JP2004256521A - 芳香族ニトリル誘導体の製造方法 - Google Patents

芳香族ニトリル誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】芳香族アミノメチル化合物等の酸化による、対応する芳香族ニトリル誘導体を簡便に製造する方法の提供。
【解決手段】一般式(1)
【化1】
Figure 2004256521

(式中、芳香族炭化水素環等を示し、nは1〜9の整数を示し、Rは水素原子等を示し、また、qは1〜9の整数を示し、(q−n)は0又は正の整数である。)で表される芳香族アミノメチル化合物等と、一般式(2)
【化2】
Figure 2004256521

(式中、Mは水素原子又は金属原子を示し、mは1〜3の整数を示す。)で表される臭素酸化物とを、酸触媒存在下で反応させる事を特徴とする、一般式(3)
【化3】
Figure 2004256521

(式中、環A、R、q、nは前記と同じ意味を示す。)で表される芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
【効果】入手容易な芳香族アミノメチル化合物等を原料に、特殊な反応装置や反応剤を用いず穏やかな条件下で芳香族ニトリル誘導体を高選択的、簡便に製造でき、環境に優しい。
【選択図】なし

Description

本発明は芳香族アミノメチル化合物又はその塩のうちいずれか一種あるいはこれらの混合物を酸化することにより、対応する芳香族ニトリル誘導体を製造する方法に関するものである。
従来、ベンジルアミン化合物を酸化することにより対応する芳香族ニトリル誘導体を製造する方法としては、ベンジルアミンと次亜塩素酸ナトリウムを用いる方法が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。しかし、この方法では2.2当量の次亜塩素酸ナトリウムを用いているにも拘らず、副生成物として、目的物との分離が困難な、相当する芳香族アルデヒド化合物が数%生成するという問題点がある。
また、芳香族ニトリル誘導体を得る方法として、例えば、フルフラール(2−フリルアルデヒド)や、2−チエニルアルデヒド、3−ピリジルアルデヒドのような芳香族複素環アルデヒドをヒドロキシアミン塩との反応によりオキシムとした後に、脱水により対応するフロニトリル等の対応するニトリルに導く方法が知られている(非特許文献2、3、4参照)。しかし、これらの方法は、オキシム化、次いで脱水と二段階の工程となる上、例えば無水フタル酸やメタンスルホンニルクロライドのような脱水剤が、通常、1当量以上必要である。ヒドロキシアミンの硫酸塩を用いた場合には、生成した芳香族ニトリル化合物と無機硫酸塩との分離が困難となる場合もある。
そして、芳香族アミノメチル化合物を臭素酸化物及び酸触媒存在下で酸化することにより、芳香族ニトリルを得る方法は知られていなかった。
「シンセティック コミュニケイションズ(Synthtic Communications)」、(米国)、マーセル デッカー インク(MARCEL DEKKER,INC.)、1997年、第27巻,p.3559−3564 シンセティック コミュニケーションズ(Synthetic Communications)、第30巻、3109−3114頁、(2000年) シンセシス(Synthesis),190−191頁、(1982年) シンセシス(Synthesis),243−246頁、(2003年)
上記従来の技術の持つ欠点を解決した、特殊な反応装置や反応剤を必要としない、穏やかな条件下での、芳香族アミノメチル化合物又はその塩の酸化による対応する芳香族ニトリル誘導体を簡便に製造する新しい方法が望まれていた。
上記のような状況に鑑み、本発明者が芳香族アミノメチル化合物又はその塩のうちいずれか一種あるいはこれらの混合物(以下、これらを単に「原料化合物」と記載することがある。)から対応する芳香族ニトリル誘導体を製造する方法について鋭意研究を重ねた結果、意外にも、原料化合物を、酸触媒存在下、化学量論量の臭素酸化物と反応させることにより上記課題を解決できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
本発明方法により、芳香族ニトリル誘導体の新規な工業的製造法が提供される。本発明方法によれば、原料として、入手容易な一般式(1)で表される芳香族アミノメチル化合物又はその塩のうちいずれか一種あるいはこれらの混合物を任意に選択して用いることが可能で、特殊な反応装置あるいは高価な触媒もしくは遷移金属を用いることなく、穏やかな条件下で目的とする芳香族ニトリル誘導体を高選択的に、しかも簡便な操作で製造できる。更に、本発明方法では、触媒もしくは遷移金属に由来する有害な廃棄物も出ないので廃棄物処理が容易で環境にも優しく、工業的な利用価値が高い。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、下記〔1〕乃至〔19〕項に記載の発明を提供する事により前記課題を解決したものである。
〔1〕一般式(1)
Figure 2004256521
(式中、環Aは単環又は縮合環の芳香族炭化水素環、又は、少なくとも1個のヘテロ原子(異項原子)を有する単環又は縮合環の芳香族複素環を示し、
nは1〜9の整数を示し、
Rは同一または相異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロアルキル基、カルボキシル基又はその金属塩、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、シアノ基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、置換基を有しても良いベンゾイル基又は置換基を有しても良いフェニル基を示し、
qは1〜9の整数を示すが(q−n)は0又は正の整数であり、(q−n)が2以上の時、Rは同一又は相異なってもよく、Rは2つが結合することにより環を形成してもよい。)
で表される芳香族アミノメチル化合物又はその塩のうちいずれか一種、あるいはそれらの混合物と、一般式(2)
Figure 2004256521
(式中、Mは水素原子又は金属原子を示し、mは1〜3の整数を示す。)
