JP2004261886A - リンク作動装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】装置全体の外形を大きくすることなく、リンクハブの外形を拡大し、アクチュエータ等の駆動機構をコンパクトに配置することにある。
【構成】入力側と出力側のそれぞれに配されたリンクハブ4,5に対して回転可能に端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを中央リンク部材1b〜3bに対して回転可能に連結した三組のリンク機構1〜3を有し、各リンク機構1〜3の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記リンクハブ4,5に軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと結合させることにより、前記リンクハブ4,5内に軸受構造を埋設する。
【選択図】 図1
【構成】入力側と出力側のそれぞれに配されたリンクハブ4,5に対して回転可能に端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを中央リンク部材1b〜3bに対して回転可能に連結した三組のリンク機構1〜3を有し、各リンク機構1〜3の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記リンクハブ4,5に軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと結合させることにより、前記リンクハブ4,5内に軸受構造を埋設する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するパラレルリンク機構やロボット関節などのリンク機構に利用されるリンク作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するパラレルリンク機構を具備した作業装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この作業装置は、ベースプレートとトラベリングプレートとの間を接続する複数のリンクを協調させて伸縮させることでベースプレートに対するトラベリングプレートの位置および姿勢を変化させるパラレルリンク機構を具備する。このパラレルリンク機構のトラベリングプレートにツールを取り付け、ワークを保持するテーブルを回転可能に配設することにより、テーブル上のワークに対するツールの位置および姿勢を自由に変えられるようにして、ツールによる三次元空間内での複雑な加工や物品の取り回しを可能にしている。
【0004】
前記パラレルリンク機構では、可動部分の質量を軽減することができ、また、各リンクの位置決め誤差がその先端部で平均化されるなど、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行する上で大きな特徴を具備している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−94245号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したパラレルリンク機構では、各リンクの作動角が小さいため、トラベリングプレートの作動範囲を大きく設定しようとすると、リンク長が長くなることにより、機構全体の寸法が大きくなって装置の大型化を招来するという問題があった。また、機構全体の剛性が低く、トラベリングプレートに搭載されるツールの重量、つまり、トラベリングプレートにおける可搬重量も小さいものに制限されるという問題もあった。
【0007】
この問題点を解消するため、本出願人は、コンパクトな構成で、剛性が高く、しかも可搬重量が大きいリンク機構を具備したリンク作動装置を先に提案している(特願2002−170223)。
【0008】
このリンク作動装置は、入力部材と出力部材のそれぞれに設けたリンクハブに対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結したリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一とし、前記入力部材と連結された各リンク機構の回転対偶のうち、二組以上のリンク機構について各組一箇所以上の回転対偶の回転部に、出力部材を任意の位置で静止させるための静止機構を設けたものである。
【0009】
しかしながら、このリンク作動装置では、入力部材と出力部材のそれぞれに設けられたリンクハブの中央部の断面積が小さいため、入出力部材の取り付けスペースが狭く、また、リンク機構の内側空間を利用して、入力部材と出力部材間の制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保することが困難であった。
【0010】
また、出力部材の角度制御のために設けられたアクチュエータおよび回転角度駆動ギアユニットがリンク機構の回転対偶のリンクハブ外側に張り出すように設置されるため、入力部材上に広い設置スペースを確保する必要がある。
【0011】
さらに、前述したアクチュエータおよび回転角度駆動ギアユニットが外部環境に晒されているためにそれらを外部から保護する手段を講じなければならず、そのためには装置外形が大きくなってしまう。
【0012】
