JP2004259464A - 銅/アミン組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】光または熱により容易に導電性金属銅となる材料とそのプロセスを提供する。
【解決手段】酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から成る新規な銅組成物と、その熱分解プロセス。
【選択図】 なし
【解決手段】酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から成る新規な銅組成物と、その熱分解プロセス。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡便な方法により導電性を有する銅膜パターンを得るための技術に関し、より具体的には、酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物より形成される非導電性組成物、及び、それを光あるいは熱で処理する事によって導電性銅膜に変換するプロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】
銅は導電性材料や記録材料、表面の被覆剤、プリント配線板等、電子部品として広汎に使われている素材である。銅膜の作製法としては、化学的に金属銅を析出させる無電解めっき法や、金属銅薄膜を直接絶縁性基材に張り合わせる方法、金属銅薄膜を直接絶縁性基材に蒸着する方法などがある。
【0003】
しかし、これらの方法には、様々な欠点もある。例えば、無電解湿式めっき法の場合、洗浄、前処理等の工程が必要で、かつ薬品も多く消費する(例えば、非特許文献1、2参照)。
【0004】
一方、銅を直接張り合わせる場合、予め電解形成した銅薄膜と絶縁性基材とを樹脂で接着させる必要があり、接着剤の調製、絶縁性基材への接着剤の含浸、塗布、銅薄膜との張り合わせ作業等の複数の作業を必要とするため、取り扱いも容易ではない(例えば、非特許文献3参照)。さらに、この手法は銅を選択的に付着させることが困難で、その場合はパターンエッチング等の手法が必要なため、手数がかかる(例えば、非特許文献4参照)。
【0005】
蒸着は対象物を幅広く選べ、選択的な付着もマスキング等により比較的容易という利点もあるが、特殊な設備が必要とされる(例えば、非特許文献5参照)。
【0006】
また、近年では高密度集積回路製造技術の進歩と関連して、ChemicalVapor Deposition(略してCVD)を利用した高精細な金属銅膜形成法が報告されている。しかし、この手法についても、特殊な設備が必要である事、あるいは特殊で高価な有機銅化合物を使用する必要がある事から、簡便な銅薄膜形成法ではない。(例えば、特許文献1、2、非特許文献6参照)
【0007】
一方、無機の銅塩あるいは有機酸の銅塩にアルゴンレーザー等のレーザー光照射し、その熱分解によって絶縁性支持体上に金属銅を析出させる技術が近年報告されている。この手法は、安価な材料を使用する点で利点があるが、均一な金属銅薄膜を形成する事が困難である事、あるいは毒性の高い有機酸を使用する事等から、実用的な銅膜形成法ではない。(例えば、非特許文献7、8参照)
【0008】
【特許文献1】
特許第2876980号公報
【特許文献2】
特開2002−363186号公報
【非特許文献1】
「プリント回路技術便覧−第2版−」社団法人プリント回路学会編、日刊工業新聞社発行、69頁〜76頁
【非特許文献2】
「プリント配線板製造入門」伊藤謹司著、日刊工業新聞社発行、123頁〜132頁
【非特許文献3】
プリント配線板製造入門」伊藤謹司著、日刊工業新聞社発行、21頁〜39頁
【非特許文献4】
「プリント配線板製造入門」伊藤謹司著、日刊工業新聞社発行、143頁〜158頁
【非特許文献5】
「薄膜化技術」早川茂・和佐清孝著、共立出版株式会社発行、15頁〜20頁
【非特許文献6】
Chemical Review、第102巻、1525頁〜1549頁(2002年)
【非特許文献7】
Journal of The Electrochemical Society、第147巻、1418頁〜1422頁(2000年)
【非特許文献8】
Applied Surface Science、第154−155巻、399頁〜404頁(2000年)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物より構成され、光または熱に反応することにより簡易に導電性金属銅を生ずる、加工性の良い新規な銅組成物を提供することにある。この銅組成物は、導電性材料や記録材料など様々な分野に使うことが期待できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から成る銅組成物を用いることにより、上記の目的を達成した。
【0011】
酸化銅は、酸化第一銅と酸化第二銅があり、そのどちらでも使用できるが、銅の前駆体としては酸化第一銅を用いることが好ましい。
【0012】
水酸化銅は、第二銅イオンの水酸化物だけが知られており、これを使用する。
【0013】
アミノ化合物は、水溶性の物、あるいは有機溶剤に可溶性の物のどちらでも使用できるが、その中でも、金属とキレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物、あるいはアミノアルキルアルコール類が特に好ましい。
【0014】
酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から得られた銅組成物は導電性を持たないが、これを加熱処理する事により導電性組成物に変化する。これは熱(100〜400℃程度に加熱)により、非導電性銅組成物が還元的に分解し、金属銅を主とした組成物に変化するためと考えられる。
【0015】
