JP2004261113A - アルコール飲料 - Google Patents
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Abstract
【課題】タンパク質の持つ栄養学的に優れた効果を有し、保存安定性や服用性に優れたアルコール飲料を提供する。
【解決手段】分解率が7%以上のタンパク質加水分解物を含有する、動粘性率が5mm2/s以下のアルコール飲料。
【選択図】 なし
【解決手段】分解率が7%以上のタンパク質加水分解物を含有する、動粘性率が5mm2/s以下のアルコール飲料。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコール飲料に関し、より詳しくはタンパク質の持つ栄養学的に優れた効果を有し、保存安定性や服用性に優れたアルコール飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ストレスの多い現代社会では、ゆったりとした自分の時間を楽しむため、消費者の多くは、疲労回復、栄養補給、美肌効果等の各栄養学的に優れた効果が付加されたアルコール飲料を愛飲する。
【0003】
そこで酒類に各種の効果を期待して、種々のタンパク質を含有させることが考えられる。
【0004】
しかし、タンパク質を酒に混合すると、以下のような問題を生じるため、従来は、タンパク質をできるだけ排除した酒類が製造されてきた。
【0005】
タンパク質は、アルコールに対する溶解性が低いため、保存安定性が悪い。特に冷蔵すると、タンパク質の沈殿が生じる。
【0006】
酒の製造時に熱が加わった際、タンパク質が変性するおそれがあり、製品が安定して供給できない。
【0007】
タンパク質を高濃度に添加すると粘性が高くなり、嚥下が難易になり飲みにくいものとなる。
【0008】
そこで、栄養学的に優れた効果が付加されたアルコール飲料であって、保存安定性がよく、安定した製造ができ、飲みやすいアルコール飲料の提供が望まれていた。
【0009】
一方、オランダ版の卵酒として、ブランデーをベースに卵黄、卵白を加えたリキュール(商品名:アドボカート、オランダ・ボルス社製)が市販されている。また、コラーゲンとエラスチンを配合した清酒(商品名:TSUNAMI、三国ワイン株式会社販売)が市販されている。
【0010】
しかし、保存安定性等の観点から、アルコール飲料に特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有させることや、その際の好ましいアルコール飲料の動粘性率については全く知られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、タンパク質の持つ栄養学的に優れた効果を有し、保存安定性や服用性に優れたアルコール飲料を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行なった結果、特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有するアルコール飲料であって、所定の動粘性率を示すアルコール飲料が、上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0013】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)分解率が7%以上のタンパク質の加水分解物を含有する、動粘性率が5mm2/s以下のアルコール飲料。
(2)前記タンパク質の加水分解物は、動物性タンパク質の加水分解物である(1)に記載のアルコール飲料。
(3)前記動物性タンパク質の加水分解物は、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物から選択される1種又は2種以上である(2)に記載のアルコール飲料。
(4)前記動物性タンパク質の加水分解物が、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物の3種の動物性タンパク質の加水分解物からなる(3)に記載のアルコール飲料。
(5)前記タンパク質の加水分解物の分解率は、7〜30%である(1)〜(4)の何れかに記載のアルコール飲料。
(6)前記タンパク質の加水分解物を、アルコール飲料に対し、0.65〜24W/V%の濃度で含有することを特徴とする(1)〜(5)の何れかに記載のアルコール飲料。
(7)アルコール飲料のアルコール度が5〜35%であることを特徴とする(1)〜(6)の何れかに記載のアルコール飲料。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
本発明は、タンパク質の加水分解物を含有するアルコール飲料に関する。
【0016】
ここで、本発明でいう「アルコール飲料」の種類には特に制限はなく、製造法上分類される醸造酒も、蒸留酒も、混合酒も含むものである。また、酒税法上分類されるリキュール類も、果実酒類も、スピリッツ類も、ウイスキー類も、焼酎等も含むものである。
【0017】
但し、特に本発明では、醸造酒や蒸留酒に芳香性の原料や糖類を加えてつくる加工酒であるリキュール類が、本発明の特徴をより生かすことができ好ましい。