で表される臭素酸化物とを、酸触媒存在下で反応させる事を特徴とする、一般式(3)
Figure 2004256521
(式中、環A、R、q、nは前記と同じ意味を示す。)
で表される芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔2〕環Aが単環又は縮合環の芳香族炭化水素環である、〔1〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔3〕環Aがフェニル環(ベンゼン環)である、〔1〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔4〕環Aが、少なくとも1個のヘテロ原子(異項原子)を有する単環又は縮合環の芳香族へテロ環(芳香族複素環)である、〔1〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔5〕ヘテロ原子(異項原子)が、窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群より選ばれるものである、〔1〕又は〔4〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔6〕環Aが、窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群より選ばれる1乃至3個のヘテロ原子(異項原子)を有する5員乃至10員芳香族へテロ環(芳香族複素環)である、〔1〕又は〔4〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔7〕環Aが、窒素原子1乃至3個を有する5員乃至10員芳香族へテロ環(芳香族複素環)である、〔1〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔8〕環Aが、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、キノリン環、又はチアゾール環である、〔1〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔9〕環Aが、ピリジン環である、〔1〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔10〕一般式(1)で表される原料化合物が、Rが全て水素原子であるか又はRのうち少なくとも一つが電子吸引性基あるいはアルキル基であるものである、〔1〕乃至〔9〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔11〕一般式(1)で表される化合物が、Rが全て水素原子であるか又はRのうち少なくとも一つが、クロロ基、ニトロ基、フルオロ基、メチル基のいずれかであるものである、〔1〕乃至〔9〕記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
〔12〕一般式(2)で表される臭素酸化物が、臭素酸、臭素酸塩もしくは亜臭素酸塩である、〔1〕乃至〔11〕の何れか1項に記載の芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
〔13〕一般式(2)で表される臭素酸化物が、臭素酸塩である〔1〕乃至〔11〕の何れか1項に記載のヘ芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
〔14〕酸触媒が、有機カルボン酸である、〔1〕乃至〔13〕の何れか1項に記載の芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
〔15〕酸触媒が酢酸である、〔1〕乃至〔13〕の何れか1項に記載の芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
〔16〕一般式(2)で表される臭素酸化物が、臭素酸塩もしくは亜臭素酸塩であり、酸触媒が、有機カルボン酸である、〔1〕乃至〔11〕の何れか1項に記載の芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
〔17〕一般式(2)で表される臭素酸化物が、臭素酸塩であり、酸触媒が、有機カルボン酸である、〔1〕乃至〔11〕の何れか1項に記載の芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
〔18〕一般式(2)で表される臭素酸化物が、臭素酸塩もしくは亜臭素酸塩であり、酸触媒が、酢酸である、〔1〕乃至〔11〕の何れか1項に記載の芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
〔19〕一般式(2)で表される臭素酸化物が、臭素酸塩であり、酸触媒が、酢酸である、〔1〕乃至〔11〕の何れか1項に記載の芳香族ニトリル誘導体の製造方法。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明方法は、一般式(1)で表される原料化合物と、一般式(2)で表される臭素酸化物とを、酸触媒存在下で反応させる事を特徴とする、一般式(3)で表される芳香族ニトリル誘導体の製造方法である。
まず、本発明方法の原料として用いる、一般式(1)で表される原料化合物について説明する。