加熱の方法としては、サーマルヘッド等による外部からの加熱のほかに、銅組成物が吸収可能な波長の光(特にレーザー光のような集光された強い光)を照射し、銅組成物自身から熱を発生させる方法も利用できる。
【0016】
以上のように、本発明の銅組成物は、熱や光により、その塗膜の一部を選択的に導電性に変換できる。特に、導電性銅への変換の際には、蒸着法、CVD法等で必要な特殊な装置は全く不要であり、さらには、安価な材料で銅パターンの形成ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態に関してくわしく説明する。
【0018】
本発明で使用されるアミノ化合物の中で、金属イオンと安定な金属キレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物は、複数の窒素原子を炭素数2あるいは3のアルキレン基で連結した構造を分子内に有する化合物である。この構造の化合物が金属イオンに配位する場合は、熱力学的に安定なコンホメーションを有する5員、あるいは6員キレート環が形成され、安定な金属キレートが生じる。
【0019】
安定な金属キレートを形成できる多価アミノ化合物が、何故に酸化銅あるいは水酸化銅を効率的に金属銅に変換することができるのかに関して、詳細なことは不明である。実験事実を考慮すれば、多価アミノ化合物がアミノ基を介して固体の酸化銅あるいは水酸化銅の表面に吸着し、固体表面の分解を促進していると推定される。
【0020】
金属イオンと安定な金属キレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
【0021】
エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2,3−ブタンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンテトラミン、N,N´−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、o−フェニレンジアミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペリジン、N−(2−アミノエチル)モルホリン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン等、また、これらのポリアミン化合物のN−アルキル置換誘導体、N−アリール置換誘導体、N−アラルキル置換誘導体が挙げられる。
【0022】
その中でも、分子内に1級アミノ基を少なくとも一個有する構造の化合物が特に好ましい。
【0023】
本発明で使用されるアミノ化合物の中で、アミノアルキルアルコール類の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
【0024】
2−アミノエタノール、2−(2−アミノエチル)アミノエタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジアミノプロパン、4−アミノシクロヘキサノール、2−アミノシクロヘキサノール、1−ピペラジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等、また、これらのアミノアルキルアルコール類のN−アルキル置換誘導体、N−アリール置換誘導体、N−アラルキル置換誘導体が挙げられる。
【0025】
その中でも、分子内に1級アミノ基を少なくとも一個有する構造の化合物が特に好ましい。
【0026】
酸化銅あるいは水酸化銅は水、あるいは有機溶媒に分散した状態で使用する。また、アミノ化合物は水、あるいは有機溶媒に溶解、あるいは分散して使用する。酸化銅あるいは水酸化銅の分散物と、アミノ化合物の溶液あるいは分散液を混合する場合の混合比に特に制限はないが、酸化銅あるいは水酸化銅1モルに対し、アミノ化合物0.01〜100モルが好ましい。生じた酸化銅あるいは水酸化銅/アミノ化合物組成物の分散物は、そのまま支持媒体に塗布して使用するが、場合に応じて溶媒のデカンテーションや蒸留除去により銅含有率を高濃度にして使用することもできる。
【0027】
本発明の銅組成物は非導電性であるが、光照射によるエネルギー、または直接的な熱処理によって導電性金属銅に変換される。
【0028】
光照射を利用する場合、用いられる光源の種類や波長は特に制限はないが、銅組成物の化学反応を誘起するのに充分な光量が必要である。通常の拡散光でもかまわないが、レーザーのような集束された光の方がより好ましい。また、光のエネルギーをより効率的に熱エネルギーに変換するためには、銅組成物が有する吸収波長と使用する光の波長を一致させる事がより好ましい。
【0029】
また、使用する光に対応した波長に吸収極大を有する染料、顔料等を銅組成物中に補助的に添加しても良い。この場合、使用する染料、顔料等の添加量は、銅組成物の全固形分に対して、0.1〜50質量%が好ましく、その中でも1〜30質量%が特に好ましい。使用量が少なすぎる場合は、光/熱変換効率が低く、光照射に基づく化学反応が起こらない。一方、使用量が多すぎる場合は、生じる金属銅膜中での残留有機物の量が大きくなって導電性が不十分となる。
【0030】
近赤外レーザーを用いて光照射を行う場合、銅前駆体として水酸化銅を使用することが好ましい。これは、水酸化銅が水和した第二銅イオンのd−d遷移に基づく吸収を近赤外領域に有し、それ自身が光/熱変換材料として機能することによる。この場合は、水酸化銅と酸化銅を併用しても構わない。
【0031】
直接加熱を利用する場合にも、特に加熱温度に制限はないが、100〜600℃程度が好ましく、中でも100〜300℃が特に好ましい。加熱する時間も0.1秒から数時間まで任意に選択できる。
【0032】
本発明の銅組成物は使用時の形状に特に制限はない。溶媒から分離して固体として使用しても良く、これを砕いて粉体として使用しても良い。また、溶媒に分散して低粘度の分散液として使用しても良く、あるいは微量の溶媒で練り上げてペースト状にして用いてもよい。