そこで、本発明は前記課題を解決するために提案されたもので、その目的とするところは、装置全体の外形を大きくすることなく、リンクハブ中央部の外形を拡大し、アクチュエータ等の駆動機構をコンパクトに配置し得るリンク作動装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、入力部材と出力部材のそれぞれに設けたリンクハブに対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結したリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記リンクハブに軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させることにより、前記リンクハブ内に軸受構造を埋設したことを特徴とする。
【0014】
具体的な軸受構造としては、前記リンクハブがその軸方向に中心孔を有する環状をなし、その半径方向に形成された貫通孔に軸受を介して軸部材を嵌挿し、その軸部材の外側軸端部に端部リンク部材を結合させた構造が可能である。
【0015】
本発明では、リンクハブに軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させて前記リンクハブ内に軸受構造を埋設したので、装置全体の外形を大きくすることなく、リンクハブの外形を拡大することができ、入出力部材の取り付けスペースを確保することができる。また、このリンクハブの拡大により、リンク機構の内側空間を利用することができ、入力部材と出力部材間の制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保することが容易となる。
【0016】
なお、入力部材と出力部材とは、三組以上のリンク機構で連結されており、それぞれのリンク機構は幾何学的に同一形状を有する。リンク機構を三組以上としたのは、入力部材と出力部材間が回転二自由度の機構とするためである。ここで、「リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一にする」とは、中央リンク部材の対称面において入力側と出力側に分断した場合に入力側と出力側の幾何学的形状が同一であることを意味する。
【0017】
各リンク機構は、四つの回転対偶からなる三節連鎖を構成している。入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材は球面リンク構造で、三組以上のリンク機構における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材と中央リンク部材との連結部となる回転対偶軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。但し、三組以上のリンク機構における中央リンク部材の形状は幾何学的に同一である。
【0018】
本発明では、前記軸部材の内側軸端部に回転伝達部を設け、その回転伝達部を介して端部リンク部材の回転角位置を制御するアクチュエータを結合させた構造とすることが望ましい。このようにすれば、回転伝達部がリンクハブの軸部材の内側に配置できるので、その回転伝達部の保護が可能となる。また、アクチュエータを前記回転伝達部を介してリンク機構外の有効なスペースに配置することができ、装置のコンパクト化が実現容易となる。さらに、前記アクチュエータをリンク機構と切り離し可能に構成すれば、アクチュエータをリンク機構と別に組み立てることができて組立性および保守が容易となる。
【0019】
また、本発明では、前記中央リンク部材に軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させることにより、前記中央リンク部材内に軸受構造を埋設した構成とすることが望ましい。その具体的な軸受構造としては、前記端部リンク部材の一端に軸部を一体的に設け、その軸部を中央リンク部材に形成された貫通孔に軸受を介して嵌挿した構造が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係るリンク作動装置の実施形態を以下に詳述する。
【0021】
図1に示す実施形態は、例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するパラレルリンク機構やロボット関節などのリンク機構に利用される三組のリンク機構1〜3を具備する。
【0022】
これら三組のリンク機構1〜3(第一乃至第三のリンク機構)のそれぞれは幾何学的に同一形状をなす。リンク機構1〜3の入力側は、この作動装置が組み込まれる装置の固定部位、例えばアクチュエータケースmに装着され、リンク機構1〜3の出力側は、作動装置が組み込まれる装置の可動部位、例えばツールに取り付けられる。
【0023】
各リンク機構1〜3は、入力側の端部リンク部材1a〜3a、中央リンク部材1b〜3b、出力側の端部リンク部材1c〜3cで構成され、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構をなす。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは球面リンク構造で、三組のリンク機構1〜3における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと中央リンク部材1b〜3bとの連結部となる回転対偶軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。但し、三組のリンク機構1〜3における中央リンク部材1b〜3bの形状は幾何学的に同一である。
【0024】