一般式(1)中のRは、同一または相異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子;例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の、炭素数1乃至6(以下、炭素数については、例えば炭素数が1乃至6である場合には、これを「C1〜C6」の様に略記する。)直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基;ヒドロキシル基;例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基(該C1〜C6アルコキシ基は、例えば、ヒドロキシル基;例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基;例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ヒドロキシアルキル基;例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)基;例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ハロアルキル基;カルボキシル基又はそのナトリウム塩やカリウム塩等の金属塩;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基;例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等のハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、直鎖又は分岐のモノ又はジ(C1〜C6アルキル)アミノ基;例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキルカルボニルアミノ基;シアノ基;ホルミル基;例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニル基等の置換基を有していても良い。);例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ヒドロキシアルキル基;例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)基;例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ハロアルキル基;カルボキシル基又はそのナトリウム塩やカリウム塩等の金属塩;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基;例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等の、ハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、直鎖又は分岐モノ又はジ(C1〜C6アルキル)アミノ基;例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニルアミノ基;シアノ基;ホルミル基;例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニル基;フェニル基(該フェニル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基;ヒドロキシル基;例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基;例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ヒドロキシアルキル基;例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)基;例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ハロアルキル基;カルボキシル基又はそのナトリウム塩やカリウム塩等の金属塩;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基;例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等のハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、直鎖又は分岐のモノ又はジ(C1〜C6アルキル)アミノ基;例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキルカルボニルアミノ基;シアノ基;ホルミル基;例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニル基;置換基を有していても良いベンゾイル基;置換基を有していてもよいフェニル基、等の置換基を有していても良い。)、ピリジル基、チオフェニル基、フラニル基等のヘテロアリール基(芳香族複素環基)(該ヘテロアリール基(芳香族複素環基)は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基;ヒドロキシル基;例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基;例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ヒドロキシアルキル基;例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)基;例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ハロアルキル基;カルボキシル基又はそのナトリウム塩やカリウム塩等の金属塩;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基;例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等のハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、直鎖又は分岐のモノ又はジ(C1〜C6アルキル)アミノ基;例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキルカルボニルアミノ基;シアノ基;ホルミル基;例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニル基;置換基を有していても良いベンゾイル基;又は置換基を有していてもよいフェニル基、等の置換基を有していても良い。)を示し、Rは2つが結合して環を形成してもよい。一般式(1)で表される原料化合物としては、Rは全て水素原子であるか、又は、Rの少なくとも1つがハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基又はその塩、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、又はアルキルカルボニル基等の電子吸引基或いはアルキル基である化合物が好ましく、特にRが全て水素原子であるか、Rの少なくとも1つがハロゲン原子、中でも塩素原子、ニトロ基等の電子吸引性基或いはメチル基である化合物が好ましい。
