JP2004258804A - 画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004258804A JP2004258804A JP2003046430A JP2003046430A JP2004258804A JP 2004258804 A JP2004258804 A JP 2004258804A JP 2003046430 A JP2003046430 A JP 2003046430A JP 2003046430 A JP2003046430 A JP 2003046430A JP 2004258804 A JP2004258804 A JP 2004258804A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dimensional image
- image
- shape
- corner
- creating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Processing Or Creating Images (AREA)
Abstract
【課題】三次元CAD装置等の画像形成装置にて、二次元画像に基づき三次元画像を作成する場合に、作成後の三次元画像の編集に対する操作性を向上させる画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】二次元画像の外縁を検出し(S2)、検出された外縁から角部を検出し(S5)、検出された角部が特定の形状であると判定した場合(S6:YES)、角部を変形する(S8)。また外縁の内側に閉領域が存在すると判定した場合(S10:YES)、閉領域を補助形状として認識する(S11)。さらに認識した基本形状と読み取った二次元画像の形状との差分に相当する形状を求め(S12)、求めた形状を補助形状として認識する(S13)。そして基本形状及び補助形状に基づく複数の要素図形を含む三次元画像を作成する(S14)。
【選択図】 図2
【解決手段】二次元画像の外縁を検出し(S2)、検出された外縁から角部を検出し(S5)、検出された角部が特定の形状であると判定した場合(S6:YES)、角部を変形する(S8)。また外縁の内側に閉領域が存在すると判定した場合(S10:YES)、閉領域を補助形状として認識する(S11)。さらに認識した基本形状と読み取った二次元画像の形状との差分に相当する形状を求め(S12)、求めた形状を補助形状として認識する(S13)。そして基本形状及び補助形状に基づく複数の要素図形を含む三次元画像を作成する(S14)。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元CAD装置等の画像作成装置により、立体の正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像に押し出し及び回転等の処理を行うことで三次元画像を作成する画像作成方法、その方法を適用した画像作成装置、並びにその装置を実現するためのコンピュータプログラムに関し、特に作成された三次元画像に対する変形及び削除等の編集を容易にする画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
元となる立体を示す三次元画像に対して、穴、突起、円弧状に丸めた稜線(フィレット)及び平面で切り取られた稜線(面取り)等の要素図形(フィーチャ)を追加、削除及び変形等の編集を行うことにより三次元画像を作成するフィーチャベースモデリングを採用した三次元CAD(Computer Aided Design)装置等の画像作成装置が普及している。
また画像形成装置は、正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像に対して押し出し(厚み付け)及び回転等の処理を行うことで三次元画像を作成する機能を備えているものもある。
二次元画像から三次元画像を作成する三次元モデルの作成方法として、二次元画像の任意の部分の選択を受け付けて、選択された部分毎に三次元画像を作成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−224277号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら二次元画像に対して押し出し及び回転等の処理を行うことで作成された三次元画像は一つの要素図形となるため、作成された三次元画像を編集する場合の操作性が悪いという問題がある。
例えば三次元画像中の穴の削除、突起の削除、フィレットの半径の変更及び面取りの距離の変更等の編集を行う場合、三次元画像中の穴、突起、フィレット及び面取り等の部分は個別の要素図形ではないため、その形状を含む三次元画像を最初から作成し直さなければならない。
なお特許文献1に開示された方法では、複数の要素図形を含む三次元画像を作成することは可能であるが、二次元画像から三次元画像を作成する操作を複数回行わなければならず、操作が煩雑であるため、操作性が悪いという問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、二次元画像に基づいて三次元画像を作成する場合に、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を二次元画像から自動的に作成することにより、作成後の三次元画像の編集に対する操作性を向上させることが可能な画像作成方法、その方法を適用した画像作成装置、及びその装置を実現するためのコンピュータプログラムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る画像作成方法は、二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置を用いた画像作成方法において、前記画像作成装置は、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成することを特徴とする。
【0007】
第2発明に係る画像作成装置は、二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成する手段を備えることを特徴とする。
【0008】
第3発明に係る画像作成装置は、二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像から基本形状を作成する基本形状作成手段と、前記基本形状及び前記二次元画像の形状の差分に相当する補助形状を求める手段と、前記基本形状及び前記補助形状に基づいて三次元画像を作成する手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第4発明に係る画像作成装置は、第3発明において、前記基本形状作成手段は、前記二次元画像の外縁を検出する手段と、検出された外縁から角部を検出する手段と、検出された角部の形状を判定する手段と、検出された角部の形状が特定の形状であると判定した場合に、角部を変形する手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