一組のリンク機構1〜3は、入力側のアクチュエータmと出力側のツール(図示せず)のそれぞれに装着された二つのリンクハブ4,5と、両リンクハブ4,5のそれぞれに回転可能に連結させた二つの端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと、両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cのそれぞれに回転可能に連結されて両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを互いに連結する一つの中央リンク部材1b〜3bを具備する。
【0025】
図1の実施形態のリンク機構1〜3は回転対象タイプで、入力側のリンクハブ4および端部リンク部材1a〜3aと出力側のリンクハブ5および端部リンク部材1c〜3cの位置関係が、中央リンク部材1b〜3bの中心線Aに対して互いに回転対称となる位置構成となっている。図1では、入力側のリンクハブ軸Bに対して出力側のリンクハブ軸Cが所定の作動角をとった状態を示す。
【0026】
なお、図4の実施形態のリンク機構1〜3は鏡像対象タイプで、入力側のリンクハブ4および端部リンク部材1a〜3aと出力側のリンクハブ5および端部リンク部材1c〜3cの位置関係が、中央リンク部材1b〜3bの中心線Aに対して鏡像対称となる位置構成となっている。図4では、入力側のリンクハブ軸Bに対して出力側のリンクハブ軸Cが所定の作動角をとった状態を示す。
【0027】
図2は入力側に配されたリンクハブ4を示す。同図に示すリンクハブ4は、その軸方向に配線などの通路用として中心孔6が形成され、大きな角度がとれるように外形を球面状としたドーナツ形状をなし、さらに、半径方向に貫通孔8を円周方向等間隔で形成し、その貫通孔8に軸受9を介して軸部材10を嵌挿させた構造を具備する。
【0028】
この軸受9は、リンクハブ4の貫通孔8に内嵌された軸受外輪と、軸部材10に外嵌された軸受内輪と、軸受外輪と軸受内輪間に回転自在に介挿されたボール等の転動体からなる。軸部材10の内側端部には、後述するリンク機構1〜3の駆動機構との動力伝達を行うためのギア部11が形成されている。
【0029】
このリングハブ4の中心孔6とリンク機構1〜3の内側空間Sは、入出力間で制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保する手段として有効に利用される。リンクハブ4に対して軸部材10を回転自在に支承する軸受9は、止め輪12によりリンクハブ4から抜け止めされている。
【0030】
この軸受9としては、図示のように二個の玉軸受を配設する以外に、アンギュラ玉軸受、ローラ軸受あるいはすべり軸受を使用することも可能である。なお、出力側に配されたリンクハブ5は、軸部材10の内側端部にギア部が設けられていない点を除いて図2のリンクハブ4と同一構造である。軸部材10の円周方向位置は等間隔でなくてもよいが、入力側と出力側のリンクハブ4,5は同じ円周方向の位置関係とする必要がある。このリンクハブ4,5は、三組のリンク機構1〜3で共有され、各軸部材に端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cが連結される。
【0031】
端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cはL字状をなし、一辺をリンクハブ4,5から突出する軸部材10の先端にナット13で結合し、他辺を中央リンク部材1b〜3bに連結する。この端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは、大きな角度がとれるようにリンク中心側に位置する軸部15の屈曲基端内側が大きくカットされた形状を有する。
【0032】
なお、軸部材10と端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは、前述したナット13以外に、加締めにより結合することが可能で、その場合、結合構造の省スペース化が実現できる。さらに、軸部材10と端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cをキーあるいはセレーションにより結合させれば、その結合構造の緩みを防止でき、伝達トルクの増加を図ることもできる。
【0033】
一方、中央リンク部材1b〜3bはほぼL字状をなし、両辺に貫通孔14を有する。この中央リング部材1b〜3bは、大きな角度がとれるようにその周方向側面がカットされた形状を有する。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの他辺から一体的に屈曲成形された軸部15を軸受16を介して中央リンク部材1b〜3bの両辺の貫通孔14に挿通する。
【0034】
この軸受16は、中央リンク部材1b〜3bの貫通孔14に内嵌された軸受外輪と、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの軸部15に外嵌された軸受内輪と、軸受外輪と軸受内輪間に回転自在に介挿されたボール等の転動体からなる。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cに対して中央リンク部材1b〜3bを回転自在に支承する軸受16は、止め輪17により中央リンク部材1b〜3bから抜け止めされている。
【0035】