【0033】
銅組成物を支持媒体上に付着あるいは塗布し、次いでこれを光あるいは熱で処理して導電性金属銅に変換する時、光あるいは熱による処理は必ずしも銅組成物全体に施される必要はない。部分的に光あるいは熱を加えて、所望の個所にだけを導電性金属銅に変換することにより、導電性金属銅を希望の形状に形成することができる。金属銅に変換しなかった部分は、必要に応じ除去する事ができる。もちろん、予め銅組成物を所定の形状に塗布加工後、これ全体に光あるいは熱処理を行うことにより銅組成物全体を金属銅に変換することも可能である。
【0034】
金属銅が生じた部分と生じていない部分には、導電性以外にも様々な差が認められる。例えば、色調の変化、耐溶媒性、耐水性、接着強度などがあげられる。この差は未処理部の除去によりさらに大きくすることができる。その差を利用することにより、本組成物は導電性材料ばかりでなく、記録材料や印刷材料として使用することもできる。
【0035】
本発明の銅組成物は、必要に応じて他の薬品、例えば、分散性向上のための界面活性剤、液性改良のための増粘剤、pH調製剤、消泡剤、バインダーとしての高分子化合物、熱硬化剤、増感色素、等々を添加してもよい。
【0036】
【実施例】
本発明の詳細を実施例を用いて以下に具体的に説明するが、実施例のみに限定されるものではない。また、実施例の添加剤等の%はすべて質量によるものである。
【0037】
実施例1
酸化第一銅20gとジエチレントリアミン20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液としてワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で200℃まで加熱し、次いで200℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0038】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、加熱によって暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0039】
さらに、塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図1に示す。比較のために、金属銅板のX線回折データを図2に示す。図1と図2の比較から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データではは、2θ値が44°、51°、74°付近に金属銅に対応した回折ピークが生じている事がわかる。
【0040】
実施例2
実施例1のジエチレントリアミンをトリス(2−アミノエチル)アミンに代えて同様の処理を行ってサンプルを作成した。電気炉での200℃の加熱により、塗布面は暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0041】
さらに、塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図3に示す。図3と図2の比較から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データでは、2θ値が44°、51°、74°付近に金属銅に対応した回折ピークが生じている事がわかる。
【0042】
実施例3
実施例1のジエチレントリアミンを3−アミノ−1,2−プロパンジオールに代えて同様の処理を行ってサンプルを作製した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で250℃まで加熱し、次いで250℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0043】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、加熱により暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0044】
実施例4
水酸化銅20gと3−アミノ−1,2−プロパンジオール20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液としてワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で250℃まで加熱し、次いで250℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0045】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、加熱により青色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0046】
さらに、塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図4に示す。図4から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データでは、2θ値が44°、51°、74°付近に金属銅に対応した回折ピークが生じている事がわかる。
【0047】
実施例5
水酸化銅10g、酸化第一銅10g、3−アミノ−1,2−プロパンジオール20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液としてワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で250℃まで加熱し、次いで250℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0048】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0049】