第5発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、二次元画像に基づき三次元画像を作成させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成させる手順を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明では、二次元画像の外縁に設けられた角部を検出し、検出された角部が、三次元画像を作成した場合にフィレットとなる弧状又は面取りとなる頂点を切り取った形状であると判定した場合に、角部を形成する2辺を延長した交点の座標を算出し、算出した交点が角部の頂点となるように二次元画像を変形し、角部を変形した外縁を示す二次元画像を基本形状として、また基本形状と元の二次元画像との差分を補助形状として検出し、基本形状及び補助形状に基づいて、基本形状及び補助形状から作成される夫々の部分が夫々個別に編集することが可能な要素図形となる三次元画像を作成することにより、夫々の要素図形を個別に編集することができるので、作成された三次元画像に対してフィレットの半径の変更及び面取りの距離の変更等の編集作業の操作性を向上させることが可能であり、しかも複数の要素図形を含む三次元画像を二次元画像から作成するための操作は一度だけであるので操作性を向上させることが可能である。
【0012】
また本発明では、外縁の内側に閉領域が存在するか否かを判定し、閉領域が存在すると判定した場合に、閉領域を穴又は突起となる要素図形を成形するための補助形状とすることにより、作成された三次元画像に対して穴の削除及び突起の削除等の編集作業の操作性を向上させることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の画像作成装置の構成を示すブロック図である。
図1中10は、立体の正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像に押し出し(厚み付け)及び回転等の処理を行うことで三次元画像を作成する機能を備えた三次元CAD(Computer Aided Design)装置等の画像作成装置である。
画像作成装置10は、汎用型コンピュータ等のコンピュータを用いて構成され、本発明の画像作成装置用のコンピュータプログラムPG及びデータ等の情報を記録したCD−ROMドライブ等の補助記憶手段12、補助記憶手段12により読み取った各種情報を記録するハードディスク等の記録手段13を備えている。
そして記録手段13から本発明のコンピュータプログラムPG及びデータ等の各種情報を読み取り、情報を一時的に記憶するRAM14に記憶させてCPU11により実行することで、コンピュータは本発明の画像作成装置10として動作する。
なおCPU11は、一つのチップにて構成しても良いが、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサと組み合わせて構成することにより、高速な処理が実現できる。
さらに画像作成装置10は、マウス、タブレット及びキーボード等の入力手段15、モニタ等の表示手段16並びにプリンタ及びプロッタ等の印刷手段17を備えている。
また記録手段13には、本発明のコンピュータプログラムPGだけでなく、三次元画像の編集等の処理に用いられる三次元CAD用のコンピュータプログラムも記録されており、本発明のコンピュータプログラムPGは、三次元CAD用のコンピュータプログラムの処理により作成された三次元画像に対する編集操作を支援するためのツールとして用いられる。
即ち本発明のコンピュータプログラムPGは三次元CAD用のコンピュータプログラムの一部を形成するモジュールプログラムであるので、以降の説明ではこれらのコンピュータプログラムを特に区別することなく併せてコンピュータプログラムPGとして説明する。
【0014】
次に本発明の画像作成装置10の処理について説明する。
図2は本発明の画像作成装置10の処理を示すフローチャートである。
画像作成装置10を操作する操作者は、入力手段15を用いて二次元画像に対して押し出し及び回転等の処理を行うことにより三次元画像を作成させる操作を入力する。
画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、立体の正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像を二次元画像情報として読み取る(ステップS1)。
ステップS1における二次元画像を読み取る処理とは、RAM14に記憶させて、コンピュータプログラムPGの実行による以降の処理が可能な状態にすることを示し、具体的にはCD−ROM及びフレキシブルディスク等の媒体からの読み取り、記録手段13からの読み取り及び用紙に記載された図面のスキャナ装置による読み取り等の処理の他、既にRAM14に記憶してコンピュータプログラムPGにより処理された二次元画像に対する指定に基づく読み取りをも含む。
【0015】
画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、読み取った二次元画像の外縁を検出し(ステップS2)、検出した外縁が閉領域であるか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3において外縁が閉領域でないと判定した場合(ステップS3:NO)、画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、読み取り時のエラー又は三次元画像を作成することができない二次元画像を読み取ったと判断して警告を出力する所定の異常処理を行い(ステップS4)、処理を終了する。
ステップS3において外縁が閉領域であると判定した場合(ステップS3:YES)、画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、検出された外縁から角部を検出し(ステップS5)、検出された角部の形状が、弧状又は頂点を切り取った形状であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0016】
図3は本発明の画像形成装置10にて処理される画像(角部の形状)を示す説明図である。
図3(a)は角部の形状が弧状である状態を示しており、ステップS6における弧状の角部とは、図3(a)に示す角部a1の先端が、角部を形成する2辺b1、c1に対して接線連続で接続する円弧d1として形成されており、しかも円弧d1の半径r1が予め設定されている閾値より小さい値を示す形状であることをいう。
形状が弧状である角部は三次元画像となった場合、円弧状に丸めた稜線(フィレット)を示す要素図形(フィーチャ)となる。
図3(b)は角部の形状が頂点を切り取った形状である状態を示しており、ステップS6における切り取った角部とは、図3(b)に2辺b2、c2にて形成される角部a2の頂点が、線分d2により切り取られた形状であることをいう。