なお、リンクハブ4の貫通孔8と中央リンク部材3bの貫通孔14のなす角は、回転対称となるリンク機構3の位置構成から90°としている。また、中央リンク部材1b〜3bの入力側と出力側の貫通孔14のなす角は、実用的範囲として40°〜100°の範囲とする。これは、40°より小さいと、中央リンク部材1b〜3bの外径が大きくなりすぎ、100°より大きいと、中央リンク部材1b〜3bが軸方向に長くなり、また、機械的干渉から作動角が小さくなるからである。
【0036】
前記リンク機構1〜3において、リンクハブ4,5の軸部材10の角度、長さおよび端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの幾何学的形状が入力側と出力側で等しく、また、中央リンク部材1b〜3bについても入力側と出力側で形状が等しいとき、中央リンク部材1b〜3bの対称面に対して中央リンク部材1b〜3bとリンクハブ4,5と連結される端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cとの角度位置関係を入力側と出力側で同じにすれば、幾何学的対称性から入力側のリンクハブ4および端部リンク部材1a〜3aと出力側のリンクハブ5および端部リンク部材1c〜3cは同じに動き、入力側と出力側は同じ回転角になって等速回転することになる。この等速回転するときの中央リンク部材1b〜3bの対称面を等速二等分面という。
【0037】
このため、入力側と出力側のリンクハブ4,5を共有する同じ幾何学形状のリンク機構1〜3を円周上に複数配置させることにより、複数のリンク機構1〜3が矛盾無く動ける位置として中央リンク部材1b〜3bが等速二等分面上のみの動きに限定され、これにより入力側と出力側は任意の作動角をとっても等速回転が得られる。
【0038】
各リンク機構1〜3における四つの回転対偶の回転部、つまり、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cとリンクハブ4,5の二つの連結部分と、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと中央リンク部材1b〜3bの二つの連結部分を軸受構造とすることにより、その連結部分での摩擦抵抗を抑えて回転抵抗の軽減を図ることができ、滑らかな動力伝達を確保できると共に耐久性を向上できる。
【0039】
この軸受構造では予圧を付与することにより、ラジアル隙間とスラスト隙間をなくし、連結部でのがたつきを抑えることができ、入出力間の回転位相差がなくなり等速性を維持できると共に振動や異音の発生を抑制できる。特に、前記軸受構造において、軸受すきまを負すきまとすることにより、入出力間に生じるバックラッシュを少なくすることができる。
【0040】
リンク機構1〜3の駆動機構は、図1および図3に示すように入力側のリンクハブ4に装着された軸部材10の内側端部に形成されたギア部11を連結ギア18を介して減速ギアユニット19に連結し、その減速ギアユニット19をアクチュエータである駆動モータ20に出力軸21に連結する。これら減速ギアユニット19および駆動モータ20は、リングハブ4の下部に配置されたアクチュエータケースm内に収容されている。
【0041】
なお、この実施形態では、駆動力伝達手段としてギアを利用しているが、これ以外にベルトやチェーン、さらにシリンダによる直接駆動を利用してもよい。また、回転駆動用アクチュエータとしては、前述したモータ以外に、ラックとピニオンからなる直動アクチュエータを使用することも可能である。さらに、この実施形態では、三つのリンク機構をアクチュエータにより駆動制御しているが、二つのリンク機構を駆動制御するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、リンクハブに軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させて前記リンクハブ内に軸受構造を埋設したので、装置全体の外形を大きくすることなく、リンクハブの外形を拡大することができ、入出力側での取付けスペースの確保が容易となる。また、このリンクハブの拡大と共にリンク機構の内側空間を利用することで、入出力間の制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保することが容易となる。
【0043】
また、前記軸部材の内側軸端部に回転伝達部を設け、その回転伝達部を介して端部リンク部材の回転角位置を制御するアクチュエータを結合させた構造とすれば、回転伝達部がリンクハブの軸部材の内側に配置できるので、その回転伝達部の保護が可能となる。また、アクチュエータを前記回転伝達部を介してリンク機構外の有効なスペースに配置することができ、装置のコンパクト化が実現容易となる。さらに、前記アクチュエータをリンク機構と切り離し可能に構成すれば、アクチュエータをリンク機構と別に組み立てることができて組立性および保守が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリンク作動装置の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のリンクハブおよび端部リンク部材を示す断面図である。
【図3】図1のリンクハブおよびアクチュエータを示す一部省略部分を含む斜視図である。
【図4】本発明に係るリンク作動装置の他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1〜3 リンク機構
1a〜3a,1c〜3c 端部リンク部材
1b〜3b 中央リンク部材
4,5 リンクハブ
6,7 中心孔
8,14 貫通孔
9,16 軸受