一般式(1)中のnは1乃至9の整数を示し、qは1〜9の整数を示すが、(q−n)は0又は正の整数である。本発明方法には、原料の入手性や反応性の点からは、nは1乃至3のものの使用が好ましい。
当反応に使用できる一般式(1)で表される芳香族アミノメチル化合物又はその塩(原料化合物)としては、芳香族アミノメチル化合物であれば単環化合物であっても縮合環化合物であってもよく、一般式(1)中の環Aとしては、具体的には、フェニル環(ベンゼン環)、ナフチル環(ナフタレン環)、アンスラセン環、フェナントレン環等の、単環又は縮合環の芳香族炭化水素環;ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピラジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、トリアジン環、ピリダジン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、フェナゾン環、フェナジン環、チオフェン環、フラン環、ベンゾフラン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール環、テトラゾール環、テタラジン環、プリン環、プテリジン環、オキサゾール環、チアゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環、ベンゾチアゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、イソインドール環、カルバゾール環、ベンゾチオフェン環、ピリミジン環等の、少なくとも1個のヘテロ原子(異項原子)を有する単環又は縮合環の芳香族へテロ環(芳香族複素環)を例示できる。
従って、原料化合物としては、具体的には例えば、
ベンジルアミン、o−アミノメチルトルエン、m−アミノメチルトルエン、p−アミノメチルトルエン、o−アミノメチルフェノール、m−アミノメチルフェノール、p−アミノメチルフェノール、o−メトキシベンジルアミン、m−メトキシベンジルアミン、p−メトキシベンジルアミン、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、o−ヒドロキシメチル−ベンジルアミン、m−ヒドロキシメチル−ベンジルアミン、p−ヒドロキシメチル−ベンジルアミン、o−メトキシメチル−ベンジルアミン、m−メトキシメチル−ベンジルアミン、p−メトキシメチル−ベンジルアミン、o−フルオロメチル−ベンジルアミン、m−フルオロメチル−ベンジルアミン、p−フルオロメチル−ベンジルアミン、o−アミノメチル安息香酸、m−アミノメチル安息香酸、p−アミノメチル安息香酸、o−アミノメチル安息香酸メチル、m−アミノメチル安息香酸メチル、p−アミノメチル安息香酸メチル、o−クロロベンジルアミン、m−クロロベンジルアミン、p−クロロベンジルアミン、o−ニトロベンジルアミン、m−ニトロベンジルアミン、p−ニトロベンジルアミン、o−アミノメチルアニリン、m−アミノメチルアニリン、p−アミノメチルアニリン、N−メチル−o−アミノメチルアニリン、N−メチル−m−アミノメチルアニリン、N−メチル−p−アミノメチルアニリン、o−アミノメチルアセトアニリド、m−アミノメチルアセトアニリド、p−アミノメチルアセトアニリド、o−シアノベンジルアミン、m−シアノベンジルアミン、p−シアノベンジルアミン、o−アミノメチルベンズアルデヒド、m−アミノメチルベンズアルデヒド、p−アミノメチルベンズアルデヒド、o−アミノメチルアセトフェノン、m−アミノメチルアセトフェノン、p−アミノメチルアセトフェノン、2−アミノメチルビフェニル、3−アミノメチルビフェニル、4−アミノメチルビフェニル、4,4’−ジアミノメチルビフェニル、1−アミノメチルナフタレン、2−アミノメチルナフタレン、3−アミノメチルナフタレン、4−アミノメチルナフタレン等のベンジルアミン類;
2−アミノメチルピリジン、3−アミノメチルピリジン、4−アミノメチルピリジン等のアミノメチルピリジン類;
2−アミノメチルキノリン、3−アミノメチルキノリン、4−アミノメチルキノリン、5−アミノメチルキノリン、6−アミノメチルキノリン、7−アミノメチルキノリン、8−アミノメチルキノリン等のアミノメチルキノリン類;
1−アミノメチルイソキノリン、2−アミノメチルイソキノリン、3−アミノメチルイソキノリン、4−アミノメチルイソキノリン、5−アミノメチルイソキノリン、6−アミノメチルイソキノリン、7−アミノメチルイソキノリン、8−アミノメチルイソキノリン等のアミノメチルイソキノリン類;
3−アミノメチルピリダジン、4−アミノメチルピリダジン等のアミノメチルピリダジン類;
2−アミノメチルピラジン等のアミノメチルピラジン類;
2−アミノメチル−1,3,5−トリアジン等のアミノメチルトリアジン類;
2−アミノメチルチオフェン、3−アミノメチルチオフェン、4−アミノメチルチオフェン、2−アミノメチル−5−メチルチオフェン等のアミノメチルチオフェン類;
2−アミノメチルフラン、3−アミノメチルフラン、4−アミノメチルフラン等のアミノメチルフラン類;
2−アミノメチルピロール、3−アミノメチルピロール、4−アミノメチルピロール等のアミノメチルピロール類;
3−アミノメチルピラゾール、4−アミノメチルピラゾール、5−アミノメチルピラゾール等のアミノメチルピラゾール類;
2−アミノメチルイミダゾール、4−アミノメチルイミダゾール、5−アミノメチルイミダゾール等のアミノメチルイミダゾール類;
3−アミノメチル−1,2,4−トリアゾール、5−アミノメチル−1,2,4−トリアゾール等のアミノメチルトリアゾール類;
5−アミノメチル−1H−テトラゾール等のアミノメチルテトラゾール類;
2−アミノメチルオキサゾール、4−アミノメチルオキサゾール、5−アミノメチルオキサゾール等のアミノメチルオキサゾール類;
