、使用者が出没動作制御部13を操作するとき、前述したような出没メカニズムによりペン先41が主管10のペン先出没孔11で突出または没入するように、軸心方向に沿って有限なストローク範囲内で往復移動させることができ、ストロークの両端で一時停止動作を行うことができる。
前記本体の内部に挿入されるスプリングは、第1スプリング60および第2スプリング65からなる。
前記第1スプリング60は、その端部が前記カートリッジ40の段差部44の下端と当接するようにする。
その後、第1スプリング60は、作動の際、カートリッジ40のストローク距離内で、主管10あるいはカートリッジ40のいずれかを軸方向に押し出す役目を担当する。
例えば、カートリッジ40とノック部30が前進方向に所定ストローク距離だけ前進する場合、第1スプリング60は圧縮状態になる。これにより、第1スプリング60は圧縮状態から伸張状態に復元しようとする弾性反発力を発生させる。
本発明において、カートリッジ40のストローク距離はノック部30のストローク距離と同一である。
また、第2スプリング65は前記カートリッジ40のペン先延長軸45に外挿され、前記第2スプリング65の端部は前記段差部44の上端と当接することになる。すなわち、挿入された第2スプリング65は段差部44とペン先延長軸45間の断層面に支持される。
ここで、第2スプリング65は、作動の際、開閉モジュール100またはカートリッジ40のいずれかを軸方向に押し出す役目を担当する。
例えば、カートリッジ40とノック部30が前進方向に前進するとき、第2スプリング65は短時間圧縮された状態で開閉モジュール100を加圧することにより、結局、開閉モジュール100に回転可能に形成された球形ドア120を滑らかで速かに開閉するようにする。
図2〜図7の斜視図は、前記開閉モジュール100をより詳細に示す。
前記開閉モジュール100はゴムタイプの弾性材質で射出成形されていて、反復的な撓みによっても易しく疲労しなくて耐久性の向上を期待することができ、後述する球形ドアがホルダーの入口ともっと密着して面接触触することができるので、インク乾き防止効果を一層極大化することができる。
また、前記開閉モジュール100は、Oリング部110、球形ドア120、およびホルダー130が一体的に成形されてなる。
前記Oリング部110のOリング111は、前記主管10のペン先出没孔11と面接触状態で密着して固定されるリング型のパッキングである。
前記Oリング111は、後述する球形ドア120と一体的に成形された後、球形ドアの開閉のために分離される部分(球形ドアの上端とOリングの下端との間)を切開することにより、分離される。
前記Oリング110の垂直バー112は、前記Oリング111の一側下端から垂直に伸びた形態の支持部である。
前記球形ドア120は、前記ホルダー130の従動節のような役目を担当することにより、結果的にペン先出没孔11を開閉させるドアの役目を担当する。
このため、球形ドア120は、およそ半球形状を有する球面121を形成している。
また、前記球形ドア120の球面121の反対側は開放した貫通路125が形成されて、筆記具の作動時、カートリッジが出没する通路を提供する。
また、前記球形ドア120は、前記球面121から伸びる尖塔型連結部123を持っている。
前記ホルダー130は、前記カートリッジ40と結着するように組立てられる部分である。
すなわち、前記ホルダー130の下端口131の段差部が連結部46の段差部にかかることにより、前記カートリッジ40が前記ホルダー130の他端から離脱しないようにする。
また、前記ホルダー130の上端口132は、前記球形ドア120の球面121と密着して接触するように、前記球形ドア120の直径よりは小さくて前記カートリッジ40の直径よりは大きな直径を有する。
特に、成形製作の過程で、前記ホルダー130の上端口132の内部に挿入されるコアの直径は前記球形ドア120の貫通路に挿入されるコアの直径より小さなものであり、このように成形製作された前記上端口132の端部には分割線が形成されていない。これにより、ホルダーの上端口132と球形ドア120間の密着力を高めて、ペン先の水密性を一層確かにすることができる。
また、望ましくは、前記上端口132の内側を取り囲むようにゴムパッキングを介在することにより、前記球面121との密着度を高めることも可能である。
また、図8から分かるように、前記ホルダー130にはリブ133を形成することが望ましい。この際、前記リブ133はゴム材質から形成され、撓みやすいか折られやすい前記ホルダー130の管部を堅くするために、管部のまわりに一定間隔で形成されている複数の円形帯である。
また、前記ホルダー130上端部の両側から尖塔形態の連結部134が伸び、その端部が前記球形ドア120の連結部123端部と合う。
第2ヒンジ部135は前記連結部134と前記連結部123が合う部分であり、前記第2ヒンジ部135により、前記連結部134を軸として前記連結部123が回転することになる。