10 軸部材
11 回転伝達部(ギア部)
20 アクチュエータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するパラレルリンク機構やロボット関節などのリンク機構に利用されるリンク作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するパラレルリンク機構を具備した作業装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この作業装置は、ベースプレートとトラベリングプレートとの間を接続する複数のリンクを協調させて伸縮させることでベースプレートに対するトラベリングプレートの位置および姿勢を変化させるパラレルリンク機構を具備する。このパラレルリンク機構のトラベリングプレートにツールを取り付け、ワークを保持するテーブルを回転可能に配設することにより、テーブル上のワークに対するツールの位置および姿勢を自由に変えられるようにして、ツールによる三次元空間内での複雑な加工や物品の取り回しを可能にしている。
【0004】
前記パラレルリンク機構では、可動部分の質量を軽減することができ、また、各リンクの位置決め誤差がその先端部で平均化されるなど、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行する上で大きな特徴を具備している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−94245号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したパラレルリンク機構では、各リンクの作動角が小さいため、トラベリングプレートの作動範囲を大きく設定しようとすると、リンク長が長くなることにより、機構全体の寸法が大きくなって装置の大型化を招来するという問題があった。また、機構全体の剛性が低く、トラベリングプレートに搭載されるツールの重量、つまり、トラベリングプレートにおける可搬重量も小さいものに制限されるという問題もあった。
【0007】
この問題点を解消するため、本出願人は、コンパクトな構成で、剛性が高く、しかも可搬重量が大きいリンク機構を具備したリンク作動装置を先に提案している(特願2002−170223)。
【0008】
このリンク作動装置は、入力部材と出力部材のそれぞれに設けたリンクハブに対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結したリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一とし、前記入力部材と連結された各リンク機構の回転対偶のうち、二組以上のリンク機構について各組一箇所以上の回転対偶の回転部に、出力部材を任意の位置で静止させるための静止機構を設けたものである。
【0009】
しかしながら、このリンク作動装置では、入力部材と出力部材のそれぞれに設けられたリンクハブの中央部の断面積が小さいため、入出力部材の取り付けスペースが狭く、また、リンク機構の内側空間を利用して、入力部材と出力部材間の制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保することが困難であった。
【0010】
また、出力部材の角度制御のために設けられたアクチュエータおよび回転角度駆動ギアユニットがリンク機構の回転対偶のリンクハブ外側に張り出すように設置されるため、入力部材上に広い設置スペースを確保する必要がある。
【0011】
さらに、前述したアクチュエータおよび回転角度駆動ギアユニットが外部環境に晒されているためにそれらを外部から保護する手段を講じなければならず、そのためには装置外形が大きくなってしまう。
【0012】
そこで、本発明は前記課題を解決するために提案されたもので、その目的とするところは、装置全体の外形を大きくすることなく、リンクハブ中央部の外形を拡大し、アクチュエータ等の駆動機構をコンパクトに配置し得るリンク作動装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、入力部材と出力部材のそれぞれに設けたリンクハブに対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結したリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記リンクハブに軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させることにより、前記リンクハブ内に軸受構造を埋設したことを特徴とする。
【0014】
具体的な軸受構造としては、前記リンクハブがその軸方向に中心孔を有する環状をなし、その半径方向に形成された貫通孔に軸受を介して軸部材を嵌挿し、その軸部材の外側軸端部に端部リンク部材を結合させた構造が可能である。
【0015】
本発明では、リンクハブに軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させて前記リンクハブ内に軸受構造を埋設したので、装置全体の外形を大きくすることなく、リンクハブの外形を拡大することができ、入出力部材の取り付けスペースを確保することができる。また、このリンクハブの拡大により、リンク機構の内側空間を利用することができ、入力部材と出力部材間の制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保することが容易となる。