切り取られた形状である角部は三次元画像となった場合、平面で切り取られた稜線(面取り)を示す要素図形となる。
【0017】
フローチャートに戻り、画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS6にて、検出された角部の形状が弧状又は頂点を切り取った形状であると判定した場合(ステップS6:YES)、角部を形成する2辺を延長した交点を算出し(ステップS7)、角部を形成する2辺を延長して算出した交点が角部の頂点となるように角部を変形する(ステップS8)。
ステップS6にて、検出された角部の形状が弧状及び頂点を切り取った形状のいずれでもないと判定した場合(ステップS6:NO)、ステップS7〜S8に示す角部の変形処理は行わない。
そして画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS5にて検出された全ての角部に対して、ステップS6〜S8に示す処理を行った後の形状を基本形状として認識する(ステップS9)。
ここでいう認識とは、当該処理を行った後の形状を示すデータに基本形状を示すデータを関連付け、以降の処理により基本形状として、当該処理を行った後の形状を取り扱うことを示す。
以下で説明する補助形状を認識する処理についても同様である。
即ちステップS2〜S8に示す処理は、二次元画像から基本形状を作成するための処理である。
【0018】
さらに画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS2にて検出した外縁の内側に閉領域が存在するか否かを判定し(ステップS10)、閉領域が存在すると判定した場合(ステップS10:YES)、外縁の内側に存在する閉領域を穴又は突起である補助形状として認識する(ステップS11)。
なおステップS10にて複数の閉領域が存在すると判定した場合には夫々の閉領域を補助形状として認識する。
ステップS10にて、閉領域が存在しないと判定した場合(ステップS10:NO)、ステップS11に示す処理は行われない。
【0019】
さらに画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS9にて認識した基本形状とステップS1にて読み取った二次元画像の形状との差分に相当する形状を求め(ステップS12)、求めた形状を補助形状として認識する(ステップS13)。
ステップS12における基本形状と二次元画像の形状との差分に相当する形状を求める処理により、角部の円弧及び角部を切り取った線分が補助形状として認識されることになる。
【0020】
そして画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、基本形状及び補助形状に基づく複数の要素図形を含む三次元画像を作成する(ステップS14)。
ステップS14にて作成された三次元画像は、基本形状に基づいて作成された要素図形に対して、補助形状に基づいて作成されたフィレット、面取り、穴及び突起等の要素図形が付加されたものであるため、夫々の要素図形に削除及び大きさの変更等の編集を個別に行うことが可能である。
【0021】
次に本発明の画像作成方法による画像処理の具体例を説明する。
図4は本発明の画像作成装置10が二次元画像として処理する立体の投影図である。
図4(a)は立体の上面図となる二次元画像、図4(b)は立体の正面図となる二次元画像、そして図4(c)は立体の側面図となる二次元画像である。
図4により示された立体は、底面が直角三角形状の三角柱であり、直角三角形の直角以外の二の角は円弧状に丸められ、また底面の中央部に円筒状の穴が形成されている。
なお図4では、三角柱の底面を立体の正面として示している。
図2のステップS1において、図4(b)に正面図として示した二次元画像を二次元画像情報として読み取ったものとして以降の例を説明する。
【0022】
図5は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図5(a)は処理の対象となる直角三角形状の二次元画像であり、直角を形成する辺a及び辺bと、斜辺cとを有し、辺a及び斜辺cが形成する角部d並びに辺b及び斜辺cが形成する角部eは円弧状に丸められている。
また中央部には円fが示されている。
図5(b)は、図2のステップS2において検出される二次元画像の外縁である。
図5(b)に示されるようにステップS2では、図5(a)に示す二次元画像の中で辺a、辺b、斜辺c、角部d及び角部eが検出されている。
図5(c)は、図2のステップS9において認識された基本形状である。
図5(c)に示す基本形状は、図4(b)に示す外縁の角部d及び角部eが変形された直角三角形である。
図2のステップS7の処理により、辺a及び斜辺cの交点pの算出並びに辺b及び斜辺cの交点qの算出が行われた後、ステップS8の処理により交点pが頂点となるように辺a及び斜辺cを延長する変形が行われ、また交点qが頂点となるように辺b及び斜辺cを延長する変形が行われている。
なお延長後の辺a、辺b及び斜辺cを夫々辺A、辺B及び斜辺Cとして示している。
【0023】
図6は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図6(a)は処理の対象となる直角三角形状の二次元画像であり、図5(a)に示した図と同様の図である。
図6(b)は、図2のステップ11にて外縁の内側に存在する閉領域であり、補助形状として認識される円fである。
【0024】
図7は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図7は、基本形状及び二次元画像の形状並びにそれらの差分に相当する補助形状を示している。
図7では点線により元の二次元画像の形状を示し、細線により基本形状を示し、そして太線により補助形状を示している。
図7に示すように補助形状は、基本形状に対する元の二次元画像の差分に相当する角部d、角部e及び円fとなる。
また本発明の画像作成装置10では、基本形状及び補助形状から三次元画像を作成する前に図7に示す画像を表示して、操作者に対して補助図形の要否の判断を要求することにより、その機能を拡張することも可能である。
即ち三次元画像を作成した場合に、個別の要素図形となる補助形状を指定することができ、例えば角部d及び角部eのみを補助形状として認識するように指定することができる。
【0025】
図8は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図8(a)は基本形状を押し出すことにより作成された三次元画像を示しており、辺A、辺B及び斜辺Cを底面とする三角柱の要素図形である。
図8(b)は、図8(a)に示した要素図形に、補助形状に基づく要素図形を付加して作成された三次元画像であり、図8(a)に示した要素図形と、角部dに基づくフィレットとなる要素図形と、角部eに基づくフィレットとなる要素図形と、円fに基づく円筒状の穴となる要素図形とが含まれている。
そして夫々の要素図形は削除及び寸法の変更等の編集を個別に行うことが可能である。