すなわち、前記連結部134は、前記上端口132の左右側からそれぞれ同じ形状に突設した三角形の部分であり、その端部は尖塔型に収斂して、前記球形ドア120の連結部123と連結される第2ヒンジ部135を形成している。
また、前記連結部134と前記球形ドア120は一体型に成形された後、前記球形ドア120の回転のための分離部分のために、第2ヒンジ部135を除く部位に切開作業が行われる。
ここで、前記第2ヒンジ部135の空間的位置は、図9に示すように、球形ドア120の球面中心点129から少し外れた位置(図では、上下に0.5mm離脱)に形成され、回転中心となるようにする。
これは、ヒンジ部が球面中心点129に位置する場合、回転時に発生する球形ドアとホルダー上端口132間の摩擦をなくすためである。
また、第1ヒンジ部113は、前記Oリング111の一端から突出した垂直バー112の端部と前記球形ドア120の下端の両端部を互いに連結する連結部材であり、前記Oリング部110に対して前記球形ドア120がヒンジ作用するようにする。
このため、前記第1ヒンジ部113は弧状帯の形態になっていることが望ましい。前記弧状帯上には、前記垂直バー112端部と前記球形ドア120下端が一体的に形成されている。
全体として前記開閉モジュール100の連結関係をまとめると、前記Oリング111が垂直バー112に連結され、前記垂直バー112が第1ヒンジ部113を介して球形ドア120に連結され、前記球形ドア120が前記第2ヒンジ部135を介して前記連結部134に連結され、前記連結部134がホルダー130の上端口132に連結されている一体型の開閉モジュール100を形成することになる。
また、前記開閉モジュール100の作動関係を説明すれば、図10に示すように、前記ホルダー130を引っぱると、図11に示すように、前記球形ドア120が回転し、第2ヒンジ部135と前記第1ヒンジ部113が回転することになる。
図12〜図16は最初ストロークの開始位置から球形ドア120がペン先出没孔11を開放させるためにノック部を作動する過程を示す。すなわち、球形ドア120の貫通路はカートリッジ40の軸方向に垂直な方向に配向されている。
後述する説明において、前進方向と後進方向は、それぞれペン先出没孔11側への方向とノック部30側への方向を意味する。
特に、図12の閉塞状態は図1の付属品の結合による組立状態でもある。
同図に示すように、前記ペン先41はホルダー130に取り囲まれた状態である。
前記カートリッジ40の連結部46の下端段差部は、前記ホルダー130の下端口131にかかっているので、図示の状態では、前記ホルダー130から前記カートリッジ40が後退することができなくなっている。
さらに、前記連結部46の下端の段差部は前記下端口131を密閉するようにかかっているので、前記ペン先41のインク蒸発を最小化することができる。
前記Oリング111は前記ペン先出没孔11と密着して面接触しているので、分離できない。
第1スプリング60は前記主管10と前記カートリッジ40との間に介設されて、前記主管10と前記カートリッジ40を互いに押し出す作用をする。
したがって、カートリッジ40のペン先41は前記第1スプリング60の弾性力により後退することになり、これと同時に、前記連結部46にかかっている前記ホルダー130の下端口131がともに後退することになる。
しかし、前記Oリング111は前記ペン先出没孔11に固着して位置するので、前記ホルダー130の後退により第1ヒンジ部113および第2ヒンジ部135が折り曲げられ、球形ドア120が120°回転して前記ホルダー130の上端口132を塞ぐことになる。
この際、前記第2スプリング65はなんの弾性力も発生しない状態でホルダー130と段差部44との間に介在されている。
このような組立状態で、図13に示すように、ノック部30を前進させると、ホルダー130、ノック部30およびカートリッジ40が前進方向に所定ストローク距離(例えば、5mm)だけ移動することになる。
この場合は、第1スプリング60が前記と同様な状況であるが、前記移動割合に応じてちょっと増加した弾性力をカートリッジ40に作用させるとともに、第2スプリング65が、カートリッジ40の前進移動によって伝達された力を弾性反発力の形でホルダー130に伝達する。
これにより、ホルダー130は前記所定ストローク距離だけ前進し、第1ヒンジ部113が球形ドア120の連結端部からヒンジ回転するとともに、前記第2ヒンジ部135の折り曲げが前記移動割合に応じて広がることになる。
また、前記ホルダー130の前進割合に応じた回転角だけ球形ドア120を回転させることになる。
図14に示すように、図13に続いてノック部30を20mmさらに前進させると、前記第2スプリング65によりカートリッジ40から前記ホルダー130を押し出す力が継続して作用して前記ホルダー130が前進し、前記ホルダー130の前進により、前記第1ヒンジ部113と第2ヒンジ部135を中心に前記球形ドア120をさらに一層回転させることになる。