【0016】
なお、入力部材と出力部材とは、三組以上のリンク機構で連結されており、それぞれのリンク機構は幾何学的に同一形状を有する。リンク機構を三組以上としたのは、入力部材と出力部材間が回転二自由度の機構とするためである。ここで、「リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一にする」とは、中央リンク部材の対称面において入力側と出力側に分断した場合に入力側と出力側の幾何学的形状が同一であることを意味する。
【0017】
各リンク機構は、四つの回転対偶からなる三節連鎖を構成している。入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材は球面リンク構造で、三組以上のリンク機構における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材と中央リンク部材との連結部となる回転対偶軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。但し、三組以上のリンク機構における中央リンク部材の形状は幾何学的に同一である。
【0018】
本発明では、前記軸部材の内側軸端部に回転伝達部を設け、その回転伝達部を介して端部リンク部材の回転角位置を制御するアクチュエータを結合させた構造とすることが望ましい。このようにすれば、回転伝達部がリンクハブの軸部材の内側に配置できるので、その回転伝達部の保護が可能となる。また、アクチュエータを前記回転伝達部を介してリンク機構外の有効なスペースに配置することができ、装置のコンパクト化が実現容易となる。さらに、前記アクチュエータをリンク機構と切り離し可能に構成すれば、アクチュエータをリンク機構と別に組み立てることができて組立性および保守が容易となる。
【0019】
また、本発明では、前記中央リンク部材に軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させることにより、前記中央リンク部材内に軸受構造を埋設した構成とすることが望ましい。その具体的な軸受構造としては、前記端部リンク部材の一端に軸部を一体的に設け、その軸部を中央リンク部材に形成された貫通孔に軸受を介して嵌挿した構造が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係るリンク作動装置の実施形態を以下に詳述する。
【0021】
図1に示す実施形態は、例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するパラレルリンク機構やロボット関節などのリンク機構に利用される三組のリンク機構1〜3を具備する。
【0022】
これら三組のリンク機構1〜3(第一乃至第三のリンク機構)のそれぞれは幾何学的に同一形状をなす。リンク機構1〜3の入力側は、この作動装置が組み込まれる装置の固定部位、例えばアクチュエータケースmに装着され、リンク機構1〜3の出力側は、作動装置が組み込まれる装置の可動部位、例えばツールに取り付けられる。
【0023】
各リンク機構1〜3は、入力側の端部リンク部材1a〜3a、中央リンク部材1b〜3b、出力側の端部リンク部材1c〜3cで構成され、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構をなす。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは球面リンク構造で、三組のリンク機構1〜3における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと中央リンク部材1b〜3bとの連結部となる回転対偶軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。但し、三組のリンク機構1〜3における中央リンク部材1b〜3bの形状は幾何学的に同一である。
【0024】
一組のリンク機構1〜3は、入力側のアクチュエータmと出力側のツール(図示せず)のそれぞれに装着された二つのリンクハブ4,5と、両リンクハブ4,5のそれぞれに回転可能に連結させた二つの端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと、両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cのそれぞれに回転可能に連結されて両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを互いに連結する一つの中央リンク部材1b〜3bを具備する。
【0025】
図1の実施形態のリンク機構1〜3は回転対象タイプで、入力側のリンクハブ4および端部リンク部材1a〜3aと出力側のリンクハブ5および端部リンク部材1c〜3cの位置関係が、中央リンク部材1b〜3bの中心線Aに対して互いに回転対称となる位置構成となっている。図1では、入力側のリンクハブ軸Bに対して出力側のリンクハブ軸Cが所定の作動角をとった状態を示す。
【0026】
なお、図4の実施形態のリンク機構1〜3は鏡像対象タイプで、入力側のリンクハブ4および端部リンク部材1a〜3aと出力側のリンクハブ5および端部リンク部材1c〜3cの位置関係が、中央リンク部材1b〜3bの中心線Aに対して鏡像対称となる位置構成となっている。図4では、入力側のリンクハブ軸Bに対して出力側のリンクハブ軸Cが所定の作動角をとった状態を示す。
【0027】