なお従来の画像作成装置10にて、二次元画像から三次元画像を作成した場合、図8(b)に示した三次元画像が一つの要素図形として形成されるため、個別の編集を行うことができない。
【0026】
前記実施の形態では、二次元画像を押し出して三次元画像を作成する形態を示したが、本発明はこれに限らず、二次元画像を回転させて三次元画像を作成する形態に適用することも可能である。
【0027】
(付記1)二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置を用いた画像作成方法において、前記画像作成装置は、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成することを特徴とする画像作成方法。
(付記2)二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成する手段を備えることを特徴とする画像作成装置。
(付記3)二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像から基本形状を作成する基本形状作成手段と、前記基本形状及び前記二次元画像の形状の差分に相当する補助形状を求める手段と、前記基本形状及び前記補助形状に基づいて三次元画像を作成する手段とを備えることを特徴とする画像作成装置。
(付記4)前記基本形状作成手段は、前記二次元画像の外縁を検出する手段と、検出された外縁から角部を検出する手段と、検出された角部の形状を判定する手段と、検出された角部の形状が特定の形状であると判定した場合に、角部を変形する手段とを含むことを特徴とする付記3に記載の画像作成装置。
(付記5)前記基本形状作成手段は、前記二次元画像の外縁を検出する手段と、検出された外縁から角部を検出する手段と、検出された角部の形状が、弧状又は頂点を切り取った形状であると判定した場合に、角部を形成する2辺を延長した交点を算出する手段と、算出した交点が角部の頂点となるように角部を変形する手段とを含むことを特徴とする付記3に記載の画像作成装置。
(付記6)前記外縁の内側に閉領域が存在するか否かを判定する手段と、閉領域が存在すると判定した場合に、閉領域を補助形状とする手段とを更に備えることを特徴とする付記3乃至付記5のいずれかに記載の画像作成装置。
(付記7)前記基本形状及び前記補助形状に基づいて三次元画像を作成する手段は、前記基本形状に基づき作成される要素図形及び前記補助形状に基づき作成される要素図形を含む三次元画像を作成すべくなしてあることを特徴とする付記3乃至付記6のいずれかに記載の画像作成装置。
(付記8)コンピュータに、二次元画像に基づき三次元画像を作成させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成させる手順を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係る画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラムでは、二次元画像の外縁に設けられた角部を検出し、検出された角部が、三次元画像を作成した場合にフィレットとなる弧状又は面取りとなる頂点を切り取った形状であると判定した場合に、角部を形成する2辺を延長した交点の座標を算出し、算出した交点が角部の頂点となるように二次元画像を変形し、角部を変形した外縁を示す二次元画像を基本形状として、また基本形状と元の二次元画像との差分を補助形状として検出し、基本形状及び補助形状に基づいて、基本形状及び補助形状から作成される夫々の部分が夫々個別に編集することが可能な要素図形となる三次元画像を作成することにより、夫々の要素図形を個別に編集することができるので、作成された三次元画像に対してフィレットの半径の変更及び面取りの距離の変更等の編集作業の操作性を向上させることが可能であり、しかも複数の要素図形を含む三次元画像を二次元画像から作成するための操作は一度だけであるので操作性を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の画像作成装置の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図4】本発明の画像作成装置が二次元画像として処理する立体の投影図である。
【図5】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図6】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図7】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図8】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【符号の説明】
10 画像作成装置
11 CPU
12 補助記憶手段
13 記録手段
14 RAM
15 入力手段
16 表示手段
17 印刷手段
PG コンピュータプログラム
REC 記録媒体
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元CAD装置等の画像作成装置により、立体の正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像に押し出し及び回転等の処理を行うことで三次元画像を作成する画像作成方法、その方法を適用した画像作成装置、並びにその装置を実現するためのコンピュータプログラムに関し、特に作成された三次元画像に対する変形及び削除等の編集を容易にする画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
元となる立体を示す三次元画像に対して、穴、突起、円弧状に丸めた稜線(フィレット)及び平面で切り取られた稜線(面取り)等の要素図形(フィーチャ)を追加、削除及び変形等の編集を行うことにより三次元画像を作成するフィーチャベースモデリングを採用した三次元CAD(Computer Aided Design)装置等の画像作成装置が普及している。
また画像形成装置は、正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像に対して押し出し(厚み付け)及び回転等の処理を行うことで三次元画像を作成する機能を備えているものもある。
二次元画像から三次元画像を作成する三次元モデルの作成方法として、二次元画像の任意の部分の選択を受け付けて、選択された部分毎に三次元画像を作成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−224277号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら二次元画像に対して押し出し及び回転等の処理を行うことで作成された三次元画像は一つの要素図形となるため、作成された三次元画像を編集する場合の操作性が悪いという問題がある。
例えば三次元画像中の穴の削除、突起の削除、フィレットの半径の変更及び面取りの距離の変更等の編集を行う場合、三次元画像中の穴、突起、フィレット及び面取り等の部分は個別の要素図形ではないため、その形状を含む三次元画像を最初から作成し直さなければならない。