このように、ホルダー130の前進と、これによる球形ドア120の回転が継続して進むと、図15に示すように、ペン先41がペン先出没孔11を通過して外部に突出することができる通路が形成される。
この際、前記球形ドア120は120°回転して、球面121が主管10の内壁と向かい合う状態になり、前記第2ヒンジ部135の折り曲げ状態は原状に復帰して平たい状態になる。
これにより、球形ドア120の貫通路はカートリッジ40の軸方向と一致して開放されている。なお、貫通路の内部には、前記前進したホルダー130、ペン先41およびOリング111が位置することになる。
この際、カートリッジ40のペン先41の端部またはその周囲面は球形ドア120の貫通路内に非接触状態で位置しているので、ペン先41のインクが球形ドア120の内部面のいずれにも付かなくなり、ペン先出没孔11の内側に位置するペン先41の端部が肉眼で見られる。
このような状態で、図16に示すように、ノック部30にさらに力を加えて押すと、全ストローク距離を前進方向に移動した状態であるので、第1および第2スプリング60、65はそれ以上弾性変形が起こらない範囲内で圧縮された状態であるので、弾性反発力を最大限発生させることができる状態である。
この状態で、使用者は本発明の筆記具を使用することができることになる。
一方、使用者は、必要に応じて、スイッチ解除操作によって、突出した状態のペン先41を主管10の内部に没入させることができる。
この場合、図16の状態から図12の状態に作動して、結局、ペン先出没孔11を球形ドア120で閉塞させ、ペン先41を主管10の内部に安全で気密に収納することができる。
すなわち、前記弾性反発力の分だけ、第1および第2スプリング60、65が軸方向に伸びるとともに開閉モジュール100のうち、ホルダー130、ノック部30およびカートリッジ40を後進させることになる。
その後、続くカートリッジ40の後進により、前記カートリッジ連結部46の段差部がホルダー130の下端口131にかかって後進方向に引っぱることになる。
この場合、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部を中心に球形ドア120が回転角120°だけ回転し、このように回転した球形ドア120はペン先出没孔11を気密に密閉させる。
以上、本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具についての技術思想を添付図面に基づいて説明したが、これは本発明の最良の実施例を例示的に表したもので、本発明を限定するものではない。また、この技術分野の通常の知識を持った者であれば、誰も本発明の技術思想の範疇を逸脱しない範囲内で多様な変形および模倣が可能であろう。
本発明は、筆記具のペン芯からインクが流出するペン先(nib)を筆記具の使用の時にだけ突出させ、非使用の時には気密な状態でペン先を筆記具の内部に没入せるようにする乾き防止装置を備えた出没式筆記具に適用可能である。
本発明の一実施例による乾き防止装置を備えた出没式筆記具の外形を示す分解斜視図である。 本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの前方斜視図である。 本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの前方斜視図である。 本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの前方斜視図である。 本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの後方斜視図である。 本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの後方斜視図である。 本発明の乾き防止装置を備えた出没式筆記具の開閉モジュールの後方斜視図である。 前記開閉モジュールの断面図である。 前記開閉モジュールの球形ドアの回転中心点を示す断面図である。 前記開閉モジュールの作動状態を示す断面図である。 前記開閉モジュールの作動状態を示す断面図である。 ノック部の押す動作によるペン先の出没による開閉モジュールの作動状態を概略的に示す断面図である。 ノック部の押す動作によるペン先の出没による開閉モジュールの作動状態を概略的に示す断面図である。 ノック部の押す動作によるペン先の出没による開閉モジュールの作動状態を概略的に示す断面図である。 ノック部の押す動作によるペン先の出没による開閉モジュールの作動状態を概略的に示す断面図である。 ノック部の押す動作によるペン先の出没による開閉モジュールの作動状態を概略的に示す断面図である。
符号の説明
10 主管
11 ペン先出没孔
13 動作制御部
14 挿入孔
30 ノック部
40 カートリッジ
