JP2004258493A - ポリマ光導波路 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長1300nm帯、1550nm帯で損失、偏波面依存性、耐熱性、コストの全特性にバランスよく優れ、より製品として用いる価値の高い光導波路を提供する。
【解決手段】コア層またはクラッド層の材料として、フッ素化した3官能アクリル酸エステルを用い、ガラス転移温度Tg100℃以上でかつ波長1.3μm帯で損失は0.3dB/cm以下、波長1.55μm帯で損失は0.6dB/cm以下を満たすようにしたポリマ光導波路である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路に係り、特に、フッ素化したアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルを硬化して得られるポリマ光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報容量の大規模化に伴い、通信の媒体は電気に替わって光が用いられるようになってきている。幹線系では光通信への移行は大方進み、今後はアクセス系やLANなどの川下での光通信への移行が進むものと考えられている。川下ではコストの低減が重要になってくると考えられ、また、ファイバーや光素子との接続容易性からコア径の大きいマルチモード光導波路が必要になってくると考えられている。
【0003】
このような流れを受けて、近年加工容易性、作製コスト低減のポテンシャルを持つポリマを用いた光導波路が検討されるようになってきている。
【0004】
ポリマ導波路の成形方法としては、低屈折率基板を射出成形した後、コアを射出成形する方法(特許文献1)、有機物質にレーザ照射による光導波路形成を行いレーザ照射部に少なくともレーザのエネルギーに応じた組成及び/または構造変化を形成させる方法(特許文献2)、金型で光導波路を成形する方法(特許文献3)、光導波路に対応したスタンパを基板表面に密着させパターン内に有機高分子を充填し、これを外部エネルギーにより硬化させた後、表面からスタンパを分離する方法(特許文献4)、光硬化性の材料を塗布後コア部に紫外線を照射し現像により未照射部を取り除く事によって光導波路を作製する方法(特許文献5)などが検討されている。
【0005】
ポリマは波長650nm、850nm帯では0.1dB/cm程度と低損失である。しかしながら、通信で一般に用いられている1300nm帯、1550nm帯においてはポリマ中のC−H伸縮振動吸収、変格吸収による損失がよくても0.4dB/cm程度と大きいという問題を有している(W. Groh, Makromol. Chem., vol. 189, pp. 2861 (1988))。また、耐熱性に劣るという欠点も有している。
【0006】
これらの問題を解決する為に近年ではC−H基の吸収波長をずらす為に水素をフッ素に置換するという検討がなされ、特に耐熱性の高いフッ素化ポリイミドの研究が盛んに行われている(特許文献6)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭55−120004号公報
【特許文献2】
特開昭63−91604号公報
【特許文献3】
特開昭63−139304号公報
【特許文献4】
特開平2−131202号公報
【特許文献5】
特開2001−4858号公報
【特許文献6】
特許第02851019号公報
【特許文献7】
特開2002−182046号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このフッ素化ポリイミドを光導波路の材料として用いた場合には、石英の導波路と同じ反応性イオンエッチング(RIE)により導波路を作製しないといけないという欠点を有しており、ポリマの利点である加工容易性、低コスト性を生かしきれていない。また、上記材料はクラックが入りやすい、RIEでのコストの点からマルチモード光導波路を作製できないという欠点も有している。さらに、その材料骨格から屈折率の偏波面依存性が大きいと言う問題を有する(Toshio Watanabe et al, J. Lightwave technology., vol. 16, pp. 1049 (1998))。
【0009】
UV硬化性を持たせ低コストで導波路を作製でき、偏波面依存性に優れ、マルチモード光導波路として、本出願人はエポキシ基と(メタ)アクリル基を有する化合物Aと下記の化学式5、6の混合物アクリル酸エステルBを共重合させたものを用いたフッ素化アクリルを用いた導波路に関する発明を特許出願している。しかしながら本材料系では耐熱性が(ガラス転移温度Tgで60℃程度)悪いという問題がある。
【0010】
耐熱性にやや優れた2官能のアクリル基をベースにしたフッ素化アクリルの特許も出願されている(特許文献7)。
【0011】
しかし、波長1300nmにおいて損失が0.2dB/cmと良好であるが耐熱性は80℃程度と低く、逆に耐熱性が150℃程度の時は波長1300nmでは0.5dB/cmと損失が劣っている。
【0012】
【化5】
Figure 2004258493
【0013】