なお特許文献1に開示された方法では、複数の要素図形を含む三次元画像を作成することは可能であるが、二次元画像から三次元画像を作成する操作を複数回行わなければならず、操作が煩雑であるため、操作性が悪いという問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、二次元画像に基づいて三次元画像を作成する場合に、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を二次元画像から自動的に作成することにより、作成後の三次元画像の編集に対する操作性を向上させることが可能な画像作成方法、その方法を適用した画像作成装置、及びその装置を実現するためのコンピュータプログラムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る画像作成方法は、二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置を用いた画像作成方法において、前記画像作成装置は、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成することを特徴とする。
【0007】
第2発明に係る画像作成装置は、二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成する手段を備えることを特徴とする。
【0008】
第3発明に係る画像作成装置は、二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像から基本形状を作成する基本形状作成手段と、前記基本形状及び前記二次元画像の形状の差分に相当する補助形状を求める手段と、前記基本形状及び前記補助形状に基づいて三次元画像を作成する手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第4発明に係る画像作成装置は、第3発明において、前記基本形状作成手段は、前記二次元画像の外縁を検出する手段と、検出された外縁から角部を検出する手段と、検出された角部の形状を判定する手段と、検出された角部の形状が特定の形状であると判定した場合に、角部を変形する手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
第5発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、二次元画像に基づき三次元画像を作成させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成させる手順を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明では、二次元画像の外縁に設けられた角部を検出し、検出された角部が、三次元画像を作成した場合にフィレットとなる弧状又は面取りとなる頂点を切り取った形状であると判定した場合に、角部を形成する2辺を延長した交点の座標を算出し、算出した交点が角部の頂点となるように二次元画像を変形し、角部を変形した外縁を示す二次元画像を基本形状として、また基本形状と元の二次元画像との差分を補助形状として検出し、基本形状及び補助形状に基づいて、基本形状及び補助形状から作成される夫々の部分が夫々個別に編集することが可能な要素図形となる三次元画像を作成することにより、夫々の要素図形を個別に編集することができるので、作成された三次元画像に対してフィレットの半径の変更及び面取りの距離の変更等の編集作業の操作性を向上させることが可能であり、しかも複数の要素図形を含む三次元画像を二次元画像から作成するための操作は一度だけであるので操作性を向上させることが可能である。
【0012】
また本発明では、外縁の内側に閉領域が存在するか否かを判定し、閉領域が存在すると判定した場合に、閉領域を穴又は突起となる要素図形を成形するための補助形状とすることにより、作成された三次元画像に対して穴の削除及び突起の削除等の編集作業の操作性を向上させることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の画像作成装置の構成を示すブロック図である。
図1中10は、立体の正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像に押し出し(厚み付け)及び回転等の処理を行うことで三次元画像を作成する機能を備えた三次元CAD(Computer Aided Design)装置等の画像作成装置である。
画像作成装置10は、汎用型コンピュータ等のコンピュータを用いて構成され、本発明の画像作成装置用のコンピュータプログラムPG及びデータ等の情報を記録したCD−ROMドライブ等の補助記憶手段12、補助記憶手段12により読み取った各種情報を記録するハードディスク等の記録手段13を備えている。
そして記録手段13から本発明のコンピュータプログラムPG及びデータ等の各種情報を読み取り、情報を一時的に記憶するRAM14に記憶させてCPU11により実行することで、コンピュータは本発明の画像作成装置10として動作する。
なおCPU11は、一つのチップにて構成しても良いが、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサと組み合わせて構成することにより、高速な処理が実現できる。
さらに画像作成装置10は、マウス、タブレット及びキーボード等の入力手段15、モニタ等の表示手段16並びにプリンタ及びプロッタ等の印刷手段17を備えている。
また記録手段13には、本発明のコンピュータプログラムPGだけでなく、三次元画像の編集等の処理に用いられる三次元CAD用のコンピュータプログラムも記録されており、本発明のコンピュータプログラムPGは、三次元CAD用のコンピュータプログラムの処理により作成された三次元画像に対する編集操作を支援するためのツールとして用いられる。
即ち本発明のコンピュータプログラムPGは三次元CAD用のコンピュータプログラムの一部を形成するモジュールプログラムであるので、以降の説明ではこれらのコンピュータプログラムを特に区別することなく併せてコンピュータプログラムPGとして説明する。
【0014】
次に本発明の画像作成装置10の処理について説明する。
図2は本発明の画像作成装置10の処理を示すフローチャートである。
画像作成装置10を操作する操作者は、入力手段15を用いて二次元画像に対して押し出し及び回転等の処理を行うことにより三次元画像を作成させる操作を入力する。
画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、立体の正面図、上面図、側面図及び断面図等の二次元画像を二次元画像情報として読み取る(ステップS1)。