【0018】
上記タンパク質の加水分解物の種類としては、本願発明の効果を示す限り特に制限ない。好ましくは、動物性タンパク質の加水分解物が挙げられる。
【0019】
また、動物性タンパク質の加水分解物として、具体的にはコラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、オットセイから取れるタンパク質の加水分解物等が挙げられる。
【0020】
上記コラーゲンやエラスチンは、鳥類、硬骨魚類、軟骨魚類等の真皮の抽出物等から得ることができる。
【0021】
本発明で用いられるコラーゲン、エラスチン、及びオットセイから取れるタンパク質、並びに、これらの加水分解物は、飲食品等に通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができ、市販品を利用することができる。
【0022】
例えば、商品名:フィッシュコラーゲン(日本水産社製)、商品名:タラエラスチン(日本バイオコン社製)、カロペプタイド(オットセイから取れるタンパク質の加水分解物)(プロ・シール社製)を好ましく使用することができる。
【0023】
上記動物性タンパク質の加水分解物は、1種又は2種以上組み合わせて含有することができる。
【0024】
より好ましくは、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物の3種の動物性タンパク質の加水分解物をすべて含有するものである。
【0025】
本発明のアルコール飲料は、特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有する。
【0026】
タンパク質の加水分解物の分解の程度は、本発明の効果を発揮するに充分な程度分解されている必要がある。
【0027】
本発明では、タンパク質の加水分解物は、7%以上、より好ましくは8%以上、さらに好ましくは8.5%以上の分解率で加水分解されたものであるとよい。
【0028】
分解率が少なく分解が不十分な分解物をアルコール飲料に含有させると、保存安定性が悪い等の未分解のタンパク質を含有させた時に生じるアルコール飲料の問題を解消することができない。
【0029】
一方、アミノ酸まで分解させたものをアルコール飲料に含有させると、以下に記載する問題を生じる。
【0030】
アミノ酸の味がしつこくなり、食品へ大量に添加することができない。また、気泡が生じ、アルコール飲料の設計上好ましくない。
【0031】
また、アミノ酸まで分解させないまでも、分解率が大きい分解物をアルコール飲料に含有させると、味や服用のし易さ等の点から問題がある。
【0032】
そこで、好ましくは、タンパク質の加水分解物は、7%〜30%、より好ましくは8%〜20%、さらに好ましくは8.5%〜15%の範囲の分解率で加水分解されたものであるとよい。
【0033】
ここで、加水分解物の分解率の測定は、以下のように行う。
1)窒素定量法(セミミクロケルダール法)(第14改正日本薬局方 条文と解釈 株式会社廣川書店 第一部 p116)により加水分解物の全窒素量を測定する。
2)ホルモル滴定法(改訂 食品分析ハンドブック 健帛社発行 p51)により加水分解物のアミノ態窒素量を測定(カルボキシル基と結合していない、フリーのアミノ基を定量)する。
3)下記式により加水分解物の分解率を算出する。
【0034】
【数1】
分解率(%)=(アミノ態窒素量/全窒素量)×100
尚、本発明では、複数種のタンパク質の加水分解物を含有する場合、複数種のタンパク質をまとめて加水分解した結果得られる加水分解物に対して分解率の測定を行えばよい。
【0035】
加水分解の程度は、反応温度、反応時間、酵素添加量等の反応条件により変わってくるため、上記した所望の範囲の分解率となるよう加水分解条件を適宜選択するとよい。
【0036】
例えば本発明では、加水分解の対象とするタンパク質1g当たり150〜2000U、好ましくは1000U前後のプロテアーゼを添加するとよい。尚、上記加水分解の対象とするタンパク質には、未分解のタンパク質又は分解が不十分なタンパク質の加水分解物であってさらに本発明の加水分解処理を施す必要があるタンパク質の加水分解物のいずれも含むものとする。また、上記加水分解の対象とするタンパク質が複数種からなる場合には、複数種のタンパク質をまとめた合計量に対して上記酵素の添加量を算出すればよい。
【0037】
プロテアーゼとは、タンパク質分解酵素の総称であり、本発明では用いるタンパク質の種類により使用する酵素を適宜選択するとよい。
【0038】
好ましくは、コラーゲン、エラスチン、又はカロペプタイドを加水分解できる酵素である。
【0039】
本発明ではプロテアーゼとして、商品名:デナチーム(ナガセケムテックス社製)の市販品を好ましく用いることができる。
【0040】
また、本発明では、35〜40℃の温度で、好ましくは 37℃の温度で、3〜5時間の反応条件で加水分解反応させると好ましい。
【0041】
酵素反応の停止は、加水分解液の酵素の失活により行われ、例えば常法による加熱失活処理により実施することができる。
【0042】