2−アミノメチルチアゾール、4−アミノメチルチアゾール、5−アミノメチルチアゾール等のアミノメチルチアゾール類;
3−アミノメチルイソオキサゾール、4−アミノメチルイソオキサゾール、5−アミノメチルイソオキサゾール等のアミノメチルイソオキサゾール類;
3−アミノメチルイソチアゾール、4−アミノメチルイソチアゾール、5−アミノメチルイソチアゾール等のアミノメチルイソチアゾール類;
4−アミノメチル−1,2,3−チアジアゾール、5−アミノメチル−1,2,3−チアジアゾール、3−アミノメチル−1,2,4−チアジアゾール、5−アミノメチル−1,2,4−チアジアゾール、2−アミノメチル−1,3,4−チアジアゾール、5−アミノメチル−1,3,4−チアジアゾール等のアミノメチルチアジアゾール類;
2−アミノメチルインドール、3−アミノメチルインドール、4−アミノメチルインドール、5−アミノメチルインドール、6−アミノメチルインドール、7−アミノメチルインドール等のアミノメチルインドール類;
2−アミノメチルベンゾチオフェン、3−アミノメチルベンゾチオフェン、4−アミノメチルベンゾチオフェン、5−アミノメチルベンゾチオフェン、6−アミノメチルベンゾチオフェン、7−アミノメチルベンゾチオフェン等のアミノメチルベンゾチオフェン類;
2−アミノメチル−1,3−ピリミジン、4−アミノメチル−1,3−ピリミジン、5−アミノメチル−1,3−ピリミジン等のアミノメチルピリミジン類、
等の、単環あるいは縮合環の芳香族アミノメチル化合物を挙げることができる。
好ましくは、環Aが、フェニル環(ベンゼン環)、又はナフチル環(ナフタレン環)のような芳香族炭化水素環;或いは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群より選ばれる同一又は異なるヘテロ原子(異項原子)を1乃至3個有し、かつ炭素数3乃至9の単環或いは縮合環である芳香族へテロ(芳香族複素環)であるものを挙げることができ、さらに好ましくは環Aがフェニル環(ベンゼン環)、又はナフチル環(ナフタレン環)のような芳香族炭化水素環;或いは、同一又は異なるヘテロ原子(異項原子)を1乃至2個有しており、かつ炭素数3乃至9の単環或いは縮合環である芳香族ヘテロ環(芳香族複素環)であるものを挙げることができ、特に好ましくは、環Aがフェニル環(ベンゼン環)、或いはピリジン環のごとき窒素原子を有する芳香族ヘテロ環(芳香族複素環)であるものを挙げることができる。
さらにこれらの原料化合物には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基;ヒドロキシル基;例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基;例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ヒドロキシアルキル基;例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)基;例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ハロアルキル基;カルボキシル基又はそのナトリウム塩やカリウム塩等の金属塩;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基;例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等の、ハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、直鎖又は分岐モノ又はジ(C1〜C6アルキル)アミノ基;例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニルアミノ基;シアノ基;ホルミル基;例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニル基;フェニル基(該フェニル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基;ヒドロキシル基;例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基;例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ヒドロキシアルキル基;例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)基;例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ハロアルキル基;カルボキシル基又はそのナトリウム塩やカリウム塩等の金属塩;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基;例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等のハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、直鎖又は分岐のモノ又はジ(C1〜C6アルキル)アミノ基;例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキルカルボニルアミノ基;シアノ基;ホルミル基;例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニル基;置換基を有していても良いベンゾイル基;置換基を有していてもよいフェニル基、等の置換基を有していても良い。)