ステップS1における二次元画像を読み取る処理とは、RAM14に記憶させて、コンピュータプログラムPGの実行による以降の処理が可能な状態にすることを示し、具体的にはCD−ROM及びフレキシブルディスク等の媒体からの読み取り、記録手段13からの読み取り及び用紙に記載された図面のスキャナ装置による読み取り等の処理の他、既にRAM14に記憶してコンピュータプログラムPGにより処理された二次元画像に対する指定に基づく読み取りをも含む。
【0015】
画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、読み取った二次元画像の外縁を検出し(ステップS2)、検出した外縁が閉領域であるか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3において外縁が閉領域でないと判定した場合(ステップS3:NO)、画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、読み取り時のエラー又は三次元画像を作成することができない二次元画像を読み取ったと判断して警告を出力する所定の異常処理を行い(ステップS4)、処理を終了する。
ステップS3において外縁が閉領域であると判定した場合(ステップS3:YES)、画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、検出された外縁から角部を検出し(ステップS5)、検出された角部の形状が、弧状又は頂点を切り取った形状であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0016】
図3は本発明の画像形成装置10にて処理される画像(角部の形状)を示す説明図である。
図3(a)は角部の形状が弧状である状態を示しており、ステップS6における弧状の角部とは、図3(a)に示す角部a1の先端が、角部を形成する2辺b1、c1に対して接線連続で接続する円弧d1として形成されており、しかも円弧d1の半径r1が予め設定されている閾値より小さい値を示す形状であることをいう。
形状が弧状である角部は三次元画像となった場合、円弧状に丸めた稜線(フィレット)を示す要素図形(フィーチャ)となる。
図3(b)は角部の形状が頂点を切り取った形状である状態を示しており、ステップS6における切り取った角部とは、図3(b)に2辺b2、c2にて形成される角部a2の頂点が、線分d2により切り取られた形状であることをいう。
切り取られた形状である角部は三次元画像となった場合、平面で切り取られた稜線(面取り)を示す要素図形となる。
【0017】
フローチャートに戻り、画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS6にて、検出された角部の形状が弧状又は頂点を切り取った形状であると判定した場合(ステップS6:YES)、角部を形成する2辺を延長した交点を算出し(ステップS7)、角部を形成する2辺を延長して算出した交点が角部の頂点となるように角部を変形する(ステップS8)。
ステップS6にて、検出された角部の形状が弧状及び頂点を切り取った形状のいずれでもないと判定した場合(ステップS6:NO)、ステップS7〜S8に示す角部の変形処理は行わない。
そして画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS5にて検出された全ての角部に対して、ステップS6〜S8に示す処理を行った後の形状を基本形状として認識する(ステップS9)。
ここでいう認識とは、当該処理を行った後の形状を示すデータに基本形状を示すデータを関連付け、以降の処理により基本形状として、当該処理を行った後の形状を取り扱うことを示す。
以下で説明する補助形状を認識する処理についても同様である。
即ちステップS2〜S8に示す処理は、二次元画像から基本形状を作成するための処理である。
【0018】
さらに画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS2にて検出した外縁の内側に閉領域が存在するか否かを判定し(ステップS10)、閉領域が存在すると判定した場合(ステップS10:YES)、外縁の内側に存在する閉領域を穴又は突起である補助形状として認識する(ステップS11)。
なおステップS10にて複数の閉領域が存在すると判定した場合には夫々の閉領域を補助形状として認識する。
ステップS10にて、閉領域が存在しないと判定した場合(ステップS10:NO)、ステップS11に示す処理は行われない。
【0019】
さらに画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、ステップS9にて認識した基本形状とステップS1にて読み取った二次元画像の形状との差分に相当する形状を求め(ステップS12)、求めた形状を補助形状として認識する(ステップS13)。
ステップS12における基本形状と二次元画像の形状との差分に相当する形状を求める処理により、角部の円弧及び角部を切り取った線分が補助形状として認識されることになる。
【0020】
そして画像作成装置10では、RAM14に記憶させたコンピュータプログラムPGを実行するCPU11の制御により、基本形状及び補助形状に基づく複数の要素図形を含む三次元画像を作成する(ステップS14)。
ステップS14にて作成された三次元画像は、基本形状に基づいて作成された要素図形に対して、補助形状に基づいて作成されたフィレット、面取り、穴及び突起等の要素図形が付加されたものであるため、夫々の要素図形に削除及び大きさの変更等の編集を個別に行うことが可能である。
【0021】
次に本発明の画像作成方法による画像処理の具体例を説明する。
図4は本発明の画像作成装置10が二次元画像として処理する立体の投影図である。
図4(a)は立体の上面図となる二次元画像、図4(b)は立体の正面図となる二次元画像、そして図4(c)は立体の側面図となる二次元画像である。
図4により示された立体は、底面が直角三角形状の三角柱であり、直角三角形の直角以外の二の角は円弧状に丸められ、また底面の中央部に円筒状の穴が形成されている。
なお図4では、三角柱の底面を立体の正面として示している。
図2のステップS1において、図4(b)に正面図として示した二次元画像を二次元画像情報として読み取ったものとして以降の例を説明する。
【0022】
図5は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図5(a)は処理の対象となる直角三角形状の二次元画像であり、直角を形成する辺a及び辺bと、斜辺cとを有し、辺a及び斜辺cが形成する角部d並びに辺b及び斜辺cが形成する角部eは円弧状に丸められている。
また中央部には円fが示されている。
図5(b)は、図2のステップS2において検出される二次元画像の外縁である。
図5(b)に示されるようにステップS2では、図5(a)に示す二次元画像の中で辺a、辺b、斜辺c、角部d及び角部eが検出されている。
図5(c)は、図2のステップS9において認識された基本形状である。
図5(c)に示す基本形状は、図4(b)に示す外縁の角部d及び角部eが変形された直角三角形である。
図2のステップS7の処理により、辺a及び斜辺cの交点pの算出並びに辺b及び斜辺cの交点qの算出が行われた後、ステップS8の処理により交点pが頂点となるように辺a及び斜辺cを延長する変形が行われ、また交点qが頂点となるように辺b及び斜辺cを延長する変形が行われている。