また、本発明では、上記したタンパク質の加水分解物の分解率の他に、アルコール飲料の動粘性率を規定する。
【0043】
本発明のアルコール飲料の動粘性率は、25℃において、5mm2/s以下であるとよい。
【0044】
動粘性率が高いとせっかく適当な分解率の加水分解物をアルコール飲料に含有させても、保存安定性が悪い等の問題を生じるからである。
【0045】
ここで、タンパク質の加水分解物を含有するアルコール飲料の動粘性率の測定は、以下のように行う。
1)毛細管粘度法(第14改正日本薬局方 条文と解釈 株式会社廣川書店 第一部 p147)により、毛細管粘度計を用いて測定する。
【0046】
上記所望のアルコール飲料の動粘性率とするには、アルコール飲料に含有させるタンパク質の加水分解物の含有量や用いるアルコール飲料のアルコール度数を考慮するとよい。
【0047】
本発明のアルコール飲料におけるタンパク質の加水分解物の配合量は、本発明の効果を発揮するに有効な量含有されているとよい。
【0048】
具体的には、タンパク質の加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.65〜24W/V%の濃度、より好ましくは0.68〜22W/V%の濃度になるよう配合するのがよい。
【0049】
尚、複数種のタンパク質の加水分解物を含有する場合には、総計で上記濃度の範囲内となるように各タンパク質の加水分解物の配合量を決めるとよい。
【0050】
本発明において、タンパク質の加水分解物が、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物から選択される場合、それぞれのタンパク質の加水分解物の配合量は、以下の範囲から設定されるとよい。
【0051】
コラーゲンの加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.5〜22W/V%の濃度、より好ましくは0.5〜20W/V%の濃度で配合されているとよい。
【0052】
エラスチンの加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.05〜5W/V%の濃度、より好ましくは0.05〜2W/V%の濃度、更に好ましくは0.06〜1W/V%の濃度で配合されているとよい。
【0053】
オットセイから取れるタンパク質の加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.1〜5W/V%の濃度、より好ましくは0.1〜2W/V%の濃度、更に好ましくは0.12〜1W/V%の濃度で配合されているとよい。
【0054】
本発明において、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物から選択されるタンパク質の加水分解物を2種以上配合する場合には、上記それぞれの配合量の範囲から適宜所望の配合量を決め、総計で上述した0.65〜24W/V%の濃度、より好ましくは0.68〜22W/V%の濃度になるよう配合するとよい。
【0055】
尚、本発明でタンパク質の加水分解物の配合量とは、アルコール飲料に対する加水分解後の加水分解物の配合量をいう。但し本発明では、加水分解前の加水分解に供するタンパク質(未分解のタンパク質及びさらに分解が必要なタンパク質の加水分解物のいずれも含む)の配合量を加水分解後の加水分解物の配合量と同視して扱うことができる。
【0056】
本発明のアルコール飲料におけるアルコール度数(容量%)は、3〜35%、より好ましくは5〜30%であるとよい。
【0057】
本発明のアルコール飲料には、適宜必要に応じて、甘味料、矯味剤、風味剤(着香剤)等の各種の添加剤を配合させることができる。
【0058】
このようにして得られた特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有する所定の動粘性率を示す本発明のアルコール飲料は、保存安定性が悪い、安定して供給できない、又は服用が容易でないといった未分解のタンパク質を含有させた時に生じるアルコール飲料の問題を解消することができる。また、アミノ酸まで分解させたものをアルコール飲料に含有させた時に生じる前述の問題も解消することができる。
【0059】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明について更に具体的に説明する。
【0060】
分解率と動粘性率の違いによるアルコール飲料の沈殿性の影響を確認するため、以下に記載の試験を行った。
【0061】
[試験例1〜17]
フィッシュコラーゲン(日本水産社製)とタラエラスチン(日本バイオコン社製)、カロペプタイド(プロ・シール社製)を下記表1に示す量、秤量し、水50mlに溶解させた。これに、プロテアーゼ(商品名:デナチーム、ナガセケムテック社製)を加水分解の対象とする上記3種のタンパク質の合計量に対し、タンパク質1g当たり1000Uに相当量、添加し、37℃で表1に示す時間、加水分解させた。90℃になるまで加熱し、その後10分間加温を続けて酵素を失活させた。
【0062】
冷却後、これらの加水分解物の分解率を測定した。結果を表1に示す。