図2は入力側に配されたリンクハブ4を示す。同図に示すリンクハブ4は、その軸方向に配線などの通路用として中心孔6が形成され、大きな角度がとれるように外形を球面状としたドーナツ形状をなし、さらに、半径方向に貫通孔8を円周方向等間隔で形成し、その貫通孔8に軸受9を介して軸部材10を嵌挿させた構造を具備する。
【0028】
この軸受9は、リンクハブ4の貫通孔8に内嵌された軸受外輪と、軸部材10に外嵌された軸受内輪と、軸受外輪と軸受内輪間に回転自在に介挿されたボール等の転動体からなる。軸部材10の内側端部には、後述するリンク機構1〜3の駆動機構との動力伝達を行うためのギア部11が形成されている。
【0029】
このリングハブ4の中心孔6とリンク機構1〜3の内側空間Sは、入出力間で制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保する手段として有効に利用される。リンクハブ4に対して軸部材10を回転自在に支承する軸受9は、止め輪12によりリンクハブ4から抜け止めされている。
【0030】
この軸受9としては、図示のように二個の玉軸受を配設する以外に、アンギュラ玉軸受、ローラ軸受あるいはすべり軸受を使用することも可能である。なお、出力側に配されたリンクハブ5は、軸部材10の内側端部にギア部が設けられていない点を除いて図2のリンクハブ4と同一構造である。軸部材10の円周方向位置は等間隔でなくてもよいが、入力側と出力側のリンクハブ4,5は同じ円周方向の位置関係とする必要がある。このリンクハブ4,5は、三組のリンク機構1〜3で共有され、各軸部材に端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cが連結される。
【0031】
端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cはL字状をなし、一辺をリンクハブ4,5から突出する軸部材10の先端にナット13で結合し、他辺を中央リンク部材1b〜3bに連結する。この端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは、大きな角度がとれるようにリンク中心側に位置する軸部15の屈曲基端内側が大きくカットされた形状を有する。
【0032】
なお、軸部材10と端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは、前述したナット13以外に、加締めにより結合することが可能で、その場合、結合構造の省スペース化が実現できる。さらに、軸部材10と端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cをキーあるいはセレーションにより結合させれば、その結合構造の緩みを防止でき、伝達トルクの増加を図ることもできる。
【0033】
一方、中央リンク部材1b〜3bはほぼL字状をなし、両辺に貫通孔14を有する。この中央リング部材1b〜3bは、大きな角度がとれるようにその周方向側面がカットされた形状を有する。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの他辺から一体的に屈曲成形された軸部15を軸受16を介して中央リンク部材1b〜3bの両辺の貫通孔14に挿通する。
【0034】
この軸受16は、中央リンク部材1b〜3bの貫通孔14に内嵌された軸受外輪と、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの軸部15に外嵌された軸受内輪と、軸受外輪と軸受内輪間に回転自在に介挿されたボール等の転動体からなる。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cに対して中央リンク部材1b〜3bを回転自在に支承する軸受16は、止め輪17により中央リンク部材1b〜3bから抜け止めされている。
【0035】
なお、リンクハブ4の貫通孔8と中央リンク部材3bの貫通孔14のなす角は、回転対称となるリンク機構3の位置構成から90°としている。また、中央リンク部材1b〜3bの入力側と出力側の貫通孔14のなす角は、実用的範囲として40°〜100°の範囲とする。これは、40°より小さいと、中央リンク部材1b〜3bの外径が大きくなりすぎ、100°より大きいと、中央リンク部材1b〜3bが軸方向に長くなり、また、機械的干渉から作動角が小さくなるからである。
【0036】
前記リンク機構1〜3において、リンクハブ4,5の軸部材10の角度、長さおよび端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの幾何学的形状が入力側と出力側で等しく、また、中央リンク部材1b〜3bについても入力側と出力側で形状が等しいとき、中央リンク部材1b〜3bの対称面に対して中央リンク部材1b〜3bとリンクハブ4,5と連結される端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cとの角度位置関係を入力側と出力側で同じにすれば、幾何学的対称性から入力側のリンクハブ4および端部リンク部材1a〜3aと出力側のリンクハブ5および端部リンク部材1c〜3cは同じに動き、入力側と出力側は同じ回転角になって等速回転することになる。この等速回転するときの中央リンク部材1b〜3bの対称面を等速二等分面という。
【0037】
このため、入力側と出力側のリンクハブ4,5を共有する同じ幾何学形状のリンク機構1〜3を円周上に複数配置させることにより、複数のリンク機構1〜3が矛盾無く動ける位置として中央リンク部材1b〜3bが等速二等分面上のみの動きに限定され、これにより入力側と出力側は任意の作動角をとっても等速回転が得られる。