比較例1
2,4−ジエチルグルタル酸10gと酸化第一銅10gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。得られた分散液を塗液とし、ワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。乾燥後、暗赤色の塗布面の導通をテスターで調べたが、導通は全く見られなかった。
【0050】
この銅組成物を塗布したスライドグラスを実施例5と同様にして250℃まで加熱した。250℃で1時間保持後、放冷により常温まで冷ましてから電気炉より取り出した。
【0051】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、黒褐色となっていた。この塗布面の導通を再びテスターで調べたが、やはり導通は全く見られなかった。さらに塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図5に示す。図5から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データでは、2θ値が36°、42°、61°、77°付近に酸化第一銅に対応した回折ピークが検出され、酸化第一銅が変化せずに残留していることがわかる。
【0052】
実施例6
水酸化銅20gと1,3−ジアミノ−2−プロパノール20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液とし、ワイヤーバーを用いてPET製OHPシートに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この銅組成物塗布シートに波長830nmの半導体レーザー(出力1W)で1mmのラインアンドスペースの書き込みを行ったところ、レーザーの照射部が青色から赤褐色に変化し、1mmのラインアンドスペースのパターンを肉眼で確認することができた。導通を確認したところ、赤褐色の部分は導通があったが、青色のままの部分は導通がないままであった。
【0053】
【発明の効果】
酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から成る銅銀組成物を用いることにより、光または熱により導電性銅銀を簡便に得ることができるようになった。この組成物は導電性材料や記録材料など様々な分野に使用することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱処理後の銅組成物のX線回折図である。
【図2】金属銅(Cu)のX線回折図である。
【図3】加熱処理後の銅組成物のX線回折図である。
【図4】加熱処理後の銅組成物のX線回折図である。
【図5】加熱処理後の比較例銅組成物のX線回折図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡便な方法により導電性を有する銅膜パターンを得るための技術に関し、より具体的には、酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物より形成される非導電性組成物、及び、それを光あるいは熱で処理する事によって導電性銅膜に変換するプロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】
銅は導電性材料や記録材料、表面の被覆剤、プリント配線板等、電子部品として広汎に使われている素材である。銅膜の作製法としては、化学的に金属銅を析出させる無電解めっき法や、金属銅薄膜を直接絶縁性基材に張り合わせる方法、金属銅薄膜を直接絶縁性基材に蒸着する方法などがある。
【0003】
しかし、これらの方法には、様々な欠点もある。例えば、無電解湿式めっき法の場合、洗浄、前処理等の工程が必要で、かつ薬品も多く消費する(例えば、非特許文献1、2参照)。
【0004】
一方、銅を直接張り合わせる場合、予め電解形成した銅薄膜と絶縁性基材とを樹脂で接着させる必要があり、接着剤の調製、絶縁性基材への接着剤の含浸、塗布、銅薄膜との張り合わせ作業等の複数の作業を必要とするため、取り扱いも容易ではない(例えば、非特許文献3参照)。さらに、この手法は銅を選択的に付着させることが困難で、その場合はパターンエッチング等の手法が必要なため、手数がかかる(例えば、非特許文献4参照)。
【0005】
蒸着は対象物を幅広く選べ、選択的な付着もマスキング等により比較的容易という利点もあるが、特殊な設備が必要とされる(例えば、非特許文献5参照)。
【0006】
また、近年では高密度集積回路製造技術の進歩と関連して、ChemicalVapor Deposition(略してCVD)を利用した高精細な金属銅膜形成法が報告されている。しかし、この手法についても、特殊な設備が必要である事、あるいは特殊で高価な有機銅化合物を使用する必要がある事から、簡便な銅薄膜形成法ではない。(例えば、特許文献1、2、非特許文献6参照)
【0007】
一方、無機の銅塩あるいは有機酸の銅塩にアルゴンレーザー等のレーザー光照射し、その熱分解によって絶縁性支持体上に金属銅を析出させる技術が近年報告されている。この手法は、安価な材料を使用する点で利点があるが、均一な金属銅薄膜を形成する事が困難である事、あるいは毒性の高い有機酸を使用する事等から、実用的な銅膜形成法ではない。(例えば、非特許文献7、8参照)
【0008】
【特許文献1】
特許第2876980号公報
【特許文献2】
特開2002−363186号公報
【非特許文献1】
「プリント回路技術便覧−第2版−」社団法人プリント回路学会編、日刊工業新聞社発行、69頁〜76頁
【非特許文献2】
「プリント配線板製造入門」伊藤謹司著、日刊工業新聞社発行、123頁〜132頁
【非特許文献3】
プリント配線板製造入門」伊藤謹司著、日刊工業新聞社発行、21頁〜39頁
【非特許文献4】
「プリント配線板製造入門」伊藤謹司著、日刊工業新聞社発行、143頁〜158頁