なお延長後の辺a、辺b及び斜辺cを夫々辺A、辺B及び斜辺Cとして示している。
【0023】
図6は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図6(a)は処理の対象となる直角三角形状の二次元画像であり、図5(a)に示した図と同様の図である。
図6(b)は、図2のステップ11にて外縁の内側に存在する閉領域であり、補助形状として認識される円fである。
【0024】
図7は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図7は、基本形状及び二次元画像の形状並びにそれらの差分に相当する補助形状を示している。
図7では点線により元の二次元画像の形状を示し、細線により基本形状を示し、そして太線により補助形状を示している。
図7に示すように補助形状は、基本形状に対する元の二次元画像の差分に相当する角部d、角部e及び円fとなる。
また本発明の画像作成装置10では、基本形状及び補助形状から三次元画像を作成する前に図7に示す画像を表示して、操作者に対して補助図形の要否の判断を要求することにより、その機能を拡張することも可能である。
即ち三次元画像を作成した場合に、個別の要素図形となる補助形状を指定することができ、例えば角部d及び角部eのみを補助形状として認識するように指定することができる。
【0025】
図8は本発明の画像作成装置10にて処理される画像を示す説明図である。
図8(a)は基本形状を押し出すことにより作成された三次元画像を示しており、辺A、辺B及び斜辺Cを底面とする三角柱の要素図形である。
図8(b)は、図8(a)に示した要素図形に、補助形状に基づく要素図形を付加して作成された三次元画像であり、図8(a)に示した要素図形と、角部dに基づくフィレットとなる要素図形と、角部eに基づくフィレットとなる要素図形と、円fに基づく円筒状の穴となる要素図形とが含まれている。
そして夫々の要素図形は削除及び寸法の変更等の編集を個別に行うことが可能である。
なお従来の画像作成装置10にて、二次元画像から三次元画像を作成した場合、図8(b)に示した三次元画像が一つの要素図形として形成されるため、個別の編集を行うことができない。
【0026】
前記実施の形態では、二次元画像を押し出して三次元画像を作成する形態を示したが、本発明はこれに限らず、二次元画像を回転させて三次元画像を作成する形態に適用することも可能である。
【0027】
(付記1)二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置を用いた画像作成方法において、前記画像作成装置は、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成することを特徴とする画像作成方法。
(付記2)二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成する手段を備えることを特徴とする画像作成装置。
(付記3)二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、二次元画像から基本形状を作成する基本形状作成手段と、前記基本形状及び前記二次元画像の形状の差分に相当する補助形状を求める手段と、前記基本形状及び前記補助形状に基づいて三次元画像を作成する手段とを備えることを特徴とする画像作成装置。
(付記4)前記基本形状作成手段は、前記二次元画像の外縁を検出する手段と、検出された外縁から角部を検出する手段と、検出された角部の形状を判定する手段と、検出された角部の形状が特定の形状であると判定した場合に、角部を変形する手段とを含むことを特徴とする付記3に記載の画像作成装置。
(付記5)前記基本形状作成手段は、前記二次元画像の外縁を検出する手段と、検出された外縁から角部を検出する手段と、検出された角部の形状が、弧状又は頂点を切り取った形状であると判定した場合に、角部を形成する2辺を延長した交点を算出する手段と、算出した交点が角部の頂点となるように角部を変形する手段とを含むことを特徴とする付記3に記載の画像作成装置。
(付記6)前記外縁の内側に閉領域が存在するか否かを判定する手段と、閉領域が存在すると判定した場合に、閉領域を補助形状とする手段とを更に備えることを特徴とする付記3乃至付記5のいずれかに記載の画像作成装置。
(付記7)前記基本形状及び前記補助形状に基づいて三次元画像を作成する手段は、前記基本形状に基づき作成される要素図形及び前記補助形状に基づき作成される要素図形を含む三次元画像を作成すべくなしてあることを特徴とする付記3乃至付記6のいずれかに記載の画像作成装置。
(付記8)コンピュータに、二次元画像に基づき三次元画像を作成させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成させる手順を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係る画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラムでは、二次元画像の外縁に設けられた角部を検出し、検出された角部が、三次元画像を作成した場合にフィレットとなる弧状又は面取りとなる頂点を切り取った形状であると判定した場合に、角部を形成する2辺を延長した交点の座標を算出し、算出した交点が角部の頂点となるように二次元画像を変形し、角部を変形した外縁を示す二次元画像を基本形状として、また基本形状と元の二次元画像との差分を補助形状として検出し、基本形状及び補助形状に基づいて、基本形状及び補助形状から作成される夫々の部分が夫々個別に編集することが可能な要素図形となる三次元画像を作成することにより、夫々の要素図形を個別に編集することができるので、作成された三次元画像に対してフィレットの半径の変更及び面取りの距離の変更等の編集作業の操作性を向上させることが可能であり、しかも複数の要素図形を含む三次元画像を二次元画像から作成するための操作は一度だけであるので操作性を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の画像作成装置の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図4】本発明の画像作成装置が二次元画像として処理する立体の投影図である。
【図5】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図6】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図7】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【図8】本発明の画像作成装置にて処理される画像を示す説明図である。
【符号の説明】
10 画像作成装置
11 CPU
12 補助記憶手段
13 記録手段
14 RAM
15 入力手段
16 表示手段