、ピリジル基、チオフェニル基、フラニル基等のヘテロアリール基(芳香族複素環基)(該ヘテロアリール基(芳香族複素環基)は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基;ヒドロキシル基;例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基;例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ヒドロキシアルキル基;例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)−(C1〜C6アルキル)基;例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の、直鎖又は分岐C1〜C6ハロアルキル基;カルボキシル基又はそのナトリウム塩やカリウム塩等の金属塩;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基;例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等のハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、直鎖又は分岐のモノ又はジ(C1〜C6アルキル)アミノ基;例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等の、直鎖又は分岐C1〜C6アルキルカルボニルアミノ基;シアノ基;ホルミル基;例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基等の、直鎖又は分岐(C1〜C6アルキル)カルボニル基;置換基を有していても良いベンゾイル基;置換基を有していてもよいフェニル基、等の置換基を有していても良い。)等の置換基を有していてもよい。
一般式(1)で表される芳香族アミノメチル化合物又はその塩(原料化合物)は公知の化合物であるか、あるいは、例えば対応する塩化ベンジル化合物をアンモニアと反応させる方法などにより製造することができる化合物である。
続いて、一般式(2)で表される臭素酸化物について説明する。
一般式(2)中のMは水素原子;ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属およびマグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属等の金属原子を示す。
また、一般式(2)中のmは1〜3の整数を示す。
従って、当反応に使用できる一般式(2)で表される臭素酸化物としては、具体的には例えば、臭素酸;臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸アルカリ金属塩や臭素酸カルシウム等の臭素酸アルカリ土類金属塩等の臭素酸金属塩に代表される臭素酸塩;亜臭素酸;亜臭素酸ナトリウム、亜臭素酸カリウム等の亜臭素酸アルカリ金属塩等の亜臭素酸金属塩に代表される亜臭素酸塩;次亜臭素酸;次亜臭素酸塩等を挙げることができ、これらは水和物を用いることも可能である。入手性や取り扱いの簡便さ、反応性等の観点からは、臭素酸、臭素酸塩、亜臭素酸塩の使用が好ましく、臭素酸塩の使用が特に好ましい。
これらの一般式(2)で表される臭素酸化物は公知化合物である。
当反応における、一般式(2)で表される臭素酸化物の使用モル比は、一般式(1)で表される原料化合物に対して如何なるモル比でも反応が進行するが、一般式(1)で表される原料化合物1モルに対して、一般式(2)で表される臭素酸化物が、一般式(2)中のmが3の場合では、通常0.66〜1.0モル、好ましくは0.7〜0.8モルの範囲を、一般式(1)中のmが2の場合では、通常1.0〜1.5モル、好ましくは1.1〜1.2モルの範囲を、一般式(1)中のmが1の場合では、通常2.0〜3.0モル、好ましくは2.2〜2.4モルの範囲を例示できる。
但し、一般式(1)で表される原料化合物が、複数のアミノメチル基を有し(即ち、原料化合物が、一般式(1)中のnが2〜6である化合物や、アミノメチル基が置換しているフェニル基を置換基Rとして有する化合物である場合、或いはこの両方が同時に成り立つ様な化合物である事を意味する。)、その全てのアミノメチル基をニトリル基に変換したい場合には、上記臭素酸化物の使用モル比に、そのアミノメチル基の総数を乗じたモル比の臭素酸化物を用いる必要がある。
また、原料化合物が、前記のように複数のアミノメチル基を持つような場合において、一般式(2)で表される臭素酸化物の使用モル比を制御することにより、複数のアミノメチル基の一部のみをニトリル基に変換することもできる。
当反応は酸触媒を用いて行う。当反応に用いうる酸触媒としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、フルオロ酢酸、乳酸、アミノ酸等のカルボン酸;p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等有機スルホン酸に代表される有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素−テトラヒドロフラン錯体(BF−THF錯体)、ポリリン酸等のルイス酸;その他、固体酸等を例示することができるが、好ましくは、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸を用いて行うのがよい。
当反応における酸触媒の使用量は、反応が充分に進行する量であれば何れでも良いが、一般式(1)で表される原料化合物1モルに対して0.05〜100モル、好ましくは0.1〜30モル、より好ましくは0.2〜10モルの範囲を例示できる。本発明方法においては、原料化合物が例えば塩酸塩等の塩の形態で使用される場合は、該酸触媒の使用量は、単純に上記のモル比で充分である。一方、塩を形成していない、遊離のアミノメチル基やアミノ基を分子中に有する一般式(1)で表されるベンジルアミン誘導体を使用するような場合等には、酸触媒が反応系内で原料化合物の有する遊離のアミノメチル基やアミノ基と対イオンの如きものを形成すること等により目的の機能を発揮しうる酸触媒の量が反応系内で減少すると考えられるため、酸触媒の使用量は、一般式(1)で表されるベンジルアミン誘導体分子中の遊離のアミノメチル基やアミノ基の数に見合うだけの量の酸触媒を余分に使用する等の手法によって、目的の機能を発揮しうる酸触媒の量が前記酸触媒の使用量の例示範囲になるように調節するのが好ましい。また、該酸触媒の使用量は、この例示範囲に限定されることなく、後記する溶媒をかねて大過剰量を使用することもできる。