【0063】
また、これらの加水分解物を表1に示すアルコール度数の醸造アルコールに溶解させ、全量を100mlにした。
【0064】
この加水分解物を含有するアルコールの25℃における動粘性率を測定した。
【0065】
また、この加水分解物を含有するアルコールの沈殿の有無を、冷蔵庫(10℃以下)保存にて、4昼夜放置したときの状態を観察することにより判断した。
【0066】
また、このアルコール飲料を飲酒者と非飲酒者のそれぞれ数人に試飲してもらい、味覚の評価を行った。
【0067】
これらの結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
次に、以下の方法でリキュールを製造し、沈殿性の評価を行った。
【0069】
[実施例1]
フィッシュコラーゲン3g(日本水産社製)とタラエラスチン0.0625g(日本バイオコン社製)、カロペプタイド0.125g(プロ・シール社製)を秤量し、水50mlに溶解させた。これに、プロテアーゼ(商品名:デナチーム、ナガセケムテック社製)3187.5U(加水分解の対象とするタンパク質1g当たり1000Uに相当)を添加し、37℃で3時間加水分解させた。90℃になるまで加熱し、その後10分間加温を続けて酵素を失活させた。
【0070】
冷却後、これらの加水分解物とDNA核酸(サケ白子抽出物)(エル・エスコーポレーション社製)0.0625g、ビタミンP(メチルヘスペリジン)0.05g、果糖ブドウ糖液糖15g、ハチミツ5g、クエン酸0.2g、ビタミンC(アスコルビン酸)0.208g、醸造アルコール15ml、香料、色素を溶解させ、全量を100mlにした。
【0071】
このリキュールを冷蔵庫(10℃以下)に1昼夜放置したが、沈殿は生じなかった。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、タンパク質の持つ栄養学的に優れた効果を有し、保存安定性や服用性に優れたアルコール飲料を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコール飲料に関し、より詳しくはタンパク質の持つ栄養学的に優れた効果を有し、保存安定性や服用性に優れたアルコール飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ストレスの多い現代社会では、ゆったりとした自分の時間を楽しむため、消費者の多くは、疲労回復、栄養補給、美肌効果等の各栄養学的に優れた効果が付加されたアルコール飲料を愛飲する。
【0003】
そこで酒類に各種の効果を期待して、種々のタンパク質を含有させることが考えられる。
【0004】
しかし、タンパク質を酒に混合すると、以下のような問題を生じるため、従来は、タンパク質をできるだけ排除した酒類が製造されてきた。
【0005】
タンパク質は、アルコールに対する溶解性が低いため、保存安定性が悪い。特に冷蔵すると、タンパク質の沈殿が生じる。
【0006】
酒の製造時に熱が加わった際、タンパク質が変性するおそれがあり、製品が安定して供給できない。
【0007】
タンパク質を高濃度に添加すると粘性が高くなり、嚥下が難易になり飲みにくいものとなる。
【0008】
そこで、栄養学的に優れた効果が付加されたアルコール飲料であって、保存安定性がよく、安定した製造ができ、飲みやすいアルコール飲料の提供が望まれていた。
【0009】
一方、オランダ版の卵酒として、ブランデーをベースに卵黄、卵白を加えたリキュール(商品名:アドボカート、オランダ・ボルス社製)が市販されている。また、コラーゲンとエラスチンを配合した清酒(商品名:TSUNAMI、三国ワイン株式会社販売)が市販されている。
【0010】
しかし、保存安定性等の観点から、アルコール飲料に特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有させることや、その際の好ましいアルコール飲料の動粘性率については全く知られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、タンパク質の持つ栄養学的に優れた効果を有し、保存安定性や服用性に優れたアルコール飲料を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行なった結果、特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有するアルコール飲料であって、所定の動粘性率を示すアルコール飲料が、上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0013】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)分解率が7%以上のタンパク質の加水分解物を含有する、動粘性率が5mm2/s以下のアルコール飲料。
(2)前記タンパク質の加水分解物は、動物性タンパク質の加水分解物である(1)に記載のアルコール飲料。
(3)前記動物性タンパク質の加水分解物は、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物から選択される1種又は2種以上である(2)に記載のアルコール飲料。