ただし、R18は水素もしくはメチル基、R19は炭素数1〜4の含フッ素アルキル基である。
【0014】
【化6】
Figure 2004258493
【0015】
ただし、R20は水素もしくはメチル基、R21は炭素数5〜22の含フッ素アルキル基である。
【0016】
製品として用いる為には損失、偏波面依存性、耐熱性、コスト等の全特性に優れている必要がある。
【0017】
しかしながら、例えばフッ素化ポリイミドでは損失、耐熱性は優れているが偏波面依存性、コストの点で劣るというように、これまでの材料では個々の特性に優れているもののいずれかの特性が悪いという欠点がある。
【0018】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、波長1300nm帯、1550nm帯で損失、偏波面依存性、耐熱性、コストの全特性にバランスよく優れ、より製品として用いる価値の高いポリマ光導波路を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、コア層またはクラッド層の材料として、フッ素化した3官能アクリル酸エステルを用い、ガラス転移温度Tg100℃以上でかつ波長1.3μm帯で損失は0.3dB/cm以下を満たすようにしたポリマ光導波路である。
【0020】
請求項2の発明は、コア層またはクラッド層の材料として、フッ素化した3官能アクリル酸エステルを用い、ガラス転移温度Tg100℃以上でかつ波長1.55μm帯で損失は0.6dB/cm以下を満たすようにしたポリマ光導波路である。
【0021】
請求項3の発明は、コア層とコア層よりも屈折率の小さいクラッド層とを含むポリマ光導波路において、コア層またはクラッド層の材料として、下記化学式(1)で表されるモノマーあるいは下記化学式(1)を構造単位とするオリゴマーを用いる請求項1または2記載のポリマ光導波路である。
【0022】
【化7】
Figure 2004258493
【0023】
ただしR は炭素数1〜15の含フッ素炭化水素、あるいは全フッ素化炭素、R は水素原子あるいはメチル基を表す。
【0024】
請求項4の発明は、コア層またはクラッド層の材料として、下記化学式(2)であらわされるモノマー及び下記化学式(2)を構造単位とするオリゴマーの中から任意に選択される少なくとも1つ以上を任意の比率で混合したものを必須成分として用いる請求項1〜3いずれかに記載のポリマ光導波路である。
【0025】
【化8】
Figure 2004258493
【0026】
ただしR は炭素数1〜15の含フッ素炭化水素あるいは全フッ素化炭化水素、R 、R は水素あるいはメチル基である。
【0027】
請求項5の発明は、コア層またはクラッド層の材料として、化学式(3)、または(4)で表されるモノマーあるいはオリゴマ−を1〜50重量%用いる請求項1〜4いずれかに記載のポリマ光導波路である。
【0028】
【化9】
Figure 2004258493
【0029】
【化10】
Figure 2004258493
【0030】
ただしR 、R12は水素あるいはメチル基、R 、R 、R 、R10、R11、R13、R14、R15、R16、R17は水素、臭素、フッ素あるいは塩素である。
【0031】
請求項6の発明は、光開始剤を導入し、パターンマスクを通してUV照射することによりコアパターンを形成する請求項1〜5いずれかに記載のポリマ光導波路である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を詳述する。
【0033】
本発明者等は、上記課題を解決するため、次のような材料を用いてポリマ光導波路を発明した。
【0034】
フッ素化した3官能アクリル酸エステル(化学式(1))を用いることにより高耐熱、低損失、低偏波面依存性、低コスト生産のバランスがとれた導波路を提供できる。
【0035】
長波長帯での損失を下げるためにも化学式(1)のR は、炭素数5〜15のフッ素化炭化水素が望ましい。
【0036】
導波路として用いるにはコアとクラッドが必要であり、コアとクラッドでは屈折率を変える必要があり、屈折率の制御が必要である。化学式(1)のR を変えることにより屈折率の制御ができる。
【0037】
また、化学式(1)よりも屈折率が低いフッ素化した2官能アクリル(化学式(2))を加えることで、化学式(1)で示される3官能アクリルの特性、とくに高耐熱性を損なうこと無く効率よく屈折率制御を行うことができる。
【0038】
また、C−H結合が少なくかつ高屈折率をもつため少量で高い屈折率差をつけることができる化学式(3)あるいは化学式(4)を用いることにより、化学式(1)の特性を損なうこと無く屈折率制御を行うことができる。
【0039】
特に前述の化学式(2)と、この化学式(3)、化学式(4)を組み合わせて屈折率の制御を行うことにより、特性を損なうこと無くより効率よく屈折率制御を行うことができ、高い屈折率差を必要とするマルチモード導波路を作製することができる。
【0040】
ここで化学式(3)、(4)の化学式(1)、(2)への添加量は、1〜50重量%の範囲が望ましい。
【0041】
1%以下では十分な屈折率差を得られず、50%以上では耐熱性の低下や伝送損失が増加する問題が生じる。
【0042】