【非特許文献5】
「薄膜化技術」早川茂・和佐清孝著、共立出版株式会社発行、15頁〜20頁
【非特許文献6】
Chemical Review、第102巻、1525頁〜1549頁(2002年)
【非特許文献7】
Journal of The Electrochemical Society、第147巻、1418頁〜1422頁(2000年)
【非特許文献8】
Applied Surface Science、第154−155巻、399頁〜404頁(2000年)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物より構成され、光または熱に反応することにより簡易に導電性金属銅を生ずる、加工性の良い新規な銅組成物を提供することにある。この銅組成物は、導電性材料や記録材料など様々な分野に使うことが期待できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から成る銅組成物を用いることにより、上記の目的を達成した。
【0011】
酸化銅は、酸化第一銅と酸化第二銅があり、そのどちらでも使用できるが、銅の前駆体としては酸化第一銅を用いることが好ましい。
【0012】
水酸化銅は、第二銅イオンの水酸化物だけが知られており、これを使用する。
【0013】
アミノ化合物は、水溶性の物、あるいは有機溶剤に可溶性の物のどちらでも使用できるが、その中でも、金属とキレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物、あるいはアミノアルキルアルコール類が特に好ましい。
【0014】
酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から得られた銅組成物は導電性を持たないが、これを加熱処理する事により導電性組成物に変化する。これは熱(100〜400℃程度に加熱)により、非導電性銅組成物が還元的に分解し、金属銅を主とした組成物に変化するためと考えられる。
【0015】
加熱の方法としては、サーマルヘッド等による外部からの加熱のほかに、銅組成物が吸収可能な波長の光(特にレーザー光のような集光された強い光)を照射し、銅組成物自身から熱を発生させる方法も利用できる。
【0016】
以上のように、本発明の銅組成物は、熱や光により、その塗膜の一部を選択的に導電性に変換できる。特に、導電性銅への変換の際には、蒸着法、CVD法等で必要な特殊な装置は全く不要であり、さらには、安価な材料で銅パターンの形成ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態に関してくわしく説明する。
【0018】
本発明で使用されるアミノ化合物の中で、金属イオンと安定な金属キレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物は、複数の窒素原子を炭素数2あるいは3のアルキレン基で連結した構造を分子内に有する化合物である。この構造の化合物が金属イオンに配位する場合は、熱力学的に安定なコンホメーションを有する5員、あるいは6員キレート環が形成され、安定な金属キレートが生じる。
【0019】
安定な金属キレートを形成できる多価アミノ化合物が、何故に酸化銅あるいは水酸化銅を効率的に金属銅に変換することができるのかに関して、詳細なことは不明である。実験事実を考慮すれば、多価アミノ化合物がアミノ基を介して固体の酸化銅あるいは水酸化銅の表面に吸着し、固体表面の分解を促進していると推定される。
【0020】
金属イオンと安定な金属キレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
【0021】
エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2,3−ブタンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンテトラミン、N,N´−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、o−フェニレンジアミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペリジン、N−(2−アミノエチル)モルホリン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン等、また、これらのポリアミン化合物のN−アルキル置換誘導体、N−アリール置換誘導体、N−アラルキル置換誘導体が挙げられる。
【0022】
その中でも、分子内に1級アミノ基を少なくとも一個有する構造の化合物が特に好ましい。
【0023】
本発明で使用されるアミノ化合物の中で、アミノアルキルアルコール類の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
【0024】
2−アミノエタノール、2−(2−アミノエチル)アミノエタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジアミノプロパン、4−アミノシクロヘキサノール、2−アミノシクロヘキサノール、1−ピペラジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等、また、これらのアミノアルキルアルコール類のN−アルキル置換誘導体、N−アリール置換誘導体、N−アラルキル置換誘導体が挙げられる。
【0025】
その中でも、分子内に1級アミノ基を少なくとも一個有する構造の化合物が特に好ましい。
【0026】
酸化銅あるいは水酸化銅は水、あるいは有機溶媒に分散した状態で使用する。また、アミノ化合物は水、あるいは有機溶媒に溶解、あるいは分散して使用する。酸化銅あるいは水酸化銅の分散物と、アミノ化合物の溶液あるいは分散液を混合する場合の混合比に特に制限はないが、酸化銅あるいは水酸化銅1モルに対し、アミノ化合物0.01〜100モルが好ましい。生じた酸化銅あるいは水酸化銅/アミノ化合物組成物の分散物は、そのまま支持媒体に塗布して使用するが、場合に応じて溶媒のデカンテーションや蒸留除去により銅含有率を高濃度にして使用することもできる。