(4)前記動物性タンパク質の加水分解物が、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物の3種の動物性タンパク質の加水分解物からなる(3)に記載のアルコール飲料。
(5)前記タンパク質の加水分解物の分解率は、7〜30%である(1)〜(4)の何れかに記載のアルコール飲料。
(6)前記タンパク質の加水分解物を、アルコール飲料に対し、0.65〜24W/V%の濃度で含有することを特徴とする(1)〜(5)の何れかに記載のアルコール飲料。
(7)アルコール飲料のアルコール度が5〜35%であることを特徴とする(1)〜(6)の何れかに記載のアルコール飲料。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
本発明は、タンパク質の加水分解物を含有するアルコール飲料に関する。
【0016】
ここで、本発明でいう「アルコール飲料」の種類には特に制限はなく、製造法上分類される醸造酒も、蒸留酒も、混合酒も含むものである。また、酒税法上分類されるリキュール類も、果実酒類も、スピリッツ類も、ウイスキー類も、焼酎等も含むものである。
【0017】
但し、特に本発明では、醸造酒や蒸留酒に芳香性の原料や糖類を加えてつくる加工酒であるリキュール類が、本発明の特徴をより生かすことができ好ましい。
【0018】
上記タンパク質の加水分解物の種類としては、本願発明の効果を示す限り特に制限ない。好ましくは、動物性タンパク質の加水分解物が挙げられる。
【0019】
また、動物性タンパク質の加水分解物として、具体的にはコラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、オットセイから取れるタンパク質の加水分解物等が挙げられる。
【0020】
上記コラーゲンやエラスチンは、鳥類、硬骨魚類、軟骨魚類等の真皮の抽出物等から得ることができる。
【0021】
本発明で用いられるコラーゲン、エラスチン、及びオットセイから取れるタンパク質、並びに、これらの加水分解物は、飲食品等に通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができ、市販品を利用することができる。
【0022】
例えば、商品名:フィッシュコラーゲン(日本水産社製)、商品名:タラエラスチン(日本バイオコン社製)、カロペプタイド(オットセイから取れるタンパク質の加水分解物)(プロ・シール社製)を好ましく使用することができる。
【0023】
上記動物性タンパク質の加水分解物は、1種又は2種以上組み合わせて含有することができる。
【0024】
より好ましくは、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物の3種の動物性タンパク質の加水分解物をすべて含有するものである。
【0025】
本発明のアルコール飲料は、特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有する。
【0026】
タンパク質の加水分解物の分解の程度は、本発明の効果を発揮するに充分な程度分解されている必要がある。
【0027】
本発明では、タンパク質の加水分解物は、7%以上、より好ましくは8%以上、さらに好ましくは8.5%以上の分解率で加水分解されたものであるとよい。
【0028】
分解率が少なく分解が不十分な分解物をアルコール飲料に含有させると、保存安定性が悪い等の未分解のタンパク質を含有させた時に生じるアルコール飲料の問題を解消することができない。
【0029】
一方、アミノ酸まで分解させたものをアルコール飲料に含有させると、以下に記載する問題を生じる。
【0030】
アミノ酸の味がしつこくなり、食品へ大量に添加することができない。また、気泡が生じ、アルコール飲料の設計上好ましくない。
【0031】
また、アミノ酸まで分解させないまでも、分解率が大きい分解物をアルコール飲料に含有させると、味や服用のし易さ等の点から問題がある。
【0032】
そこで、好ましくは、タンパク質の加水分解物は、7%〜30%、より好ましくは8%〜20%、さらに好ましくは8.5%〜15%の範囲の分解率で加水分解されたものであるとよい。
【0033】
ここで、加水分解物の分解率の測定は、以下のように行う。
1)窒素定量法(セミミクロケルダール法)(第14改正日本薬局方 条文と解釈 株式会社廣川書店 第一部 p116)により加水分解物の全窒素量を測定する。
2)ホルモル滴定法(改訂 食品分析ハンドブック 健帛社発行 p51)により加水分解物のアミノ態窒素量を測定(カルボキシル基と結合していない、フリーのアミノ基を定量)する。
3)下記式により加水分解物の分解率を算出する。
【0034】
【数1】
分解率(%)=(アミノ態窒素量/全窒素量)×100
尚、本発明では、複数種のタンパク質の加水分解物を含有する場合、複数種のタンパク質をまとめて加水分解した結果得られる加水分解物に対して分解率の測定を行えばよい。
【0035】
加水分解の程度は、反応温度、反応時間、酵素添加量等の反応条件により変わってくるため、上記した所望の範囲の分解率となるよう加水分解条件を適宜選択するとよい。