但し、使用する一般式(1)で表される原料化合物が、複数のアミノメチル基を有し(即ち、原料化合物が、一般式(1)中のnが2〜6である化合物や、アミノメチル基が置換しているフェニル基を置換基Rとして有する化合物である場合、或いはこの両方が同時に成り立つ様な化合物である事を意味する。)、その全てのアミノメチル基をニトリル基に変換したい場合には、そのアミノメチル基の総数を乗じたモル数を基準として、酸触媒の使用量が上記使用モル比の範囲となるようにする。
当反応は、無溶媒でも充分行うことができるが、溶媒を用いて行うこともできる。当反応に用いうる溶媒としては、反応を阻害しないしないものであれば良く、例えば、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸;水;トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチルピロリドン(NMP)、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)、プロピレンカーボネート等の非プロトン性極性溶媒類;ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ−テル系溶媒類;ペンタン、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。好ましくは酸化剤の溶解性、反応性の観点から酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸もしくは水を用いるのが良く、カルボン酸水溶液を溶媒として用いると、これが酸触媒を兼ねるので特に好ましい。溶媒は単独で、又は任意の混合割合の混合溶媒として用いることができる。
溶媒量としては、反応系の攪拌が充分にできる量であれば良いが、一般式(1)で表される原料化合物1モルに対して通常0.05〜10l、好ましくは0.5〜2lの範囲であれば良い。溶媒の極性を余り低くしすぎることは、一般式(2)で表される臭素酸化物の溶解度が減少するために反応が進みにくくなる場合があるので、望ましくない。
当反応は、上述の一般式(1)表される原料化合物、酸触媒、一般式(2)で表される臭素酸化物、溶媒等必要な試材を一括に仕込んで反応をさせてもよいが、反応熱の制御をより容易に行い得ると言う観点からは、例えば一般式(2)で表される臭素酸化物を固体のまま分割投入する手法、水等の溶媒を用いて一般式(2)で表される臭素酸化物をスラリーとしたのち徐々に添加する方法、一般式(2)で表される臭素酸化物の水溶液又は温水溶液を滴下する手法等を採用するのが好ましく、特に一般式(2)で表される臭素酸化物の水溶液又は温水溶液を滴下する手法が好ましい。
当反応の反応温度は、70℃〜使用する溶媒の還流温度、の範囲を例示できるが、好ましくは70℃〜100℃の範囲が良い。
当反応の反応時間は特に制限されないが、副生物抑制の観点等から、好ましくは1時間〜30時間がよい。
当反応によれば、特別な反応装置あるいは過剰な酸化剤や窒素源を用いることなく、穏やかな条件下で高選択的に一般式(3)で表される芳香族ニトリル誘導体が生成する。生成した一般式(3)で表される芳香族ニトリル誘導体は、例えば蒸留又は必要に応じ精留;溶媒抽出及び濃縮;或いは濾過等の、通常慣用の手段を適宜採用して、取り出すことができる。得られる一般式(3)で表される芳香族ニトリル誘導体は、医農薬等の中間原料として有用な化合物である。
次に、実施例を挙げて本発明化合物の製造方法を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1:ベンゾニトリルの製造
マグネットスターラー、還流冷却器を備えた15mlの試験管型反応器に、ベンジルアミン0.43g(4mmol)、臭素酸ナトリウム0.4g(2.7mmol)、酢酸2ml(34.8mmol)水2mlを加え、90℃で6時間攪拌した。この時の反応液中の成分はガスクロマトグラフィーの面積比でベンゾニトリル89.7%、ベンズアルデヒド8.2%であった。ガスマスクロマトグラフィーにて分子イオンピーク[M]=103を確認した。
実施例2:o−メチルベンゾニトリルの製造
マグネットスターラー、還流冷却器を備えた15mlの試験管型反応器に、o−メチルベンジルアミン0.48g(4mmol)、臭素酸ナトリウム0.4g(2.7mmol)、酢酸2ml(34.8mmol)、水1mlを加え、90℃で3時間攪拌した。この時の反応液中の成分はガスクロマトグラフィーの面積比でo−メチルベンゾニトリル98.0%であった。ガスマスクロマトグラフィーにて分子イオンピーク[M]=117を確認した。
実施例3:p−クロロベンゾニトリルの製造
o−メチルベンジルアミンに替えてp−クロロベンジルアミン塩酸塩0.56g(4mmol)を用い、20時間攪拌したほかは実施例2と同様に行った。この時の反応液中の成分はガスクロマトグラフィーの面積比でp−クロロベンゾニトリル97.8%であった。ガスマスクロマトグラフィーにて分子イオンピーク[M]=137を確認した。
実施例4:p−ニトロベンゾニトリルの製造
o−メチルベンジルアミンに替えてp−ニトロベンジルアミン塩酸塩0.75g(4mmol)を用い、20時間攪拌したほかは実施例3と同様に行った。この時の反応液中の成分はガスクロマトグラフィーの面積比でp−ニトロベンゾニトリル>99.9%であった。ガスマスクロマトグラフィーにて分子イオンピーク[M]=148を確認した。
実施例5:p−ニトロベンゾニトリルの製造
p−ニトロベンジルアミン塩酸塩0.76g(4mmol)、臭素酸ナトリウム0.2g(1.35mmol)、酢酸0.12g(2mmol)を2mlのDMFに溶解し、100℃で3時間攪拌した。この時の反応液中の成分は、ガスクロマトグラフィーの面積比で、p−ニトロベンゾニトリル89.4%であった。ガスマスクロマトグラフィーにて分子イオンピーク[M]=148を確認した。
比較例1:ベンゾニトリルの製造
臭素酸ナトリウム0.2g(1.35mmol)を用いたほかは実施例1と同様に行った。この時の反応液中の成分はガスクロマトグラフィーの面積比でベンゾニトリル58.9%、ベンジルアミン30.9%であった。
比較例2:ベンゾニトリルの製造
臭素酸ナトリウムに替えて塩素酸ナトリウム0.14g(1.35mmol)を用い、50時間攪拌したほかは実施例2と同様に行った。この時の反応液中の成分はガスクロマトグラフィーの面積比でベンジルアミン59.2%、N−ベンジルアセトアミド35.8%であった。