化学式(1)と化学式(2)は、R 、R を変えたものを種々混ぜ合わせてもよい。つまり、例えば化学式(1)R=C17と、化学式(2)−1 R=C と、化学式(2)−2 R =C1020との3つを混ぜたようなものを必須成分としてもかまわない。
【0043】
また、副材として本発明の目的や効果を損なわない範囲においてモノマーやオリゴマー、そして光開始剤、界面活性剤、シランカップリング剤、光増感剤、連鎖移動剤、帯電防止剤、酸化防止剤、無機充填剤、溶媒、可塑剤、紫外線吸収剤、ベンゼン環等の屈折率制御基を持つモノマー、オリゴマー等を導入することができる。
【0044】
上記材料を用いての導波路作製方法としては、RIE法、金型成形法、コア材塗布後、コアパターン形状を刻んだマスクを通してUVあるいは電子線を照射し、未照射部を現像液によって取り除く事でコアパターンを形成する方法、電子線等で直接コアを描画する方法等さまざまな方法を用いる事ができる。とりわけ、化学式(1)またはそれと(2)、(3)、(4)で表される材料との混合品に光開始剤を導入する事により、コア材塗布後、コアパターン形状を刻んだマスクを通してUVあるいは電子線を照射し、未照射部を現像液によって取り除く事でコアパターンを形成することができ、低コストに導波路を作製することができる。
【0045】
感光特性上、化学式(1)のR は水素、化学式(2)のR 、R は水素が望ましい。
【0046】
【化11】
Figure 2004258493
【0047】
ただしR は炭素数1〜10の含フッ素炭化水素あるいは全フッ素化炭化水素、R は水素あるいはメチル基を表す。
【0048】
【化12】
Figure 2004258493
【0049】
ただしR は炭素数1〜15の含フッ素炭化水素あるいは全フッ素化炭化水素、R 、R は水素あるいはメチル基である。
【0050】
【化13】
Figure 2004258493
【0051】
【化14】
Figure 2004258493
【0052】
ただし、R、R12は水素あるいはメチル基、R 、R 、R 、R10、R11、R13、R14、R15、R16、R17は水素、臭素、フッ素あるいは塩素である。
【0053】
【実施例】
次に、本発明のより具体的な実施例を添付図面と共に説明する。
【0054】
先ず、図1を用いて、実施例1〜6に共通する光導波路の製造プロセスを述べる。
【0055】
図1(a)に示した基板1上に、クラッド2となる材料Aをスピンコータで、図1(b)に示すように塗布する(工程(b))。
【0056】
次に、図1(c)に示すように、紫外光(UV)3を1000mJ/cm 照射しホットプレートで加熱し(90〜150℃、1〜3分))、下部クラッド2を形成する。
【0057】
そして、図1(d)に示すように、コア6となる材料Bをスピンコータで塗布する(工程(d))。
【0058】
次に、図1(e)に示すように、パターンを形成したマスク5を介してUV3を照射し、コア部を重合させ、しかる後、図1(f)に示すように、未露光部を現像液により除去してコアパターン6を形成する(工程(f))。
【0059】
コアパターン6の形成後、図1(g)に示すように、UV3を1000mJ/cm 照射してポスト露光し、その後、ポストベイクする(90〜150℃、1〜3分)。
【0060】
最後に、図1(h)に示すように、材料Aをスピンコータで塗布した後(工程(h))、図1(i)に示すように、UV3を照射してホットプレートで加熱する(90〜150℃、1〜3分)ことにより、オーバークラッド7を形成し光導波路を作製する。
【0061】
実施例1
下記化学式(7) 60wt%、化学式(8) 20wt%、化学式(9) 20wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製イルガキュア184を1wt%添加した(材料A)。コア材として材料Aに対しベンジルメタクリレート5wt%導入した(材料B)。材料Aのガラス転移温度Tgは116℃であった。 なお、ガラス転移温度はDMA(周波数10Hz、10℃/min)のtanδのピークより求めた。
【0062】
上記材料により前述した流れに従い導波路を作製した。作製した条件は次の通りである。
【0063】
工程(b):クラッド材膜厚20μm
工程(d):コア材膜厚10μm
工程(f):現像 アセトンに1〜3分浸漬
工程(h):オーバークラッド材膜厚30μm
作製した導波路の室温においてカットバック法により損失測定を行った結果、波長1300nmではTE、TMとも0.2dB/cm、波長1550nmではTE、TMとも0.5dB/cmであった。またコアとクラッドのガラス転移温度Tgは、108℃と111℃であった。
【0064】
【化15】
Figure 2004258493
【0065】
【化16】
Figure 2004258493
【0066】
【化17】
Figure 2004258493
【0067】
実施例2
上記化学式(7) 60wt%、化学式(8) 10wt%、化学式(9) 30wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア184を1wt%添加した(材料A)。コア材として材料Aに対しベンジルメタクリレート5wt%導入した(材料B)。材料Aのガラス転移温度Tgは108℃であった。