【0036】
例えば本発明では、加水分解の対象とするタンパク質1g当たり150〜2000U、好ましくは1000U前後のプロテアーゼを添加するとよい。尚、上記加水分解の対象とするタンパク質には、未分解のタンパク質又は分解が不十分なタンパク質の加水分解物であってさらに本発明の加水分解処理を施す必要があるタンパク質の加水分解物のいずれも含むものとする。また、上記加水分解の対象とするタンパク質が複数種からなる場合には、複数種のタンパク質をまとめた合計量に対して上記酵素の添加量を算出すればよい。
【0037】
プロテアーゼとは、タンパク質分解酵素の総称であり、本発明では用いるタンパク質の種類により使用する酵素を適宜選択するとよい。
【0038】
好ましくは、コラーゲン、エラスチン、又はカロペプタイドを加水分解できる酵素である。
【0039】
本発明ではプロテアーゼとして、商品名:デナチーム(ナガセケムテックス社製)の市販品を好ましく用いることができる。
【0040】
また、本発明では、35〜40℃の温度で、好ましくは 37℃の温度で、3〜5時間の反応条件で加水分解反応させると好ましい。
【0041】
酵素反応の停止は、加水分解液の酵素の失活により行われ、例えば常法による加熱失活処理により実施することができる。
【0042】
また、本発明では、上記したタンパク質の加水分解物の分解率の他に、アルコール飲料の動粘性率を規定する。
【0043】
本発明のアルコール飲料の動粘性率は、25℃において、5mm2/s以下であるとよい。
【0044】
動粘性率が高いとせっかく適当な分解率の加水分解物をアルコール飲料に含有させても、保存安定性が悪い等の問題を生じるからである。
【0045】
ここで、タンパク質の加水分解物を含有するアルコール飲料の動粘性率の測定は、以下のように行う。
1)毛細管粘度法(第14改正日本薬局方 条文と解釈 株式会社廣川書店 第一部 p147)により、毛細管粘度計を用いて測定する。
【0046】
上記所望のアルコール飲料の動粘性率とするには、アルコール飲料に含有させるタンパク質の加水分解物の含有量や用いるアルコール飲料のアルコール度数を考慮するとよい。
【0047】
本発明のアルコール飲料におけるタンパク質の加水分解物の配合量は、本発明の効果を発揮するに有効な量含有されているとよい。
【0048】
具体的には、タンパク質の加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.65〜24W/V%の濃度、より好ましくは0.68〜22W/V%の濃度になるよう配合するのがよい。
【0049】
尚、複数種のタンパク質の加水分解物を含有する場合には、総計で上記濃度の範囲内となるように各タンパク質の加水分解物の配合量を決めるとよい。
【0050】
本発明において、タンパク質の加水分解物が、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物から選択される場合、それぞれのタンパク質の加水分解物の配合量は、以下の範囲から設定されるとよい。
【0051】
コラーゲンの加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.5〜22W/V%の濃度、より好ましくは0.5〜20W/V%の濃度で配合されているとよい。
【0052】
エラスチンの加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.05〜5W/V%の濃度、より好ましくは0.05〜2W/V%の濃度、更に好ましくは0.06〜1W/V%の濃度で配合されているとよい。
【0053】
オットセイから取れるタンパク質の加水分解物は、アルコール飲料全量に対し、0.1〜5W/V%の濃度、より好ましくは0.1〜2W/V%の濃度、更に好ましくは0.12〜1W/V%の濃度で配合されているとよい。
【0054】
本発明において、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物から選択されるタンパク質の加水分解物を2種以上配合する場合には、上記それぞれの配合量の範囲から適宜所望の配合量を決め、総計で上述した0.65〜24W/V%の濃度、より好ましくは0.68〜22W/V%の濃度になるよう配合するとよい。
【0055】
尚、本発明でタンパク質の加水分解物の配合量とは、アルコール飲料に対する加水分解後の加水分解物の配合量をいう。但し本発明では、加水分解前の加水分解に供するタンパク質(未分解のタンパク質及びさらに分解が必要なタンパク質の加水分解物のいずれも含む)の配合量を加水分解後の加水分解物の配合量と同視して扱うことができる。
【0056】
本発明のアルコール飲料におけるアルコール度数(容量%)は、3〜35%、より好ましくは5〜30%であるとよい。
【0057】
本発明のアルコール飲料には、適宜必要に応じて、甘味料、矯味剤、風味剤(着香剤)等の各種の添加剤を配合させることができる。
【0058】