実施例6:3−シアノピリジンの製造
マグネットスターラー、還流冷却器を備えた25ml容反応器に、ピコリルアミン3.24g(30mmol)、酢酸4.5g(75mmol)を仕込み、撹拌しながら85℃まで加熱した後、ここに、臭素酸ナトリウム3.0g(20mmol)を水10mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、85℃で3時間攪拌して反応終了とした。反応終了後の反応液を10%水酸化ナトリウム水溶液50mlに注ぎ、ジエチルエーテル50mlを加え、しばらく撹拌した後、分液し、有機層を得た。残った水層を再度ジエチルエーテル50mlで抽出し、得られた有機層を先に得た有機層と合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥してから減圧濃縮して、褐色油状物3.35gを得た。得られた油状物をクーゲル・ロール蒸留し、白色結晶(融点:48.8−49.8℃)として、3−シアノピリジンを1.8g得た(単離収率57.7%)。
芳香族ニトリル化合物の新規な工業的製造法が提供される。本発明方法によれば、原料として、入手容易な一般式(1)で表される芳香族アミノメチル化合物又はその塩のうちいずれか一種あるいはこれらの混合物を任意に選択して用いることが可能で、特殊な反応装置あるいは高価な触媒もしくは遷移金属を用いることなく、穏やかな条件下で目的とする複素環芳香族ニトリル化合物を高選択的に、しかも簡便な操作で製造できる上、触媒もしくは遷移金属に由来する有害な廃棄物も出ないので廃棄物処理が容易で環境にも優しく、工業的な利用価値が高い。

Claims (11)

  1. 一般式(1)
    Figure 2004256521
    (式中、環Aは単環又は縮合環の芳香族炭化水素環、又は、少なくとも1個のヘテロ原子(異項原子)を有する単環又は縮合環の芳香族ヘテロ環(芳香族複素環)を示し、
    nは1〜9の整数を示し、
    Rは同一または相異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロアルキル基、カルボキシル基又はその金属塩、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、シアノ基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、置換基を有しても良いベンゾイル基又は置換基を有しても良いフェニル基を示し、
    qは1〜9の整数を示すが(q−n)は0又は正の整数であり、(q−n)が2以上の時、Rは同一又は相異なってもよく、Rは2つが結合することにより環を形成してもよい。)
    で表される芳香族アミノメチル化合物又はその塩のうちいずれか一種、あるいはそれらの混合物と、一般式(2)
    Figure 2004256521
    (式中、Mは水素原子又は金属原子を示し、mは1〜3の整数を示す。)
    で表される臭素酸化物とを、酸触媒存在下で反応させる事を特徴とする、一般式(3)
    Figure 2004256521
    (式中、環A、R、q、nは前記と同じ意味を示す。)
    で表される芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  2. 環Aが単環又は縮合環の芳香族炭化水素環である、請求項1記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  3. 環Aがフェニル環(ベンゼン環)である、請求項1記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  4. 環Aが、少なくとも1個のヘテロ原子(異項原子)を有する単環又は縮合環の芳香族ヘテロ環(芳香族複素環)である、請求項1記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  5. ヘテロ原子(異項原子)が、窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群より選ばれるものである、請求項1又は4記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  6. 環Aが、窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群より選ばれる1乃至3個のヘテロ原子(異項原子)を有する5員乃至10員芳香族ヘテロ環(芳香族複素環)である、請求項1又は4記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  7. 環Aが、窒素原子1乃至3個を有する5員乃至10員芳香族ヘテロ環(芳香族複素環)である、請求項1記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  8. 環Aが、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、キノリン環、又はチアゾール環である、請求項1記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  9. 環Aが、ピリジン環である、請求項1記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  10. 一般式(1)で表される原料化合物が、Rが全て水素原子であるか又はRのうち少なくとも一つが電子吸引性基あるいはアルキル基であるものである、請求項1乃至9記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
  11. 一般式(1)で表される化合物が、Rが全て水素原子であるか又はRのうち少なくとも一つが、クロロ基、ニトロ基、フルオロ基、メチル基のいずれかであるものである、請求項1乃至9記載の芳香族ニトリル化合物の製造方法。
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