【0068】
光導波路作製条件は、実施例1と同じである。
【0069】
作製した導波路の室温においてカットバック法により損失測定を行った結果、波長1300nmではTE、TMとも0.1dB/cm、波長1550nmではTE、TMとも0.4dB/cmであった。またコアとクラッドのガラス転移温度Tgは、105℃と108℃であった。
【0070】
実施例3
上記化学式(7) 40wt%、化学式(8) 10wt%、化学式(9) 50wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア184を1wt%添加した(材料A)。コア材として上記化学式(7) 60wt%、化学式(8) 20wt%、化学式(9)20wt%の混合物に対し、ベンジルメタクリレート5wt%導入した(材料B)。材料Aのガラス転移温度Tgは100℃であった。
【0071】
光導波路作製条件はつぎのとおりである。
【0072】
工程(b):クラッド材膜厚20μm
工程(d):コア材膜厚60μm
工程(f):現像 酢酸ブチルに1〜3分浸漬
工程(h):オーバークラッド材膜厚30μm
作製した導波路の室温においてカットバック法により損失測定を行った結果、波長1300nmではTE、TMとも0.2dB/cm、波長1550nmではTE、TMとも0.5dB/cmであった。またコアとクラッドのガラス転移温度Tgは、108℃と100℃であった。
【0073】
実施例4
下記化学式(10)60wt%、化学式(11) 10wt%、化学式(12) 30wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア651を1wt%添加した(材料A)。また、コア材として上記化学式(7) 60wt%、化学式(8) 20wt%、化学式(9) 20wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア651を1wt%添加した(材料B)。材料Aのガラス転移温度Tgは105℃であった。
【0074】
上記材料により前述した流れに従い導波路を作製した。作製した条件は次の通りである。
【0075】
工程(b):クラッド材膜厚20μm
工程(d):コア材膜厚10μm
工程(f):現像 エタノールに1〜3分浸漬
工程(h):オーバークラッド材膜厚30μm
作製した導波路の損失測定を室温においてカットバック法により行った結果、波長1300nmではTE、TMとも0.2dB/cm、波長1550nmではTE、TMとも0.5dB/cmであった。またコアとクラッドのガラス転移温度Tgは、111℃と105℃であった。
【0076】
【化18】
Figure 2004258493
【0077】
【化19】
Figure 2004258493
【0078】
【化20】
Figure 2004258493
【0079】
実施例5
上記化学式(7)50wt%、化学式(9)50wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア907を1wt%添加した(材料A)。また、コア材として上記化学式(7)に対し、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア907を1wt%添加した(材料B)。材料Bのガラス転移温度Tgは125℃であった。
【0080】
上記材料により前述した流れに従い導波路を作製した。作製した条件は次の通りである。
【0081】
工程(b):クラッド材膜厚20μm
工程(d):コア材膜厚10μm
工程(f):現像 酢酸ブチルに1〜3分浸漬
工程(h):オーバークラッド材膜厚30μm
作製した導波路の損失測定を室温においてカットバック法により行った結果、波長1300nmではTE、TMとも0.2dB/cm、波長1550nmではTE、TMとも0.5dB/cmであった。またコアとクラッドのガラス転移温度Tgは、125℃と108℃であった。
【0082】
実施例6
上記化学式(7)60wt%、化学式(8)10wt%、化学式(9)30wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてチバケミカルス社製イルガキュア184を1wt%添加した(材料A)。また、コア材として上記化学式(7)85wt%、ベンジルメタクリレート15wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア184を1wt%添加した(材料B)。材料Bのガラス転移温度Tgは113℃であった。
【0083】
上記材料により前述した流れに従い導波路を作製した。作製した条件は次の通りである。
【0084】
工程(b):クラッド材膜厚20μm
工程(d):コア材膜厚60μm
工程(f):現像 エタノールに1〜3分浸漬
工程(h):オーバークラッド材膜厚80μm
作製した導波路の損失測定を室温においてカットバック法により行った結果、波長1300nmではTE、TMとも0.2dB/cm、波長1550nmではTE、TMとも0.5dB/cmであった。またコアとクラッドのガラス転移温度Tgは、113℃と108℃であった。
【0085】
実施例7