17 印刷手段
PG コンピュータプログラム
REC 記録媒体
Claims (5)
- 二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置を用いた画像作成方法において、
前記画像作成装置は、
二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成する
ことを特徴とする画像作成方法。 - 二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、
二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成する手段を備えることを特徴とする画像作成装置。 - 二次元画像に基づき三次元画像を作成する画像作成装置において、
二次元画像から基本形状を作成する基本形状作成手段と、
前記基本形状及び前記二次元画像の形状の差分に相当する補助形状を求める手段と、
前記基本形状及び前記補助形状に基づいて三次元画像を作成する手段と
を備えることを特徴とする画像作成装置。 - 前記基本形状作成手段は、
前記二次元画像の外縁を検出する手段と、
検出された外縁から角部を検出する手段と、
検出された角部の形状を判定する手段と、
検出された角部の形状が特定の形状であると判定した場合に、角部を変形する手段と
を含むことを特徴とする請求項3に記載の画像作成装置。 - コンピュータに、二次元画像に基づき三次元画像を作成させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、二次元画像に基づいて、個別に編集することが可能な複数の要素図形を含む三次元画像を作成させる手順を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003046430A JP2004258804A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003046430A JP2004258804A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004258804A true JP2004258804A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33112972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003046430A Pending JP2004258804A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004258804A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019114252A (ja) * | 2017-12-22 | 2019-07-11 | ダッソー システムズDassault Systemes | 3d物体のモデル化された曲げ部品の展開部品を計算する方法 |
-
2003
- 2003-02-24 JP JP2003046430A patent/JP2004258804A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019114252A (ja) * | 2017-12-22 | 2019-07-11 | ダッソー システムズDassault Systemes | 3d物体のモデル化された曲げ部品の展開部品を計算する方法 |
JP7349782B2 (ja) | 2017-12-22 | 2023-09-25 | ダッソー システムズ | 3d物体のモデル化された曲げ部品の展開部品を計算する方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH03144863A (ja) | 画像の傾き検出方法および補正方法ならびに画像情報処理装置 | |
JP3657771B2 (ja) | 三次元モデル作成装置 | |
US10571895B2 (en) | Three-dimensional printing apparatus and three-dimensional printing method | |
JP6722133B2 (ja) | 画像ファイル変換方法および3d印刷システム | |
US20180056640A1 (en) | 3d-object data processor and 3d-object data processing program | |
JP2004258804A (ja) | 画像作成方法、画像作成装置及びコンピュータプログラム | |
JP2004157724A (ja) | 解析モデル変換方法 | |
JP3990147B2 (ja) | 投影制御処理装置およびコンピュータプログラム | |
JP7503528B2 (ja) | 溶接線生成装置、該方法および該プログラム | |
JP2006318336A (ja) | 図形描画装置 | |
JP3801792B2 (ja) | 3次元形状の切断装置と切断方法及び切断処理プログラムを格納した記憶媒体 | |
JP2011034505A (ja) | 設計支援装置、及び、設計支援方法 | |
JP2002063219A (ja) | 設計装置、薄肉部検出表示方法、及び記憶媒体 | |
JP2000353233A (ja) | 地図データ印刷システムと方法およびその処理プログラムを記録した記録媒体 | |
JP3903334B2 (ja) | 三次元形状作成装置 | |
JP2005275596A (ja) | Cadモデル異常箇所検出方法 | |
JP3896236B2 (ja) | 3次元形状処理装置、3次元形状処理方法および記録媒体 | |
JP4036691B2 (ja) | 三次元形状作成装置、三次元形状作成方法、プログラムおよび記録媒体 | |
JP4606008B2 (ja) | 板金モデル生成方法、装置、コンピュータプログラム及び記憶媒体 | |
JP2007257081A (ja) | 画像計測装置用パートプログラム生成装置、画像計測装置用パートプログラム生成方法、及び画像計測装置用パートプログラム生成用プログラム | |
JPH1166225A (ja) | 表情報抽出装置及び方法並びに記録媒体 | |
JP2003288369A (ja) | 設計支援プログラム及び設計支援方法 | |
WO2021024367A1 (ja) | 形状データ処理装置、形状データ処理方法及び形状データ処理プログラム | |
JP4478493B2 (ja) | 図面作成プログラムおよび図面作成方法 | |
JP2007334442A (ja) | Cad装置並びに形状修正方法及びそのプログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090224 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090804 |