【0027】
本発明の銅組成物は非導電性であるが、光照射によるエネルギー、または直接的な熱処理によって導電性金属銅に変換される。
【0028】
光照射を利用する場合、用いられる光源の種類や波長は特に制限はないが、銅組成物の化学反応を誘起するのに充分な光量が必要である。通常の拡散光でもかまわないが、レーザーのような集束された光の方がより好ましい。また、光のエネルギーをより効率的に熱エネルギーに変換するためには、銅組成物が有する吸収波長と使用する光の波長を一致させる事がより好ましい。
【0029】
また、使用する光に対応した波長に吸収極大を有する染料、顔料等を銅組成物中に補助的に添加しても良い。この場合、使用する染料、顔料等の添加量は、銅組成物の全固形分に対して、0.1〜50質量%が好ましく、その中でも1〜30質量%が特に好ましい。使用量が少なすぎる場合は、光/熱変換効率が低く、光照射に基づく化学反応が起こらない。一方、使用量が多すぎる場合は、生じる金属銅膜中での残留有機物の量が大きくなって導電性が不十分となる。
【0030】
近赤外レーザーを用いて光照射を行う場合、銅前駆体として水酸化銅を使用することが好ましい。これは、水酸化銅が水和した第二銅イオンのd−d遷移に基づく吸収を近赤外領域に有し、それ自身が光/熱変換材料として機能することによる。この場合は、水酸化銅と酸化銅を併用しても構わない。
【0031】
直接加熱を利用する場合にも、特に加熱温度に制限はないが、100〜600℃程度が好ましく、中でも100〜300℃が特に好ましい。加熱する時間も0.1秒から数時間まで任意に選択できる。
【0032】
本発明の銅組成物は使用時の形状に特に制限はない。溶媒から分離して固体として使用しても良く、これを砕いて粉体として使用しても良い。また、溶媒に分散して低粘度の分散液として使用しても良く、あるいは微量の溶媒で練り上げてペースト状にして用いてもよい。
【0033】
銅組成物を支持媒体上に付着あるいは塗布し、次いでこれを光あるいは熱で処理して導電性金属銅に変換する時、光あるいは熱による処理は必ずしも銅組成物全体に施される必要はない。部分的に光あるいは熱を加えて、所望の個所にだけを導電性金属銅に変換することにより、導電性金属銅を希望の形状に形成することができる。金属銅に変換しなかった部分は、必要に応じ除去する事ができる。もちろん、予め銅組成物を所定の形状に塗布加工後、これ全体に光あるいは熱処理を行うことにより銅組成物全体を金属銅に変換することも可能である。
【0034】
金属銅が生じた部分と生じていない部分には、導電性以外にも様々な差が認められる。例えば、色調の変化、耐溶媒性、耐水性、接着強度などがあげられる。この差は未処理部の除去によりさらに大きくすることができる。その差を利用することにより、本組成物は導電性材料ばかりでなく、記録材料や印刷材料として使用することもできる。
【0035】
本発明の銅組成物は、必要に応じて他の薬品、例えば、分散性向上のための界面活性剤、液性改良のための増粘剤、pH調製剤、消泡剤、バインダーとしての高分子化合物、熱硬化剤、増感色素、等々を添加してもよい。
【0036】
【実施例】
本発明の詳細を実施例を用いて以下に具体的に説明するが、実施例のみに限定されるものではない。また、実施例の添加剤等の%はすべて質量によるものである。
【0037】
実施例1
酸化第一銅20gとジエチレントリアミン20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液としてワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で200℃まで加熱し、次いで200℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0038】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、加熱によって暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0039】
さらに、塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図1に示す。比較のために、金属銅板のX線回折データを図2に示す。図1と図2の比較から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データではは、2θ値が44°、51°、74°付近に金属銅に対応した回折ピークが生じている事がわかる。
【0040】
実施例2
実施例1のジエチレントリアミンをトリス(2−アミノエチル)アミンに代えて同様の処理を行ってサンプルを作成した。電気炉での200℃の加熱により、塗布面は暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0041】
さらに、塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図3に示す。図3と図2の比較から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データでは、2θ値が44°、51°、74°付近に金属銅に対応した回折ピークが生じている事がわかる。
【0042】
実施例3
実施例1のジエチレントリアミンを3−アミノ−1,2−プロパンジオールに代えて同様の処理を行ってサンプルを作製した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で250℃まで加熱し、次いで250℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0043】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、加熱により暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0044】