【0038】
各リンク機構1〜3における四つの回転対偶の回転部、つまり、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cとリンクハブ4,5の二つの連結部分と、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと中央リンク部材1b〜3bの二つの連結部分を軸受構造とすることにより、その連結部分での摩擦抵抗を抑えて回転抵抗の軽減を図ることができ、滑らかな動力伝達を確保できると共に耐久性を向上できる。
【0039】
この軸受構造では予圧を付与することにより、ラジアル隙間とスラスト隙間をなくし、連結部でのがたつきを抑えることができ、入出力間の回転位相差がなくなり等速性を維持できると共に振動や異音の発生を抑制できる。特に、前記軸受構造において、軸受すきまを負すきまとすることにより、入出力間に生じるバックラッシュを少なくすることができる。
【0040】
リンク機構1〜3の駆動機構は、図1および図3に示すように入力側のリンクハブ4に装着された軸部材10の内側端部に形成されたギア部11を連結ギア18を介して減速ギアユニット19に連結し、その減速ギアユニット19をアクチュエータである駆動モータ20に出力軸21に連結する。これら減速ギアユニット19および駆動モータ20は、リングハブ4の下部に配置されたアクチュエータケースm内に収容されている。
【0041】
なお、この実施形態では、駆動力伝達手段としてギアを利用しているが、これ以外にベルトやチェーン、さらにシリンダによる直接駆動を利用してもよい。また、回転駆動用アクチュエータとしては、前述したモータ以外に、ラックとピニオンからなる直動アクチュエータを使用することも可能である。さらに、この実施形態では、三つのリンク機構をアクチュエータにより駆動制御しているが、二つのリンク機構を駆動制御するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、リンクハブに軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させて前記リンクハブ内に軸受構造を埋設したので、装置全体の外形を大きくすることなく、リンクハブの外形を拡大することができ、入出力側での取付けスペースの確保が容易となる。また、このリンクハブの拡大と共にリンク機構の内側空間を利用することで、入出力間の制御媒体を流通させる通路の設置スペースを確保することが容易となる。
【0043】
また、前記軸部材の内側軸端部に回転伝達部を設け、その回転伝達部を介して端部リンク部材の回転角位置を制御するアクチュエータを結合させた構造とすれば、回転伝達部がリンクハブの軸部材の内側に配置できるので、その回転伝達部の保護が可能となる。また、アクチュエータを前記回転伝達部を介してリンク機構外の有効なスペースに配置することができ、装置のコンパクト化が実現容易となる。さらに、前記アクチュエータをリンク機構と切り離し可能に構成すれば、アクチュエータをリンク機構と別に組み立てることができて組立性および保守が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリンク作動装置の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のリンクハブおよび端部リンク部材を示す断面図である。
【図3】図1のリンクハブおよびアクチュエータを示す一部省略部分を含む斜視図である。
【図4】本発明に係るリンク作動装置の他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1〜3 リンク機構
1a〜3a,1c〜3c 端部リンク部材
1b〜3b 中央リンク部材
4,5 リンクハブ
6,7 中心孔
8,14 貫通孔
9,16 軸受
10 軸部材
11 回転伝達部(ギア部)
20 アクチュエータ
Claims (6)
- 入出力側にそれぞれ配されたリンクハブに対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結したリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記リンクハブに軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させることにより、前記リンクハブ内に軸受構造を埋設したことを特徴とするリンク作動装置。
- 前記リンクハブはその軸方向に中心孔を有する環状をなし、その半径方向に形成された貫通孔に軸受を介して軸部材を嵌挿し、その軸部材の外側軸端部に端部リンク部材を結合させた請求項1に記載のリンク作動装置。
- 前記軸部材の内側軸端部に回転伝達部を設け、その回転伝達部を介して端部リンク部材の回転角位置を制御するアクチュエータを結合させた請求項1又は2に記載のリンク作動装置。
- 前記アクチュエータをリンク機構と切り離し可能に構成した請求項3に記載のリンク作動装置。
- 前記中央リンク部材に軸受外輪を内包すると共に軸受内輪を端部リンク部材と結合させることにより、前記中央リンク部材内に軸受構造を埋設した請求項1乃至4のいずれか一項に記載のリンク作動装置。
- 前記端部リンク部材の一端に軸部を一体的に設け、その軸部を中央リンク部材に形成された貫通孔に軸受を介して嵌挿した請求項5に記載のリンク作動装置。
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