上記化学式(7)60wt%、化学式(8)10wt%、化学式(9)30wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてイチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製ルガキュア907を1wt%添加した(材料A)。また、コア材として上記化学式(7)85wt%、トリブロモフェニルアクリレート15wt%の混合物に対し、光ラジカル重合開始剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア184を1wt%添加した(材料B)。材料Bのガラス転移温度Tgは125℃であった。
【0086】
上記材料により前述した流れに従い導波路を作製した。作製した条件は次の通りである。
【0087】
工程(b):クラッド材膜厚20μm
工程(d):コア材膜厚60μm
工程(f):現像 エタノールに1〜3分浸漬
工程(h):オーバークラッド材膜厚80μm
作製した導波路の損失測定を室温においてカットバック法により行った結果、波長1300nmではTE、TMとも0.2dB/cm、波長1550nmではTE、TMとも0.5dB/cmであった。またコアとクラッドのガラス転移温度Tgは、125℃と108℃であった。
【0088】
実施例1〜7で作製した導波路の損失結果を表1に、ガラス転移温度Tgを表2に示す。
【0089】
【表1】
Figure 2004258493
【0090】
【表2】
Figure 2004258493
【0091】
上記方法以外にも金型成形法、RIE法、電子線等で直接コアを作成する方法により導波路を作製できる。また、上記にあげた現像液、開始剤に限ったものではなく他の現像液、開始剤を本記材料を用いた導波路の作製に用いる事ができる。また、導波路を作製する基板としてはシリコン基板に限らず、ガラスエポキシ基板、石英基板等を用いる事ができる。
【0092】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、長波長側における損失が小さく、偏波面依存性、耐熱性にも優れた導波路を提供できた。また、光開始剤を添加した本材料を用いる事によりマスクを通してUVを照射し、現像液で未照射部を除く事でコア部を形成する方法で、低コストで量産に向いた導波路を提供することができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路の製造プロセスを示す図である。
【符号の説明】
1 基板
2 クラッド
3 UV
4 コア材
5 パターンマスク
6 コア
7 オーバークラッド

Claims (6)

  1. コア層またはクラッド層の材料として、フッ素化した3官能アクリル酸エステルを用い、ガラス転移温度Tg100℃以上でかつ波長1.3μm帯で損失は0.3dB/cm以下を満たすことを特徴とするポリマ光導波路。
  2. コア層またはクラッド層の材料として、フッ素化した3官能アクリル酸エステルを用い、ガラス転移温度Tg100℃以上でかつ波長1.55μm帯で損失は0.6dB/cm以下を満たすことを特徴するポリマ光導波路。
  3. コア層とコア層よりも屈折率の小さいクラッド層とを含むポリマ光導波路において、コア層またはクラッド層の材料として、下記化学式(1)で表されるモノマーあるいは下記化学式(1)を構造単位とするオリゴマーを用いる請求項1または2記載のポリマ光導波路。
    Figure 2004258493
    ただしR は炭素数1〜15の含フッ素炭化水素、あるいは全フッ素化炭素、R は水素原子あるいはメチル基を表す。
  4. コア層またはクラッド層の材料として、下記化学式(2)であらわされるモノマー及び下記化学式(2)を構造単位とするオリゴマーの中から任意に選択される少なくとも1つ以上を任意の比率で混合したものを必須成分として用いる請求項1〜3いずれかに記載のポリマ光導波路。
    Figure 2004258493
    ただしR は炭素数1〜15の含フッ素炭化水素あるいは全フッ素化炭化水素、R 、R は水素あるいはメチル基である。
  5. コア層またはクラッド層の材料として、化学式(3)、または(4)で表されるモノマーあるいはオリゴマ−を1〜50重量%用いる請求項1〜4いずれかに記載のポリマ光導波路。
    Figure 2004258493
    Figure 2004258493
    ただしR 、R12は水素あるいはメチル基、R 、R 、R 、R10、R11、R13、R14、R15、R16、R17は水素、臭素、フッ素あるいは塩素である。
  6. 光開始剤を導入し、パターンマスクを通してUV照射することによりコアパターンを形成する請求項1〜5いずれかに記載のポリマ光導波路。
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KR101272381B1 (ko) * 2010-04-23 2013-06-07 경북대학교 산학협력단 광도파로용 화합물, 이의 공중합체 및 이를 이용한 광도파로

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