このようにして得られた特定の範囲にまで分解したタンパク質の加水分解物を含有する所定の動粘性率を示す本発明のアルコール飲料は、保存安定性が悪い、安定して供給できない、又は服用が容易でないといった未分解のタンパク質を含有させた時に生じるアルコール飲料の問題を解消することができる。また、アミノ酸まで分解させたものをアルコール飲料に含有させた時に生じる前述の問題も解消することができる。
【0059】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明について更に具体的に説明する。
【0060】
分解率と動粘性率の違いによるアルコール飲料の沈殿性の影響を確認するため、以下に記載の試験を行った。
【0061】
[試験例1〜17]
フィッシュコラーゲン(日本水産社製)とタラエラスチン(日本バイオコン社製)、カロペプタイド(プロ・シール社製)を下記表1に示す量、秤量し、水50mlに溶解させた。これに、プロテアーゼ(商品名:デナチーム、ナガセケムテック社製)を加水分解の対象とする上記3種のタンパク質の合計量に対し、タンパク質1g当たり1000Uに相当量、添加し、37℃で表1に示す時間、加水分解させた。90℃になるまで加熱し、その後10分間加温を続けて酵素を失活させた。
【0062】
冷却後、これらの加水分解物の分解率を測定した。結果を表1に示す。
【0063】
また、これらの加水分解物を表1に示すアルコール度数の醸造アルコールに溶解させ、全量を100mlにした。
【0064】
この加水分解物を含有するアルコールの25℃における動粘性率を測定した。
【0065】
また、この加水分解物を含有するアルコールの沈殿の有無を、冷蔵庫(10℃以下)保存にて、4昼夜放置したときの状態を観察することにより判断した。
【0066】
また、このアルコール飲料を飲酒者と非飲酒者のそれぞれ数人に試飲してもらい、味覚の評価を行った。
【0067】
これらの結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
次に、以下の方法でリキュールを製造し、沈殿性の評価を行った。
【0069】
[実施例1]
フィッシュコラーゲン3g(日本水産社製)とタラエラスチン0.0625g(日本バイオコン社製)、カロペプタイド0.125g(プロ・シール社製)を秤量し、水50mlに溶解させた。これに、プロテアーゼ(商品名:デナチーム、ナガセケムテック社製)3187.5U(加水分解の対象とするタンパク質1g当たり1000Uに相当)を添加し、37℃で3時間加水分解させた。90℃になるまで加熱し、その後10分間加温を続けて酵素を失活させた。
【0070】
冷却後、これらの加水分解物とDNA核酸(サケ白子抽出物)(エル・エスコーポレーション社製)0.0625g、ビタミンP(メチルヘスペリジン)0.05g、果糖ブドウ糖液糖15g、ハチミツ5g、クエン酸0.2g、ビタミンC(アスコルビン酸)0.208g、醸造アルコール15ml、香料、色素を溶解させ、全量を100mlにした。
【0071】
このリキュールを冷蔵庫(10℃以下)に1昼夜放置したが、沈殿は生じなかった。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、タンパク質の持つ栄養学的に優れた効果を有し、保存安定性や服用性に優れたアルコール飲料を提供することができる。
Claims (7)
- 分解率が7%以上のタンパク質の加水分解物を含有する、動粘性率が5mm2/s以下のアルコール飲料。
- 前記タンパク質の加水分解物は、動物性タンパク質の加水分解物である請求項1に記載のアルコール飲料。
- 前記動物性タンパク質の加水分解物は、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物から選択される1種又は2種以上である請求項2に記載のアルコール飲料。
- 前記動物性タンパク質の加水分解物が、コラーゲンの加水分解物、エラスチンの加水分解物、及びオットセイから取れるタンパク質の加水分解物の3種の動物性タンパク質の加水分解物からなる請求項3に記載のアルコール飲料。
- 前記タンパク質の加水分解物の分解率は、7〜30%である請求項1〜4の何れかに記載のアルコール飲料。
- 前記タンパク質の加水分解物を、アルコール飲料に対し、0.65〜24W/V%の濃度で含有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のアルコール飲料。
- アルコール飲料のアルコール度が5〜35%であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のアルコール飲料。
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JP2003055818A JP2004261113A (ja) | 2003-03-03 | 2003-03-03 | アルコール飲料 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-03-03 JP JP2003055818A patent/JP2004261113A/ja active Pending
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