41 ペン先
44 段差部
45 ペン先延長軸
47 結合部
60 第1スプリング
65 第2スプリング
100 開閉モジュール
110 Oリング部
111 Oリング
112 垂直バー
113 第1ヒンジ部
120 球形ドア
121 球面
123 尖塔型連結部
125 貫通路
130 ホルダー
131 下端口
132 上端口
133 リブ
134 連結部
135 第1ヒンジ部

Claims (8)

  1. インク乾き現象を防止するための開閉手段を有する筆記具において、
    ペン先出没孔11が形成された中空型の主管10と、
    前記主管10の他側挿入孔14に挿入されるノック部30と、
    前記ペン先出没孔11の軸心と一致するように前記主管10に挿入され、前記ノック部30と一体的に結合されたカートリッジ40と、
    ゴムタイプの弾性材質から形成され、前記ペン先出没孔11と密着して面接触するOリング部110、ペン先41を外部から遮断させるための球面121を備えた球形ドア120、前記カートリッジ40と結合される管状のホルダー130、前記Oリング部110と前記球形ドア120を連結する第1ヒンジ部113、および前記球形ドア120と前記ホルダー130を互いに一体的に連結する第2ヒンジ部135を含む開閉モジュール100と、
    前記主管10の内部に挿設され、前記開閉モジュール100と前記カートリッジ40との間で弾性反発力を作用するように結合されたスプリングと、を含んでなり、
    前記ノック部30を押すと、ノック部30とカートリッジ40に連動して球形ドア120が回転角だけ回転しながら主管10のペン先出没孔11を開放させることで、ペン先41が球形ドア120の貫通路を通じてペン先出没孔11の外部に突出するように構成されることを特徴とする、
    乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
  2. 前記球形ドア120の球面121は半球形状を有し、前記球面121の反対側は開放した貫通路125が形成され、筆記具の作動の時、カートリッジが前記貫通路125を通じて出没することを特徴とする、請求項1に記載の乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
  3. 前記球形ドア120の両側面には、球面121から一体型に突出した尖塔型の連結部123が形成され、前記ホルダー130には、その上端口両側から垂直に伸びる尖塔型の連結部134が結合され、前記連結部123と前記連結部134は第2ヒンジ部135を介して連結されることにより、前記球形ドア120が回動可能になることを特徴とする、請求項2に記載の乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
  4. 前記ホルダー130の下端口131の内側には段差部が形成され、前記カートリッジ40の外周面には連結部46が突設され、前記カートリッジ40は前記ホルダー130と噛み合っていることを特徴とする、請求項1に記載の乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
  5. 前記スプリングは、
    前記主管10と前記カートリッジ40との間に介在され、これらを互いに押し出す第1スプリング60と、
    前記カートリッジ40と前記開閉モジュール100との間に介在され、前記ノック部を押すことによる前記カートリッジ40の前進により、前記カートリッジ40と前記開閉モジュールを互いに押し出す第2スプリング65と、を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
  6. 前記ホルダー130は、その軸方向に発生する押圧力から管部形態を維持するため、管部のまわりに一定間隔で形成された複数の円形帯のリブ133をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
  7. 前記Oリング部110は、前記ペン先出没孔11の内側に密着するOリング111と前記Oリング111の一側から垂直に伸びる垂直バー112とを含み、前記垂直バー112と前記球形ドア120は前記第1ヒンジ部113を介して連結されることにより、前記球形ドア120がOリング部110に対して回転可能であることを特徴とする、請求項1に記載の乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
  8. 前記球形ドアの回転時に発生する球形ドアとホルダー上端口132間の摩擦をなくすため、前記第2ヒンジ部135は球形ドア120の球面中心点129から所定距離だけ外れた位置に形成されることを特徴とする、請求項7に記載の乾き防止装置を備えた出没式筆記具。
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