実施例4
水酸化銅20gと3−アミノ−1,2−プロパンジオール20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液としてワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で250℃まで加熱し、次いで250℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0045】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、加熱により青色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0046】
さらに、塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図4に示す。図4から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データでは、2θ値が44°、51°、74°付近に金属銅に対応した回折ピークが生じている事がわかる。
【0047】
実施例5
水酸化銅10g、酸化第一銅10g、3−アミノ−1,2−プロパンジオール20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液としてワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この塗布物を電気炉に入れ、昇温速度毎分1℃で250℃まで加熱し、次いで250℃で1時間保持後、放冷により室温まで冷却してから電気炉より取り出した。
【0048】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、暗赤色から赤褐色に変化していた。この塗布面の導通をテスターで調べたところ、導通が生じていた。
【0049】
比較例1
2,4−ジエチルグルタル酸10gと酸化第一銅10gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。得られた分散液を塗液とし、ワイヤーバーを用いてスライドグラスに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。乾燥後、暗赤色の塗布面の導通をテスターで調べたが、導通は全く見られなかった。
【0050】
この銅組成物を塗布したスライドグラスを実施例5と同様にして250℃まで加熱した。250℃で1時間保持後、放冷により常温まで冷ましてから電気炉より取り出した。
【0051】
電気炉より取り出したスライドグラスの塗布面は、黒褐色となっていた。この塗布面の導通を再びテスターで調べたが、やはり導通は全く見られなかった。さらに塗布面のX線回折を測定した。そのデータを図5に示す。図5から明らかなように、加熱処理した銅組成物のX線回折データでは、2θ値が36°、42°、61°、77°付近に酸化第一銅に対応した回折ピークが検出され、酸化第一銅が変化せずに残留していることがわかる。
【0052】
実施例6
水酸化銅20gと1,3−ジアミノ−2−プロパノール20gを、蒸留水15gとガラスビーズ15gとともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。この分散液を塗液とし、ワイヤーバーを用いてPET製OHPシートに固形分塗抹量30g/m2になるように塗布した。この銅組成物塗布シートに波長830nmの半導体レーザー(出力1W)で1mmのラインアンドスペースの書き込みを行ったところ、レーザーの照射部が青色から赤褐色に変化し、1mmのラインアンドスペースのパターンを肉眼で確認することができた。導通を確認したところ、赤褐色の部分は導通があったが、青色のままの部分は導通がないままであった。
【0053】
【発明の効果】
酸化銅あるいは水酸化銅と、アミノ化合物から成る銅銀組成物を用いることにより、光または熱により導電性銅銀を簡便に得ることができるようになった。この組成物は導電性材料や記録材料など様々な分野に使用することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱処理後の銅組成物のX線回折図である。
【図2】金属銅(Cu)のX線回折図である。
【図3】加熱処理後の銅組成物のX線回折図である。
【図4】加熱処理後の銅組成物のX線回折図である。
【図5】加熱処理後の比較例銅組成物のX線回折図である。
Claims (8)
- 酸化銅とアミノ化合物からなる組成物。
- 水酸化銅とアミノ化合物からなる組成物。
- アミノ化合物が、金属イオンと安定な金属キレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
- アミノ化合物が、アミノアルキルアルコールであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
- アミノ化合物が、金属イオンと安定な金属キレートを形成できる構造を有する多価アミノ化合物であることを特徴とする請求項2記載の組成物。
- アミノ化合物が、アミノアルキルアルコールであることを特徴とする請求項2記載の組成物。
- 酸化銅とアミノ化合物より成る組成物を、光あるいは熱で処理する事により導電性銅に変換するプロセス。
- 水酸化銅とアミノ化合物より成る組成物を、光あるいは熱で処理する事により導電性銅に変換するプロセス。
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